JP6146048B2 - ベーン式ポンプ、および、それを用いる燃料蒸気漏れ検出装置 - Google Patents

ベーン式ポンプ、および、それを用いる燃料蒸気漏れ検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、ベーン式ポンプ、および、それを用いる燃料蒸気漏れ検出装置に関する。
従来、燃料タンクおよび燃料タンク内の燃料蒸気を吸着するキャニスタの燃料蒸気漏れを検出する燃料蒸気漏れ検出装置が知られている。燃料蒸気漏れ検出装置は、燃料タンク内およびキャニスタ内を減圧するベーン式ポンプ、燃料タンクおよびキャニスタをベーン式ポンプに連通または大気に連通を切り換える切換弁などを備える。特許文献1には、回転トルクを発生するモータ部と、モータ部で発生する回転トルクを利用して気体を内部に導入し加圧してから外部に導出するポンプ部と、を備えるベーン式ポンプが記載されている。
特開2011−117369号公報
しかしながら、特許文献1に記載のベーン式ポンプでは、モータ部とポンプ部とがシャフトの軸方向に並んで設けられ、シャフトを介してモータ部のロータとポンプ部のロータとが接続される。このため、ベーン式ポンプの体格がシャフトの軸方向に大きくなる。
本発明の目的は、体格の小型化が可能なベーン式ポンプを提供することにある。
本発明は、流体を内部に導入する導入口および内部の流体を外部に導出する導出口を形成するケーシングと、通電により磁界を発生する複数のコイルと、磁性材料から形成されコイルが磁界を発生するとケーシングに対し偏心した状態で一定の速度で相対回転可能なロータと、ロータの回転に伴い径方向外側の端部がケーシングの内壁と摺動するベーンと、ロータを回転可能に支持するシャフトと、複数のコイルを流れる電流を制御する制御部と、を備えるベーン式ポンプであって、ケーシング、コイル、および、ロータは、シャフトに垂直な同一平面上に設けられることを特徴とする。また、制御部は、ロータが複数のコイルのそれぞれから同じ大きさの磁界を受けるよう複数のコイルを流れる電流を制御することを特徴とする。
本発明のベーン式ポンプでは、ケーシング、コイル、および、ロータがシャフトに垂直な同一平面上に設けられている。ケーシングの内部に設けられるロータは、コイルが発生する磁界を受けケーシングに対し偏心した状態で相対回転する。ベーンは、ケーシングの内壁に摺動しつつロータとともに回転する。これにより、本発明のベーン式ポンプでは、回転トルクを発生するモータ部と、その回転トルクを利用して流体を内部に導入し加圧または減圧して外部に導出するポンプ部と、を同一平面上に設けることができる。したがって、モータ部とポンプ部とを連結するシャフトの軸方向の長さが短くなり、ベーン式ポンプの体格を小さくすることができる。
また、本発明のベーン式ポンプでは、コイルが発生する磁界を受けてベーンを収容するロータ自身が回転トルクを発生する。これにより、モータ部とポンプ部とが別々に設けられているベーン式ポンプにおけるモータ部のロータとポンプ部のロータとを1つの部品とすることができる。したがって、ベーン式ポンプの部品点数が少なくなり、ベーン式ポンプの製造コストを低減することができる。
本発明の一実施形態によるベーン式ポンプを用いた燃料蒸気漏れ検出装置を用いた蒸発燃料処理装置の概念図である。 本発明の一実施形態によるベーン式ポンプを用いた燃料蒸気漏れ検出装置の断面図である。 本発明の一実施形態によるベーン式ポンプの断面図である。 本発明の一実施形態によるベーン式ポンプの作用を説明する模式図である。 本発明の一実施形態によるベーン式ポンプの作用を説明する図4とは異なる模式図である。 本発明の一実施形態によるベーン式ポンプの作用を説明する図4、5とは異なる模式図である。 本発明の一実施形態によるベーン式ポンプの作用を説明する図4〜6とは異なる模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による燃料蒸気漏れ検出装置を図1から図7に示す。
図1に示す蒸発燃料処理装置1は、燃料タンク10、キャニスタ12、燃料蒸気漏れ検出装置5、大気フィルタ23、および、「制御部」としてのECU8などから構成される。蒸発燃料処理装置1では、燃料タンク10内で発生する蒸発燃料をキャニスタ12が回収する。キャニスタ12は、回収した燃料蒸気をエンジン9に接続する吸気管16が形成する吸気通路161にパージする。
