JP6148078B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
また、上記した遊技機は、一般に演出用の役物装置を搭載しており、例えば大当たり当選時や大当り期待度が高いリーチ演出時において役物装置を作動させることで、遊技者により面白みのある演出を提供するように構成されている。
そして近年では、上記したような役物装置を複数備えた遊技機が主流になりつつある(例えば特許文献1)。
特許文献1には、ランダムに駆動する第1演出役物装置、及び第2演出役物装置を備え、第1演出役物装置が大駆動する実行時期を解析して、第2演出役物装置を駆動させることを禁止する役物予告禁止期間を設定し、その役物予告禁止期間では、第2演出役物装置が駆動しないように処理を行うことで、複数の演出役物装置が衝突しないように構成した遊技機が開示されております。
本発明は、上記したような点を鑑みてなされたものであり、複数の演出役物装置を備えた遊技機において、演出役物装置同士の衝突を防止し、しかもホール側の関係者に動作異常を知らせることができる遊技機を提供することを目的とする。
第1の形態の遊技機は、待機領域から特定領域にそれぞれ移動可能な複数の演出役物装置(A、B、C、D)と、前記複数の演出役物装置の動作を監視する監視手段(221)と、前記演出役物装置の動作を制御する制御手段(221)と、を備え、前記制御手段は、前記監視手段の監視結果により前記演出役物装置の動作が異常と判定された場合、前記演出役物装置を停止させてから所定期間経過する前に操作手段が操作されたときは前記演出役物装置を前記待機領域に移動させる制御を行わないようにし、前記演出役物装置を停止させてから所定期間経過後に前記操作手段が操作されたときは前記演出役物装置を前記待機領域に移動させる制御を行うようにしたことを特徴とする。
また、演出役物装置の動作異常をホール側の関係者に報知することが可能になる。
図1は本発明の実施形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ機の構成例を示した全体正面図であり、図2は遊技機に設けられている遊技盤の正面図であり、図3〜図7は遊技盤面上における各演出役物装置の動作を示した図である。
ガラス枠310は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域3を視認可能に覆うガラス板(図示しない)を支持している。
また、ガラス枠310には、回動操作されることにより遊技領域3に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル311と、音声出力装置(スピーカ)312と、複数のランプを有する上下の演出用照明装置313a、313bと、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン314と、左右の演出用可動照明装置320L、320Rが設けられている。演出用可動照明装置320L、320Rは、ガラス枠310の左上隅及び右上隅に設けられている。
演出用可動照明装置320L、320Rは、図示しない可動照明部を備えており、図1に示す可動照明部を収納(閉塞)した状態から可動照明部を開放(突出)した状態に自動的に変動させることができるように構成されている。
上記のようにして発射された遊技球がレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域3に到達し、その後遊技領域3内を落下する。このとき、遊技領域3に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
図1、図2において、遊技領域3には、複数の一般入賞口18が設けられている。これら各一般入賞口18に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、遊技領域3の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口13および第2始動口14が設けられている。
第2始動口14は、開閉扉14bを有しており、開閉扉14bが閉状態に維持される第1の態様と、開閉扉14bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。従って、第2始動口14は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球した場合、通常は例えば3個程度の払い出し(賞球)を行うようにしているが、始動口への遊技球の入球に伴う賞球は必ずしも行う必要は無い。
さらに、飾り部材6の右側の領域には、遊技球が入球可能な第1大入賞口16及び第2大入賞口17が設けられている。このため、操作ハンドル311を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、右側領域のゲート15と第1大入賞口16及び第2大入賞口17とには遊技球が通過又は入賞しないように構成されている。
ゲート15には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ15a(図14参照)が設けられており、このゲートスイッチ15aが遊技球の通過を検出すると、補助図柄判定用乱数値を取得し、後述する「補助図柄の当たり抽選」が行われる。
