以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、本明細書等において「電極」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」の用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
また、「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」の用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
(実施の形態1)
本実施の形態では、半導体装置の一形態を、図1(A)乃至図1(C)を用いて説明する。本実施の形態では、半導体装置の一例として酸化物半導体層を有するトランジスタの断面図を示す。
図1(A)にトランジスタ140、図1(B)にトランジスタ150、及び図1(C)にトランジスタ160の断面図をそれぞれ示している。なお、トランジスタ140、トランジスタ150、及びトランジスタ160は、半導体層(本明細書においては、酸化物半導体層)に対してのゲート電極層の位置と、半導体層に対してのソース領域、及びドレイン領域の位置と、該ソース領域、及びドレイン領域と接する配線層の関係から、トップゲートトップコンタクト型(所謂TGTC型)のトランジスタの構成である。以下に、各トランジスタの構成について、説明を行う。
図1(A)に示すトランジスタ140は、基板102と、基板102上に形成された酸化物絶縁層104と、酸化物絶縁層104上に形成され、チャネル形成領域118、低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを含む酸化物半導体層106と、ソース領域114aに接して設けられた金属層108a、及びドレイン領域114bに接して設けられた金属層108bと、酸化物絶縁層104、酸化物半導体層106、金属層108a、及び金属層108b上に形成されたゲート絶縁層110と、ゲート絶縁層110上に形成されたゲート電極層112と、を有している。
なお、酸化物半導体層106は、ゲート電極層112と重なる領域の膜厚が、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域の膜厚よりも薄い。(以下、便宜的に酸化物半導体層106の薄い領域と、酸化物半導体層106の厚い領域と、する。)また、酸化物半導体層106は、一対の低抵抗領域116と、一対の低抵抗領域116に挟まれたチャネル形成領域118と、一対の低抵抗領域116と接して設けられたソース領域114aと、ドレイン領域114bと、を有する。一対の低抵抗領域116は、酸化物半導体層106の薄い領域に形成され、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、金属層108a、及び金属層108bと、各々接して酸化物半導体層106の厚い領域に形成される。
また、酸化物半導体層106の薄い領域は、エッチング処理により形成することができる。例えば15〜30nmの酸化物半導体層を形成後、エッチング処理により5nm程度とすれば良い。このような厚さの酸化物半導体層106をチャネル形成領域118に用いることで、微細化に伴うトランジスタの短チャネル効果が低減されるため、好ましい。また、酸化物半導体層106の薄い領域を、エッチング処理により形成し、薄い領域には、チャネル形成領域118を形成し、厚い領域には、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを形成することができる。このような構成とすることで、酸化物半導体層106の薄膜化に伴う、チャネル形成領域118と、ソース領域114a、及びドレイン領域114bとのコンタクト抵抗を低くすることができる。
また、酸化物半導体層106が有する一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、チャネル形成領域118よりも低抵抗な領域であり、リン(P)、またはホウ素(B)を含む領域である。例えば、ゲート電極層112形成後、リン(P)、またはホウ素(B)を含むドーパントを酸化物半導体層106中に導入する不純物導入処理を行うことで、自己整合的に形成することができる。なお、ドーパントとは、酸化物半導体層の抵抗を低くする不純物である。
また、一対の低抵抗領域116をチャネル形成領域118とソース領域114a、及びドレイン領域114bの間に設けることで、短チャネル効果によるしきい値電圧のマイナスシフトを軽減することができる。
また、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、酸化物半導体層106と、金属層108a、及び金属層108bと、が接した状態で加熱処理などを行うことにより、酸化物半導体層106中へ当該金属層108a、及び金属層108bを反応、及び/または拡散させることにより、形成することができる。上記、不純物導入処理と合わせて、金属層108a、及び金属層108bを設けることにより、ソース領域114a、及びドレイン領域114bをさらに低抵抗化させることができる。
また、トランジスタ140は、ゲート絶縁層110、及びゲート電極層112上に形成された保護層120と、保護層120、ゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bに設けられた開口部を介して、ソース領域114aと接する配線層122a、及びドレイン領域114bと接する配線層122bと、を形成してもよい。トランジスタ140上に保護層120、配線層122a、及び配線層122bを形成することにより、トランジスタ140の集積化を行うことができるので好適である。また、保護層120を設けることにより、トランジスタ140の凹凸の低減、またはトランジスタ140に侵入する不純物(例えば、水など)を抑制できるため、好ましい。
