JP5198633B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、移動可能に保持された可動役物を備えて、この可動役物を駆動させる遊技機に関する。
従来、遊技盤上に設けられた始動口へ遊技球が入賞すると大当たり抽選をおこなって、表示器に表示させた3つの図柄(たとえば数字)を変動させる遊技機があった。このような遊技機は、大当たりに当選した場合に、変動させた3つの図柄を特定の組み合わせ(たとえば「7・7・7」などのいわゆる「ゾロ目」)で停止させる。そして、大当たり遊技状態となり、遊技盤上に設けられた大入賞口(いわゆる「アタッカー」)を開放する。このとき、遊技者は大入賞口に遊技球を入賞させることで、多数の賞球を獲得することができる。
また、このような遊技機は、大当たり抽選の抽選結果を示すまでに様々な演出をおこなっている。たとえば、近年では、演出用の画像を表示したりランプを点灯させたりするほか、いわゆる「ギミック」と呼ばれる演出用の可動役物を動作させる演出をおこなう遊技機も広く用いられている(たとえば下記特許文献1を参照)。さらには、このような可動役物を複数備える遊技機もあった。
特開2007−319374号公報
たとえば、遊技機は、簡易な処理により可動役物の駆動制御をおこなうため、パルスモータを備える可動役物に対して規定パルス数の制御信号を入力する。これで、遊技機は原点位置を基準に可動役物を所定量駆動させる。たとえば、原点位置でない位置から所定量を駆動させてしまった場合には駆動限界に達してもモータを回転させてしまって可動役物の破損につながることもある。このため、遊技機は、駆動開始時に可動役物を原点位置に位置させておくことが重要となる。
そこで、一般的に、遊技機では図柄の変動開始時に可動役物が原点位置に位置しているかを判定して、原点位置に位置していなければ原点位置へ復帰させるようにしている。この原点位置への復帰駆動は、演出による駆動よりも優先しておこなわれる。このため、復帰駆動が生じた図柄の変動で、折角、可動役物を駆動させるように定められた演出が発生しても、この演出による駆動がおこなわれず、演出効果が低下してしまっていた。
また、近年では、複数回の図柄変動を跨いで連続して、遊技者の期待感を高める連続演出をおこなうものもある。このように遊技者に期待感を与えるような演出中に、復帰駆動がおこなわれてしまうと演出効果を低下させてしまうばかりでなく、遊技者の期待感を低下させてしまうこともあった。たとえば、連続演出中に復帰駆動により可動役物が動作すると、遊技者は「大当たりへの期待度の高い演出が発生した」と誤解してしまうことがある。その後、それが復帰駆動であり期待度の高い演出の発生が誤解であったと気づくと、遊技者はがっかりして期待感が低下してしまっていた。
本発明は、上記の従来技術による問題点を解消するため、可動役物を安定して運用することができるとともに、演出効果の低下を防止し、遊技者の期待感の低下を防止できる遊技機を提供することを目的とする。
前述の課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる遊技機は、原点位置を含む所定範囲内を移動可能に保持された可動役物と、前記可動役物が前記原点位置に位置することを検出する検出手段と、前記可動役物の駆動を制御する駆動制御手段と、所定の始動条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技に関する判定をおこなう特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段による前記判定の判定結果に基づいて、前記判定結果をあらわすための図柄を変動させた後に前記判定結果をあらわすように停止させる図柄制御手段と、前記図柄制御手段によって前記図柄の変動が複数回おこなわれる間連続する連続演出をおこなう連続演出手段と、前記連続演出手段による前記連続演出中であって前記特別遊技となることを示唆する図柄変動時に、前記駆動制御手段により前記可動役物が駆動される役物演出をおこなう役物演出手段と、を備えて、前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記図柄を変動させる際に前記可動役物が前記原点位置に位置していなかった場合、この図柄の変動中に前記原点位置に復帰させる復帰駆動制御手段を有して、前記復帰駆動制御手段は、前記連続演出がおこなわれている場合の前記図柄の変動中には前記原点位置へ復帰させる駆動をおこなわないことを特徴とする。また、上記発明において、前記可動役物は、各々の原点位置を含む所定範囲内を移動可能に保持された第1可動役物および第2可動役物を含み、前記検出手段は、前記第1可動役物と前記第2可動役物とが各々の原点位置に位置することを検出し、前記駆動制御手段は、前記第1可動役物と前記第2可動役物とのそれぞれの駆動を制御し、前記役物演出手段は、前記連続演出中であって前記特別遊技となることを示唆する図柄変動時に、前記第1可動役物が駆動される第1役物演出をおこなう第1役物演出手段と、前記連続演出以外のときであって前記特別遊技となることを示唆する図柄変動時に、前記第2可動役物が駆動される第2役物演出をおこなう第2役物演出手段と、を有し、前記復帰駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記図柄を変動させる際に前記第1可動役物または前記第2可動役物が各々の原点位置に位置していなかった場合、当該原点位置に位置していない可動役物をこの図柄の変動中に原点位置に復帰させ、前記連続演出がおこなわれている場合には、前記第1可動役物を原点位置へ復帰させる駆動はおこなわない一方、前記第2可動役物を原点位置へ復帰させる駆動はおこなうことを特徴とする。
本発明によれば、可動役物を安定して運用することができ、演出効果の低下を防止でき、遊技者の期待感の低下を防止できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の正面図である。 本実施の形態の情報表示部を示す説明図である。 第1可動役物の構成を示す説明図(その1)である。 第1可動役物の構成を示す説明図(その2)である。 第2可動役物の構成を示す説明図(その1)である。 第2可動役物の構成を示す説明図(その2)である。 第3可動役物の構成を示す説明図(その1)である。 第3可動役物の構成を示す説明図(その2)である。 画像表示部周辺の断面をあらわす概要図(その1)である。 画像表示部周辺の断面をあらわす概要図(その2)である。 本実施の形態のぱちんこ遊技機の機能的構成を示すブロック図である。 本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その1)である。 カウンタ記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。 特図判定用情報記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。 普図判定用情報記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。 特図当たり判定テーブルの一例を示す説明図(その1)である。 特図当たり判定テーブルの一例を示す説明図(その2)である。 特図図柄判定テーブルの一例を示す説明図(その1)である。 特図図柄判定テーブルの一例を示す説明図(その2)である。 特図変動パターンテーブルの一例を示す説明図(その1)である。 特図変動パターンテーブルの一例を示す説明図(その2)である。 特図判定結果記憶領域の一例を示す説明図である。 事前判定結果記憶領域の一例を示す説明図である。 本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その2)である。 特図演出パターンテーブルの一例を示す説明図である。 特図演出タイムテーブルの一例を示す説明図である。 当たり演出パターンテーブルの一例を示す説明図である。 本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その3)である。 本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その4)である。 メイン処理の処理内容を示すフローチャートである。 タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の処理内容を示すフローチャートである。 事前判定処理の処理内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。 大当たり抽選処理の処理内容を示すフローチャートである。 特図変動パターン設定処理の処理内容を示すフローチャートである。 停止中処理の処理内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の処理内容を示すフローチャートである。 オープニング処理の処理内容を示すフローチャートである。 開放中処理の処理内容を示すフローチャートである。 インターバル処理の処理内容を示すフローチャートである。 エンディング処理の処理内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の処理内容を示すフローチャートである。 演出メイン処理の処理内容を示すフローチャートである。 演出タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。 コマンド受信処理の処理内容を示すフローチャートである。 特図演出処理の処理内容を示すフローチャートである。 特図演出パターン設定処理の処理内容を示すフローチャートである。 チャンスゾーン移行抽選の抽選概要を示す説明図である。 当たり演出処理の処理内容を示すフローチャートである。 当たり演出開始処理の処理内容を示すフローチャートである。 第1可動役物制御処理の処理内容を示すフローチャートである。 第2可動役物制御処理の処理内容を示すフローチャートである。 第3可動役物制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、本発明にかかる遊技機を、旧第一種に属するぱちんこ遊技機(いわゆる「デジパチ」)に適用した例である。
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
まず、本発明の実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の基本構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の正面図である。図1に示すように、本実施の形態のぱちんこ遊技機100は遊技盤101を備えている。ぱちんこ遊技機100において、遊技盤101の前面(遊技者側の面)には、不図示のガラス板が設けられており、遊技者が遊技盤101を直接触れられないようになっている。
遊技盤101の下部位置には遊技球を発射するための発射部が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球はレール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達する。上部位置に達した遊技球は遊技盤101上の遊技領域103内を落下する。遊技領域103内には多数の釘が設けられている。遊技球は遊技領域103内を落下する際にこの釘に衝突する。これにより、遊技球の落下軌道が変化し、遊技球は不特定な方向に向けて落下する。また、遊技領域103内には遊技球の落下軌道を変化させる風車などを設けてもよい。
遊技盤101の中央部分には画像表示部104が配置されている。ここで、画像表示部104には液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)などを採用することができる。画像表示部104は、大当たり抽選の抽選結果をあらわす特別図柄に対応して設けられた装飾図柄(以下「特図装飾図柄」という)を表示する。画像表示部104は、ぱちんこ遊技機100がおこなう演出に関する画像(以下「演出画像」という)なども表示したりする。また、画像表示部104は、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす普通図柄に対応して設けられた装飾図柄(以下「普図装飾図柄」という)を表示してもよい。
画像表示部104の下方には第1始動口105と第2始動口106とが配設されている。ぱちんこ遊技機100は、第1始動口105や第2始動口106に遊技球が入賞した場合に特別図柄用の判定用情報(以下「特図判定用情報」という)を取得する。そして、ぱちんこ遊技機100は、所定の始動条件が成立した場合にこの特図判定用情報を用いて大当たり抽選(特別図柄抽選)をおこなう。
第2始動口106近傍には可変入賞装置(いわゆる電動チューリップ。以下「電動チューリップ」という)107が設けられている。電動チューリップ107は、第2始動口106に遊技球が入賞し難くする閉状態(閉鎖された状態)と、第2始動口106に遊技球が入賞し易くする開状態(開放された状態)とをとり得る。たとえば、ぱちんこ遊技機100は電動チューリップ107用のソレノイドを制御して、電動チューリップ107を開放したり閉鎖したりする。
電動チューリップ107は通常時には閉鎖されており、所定条件を満たした場合に開放される。具体的に、ぱちんこ遊技機100は、画像表示部104の左方に設けられたゲート108を遊技球が通過すると、普通図柄用の判定用情報(以下「普図判定用情報」という)を取得する。ぱちんこ遊技機100はこの普図判定用情報を用いて普通図柄抽選をおこなう。普通図柄抽選において普通図柄当たり(以下「普図当たり」という)に当選すると、ぱちんこ遊技機100は電動チューリップ107を所定期間開放する。
第2始動口106の下方には大入賞口109が設けられている。大入賞口109は、遊技球が大入賞口109へ入賞不可能な閉状態(閉鎖された状態)と、遊技球が大入賞口109へ入賞可能な開状態(開放された状態)とを有する。たとえば、ぱちんこ遊技機100は大入賞口109用のソレノイドを制御して、大入賞口109を開放したり閉鎖したりする。
大入賞口109は通常時には閉鎖されており、所定条件を満たした際に開放される。具体的に、ぱちんこ遊技機100は、第1始動口105または第2始動口106に遊技球が入賞すると、大当たり抽選をおこなう。大当たり抽選において大当たりに当選すると、ぱちんこ遊技機100は大当たり遊技状態となり、大入賞口109を所定期間(たとえば所定ラウンド数分)開放する。開放された大入賞口109に遊技球が入賞すると、ぱちんこ遊技機100は所定個数(たとえば15個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側部や下方などには普通入賞口110が配設されている。普通入賞口110に遊技球が入賞すると、ぱちんこ遊技機100は所定個数(たとえば10個)の賞球を払い出す。なお、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110などの配置は図示の位置に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してよい。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の右下部分には、遊技に関する遊技情報を遊技者に示唆するための情報表示部112が設けられている。詳細は後述するが、たとえば、情報表示部112は、大当たり抽選の抽選結果をあらわす特別図柄や、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす普通図柄などを表示する。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材113は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
枠部材113において遊技領域103の上側にはスピーカ114が組み込まれている。また、枠部材113において遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出ライト部(枠ランプ)115が設けられている。演出ライト部115は、それぞれ複数のランプとモータ(不図示)とを有する。演出ライト部115の各ランプは、ぱちんこ遊技機100の正面にいる遊技者を照射する。また、これらのランプは、モータの駆動により光の照射方向を上下方向・左右方向に変更することができる。
枠部材113の下部位置には、操作ハンドル116が配置されている。操作ハンドル116は、発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル116は、枠部材113と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル116は、発射部を駆動させて遊技球を発射する発射指示部材117を備えている。発射指示部材117は、操作ハンドル116の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、操作ハンドル116には、遊技者が発射指示部材117を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。これにより、発射部は、発射指示部材117が遊技者によって直接操作されている場合に遊技球を発射する。
枠部材113において、遊技領域103の下側となる辺には、演出ボタン(チャンスボタン)118や十字キー119、打球供給皿120などが設けられている。演出ボタン118や十字キー119は、ぱちんこ遊技機100において遊技者からの操作を受け付ける操作受付部を構成している。打球供給皿120は、遊技球を収容して、収容している遊技球を発射部へ送り出す。
また、画像表示部104近傍には、第1可動役物131と第2可動役物132と第3可動役物133とが設けられている。これらの可動役物131〜133は各々が独立して駆動することができるようになっており、各々を用いた演出時などに駆動される。第1可動役物131と第2可動役物132と第3可動役物133との詳細な構成などについては後述する。
(情報表示部の詳細)
つぎに、情報表示部112の詳細について説明する。図2は、本実施の形態の情報表示部を示す説明図である。図2において、情報表示部112は、特別図柄表示部201と、普通図柄表示部202と、保留数表示部203と、ラウンド数表示部204とを備える。各表示部201〜204には、それぞれLED(Light Emitting Diode)表示器が採用されている。
第1特別図柄表示部201aは、第1始動口105へ遊技球が入賞することによっておこなわれる大当たり抽選の抽選結果をあらわす特別図柄を表示する。たとえば、第1特別図柄表示部201aは8つのLEDを有するLED表示器となっている。また、第2特別図柄表示部201bは、第2始動口106へ遊技球が入賞することによっておこなわれる大当たり抽選の抽選結果をあらわすための特別図柄を表示する。第2特別図柄表示部201bも、第1特別図柄表示部201aと同様に8つのLEDを有するLED表示器となっている。
第1特別図柄表示部201aや第2特別図柄表示部201bによる特別図柄の変動(変動表示)は、たとえば、図中、左から右へ流れるように各LEDが点灯および消灯を順次繰り返すことによりおこなわれる。なお、特別図柄の変動中、ぱちんこ遊技機100は画像表示部104の表示画面上で特図装飾図柄などを用いた演出(以下「特図演出」という)をおこなう。特別図柄の変動が終了すると、その後のLEDの点灯態様によって、大当たり抽選の抽選結果があらわされるようになっている。
本実施の形態では、各大当たりの内容については後述するが、通常当たりと、確変当たりと、突確当たりとの3つの大当たりがあるとする。また、これらの大当たりとは別に、いわゆる「小当たり」と呼ばれる特殊なハズレがあるとする。たとえば、第1特別図柄表示部201aや第2特別図柄表示部201bにおいて全LEDが点灯した場合は確変当たりをあらわす。左から2つ目、3つ目、6つ目のLEDが点灯した場合は通常当たりを示す。左から1つ目、4つ目、7つ目のLEDが点灯した場合は突確当たりをあらわす。左から1つ目、3つ目、7つ目のLEDが点灯した場合は小当たりをあらわす。また、一番右のLEDのみが点灯した場合は通常のハズレ(小当たりでないハズレ)をあらわす。各当たり(大当たりと小当たり)を示すLEDの点灯態様は複数パターンの点灯態様をとり得るようにしてもよい。
特別図柄が確変当たりや通常当たりを示す図柄で停止した場合、特図装飾図柄はいわゆる「ゾロ目」と呼ばれる特定の組み合わせ(たとえば「7・7・7」)で停止する。特別図柄が突確当たりや小当たりを示す図柄で停止した場合、特図装飾図柄はいわゆる「チャンス目」と呼ばれる特定の組み合わせ(ゾロ目でない組み合わせ。たとえば「1・3・5」)で停止する。また、特別図柄がハズレを示す図柄で停止した場合、特図装飾図柄はゾロ目やチャンス目以外の組み合わせで停止する。
また、特別図柄表示部201の上部には、普通図柄が表示される普通図柄表示部202が配置されている。普通図柄表示部202は、遊技球がゲート108を通過することによっておこなわれる普通図柄抽選をあらわす普通図柄を表示するもので、3つのLEDからなる。普通図柄抽選で当たりに当選した場合に、ぱちんこ遊技機100は、所定期間、電動チューリップ107を開放する。普通図柄の変動中は各LEDが順次点滅する。
普通図柄の変動が停止すると、LEDの点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果があらわされるようになっている。たとえば、本実施の形態では、短開放当たりと、長開放当たりとの2つの普通図柄当たり(以下「普図当たり」と略す)があるとする。「△」のLEDが点灯した場合は短開放当たりを示す。「○」のLEDが点灯した場合は長開放当たりを示す。「×」のLEDが点灯した場合はハズレ(普図ハズレ)を示す。
普通図柄表示部202の左側には、特別図柄や普通図柄に対する判定用情報の数(以下「判定用情報数」という。いわゆる「保留数」)を表示する保留数表示部203が配置されている。保留数表示部203は、第1特別図柄保留数表示部203aと、第2特別図柄保留数表示部203bと、普通図柄保留数表示部203cとからなる。
第1特別図柄保留数表示部203aは第1始動口105へ入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報数を表示する。第2特別図柄保留数表示部203bは第2始動口106へ入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報数を表示する。普通図柄保留数表示部203cはゲート108を通過した遊技球に対して取得された普図判定用情報数を表示する。
ぱちんこ遊技機100は特図判定用情報や普図判定用情報を、規定数を上限に保持することができる。第1特別図柄保留数表示部203aと第2特別図柄保留数表示部203bと普通図柄保留数表示部203cとは、上記の規定数を上限として記憶されたものを表示する。
ラウンド数表示部204は大当たりに当選した際にこの大当たりのラウンド数を表示する。たとえば、本実施の形態では、通常当たりや確変当たりは16ラウンドの大当たり(以下「長当たり」という)とする。突確当たりは2ラウンドの大当たり(以下「短当たり」という)とする。この場合、通常当たりや確変当たりに当選した場合は「16」のLEDが点灯する。突確当たりに当選した場合は「2」のLEDが点灯する。
(ぱちんこ遊技機の基本動作)
つぎに、本実施の形態のぱちんこ遊技機100の基本動作について説明する。ぱちんこ遊技機100は、第1始動口105または第2始動口106に遊技球が入賞して特図判定用情報を取得すると、大当たり抽選をおこなう。大当たり抽選をおこなうと、ぱちんこ遊技機100は特別図柄表示部201の特別図柄を変動させる(変動表示する)。
たとえば、ぱちんこ遊技機100は第1始動口105へ入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報により大当たり抽選をおこなった場合、第1特別図柄表示部201aで特別図柄を変動させる。第2始動口106へ入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報により大当たり抽選をおこなった場合、第2特別図柄表示部201bで特別図柄を変動させる。