燃料タンク10は、エンジン9に供給される燃料を貯留する。燃料タンク10は、第1パージ管11によりキャニスタ12と接続する。第1パージ管11は、燃料タンク10内とキャニスタ12内を連通する第1パージ通路111を形成する。
キャニスタ12は、燃料タンク10内で発生する蒸発燃料を回収するキャニスタ吸着材121を備える。燃料タンク10内で発生する蒸発燃料は、第1パージ通路111を通りキャニスタ吸着材121に吸着されることにより回収される。
キャニスタ12は、第2パージ通路131を形成する第2パージ管13により吸気管16と接続する。第2パージ管13にはパージ弁14が設けられる。パージ弁14は電磁弁であり、パージ弁14の開度が制御されることによりキャニスタ12から吸気通路161のスロットル弁18の下流側にパージされる蒸発燃料の量が調整される。
燃料蒸気漏れ検出装置5は、キャニスタ接続部21、ベーン式ポンプ50、切換弁30、「圧力検出手段」としての圧力センサ24、圧力検出管25、切換弁バイパス管26、基準オリフィス27、「大気通路形成部材」としての大気通路管28などから構成されている。燃料蒸気漏れ検出装置5は、燃料タンク10内およびキャニスタ12内をベーン式ポンプ50によって減圧することにより、燃料タンク10およびキャニスタ12の燃料蒸気漏れを検出する。また、燃料蒸気漏れ検出装置5では、キャニスタ12に回収されている燃料蒸気を吸気管16にパージするとき、キャニスタ12に導入される空気が通過する。燃料蒸気漏れ検出装置5の詳細な構造は後述する。
大気フィルタ23は、大気通路管28の大気側の一端に接続される。キャニスタ12に燃料蒸気が吸着される場合、ベーン式ポンプ50が燃料タンク10内を減圧する場合、または、燃料タンク10内に燃料が供給される場合、大気フィルタ23から燃料タンク10内またはキャニスタ12内の気体が大気に排出される。一方、キャニスタ12に吸着した燃料蒸気を吸気管16に供給する場合、または後述する燃料蒸気漏れ検出処理において基準圧力を検出する場合、大気から大気フィルタ23を通って燃料蒸気漏れ検出装置5に空気が導入される。このとき、大気フィルタ23は導入される空気に含まれる異物を回収する。なお、図1中の矢印Fは空気を含む気体の流れを示している。
ECU8は、演算手段としてのCPU、ならびに、記憶手段としてのRAMおよびROM等を有するマイクロコンピュータ等から構成されている。ECU8は、圧力センサ24、ベーン式ポンプ50、およびコイル31と電気的に接続する。ECU8には、圧力センサ24が検出する圧力検出通路251の圧力に応じた信号が入力される。また、ECU8は、ベーン式ポンプ50の駆動を制御する信号を出力する。また、ECU8は、コイル31への通電を制御する。
次に燃料蒸気漏れ検出装置5について主に図2、3に基づいて説明する。
一実施形態による燃料蒸気漏れ検出装置5は、図2に示すように、ベーン式ポンプ50、切換弁30、および圧力センサ24などがハウジング40に収容され、モジュール化されたものである。燃料蒸気漏れ検出装置5は、ハウジング40の接続壁47に設けられている「連通口形成部材」としてのキャニスタ接続部21がキャニスタ12の側壁に形成される取付穴と嵌合することで設置される。なお、図2および図3(b)において、上方向を「天方向」、下方向を「地方向」とする。
ベーン式ポンプ50は、カムリング51、コイル52、53、54、ロータ55、ベーン56、57、58、59、および、シャフト60などから構成される。
カムリング51は、環状に形成されている樹脂部材である。カムリング51には、カムリング51の中心軸φ1を挟んで導入口511および導出口512が形成されている。導入口511は、圧力検出通路251に連通する。導出口512は、ハウジング40の内部であるハウジング内空間401に連通する。