次に、図1(A)に示すトランジスタ140と異なる形態について、図1(B)を用いて説明する。
図1(B)に示すトランジスタ150は、基板102と、基板102上に形成された酸化物絶縁層104と、酸化物絶縁層104上に形成され、チャネル形成領域118、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを含む酸化物半導体層106と、ソース領域114aに接して設けられた金属層108a、及びドレイン領域114bに接して設けられた金属層108bと、酸化物絶縁層104、酸化物半導体層106、金属層108a、及び金属層108b上に形成されたゲート絶縁層110と、ゲート絶縁層110上に形成されたゲート電極層112と、を有している。
なお、酸化物半導体層106は、ゲート電極層112と重なる領域の膜厚が、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層106の薄い領域の端部は、ゲート電極層112の端部と等しい。
また、酸化物半導体層106が有する、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、チャネル形成領域118よりも低抵抗な領域であり、例えば、リン(P)、またはホウ素(B)を含む領域である。例えば、ゲート電極層112形成後、リン(P)、またはホウ素(B)を含むドーパントを酸化物半導体層106中に導入する不純物導入処理を行うことで、自己整合的に形成することができる。
また、酸化物半導体層106の薄い領域は、エッチング処理により形成することができる。例えば15〜30nmの酸化物半導体層を形成後、エッチング処理により5nm程度とすれば良い。このような厚さの酸化物半導体層106をチャネル形成領域118に用いることで、微細化に伴うトランジスタの短チャネル効果が低減されるため、好ましい。また、酸化物半導体層106の薄い領域を、エッチング処理により形成し、薄い領域には、チャネル形成領域118を形成し、厚い領域には、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを形成することができる。このような構成とすることで、酸化物半導体層106の薄膜化に伴う、チャネル形成領域118と、ソース領域114a、及びドレイン領域114bとのコンタクト抵抗を低くすることができる。
また、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、酸化物半導体層106と、金属層108a、及び金属層108bと、が接した状態で加熱処理などを行うことにより、酸化物半導体層106中へ当該金属層108a、及び金属層108bを反応、及び/または拡散させることにより、形成することができる。上記、不純物導入処理と合わせて、金属層108a、及び金属層108bを設けることにより、ソース領域114a、及びドレイン領域114bをさらに低抵抗化させることができる。
また、トランジスタ150は、ゲート絶縁層110、及びゲート電極層112上に形成された保護層120と、保護層120、ゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bに設けられた開口部を介して、ソース領域114aと接する配線層122a、及びドレイン領域114bと接する配線層122bと、を形成してもよい。トランジスタ150上に保護層120、配線層122a、及び配線層122bを形成することにより、トランジスタ150の集積化を行うことができるので好適である。また、保護層120を設けることにより、トランジスタ150の凹凸の低減、またはトランジスタ150に侵入する不純物(例えば、水など)を抑制できるため、好ましい。
なお、図1(B)に示すトランジスタ150と、図1(A)に示すトランジスタ140の異なる構成としては、酸化物半導体層106の薄い領域の形状、及び一対の低抵抗領域116の有無である。すなわち、図1(A)に示すトランジスタ140においては、酸化物半導体層106の薄い領域には、チャネル形成領域118と、一対の低抵抗領域116と、を有しているが、図1(B)に示すトランジスタ150においては、酸化物半導体層106の薄い領域には、チャネル形成領域118のみである。また、酸化物半導体層106の薄い領域の端部が、ゲート電極層112の端部と等しい。換言すると、チャネル形成領域118において、ゲート電極層112とソース領域114a、及びドレイン領域114bとの、端部が等しい構成である。このような構成とすることで、チャネル形成領域118に効率的に電界を与えることができる。
次に、図1(A)に示すトランジスタ140、及び図1(B)に示すトランジスタ150と異なる形態について、図1(C)を用いて説明する。
図1(C)に示すトランジスタ160は、基板102と、基板102上に形成された酸化物絶縁層104と、酸化物絶縁層104上に形成され、チャネル形成領域118、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを含む酸化物半導体層106と、ソース領域114aに接して設けられた金属層108a、及びドレイン領域114bに接して設けられた金属層108bと、酸化物絶縁層104、酸化物半導体層106、金属層108a、及び金属層108b上に形成されたゲート絶縁層110と、ゲート絶縁層110上に形成されたゲート電極層112と、を有している。
なお、酸化物半導体層106は、ゲート電極層112と重なる領域の膜厚が、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層106の薄い領域の端部は、ゲート電極層112の端部と等しい。また、金属層108a、及び金属層108bは、酸化物半導体層106の厚い領域に形成されている。また、金属層108aの端部、及び金属層108bの端部は、酸化物半導体層106の厚い領域の端部よりも内側に形成されている。