特別図柄の変動を開始して所定期間が経過すると、ぱちんこ遊技機100は大当たり抽選の抽選結果を示すように変動された特別図柄を停止させる(停止表示する)。大当たり抽選で大当たりに当選した場合、ぱちんこ遊技機100は大当たりを示す特別図柄を停止させた後に大当たり遊技状態となる。そして、大入賞口109を当選した大当たりに応じたラウンド数分(たとえば16ラウンド分)開放する。この開放中に遊技球が大入賞口109へ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。
なお、ぱちんこ遊技機100は大当たり遊技状態では大当たり抽選をおこなわない。ぱちんこ遊技機100は大当たり遊技状態の終了後、大当たり抽選をおこなう遊技状態へ復帰する。たとえば、ぱちんこ遊技機100は大当たり後に、大当たりへの当選確率を高めた高確遊技状態としたり、第2始動口106に遊技球が入賞し易くした補助遊技状態としたりする。
また、ぱちんこ遊技機100は、遊技球がゲート108を通過して普図判定用情報を取得すると、普通図柄抽選をおこなう。普通図柄抽選をおこなうと、ぱちんこ遊技機100は普通図柄表示部202の普通図柄を変動させる。普通図柄の変動を開始して所定期間が経過すると、ぱちんこ遊技機100は普通図柄抽選の抽選結果を示すように変動された普通図柄を停止させる。普通図柄抽選で普図当たりに当選した場合、ぱちんこ遊技機100は普図当たりを示す普通図柄を停止させる。そして、電動チューリップ107を当選した普図当たりに応じた期間開放する。
詳細は後述するが、ぱちんこ遊技機100は、特別図柄を変動させた場合、画像表示部104の表示画面上で特図装飾図柄も変動させる。そして、特別図柄を停止させた場合、画像表示部104の表示画面上で特図装飾図柄も停止させる。また、普通図柄を変動させた場合に画像表示部104の表示画面上で普図装飾図柄も変動させて、普通図柄を停止させた場合に画像表示部104の表示画面上で普図装飾図柄も停止させてもよい。
(ぱちんこ遊技機による高確遊技状態)
つぎに、前述の高確遊技状態について説明する。ぱちんこ遊技機100は大当たりへの当選確率を高めた高確遊技状態とすることができる。たとえば、高確遊技状態でない場合(以下「低確遊技状態」という)、ぱちんこ遊技機100は大当たりへの当選確率を1/300とした大当たり抽選をおこなう。一方、高確遊技状態の場合には大当たりへの当選確率を1/30とした大当たり抽選をおこなう。たとえば、ぱちんこ遊技機100は、つぎの大当たりに当選するまで高確遊技状態により遊技を進行させる。また、ぱちんこ遊技機100は大当たり後に所定回数の大当たりをおこなうまで高確遊技状態とする、いわゆる「ST機」としてもよい。この場合は大当たり後に所定回数の大当たり抽選をおこなうと低確遊技状態へ復帰する。
また、ぱちんこ遊技機100は第2始動口106へ遊技球を入賞し易くした補助遊技状態とすることもできる。たとえば、補助遊技状態であるとき、ぱちんこ遊技機100は電動チューリップ107を開放させる期間(以下「電チュー開放時間」)を延長したり、電動チューリップ107を開放する頻度を増加させたりする(いわゆる電チューサポート)。補助遊技状態については、公知の技術であるために詳細な説明は省略する。
(可動役物について)
つぎに、ぱちんこ遊技機100が備える可動役物について説明する。ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131と、第2可動役物132と、第3可動役物133とを備えている。まず、第1可動役物131の構成および動作について説明する。
(第1可動役物の構成)
図3−1は、第1可動役物の構成を示す説明図(その1)である。図3−2は、第1可動役物の構成を示す説明図(その2)である。第1可動役物131は、炎をモチーフとした形状を有する装飾部材300と、駆動部310とを備えている。装飾部材300は、桁部材301に固定されている。桁部材301の左右両端には、桁部材301と直交するように移動ラック302が設けられている。
移動ラック302には、桁部材301と直交する方向(図示の例では上下方向)に装飾部材300を駆動させるためのギアが設けられている。具体的に、移動ラック302のギアは、装飾部材300の左右に設けられた2つの駆動部310側に設けられており、駆動部310の円形歯車313(後述)とそれぞれ噛合している。また、桁部材301の左側に設けられた移動ラック302の下端部は被検出部303となっており、右側に設けられた移動ラック302の下端部は被検出部304となっている。
枠体(不図示)において装飾部材300の下方となる位置にはセンサS11とセンサS12とが配置されている。公知の技術のため詳細な説明を省略するが、センサS11は被検出部303方向を向いた発光素子と受光素子とを備える(フォトセンサ)。そして、発光素子が発光した光を被検出部303に当てて、反射してくる光の有無を受光素子で検知する。これによって、センサS11は、センサS11の検出可能範囲内での被検出部303の有無を検出することができる。また、同様にして、センサS12は、センサS12の検出可能範囲内での被検出部304の有無を検出することができる。
駆動部310は、モータ311と、円形歯車312と、円形歯車313とを備えている。モータ311は、枠体に固定されて、供給された電気エネルギーに応じた駆動力を駆動軸により出力し、この駆動軸と同軸に設けられた円形歯車312を回転駆動させる。円形歯車312は、円形歯車313と噛合している。円形歯車313は、枠体により回転可能に支持されており、モータ311によって円形歯車312が回転駆動された場合に従動回転する。このように構成された駆動部310が装飾部材300の左右に配置されている。
(第1可動役物の動作)
つぎに、第1可動役物131の動作について説明する。たとえば、ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131を用いる演出でないとき、第1可動役物131を図3−2に示すように画像表示部104の下方となる位置としておく。このとき、第1可動役物131は収容スペース(後述)に収容される。第1可動役物131が図3−2に示す位置に位置するとき、センサS11によって被検出部303が検出され、センサS12によって被検出部304が検出される。本実施の形態では、この位置を第1可動役物131の原点位置(退避位置)とする。
ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131を用いる演出をおこなうと、装飾部材300の左方に設けられたモータ311を反時計回りに回転させる。一方、このとき、装飾部材300の右方に設けられたモータ311は時計回りに回転させる。これによって、移動ラック302が図3−2において上方向に移動され、これにともなって装飾部材300も上方向に移動する。そして、それぞれのモータ311を所定量回転させると(たとえば規定パルス数の制御信号を入力すると)、図3−1に示すように装飾部材300が画像表示部104の前面に進出した位置となる。本実施の形態では、この位置を第1可動役物131の進出位置とする。
(第2可動役物の構成)
つぎに、第2可動役物132の構成について説明する。図4−1は、第2可動役物の構成を示す説明図(その1)である。図4−2は、第2可動役物の構成を示す説明図(その2)である。第2可動役物132は、汽車をモチーフとした形状に形成された装飾部材400と、駆動部410とを備えている。
駆動部410は、固定ラック411と、移動ラック412と、円形歯車413とを備えている。固定ラック411は、移動ラック412側にギアが設けられたラックであり、枠体(不図示)に固定されている。移動ラック412は、固定ラック411側にギアが設けられたラックであり、固定ラック411に対して互いが平行となるように、桁部材421(後述)に固定されている。円形歯車413は、固定ラック411と移動ラック412との間に位置して、固定ラック411のギアと移動ラック412のギアとに噛合している。
これによって、円形歯車413が図中の上下方向に回転駆動すると、移動ラック412が固定ラック411に対して上下方向に移動することになる。このように固定ラック411と移動ラック412と円形歯車413とが組み合わされた構成が装飾部材400の左右のそれぞれに配置されている。
また、駆動部410は、円形歯車413を上下方向に駆動するための駆動系を備えている。この駆動系は、モータ414と、クランク415とを備えている。モータ414は、供給された電気エネルギーに応じた駆動力を駆動軸414aにより出力する。クランク415は、駆動軸414aに筒状部415aが同軸となるように取り付けられている。クランク415は、筒状部415aから駆動軸414aの半径方向に延びて筒状部415aに対して偏心する腕部415bを有した片持ちクランクとなっている。
また、駆動部410は、棒状のスライダ416と、板状部材417とを備えている。スライダ416は、クランク415の腕部415bに連結されている。具体的に、スライダ416は、その中間部に、スライダ416の長手方向に延びる長孔416aが開口形成されている。クランク415の腕部415bは長孔416aに沿って移動可能になっており、これによって、腕部415bとスライダ416とが連結されている。
また、スライダ416の一端部416bは板状部材417と連結されており、他端部416cは枠体により回転可能に支持されている。これによって、スライダ416は、他端部416cを軸心として回転することになる。板状部材417は、その長手方向の一端がスライダ416の一端部416bと連結されており、他端では円形歯車413を回転可能に支持している。枠体において、スライダ416の上方となる位置にはセンサS21とセンサS22とが配置されている。センサS21およびセンサS22は、センサS11などと同様にフォトセンサなどを採用することができる。
また、駆動部410は、引張コイルバネ418を備えている。引張コイルバネ418は、コイル状に形成されて引き延ばされた場合に、元に(自然長に)戻ろうとする方向に荷重を発生させる。引張コイルバネ418の一端部418aは枠体に固定されて、他端部418bは板状部材417に固定されている。
図4−1に示すように第2可動役物132が進出位置など下方向へ移動すると、引張コイルバネ418は引き延ばされることになる。このため、この場合、引張コイルバネ418によって板状部材417を上方に引っ張ろうとする力が生じる。したがって、2つのモータ414の駆動力のほかに、引張コイルバネ418のばね力を利用して装飾部材400を上寄りの位置に持ち上げることができる。このようなモータ414、クランク415、スライダ416、板状部材417および引張コイルバネ418を組み合わせた構成も装飾部材400の左右にそれぞれに配置されている。
(第2可動役物の動作)
つぎに、第2可動役物132の動作について説明する。駆動部410において、装飾部材400が図4−1に示す位置となった状態でモータ414を一方向に回転させると、クランク415が同方向に回転し、腕部415bがスライダ416を他端部416cを中心に回転させる。スライダ416の回転に伴って板状部材417が上昇し、板状部材417に取り付けられた円形歯車413が固定ラック411を駆け上がるように上昇する。円形歯車413が上昇すると、移動ラック412が固定ラック411に対して上方に移動する。こうして、装飾部材400は図4−1に示す位置から図4−2に示す位置に移動する。
なお、第2可動役物132が図4−2に示す位置にあるとき、装飾部材400の左方に配置された駆動部410のスライダ416がセンサS21によって検出される。また、装飾部材400の右方に配置された駆動部410のスライダ416がセンサS22によって検出される。この位置を、本実施の形態での第2可動役物132の原点位置(退避位置)とする。
(第3可動役物の構成)
つぎに、第3可動役物133の構成について説明する。図5−1は、第3可動役物の構成を示す説明図(その1)である。図5−2は、第3可動役物の構成を示す説明図(その2)である。第3可動役物133は、装飾部材500と、駆動部510とを備えている。
装飾部材500は、十手をモチーフとした形状に形成された装飾部501と、基部502とを備えている。基部502は、移動ラック502aと、軸部502bと、被検出部502cとを備えている。移動ラック502aは、基部502において駆動部510側の一端に設けられる。移動ラック502aのギアは、駆動部510の円形歯車512と噛合している。軸部502bは、枠体により回転可能に支持されている。また、枠体において基部502の上方にはセンサS31が配置されている。
駆動部510は、モータ511と、円形歯車512とを備える。モータ511は、供給された電気エネルギーに応じた駆動力を駆動軸(不図示)により出力し、この駆動軸と同軸に設けられた円形歯車512を回転駆動させる。円形歯車512は、前述のように基部502の移動ラック502aのギアと噛合している。これによって、円形歯車512が回転駆動した場合に、装飾部材500は軸部502bを軸心に回転動作するようになっている。
(第3可動役物の動作)
つぎに、第3可動役物133の動作について説明する。たとえば、ぱちんこ遊技機100は、第3可動役物133を用いる演出でないとき、第3可動役物133を図5−2に示す位置としておく。第3可動役物133が図5−2に示す位置に位置するとき、前述のようにセンサS31によって被検出部502cが検出される。本実施の形態では、この位置を第3可動役物133の原点位置とする。
ぱちんこ遊技機100は、第3可動役物133を用いる演出をおこなうと、モータ511を時計回りに回転させる。これによって、装飾部材500が軸部502bを軸心に回転動作する。そして、モータ511を所定角度回転させると(たとえば所定パルス数の制御信号を入力すると)、装飾部材500が図5−1に示す位置となる。本実施の形態では、この位置を第3可動役物133の進出位置とする。
図5−3は、画像表示部周辺の断面をあらわす概要図(その1)である。図5−4は、画像表示部周辺の断面をあらわす概要図(その2)である。図5−3に示すように、第1可動役物131は、原点位置に位置する場合、遊技盤101において画像表示部104の前面(図5−3中画像表示部104の左方)に設けられた収容スペース520に収容される。第1可動役物131は、進出位置へ向けて移動する場合、図5−3の上方向に移動して、収容スペース520より画像表示部104の前面に進出する。そして、進出位置となれば図5−3中点線Aで示す位置となる。
第2可動役物132は、原点位置に位置する場合、遊技盤101において画像表示部104の前面に設けられた収容スペース530に収容される。第2可動役物132は、進出位置へ向けて移動する場合、図5−3の下方向に移動して、収容スペース530より画像表示部104の前面に進出する。そして、進出位置となれば図5−3中点線Bで示す位置となる。点線Aと点線Bとの重なりで示すように、たとえば、第1可動役物131が進出位置に位置するとき、第2可動役物132を進出位置へ向けて駆動させると、第1可動役物131と第2可動役物132とに干渉が生じる。
また、第3可動役物133は、進出位置へ向けて移動する場合、502bを軸心として第3可動役物133の先端部541が図5−3の手前方向から奥方向へ移動するように回転する。図5−4には、第3可動役物133が進出位置となった場合の画像表示部104周辺の断面の概要を示している。このように、第3可動役物133は、第1可動役物131や第2可動役物132とは干渉しない領域内を移動するようになっている。
(ぱちんこ遊技機の機能的構成)
つぎに、ぱちんこ遊技機100の機能的構成について説明する。図6は、本実施の形態のぱちんこ遊技機の機能的構成を示すブロック図である。図6に示すように、ぱちんこ遊技機100は、遊技制御部610と、演出部620と、可動役物制御部630とを備えている。
遊技制御部610は、遊技の進行を制御する機能を有する。たとえば、ここで、遊技制御部610は、取得部611と、特別遊技判定部612と、図柄制御部613と、特別遊技制御部614とを備えている。取得部611は、遊技盤101上の始動領域を遊技球が通過した場合に特別遊技に関する判定をおこなうための判定用情報を取得する機能を有する。本実施の形態において、取得部611は、第1始動口105や第2始動口106に遊技球が入賞した場合に特図判定用情報を取得することとするが、ゲート108を遊技球が通過した場合に普図判定用情報を取得することとしてもよい。
特別遊技判定部612は、取得部611により取得された判定用情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技に関する判定をおこなう機能を有する。ここで、特別遊技としては、大入賞口109を開放することで遊技者を有利にする大当たりや、ゲート108を開放することで遊技者を有利にする普図当たりなどが挙げられる。また、特別遊技は、大当たり抽選での大当たりへの当選確率を高めることで遊技者を有利にしてもよいし、普通図柄抽選での普図当たりへの当選確率を高めることで遊技者を有利にしてもよい。本実施の形態において、特別遊技判定部612は、特図判定用情報に基づいて通常当たりや確変当たり、突確当たりや小当たりなどの当たりに当選し得る大当たり抽選をおこなう。なお、前述のように取得部611が普図判定用情報を取得する場合には、特別遊技判定部612は普通図柄抽選をおこなったりする。
図柄制御部613は、特別遊技判定部612の判定結果に基づいて、この判定結果をあらわすための図柄を変動させた後に判定結果をあらわすように停止させる機能を有する。たとえば、図柄制御部613は、特別図柄表示部201と接続されている。そして、大当たり抽選の抽選結果をあらわすための特別図柄を変動させた後に、大当たり抽選の抽選結果をあらわす図柄で停止させる。図柄制御部613は、画像表示部104と接続されて、特別図柄と対応するように設けられた複数列の特図装飾図柄を変動させた後に大当たり抽選の抽選結果をあらわす組み合わせで停止させてもよい。また、普通図柄表示部202と接続されて、普通図柄抽選の抽選結果をあらわすための普通図柄を変動させた後に、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす図柄で停止させてもよい。
特別遊技制御部614は、図柄制御部613により特別遊技をあらわす図柄が停止された場合に特別遊技をおこなう機能を有する。たとえば、特別遊技制御部614は、大当たりをあらわす図柄が停止された場合に、大入賞口109の作動を制御して大入賞口109を所定期間開放し、大当たりをおこなう。このとき、特別遊技制御部614は、停止された特別遊技をあらわす図柄の種別、すなわち、当選した大当たりの種別に応じた期間、大入賞口109を開放するようにしてもよい。なお、遊技制御部610は、特別遊技判定部612の判定結果をあらわす情報や、図柄制御部613による図柄の変動状態(たとえば変動中であること)をあらわす情報や、特別遊技制御部614による特別遊技状態(たとえば大当たり中であること)をあらわす情報などを含む遊技に関する情報を演出部620へ出力する。また、遊技制御部610は、図中の点線で示すように遊技に関する情報を可動役物制御部630へ出力してもよい。
演出部620は、遊技制御部610から遊技に関する情報を受け付けて、ぱちんこ遊技機100がおこなう演出を制御する機能を有する。たとえば、演出部620は、可動役物制御部630や表示制御部640と接続されている。そして、可動役物制御部630や表示制御部640に演出に関する情報を出力する。これにより、演出部620は、可動役物制御部630に可動役物131〜133を駆動させるよう指示したり、表示制御部640に実行対象の演出の画像を画像表示部104に表示するよう指示したりして演出をおこなう。
ここで、演出部620は、変動演出部621と、連続演出部622と、特別遊技演出部623とを備えている。変動演出部621は、図柄制御部613による図柄の変動中に演出する機能を有する。たとえば、変動演出部621は、特別図柄の変動中におこなう特図演出として第1可動役物131を駆動させる第1役物演出や、第2可動役物132を駆動させる第2役物演出や、第3可動役物133を駆動させる第3役物演出などをおこなう。また、たとえば、変動演出部621は、第1役物演出と第2役物演出とを1回の図柄の変動中におこなったりして、1回の図柄の変動で複数の役物演出をおこなってもよい。さらに、変動演出部621は、リーチ演出や疑似連演出など、公知の各種演出をおこなってもよい。
連続演出部622は、図柄制御部613により図柄の変動が複数回おこなわれる間連続する連続演出をおこなう機能を有する。たとえば、連続演出部622は、図柄の変動が複数回おこなわれる間、特殊な演出モードとして、この演出モード用の背景画像を表示させる連続演出をおこなう。本実施の形態において、連続演出部622は、図柄の変動が複数回おこなわれる間、チャンスゾーンとしてチャンスゾーン用の背景画像などを表示させる。この場合、変動演出部621は、連続演出中の任意のタイミングで役物演出をおこなう。本実施の形態において、たとえば、変動演出部621は、チャンスゾーン中にリーチ演出をおこなう場合、第3可動役物133を駆動させる第3役物演出をおこなうものとする。
特別遊技演出部623は、特別遊技制御部614による特別遊技中に演出する機能を有する。本実施の形態において、特別遊技演出部623は、大当たり中におこなう大当たり演出として第2可動役物132を駆動させる昇格演出をおこなう。昇格演出についての具体的な内容については後述する。なお、演出部620は、前述のように可動役物制御部630におこなう演出に応じて駆動指示などを出力するが、さらに遊技制御部610から受け付けた遊技に関する情報も出力してもよい。
可動役物制御部630は、ぱちんこ遊技機100が備える可動役物131〜133に関する制御をおこなう機能を有する。たとえば、ここで、可動役物制御部630は、検出部650と接続されている。検出部650は、ぱちんこ遊技機100が備える可動役物131〜133が所定位置(本実施の形態では各々の原点位置)に位置することを検出する機能を有する。たとえば、検出部650は、原点位置に位置する第1可動役物131を検出する第1検出部651と、原点位置に位置する第2可動役物132を検出する第2検出部652と、原点位置に位置する第3可動役物133を検出する第3検出部653とを備えている。
ここで、第1検出部651は、センサS11とセンサS12とに接続されており、これらからの検出信号を受け付けて、受け付けた検出信号に基づき原点位置に位置する第1可動役物131を検出する。同様に、第2検出部652は、センサS21とセンサS22とに接続されており、これらからの検出信号を受け付けて、受け付けた検出信号に基づき原点位置に位置する第2可動役物132を検出する。第3検出部653は、センサS31に接続されており、これからの検出信号を受け付けて、受け付けた検出信号に基づき原点位置に位置する第3可動役物133を検出する。検出部650は、第1検出部651や第2検出部652や第3検出部653による検出結果を可動役物制御部630へ出力する。
可動役物制御部630は、検出部650から検出結果を受け付ける。さらに、可動役物制御部630は、演出部620から演出に関する情報や遊技に関する情報を受け付ける。なお、遊技に関する情報は遊技制御部610から受け付けてもよい。そして、可動役物制御部630は、検出部650の検出結果や演出に関する情報や遊技に関する情報に基づいて、可動役物131〜133の駆動を制御する。
ここで、可動役物制御部630は、駆動制御部631と、判定部632と、駆動規制設定部633とを備えている。駆動制御部631は、第1可動役物131のモータ311や第2可動役物132のモータ414や第3可動役物133のモータ511に所定の制御信号を入力し、これらのモータを回転させることで、可動役物131〜133を駆動させる。
たとえば、駆動制御部631は、所定のタイミングで可動役物131〜133が各々の原点位置に位置していなかった場合に、原点位置に位置していない可動役物131〜133を各々の原点位置へ復帰させる復帰駆動をおこなう。復帰駆動に際して、駆動制御部631は、復帰駆動用の制御信号をモータ311,414,511へ入力する。さらに、駆動制御部631は、演出時(たとえば大当たり演出時や特図演出時)に、演出用の制御信号をモータ311,414,511へ入力して、可動役物131〜133が予め定められた動作をおこなうように制御する。
判定部632は、駆動制御部631による可動役物131〜133の駆動を規制するか否かを判定する機能を有する。判定部632は、予め定められた条件に合致した場合に、合致した条件に応じた可動役物131〜133の駆動を規制すると判定する。たとえば、判定部632は、駆動制御部631によって第1可動役物131を原点位置へ復帰させるための復帰駆動がおこなわれても第1可動役物131が原点位置に復帰しなかった場合に、第1可動役物131と干渉し得る第2可動役物132については駆動を規制すると判定する。同様に、第2可動役物132を原点位置へ復帰させるための復帰駆動がおこなわれても第2可動役物132が原点位置に復帰しなかった場合に、第2可動役物132と干渉し得る第1可動役物131については駆動を規制すると判定する。