カムリング51の天側および地側には、円板状の第1カバー513および第2カバー514が設けられている。カムリング51、第1カバー513および第2カバー514は、径方向外側に設けられる3本のねじ515により互いに固定される。カムリング51、第1カバー513および第2カバー514により形成される略円柱状の空間には、ロータ55、ベーン56、57、58、59、および、シャフト60などが収容される。カムリング51、第1カバー513および第2カバー514は、特許請求の範囲に記載の「ケーシング」に相当する。
コイル52、53、54は、カムリング51と一体に、例えば、インサート成形により形成される。コイル52、53、54とカムリング51とは、シャフト60に垂直な同一平面上に設けられる。コイル52、53、54は、中心軸φ1に対して120度の角度をなす位置に設けられる。コイル52、53、54は、コネクタ29を介してECU8に電気的に接続しており、外部から供給される電気により磁界を発生する。
ロータ55は、略円柱状の磁性材料から形成され、カムリング51、第1カバー513および第2カバー514により形成される略円柱状の空間に収容されている。ロータ55は、中心軸φ2を挟んでN極とS極とを有し、図3(a)に示すように、中心軸φ2がカムリング51の中心軸φ1に対して導出口512側にずれた位置、すなわち、偏心した位置に設けられる。これにより、ロータ55は、コイル52、53、54が磁界を発生すると、カムリング51に対して相対回転する。
また、ロータ55とコイル52、53、54とは、シャフト60に垂直な同一平面上に設けられる。すなわち、カムリング51、コイル52、53、54、および、ロータ55は、シャフト60に垂直な同一平面上に設けられる。
ロータ55の径方向外側には、中心軸φ2に対して90度の角度ごとに凹部が4箇所形成されている。当該凹部には、ベーン56、57、58、59が収容されている。
ベーン56、57、58、59は、略平板状に形成される樹脂製部材である。ベーン56、57、58、59は、ロータ55の径方向に往復移動可能にロータ55の凹部に収容されている。ベーン56、57、58、59の径方向外側の端部562、572、582、592は、カムリング51の内壁516に摺動可能に設けられている。これにより、カムリング51の内壁516、第1カバー513、および第2カバー514により形成される空間は、ベーン56、57とロータ55の外壁551とカムリング51の内壁516とにより形成される第1圧力室561、ベーン57、58とロータ55の外壁551とカムリング51の内壁516とにより形成される第2圧力室571、ベーン58、59とロータ55の外壁551とカムリング51の内壁516とにより形成される第3圧力室581、および、ベーン59、56とロータ55の外壁551とカムリング51の内壁516とにより形成される第4圧力室591に区画される。
シャフト60は、第2カバー514から第1カバー513に向かって延びるように形成されている。シャフト60は、中心軸φ2上に設けられ、ロータ55の回転中心となる。
ベーン式ポンプ50は、圧力センサ24が設置されている「圧力検出通路形成部材」としての圧力検出管25を介して切換弁30と接続する(図1参照)。ベーン式ポンプ50は、圧力検出管25、切換弁30、キャニスタ接続部21、キャニスタ12、および第1パージ管11を介して燃料タンク10内を減圧する。このとき、圧力検出管25に設けられる「圧力検出手段」としての圧力センサ24は、圧力検出通路251の圧力を検出することにより燃料タンク10内の圧力を検出する。
切換弁30は、弁ボディ32、弁軸部材33、電磁駆動部34、メインバルブ35およびリファレンスバルブ36から構成される電磁弁である。メインバルブ35は、弁ボディ32に形成されている第1弁座351、および弁軸部材33に取り付けられている弁体352から構成されている。また、リファレンスバルブ36は、ハウジング40に形成されている第2弁座361、および弁軸部材33の端部に取り付けられているバルブキャップ362から構成されている。
弁ボディ32は、有底筒状の形状をなしており、内部に弁軸部材33、電磁駆動部34、メインバルブ35、リファレンスバルブ36の一部を収容する。弁ボディ32には切換弁排出口323が形成されている。切換弁排出口323は、弁ボディ32の内部に形成される第2接続空間322と弁ボディ32の外部、すなわちハウジング内空間401とを連通する。