また、酸化物半導体層106が有する、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、チャネル形成領域118よりも低抵抗な領域であり、例えば、リン(P)、またはホウ素(B)を含む領域である。例えば、ゲート電極層112形成後、リン(P)、またはホウ素(B)を含むドーパントを酸化物半導体層106中に導入する不純物導入処理を行うことで、自己整合的に形成することができる。
また、酸化物半導体層106の薄い領域は、エッチング処理により形成することができる。例えば15〜30nmの酸化物半導体層を形成後、エッチング処理により5nm程度とすれば良い。このような厚さの酸化物半導体層106をチャネル形成領域118に用いることで、微細化に伴うトランジスタの短チャネル効果が低減されるため、好ましい。また、酸化物半導体層106の薄い領域を、エッチング処理により形成し、薄い領域には、チャネル形成領域118を形成し、厚い領域には、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを形成することができる。このような構成とすることで、酸化物半導体層106の薄膜化に伴う、チャネル形成領域118と、ソース領域114a、及びドレイン領域114bとのコンタクト抵抗を低くすることができる。
また、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、酸化物半導体層106と、金属層108a、及び金属層108bと、が接した状態で加熱処理などを行うことにより、酸化物半導体層106中へ当該金属層108a、及び金属層108bを反応、及び/または拡散させることにより、形成することができる。上記、不純物導入処理と合わせて、金属層108a、及び金属層108bを設けることにより、ソース領域114a、及びドレイン領域114bをさらに低抵抗化させることができる。
また、トランジスタ160は、ゲート絶縁層110、及びゲート電極層112上に形成された保護層120と、保護層120、ゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bに設けられた開口部を介して、ソース領域114aと接する配線層122a、及びドレイン領域114bと接する配線層122bと、を形成してもよい。トランジスタ160上に保護層120、配線層122a、及び配線層122bを形成することにより、トランジスタ160の集積化を行うことができるので好適である。また、保護層120を設けることにより、トランジスタ160の凹凸の低減、またはトランジスタ160に侵入する不純物(例えば、水など)を抑制できるため、好ましい。
なお、図1(C)に示すトランジスタ160と、図1(B)に示すトランジスタ150の異なる構成としては、酸化物半導体層106に対する金属層108aと、金属層108bの形状である。トランジスタ160においては、金属層108aの端部、及び金属層108bの端部は、酸化物半導体層106の厚い領域の端部よりも内側に形成されている。このような構成とすることで、ゲート絶縁層110の被覆性を改善することができるので、効果的である。また、ゲート電極層112の形成位置にズレが生じた場合においても、ゲート電極層112と、金属層108a、及び金属層108bと重なる可能性が低減されるので、好適である。また、金属層108a、及び金属層108bと、ゲート電極層112との間の寄生容量を減らすことができる。
以上のように、図1(A)乃至図1(C)に示す半導体装置は、半導体層に酸化物半導体層を用い、少なくともチャネル形成領域となる、酸化物半導体層の一部をエッチングによって部分的に薄くし、そのエッチングによってチャネル形成領域の膜厚が調整された酸化物半導体層を用いている構成が共通している。チャネル形成領域の酸化物半導体層の膜厚を薄くすることで、短チャネル効果を抑制しつつ、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。したがって、ノーマリーオフの半導体装置を実現することができる。
また、図1(A)乃至図1(C)に示す半導体装置は、酸化物半導体層の厚い領域に、リン(P)、またはホウ素(B)を含むドーパントを導入し、ソース領域、及びドレイン領域を酸化物半導体層中に形成することにより、ソース領域、及びドレイン領域と接続するチャネル形成領域とのコンタクト抵抗を低くすることができる。したがって、オン電流の高い半導体装置を実現することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、実施の形態1の図1(A)に示したトランジスタ140の作製方法について、図2、及び図3を用いて、詳細に説明を行う。なお、図1で示した符号については、同様の符号を用い、その繰り返しの説明は省略する。
まず、基板102上に酸化物絶縁層104を形成し、酸化物絶縁層104上に酸化物半導体膜、及び金属膜を形成する。次に金属膜上の所望の領域にレジストマスク124を形成する(図2(A)参照)。
基板102としては、使用することができる材料に大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有していることが必要となる。例えば、バリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などを用いることができる。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI基板などを適用することもでき、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板102として用いてもよい。
酸化物絶縁層104としては、プラズマCVD法又はスパッタリング法等により、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウム、窒化酸化シリコン、窒化酸化アルミニウム、又はこれらの混合材料を用いて形成することができる。本実施の形態では酸化物絶縁層104としてスパッタリング法を用いて形成する酸化シリコン膜を用いる。