また、たとえば、判定部632は、第1可動役物131を原点位置へ復帰させるための復帰駆動がおこなわれても第1可動役物131が原点位置に復帰しなかった場合に、第1可動役物131と一連して駆動させる第2可動役物132については駆動を規制すると判定するようにしてもよい。この場合、同様に、第2可動役物132を原点位置へ復帰させるための復帰駆動がおこなわれても第2可動役物132が原点位置に復帰しなかった場合に、第2可動役物132と一連して駆動させる第1可動役物131については駆動を規制すると判定する。
さらに、判定部632は、復帰駆動のみを規制するか否かを判定してもよい。たとえば、判定部632は、遊技に関する情報に基づいて、大当たり中である場合に、第2可動役物132の復帰駆動を規制すると判定する。また、遊技に関する情報に基づいて、所定演出中(本実施の形態では連続演出中)である場合に、第3可動役物133の復帰駆動を規制すると判定する。
駆動規制設定部633は、判定部632の判定結果にしたがって、判定部632により駆動を規制するように判定された駆動がおこなわれないように駆動規制を設定する機能を有する。たとえば、駆動規制設定部633は、第1可動役物131の駆動を規制すると判定された場合には第1可動役物駆動規制設定を設定する。第2可動役物132の駆動を規制すると判定された場合には第2可動役物駆動規制設定を設定し、第3可動役物133の駆動を規制すると判定された場合には第3可動役物駆動規制設定を設定する。また、駆動規制設定部633は、復帰駆動のみを規制するような駆動規制を設定するようにしてもよい。
このように駆動規制設定部633により駆動規制が設定されると、駆動制御部631は、駆動規制が設定された可動役物131〜133のモータ311,414,511への制御信号の入力を遮断することで、可動役物131〜133を駆動させないようにする。また、復帰駆動に対する駆動規制が設定された場合、駆動制御部631は復帰駆動用の制御信号のみの入力を遮断するようにしてもよい。
(ぱちんこ遊技機の内部構成)
つぎに、ぱちんこ遊技機100の詳細な内部構成の一例について説明する。図7は、本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その1)である。ぱちんこ遊技機100は、遊技の主たる進行を制御する主制御部701と、賞球の払い出しなどを制御する賞球制御部702と、演出の進行を制御する演出制御部703とを備えている。
(1.主制御部)
まず、主制御部701について説明する。主制御部701は、CPU(Central Processing Unit)711と、ROM(Read Only Memory)712と、RAM(Random Access Memory)713と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。
ここで、CPU711は、主制御部701の全体の制御を司る。ROM712は、遊技の進行に関するプログラムやデータなどを記憶している。RAM713は、CPU711のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU711は、ROM712からプログラムを読み出し、このプログラムを、RAM713をワークエリアにして実行することで、主制御部701を制御する。
また、主制御部701には、遊技を進行させるうえで必要となる情報を取得するために遊技球を検出するスイッチ(以下「SW」と略す)が接続されている。たとえば、主制御部701には、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW714aと、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW714bと、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW715と、大入賞口109へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW716と、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW717とが接続されている。
ここで、各種SW714〜717には近接スイッチなどを採用することができる。各種SW714〜717は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部701へ入力する。主制御部701は、各種SW714〜717から入力される検出信号に基づき、特図判定用情報(図9参照)を記憶したり、普図判定用情報(図10参照)を記憶したり、賞球制御部702に対して賞球の払い出し指示をおこなったりする。
また、主制御部701には、電動チューリップ107を開閉動作させるための電動チューリップソレノイド718と、大入賞口109を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド719とが接続されている。電動チューリップソレノイド718および大入賞口ソレノイド719は、主制御部701から入力された電流(電気エネルギー)を機械的な運動に変換して、電動チューリップ107や大入賞口109を開閉させる。
さらに、主制御部701には、遊技に関する情報を表示するための情報表示部112が接続されている。前述のように、情報表示部112は、特別図柄表示部201(第1特別図柄表示部201aと第2特別図柄表示部201b)と、普通図柄表示部202と、保留数表示部203と、ラウンド数表示部204とを備えている。
主制御部701は、大当たり抽選の抽選結果をあらわすように第1特別図柄表示部201aや第2特別図柄表示部201bの表示制御をおこなう。また、主制御部701は、普通図柄抽選の抽選結果をあらわすように普通図柄表示部202の表示制御をおこなう。特図判定用情報数や普図判定用情報数をあらわすように保留数表示部203の表示制御をおこなう。
ここで、ROM712に記憶されたプログラムやプログラムが実行されることでRAM713に記憶される情報の一例について説明する。なお、以下では本実施の形態において特に重要となる特徴的なもののみを説明している。ROM712には以下で説明するプログラムのほかにも不図示のプログラムが多数記憶されており、RAM713には以下で説明する記憶領域のほかにも不図示の記憶領域が多数設定されている。
メイン処理プログラム712aは、主制御部701に電源が供給された場合に実行されて、主制御部701の初期設定(たとえば割込周期の設定)や復旧(たとえば前回の電源遮断時の状態への復旧)などをおこなわせる。また、メイン処理プログラム712aは、主制御部701の電源遮断時にバックアップ情報を生成させて、このバックアップ情報をRAM713に記憶させる。
たとえば、RAM713にはバックアップ電源(不図示)により、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されても一定期間(たとえば1日)電源が供給されるようになっている。このため、RAM713は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されても一定期間はバックアップ情報を保持することができる。また、RAM713には、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)などの不揮発性のRAMや、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを採用してもよい。この場合、RAM713はバックアップ電源を必要とせずにバックアップ情報を保持することができる。
タイマ割込処理プログラム712bは、設定された割込周期でメイン処理プログラム712aに対して割り込み実行される。タイマ割込処理プログラム712bは、乱数更新処理プログラム712c、スイッチ処理プログラム712d、図柄処理プログラム712i、電動役物制御処理プログラム712l、賞球処理プログラム712p、出力処理プログラム712qなどのサブプログラムを順次実行させる。
乱数更新処理プログラム712cは、特別図柄用当たり乱数(以下「特図当たり乱数」と略す)、特別図柄用図柄乱数(以下「特図図柄乱数」と略す)、特図変動パターン判定用乱数(以下「特図変動パターン乱数」と略す)、初期値乱数、普通図柄用当たり乱数(以下「普図当たり乱数」と略す)、普通図柄用図柄乱数(以下「普通図柄乱数」と略す)など、主制御部701が管理する乱数の更新をおこなわせる。RAM713には上記の各種乱数を管理するためのカウンタ記憶領域713aが設定されている。
図8は、カウンタ記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。カウンタ記憶領域713aには、特別図柄用の乱数カウンタのカウント値として、特図当たり乱数カウンタのカウント値と、特図図柄乱数カウンタのカウント値と、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値と、初期値乱数カウンタのカウント値とが記憶されている。また、普通図柄用の乱数カウンタのカウント値として、普図当たり乱数カウンタのカウント値と、普通図柄乱数カウンタのカウント値とが記憶されている。
乱数更新処理プログラム712cは、1回実行されるごとにカウンタ記憶領域713aに記憶された各カウント値を「+1」カウントアップさせる。また、特図当たり乱数カウンタ以外の乱数カウンタのカウント値が上限値に達した場合には、上限値に達したカウンタのカウント値を「0」に戻させる。特図当たり乱数カウンタのカウント値が上限値に達した場合には、特図当たり乱数カウンタのカウント値をそのときの初期値乱数カウンタのカウント値と同値となるように設定する。
本実施の形態においては一例として、特図当たり乱数カウンタと初期値乱数カウンタとには「0〜299」の整数の範囲でカウントさせるものとする。特図図柄乱数カウンタと特図変動パターン乱数カウンタとには「0〜99」の整数の範囲でカウントさせるものとする。また、普図当たり乱数カウンタと普通図柄乱数カウンタとには「0〜9」の整数の範囲でカウントさせるものとする。
スイッチ処理プログラム712dは、始動口スイッチ処理プログラム712e、ゲートスイッチ処理プログラム712f、大入賞口スイッチ処理プログラム712g、普通入賞口スイッチ処理プログラム712hなどのサブプログラムを順次実行させる。
始動口スイッチ処理プログラム712eは、第1始動口105や第2始動口106への遊技球の入賞を検出させる。そして、第1始動口105や第2始動口106への遊技球の入賞が検出されたタイミングでカウンタ記憶領域713aを参照させ、特図当たり乱数カウンタのカウント値と、特図図柄乱数カウンタのカウント値と、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値とを特図判定用情報として取得させる。RAM713には取得された特図判定用情報を記憶するための特図判定用情報記憶領域713bが設定されている。
図9は、特図判定用情報記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。特図判定用情報記憶領域713bは、特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8を有している。特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8には、取得された特図当たり乱数カウンタのカウント値と、特図図柄乱数カウンタのカウント値と、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値とが関連づけられて特図判定用情報として記憶される。
また、特図判定用情報記憶領域713bに記憶された特図判定用情報には、第1始動口105への入賞により取得された特図判定用情報なのか、第2始動口106への入賞により取得された特図判定用情報なのかも記憶される(入賞始動口)。特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8には、第1始動口105と第2始動口106のそれぞれの始動口ごとに4つを上限として最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができるようになっている。
また、特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8には、大当たり抽選を受けるための優先順位が設定されている。図示の例では、特図判定用情報格納領域TJ1から特図判定用情報格納領域TJ2、特図判定用情報格納領域TJ3…特図判定用情報格納領域TJ8といったように、番号が若い特図判定用情報格納領域に記憶された特図判定用情報ほど、大当たり抽選を受けるための優先順位が高く設定されている。
本実施の形態では、時系列的に、先に入賞して取得された特図判定用情報の方から、番号が若い特図判定用情報格納領域に記憶される。また、本実施の形態では、第2始動口106への入賞により取得された特図判定用情報が、第1始動口105への入賞により取得された特図判定用情報よりも番号が若い特図判定用情報格納領域に記憶されるようになっている。
また、始動口スイッチ処理プログラム712eは、特図判定用情報が記憶された際に、大当たり抽選(特図当たり判定や特図図柄判定)や特図変動パターン判定などをおこなわせて、これらの結果を事前判定結果として事前判定結果記憶領域713eに記憶させてもよい。これによって、主制御部701は、記憶された特図判定用情報の大当たり抽選結果や特図変動パターン判定結果を、各々の特図判定用情報の始動条件が成立する前に得ることができる。このように各々の特図判定用情報の始動条件が成立する前に得ることで、ぱちんこ遊技機100は、複数回の特別図柄の変動を跨ぐような一連の演出(以下「連続演出」という)をおこなうことができる。本実施の形態では、連続演出として特殊な演出モードで演出する「チャンスゾーン(いわゆるゾーン演出)」をおこなうものとする。なお、特図当たり判定や特図図柄判定、特図変動パターン判定などについては後述する。
ゲートスイッチ処理プログラム712fは、ゲート108への遊技球の通過を検出させる。そして、ゲート108への遊技球の通過が検出されたタイミングでカウンタ記憶領域713aを参照させ、普図当たり乱数カウンタのカウント値と、普通図柄乱数カウンタのカウント値とを普図判定用情報として取得させる。RAM713には取得された普図判定用情報を記憶するための普図判定用情報記憶領域713cが設定されている。
図10は、普図判定用情報記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。普図判定用情報記憶領域713cは、普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4を有している。普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4には、取得された普図当たり乱数カウンタのカウント値と、普通図柄乱数カウンタのカウント値とが関連づけられて普図判定用情報として記憶される。普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4には4つを上限に、普図判定用情報を記憶することができるようになっている。
また、普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4には、普通図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。図示の例では、普図判定用情報格納領域FJ1から普図判定用情報格納領域FJ2…普図判定用情報格納領域FJ4といったように、番号が若い普図判定用情報格納領域に記憶された普図判定用情報ほど、普通図柄抽選を受けるための優先順位が高く設定されている。本実施の形態では、時系列的に、先に入賞して取得された普図判定用情報の方から、番号が若い普図判定用情報格納領域に記憶されるようになっている。
大入賞口スイッチ処理プログラム712gは大入賞口109に入賞した遊技球を検出させ、普通入賞口スイッチ処理プログラム712hは普通入賞口110に入賞した遊技球を検出させる。
図柄処理プログラム712iは、特別図柄処理プログラム712j、普通図柄処理プログラム712kを順次実行させる。特別図柄処理プログラム712jは、所定の始動条件が成立した場合に、特図判定用情報記憶領域713bのもっとも優先順位の高い特図判定用情報格納領域TJ1に記憶された特図判定用情報を用いて、大当たり抽選(特図当たり判定や特図図柄判定)や特図変動パターン判定をおこなわせる。RAM713には、これらの判定結果を記憶するための特図判定結果記憶領域713dが設定されている。
具体的に、まず、特別図柄処理プログラム712jは、ROM712に記憶された特図当たり判定テーブルTAtと特図判定用情報の特図当たり乱数とを比較する特図当たり判定をおこなわせる。ここで、ROM712に記憶された特図当たり判定テーブルTAtについて説明する。
(特図当たり判定テーブル)
図11−1は、特図当たり判定テーブルの一例を示す説明図(その1)である。図11−2は、特図当たり判定テーブルの一例を示す説明図(その2)である。特図当たり判定テーブルTAtは、図11−1に示す低確特図当たり判定テーブルTAt1と、図11−2に示す高確特図当たり判定テーブルTAt2とを有する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定時に、高確遊技状態(たとえば確変遊技状態)であることを示す高確遊技フラグがOFFに設定されていれば低確特図当たり判定テーブルTAt1を用いて特図当たり判定をおこなわせる。一方、高確遊技フラグがONに設定されていれば高確特図当たり判定テーブルTAt2を用いて特図当たり判定をおこなわせる。
低確特図当たり判定テーブルTAt1および高確特図当たり判定テーブルTAt2は、各当たり(本実施の形態では大当たり、小当たり)に対して、各当たりへの当選確率を定めた判定値を対応づけて構成される。本実施の形態では、一例として、低確特図当たり判定テーブルTAt1では大当たりに対して判定値「0(1個)」を割り当て、小当たりに対して判定値「297〜299(3個)」を割り当てている。一方、高確特図当たり判定テーブルTAt2では大当たりに対して判定値「0〜9(10個)」を割り当て、小当たりに対して判定値「297〜299(3個)」を割り当てている。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定させる。特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には小当たりに当選したと判定させる。特図当たり乱数が大当たりや小当たりの判定値に一致しない場合にはハズレ(たとえば小当たりでない通常のハズレ)であると判定させる。
前述したように、本実施の形態で取得される特図当たり乱数は0〜299までのいずれかの整数となる。このため、低確特図当たり判定テーブルTAt1を用いて特図当たり判定をおこなった場合には、1/300の確率で大当たりに当選し、3/300の確率で小当たりに当選するようになっている。また、高確特図当たり判定テーブルTAt2を用いて特図当たり判定をおこなった場合には、10/300の確率で大当たりに当選し、3/300の確率で小当たりに当選するようになっている。これによって、高確特図当たり判定テーブルTAt2を用いた場合の方が大当たりへの当選確率を高めた特図当たり判定がおこなわれるようになっている。
特図当たり判定で大当たりに当選した場合には、特別図柄処理プログラム712jは、つづいて、ROM712に記憶された特図図柄判定テーブルTZtと特図判定用情報の特図図柄乱数とを比較する特図図柄判定をおこなわせる。ここで、ROM712に記憶された特図図柄判定テーブルTZtについて説明する。
(特図図柄判定テーブル)
図12−1は、特図図柄判定テーブルの一例を示す説明図(その1)である。図12−2は、特図図柄判定テーブルの一例を示す説明図(その2)である。特図図柄判定テーブルTZtは、図12−1に示す第1特図図柄判定テーブルTZt1と、図12−2に示す第2特図図柄判定テーブルTZt2とを有する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図図柄判定に用いる特図判定用情報が第1始動口105への入賞により取得されたものであれば第1特図図柄判定テーブルTZt1を用いて特図図柄判定をおこなわせる。一方、特図図柄判定に用いる特図判定用情報が第2始動口106への入賞により取得されたものであれば第2特図図柄判定テーブルTZt2を用いて特図図柄判定をおこなわせる。
第1特図図柄判定テーブルTZt1および第2特図図柄判定テーブルTZt2は、各大当たり(本実施の形態では通常当たり、確変当たり、突確当たり)に対して、各大当たりへの当選確率を定めた判定値を対応づけて構成される。本実施の形態では、一例として、第1特図図柄判定テーブルTZt1では通常当たりに対して判定値「0〜39(40個)」を割り当て、確変当たりに対して判定値「40〜69(30個)」を割り当て、突確当たりに対して判定値「70〜99(30個)」を割り当てている。一方、第2特図図柄判定テーブルTZt2では通常当たりに対して判定値「0〜39(40個)」を割り当て、確変当たりに対して判定値「40〜89(50個)」を割り当て、突確当たりに対して判定値「90〜99(10個)」を割り当てている。
特別図柄処理プログラム712jは、特図図柄乱数が通常当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には通常当たりに当選したと判定させる。特図図柄乱数が確変当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には確変当たりに当選したと判定させる。特図図柄乱数が突確当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には突確当たりに当選したと判定させる。
前述したように、本実施の形態で取得される特図図柄乱数は0〜99までのいずれかの整数となる。このため、第1特図図柄判定テーブルTZt1を用いて特図図柄判定をおこなった場合には、40/100の確率で通常当たりに当選し、30/100の確率で確変当たりに当選し、30/100の確率で突確当たりに当選するようになっている。また、第2特図図柄判定テーブルTZt2を用いて特図図柄判定をおこなった場合には、40/100の確率で通常当たりに当選し、50/100の確率で確変当たりに当選し、10/100の確率で突確当たりに当選するようになっている。
ぱちんこ遊技機100において、16ラウンド大当たり(通常当たりと確変当たり)では2ラウンド大当たり(突確当たり)よりも多数の賞球を得ることができるようになっている。このため、第2特図図柄判定テーブルTZt2を用いた場合の方が遊技者にとって有利な特図図柄判定がおこなわれるようになっている。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定や特図図柄判定(大当たり時のみ)をおこなわせると、つづいて、ROM712に記憶された特図変動パターンテーブルTHtと特図判定用情報の特図変動パターン乱数とを比較する特図変動パターン判定をおこなわせる。ここで、ROM712に記憶された特図変動パターンテーブルTHtについて説明する。
(特図変動パターンテーブル)
図13−1は、特図変動パターンテーブルの一例を示す説明図(その1)である。図13−2は、特図変動パターンテーブルの一例を示す説明図(その2)である。特図変動パターンテーブルTHtは、図13−1に示すハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1と、図13−2に示す当たり用特図変動パターンテーブルTHt2とを有する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定の判定結果がハズレであればハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1を用いて特図変動パターン判定をおこなわせる。一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりや小当たりであれば当たり用特図変動パターンテーブルTHt2を用いて特図変動パターン判定をおこなわせる。
ハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1および当たり用特図変動パターンテーブルTHt2は、特図変動パターンTHp1〜THp6に対して、各々の当選確率を定めた判定値を対応づけて構成される。ここで、特図変動パターンTHp1〜THp6は特別図柄の変動態様を定めたもので、たとえば、図示のように特別図柄の変動時間を定めたものとすることができる。
特別図柄処理プログラム712jは、特図変動パターン判定において、特図判定用情報の特図変動パターン乱数と一致する判定値を有する特図変動パターンに当選したと判定させる。なお、ぱちんこ遊技機100では、長い期間の変動時間を定めた特図変動パターンほど大当たり時に判定され易くハズレ時に判定され難くなっている。換言すれば、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たりに対する期待度が高くなるように、各特図変動パターンTHp1〜THp6の判定値が定められている。
(特図判定結果記憶領域)
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定や特図図柄判定や特図変動パターン判定の判定結果を特図判定結果記憶領域713dに記憶させる。図14は、特図判定結果記憶領域の一例を示す説明図である。特図判定結果記憶領域713dには、特図当たり判定の判定結果、特図図柄判定の判定結果、特図変動パターン判定の判定結果が対応づけられて記憶される。
なお、特図判定結果記憶領域713dには、特図当たり判定の判定結果および特図図柄判定の判定結果の双方をあらわす図柄を示す情報を記憶するようにしてもよい。たとえば、この場合、確変当たりでは「1」という図柄を記憶し、通常当たりでは「2」という図柄を記憶する。また、突確当たりでは「3」という図柄を記憶し、小当たりでは「4」という図柄を記憶する。そして、ハズレでは「−」という図柄を記憶する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図判定結果記憶領域713dに記憶された内容に基づいて、特別図柄の表示制御をおこなわせる。たとえば、特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動をおこなった後、特図当たり判定の判定結果および特図図柄判定の判定結果の双方をあらわす図柄で特別図柄を停止させる。
図15は、事前判定結果記憶領域の一例を示す説明図である。前述のように、主制御部701は特図判定用情報が記憶された際に、大当たり抽選(特図当たり判定や特図図柄判定)や特図変動パターン判定などをおこなわせて、これらの結果を事前判定結果として事前判定結果記憶領域713eに記憶させることもできる。事前判定結果記憶領域713eには、特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8に格納された各特図判定用情報に対する大当たり抽選結果や特図変動パターン判定結果などが対応づけて記憶されている。
普通図柄処理プログラム712kは、所定の始動条件が成立した場合に、普図判定用情報記憶領域713cのもっとも優先順位の高い普図判定用情報格納領域FJ1に記憶された普図判定用情報を用いて、普通図柄抽選などをおこなわせる。RAM713には、これらの判定結果を記憶するための普図判定結果記憶領域713fが設定されている。
普図当たり判定において、普通図柄処理プログラム712kは、特図当たり判定と同様に、普図判定用情報の普図当たり乱数が普図当たり判定テーブルFAtで普図当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する普図当たり判定をおこなわせる。普図当たりに対応づけられた判定値と一致すれば普図当たりに当選したと判定させ、一致しなければ普図当たりに落選したと判定させる。普図当たりに当選した場合には、普図判定用情報の普通図柄乱数が普図図柄判定テーブルFZtでいずれの種別の普図当たり(長開放当たり、短開放当たり)に対応づけられた判定値と一致するかを判定する普図図柄判定をおこなわせる。
また、普通図柄処理プログラム712kは、普図当たり判定の判定結果や補助遊技状態であることを示す補助遊技フラグの設定状況(ONかOFFか)などに基づき、普図変動パターンテーブルFHtから普図変動パターンを判定させる。普通図柄処理プログラム712kは、普図当たり判定や普図図柄判定、普図変動パターン判定などをおこなせると、これらの判定結果を普図判定結果記憶領域713fに記憶させ、普図判定結果記憶領域713fに記憶された内容に基づいて、普通図柄の表示制御をおこなわせる。たとえば、普図変動パターンが示す変動時間だけ普通図柄の変動をおこなった後、普図当たり判定の判定結果および普図図柄判定の判定結果の双方をあらわす図柄で普通図柄を停止させる。
電動役物制御処理プログラム712lは、大入賞口処理プログラム712m、電動チューリップ処理プログラム712oなどのサブプログラムを順次実行させる。大入賞口処理プログラム712mは、特別図柄処理プログラム712jの処理結果に基づき大入賞口開放パターンテーブルKPt1から大入賞口開放パターンを設定させ、この大入賞口開放パターンにしたがって大入賞口109を開閉動作させる。
また、大入賞口処理プログラム712mは、サブプログラムとして遊技状態設定処理プログラム712nを実行させる。遊技状態設定処理プログラム712nは、当選した大当たりに応じて高確遊技フラグや補助遊技フラグなどの遊技フラグをRAM713に設定させる。
電動チューリップ処理プログラム712oは、普通図柄処理プログラム712kの処理結果や補助遊技フラグの設定状況(ON/OFF)に基づき電動チューリップ開放パターンKPt2から電動チューリップ開放パターンを設定させ、この電動チューリップ開放パターンにしたがって電動チューリップ107を開閉動作させる。
賞球処理プログラム712pは、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110の各入賞口への入賞に対して、所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示(賞球コマンド)をRAM713に設定させる。
出力処理プログラム712qは、RAM713に設定された各記憶領域の記憶内容を示す情報(たとえばコマンド)を主制御部701に接続された各制御部(たとえば賞球制御部702、演出制御部703)に対して出力させる。
また、主制御部701は、RAM713に設定された各記憶領域の記憶内容を示す情報を、盤用外部情報端子基板791を介して外部(たとえば遊技場のホールコンピュータ)に出力してもよい。主制御部701は、たとえば、主制御基板によりその機能を実現することができる。
(2.賞球制御部)
つぎに賞球制御部702の内部構成について説明する。賞球制御部702は、CPU721と、ROM722と、RAM723と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。CPU721は、主制御部701からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、賞球の払い出し制御に関する各種プログラムをROM722から読み出し、RAM723をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
また、賞球制御部702には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。たとえば、図示のように、賞球制御部702には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW724と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW725と、枠体前面に設けられた打球供給皿120内の遊技球の有無を検出する球有り検出SW726と、打球供給皿120が遊技球で満たされていることを検出する満タン検出SW727とが接続されている。
各種SW724〜727は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部702へ入力する。賞球制御部702は、主制御部701から出力された払い出し指示や、各種SW724〜727から入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部702は、各種SW724〜727から入力される検出信号を主制御部701へ出力してもよい。
また、賞球制御部702には、発射部728や払出部729が接続される。賞球制御部702は、発射部728に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部728は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部702は、発射部728のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。
また、賞球制御部702は、払出部729に対して入賞時の賞球数を払い出す制御をおこなう。払出部729は、遊技球を貯留する不図示の貯留部から所定数を払い出すための払出駆動モータを備える。賞球制御部702は、この払出駆動モータを駆動させて、払出部729に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御をおこなう。
また、賞球制御部702は、枠用外部情報端子基板792が接続されており、賞球制御部702が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。たとえば、賞球制御部702は、賞球制御基板によってその機能を実現する。
(3.演出制御部)
つぎに、演出制御部703について説明する。図16は、本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その2)である。演出制御部703は、演出制御部703全体を統括する演出統括部703aと、画像表示部104の表示制御やスピーカ114の音声出力制御をおこなう画像・音声制御部703bと、ランプの点灯制御や可動役物131〜133の駆動制御をおこなうランプ制御部703cとを備えている。
(3−1.演出統括部)
まず、演出統括部703aについて説明する。演出統括部703aは、CPU731と、ROM732と、RAM733と、RTC(Real−Time Clock)734と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。ここで、CPU731は、演出統括部703aの全体の制御を司る。ROM732は、演出制御部703を統括するためのプログラムやデータなどを記憶している。RAM733は、CPU731のワークエリアとして使用される。CPU731は、ROM732からプログラムなどを読み出して、このプログラムを、RAM733をワークエリアとして実行する。
RTC734は実時間を計時出力する。RTC734にはバックアップ電源(不図示)により、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されても一定期間(たとえば1日)電源が供給されるようになっている。このため、RTC734は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されても一定期間は計時動作を継続することができる。なお、ここではRTC734を演出統括部703a内に設けたが、主制御部701内や画像・音声制御部703b内などに設けてもよい。また、RTC734を単独で配置して、演出統括部703aなどに対して計時された実時間を示す情報を出力するように構成してもよい。
また、演出統括部703aには、遊技者からの操作を受け付けるための演出ボタン118や十字キー119が接続されている。演出ボタン118や十字キー119は、遊技者により操作(たとえば押下)されたキーに対応する制御信号を演出統括部703aへ入力する。
ここで、ROM732に記憶されたプログラムやこれらのプログラムが実行されることでRAM733に記憶される情報の一例について説明する。なお、以下では本実施の形態において特に重要となる特徴的なもののみを説明している。ROM732には以下で説明するプログラムのほかにも不図示のプログラムが多数記憶されており、RAM733には以下で説明する記憶領域のほかにも不図示の記憶領域が多数設定されている。
演出メイン処理プログラム732aは、演出統括部703aに電源が供給された場合に実行されて、演出統括部703aの初期設定(たとえば割込周期の設定)や、演出用乱数などの演出統括部703aが管理する乱数カウンタのカウント値を更新させる(たとえば1回実行されるごとに「+1」カウントアップさせる)。
演出タイマ割込処理プログラム732bは、設定された割込周期で演出メイン処理プログラム732aに対して割り込み実行される。演出タイマ割込処理プログラム732bは、コマンド受信処理プログラム732c、操作受付処理プログラム732g、コマンド送信処理プログラム732hなどのサブプログラムを順次実行させる。
コマンド受信処理プログラム732cは、主制御部701から送信された各種コマンドを受信して、受信されたコマンドに応じた処理をおこなわせる。たとえば、コマンド受信処理プログラム732cは、特図演出処理プログラム732d、普図演出処理プログラム732e、当たり演出処理プログラム732fなどのサブプログラムを順次実行させる。
特図演出処理プログラム732dは、主制御部701から特別図柄に関するコマンドが受信された場合に、特図演出に関する処理をおこなわせる。たとえば、特図演出処理プログラム732dは、特図変動開始コマンドが受信された場合に、特図演出パターンテーブルTEtの中から一つの特図演出パターンをRAM733に設定させる。そして、この特図演出パターンにより定められた特図演出を開始させる特図演出開始コマンドを生成させてRAM733に設定させる。また、特図演出処理プログラム732dは、特図演出の実行にあたって送信するコマンドやこのコマンドを送信するタイミングを定めた特図演出タイムテーブルもRAM733に設定させる。
(特図演出パターンテーブル)
図17は、特図演出パターンテーブルの一例を示す説明図である。特図演出パターンテーブルTEtは、それぞれ異なる演出内容の特図演出を定めた特図演出パターンTEp1〜18に対して特図変動パターンTHp1〜6を対応づけて構成されている。ここで、特図演出パターンTEp7〜12はチャンスゾーン移行用特図演出パターンとされていて、チャンスゾーンに移行させる特別図柄の変動で設定されるようになっている。また、特図演出パターンTEp13〜18はチャンスゾーン用特図演出パターンとされていて、チャンスゾーンに移行したつぎの特別図柄の変動からチャンスゾーンを終了させる変動まで設定されるようになっている。特図演出パターンTEp1〜6は通常用特図演出パターンとされていて、上記以外の特別図柄の変動で設定されるようになっている。
ここで、特図演出パターンTEp5,6,11,12により定められた特図演出の演出内容に着目する。図示のように、特図演出パターンTEp5,6,11,12により定められた特図演出では、第1可動役物131を用いる第1役物演出から、第2可動役物132を用いる第2役物演出へ移行するようにしている。たとえば、これらの特図演出パターンにより定められた特図演出でぱちんこ遊技機100は、まず、炎をモチーフとした第1可動役物131により蒸気機関の火室に火が灯る演出をおこなう(第1役物演出)。その後、火が灯ることにより蒸気機関が作動し、汽車をモチーフとした第2可動役物132が走り出す演出をおこなう(第2役物演出)。これによって、ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131と第2可動役物132とを関連させた一連の演出により演出効果を高めて、遊技者に興趣性の高い演出を楽しませることができるようになっている。
つぎは、特図演出パターンTEp13〜18により定められた特図演出の演出内容に着目する。図示のように、特図演出パターンTEp13〜18により定められた特図演出、つまりチャンスゾーン中におこなわれる特図演出では、第3可動役物133を用いる第3役物演出から、高期待度リーチ演出へ移行するようにしている(特図演出パターンTEp16〜18参照)。これによって、ぱちんこ遊技機100は、チャンスゾーンで第3可動役物133を動作させることにより高期待度リーチ演出への発展を予告し、遊技者の大当たりに対する期待感を高めることができるようになっている。
(特図演出タイムテーブル)
また、特図演出パターンテーブルTEtにおいて、特図演出パターンTEp1〜18には特図演出タイムテーブルTt1〜18も対応づけられている。ここで、特図演出タイムテーブルTt1〜18は、それぞれが対応づけられた特図演出をおこなうために演出統括部703aが画像・音声制御部703bやランプ制御部703cに対して送信するコマンドなどを定めたタイムテーブルとされている。
図18は、特図演出タイムテーブルの一例を示す説明図である。図18には、一例として特図演出パターンTEp6に対応づけられた特図演出タイムテーブルTt6を示している。特図演出タイムテーブルTt6では、特図演出パターンTEp6により定められた特図演出をおこなうために演出統括部703aが送信するコマンド(図中の送信コマンド)と、このコマンドの送信先と、送信タイミングとが対応づけられている。
ここで、たとえば、演出統括部703aが送信するコマンドとしては、所定画像の表示を指示する表示指示コマンドや所定音声の出力を指示する音声出力指示コマンドなどがある。表示指示コマンドや音声出力指示コマンドの送信先は画像・音声制御部703bとされる。また、演出統括部703aが送信するコマンドには、可動役物131〜133の駆動を指示する駆動指示コマンドやランプの点灯を指示する点灯指示コマンドなどもある。駆動指示コマンドや点灯指示コマンドの送信先はランプ制御部703cとされる。また、送信タイミングは、たとえば、特図演出時からの経過時間により定められている。たとえば、演出統括部703aは、図示のように送信タイミングが時期t1とされたコマンドであれば、特図演出開始時からの経過時間がt1となったときに送信する。
図16に戻り、普図演出処理プログラム732eは、主制御部701から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、普図演出に関する処理をおこなわせる。たとえば、普図演出処理プログラム732eは、普図変動開始コマンドが受信された場合に、普図演出パターンテーブルFEtの中から一つの普図演出パターンをRAM733に設定させる。そして、この普図演出パターンにより定められた普図演出を開始させる普図演出開始コマンドを生成させてRAM733に設定させる。
当たり演出処理プログラム732fは、主制御部701から当たり(たとえば大当たりや小当たり)に関するコマンドが受信された場合に、当たり演出に関する処理をおこなわせる。たとえば、当たり演出処理プログラム732fは、当たり開始時に送信されるオープニングコマンドが受信された場合に、当たり演出パターンテーブルAEtの中から一つの当たり演出パターンをRAM733に設定させる。そして、この当たり演出パターンにより定められた当たり演出を開始させる当たり演出開始コマンドを生成させてRAM733に設定させる。
(当たり演出パターンテーブル)
図19は、当たり演出パターンテーブルの一例を示す説明図である。当たり演出パターンテーブルAEtは、それぞれ異なる当たり演出内容を定めた当たり演出パターンAEp1〜4に対して、それぞれの当たり演出パターンを設定させる設定条件を対応づけて構成されている。
本実施の形態において、「短当たり演出」を定めた当たり演出パターンAEp1は、突確当たりまたは小当たりに当選した場合に設定されるようになっている。また、「確変報知長当たり演出」を定めた当たり演出パターンAEp2は、確変当たりに当選して、且つ昇格演出をおこなわない場合(たとえば後述する昇格演出実行抽選に落選した場合)に設定されるようになっている。たとえば、確変報知長当たり演出では、確変報知長当たり演出専用のオープニング演出やラウンド演出などをおこなって、その開始時より確変当たりに当選したことを遊技者に報知する演出をおこなう。
また、「確変非報知長当たり演出」を定めた当たり演出パターンAEp3は、通常当たりに当選した場合に設定されるようになっている。「昇格演出付長当たり演出」を定めた当たり演出パターンAEp4は、確変当たりに当選して、且つ昇格演出をおこなう場合(昇格演出実行抽選に当選した場合)に設定されるようになっている。
ここで、確変非報知長当たり演出と昇格演出付長当たり演出とでは、昇格演出前には共通した演出内容の当たり演出をおこなうことになっている。たとえば、昇格演出を10ラウンド目におこなうとする。この場合、オープニング演出や1〜9ラウンド目までにおこなうラウンド演出は、確変非報知長当たり演出と昇格演出付長当たり演出とで共通した演出内容となる。
そして、昇格演出付長当たり演出の10ラウンド目のラウンド演出は、煽り演出(本実施の形態では第2可動役物132をガタガタと小さく振動させる)をおこなった後に、第2可動役物132が進出位置まで移動する演出内容となっている。一方、確変非報知長当たり演出の10ラウンド目のラウンド演出は、昇格演出付長当たり演出と同様の煽り演出はおこなうものの、その後は第2可動役物132が進出位置まで移動することなく、第2可動役物132の振動が停止する演出内容となっている。そして、11ラウンド目以降は、昇格演出付当たり演出では確変報知長当たり演出と共通した演出内容のラウンド演出となり、確変非報知当たり演出では確変報知長当たり演出と異なる演出内容のラウンド演出となる。
図16に戻り、操作受付処理プログラム732gは、演出ボタン118や十字キー119からの制御信号を受け付けさせて、この制御信号に応じた操作コマンドを生成させてRAM733に設定させる。コマンド送信処理プログラム732hは、RAM733に設定された各種コマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信させる。また、コマンド送信処理プログラム732hは、RAM733に設定されたタイムテーブル(たとえば特図演出タイムテーブル)にしたがって各種コマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信させたりもする。
(3−2.画像・音声制御部)
図20は、本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その3)である。画像・音声制御部703bは、CPU741と、ROM742と、RAM743と、VRAM744と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。
ここで、CPU741は、画像・音声制御部703bの全体の制御を司る。ROM742は、演出統括部703aにより指示された演出に関する画像や音声を出力するためのプログラムやデータなどを記憶している。RAM743は、CPU741のワークエリアとして使用される。CPU741は、ROM742からプログラムなどを読み出して、このプログラムを、RAM743をワークエリアとして実行する。
ここで、ROM742に記憶されたプログラムやデータの一例について説明する。なお、以下では本実施の形態において特に重要となる特徴的なもののみを説明している。ROM742には以下で説明するプログラムやデータのほかにも不図示のプログラムやデータが多数記憶されている。
ROM742には、演出用データEdが記憶されている。ここで、演出用データEdは、装飾図柄(特図装飾図柄や普図装飾図柄)をあらわす画像データや、背景画像をあらわす画像データや、リーチ演出用の画像データなどを含んでいる。さらに、演出用データEdは、BGM(Background music)の音声データや、効果音の音声データなども含んでいる。
また、ROM742には、表示制御プログラム742aや音声出力制御プログラム742bが記憶されている。表示制御プログラム742aは、演出統括部703aにより指示された演出に関する画像データを演出用データEdから読み込んで、この画像データから表示用データを生成させてVRAM744に記憶させる。表示用データの生成に際して、表示制御プログラム742aは、たとえばZバッファ法などの陰面消去法などを用いてもよい。Zバッファ法については公知の技術であるため、ここでの説明は省略する。VRAM744に記憶された表示用データは所定のタイミングで画像表示部104に対して出力される。これによって、この表示用データがあらわす画像が画像表示部104の表示画面上に表示される。