弁軸部材33は、電磁駆動部34により駆動される。弁軸部材33は、軸方向の途中に弁体352が取り付けられ、軸方向の端部にバルブキャップ362が取り付けられている。電磁駆動部34は、弁軸部材33を第2弁座361の方向へ押し付ける弾性部材39を有している。電磁駆動部34は、コネクタ29を介してECU8と電気的に接続するコイル31を有している。
コイル31に通電されていないとき、電磁駆動部34の固定コア37と可動コア38との間には磁気吸引力が発生しない。そのため、可動コア38と一体に接続している弁軸部材33は、弾性部材39の押し付け力により図2の左方向へ移動している。これにより、バルブキャップ362は第2弁座361に着座している。一方、弁体352は第1弁座351から離座している。これにより、キャニスタ接続部21が形成するキャニスタ接続口211とハウジング内空間401とは、弁ボディ32内に形成されている第1接続空間321、第2接続空間322、および切換弁排出口323を経由して連通する。したがって、コイル31への通電が停止しているとき、切換弁30を介したキャニスタ接続口211と圧力検出通路251との間の気体の流れは遮断され、キャニスタ接続口211と切換弁バイパス通路261との間の気体の流れは基準オリフィス27を通してのみ許容される。「バイパス通路形成部材」としての切換弁バイパス管26に設けられる「絞り部」としての基準オリフィス27は、燃料タンク10からの蒸発燃料を含む気体の漏れの許容量の上限値となる穴の大きさに対応している。
ECU8からの指令によりコイル31に通電されると、固定コア37と可動コア38との間には磁気吸引力が発生する。可動コア38と一体に接続している弁軸部材33は、弾性部材39の押し付け力に対抗して図2の右方向へ移動する。バルブキャップ362が第2弁座361から離座するとともに、弁体352が第1弁座351に着座する。これにより、キャニスタ接続口211は第1接続空間321を介して圧力検出通路251と連通する。一方、弁体352が第1弁座351に着座するため、第1接続空間321と第2接続空間322との間は遮断される。したがって、コイル31に通電されているとき、キャニスタ接続口211と圧力検出通路251との間の気体の流れは許容され、第2接続空間322を経由するキャニスタ接続口211とハウジング内空間401との間の気体の流れは遮断される。なお、キャニスタ接続口211と圧力検出通路251との間は、コイル31への通電の有無に関わらず、基準オリフィス27を経由して常に連通している。
次に一実施形態の燃料蒸気漏れ検出装置5の作用を説明する。燃料蒸気漏れ検出装置5は、ベーン式ポンプ50で燃料タンク10内を減圧することにより燃料タンク10の燃料蒸気漏れを検出する燃料蒸気漏れ検出処理を実行する。
車両に搭載されたエンジン9の運転が停止されてから所定の期間が経過すると、ECU8が図示しないソークタイマで起動され、燃料タンク10の燃料蒸気漏れ検出処理を開始する。検出では車両が駐車されている高度による誤差を補正するため、大気圧の検出が行われる。コイル31に通電していないとき、大気通路281は、ハウジング内空間401、切換弁排出口323、第2接続空間322、および第1接続空間321を介してキャニスタ接続口211と連通している。また、キャニスタ接続口211は、切換弁バイパス通路261を介して圧力検出通路251に連通している。すなわち、圧力検出通路251は、大気と連通している。したがって、大気圧は圧力検出管25に設置される圧力センサ24により検出される。大気圧の検出が完了すると、ECU8は検出された圧力から車両が駐車されている場所の高度を算定する。
次に、ベーン式ポンプ50へ通電が開始され圧力検出通路251は減圧される。これにより、大気通路281から流入した空気は、ハウジング内空間401、切換弁排出口323、第2接続空間322、第1接続空間321、キャニスタ接続口211、および切換弁バイパス通路261を経由して圧力検出通路251へ流入する。圧力検出通路251へ流入する空気の流れは切換弁バイパス通路261に設けられている基準オリフィス27によって絞られるため、圧力検出通路251の圧力は低下する。圧力検出通路251の圧力は、基準オリフィス27の開口面積に対応する所定の圧力まで低下した後、一定となる。検出された圧力検出通路251の圧力は基準圧力として記録される。基準圧力の検出が完了すると、ベーン式ポンプ50への通電は停止される。