具体的には、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄8a〜8cをそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄8a〜8cを停止表示するものである。また、この演出図柄8a〜8cの変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口13に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の結果を報知するものである。第2特別図柄表示装置21は、第2始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の結果を報知するためのものである。
なお、この大当たり遊技には、複数種類の大当たりが設けられているが、詳しくは後述する。
ここで、「補助図柄の抽選」とは、ゲート15に遊技球が通過したときに、補助図柄判定用乱数値を取得し、取得した補助図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。
この補助図柄の抽選結果についても、ゲート15を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、補助図柄表示装置22において補助図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、補助図柄の抽選結果に対応する補助図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
さらに、メイン表示画面7aの上部中央には第3の演出役物装置Cが昇降自在に配置され、表示画面の左右両側方に位置する飾り部材部分の裏側には第4の演出役物装置Dが表示画面上に出没自在に配置されている。
図2乃至図4に示すように、第1の演出役物装置Aは、メイン画像表示装置7のメイン表示画面7aの前方に配置されており、図示しない動作機構によって図1、図2に示した下降位置と、図4に示した上昇位置との間を移動自在に構成されている。
また、第1の演出役物装置Aは、サブ画像表示装置30を備えている。サブ画像表示装置30は、前面側に長方形状の表示画面31を備え、後面(裏面)側に演出役物部50を備えている。そして、サブ画像表示装置30は、回転(自転)自在に構成されており、サブ表示画面31と演出役物部50を交互に前面側に方向転換して遊技者に視認させるように構成されている。
さらに、第1の演出役物装置Aは、図3に示すように、サブ画像表示装置30が下降位置から上昇位置に達する過程ではサブ画像表示装置30は水平な姿勢を維持しているが、上昇位置に達してから90度回動することにより、図4に示すように縦長の姿勢に変更する。
図8(a)及び(b)は第2の演出役物装置Bの開放状態を示す正面図、及び背面図であり、図9(a)及び(b)は第2の演出役物装置Bの閉止状態を示す正面図、及び背面図である。
第2の演出役物装置Bは、第2の演出役物装置Bは、2つの開閉軸105を中心として夫々メイン画像表示装置の表示画面と並行な平面に沿って回動(開閉)する2つのアーム部材107と、各開閉軸105に一体化されて各開閉軸を中心として回動する開閉ギヤ108と、各アーム部材107の先端に一体化された半環状部材100と、各アーム107の開閉軸105を回動させる駆動機構110と、を概略備えている。
図8(a)(b)に示した開放状態(退避状態)では、各アーム部材107、及び各半環状部材100は、図1乃至図6のように飾り部材6の背面側に退避してほぼ隠蔽された状態にある一方で、図9(a)(b)に示した閉止状態(突出状態)では各アーム部材107、及び各半環状部材100は、図7に示したように飾り部材6の背面側からメイン画像表示装置7の表示画面7aの前方に出現する。
各アーム部材107、及び各半環状部材100がメイン画像表示装置の表示画面前方に出現するタイミングは、例えばサブ画像表示装置30が最上昇位置に達して縦姿勢になり、且つ演出役物部50を前面側に移動させた状態となるタイミングに合わせる。
図8のようにセンサ117がギヤ付きアーム部材113の他端部を検知している時にはランプ制御基板241はモータ111への通電を中止しているが、図9のように検知していない時にはモータ111へ通電させる。
図10(a)及び(b)は上昇位置にある第3の演出役物装置Cの正面図、及び背面図であり、図11(a)及び(b)は下降位置にある第3の演出役物装置Cの正面図、及び背面図である。
第3の演出役物装置Cは、顔ギミック120と、顔ギミック120を昇降させる昇降機構125と、を有している。
顔ギミック120は、メイン画像表示装置7の表示画面7aの中央最上部にある初期位置と、表示画面の中央部寄りに下降した下降位置との間を進退するように構成されている。顔ギミック120は遊技盤に固定された固定部材に設けたガイドによって昇降自在に支持されている。
昇降機構125は、遊技盤2に固定された固定部材に固定されたモータ126と、モータの出力ギヤ126aと、固定部材により回転自在に軸支されて出力ギヤ126aと噛合する中間ギヤ127と、両端部に長穴128a、及び長穴128bを有したアーム128と、顔ギミック120の背面から突設され長穴128aに遊嵌するピン120aと、中間ギヤ127から突設され長穴128bに遊嵌するピン127aと、を有している。
顔ギミック120が図10に示した初期位置で停止している時には中間ギヤ127とアーム128は図示のような位置関係にあるが、中間ギヤ127が図10中に矢印aで示した時計回り方向へ回動を開始して、ピン127aが図10(b)に示した位置に達したときに顔ギミックは図10に示した下降位置に達する。