音声出力制御プログラム742bは、演出統括部703aにより指示された演出に関する音声データを演出用データEdから読み込んで、音声出力用データを生成させてRAM743に記憶させる。RAM743に格納された音声出力用データは所定のタイミングでスピーカ114に対して出力される。これによって、この音声出力用データがあらわす音声がスピーカ114から出力される。
(3−3.ランプ制御部)
図21は、本実施の形態のぱちんこ遊技機の内部構成を示すブロック図(その4)である。ランプ制御部703cは、CPU751と、ROM752と、RAM753と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。
ここで、CPU751は、ランプ制御部703cの全体の制御を司る。ROM752は、演出統括部703aにより指示された演出に関するランプの点灯を制御したり可動役物131〜133の駆動を制御したりするためのプログラムやデータなどを記憶している。RAM753は、CPU751のワークエリアとして使用される。CPU751は、ROM752からプログラムなどを読み出して、このプログラムを、RAM753をワークエリアとして実行する。
ここで、ROM752に記憶されたプログラムやデータの一例について説明する。なお、以下では本実施の形態において特に重要となる特徴的なもののみを説明している。ROM752には以下で説明するプログラムやデータのほかにも不図示のプログラムやデータが多数記憶されている。
ROM752には、制御用データSdが記憶されている。ここで、制御用データEdは、可動役物131〜133を駆動させるための駆動制御データと、演出ライト部115や盤ランプLpの各ランプを点灯させるための点灯制御データとを含んでいる。
また、ROM752には、駆動制御プログラム752aや点灯制御プログラム752bが記憶されている。駆動制御プログラム752aは、演出統括部703aにより指示された演出に関する駆動制御データを制御用データSdから読み込んで、RAM753に記憶させる。ランプ制御部703cは、RAM753に記憶された駆動制御データに応じた制御信号を所定のタイミングで可動役物131〜133のモータへ入力することで、可動役物131〜133を駆動させる。また、ランプ制御部703cは、センサS11,S12,S21,S22,S31とも接続されており、これらからの信号を受け付けて、可動役物131〜133の駆動を制御する。
点灯制御プログラム752bは、演出統括部703aにより指示された演出に関する点灯制御データを制御用データSdから読み込んで、RAM753に記憶させる。ランプ制御部703cは、RAM753に記憶された点灯制御データに応じた制御信号を所定のタイミングで演出ライト部115や盤ランプLpの点灯制御回路へ入力することで、演出ライト部115や盤ランプLpのランプを点灯させる。
本実施の形態では、演出制御部703は、演出統括部703aと、画像・音声制御部703bと、ランプ制御部703cとがそれぞれ異なる基板として設けられるが、これらは同じプリント基板上に組み込んで構成してもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であってもそれぞれの機能は独立しているものとする。
なお、たとえば、前述した遊技制御部610は、主制御部701のCPU711がROM712に記憶されたプログラムを実行することによってその機能を実現することができる。演出部620は、演出統括部703aのCPU731がROM732に記憶されたプログラムを実行することによってその機能を実現することができる。可動役物制御部630や検出部650は、ランプ制御部703cのCPU751がROM752に記憶されたプログラムを実行することによってその機能を実現することができる。
(ぱちんこ遊技機がおこなう処理)
(1.主制御部がおこなう処理)
つぎに、前述の動作を実現するためにぱちんこ遊技機100がおこなう詳細な処理の一例について説明する。まず、ぱちんこ遊技機100の主制御部701がおこなう処理について説明する。なお、以下に説明する主制御部701の各処理は、主制御部701のCPU711がROM712に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(メイン処理)
図22は、メイン処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、主制御部701は、電源が供給されて主制御部701が起動した際にメイン処理の実行を開始する。そして、主制御部701の起動中は継続的にメイン処理を実行している。メイン処理において、まず、主制御部701は、1000ms待機して(ステップS2201)、RAM713へのアクセスを許可する(ステップS2202)。
つづいて、主制御部701は、RAMクリアスイッチがONであるかを判定する(ステップS2203)。RAMクリアスイッチがONであれば(ステップS2203:Yes)、RAMクリアをおこなう(ステップS2204)。RAMクリアについては公知の技術のため詳細な説明は省略するが、主制御部701はRAMクリアによりRAM713に記憶されたバックアップ情報を破棄(クリア)する。この場合、主制御部701は、所定の初期状態(たとえば補助遊技フラグOFF、高確遊技フラグOFFの状態)で起動することになる。
つづいて、主制御部701は、RAM713上に作業領域を設定して(ステップS2205)、周辺部の初期設定をおこなう(ステップS2206)。ステップS2206において、たとえば、主制御部701は、賞球制御部702や演出制御部703などの各周辺部に対して所定の初期設定をおこなうように指示する初期設定コマンドを送信する。
一方、RAMクリアスイッチがOFFであれば(ステップS2203:No)、主制御部701は、RAM713にバックアップ情報が記憶されていることを示すバックアップフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2207)。バックアップフラグがOFFに設定されていれば(ステップS2207:No)、ステップS2204へ移行する。バックアップフラグがONに設定されていれば(ステップS2207:Yes)、主制御部701は、チェックサムが正常であるかを判定する(ステップS2208)。チェックサムに異常があれば(ステップS2208:No)、ステップS2204へ移行する。
チェックサムが正常であれば(ステップS2208:Yes)、主制御部701は、RAM713に記憶されたバックアップ情報に基づいて、前回の電源遮断時の状態に復旧するための復旧処理をおこなう(ステップS2209)。また、復旧処理において、主制御部701は、賞球制御部702や演出制御部703などの各周辺部に対して所定の初期設定をおこなうように指示する初期設定コマンドを送信する。また、復旧処理において、主制御部701は、バックアップ情報などを賞球制御部702や演出制御部703に送信してもよい。
つづいて、主制御部701は、CTC(タイマカウンタ)の周期(たとえば4ms)をRAM713に設定する(ステップS2210)。ここで設定された周期で、主制御部701は後述のタイマ割込処理をおこなうことになる。つづいて、主制御部701は、主制御部701へ供給された電源の遮断を監視する電源遮断監視処理をおこなう(ステップS2211)。図示および詳細な説明は省略するが、電源遮断監視処理において、主制御部701は電源の遮断を監視して、電源が遮断された場合にはRAM713に記憶された情報に基づいてバックアップ情報を生成して、このバックアップ情報をRAM713に記憶する。
つづいて、主制御部701は、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする特図変動パターン乱数更新をおこなって(ステップS2212)、タイマ割込処理の割込禁止設定をおこなう(ステップS2213)。タイマ割込処理はメイン処理に対して割込実行されるが、割込禁止設定が設定されている間はこの割込実行が規制されることになる。つづいて、主制御部701は、初期値乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする初期値乱数更新をおこなう(ステップS2214)。そして、タイマ割込処理の割込禁止設定を解除する割込許可設定をおこなって(ステップS2215)、ステップS2211へ移行し、以降はステップS2211〜ステップS2215までのステップを繰り返す。
(タイマ割込処理)
図23は、タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。前述のように、主制御部701は、設定された所定周期で(たとえば4msごとに)メイン処理に対してタイマ割込処理を割込実行する。タイマ割込処理において、まず、主制御部701は、主制御部701が管理する各種乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする乱数更新処理をおこなう(ステップS2301)。なお、前述のように、主制御部701はカウント値が上限値に達した場合は所定値に戻す。
つづいて、主制御部701は、各種スイッチにより検出をおこなうスイッチ処理を実行する(ステップS2302)。このスイッチ処理において、主制御部701は、始動口(第1始動口105、第2始動口106)に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ処理(後述)、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ処理(後述)、大入賞口109に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ処理、普通入賞口110に入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ処理などをおこなう。
つづいて、主制御部701は、特別図柄および普通図柄に関する図柄処理を実行する(ステップS2303)。ここで、図柄処理は、特別図柄に関する特別図柄処理(後述)や普通図柄に関する普通図柄処理(後述)などを含んでいる。たとえば、特別図柄処理において、主制御部701は大当たり抽選をおこなって特別図柄の表示制御をおこなう。また、普通図柄処理において、主制御部701は普通図柄抽選をおこなって普通図柄の表示制御をおこなう。
つづいて、主制御部701は、大入賞口109および電動チューリップ107の動作制御に関する電動役物制御処理を実行する(ステップS2304)。ここで、電動役物制御処理は、大入賞口109の動作を制御する大入賞口処理(後述)や電動チューリップ107の動作を制御する電動チューリップ処理(不図示)などを含んでいる。たとえば、大入賞口処理において、主制御部701は大当たり抽選の抽選結果に基づき大入賞口109の動作制御をおこなう。また、電動チューリップ処理において、主制御部701は普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップ107の動作制御をおこなう。
つづいて、主制御部701は、賞球の払い出し制御に関する賞球処理を実行する(ステップS2305)。賞球処理において、主制御部701は、大入賞口109や普通入賞口110に遊技球が入賞した際に所定個数の賞球を払い出すように賞球制御部702に指示する賞球コマンドをRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は、ステップS2301〜S2305の各処理によりRAM713に設定されたコマンドを賞球制御部702や演出制御部703などに対して出力する出力処理を実行し(ステップS2306)、タイマ割込処理を終了する。タイマ割込処理を終了すると、主制御部701はメイン処理へ復帰する。
(始動口スイッチ処理)
図24は、始動口スイッチ処理の処理内容を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理において、まず、主制御部701は、第1始動口SW714aがONになったかを判定する(ステップS2401)。第1始動口SW714aがONになっていなければ(ステップS2401:No)、ステップS2406へ移行する。
第1始動口SW714aがONになっていれば(ステップS2401:Yes)、主制御部701は、第1始動口105に入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報の数(以下「第1特図判定用情報数」という)U1が4未満であるか(U1<4)を判定する(ステップS2402)。第1特図判定用情報数U1が4以上であれば(ステップS2402:No)、ステップS2406へ移行する。
第1特図判定用情報数U1が4未満であれば(ステップS2402:Yes)、主制御部701は、第1特図判定用情報数U1に「1」を加算した値を、新たな第1特図判定用情報数U1とする(ステップS2403)。つづいて、カウンタ記憶領域713aを参照して、その際の特図当たり乱数カウンタと特図図柄乱数カウンタと特図変動パターン乱数カウンタとの各カウント値を特図判定用情報として取得し、この特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域713bに記憶する(ステップS2404)。そして、取得された特図判定用情報を用いて事前判定処理(後述)をおこない(ステップS2405)、ステップS2406へ移行する。
つぎに、主制御部701は、第2始動口SW714bがONになったかを判定する(ステップS2406)。第2始動口SW714bがONになっていなければ(ステップS2406:No)、始動口スイッチ処理を終了する。第2始動口SW714bがONになっていれば(ステップS2406:Yes)、第2始動口106に入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報の数(以下「第2特図判定用情報数」という)U2が4未満であるか(U2<4)を判定する(ステップS2407)。第2特図判定用情報数U2が4以上であれば(ステップS2407:No)、始動口スイッチ処理を終了する。
第2特図判定用情報数U2が4未満であれば(ステップS2407:Yes)、主制御部701は、第2特図判定用情報数U2に「1」を加算した値を、新たな第2特図判定用情報数U2とする(ステップS2408)。つづいて、カウンタ記憶領域713aを参照して、その際の特図当たり乱数カウンタと特図図柄乱数カウンタと特図変動パターン乱数カウンタとの各カウント値を特図判定用情報として取得し、この特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域713bに記憶する(ステップS2409)。そして、取得された特図判定用情報を用いて事前判定処理をおこない(ステップS2410)、始動口スイッチ処理を終了する。
なお、ステップS2409で特図判定用情報を記憶する場合、主制御部701は、ここで取得した特図判定用情報を、第1始動口105に入賞することにより取得された特図判定用情報よりも、優先順位が高くなるような特図判定用情報格納領域に記憶する。そして、第1始動口105に入賞することにより取得された特図判定用情報を、1つずつ、優先順位が低くなる特図判定用情報格納領域へシフトする。
(事前判定処理)
図25は、事前判定処理の処理内容を示すフローチャートである。事前判定処理において、まず、主制御部701は、高確遊技状態であることを示す高確遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2501)。高確遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2501:Yes)、高確特図当たり判定テーブルTAt2をRAM713に設定して(ステップS2502)、ステップS2504へ移行する。高確遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2501:No)、低確特図当たり判定テーブルTAt1をRAM713に設定して(ステップS2503)、ステップS2504へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特図当たり判定をおこなう(ステップS2504)。特図当たり判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図当たり乱数の値と、ステップS2502またはステップS2503で設定された特図当たり判定テーブルの判定値とを比較する。そして、特図当たり乱数の値が、特図当たり判定テーブルにおいて大当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。これで一致すれば大当たりと判定する。一致しなければ、つぎに小当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。これで一致すれば小当たりと判定し、一致しなければハズレと判定する。このように導出された判定結果を主制御部701はRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は、ステップS2504での判定結果が大当たりや小当たりであるかを判定する(ステップS2505)。大当たりや小当たりであれば(ステップS2505:Yes)、当たり用特図変動パターンテーブルTHt2をRAM713に設定して(ステップS2506)、ステップS2508へ移行する。ハズレであれば(ステップS2505:No)、ハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1をRAM713に設定して(ステップS2507)、ステップS2508へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特図変動パターン判定をおこなう(ステップS2508)。特図変動パターン判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図変動パターン乱数の値と、ステップS2506またはステップS2507で設定された特図変動パターンテーブルの判定値とを比較する。これによって、主制御部701は、特図変動パターン乱数の値と一致する判定値に対応づけられた特図変動パターンを判定して、この判定結果をRAM713に設定する。そして、ステップS2504の判定結果とステップS2508の判定結果とを対応づけて、今回の判定対象の特図判定用情報の事前判定結果としてRAM713に記憶する(ステップS2509)。そして、今回の事前判定結果をあらわす事前判定コマンドを生成してRAM713に設定し(ステップS2510)、事前判定処理を終了する。
(特別図柄処理)
図26は、特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。特別図柄処理において、まず、主制御部701は、大当たり中または小当たり中であることを示す当たり遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2601)。当たり遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2601:Yes)、特別図柄処理を終了する。当たり遊技フラグがONに設定されていなければ(ステップS2601:No)、特別図柄の変動中であるかを判定する(ステップS2602)。特別図柄の変動中であれば(ステップS2602:Yes)、ステップS2611へ移行する。
特別図柄の変動中でなければ(ステップS2602:No)、主制御部701は、第2特図判定用情報数U2が1以上(U2≧1)であるかを判定する(ステップS2603)。第2特図判定用情報数U2が1以上であれば(ステップS2603:Yes)、第2特図判定用情報数U2から「1」を減算した値を、新たな第2特図判定用情報数U2として(ステップS2604)、ステップS2607へ移行する。
また、第2特図判定用情報数U2が1未満であれば(ステップS2603:No)、主制御部701は、第1特図判定用情報数U1が1以上(U1≧1)であるかを判定する(ステップS2605)。第1特図判定用情報数U1が1未満であれば(ステップS2605:No)、特別図柄処理を終了する。第1特図判定用情報数U1が1以上であれば(ステップS2605:Yes)、第1特図判定用情報数U1から「1」を減算した値を、新たな第1特図判定用情報数U1として(ステップS2606)、ステップS2607へ移行する。
つづいて、主制御部701は、大当たり抽選処理(後述)をおこなって(ステップS2607)、特図変動パターン設定処理(後述)をおこなう(ステップS2608)。そして、大当たり抽選処理の処理結果と特図変動パターン設定処理の処理結果とに基づいた特別図柄の変動を開始する(ステップS2609)。ここで、主制御部701は、遊技球が第2始動口106に入賞して取得された特図判定用情報により大当たり抽選をおこなった場合には第2特別図柄表示部201bで特別図柄を変動させる。第1始動口105に入賞して取得された特図判定用情報により大当たり抽選をおこなった場合には第1特別図柄表示部201aで特別図柄を変動させる。
つづいて、主制御部701は、特図変動開始コマンドを生成してRAM713に設定する(ステップS2610)。たとえば、ここで、特図変動開始コマンドは、大当たり抽選結果や特図変動パターン、遊技フラグの設定(たとえば補助遊技フラグや高確遊技フラグのONまたはOFF)などをあらわすコマンドとすることができる。主制御部701は、出力処理をおこなった際に、この特図変動開始コマンドを演出制御部703などに送信する。
つづいて、主制御部701は、所定の変動時間が経過したかを判定する(ステップS2611)。ステップS2611で、たとえば、主制御部701は、今回の特別図柄の変動開始時に設定された特図変動パターンにより定められた変動時間が経過したかを判定する。所定の変動時間が経過していなければ(ステップS2611:No)、特別図柄処理を終了する。所定の変動時間が経過していれば(ステップS2611:Yes)、変動開始時におこなった大当たり抽選の抽選結果をあらわすように特別図柄を停止させる(ステップS2612)。
つづいて、主制御部701は、特図変動停止コマンドを生成してRAM713に設定する(ステップS2613)。たとえば、ここで、特図変動停止コマンドは、大当たり抽選結果や特図変動パターン、遊技フラグの設定(たとえば補助遊技フラグや高確遊技フラグのONまたはOFF)などをあらわすコマンドとすることができる。主制御部701は、出力処理をおこなった際に、この特図変動停止コマンドを演出制御部703などに送信する。そして、停止中処理(後述)をおこなって(ステップS2614)、特別図柄処理を終了する。
(大当たり抽選処理)
図27は、大当たり抽選処理の処理内容を示すフローチャートである。大当たり抽選処理において、まず、主制御部701は、高確遊技状態であることを示す高確遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2701)。高確遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2701:Yes)、高確特図当たり判定テーブルTAt2をRAM713に設定する(ステップS2702)。高確遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2701:No)、低確特図当たり判定テーブルTAt1をRAM713に設定する(ステップS2703)。