基準圧力が検出されると、再び切換弁30のコイル31に通電される。これにより、キャニスタ接続口211と大気通路281とは遮断されるとともに、キャニスタ接続口211と圧力検出通路251とは切換弁30を介して連通する。これにより、燃料タンク10は圧力検出通路251と連通し、圧力検出通路251の圧力は燃料タンク10と同一になる。
キャニスタ接続口211と圧力検出通路251とが連通するとベーン式ポンプ50が作動し、燃料タンク10の内部は減圧される。ベーン式ポンプ50の作動の継続によって、圧力検出通路251すなわち燃料タンク10の内部の圧力が先に検出した基準圧力よりも低下する場合、燃料タンク10からの燃料蒸気を含む気体の漏れは許容量以下であると判断される。すなわち、燃料タンク10の内部の圧力が基準圧力よりも低下する場合、燃料タンク10の外部から内部へ空気の侵入がないか、または侵入する空気が基準オリフィス27を通過可能な流量以下である。そのため、燃料タンク10の気密は十分に確保されていると判断される。
一方、燃料タンク10の内部の圧力が基準圧力まで低下しない場合、燃料タンク10からの燃料蒸気を含む気体の漏れが許容量を超過していると判断される。すなわち、燃料タンク10の内部の圧力が基準圧力まで低下しない場合、燃料タンク10の内部の減圧にともなって燃料タンク10には外部から空気が侵入していると考えられる。これにより、燃料タンク10の気密は十分に確保されていないと判断される。
燃料蒸気を含む気体の漏れの検出が完了すると、ベーン式ポンプ50および切換弁30への通電は停止される。ECU8は、圧力検出通路251の圧力が大気圧に回復したことを検出した後、圧力センサ24の作動を停止させ、燃料蒸気漏れ検出処理を終了する。
上述した燃料蒸気漏れ検出処理では、ベーン式ポンプ50は、圧力検出通路251やキャニスタ12内および燃料タンク10内などを減圧するとき、次のように作動する。なお、ここでは、ベーン56、57とロータ55の外壁551とカムリング51の内壁516とにより形成される第1圧力室561の圧力変化を説明するが、第2圧力室571、第3圧力室581、および第4圧力室591でも同様である。
ロータ55およびベーン56、57、58、59が図4に示す位置にあるとき、コイル52はN極を形成するように、また、コイル53、54はS極を形成するように、コイル52、53、54に通電される。このとき、コイル52、53、54に通電される電流は、ロータ55の中心軸φ2上において同じ大きさの磁界が発生するように制御される。具体的には、中心軸φ2に対して比較的遠いコイル54には一番多く電流が流れコイル54周辺では比較的強い磁界を発生する。一方、中心軸φ2に対して比較的近いコイル53には一番少ない電流が流れコイル53周辺では比較的弱い磁界を発生する。
ロータ55は、図4に示すように、ベーン56およびベーン57を支持する側にS極を帯びており、ベーン58およびベーン59を支持する側にN極を帯びている。ロータ55は、コイル52、53、54が発生する磁界を受け、図4の矢印Rに示す方向に回転する。
第1圧力室561は、導入口511を介して圧力検出通路251に連通しているため、第1圧力室561の圧力は圧力検出通路251の圧力と同じ大きさである。コイル52、53、54への通電によりロータ55が矢印Rの方向に回転すると、図5に示すように、第1圧力室561と圧力検出通路251とは遮断される。
ロータ55は中心軸φ1に対して導出口512側にずれた位置に設けられるシャフト60を中心にして回転するため、第1圧力室561の体積は、図4から図5のようにロータ55が矢印Rの方向に回転するにつれ小さくなる。これにより、第1圧力室561の気体は圧縮される。
ロータ55が矢印Rの方向に回転しているとき、コイル52、53、54に通電される電流の向きを変更し、図6に示すように、コイル52、54をS極、コイル53をN極に変更する。これにより、ロータ55は、図5から更に矢印Rの方向に回転する。ロータ55が矢印Rの方向に回転すると、第1圧力室561は、導出口512と連通する。第1圧力室561が導出口512に連通すると、第1圧力室561の圧縮された気体はベーン式ポンプ50の外部、すなわちハウジング40のハウジング内空間401に排出される。