なお、酸化物絶縁層104は、酸化物半導体膜と接するため、膜中(バルク中)に少なくとも化学量論比を超える量の酸素が存在することが好ましい。例えば、酸化物絶縁層104として、酸化シリコン膜を用いる場合には、SiO2+α(ただし、α>0)とする。このような酸化物絶縁層104を用いることで、酸化物半導体膜に酸素を供給することができ、酸化物半導体膜へ酸素を供給することにより、膜中の酸素欠損を補填することができる。
酸化物半導体膜の形成工程において、酸化物半導体膜に水素、又は水がなるべく含まれないようにするために、酸化物半導体膜の成膜の前処理として、スパッタリング装置の予備加熱室で酸化物絶縁層104が形成された基板102を予備加熱し、基板102及び酸化物絶縁層104に吸着した水素、水分などの不純物を脱離し排気することが好ましい。なお、予備加熱室に設ける排気手段はクライオポンプが好ましい。
酸化物半導体膜としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種あるいは複数種を有してもよい。
例えば、酸化物半導体膜として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体膜として、InMO3(ZnO)m(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれた一の金属元素または複数の金属元素を示す。また、酸化物半導体として、In2SnO5(ZnO)n(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)あるいはIn:Ga:Zn=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)の原子比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。あるいは、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Sn:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)あるいはIn:Sn:Zn=2:1:5(=1/4:1/8:5/8)の原子比のIn−Sn−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
しかし、これらに限られず、必要とする半導体特性(移動度、しきい値、ばらつき等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とする半導体特性を得るために、キャリア濃度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間結合距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
例えば、In−Sn−Zn系酸化物では比較的容易に高い移動度が得られる。しかしながら、In−Ga−Zn系酸化物でも、バルク内欠陥密度を下げることにより移動度を上げることができる。
なお、例えば、In、Ga、Znの原子数比がIn:Ga:Zn=a:b:c(a+b+c=1)である酸化物の組成が、原子数比がIn:Ga:Zn=A:B:C(A+B+C=1)の酸化物の組成の近傍であるとは、a、b、cが、(a−A)2+(b−B)2+(c−C)2≦r2を満たすことをいい、rは、例えば、0.05とすればよい。他の酸化物でも同様である。
酸化物半導体膜は単結晶でも、非単結晶でもよい。後者の場合、アモルファスでも、多結晶でもよい。また、アモルファス中に結晶性を有する部分を含む構造でも、非アモルファスでもよい。
アモルファス状態の酸化物半導体膜は、比較的容易に平坦な表面を得ることができるため、これを用いてトランジスタを作製した際の界面散乱を低減でき、比較的容易に、比較的高い移動度を得ることができる。
また、結晶性を有する酸化物半導体膜では、よりバルク内欠陥を低減することができ、表面の平坦性を高めればアモルファス状態の酸化物半導体膜以上の移動度を得ることができる。表面の平坦性を高めるためには、平坦な表面上に酸化物半導体膜を形成することが好ましく、具体的には、平均面粗さ(Ra)が1nm以下、好ましくは0.3nm以下、より好ましくは0.1nm以下の表面上に形成するとよい。
なお、Raは、JIS B0601:2001(ISO4287:1997)で定義されている算術平均粗さを曲面に対して適用できるよう三次元に拡張したものであり、「基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値」で表現でき、以下の式にて定義される。
ここで、指定面とは、粗さ計測の対象となる面であり、座標(x1,y1,f(x1,y1)),(x1,y2,f(x1,y2)),(x2,y1,f(x2,y1)),(x2,y2,f(x2,y2))の4点で表される四角形の領域とし、指定面をxy平面に投影した長方形の面積をS0、基準面の高さ(指定面の平均の高さ)をZ0とする。Raは原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)にて測定可能である。
よって、酸化物絶縁層104において酸化物半導体膜が接して形成される領域に、平坦化処理を行ってもよい。平坦化処理としては、特に限定されないが、研磨処理(例えば、化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法)、ドライエッチング処理、プラズマ処理を用いることができる。