つづいて、主制御部701は特図当たり判定をおこなう(ステップS2704)。前述のように、特図当たり判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図当たり乱数の値と、ステップS2702またはステップS2703で設定された特図当たり判定テーブルの判定値とを比較する。そして、特図当たり乱数の値が、特図当たり判定テーブルにおいて大当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。これで一致すれば大当たりと判定する。一致しなければ、つぎに小当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。これで一致すれば小当たりと判定し、一致しなければハズレと判定する。このように導出された判定結果を主制御部701はRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は、特図当たり判定の判定結果が大当たりであるかを判定する(ステップS2705)。大当たりでなければ(ステップS2705:No)、特図当たり判定の判定結果が小当たりであるかを判定する(ステップS2706)。小当たりであれば(ステップS2706:Yes)、小当たりをあらわす小当たり図柄をRAM713に設定して(ステップS2707)、大当たり抽選処理を終了する。小当たりでなければ(ステップS2706:No)、ハズレと判定してハズレをあらわすハズレ図柄をRAM713に設定して(ステップS2708)、大当たり抽選処理を終了する。
また、ステップS2705で大当たりであれば(ステップS2705:Yes)、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報が第1始動口105への入賞によって取得されたものであるかを判定する(ステップS2709)。第1始動口105への入賞によって取得されたものであれば(ステップS2709:Yes)、第1特図図柄判定テーブルTZt1をRAM713に設定する(ステップS2710)。第2始動口106への入賞によって取得されたものであれば(ステップS2709:No)、第2特図図柄判定テーブルTZt2をRAM713に設定する(ステップS2711)。
つづいて、主制御部701は、特図図柄判定をおこなう(ステップS2712)。特図図柄判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図図柄乱数の値と、ステップS2710またはステップS2711で設定された特図図柄判定テーブルの判定値とを比較する。これによって、主制御部701は、特図図柄乱数の値と一致する判定値に対応づけられた大当たりの種別を判定する。そして、主制御部701は、特図図柄判定の判定結果をあらわす大当たり図柄をRAM713に設定して(ステップS2713)、大当たり抽選処理を終了する。たとえば、大当たり図柄の設定に際して、主制御部701は、確変当たりに当選していた場合には確変当たり図柄を、通常当たりに当選していた場合には通常当たり図柄を、突確当たりに当選していた場合には突確当たり図柄をRAM713に設定する。
(特図変動パターン設定処理)
図28は、特図変動パターン設定処理の処理内容を示すフローチャートである。特図変動パターン設定処理において、主制御部701は、大当たり抽選の抽選結果が大当たりや小当たりであるかを判定する(ステップS2801)。大当たりや小当たりであれば(ステップS2801:Yes)、当たり用特図変動パターンテーブルTHt2をRAM713に設定して(ステップS2802)、ステップS2804へ移行する。ハズレであれば(ステップS2801:No)、ハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1をRAM713に設定して(ステップS2803)、ステップS2804へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特図変動パターン判定をおこなう(ステップS2804)。前述のように、特図変動パターン判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図変動パターン乱数の値と、ステップS2802またはステップS2803で設定された特図変動パターンテーブルの判定値とを比較する。これによって、主制御部701は、特図変動パターン乱数の値と一致する判定値に対応づけられた特図変動パターンを判定し、この判定結果である特図変動パターンをRAM713に設定して(ステップS2805)、特図変動パターン設定処理を終了する。
(停止中処理)
図29は、停止中処理の処理内容を示すフローチャートである。停止中処理において、まず、主制御部701は、補助遊技状態であることを示す補助遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2901)。補助遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2901:No)、ステップS2905へ移行する。補助遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2901:Yes)、補助遊技カウンタのカウント値Yhから「1」を減算した値を、新たなカウント値Yhとする(ステップS2902)。そして、カウント値Yhが「0」となったかを判定する(ステップS2903)。
カウント値Yhが「0」となれば(ステップS2903:Yes)、主制御部701は補助遊技フラグをOFFに設定して(ステップS2904)、ステップS2905へ移行する。カウント値Yhが「0」となっていなければ(ステップS2903:No)、ステップS2905へ移行する。
つづいて、主制御部701は、高確遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2905)。高確遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2905:No)、ステップS2909へ移行する。高確遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2905:Yes)、高確遊技カウンタのカウント値Ykから「1」を減算した値を、新たなカウント値Ykとする(ステップS2906)。そして、カウント値Ykが「0」となったかを判定する(ステップS2907)。
カウント値Ykが「0」となれば(ステップS2907:Yes)、主制御部701は高確遊技フラグをOFFに設定して(ステップS2908)、ステップS2909へ移行する。カウント値Ykが「0」となっていなければ(ステップS2907:No)、ステップS2909へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特別図柄を大当たり図柄で停止させたか(大当たりに当選したか)を判定する(ステップS2909)。大当たり図柄で停止させていなければ(ステップS2909:No)、小当たり図柄で停止させたかを判定する(ステップS2910)。小当たり図柄で停止させていなければ(ステップS2910:No)、ここではハズレ図柄で停止させていればそのまま停止中処理を終了する。
小当たり図柄で停止させていれば(ステップS2910:Yes)、主制御部701は、小当たり遊技フラグをONに設定し(ステップS2911)、オープニングを開始して(ステップS2912)、オープニングコマンドをRAM713に設定し(ステップS2913)、停止中処理を終了する。
また、大当たり図柄で停止させていれば(ステップS2909:Yes)、主制御部701はこの大当たり図柄があらわす大当たりが長当たり(本実施の形態では確変当たりまたは通常当たり)であるかを判定する(ステップS2914)。長当たりであれば(ステップS2914:Yes)、長当たり遊技フラグをONに設定して(ステップS2915)、ステップS2917へ移行する。長当たりでなければ(ステップS2914:No)、短当たり(本実施の形態では突確当たり)であるとし、短当たり遊技フラグをONに設定して(ステップS2916)、ステップS2917へ移行する。
つづいて、主制御部701は各種遊技カウンタのカウント値を「0」にする(ステップS2917)。ステップS2918で、主制御部701は、高確遊技カウンタのカウント値Ykと、補助遊技カウンタのカウント値Yhとを「0」に設定する。そして、各種遊技フラグをOFFに設定して(ステップS2918)、ステップS2912へ移行する。ステップS2918で、主制御部701は、高確遊技フラグと補助遊技フラグとをOFFに設定する。
(大入賞口処理)
図30は、大入賞口処理の処理内容を示すフローチャートである。大入賞口処理において、まず、主制御部701は、当たり遊技フラグ(長当たり遊技フラグや短当たり遊技フラグや小当たり遊技フラグ)がONに設定されているかを判定する(ステップS3001)。当たり遊技フラグがOFFであれば(ステップS3001:No)、そのまま大入賞口処理を終了する。
当たり遊技フラグがONであれば(ステップS3001:Yes)、主制御部701はオープニング中であるかを判定する(ステップS3002)。オープニング中であれば(ステップS3002:Yes)、オープニング処理(後述)をおこなって(ステップS3003)、ステップS3004へ移行する。オープニング中でなければ(ステップS3002:No)、ステップS3004へ移行する。
つづいて、主制御部701は、大入賞口109の開放中であるかを判定する(ステップS3004)。大入賞口109の開放中であれば(ステップS3004:Yes)、後述の開放中処理をおこなう(ステップS3005)。大入賞口109の開放中でなければ(ステップS3004:No)、ステップS3006へ移行する。
つづいて、主制御部701は、インターバル中であるかを判定する(ステップS3006)。インターバル中であれば(ステップS3006:Yes)、インターバル処理(後述)をおこなって(ステップS3007)、ステップS3008へ移行する。インターバル中でなければ(ステップS3006:No)、ステップS3008へ移行する。
つづいて、主制御部701は、エンディング中であるかを判定する(ステップS3008)。エンディング中であれば(ステップS3008:Yes)、後述のエンディング処理をおこなって(ステップS3009)、大入賞口処理を終了する。エンディング中でなければ(ステップS3008:No)、大入賞口処理を終了する。
(オープニング処理)
図31は、オープニング処理の処理内容を示すフローチャートである。オープニング処理において、主制御部701は、まず、所定のオープニング期間が経過したかを判定する(ステップS3101)。オープニング期間が経過していなければ(ステップS3101:No)、そのままオープニング処理を終了する。
オープニング期間が経過していれば(ステップS3101:Yes)、主制御部701はオープニングを終了して(ステップS3102)、大入賞口開放パターン設定処理をおこなう(ステップS3103)。大入賞口開放パターン設定処理において、主制御部701は、設定された当たり遊技フラグに応じた大入賞口開放パターンを設定する。たとえば、長当たり遊技フラグであれば長当たり用の大入賞口開放パターンを、短当たり遊技フラグであれば短当たり用の大入賞口開放パターンを、小当たり遊技フラグであれば小当たり用の大入賞口開放パターンをRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は、ラウンド数カウンタのカウント値Rを1に設定し(ステップS3104)、ラウンド進行コマンドをRAM713に設定する(ステップS3105)。たとえば、ここでラウンド進行コマンドには、ラウンド数カウンタのカウント値R(何ラウンド目になるのか)を示す情報などが含まれている。主制御部701は、出力処理を実行した際に、このラウンド進行コマンドを演出統括部703aに送信する。つづいて、主制御部701は、1ラウンド目の大入賞口109の開放を開始して(ステップS3106)、オープニング処理を終了する。
(開放中処理)
図32は、開放中処理の処理内容を示すフローチャートである。開放中処理において、主制御部701は、まず、開放期間が経過したかを判定する(ステップS3201)。開放期間が経過していなければ(ステップS3201:No)、主制御部701は今回の大入賞口109の開放中に、大入賞口109へ規定個数(たとえば10個)の遊技球の入賞があったかを判定する(ステップS3202)。規定個数の入賞がなければ(ステップS3202:No)、そのまま開放中処理を終了する。
開放期間が経過した場合(ステップS3201:Yes)、または規定個数の入賞があった場合には(ステップS3202:Yes)、主制御部701は、大入賞口109を閉口させる(ステップS3203)。そして、ラウンド数カウンタのカウント値Rが、選択された大入賞口動作パターンのRmaxと一致するかを判定する(ステップS3204)。たとえば、ここで、長当たり(確変当たりまたは通常当たり)ではRmaxは「16」とされる。短当たり(突確当たり)ではRmaxは「2」とされる。また、小当たりではRmaxは「1」とされる。
ラウンド数カウンタのカウント値RがRmaxと一致しなければ(ステップS3204:No)、主制御部701はインターバルを開始して(ステップS3205)、開放中処理を終了する。ラウンド数カウンタのカウント値RがRmaxと一致すれば(ステップS3204:Yes)、主制御部701は最終ラウンドの開放が終了したと判定して、エンディングを開始する(ステップS3206)。
エンディングを開始すると、主制御部701はエンディングコマンドをRAM713に設定して(ステップS3207)、開放中処理を終了する。このエンディングコマンドには、今回の大当たりのエンディング期間を示す情報などが含まれている。主制御部701は、出力処理を実行した際に、このエンディングコマンドを演出統括部703aに送信する。
(インターバル処理)
図33は、インターバル処理の処理内容を示すフローチャートである。インターバル処理において、主制御部701は、まず、所定のインターバル期間が経過したかを判定する(ステップS3301)。インターバル期間が経過していなければ(ステップS3301:No)、そのままインターバル処理を終了する。
インターバル期間が経過していれば(ステップS3301:Yes)、主制御部701はインターバルを終了し(ステップS3302)、ラウンド数カウンタのカウント値Rに「1」加算した数値を新たなカウント値Rとする(ステップS3303)。そして、ラウンド進行コマンドをRAM713に設定する(ステップS3304)。つづいて、主制御部701は、Rラウンド目の大入賞口109の開放を開始して(ステップS3305)、インターバル処理を終了する。
(エンディング処理)
図34は、エンディング処理の処理内容を示すフローチャートである。エンディング処理において、主制御部701は、まず、所定のエンディング期間が経過したかを判定する(ステップS3401)。エンディング期間が経過していなければ(ステップS3401:No)、そのままエンディング処理を終了する。
エンディング期間が経過していれば(ステップS3401:Yes)、主制御部701は、エンディングを終了し(ステップS3402)、ラウンド数カウンタのカウント値Rを「0」にリセットする(ステップS3403)。そして、今回の大当たり遊技後の遊技状態を設定する後述の遊技状態設定処理をおこなう(ステップS3404)。そして、当たり遊技フラグをOFFに設定して(ステップS3405)、エンディング処理を終了する。
(遊技状態設定処理)
図35は、遊技状態設定処理の処理内容を示すフローチャートである。遊技状態設定処理において、まず、主制御部701は終了させた当たりが小当たりであるかを判定する(ステップS3501)。小当たりであれば(ステップS3501:Yes)、そのまま遊技状態設定処理を終了する。
小当たりでなければ(ステップS3501:No)、主制御部701は、終了させた大当たりが通常当たりであるかを判定する(ステップS3502)。通常当たりであれば(ステップS3502:Yes)、補助遊技フラグONをRAM713に設定する(ステップS3503)。そして、補助遊技カウンタのカウント値Yhに「100」を設定して(ステップS3504)、遊技状態設定処理を終了する。
一方、通常当たりでなければ(ステップS3502:No)、主制御部701は、終了させた大当たりが確変当たりであるかを判定する(ステップS3505)。確変当たりでなければ(ステップS3505:No)、突確当たりと判定して、ステップS3408へ移行する。確変当たりであれば(ステップS3505:Yes)、補助遊技フラグONをRAM713に設定する(ステップS3506)。そして、補助遊技カウンタのカウント値Yhに「10000」を設定して(ステップS3507)、ステップS3508に移行する。
つづいて、主制御部701は、高確遊技フラグONをRAM713に設定する(ステップS3508)。そして、高確遊技カウンタのカウント値Ykに「10000」を設定して(ステップS3509)、遊技状態設定処理を終了する。
(2−1.演出統括部がおこなう処理)
つぎに、演出制御部703がおこなう処理について説明する。前述のように、演出制御部703は、演出統括部703aと、画像・音声制御部703bと、ランプ制御部703cとを備えている。ここでは、演出統括部703aがおこなう処理について説明する。以下に説明する演出統括部703aの各処理は、演出統括部703aのCPU731がROM732に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(演出メイン処理)
図36は、演出メイン処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、演出統括部703aは、電源が供給されて演出統括部703aが起動した際に演出メイン処理の実行を開始する。そして、演出統括部703aの起動中は継続的に演出メイン処理を実行している。演出メイン処理において、まず、演出統括部703aは、初期設定処理(不図示)をおこなう(ステップS3601)。たとえば、初期設定処理において、演出統括部703aは、主制御部701から初期設定コマンドを受信すると、後述の演出タイマ割込処理の割込周期を設定したりする所定の初期設定をおこなう。
つづいて、演出統括部703aは、演出用乱数更新処理をおこなって(ステップS3602)、以降はこの演出用乱数更新処理を繰り返しおこなう。演出用乱数更新処理において、演出統括部703aは、演出統括部703aが管理する演出用乱数などの乱数の更新をおこない、たとえばRAM733上に設定された演出用乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする。
(演出タイマ割込処理)
図37は、演出タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、演出統括部703aは、この演出タイマ割込処理を、初期設定処理により設定された所定周期で(たとえば4msごとに)演出メイン処理に対して割込実行する。演出タイマ割込処理において、まず、演出統括部703aは、コマンド受信処理(後述)をおこなう(ステップS3701)。詳細は後述するがコマンド受信処理において、演出統括部703aは、主制御部701から各種コマンドを受信して、受信されたコマンドに応じた処理をおこなう。
つづいて、演出統括部703aは操作受付処理(不図示)をおこなう(ステップS3702)。操作受付処理において、演出統括部703aは、演出ボタン118や十字キー119が押下された場合に押下されたボタンやキーに応じた操作コマンドを生成してRAM733に設定する。つづいて、演出統括部703aはコマンド送信処理(不図示)をおこなって(ステップS3703)、演出タイマ割込処理を終了する。コマンド送信処理において、演出統括部703aは、コマンド受信処理や操作受付処理をおこなったことによりRAM733に設定されたコマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信する。
また、演出統括部703aは、コマンド受信処理をおこなった際にタイムテーブル(たとえば特図演出タイムテーブル)をRAM733に設定することもある。この場合、コマンド送信処理において、演出統括部703aは、設定されたタイムテーブルにしたがって、予め定められたコマンドを予め定められたタイミングで画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信する。たとえば、演出統括部703aは、特図演出を開始してから所定の経過時間が経過したときに特図演出中コマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信する。
(コマンド受信処理)
図38は、コマンド受信処理の処理内容を示すフローチャートである。コマンド受信処理において、まず、演出統括部703aは、主制御部701から事前判定結果を示す事前判定コマンドを受信したかを判断する(ステップS3801)。事前判定コマンドを受信していなければ(ステップS3801:No)、ステップS3804へ移行する。事前判定コマンドを受信していれば(ステップS3801:Yes)、受信された事前判定コマンドに基づいて、RAM733に設定された事前判定結果記憶領域の記憶内容を、主制御部701の事前判定結果記憶領域の記憶内容と同期させるように更新する(ステップS3802)。そして、保留増加コマンドを生成してRAM733に設定する(ステップS3803)。たとえば、ここで、保留増加コマンドは、特図判定用情報数が増加したことや増加した特図判定用情報の事前判定結果をあらわすコマンドとすることができる。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701から特別図柄に関する特別図柄コマンドを受信したかを判断する(ステップS3804)。たとえば、ここで、特別図柄コマンドは、特図変動開始コマンドや特図変動停止コマンドとすることができる。特別図柄コマンドを受信していなければ(ステップS3804:No)、ステップS3806へ移行する。特別図柄コマンドを受信していれば(ステップS3804:Yes)、受信された特別図柄コマンドに基づいて、特図演出に関する特図演出処理(後述)をおこなう(ステップS3805)。詳細は後述するが特図演出処理において、演出統括部703aは、特図演出を開始させたり、おこなっている特図演出を終了させたりする。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701から普通図柄に関する普通図柄コマンドを受信したかを判断する(ステップS3806)。たとえば、ここで、普通図柄コマンドは、普図変動開始コマンドや普図変動停止コマンドとすることができる。普通図柄コマンドを受信していなければ(ステップS3806:No)、ステップS3808へ移行する。普通図柄コマンドを受信していれば(ステップS3806:Yes)、受信された普通図柄コマンドに基づいて、普図演出に関する普図演出処理(不図示)をおこなう(ステップS3807)。
たとえば、普図演出処理において、演出統括部703aは、主制御部701から普図変動開始コマンドを受信して、受信された普図変動開始コマンドに基づいて、普図演出の演出内容を決定する。そして、この普図演出を開始させるための普図演出開始コマンドを生成してRAM733に設定する。また、普図演出処理において、演出統括部703aは、主制御部701から普図変動停止コマンドを受信して、おこなっている普図演出を終了させるための普図演出終了コマンドを生成してRAM733に設定する。なお、普図演出をおこなわない遊技機であれば、ステップS3806およびステップS3807の処理は必要ない。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701から当たりに関する当たりコマンドを受信したかを判断する(ステップS3808)。たとえば、ここで、当たりコマンドは、オープニングコマンドやラウンド進行コマンドやエンディングコマンドとすることができる。当たりコマンドを受信していなければ(ステップS3808:No)、コマンド受信処理を終了する。当たりコマンドを受信していれば(ステップS3808:Yes)、受信された当たりコマンドに基づいて、当たり演出処理(後述)をおこなって(ステップS3809)、コマンド受信処理を終了する。詳細は後述するが当たり演出処理において、演出統括部703aは、当たり演出を開始させたり、おこなっている当たり演出を進行させたり、おこなっている当たり演出を終了させたりする。
(特図演出処理)
図39は、特図演出処理の処理内容を示すフローチャートである。特図演出処理において、まず、演出統括部703aは、主制御部701から特図変動開始コマンドを受信したかを判断する(ステップS3901)。特図変動開始コマンドを受信していなければ(ステップS3901:No)、ステップS3908へ移行する。特図変動開始コマンドを受信していれば(ステップS3901:Yes)、受信された特図変動開始コマンドを解析して(ステップS3902)、この特図変動開始コマンドがあらわす情報を取得する。前述したように、特図変動開始コマンドには、大当たり抽選の抽選結果や、この抽選結果を示す際の特別図柄の変動時間(特図変動パターン)や、大当たり抽選時の遊技状態などをあらわす情報が含まれている。ステップS3902ではこれらの情報を取得する。