モータの駆動によって中間ギヤ127が正逆回転を繰り返すことにより、顔ギミック120の昇降が繰り返される。
符号129は、フォトインタラプタであり、中間ギヤ127に設けた被検知部を検知する。図10のようにフォトインタラプタ129が被検知部を検知している時には後述するランプ制御基板241はモータ126への通電を遮断し、図10のように検知していない時にはモータ126への通電をオンする。
図12(a)及び(b)は第4の演出役物装置Dを構成する一方(右側)の装飾体、及び駆動機構の退避状態を示す正面図、及び背面図であり、図13(a)及び(b)は第4の演出役物装置Dを構成する一方の装飾体、及び駆動機構の突出状態を示す正面図、及び背面図である。
なお、左側の装飾体、及び駆動機構については右側と対称に構成され、対称に動作するため、説明は省略する。
各装飾体130は、遊技盤に固定された固定部材に設けた回動軸131によって左右方向へ回動自在に軸支されている。
駆動機構135は、固定部材に固定されたモータ136と、固定部材によって軸支され、且つモータの出力ギヤ136aと噛合することにより回転駆動される従動ギヤ137と、従動ギヤ137と一体化されて外径方向へ突出する凸部に設けた軸部137aと、装飾体130側に設けた軸部130aと軸部137aに対して夫々両端部を回動自在に連結されたアーム部材138と、フォトインタラプタ139と、を備えている。
図12に示した退避状態では各装飾体130は縦長の姿勢にあって飾り部材6の背面に隠れているが、図13に示した突出状態では各装飾体130は回動軸131を中心としてメイン画像表示装置7の表示画面の前方に突出する。
退避状態で装飾体130が停止している時には、従動ギヤの軸部137aは図12(a)(b)に示すように最下降位置にある。この時、アーム部材138も最下降位置にあるため、装飾体130の下部は回動軸131を中心として下方へ引っ張られており、飾り部材の裏側で装飾体は起立した姿勢となる。
退避状態にある装飾体130を突出状態に移行させるには、モータ136を駆動して出力ギヤ136aを突出方向へ回動させる。すると、従動ギヤ137が突出方向へ回動し、最下降位置にあった軸部137aが上方に移動して図13(a)(b)の状態となる。このとき、アーム部材138は最上昇位置に移動するため、装飾体130の下部は回動軸131を中心として上方へ押し上げられる。このため、装飾体130は倒れた状態となり、飾り部材6の裏側から出現してメイン画像表示装置7の表示画面の前方に突出する。
図14は、本実施形態の遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
この図14に示す遊技制御装置には、遊技の進行を制御する主制御基板として遊技制御基板211が設けられている。また副制御基板として、演出制御基板221、画像制御基板231、ランプ制御基板241、払出制御基板251等が設けられている。
遊技制御基板211は、CPU212、ROM213、及びRAM214等を有し、当該パチンコ機の主たる制御を行う。
遊技制御基板211には、第1始動口13内に設けられた第1始動口SW13a、第2始動口14内に設けられた第2始動口SW14a、第2始動口14の開閉扉14bを開閉動作させるための第2始動口ソレノイド(SOL)14c、ゲート15内に設けられたゲートSW15a、第1大入賞口16に入賞した遊技球を検出する第1大入賞口SW16a、第1大入賞口の開閉扉16bを開閉動作させるための第1大入賞口ソレノイド(SOL)16c、第2大入賞口17に入賞した遊技球を検出する第2大入賞口SW17a、第2大入賞口の可動片17bを開閉動作させるための第2大入賞口ソレノイド(SOL)17c、一般入賞口18内に設けられた一般入賞口SW18a等が接続されている。
第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21は、特別図柄を変動表示させ所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより特別図柄が当たりに当選したか否かを表示する。また、補助図柄表示装置22は、遊技球がゲートSW15aを通過したときに、補助図柄を変動表示させ所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより補助図柄が当たりに当選したか否かを表示する。
遊技制御基板211は、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とが共に保留されている場合は、第2特別図柄の保留球を優先的に消化するように構成されている。勿論、第1特別図柄と第2特別図柄の保留球を入賞順に消化するように構成してもよい。
演出制御基板221は、CPU222、ROM223、RAM224、RTC(リアルタイムクロック)225等を有し、遊技演出全体の制御を行う。
演出制御基板221には、画像及び音声の制御を行う画像制御基板231、各種ランプ及び演出役物装置の制御を行うランプ制御基板241、及び演出ボタンスイッチ314aが接続されている。
画像制御基板231は、CPU232、ROM233、RAM234等を有し、演出制御基板221の指示に基づいて、画像及び音声の制御を行う。このため、画像制御基板231には、メイン画像表示装置7及びサブ画像表示装置30と、音声出力装置(スピーカ)312とが接続されている。
また払出制御基板251には、枠用外部情報端子基板270が接続されている。