ロータ55が矢印Rの方向に回転しているとき、コイル52、53、54に通電される電流の向きを変更し、図7に示すように、コイル52、53をS極、コイル54をN極に変更する。これにより、ロータ55は、図6から更に矢印Rの方向に回転する。ロータ55が矢印Rの方向に回転すると、第1圧力室561の体積は大きくなり、第1圧力室561は負圧となる。この負圧となった第1圧力室561が図5に示すように導入口511に連通すると、導入口511を介して圧力検出通路251の気体が第1圧力室561に流入する。
このように、ベーン式ポンプ50では、導入口511から圧力検出通路251の気体を内部に導入し、導出口512から高圧となった気体をベーン式ポンプ50の外部に吐出する。
一実施形態によるベーン式ポンプ50は、コイル52、53、54とカムリング51とロータ55とがシャフト60に垂直な同一平面上に設けられている。また、ロータ55は、N極およびS極を有する磁性材料から形成されている。ロータ55は、コイル52、53、54が発生する磁界を受け、カムリング51に対して相対回転する。ロータ55に支持されているベーン56、57、58、59は、カムリング51の内壁516に摺動しつつ回転し、導入口511から導入される圧力検出通路251の気体を圧縮し、ベーン式ポンプ50の外部に排出する。このように、一実施形態によるベーン式ポンプ50では、回転トルクを発生するモータ部と気体を導入および導出するポンプ部とを別々に設けることがなくなる。これにより、モータ部およびポンプ部を連結するシャフトを短くすることができる。したがって、シャフト60の軸方向の長さを短くすることができ、ベーン式ポンプ50の体格を小さくすることができる。
また、ベーン56、57、58、59を支持するロータ55はコイル52、53、54が発生する磁界を受けて回転するため、モータ部のロータとポンプ部のロータとを共通の部品とすることができる。これにより、ベーン式ポンプ50の部品点数が少なくなり、製造コストを低減することができる。
一実施形態によるベーン式ポンプ50は、ベーンを4枚備えている。これにより、ベーン式ポンプ50に気体の導入および導出の時間間隔を短くし、導入時の気体の圧力と導出時の気体の圧力との差を小さくすることができる。したがって、ベーン式ポンプ50の圧力脈動を小さくすることができる。
また、一実施形態によるベーン式ポンプ50では、コイル52、53、54に流す電流の大きさを制御し、ロータ55がコイル52、53、54それぞれから受ける磁界の大きさを同じ大きさにする。これにより、ロータ55を回転させる回転トルクがロータ55の回転角度とは影響されることなく安定する。したがって、ロータ55を均等に回転させることができる。
また、一実施形態によるベーン式ポンプ50のカムリング51とコイル52、53、54とは、インサート成形で一体に形成されている。これにより、カムリング51に対するコイル52、53、54の位置決めを行いやすいだけでなく、カムリング51への異物の侵入を防止することができる。また、ベーン式ポンプ50の部品点数を少なくすることができる。
(他の実施形態)
(ア)上述の実施形態では、ベーン式ポンプは燃料蒸気漏れ検出装置に設けられるとした。しかしながら、ベーン式ポンプが設けられる装置はこれに限定されない。流体を導入および導出する装置であればよい。
(イ)上述の実施形態では、カムリングとコイルとはインサート成形により一体に形成されるとした。しかしながら、カムリングとコイルとは一体に形成されなくてもよい。カムリングとコイルとがシャフトに垂直な同一平面上に設けられればよい。
(ウ)上述の実施形態では、ベーンは4枚設けられるとした。しかしながら、ベーンの数はこれに限定されない。
(エ)上述の実施形態では、コイルに通電される電流は、ロータの中心軸上において同じ大きさの磁界が発生するように制御されるとした。しかしながら、コイルに通電される電流はこれに限定されない。それぞれのコイルに同じ大きさの電流を流してもよい。
(オ)上述の実施形態では、コイルは3個設けられるとした。しかしながら、コイルの数はこれに限定されない。