つづいて、演出統括部703aは、特図演出パターン設定処理(後述)をおこなう(ステップS3903)。詳細は後述するが特図演出パターン設定処理において、演出統括部703aは、ステップS3902で取得した各種情報などに基づいて、今回おこなう特図演出の演出内容をあらわす特図演出パターンとこの特図演出パターンに対応した特図演出タイムテーブルとをRAM733に設定する。演出モードを有する遊技機であれば、現在の演出モードも参照して特図演出パターンを設定してもよい。
つづいて、演出統括部703aは、停止させる特図装飾図柄の組み合わせを設定する特図装飾図柄設定処理をおこなう(ステップS3904)。たとえば、特図装飾図柄設定処理において、演出統括部703aは、大当たり抽選の抽選結果がハズレで、且つ、特図演出パターン設定処理でノーマルハズレ演出をあらわす特図演出パターンが設定されていた場合にはバラケ目(たとえば「3・1・5」)となる特図装飾図柄の組み合わせをRAM733に設定する。大当たり抽選の抽選結果がハズレで、且つ、特図演出パターン設定処理でリーチ演出をあらわす特図演出パターンが設定されていた場合にはリーチハズレ(たとえば「7・8・7」)となる特図装飾図柄の組み合わせをRAM733に設定する。
また、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであった場合にはゾロ目(たとえば「7・7・7」)となる特図装飾図柄の組み合わせをRAM733に設定する。大当たり抽選の抽選結果が確変当たりの場合には奇数のゾロ目、通常当たりの場合には偶数のゾロ目としてもよい。さらに、確変当たりの場合であっても所定の確率で偶数のゾロ目としてもよい。このように、確変当たりで偶数のゾロ目とした場合には、その後に昇格演出をおこなうことで、ぱちんこ遊技機100は遊技者に驚きと喜びを与えることができる。また、大当たり抽選の抽選結果が長当たりであった場合にはゾロ目、短当たりや小当たりであった場合にはチャンス目(たとえば「1・2・3」)と呼ばれる特定の組み合わせとなるように設定してもよい。
つづいて、演出統括部703aは、予告演出パターン設定処理(不図示)をおこなう(ステップS3905)。たとえば、予告演出パターン設定処理において、演出統括部703aは、演出用乱数カウンタのカウント値を参照して、このカウント値を演出用乱数として取得する。そして、取得された演出用乱数と予告演出パターンテーブルYEtとを比較して、予告演出パターンをRAM733に設定する。また、予告演出パターン設定処理において、演出統括部703aはステップS3903で設定された特図演出パターンを参照して、予告演出パターンを設定してもよい。なお、予告演出をおこなわない遊技機であれば、ステップS3905の処理は必要ない。
つづいて、演出統括部703aは、特図演出を開始させるための特図演出開始コマンドを生成してRAM733に設定する(ステップS3906)。たとえば、ここで、特図演出開始コマンドは、ステップS3903で設定された特図演出パターンや、ステップS3904で設定された特図装飾図柄の組み合わせや、ステップS3905で設定された予告演出パターンをあらわすコマンドとすることができる。そして、演出統括部703aは特図演出の経過時間の計測を開始して(ステップS3907)、ステップS3908へ移行する。
つづいて、演出統括部703aは、特図変動停止コマンドを受信したかを判断する(ステップS3908)。特図変動停止コマンドを受信していなければ(ステップS3908:No)、特図演出処理を終了する。特図変動停止コマンドを受信していれば(ステップS3908:Yes)、演出モードの移行に関する演出モード変更処理(不図示)をおこなう(ステップS3909)。なお、演出モードを有さない遊技機であれば、ステップS3909の処理は必要ない。そして、おこなっている特図演出を終了させるための特図演出終了コマンドをRAM733に設定し(ステップS3910)、計測された特図演出の経過時間を「0」にリセットして(ステップS3911)、特図演出処理を終了する。
(特図演出パターン設定処理)
図40−1は、特図演出パターン設定処理の処理内容を示すフローチャートである。特図演出パターン設定処理において、まず、演出統括部703aは、RAM733を参照してチャンスゾーンに関するチャンスゾーンフラグがONに設定されているかを判断する(ステップS4001)。チャンスゾーンフラグがONに設定されていれば(ステップS4001:Yes)、ステップS4009へ移行する。
チャンスゾーンフラグがOFFに設定されていれば(ステップS4001:No)、演出統括部703aは、RAM733の事前判定結果記憶領域を参照して(ステップS4002)、所定条件を満たす特図判定用情報があるかを判断する(ステップS4003)。ここで、所定条件を満たす特図判定用情報は、事前判定結果が大当たりや小当たりである特図判定用情報とすることができる。また、所定条件を満たす特図判定用情報は、所定の特図変動パターン(たとえば60秒以上の変動時間を定めた特図変動パターン)としてもよい。
所定条件を満たす特図判定用情報がなければ(ステップS4003:No)、演出統括部703aは、通常用特図演出パターンTEp1〜TEp6のいずれかをRAM733に設定して(ステップS4004)、特図演出パターン設定処理を終了する。具体的に、ステップS4004では、通常用特図演出パターンTEp1〜TEp6の中から、特図変動開始コマンドにより取得された特図変動パターンに対応する特図演出パターンを設定する。
一方、所定条件を満たす特図判定用情報があれば(ステップS4003:Yes)、演出統括部703aは、チャンスゾーンへ移行させるかを決定するためのチャンスゾーン移行抽選をおこなう(ステップS4005)。ここで、チャンスゾーン移行抽選の抽選概要について説明する。
図40−2は、チャンスゾーン移行抽選の抽選概要を示す説明図である。図40−2に示すように、たとえば、チャンスゾーン移行抽選において、演出統括部703aは、所定条件を満たした特図判定用情報の事前判定結果が大当たりであれば、大当たりでなかった場合よりも高い確率でチャンスゾーンへ移行するように決定される抽選をおこなう。図40−2に示す例では、大当たりの場合には70/100の確率でチャンスゾーン移行抽選に当選(チャンスゾーンへ移行)し、大当たりでない場合には30/100の確率でチャンスゾーン移行抽選に当選するようになっている。たとえば、演出統括部703aは、演出用乱数とチャンスゾーン移行抽選用の抽選テーブル(不図示)とを比較することによりチャンスゾーン移行抽選をおこなう。
チャンスゾーン移行抽選をおこなうと、演出統括部703aは、チャンスゾーン移行抽選に当選したか、つまり、チャンスゾーンへ移行させるかを判断する(ステップS4006)。チャンスゾーン移行抽選に落選していれば(ステップS4006:No)、ステップS4004へ移行する。チャンスゾーン移行抽選に当選していれば(ステップS4006:Yes)、チャンスゾーンフラグONをRAM733に設定する(ステップS4007)。そして、チャンスゾーンカウンタの上限カウント値CZmaxをRAM733に設定する(ステップS4008)。
上限カウント値CZmaxの設定に際して、たとえば、演出統括部703aは、所定条件を満たす特図判定用情報による大当たり抽選結果を遊技者に示唆するまでにおこなう予定の大当たり抽選回数を上限カウント値CZmaxとして設定する。具体的に、たとえば、特図判定用情報格納領域TJ4に所定条件を満たす特図判定用情報が記憶されていてチャンスゾーン移行抽選に当選したとする。この場合、演出統括部703aは、上限カウント値CZmaxに「4」を設定する。
ところで、ぱちんこ遊技機100では、第2始動口106への入賞により取得された特図判定用情報を、第1始動口105への入賞により取得された特図判定用情報よりも優先順位の高い特図判定用情報格納領域に格納するようにした。このため、チャンスゾーンへ移行させるタイミングがその後の第2始動口106への入賞により変化してしまう場合も起こりえる。そこで、ぱちんこ遊技機100は、第2始動口106へ入賞し易い補助遊技状態ではチャンスゾーンへ移行させないようにしてもよい。
つづいて、演出統括部703aは、RAM733上に設定されたチャンスゾーンカウンタのカウント値CZを「+1」カウントアップして(ステップS4009)、カウント値CZの値が「1」であるかを判断する(ステップS4010)。カウント値CZの値が「1」であれば(ステップS4010:Yes)、演出統括部703aは、チャンスゾーン移行用特図演出パターンTEp7〜TEp12のいずれかをRAM733に設定して(ステップS4011)、ステップS4013へ移行する。具体的に、ステップS4011では、チャンスゾーン移行用特図演出パターンTEp7〜TEp12の中から、特図変動開始コマンドにより取得された特図変動パターンに対応する特図演出パターンを設定する。
カウント値CZの値が「1」でなければ(ステップS4010:No)、ここではカウント値CZの値が「2」以上であれば、演出統括部703aは、チャンスゾーン用特図演出パターンTEp13〜TEp18のいずれかをRAM733に設定して(ステップS4012)、ステップS4013へ移行する。具体的に、ステップS4012では、チャンスゾーン用特図演出パターンTEp13〜TEp18の中から、特図変動開始コマンドにより取得された特図変動パターンに対応する特図演出パターンを設定する。
つづいて、演出統括部703aは、カウント値CZの値が上限カウント値CZmaxとして設定された値と同値になったかを判断する(ステップS4013)。カウント値CZの値が上限カウント値CZmaxとして設定された値と同値となっていなければ(ステップS4013:No)、特図演出パターン設定処理を終了する。
カウント値CZの値が上限カウント値CZmaxとして設定された値と同値となっていれば(ステップS4013:Yes)、演出統括部703aは、カウント値CZの値を「0」にリセットする(ステップS4014)。そして、チャンスゾーンフラグOFFをRAM733に設定し(ステップS4015)、特図演出パターン設定処理を終了する。
(当たり演出処理)
図41は、当たり演出処理の処理内容を示すフローチャートである。当たり演出処理において、まず、演出統括部703aは、主制御部701からオープニングコマンドを受信したかを判断する(ステップS4101)。オープニングコマンドを受信していなければ(ステップS4101:No)、ステップS4103へ移行する。オープニングコマンドを受信していれば(ステップS4101:Yes)、当たり演出開始処理(後述)をおこなう(ステップS4102)。詳細は後述するが当たり演出開始処理において、演出統括部703aは、受信されたオープニングコマンドなどに基づいて、当たり演出パターンの設定などをおこなう。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701からラウンド進行コマンドを受信したかを判断する(ステップS4103)。ラウンド進行コマンドを受信していなければ(ステップS4103:No)、ステップS4105へ移行する。ラウンド進行コマンドを受信していれば(ステップS4103:Yes)、当たり演出中処理をおこなう(ステップS4104)。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701からエンディングコマンドを受信したかを判断する(ステップS4105)。エンディングコマンドを受信していなければ(ステップS4105:No)、当たり演出処理を終了する。エンディングコマンドを受信していれば(ステップS4105:Yes)、当たり演出終了処理をおこなって(ステップS4106)、当たり演出処理を終了する。
(当たり演出開始処理)
図42は、当たり演出開始処理の処理内容を示すフローチャートである。当たり演出開始処理において、まず、演出統括部703aは、受信されたオープニングコマンドを解析して(ステップS4201)、オープニングコマンドがあらわす情報を取得する。前述のようにオープニングコマンドには当選した当たり(大当たりの種別や小当たり)を示す情報などが含まれており、演出統括部703aはオープニングコマンドを解析することで、この情報を取得することができる。
つづいて、演出統括部703aは、オープニングコマンドにより取得された情報に基づき、今回当選した当たりが突確当たりまたは小当たりであるかを判定する(ステップS4202)。突確当たりまたは小当たりであれば(ステップS4202:Yes)、当たり演出パターンAEp1(短当たり演出)をRAM733に設定して(ステップS4203)、ステップS4210へ移行する。これによって、ぱちんこ遊技機100は、突確当たりに当選しても小当たりに当選しても同じ当たり演出パターンの当たり演出をおこなうことができ、突確当たりに当選しても小当たりに当選しても「突確当たりに当選したかもしれない」と思わせて、遊技者の期待感を高めることができる。
また、突確当たりまたは小当たりでなければ(ステップS4202:No)、演出統括部703aは、今回当選した当たりが確変当たりであるかを判定する(ステップS4204)。確変当たりでなければ(ステップS4204:No)、当たり演出パターンAEp3(確変非報知長当たり演出)をRAM733に設定して(ステップS4205)、ステップS4210へ移行する。
確変当たりであれば(ステップS4204:Yes)、昇格演出をおこなうか否かを決定するための昇格演出実行抽選をおこなう(ステップS4206)。たとえば、昇格演出実行抽選において、演出統括部703aは、まず、演出用乱数を取得して、取得された演出用乱数と昇格演出実行抽選用の抽選テーブル(不図示)とを比較する。そして、演出用乱数が昇格演出実行抽選用の抽選テーブルにおいて昇格演出をおこなうと判定するための判定値と一致すれば、昇格演出実行抽選に当選した(昇格演出をおこなう)ことにする。なお、ここで説明した例に限らず、演出統括部703aは任意の抽選方法を用いて昇格演出実行抽選をおこなってよい。
つづいて、演出統括部703aは、昇格演出実行抽選に当選したかを判定する(ステップS4207)。昇格演出実行抽選に当選していれば(ステップS4207:Yes)、当たり演出パターンAEp4(昇格演出付長当たり演出)をRAM733に設定して(ステップS4208)、ステップS4210へ移行する。昇格演出実行抽選に落選していれば(ステップS4207:No)、当たり演出パターンAEp2(確変報知長当たり演出)をRAM733に設定して(ステップS4209)、ステップS4210へ移行する。
つづいて、演出統括部703aは、当たり演出を開始させるための当たり演出開始コマンドを生成してRAM733に設定して(ステップS4210)、当たり演出開始処理を終了する。たとえば、ここで、当たり演出開始コマンドは、ステップS4203かステップS4205かステップS4208かステップS4209かのいずれかで設定された当たり演出パターンをあらわすコマンドとすることができる。
(2−2.ランプ制御部がおこなう処理)
つぎに、ランプ制御部703cがおこなう処理について説明する。以下に説明するランプ制御部703cの各処理は、ランプ制御部703cのCPU751がROM752に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(第1可動役物制御処理)
図43は、第1可動役物制御処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、ランプ制御部703cは、ランプ制御部703cの起動中、所定周期で(たとえば4ms毎に)第1可動役物制御処理を実行する。第1可動役物制御処理において、ランプ制御部703cは、まず、RAM753を参照して、第1可動役物駆動規制または第2可動役物駆動規制を設定しているかを判定する(ステップS4301)。
詳細は後述するが、ランプ制御部703cは、所定条件を満たした場合に、第1可動役物131の駆動を規制する第1可動役物駆動規制や、第2可動役物132の駆動を規制する第2可動役物駆動規制を設定する。第1可動役物駆動規制または第2可動役物駆動規制を設定していれば(ステップS4301:Yes)、第1可動役物制御処理を終了する。したがって、この場合、ランプ制御部703cは第1可動役物131を駆動させることなく、第1可動役物制御処理を終了させる。
第1可動役物駆動規制または第2可動役物駆動規制を設定していなければ(ステップS4301:No)、ランプ制御部703cは、第1可動役物131の動作タイミングかを判定する(ステップS4302)。ステップS4302において、たとえば、ランプ制御部703cは、演出統括部703aから第1可動役物131の駆動を指示する駆動指示コマンドを受け付けていれば第1可動役物131の動作タイミングであると判定し、受け付けていなければ動作タイミングでないと判定する。
第1可動役物131の動作タイミングであれば(ステップS4302:Yes)、ランプ制御部703cは、第1可動役物131の動作可能条件を満たしているかを判定する(ステップS4303)。本実施の形態において第1可動役物131の動作可能条件は、[1]第1可動役物131が原点位置に位置していること(センサS11とセンサS12との出力値がONであること)と、[2]第2可動役物132が原点位置に位置していること(センサS21とセンサS22との出力値がONであること)と、[3]前回の第1可動役物131動作時のセンサS11とセンサS12との出力値変化に異常がなかったこと(ON→OFF→ONと変化したこと)との3つとされている。
ステップS4303では、この3つの条件をすべて満たした場合に、ランプ制御部703cは第1可動役物131の動作可能条件を満たしたと判定する。1つでも満たしていないものがあれば、第1可動役物131の動作可能条件を満たしていないと判定する。第1可動役物131の動作可能条件を満たしていなければ(ステップS4303:No)、第1可動役物制御処理を終了する。
第1可動役物131の動作可能条件を満たしていれば(ステップS4303:Yes)、ランプ制御部703cは、第1可動役物131を動作させる(ステップS4304)。ステップS4304で、たとえば、ランプ制御部703cは、それぞれのモータ311に所定の制御信号を入力することで、第1可動役物131を原点位置から進出位置まで駆動させた後、原点位置まで復帰させる。第1可動役物131を動作させている際、ランプ制御部703cはセンサS11とセンサS12との出力値を監視する。
つづいて、ランプ制御部703cは、第1可動役物131を動作させた際のセンサS11とセンサS12との出力値変化に異常がないかを判定する(ステップS4305)。前述のように第1可動役物131を原点位置から進出位置とし、その後、原点位置に復帰させた場合、センサS11とセンサS12との出力値はON→OFF→ONとなるはずである。ステップS4305では、このようにセンサS11とセンサS12との出力値が変化していた場合に異常なしと判定する。それ以外の場合に異常ありと判定する。センサS11とセンサS12との出力値変化に異常がなければ(ステップS4305:Yes)、第1可動役物制御処理を終了する。
一方、センサS11とセンサS12との出力値変化に異常があれば(ステップS4305:No)、ランプ制御部703cは、次変動となったかを判定する(ステップS4306)。ステップS4306において、たとえば、ランプ制御部703cは、出力値変化に異常があったと判定した後に演出統括部703aから特図演出開始コマンドを受信すると次変動となったと判定する。
次変動となれば(ステップS4306:Yes)、ランプ制御部703cは、第1可動役物131を原点位置に復帰させる第1可動役物復帰処理をおこなう(ステップS4307)。ステップS4307において、たとえば、ランプ制御部703cは、第1可動役物131を進出位置方向へ所定量駆動させた後、センサS11とセンサS12との出力値がONとなるまで退避位置方向へ駆動させる。また、退避位置方向へ駆動させている際に規定パルス以上の制御信号を入力してもセンサS11とセンサS12との出力値がONとならなかったら退避位置方向への駆動を中断し、再度、進出位置方向へ所定量駆動させ、その後、同様に退避位置方向へ駆動させる。ここでも、ランプ制御部703cは、第1可動役物131を動作させている際のセンサS11とセンサS12との出力値を監視する。
つづいて、ランプ制御部703cは、第1可動役物復帰処理により第1可動役物131を動作させた際のセンサS11とセンサS12との出力値変化に異常がないかを判定する(ステップS4308)。前述のように第1可動役物131を原点位置以外の位置から原点位置に復帰させた場合、センサS11とセンサS12との出力値はOFF→ONとなるはずである。ステップS4308では、このようにセンサS11とセンサS12との出力値が変化していた場合に異常なしと判定する。それ以外の場合に異常ありと判定する。
センサS11とセンサS12との出力値変化に異常がなければ(ステップS4308:Yes)、ランプ制御部703cは、第1可動役物制御処理を終了する。一方、センサS11とセンサS12との出力値変化に異常があれば(ステップS4308:No)、第1可動役物駆動規制をRAM753に設定して(ステップS4309)、第1可動役物制御処理を終了する。
また、ステップS4306で次変動となっていなければ(ステップS4306:No)、ランプ制御部703cは大当たり中かを判定する(ステップS4310)。たとえば、ランプ制御部703cは、出力値変化に異常があったと判定した後に演出統括部703aから当たり演出開始コマンドを受信すると大当たりとなったと判定する。また、当たり演出終了コマンドを受信すると大当たりが終了したと判定する。ステップS4310においては、当たり演出開始コマンドを受信後に当たり演出終了コマンドを受信していなければ大当たり中と判定する。大当たり中でなければ(ステップS4310:No)、ステップS4306へ移行する。
大当たり中であれば(ステップS4310:Yes)、ランプ制御部703cは、センサS11とセンサS12との双方の出力値がOFFであるかを判定する(ステップS4311)。センサS11とセンサS12との双方の出力値がOFFであれば(ステップS4311:Yes)、ステップS4307へ移行する。センサS11とセンサS12との一方でもONであれば(ステップS4311:No)、ここでは第1可動役物131が原点位置近傍にいればステップS4306へ移行する。
また、ステップS4302において、第1可動役物131の動作タイミングでなければ(ステップS4302:No)、ランプ制御部703cの(ぱちんこ遊技機100の)起動時かを判定する(ステップS4312)。たとえば、ランプ制御部703cは、主制御部701から送信された初期設定コマンドを演出統括部703aを介して受信する。ステップS4312では、このように初期設定コマンドを受信してからの所定期間内であれば起動時であると判定する。起動時であれば(ステップS4312:Yes)、ステップS4304へ移行する。
起動時でなければ(ステップS4312:No)、ランプ制御部703cは、特別図柄の変動開始時かを判定する(ステップS4313)。ステップS4313において、たとえば、ランプ制御部703cは、演出統括部703aから特図演出開始コマンドを受信したかを判定する。特別図柄の変動開始時であれば(ステップS4313:Yes)、第1可動役物131が原点位置に位置しているか(センサS11とセンサS12との出力値がONか)を判定する(ステップS4314)。第1可動役物131が原点位置に位置していれば(ステップS4314:Yes)、第1可動役物制御処理を終了する。第1可動役物131が原点位置に位置していなければ(ステップS4314:No)、ステップS4307へ移行する。
また、ステップS4313で特別図柄の変動開始時でなければ(ステップS4313:No)、ランプ制御部703cは、ステップS4310と同じように大当たり中かを判定する(ステップS4315)。大当たり中でなければ(ステップS4315:No)、第1可動役物制御処理を終了する。
大当たり中であれば(ステップS4315:Yes)、ランプ制御部703cは、第1可動役物131が原点位置に位置しているかを判定する(ステップS4316)。第1可動役物131が原点位置に位置していれば(ステップS4316:Yes)、第1可動役物制御処理を終了する。第1可動役物131が原点位置に位置していなければ(ステップS4316:No)、ステップS4311へ移行する。
(第2可動役物制御処理)