盤用外部情報端子基板260は、遊技盤の各種情報を外部に出力するための端子基板である。また枠用外部情報端子基板270は、枠の各種情報を外部に出力するための端子基板である。
図15は、遊技機1の遊技制御基板211において各種乱数値を取得するための乱数テーブルの説明図であり、(a)は特別図柄判定用乱数テーブル、(b)は大当たり図柄判定用乱数テーブル、(c)はリーチ判定用乱数テーブル、(d)は補助図柄判定用乱数テーブルの一例をそれぞれ示した図である。
遊技制御基板211においては、図15(a)に示す特別図柄判定用乱数テーブルと図15(b)に示す大当たり図柄判定用乱数テーブルとにより特別図柄が決定される。また、図15(d)に示す補助図柄判定用乱数テーブルにより補助図柄が決定される。
図15(a)に示す特別図柄判定用乱数テーブルの場合、低確率遊技状態(通常遊技状態)では、大当たりの割合が1/300に設定され、取得した特別図柄判定用乱数値が「3」のときに大当たりと判定される。
一方、高確率遊技状態では、大当たりの割合が、例えば低確率遊技状態の10倍である10/300に設定され、取得した特別図柄判定用乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「257」、「187」、「217」、「247」のときに大当たりと判定される。また、図15(a)に示す特別図柄判定用乱数テーブルでは、ハズレの一種である小当たりの抽選も行っている。ここでは、小当たりの割合が3/300に設定され、取得した特別図柄判定用乱数値が「150」、「200」、「250」のときに小当たりと判定される。
本実施形態では、複数種類の大当たりとして、通常時短付き長当たり、通常時短付き短当たり、高確率時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、高確率時短無し短当たりが用意されている。
通常時短付き短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、第2始動口14への遊技球の入球確率を高めた開閉扉14bの開放サポートを伴う時短遊技を付与する大当たりである。
高確率時短付き短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に高確率遊技と第2始動口14への遊技球の入球確率を高めた開閉扉14bの開放サポートを伴う時短遊技の両方を付与する大当たりである。
高確率時短無し短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に高確率遊技を付与する大当たりである。
具体的には、図15(b)に示すように、第1始動口又は第2始動口に遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄判定用乱数が「0」〜「34」であれば、通常時短付き長当たりが選択され、「35」〜「49」であれば、通常時短付き短当たりが選択される。
具体的には、第1始動口又は第2始動口に遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄判定用乱数が「50」〜「149」であれば、高確率時短付き長当たりが選択され、「150」〜「224」であれば、高確率時短付き短当たりが選択され、「225」〜「249」であれば、高確率時短無し短当たりが選択される。
そして、時短フラグと高確フラグが共にOFFとなる低確率遊技状態又は時短フラグがOFFで高確フラグがONとなる高確率時短無し遊技状態のときは取得した補助図柄判定用乱数が「7」のときのみ当たりと判定する。
一方、時短フラグがON、高確フラグがOFFとなる低確率時短遊技状態、又は時短フラグと高確フラグが共にONとなる高確率時短遊技状態のときは、取得した補助図柄判定用乱数が「0」〜「9」のときに当たりと判定する。
高確率遊技は、特別図柄の変動回数が予め設定した設定回数(例えば10000回)に達するか、或いは再度大当たりに当選するまで継続して行われる。
一方、時短遊技は、特別図柄の変動回数が予め設定した設定回数(例えば通常時短遊技であれば100回、高確率時短遊技であれば10000回)に達するか、或いは再度大当たりに当選するまで継続して行われる。
また、時短遊技中は、特別図柄の変動開始から変動停止までの変動時間を通常遊技中より短時間に設定されると共に、補助図柄の当選確率が通常遊技中より高確率に設定される。更に補助図柄の当選時における第2始動口14の開閉扉14bの開放時間が通常遊技中より長く設定される。従って、時短遊技中は、第2始動口14への遊技球の入賞率が通常遊技中より高くなるため、遊技者は第2始動口14を狙って遊技球を発射することで通常遊技中に比べて遊技効率を大幅に高めることができる。
本実施形態の遊技機1では、第1の演出役物装置A、第2の演出役物装置B、第3の演出役物装置C、第4の演出役物装置Dをそれぞれ個別に駆動可能とされる。第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dを個別に駆動する際には、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの駆動に合わせて、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの駆動に関連した演出画像をメイン画像表示装置7のメイン表示画面7aに表示するようにしている。