プラズマ処理としては、例えば、アルゴンガスを導入してプラズマを発生させる逆スパッタリングを行うことができる。逆スパッタリングとは、アルゴン雰囲気下で基板側にRF電源を用いて電圧を印加して基板近傍にプラズマを形成して表面を改質する方法である。なお、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリウム、酸素などを用いてもよい。逆スパッタリングを行うと、酸化物絶縁層104の表面に付着している粉状物質(パーティクル、ごみともいう)を除去することができる。
平坦化処理として、研磨処理、ドライエッチング処理、プラズマ処理は複数回行ってもよく、それらを組み合わせて行ってもよい。また、組み合わせて行う場合、工程順も特に限定されず、酸化物絶縁層104表面の凹凸状態に合わせて適宜設定すればよい。
酸化物半導体膜として、結晶性を有する酸化物半導体膜(結晶性酸化物半導体膜)を用いることができる。結晶性酸化物半導体膜における結晶状態は、結晶軸の方向が無秩序な状態でも、一定の配向性を有する状態であってもよい。
例えば、結晶性酸化物半導体膜として、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜であることが好ましい。
CAAC−OS膜は、完全な単結晶ではなく、完全な非晶質でもない。CAAC−OS膜は、非晶質相に結晶部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体膜である。なお、当該結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさであることが多い。また、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)による観察像では、CAAC−OS膜に含まれる非晶質部と結晶部との境界は明確ではない。また、TEMによってCAAC−OS膜には粒界(グレインバウンダリーともいう)は確認できない。そのため、CAAC−OS膜は、粒界に起因する電子移動度の低下が抑制される。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、c軸がCAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃い、かつab面に垂直な方向から見て三角形状または六角形状の原子配列を有し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状または金属原子と酸素原子とが層状に配列している。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸およびb軸の向きが異なっていてもよい。本明細書において、単に垂直と記載する場合、85°以上95°以下の範囲も含まれることとする。また、単に平行と記載する場合、−5°以上5°以下の範囲も含まれることとする。
なお、CAAC−OS膜において、結晶部の分布が一様でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の形成過程において、酸化物半導体膜の表面側から結晶成長させる場合、被形成面の近傍に対し表面の近傍では結晶部の占める割合が高くなることがある。また、CAAC−OS膜へ不純物を添加することにより、当該不純物添加領域において結晶部が非晶質化することもある。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃うため、CAAC−OS膜の形状(被形成面の断面形状または表面の断面形状)によっては互いに異なる方向を向くことがある。
なお、結晶部のc軸の方向は、CAAC−OS膜が形成されたときの被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向となる。結晶部は、成膜することにより、または成膜後に加熱処理などの結晶化処理を行うことにより形成される。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動を低減することが可能である。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
酸化物半導体膜として、CAAC−OS膜を適用する場合、該CAAC−OS膜を得る方法としては、3つ挙げられる。1つ目は、成膜温度を200℃以上500℃以下として酸化物半導体膜の成膜を行い、表面に概略垂直にc軸配向させる方法である。2つ目は、膜厚を薄く成膜した後、200℃以上700℃以下の加熱処理を行い、表面に概略垂直にc軸配向させる方法である。3つ目は、一層目の膜厚を薄く成膜した後、200℃以上700℃以下の加熱処理を行い、2層目の成膜を行い、表面に概略垂直にc軸配向させる方法である。
酸化物半導体膜の膜厚は、1nm以上200nm以下(好ましくは15nm以上30nm以下)とし、スパッタリング法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法、CVD法、パルスレーザ堆積法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等を適宜用いることができる。また、酸化物半導体膜は、スパッタリングターゲット表面に対し、概略垂直に複数の基板表面がセットされた状態で成膜を行うスパッタ装置(Columnar Plasma Sputtering system)を用いて成膜してもよい。
なお、酸化物半導体膜は、成膜時に酸素が多く含まれるような条件(例えば、酸素100%の雰囲気下でスパッタリング法により成膜を行うなど)で成膜して、酸素を多く含む(好ましくは酸化物半導体が結晶状態における化学量論的組成比に対し、酸素の含有量が過剰な領域が含まれている)膜とすることが好ましい。
酸化物半導体膜をスパッタリング法で作製するためのターゲットとしては、例えば、組成比として、In2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:2[mol比]の金属酸化物ターゲットを用い、In−Ga−Zn膜を成膜する。また、このターゲットの材料及び組成に限定されず、例えば、In2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:1[mol比]の金属酸化物ターゲットを用いてもよい。