図44は、第2可動役物制御処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、ランプ制御部703cは、ランプ制御部703cの起動中、所定周期で(たとえば4ms毎に)第2可動役物制御処理を実行する。第2可動役物制御処理において、ランプ制御部703cは、まず、RAM753を参照して、第1可動役物駆動規制または第2可動役物駆動規制を設定しているかを判定する(ステップS4401)。第1可動役物駆動規制または第2可動役物駆動規制を設定していれば(ステップS4401:Yes)、第2可動役物制御処理を終了する。したがって、この場合、ランプ制御部703cは第2可動役物132を駆動させることなく、第2可動役物制御処理を終了させる。
第1可動役物駆動規制または第2可動役物駆動規制を設定していなければ(ステップS4401:No)、ランプ制御部703cは、第1可動役物131のセンサS11とセンサS12との双方の出力値がOFFであるかを判定する(ステップS4402)。センサS11とセンサS12との双方の出力値がOFFであれば(ステップS4402:Yes)、第2可動役物制御処理を終了する。センサS11とセンサS12との一方でも出力値がONであれば(ステップS4402:No)、ステップS4403へ移行する。
ここで、ステップS4402について補足説明する。第1可動役物131は、動作方向と直交する方向を長手方向とした形状を有しており、左右に設けられた2つのモータ311で駆動させる。このため、第1可動役物131は、原点位置近傍で装飾部材300が右肩上がりで停止してしまっていたり左肩上がりで停止してしまったりしていることもあり得る。このような場合、センサS11またはセンサS12の一方がONでも他方がOFFであったりする。ステップS4402では、センサS11またはセンサS12の一方でもONとなっていれば、ランプ制御部703cは、第1可動役物131は原点位置近傍に位置しているため、第2可動役物132を動作させても第1可動役物131との干渉の可能性は低いと判断し、第2可動役物132を動作させるステップへ分岐させるようにしている。
つづいて、ランプ制御部703cは、第2可動役物132の動作タイミングかを判定する(ステップS4403)。ステップS4403において、たとえば、ランプ制御部703cは、演出統括部703aから第2可動役物132の駆動を指示する駆動指示コマンドを受け付けていれば第2可動役物132の動作タイミングであると判定し、受け付けていなければ動作タイミングでないと判定する。
第2可動役物132の動作タイミングであれば(ステップS4403:Yes)、ランプ制御部703cは、第2可動役物132の動作可能条件を満たしているかを判定する(ステップS4404)。本実施の形態において第2可動役物132の動作可能条件は、[1]第2可動役物132が原点位置に位置していること(センサS21とセンサS22との出力値がONであること)と、[2]第1可動役物131のセンサS11とセンサS12との双方の出力値がOFFでないことと、[3]前回の第2可動役物132動作時のセンサS21とセンサS22との出力値変化に異常がなかったこと(ON→OFF→ONと変化したこと)との3つとされている。
ステップS4404では、この3つの条件をすべて満たした場合に、ランプ制御部703cは第2可動役物132の動作可能条件を満たしたと判定する。1つでも満たしていないものがあれば、第2可動役物132の動作可能条件を満たしていないと判定する。第2可動役物132の動作可能条件を満たしていなければ(ステップS4404:No)、第2可動役物制御処理を終了する。
第2可動役物132の動作可能条件を満たしていれば(ステップS4404:Yes)、ランプ制御部703cは、第2可動役物132を動作させる(ステップS4405)。ステップS4405で、たとえば、ランプ制御部703cは、それぞれのモータ414に所定の制御信号を入力することで、第2可動役物132を原点位置から進出位置まで駆動させた後、原点位置まで復帰させる。第2可動役物132を動作させている際、ランプ制御部703cはセンサS21とセンサS22との出力値を監視する。
つづいて、ランプ制御部703cは、第2可動役物132を動作させた際のセンサS21とセンサS22との出力値変化に異常がないかを判定する(ステップS4406)。前述のように第2可動役物132を原点位置から進出位置とし、その後、原点位置に復帰させた場合、センサS21とセンサS22との出力値はON→OFF→ONとなるはずである。ステップS4406では、このようにセンサS21とセンサS22との出力値が変化していた場合に異常なしと判定する。それ以外の場合に異常ありと判定する。センサS21とセンサS22との出力値変化に異常がなければ(ステップS4406:Yes)、第2可動役物制御処理を終了する。
一方、センサS21とセンサS22との出力値変化に異常があれば(ステップS4406:No)、ランプ制御部703cは、次変動となったかを判定する(ステップS4407)。ステップS4407において、たとえば、ランプ制御部703cは、出力値変化に異常があったと判定した後に演出統括部703aから特図演出開始コマンドを受信すると次変動となったと判定する。次変動となっていなかったら(ステップS4407:No)、次変動となるまでステップS4407を繰り返す。
次変動となれば(ステップS4407:Yes)、ランプ制御部703cは、第2可動役物132を原点位置に復帰させる第2可動役物復帰処理をおこなう(ステップS4408)。ステップS4408において、たとえば、ランプ制御部703cは、第2可動役物132を進出位置方向へ所定量駆動させた後、センサS21とセンサS22との出力値がONとなるまで退避位置方向へ駆動させる。また、退避位置方向へ駆動させている際に規定パルス以上の制御信号を入力してもセンサS21とセンサS22との出力値がONとならなかったら退避位置方向への駆動を中断し、再度、進出位置方向へ所定量駆動させ、その後、同様に退避位置方向へ駆動させる。ここでも、ランプ制御部703cは、第2可動役物132を動作させている際のセンサS21とセンサS22との出力値を監視する。
つづいて、ランプ制御部703cは、第2可動役物復帰処理により第2可動役物132を動作させた際のセンサS21とセンサS22との出力値変化に異常がないかを判定する(ステップS4409)。前述のように第2可動役物132を原点位置以外の位置から原点位置に復帰させた場合、センサS21とセンサS22との出力値はOFF→ONとなるはずである。ステップS4409では、このようにセンサS21とセンサS22との出力値が変化していた場合に異常なしと判定する。それ以外の場合に異常ありと判定する。
センサS21とセンサS22との出力値変化に異常がなければ(ステップS4409:Yes)、ランプ制御部703cは、第2可動役物制御処理を終了する。一方、センサS21とセンサS22との出力値変化に異常があれば(ステップS4409:No)、第2可動役物駆動規制をRAM753に設定して(ステップS4410)、第2可動役物制御処理を終了する。
また、ステップS4403において、第2可動役物132の動作タイミングでなければ(ステップS4403:No)、ランプ制御部703cの(ぱちんこ遊技機100の)起動時かを判定する(ステップS4411)。たとえば、ランプ制御部703cは、主制御部701から送信された初期設定コマンドを演出統括部703aを介して受信する。ステップS4411では、このように初期設定コマンドを受信してからの所定期間内であれば起動時であると判定する。起動時であれば(ステップS4411:Yes)、ステップS4405へ移行する。
起動時でなければ(ステップS4411:No)、ランプ制御部703cは、特別図柄の変動開始時かを判定する(ステップS4412)。ステップS4412において、たとえば、ランプ制御部703cは、演出統括部703aから特図演出開始コマンドを受信したかを判定する。特別図柄の変動開始時でなければ(ステップS4412:No)、第2可動役物制御処理を終了する。
特別図柄の変動開始時であれば(ステップS4412:Yes)、ランプ制御部703cは、第2可動役物132が原点位置に位置しているか(センサS21とセンサS22との出力値がONか)を判定する(ステップS4413)。第2可動役物132が原点位置に位置していれば(ステップS4413:Yes)、第2可動役物制御処理を終了する。第2可動役物132が原点位置に位置していなければ(ステップS4413:No)、ステップS4408へ移行する。
(第3可動役物制御処理)
図45は、第3可動役物制御処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、ランプ制御部703cは、ランプ制御部703cの起動中、所定周期で(たとえば4ms毎に)第3可動役物制御処理を実行する。第3可動役物制御処理において、ランプ制御部703cは、まず、RAM753を参照して、第3可動役物駆動規制を設定しているかを判定する(ステップS4501)。
詳細は後述するが、ランプ制御部703cは、所定条件を満たした場合に、第3可動役物133の駆動を規制する第3可動役物駆動規制を設定する。第3可動役物駆動規制を設定していれば(ステップS4501:Yes)、第3可動役物制御処理を終了する。したがって、この場合、ランプ制御部703cは第3可動役物133を駆動させることなく、第3可動役物制御処理を終了させる。
第3可動役物駆動規制を設定していなければ(ステップS4501:No)、ランプ制御部703cは、第3可動役物133の動作タイミングかを判定する(ステップS4502)。ステップS4502において、たとえば、ランプ制御部703cは、演出統括部703aから第3可動役物133の駆動を指示する駆動指示コマンドを受け付けていれば第3可動役物133の動作タイミングであると判定し、受け付けていなければ動作タイミングでないと判定する。
第3可動役物133の動作タイミングであれば(ステップS4502:Yes)、ランプ制御部703cは、第3可動役物133の動作可能条件を満たしているかを判定する(ステップS4503)。本実施の形態において第3可動役物133の動作可能条件は、前回、第3可動役物133を動作させた際のセンサS31の出力値変化に異常がなかったこと(ON→OFF→ONと変化したこと)とされている。第3可動役物133の動作可能条件を満たしていなければ(ステップS4503:No)、第3可動役物制御処理を終了する。
第3可動役物133の動作可能条件を満たしていれば(ステップS4503:Yes)、ランプ制御部703cは、第3可動役物133を動作させる(ステップS4504)。ステップS4504で、たとえば、ランプ制御部703cは、モータ511に所定の制御信号を入力することで、第3可動役物133を原点位置から進出位置まで駆動させた後、原点位置まで復帰させる。第3可動役物133を動作させている際、ランプ制御部703cはセンサS31の出力値を監視する。
つづいて、ランプ制御部703cは、第3可動役物133を動作させた際のセンサS31の出力値変化に異常がないかを判定する(ステップS4505)。前述のように第3可動役物133を原点位置から進出位置とし、その後、原点位置に復帰させた場合、センサS31の出力値はON→OFF→ONとなるはずである。ステップS4505では、このようにセンサS31の出力値が変化していた場合に異常なしと判定する。それ以外の場合に異常ありと判定する。センサS31の出力値変化に異常がなければ(ステップS4505:Yes)、第3可動役物制御処理を終了する。
一方、センサS31の出力値変化に異常があれば(ステップS4505:No)、ランプ制御部703cは、次変動となったかを判定する(ステップS4506)。ステップS4506において、たとえば、ランプ制御部703cは、出力値変化に異常があったと判定した後に演出統括部703aから特図演出開始コマンドを受信すると次変動となったと判定する。次変動となっていなかったら(ステップS4506:No)、次変動となるまでステップS4506を繰り返す。
次変動となれば(ステップS4506:Yes)、ランプ制御部703cは、チャンスゾーン(連続演出)中かを判定する(ステップS4507)。ステップS4507では、特図演出開始コマンドがあらわす特図演出パターンが特図演出パターンTEp7〜18であればチャンスゾーン中と判定する。チャンスゾーン中であれば(ステップS4507:Yes)、第3可動役物復帰処理を一時的におこなわないようにする第3可動役物復帰一時停止をおこなって(ステップS4508)、ステップS4506へ移行する。
チャンスゾーン中でなければ(ステップS4507:No)、ランプ制御部703cは、第3可動役物133を原点位置に復帰させる第3可動役物復帰処理をおこなう(ステップS4509)。ステップS4509において、たとえば、ランプ制御部703cは、第3可動役物133を進出位置方向へ所定量駆動させた後、センサS31の出力値がONとなるまで退避位置方向へ駆動させる。また、退避位置方向へ駆動させている際に規定パルス以上の制御信号を入力してもセンサS31の出力値がONとならなかったら退避位置方向への駆動を中断し、再度、進出位置方向へ所定量駆動させ、その後、同様に退避位置方向へ駆動させる。ここでも、ランプ制御部703cは、第3可動役物133を動作させている際のセンサS31の出力値を監視する。
つづいて、ランプ制御部703cは、第3可動役物復帰処理により第3可動役物133を動作させた際のセンサS31の出力値変化に異常がないかを判定する(ステップS4510)。第3可動役物133を原点位置以外の位置から原点位置に復帰させた場合、センサS31の出力値はOFF→ONとなるはずである。ステップS4510では、このようにセンサS31の出力値が変化していた場合に異常なしと判定する。それ以外の場合に異常ありと判定する。
センサS31の出力値変化に異常がなければ(ステップS4510:Yes)、ランプ制御部703cは、第3可動役物制御処理を終了する。一方、センサS31の出力値変化に異常があれば(ステップS4510:No)、第3可動役物駆動規制をRAM753に設定して(ステップS4511)、第3可動役物制御処理を終了する。
また、ステップS4502において、第3可動役物133の動作タイミングでなければ(ステップS4502:No)、ランプ制御部703cの(ぱちんこ遊技機100の)起動時かを判定する(ステップS4512)。たとえば、ランプ制御部703cは、主制御部701から送信された初期設定コマンドを演出統括部703aを介して受信する。ステップS4512では、このように初期設定コマンドを受信してからの所定期間内であれば起動時であると判定する。起動時であれば(ステップS4512:Yes)、ステップS4504へ移行する。
起動時でなければ(ステップS4512:No)、ランプ制御部703cは、特別図柄の変動開始時かを判定する(ステップS4513)。ステップS4513において、たとえば、ランプ制御部703cは、演出統括部703aから特図演出開始コマンドを受信したかを判定する。特別図柄の変動開始時でなければ(ステップS4513:No)、第3可動役物制御処理を終了する。特別図柄の変動開始時であれば(ステップS4513:Yes)、第3可動役物133が原点位置に位置しているか(センサS31の出力値がONか)を判定する(ステップS4514)。第3可動役物133が原点位置に位置していれば(ステップS4514:Yes)、第3可動役物制御処理を終了する。第3可動役物133が原点位置に位置していなければ(ステップS4514:No)、ステップS4507へ移行する。
以上に説明したように、ぱちんこ遊技機100は、物理的に干渉し得る第1可動役物131と第2可動役物132とを備えている。ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物復帰処理により第1可動役物131が原点位置に復帰しなかった場合には第1可動役物駆動規制を設定する。そして、第1可動役物駆動規制を設定している場合には、第2可動役物132も駆動しないようにした。これによって、ぱちんこ遊技機100は、故障などにより第1可動役物131が原点位置以外の位置で停止している際に第2可動役物132を駆動させてしまうことを防止することができる。したがって、ぱちんこ遊技機100は、第2可動役物132が第1可動役物131に干渉して第2可動役物132までも故障してしまうことを防止することができる。このため、ぱちんこ遊技機100は、故障した可動役物が増加してしまうことを防止することができ、複数の可動役物を安定して運用することができる。
さらに、ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131と物理的に干渉し得ない第3可動役物133も備えている。そして、上記のように第1可動役物131が原点位置に復帰しなかった場合であっても干渉の恐れがないため、第3可動役物133については動作タイミングとなれば駆動させる。これによって、ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131が原点位置以外の位置で停止している際であっても、第3可動役物133により遊技者を楽しませることができる。したがって、ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131が原点位置以外の位置で停止している際にすべての可動役物を停止させるようにした場合に比べて、演出効果を高めて遊技の興趣性を向上させることができる。
また、ぱちんこ遊技機100は、特図演出パターンTEp5,6などのように第1可動役物131と第2可動役物132とを用いる特図演出をおこなうことがある。このため、ぱちんこ遊技機100は第1可動役物131の駆動を規制した場合に第2可動役物132の駆動も規制することで、この演出で一方の可動役物のみしか駆動しないような事態となることを回避することができる。これによって、ぱちんこ遊技機100は、一方の可動役物のみしか駆動しないことで遊技者に違和感を与えてしまって興ざめしてしまうことを防止して、遊技の興趣性を維持することができる。
また、ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131は特別図柄の変動開始時だけでなく大当たり中にも原点位置へ復帰させるようにした。これによって、ぱちんこ遊技機100は、大当たり終了時に第1可動役物131を原点位置としておくことができる。このため、ぱちんこ遊技機100は、大当たり後の1変動目の変動時に第1可動役物131の復帰駆動が必要となる可能性を低減して、大当たり後の1変動目から安定して第1可動役物131を用いた演出をおこなうことができる。したがって、ぱちんこ遊技機100は、大当たり後の1変動目から第1可動役物131を用いた演出により遊技者を楽しませることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
特に、近年では大当たり後に通常時よりも短い変動時間を定めた特図変動パターンが設定され易くなっている遊技機も広く用いられている。このような遊技機では、大当たり後には通常時よりもおこなう演出の演出時間も短くなる。このため、大当たり中に可動役物を原点位置に復帰させておくことで、短い演出期間を復帰駆動で潰してしまうことを防止して、遊技者に演出を楽しませ、遊技の興趣性を一層と向上させることができる。
また、ぱちんこ遊技機100は、大当たり中に第2可動役物132を用いて今回の大当たりが通常当たりよりも有利な確変当たりで報知する昇格演出をおこなうことがある。このため、ぱちんこ遊技機100は、大当たり中に第2可動役物132を復帰駆動させることで「昇格演出かもしれない」といった誤解を遊技者に与えないように、第2可動役物132については大当たり中の復帰駆動を規制した。これによって、ぱちんこ遊技機100は、遊技者が誤解によりがっかりしてしまうことを防止して、遊技者の期待感を維持でき、引き続き遊技を楽しませて、遊技の興趣性を維持することができる。
また、ぱちんこ遊技機100は、チャンスゾーン(連続演出)中に第3可動役物133を用いて大当たりへの期待度を高めた演出をおこなうことがある。このため、ぱちんこ遊技機100は、チャンスゾーン中に第3可動役物133を復帰駆動させることで「大当たりかもしれない」といった誤解を遊技者に与えないように、第3可動役物133についてはチャンスゾーン中の復帰駆動を規制した。これによって、ぱちんこ遊技機100は、遊技者が誤解によりがっかりしてしまうことを防止して、遊技者の期待感を維持でき、引き続き遊技を楽しませて、遊技の興趣性を維持することができる。
また、ぱちんこ遊技機100は、2つのモータにより駆動させる可動役物に対しては2つのセンサを設けて、この2つのセンサにより原点位置を検出するようにした。たとえば、第1可動役物131に対して装飾部材300の長手方向の両端近傍を検出できるようにセンサS11とセンサS12とを設けた。そして、第1可動役物131を原点位置に復帰させる際には、センサS11が被検出部303をセンサS12が被検出部304を検出するまで退避位置方向へ駆動させる。ぱちんこ遊技機100は、第1可動役物131を正確に原点位置に復帰させることができる。具体的には、たとえば、1つのセンサにより第1可動役物131を原点位置にしようとした場合、装飾部材300が右肩上がりや右肩下がりであってもセンサによって検出されて、その時点で復帰駆動を停止させてしまうこともあり得る。ぱちんこ遊技機100ではこのような事態を防止することができる。
以上に説明したように、本発明にかかる遊技機によれば、可動役物を安定して運用することができ、演出効果の低下を防止でき、遊技者の期待感の低下を防止できる。
100 ぱちんこ遊技機
700 制御部
701 主制御部
702 賞球制御部
703 演出制御部
703a 演出統括部
703b 画像・音声制御部
703c ランプ制御部

Claims (2)

  1. 原点位置を含む所定範囲内を移動可能に保持された可動役物と、
    前記可動役物が前記原点位置に位置することを検出する検出手段と、
    前記可動役物の駆動を制御する駆動制御手段と、
    所定の始動条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技に関する判定をおこなう特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段による前記判定の判定結果に基づいて、前記判定結果をあらわすための図柄を変動させた後に前記判定結果をあらわすように停止させる図柄制御手段と、
    前記図柄制御手段によって前記図柄の変動が複数回おこなわれる間連続する連続演出をおこなう連続演出手段と、
    前記連続演出手段による前記連続演出中であって前記特別遊技となることを示唆する図柄変動時に、前記駆動制御手段により前記可動役物が駆動される役物演出をおこなう役物演出手段と、
    を備えて、
    前記駆動制御手段は、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記図柄を変動させる際に前記可動役物が前記原点位置に位置していなかった場合、この図柄の変動中に前記原点位置に復帰させる復帰駆動制御手段を有して、
    前記復帰駆動制御手段は、
    前記連続演出がおこなわれている場合の前記図柄の変動中には前記原点位置へ復帰させる駆動をおこなわないことを特徴とする遊技機。
  2. 前記可動役物は、
    各々の原点位置を含む所定範囲内を移動可能に保持された第1可動役物および第2可動役物を含み、
    前記検出手段は、
    前記第1可動役物と前記第2可動役物とが各々の原点位置に位置することを検出し、
    前記駆動制御手段は、
    前記第1可動役物と前記第2可動役物とのそれぞれの駆動を制御し、
    前記役物演出手段は、
    前記連続演出中であって前記特別遊技となることを示唆する図柄変動時に、前記第1可動役物が駆動される第1役物演出をおこなう第1役物演出手段と、
    前記連続演出以外のときであって前記特別遊技となることを示唆する図柄変動時に、前記第2可動役物が駆動される第2役物演出をおこなう第2役物演出手段と、
    を有し、
    前記復帰駆動制御手段は、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記図柄を変動させる際に前記第1可動役物または前記第2可動役物が各々の原点位置に位置していなかった場合、当該原点位置に位置していない可動役物をこの図柄の変動中に原点位置に復帰させ、
    前記連続演出がおこなわれている場合には、前記第1可動役物を原点位置へ復帰させる駆動はおこなわない一方、前記第2可動役物を原点位置へ復帰させる駆動はおこなうことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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