第1の遊技演出は、例えば図16(a)〜図16(c)に示すように、メイン画像表示装置7のメイン表示画面7aに表示されている変動中の演出図柄8のうち、第1図柄8aと第3図柄8bが同一図柄(例えば「7」)で停止してリーチ状態に移行したときに、図17に示すような遊技演出に移行する。
また、図16(a)〜図16(c)に示すような演出図柄8がリーチ状態に移行するまでの図柄変動期間では、メイン表示画面7aの前部下方に配置されている第1の演出役物装置Aは、サブ表示画面31が横長状態で且つ遊技者から視認し易いように斜め上方に約45度傾斜させた状態で停止している。なお、このときサブ表示画面31にはリーチや大当たりの期待度を表す画像を表示するといったことが考えられる。
また、同様に図16(a)〜図16(c)に示すような演出図柄8がリーチ状態に移行するまでの図柄変動期間では、飾り部材6の上縁部の裏側であってメイン表示画面7aの前方に配置されている第2の演出役物装置Bも飾り部材6の裏側に退避した状態のままとなる。
先ず、第1の演出役物装置Aの動作について説明する。
第1の演出役物装置Aは、待機領域において斜め上方に約45度の角度で傾斜した状態で停止していたサブ表示画面31を図17(a)に示すように横長状態のまま垂直姿勢となるように駆動する。
次に、図17(a)に示すような横長状態で垂直姿勢のサブ画像表示装置30を上昇させ、特定領域である上昇位置においてサブ画像表示装置30を時計回りに90度回転させて、図17(b)に示すようにサブ画像表示装置30が縦姿勢となり、サブ表示画面31が縦長状態となるように駆動する。
第2の演出役物装置Bは、図17(a)〜図17(c)に示した期間では、飾り部材6の上縁部の裏側に退避した状態を継続する。そして、図17(c)に示すように、第1の演出役物装置Aの演出役物部50を視認不能な態様から視認可能な態様となるように駆動し、さらに図17(d)に示すように、演出役物部50の背面に隠蔽されている可動部51を駆動した際に、可動部51の駆動タイミングに合わせて、第2の演出役物装置Bを構成する2つの半環状部材100を駆動するようにしている。つまり、演出役物部50を包囲するような環状体101を構成するようにしている。
この場合、第2の演出役物装置Bは、図18(a)に示す飾り部材6の上縁部の裏側の待機領域に退避した状態から図18(b)に示すように、メイン表示画面7aの前面領域(特定領域)において、第2の演出役物装置Bを構成する2つの半環状部材100を可動して環状体101を構成するようにしている。このとき、環状体101を構成するタイミングに合わせて、メイン表示画面7aの環状体101の内部と対応する位置に「チャンス」といった演出画像Fを表示することで、遊技者に大当たり期待度を示唆するようにしている。
この場合、図19(a)(b)に示すように、メイン画像表示装置7のメイン表示画面7aの中央最上部の初期位置(待機領域)にある第3の演出役物装置Cの顔ギミック120をメイン画像表示装置7のメイン表示画面7aの下方よりの位置(特定領域)まで駆動させるようにしている。このとき、顔ギミック120が下方よりの位置に移動するタイミングに合わせてメイン表示画面7aに第3の演出役物装置Cに関連したエフェクト画像Gを表示することで、インパクトのある遊技演出を実現するようにしている。
この場合、図20(a)(b)に示すように、第4の演出役物装置Dの装飾体130を飾り部材6の左右の枠部分の裏側に退避した初期位置(待機領域)からメイン画像表示装置7の表示画面7aの前方位置(特定領域)まで駆動させるようにしている。このとき、装飾体130が表示画面7aの前方位置に移動するタイミングに合わせてメイン表示画面7aに第4の演出役物装置Dに関連したエフェクト画像Hを表示することで、インパクトのある遊技演出を実現するようにしている。
本実施形態の遊技機1は、図21に示すように、第1の演出役物装置Aは、第2の演出役物装置B及び第4の演出役物装置Dとは動作領域が異なるため、第1の演出役物装置Aを第2の演出役物装置B又は第4の演出役物装置Dと同時に動作させることが可能とされる。一方、第1の演出役物装置Aは、第3の演出役物装置Cとは動作領域の一部が重なるため、同時に動作させることができない。
また第4の演出役物装置Dは、第1の演出役物装置A及び第3の演出役物装置Cとは動作領域が異なるため、第4の演出役物装置Dを第1の演出役物装置A又は第3の演出役物装置Cと同時に動作させることが可能とされる。一方、第4の演出役物装置Dは、第2の演出役物装置Bとは動作領域の一部が重なるため、同時に動作させることができない。
このため、従来の遊技機では、演出役物装置の衝突回避方法として、演出役物装置の位置を検知するセンサを複数設けることで、演出役物装置の位置を正確に把握し、一方の演出役物装置が所定位置にない場合は他方の演出役物装置を動かさないようにしていた。しかしながら、演出役物装置同士の衝突を回避するためにセンサを増やした場合はプログラムが煩雑になるという欠点があった。
第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの監視は、各演出役物装置A〜Dに備えられている各種センサからの検知信号だけでなく、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dに備えられている各種モータやソレノイドからの電圧信号、或いは第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作フラグの状態(ON、OFF)等により行うことができる。
[タイマ割込処理]