(カ)上述の実施形態では、ベーン式ポンプは、燃料タンク内およびキャニスタ内を減圧するとした。ベーン式ポンプは燃料タンク内およびキャニスタ内を加圧して燃焼蒸気漏れを検出してもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲の種々の形態で実施可能である。
5 ・・・燃料蒸気漏れ検出装置、
10 ・・・燃料タンク、
12 ・・・キャニスタ、
30 ・・・切換弁、
50 ・・・ベーン式ポンプ、
51 ・・・カムリング(ケーシング)、
511 ・・・導入口、
512 ・・・導出口、
513 ・・・第1カバー(ケーシング)、
514 ・・・第2カバー(ケーシング)、
52、53、54・・・コイル、
55 ・・・ロータ、
56、57、58、59・・・ベーン、
60 ・・・シャフト。

Claims (6)

  1. 流体を内部に導入する導入口(511)、および、内部の流体を外部に導出する導出口(512)を有するケーシング(51、513、514)と、
    通電により磁界を発生する複数のコイル(52、53、54)と、
    磁性材料から形成され、前記ケーシングに対し偏心した状態で前記ケーシングの内部に設けられ、前記コイルが磁界を発生すると前記ケーシングに対して一定の速度で相対回転可能なロータ(55)と、
    前記ロータに対し径方向に往復移動可能に収容され、前記ロータの回転に伴い径方向外側の端部(562、572、582、592)が前記ケーシングの内壁(516)と摺動するベーン(56、57、58、59)と、
    前記ロータを回転可能に支持するシャフト(60)と、
    複数の前記コイルを流れる電流を制御する制御部(8)と、
    を備え、
    前記ケーシング、前記コイル、および、前記ロータは、前記シャフトに垂直な同一平面上に設けられ
    前記制御部は、前記ロータが複数の前記コイルのそれぞれから同じ大きさの磁界を受けるよう複数の前記コイルを流れる電流を制御することを特徴とするベーン式ポンプ。
  2. 複数の前記コイルが形成する磁界の大きさは、前記ロータの中心軸(φ2)上で同じになることを特徴とする請求項1に記載のベーン式ポンプ。
  3. 前記コイルと前記ケーシングとは、一体に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のベーン式ポンプ。
  4. 前記ベーンは、複数設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のベーン式ポンプ。
  5. 前記ケーシングは、前記コイルをインサート成形した樹脂材料により形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のベーン式ポンプ。
  6. 燃料タンク(10)および前記燃料タンク内の燃料蒸気を吸着するキャニスタ(12)の燃料蒸気漏れを検出する燃料蒸気漏れ検出装置(5)であって、
    前記キャニスタに連通する連通口(211)を形成する連通口形成部材(21)と、
    大気と連通する大気通路(281)を形成する大気通路形成部材(28)と、
    前記連通口に連通可能な圧力検出通路(251)を形成する圧力検出通路形成部材(25)と、
    前記連通口を前記圧力検出通路に連通または前記大気通路に連通に選択的に切換可能な切換弁(30)と、
    前記切換弁が前記連通口と前記圧力検出通路とを連通するとき前記燃料タンク内および前記キャニスタ内を減圧または加圧する請求項1〜5のいずれか一項に記載のベーン式ポンプ(50)と、
    前記切換弁をバイパスし、前記連通口と前記圧力検出通路とを連通する切換弁バイパス通路(261)を形成するバイパス通路形成部材(26)と、
    前記バイパス通路形成部材に設けられる絞り部(27)と、
    前記圧力検出通路の圧力を検出し、検出される前記圧力検出通路の圧力に応じた信号を出力する圧力検出手段(24)と、
    を備えることを特徴とする燃料蒸気漏れ検出装置。
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