図22は、演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。なお、図22に示すタイマ割込み処理は、演出制御基板221のCPU222がROM223に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
この場合、演出制御基板221のCPU222は、タイマ割込処理として、コマンド受信処理(S610)、衝突回避処理(S620)、復帰処理(S630)、演出ボタン処理(S640)、コマンド送信処理(S650)等を実行する。
なお、コマンド受信処理、衝突回避処理及び復帰処理の詳細については後述する。
ステップS630の演出ボタン処理では、演出ボタン314が有効期間内に操作されたか否かの判定を行い、演出ボタン314が操作されたと判定した場合は演出ボタンコマンドを出力する。
また、ステップS640のコマンド送信処理では、セットされた各種コマンドを画像制御基板231及びランプ制御基板241に送信する処理を行う。
図23は、コマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU222は、ステップS701において、保留数増加コマンドを受信したか否かの判別を行い、保留数増加コマンドを受信したと判別した場合は、ステップS702において、RAM224に記憶した保留球の保留数の加算を行い、続くステップS703において、保留数コマンドをセットする。
次に、CPU222は、ステップS704において、変動開始コマンドを受信したか否かの判別を行い、変動開始コマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS705において、演出選択処理を実行する。
変動演出終了中処理では、例えば変動停止コマンドの解析を行い、解析結果に基づいてモードフラグの変更等の各種処理を行った後、変動演出終了コマンドをセットする。なお、ステップS706において、変動停止コマンドを受信していないと判別した場合は、変動演出終了中処理を実行することなくステップS708に進む。
特別遊技演出選択処理では、例えばオープニングコマンドの解析を行い、その解析結果に基づいて、特別遊技演出パターン選択処理を行う。この後、オープニング演出開始コマンドをセットする。なお、ステップS708において、オープニングコマンドを受信していないと判別した場合は、当たり演出選択処理を実行することなくステップS710に進む。
エンディング演出選択処理では、エンディングコマンドの解析を行い、その解析結果に基づいてエンディング演出パターン選択を行う。この後、エンディング演出開始コマンドをセットする。なお、ステップS710において、エンディングコマンドを受信していないと判別した場合は、エンディング演出選択処理を実行することなくステップS712に進む。
この後、CPU222は、ステップ712において、客待ちコマンド受信処理を実行して、コマンド受信処理を終了する。
図24は、衝突回避処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU222は、ステップS721において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dを監視し、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dが作動したと判定した場合は、続くステップS722において、ROM223に記憶されている演出役物装置A〜Dの動作の組み合わせに関する情報をRAM224に展開したテーブルを参照する。そして、続くステップS723において、現在の第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作状況が正常であるか否かの判定を行う。すなわち、ここでは動作領域が重なり合う演出役物装置が同時に動作状態になっていないかどうかの判定を行う。
ステップS723において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作状況が正常でないと判定した場合は、続くステップS724において、電源投入から異常と判定した判定回数をカウントするカウンタEのカウント値に「1」を加算した後、続くステップS724において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作を停止させる。この後、衝突回避処理を終了する。
なお、ステップS721において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dが作動していない判定した場合、或いはステップS723において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作状況が正常であると判定した場合は衝突回避処理を終了する。
また、本実施形態では、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの衝突を回避するためのセンサ等を新たに設ける必要がないため、プログラムが煩雑になるといったこともない。
[第1実施例]
本実施形態の遊技機1においては、演出制御基板221において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作が異常と判定した場合は、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの全ての動作を一定時間(例えば数分間程度)停止させた後、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの全てを初期位置にそれぞれ戻す制御を行うようにする。
従来から行われている演出役物装置のリトライ処理では、特別図柄の変動開始時に演出役物装置が所定位置(初期位置)にない場合、演出役物装置を初期位置に戻すリトライ処理を実行するようにしていた。このため、演出役物装置の動作異常が発生している場合でも、ホール側の関係者が気づかないうちに復帰している場合がある。この結果、従来の遊技機では演出役物装置の動作異常に対する対処が遅れるおそれがあった。
これに対して、本実施形態の遊技機1では、特別図柄の変動開始等に関係なく、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dを一定時間停止させた後、初期位置に復帰させるようにしているので、遊技者が遊技中であれば、遊技者はホール関係者を呼んで現在の状況を説明するのでホール側の関係者が演出役物装置の動作異常を容易に把握することが可能になる。
また、上記した第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作を停止させる一定時間は、任意に設定可能であるが、少なくとも遊技中の遊技者がホール関係者を呼ぶ前に操作ボタン314を操作したときに復帰してしまうのは好ましくない。通常の遊技者は、演出役物装置の動作が停止した時点で遊技を中止するが、特別図柄の変動が停止するまでは(保留球がある場合は保留が消化されるまで)演出ボタン314を操作する可能性が高いので、保留を含む特別図柄の変動が完全に停止する時間より長い時間に設定することが好ましい。例えば、特別図柄の平均変動時間が15秒で、最大保留個数が4個であれば、当該変動と保留個数から停止時間を75秒に設定することが考えられる。
本実施形態の遊技機1においては、演出制御基板221において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作が異常と判定した場合は、当該遊技機の電源投入から第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作異常と判定された判定回数を記憶手段である演出制御基板221のRAM224に記憶させておくようにする。そのうえで、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの全ての動作を一定時間(例えば数分間)停止させるようにする。
そして所定期間経過後、演出ボタン314がRAM224に記憶されている異常判定回数以上操作されたときに第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dを初期位置(待機領域)に移動させる制御を行うようにする。
図25は、演出制御基板が復帰処理の一例を示したフローチャートである。なお、ここでは第2実施例を例に挙げて説明する。
この場合、CPU222は、ステップS731において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの全て或いは一部が演出役物装置の異常動作による動作停止中であるか否かの判定を行う。ステップS731において、演出役物装置の異常動作による動作停止中であると判定した場合は、続くステップS732において、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの全て或いは一部が動作を停止してから所定時間経過したか否かの判定を行う。ステップS732において、所定時間経過したと判定した場合は、続くステップS733において、演出ボタン314が所定回数、つまりRAM224に記憶されている異常判定回数以上操作されたか否かの判定を行う。
なお、ステップS731において演出役物装置の異常動作による動作停止中でないと判定した場合、ステップS732において所定時間経過していなと判定した場合、あるいはステップS733において演出ボタン314が所定回数操作されていないと判定した場合は、復帰処理を終了する。
このような処理を実行すれば、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dの動作異常をホール関係者に報知しつつ、第1の演出役物装置A〜第4の演出役物装置Dを初期状態に容易に復帰させることが可能になる。
なお、第1実施例の場合は、ステップS733の処理を削除すれば良い。
また、本発明は、パチンコ機のみならず、スロットマシン、その他、表示装置を有した遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
Claims (1)
- 待機領域から特定領域にそれぞれ移動可能な複数の演出役物装置と、
前記複数の演出役物装置の動作を監視する監視手段と、
前記演出役物装置の動作を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記監視手段の監視結果により前記演出役物装置の動作が異常と判定された場合、前記演出役物装置を停止させてから所定期間経過する前に操作手段が操作されたときは前記演出役物装置を前記待機領域に移動させる制御を行わないようにし、前記演出役物装置を停止させてから所定期間経過後に前記操作手段が操作されたときは前記演出役物装置を前記待機領域に移動させる制御を行うようにしたことを特徴とする遊技機。
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