また、金属酸化物ターゲットの充填率は90%以上100%以下、好ましくは95%以上99.9%以下である。充填率の高い金属酸化物ターゲットを用いることにより、成膜した酸化物半導体膜は緻密な膜とすることができる。
酸化物半導体膜を、成膜する際に用いるスパッタリングガスは水素、水、水酸基又は水素化物などの不純物が除去された高純度ガスを用いることが好ましい。
減圧状態に保持された成膜室内に基板を保持する。そして、成膜室内の残留水分を除去しつつ水素及び水分が除去されたスパッタガスを導入し、上記ターゲットを用いて酸化物絶縁層104上に酸化物半導体膜を成膜する。成膜室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプ、例えば、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、排気手段としては、ターボ分子ポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプを用いて排気した成膜室は、例えば、水素原子、水(H2O)など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等が排気されるため、当該成膜室で成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物の濃度を低減できる。
また、酸化物絶縁層104と酸化物半導体膜とを大気に解放せずに連続的に形成することが好ましい。酸化物絶縁層104と酸化物半導体膜とを大気に曝露せずに連続して形成すると、酸化物絶縁層104表面に水素や水分などの不純物が吸着することを防止することができる。
また、酸化物半導体膜に、過剰な水素(水や水酸基を含む)を除去(脱水化または脱水素化)するための加熱処理を行ってもよい。加熱処理の温度は、300℃以上700℃以下、または基板の歪み点未満とする。加熱処理は減圧下又は窒素雰囲気下などで行うことができる。例えば、加熱処理装置の一つである電気炉に基板を導入し、酸化物半導体膜に対して窒素雰囲気下450℃において1時間の加熱処理を行う。
なお、加熱処理装置は電気炉に限られず、抵抗発熱体などの発熱体からの熱伝導または熱輻射によって、被処理物を加熱する装置を用いてもよい。例えば、GRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)装置、LRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)装置等のRTA(Rapid Thermal Anneal)装置を用いることができる。LRTA装置は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。GRTA装置は、高温のガスを用いて加熱処理を行う装置である。高温のガスには、アルゴンなどの希ガス、または窒素のような、加熱処理によって被処理物と反応しない不活性気体が用いられる。
例えば、加熱処理として、650℃〜700℃の高温に加熱した不活性ガス中に基板を入れ、数分間加熱した後、基板を不活性ガス中から出すGRTAを行ってもよい。
なお、脱水化又は脱水素化のための加熱処理は、酸化物半導体膜の形成後、島状の酸化物半導体層105形成後、金属層108a、及び金属層108bの形成後であれば、トランジスタ140の作製工程において、どのタイミングで行ってもよい。
脱水化又は脱水素化のための加熱処理を、島状の酸化物半導体層105に加工される前に行うと、酸化物絶縁層104に含まれる酸素が加熱処理によって放出されるのを防止することができるため好ましい。
なお、加熱処理においては、窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスに、水、水素などが含まれないことが好ましい。または、熱処理装置に導入する窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの純度を、6N(99.9999%)以上好ましくは7N(99.99999%)以上(即ち不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。
また、加熱処理で酸化物半導体膜を加熱した後、同じ炉に高純度の酸素ガス、高純度の一酸化二窒素ガス、又は超乾燥エア(CRDS(キャビティリングダウンレーザー分光法)方式の露点計を用いて測定した場合の水分量が20ppm(露点換算で−55℃)以下、好ましくは1ppm以下、より好ましくは10ppb以下の空気)を導入してもよい。酸素ガスまたは一酸化二窒素ガスに、水、水素などが含まれないことが好ましい。または、熱処理装置に導入する酸素ガスまたは一酸化二窒素ガスの純度を、6N以上好ましくは7N以上(即ち、酸素ガスまたは一酸化二窒素ガス中の不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。酸素ガス又は一酸化二窒素ガスの作用により、脱水化または脱水素化処理による不純物の排除工程によって同時に減少してしまった酸化物半導体を構成する主成分材料である酸素を供給することによって、酸化物半導体膜を高純度化及び電気的にI型(真性)化することができる。
金属膜としては、例えば、Ta、W、Al、Moから選ばれた元素を含む金属膜、または、これらの元素を含む金属窒化膜(窒化タンタル、窒化タングステン、窒化アルミニウム、窒化モリブデン)、または、これらの元素を含む金属酸化膜(酸化タンタル、酸化タングステン、酸化アルミニウム、酸化モリブデン)等を用いることができる。また、これらの金属膜、金属窒化膜、及び金属酸化膜を組み合わせて積層させた構成としてもよい。
なお、金属膜の膜厚としては、のちにドーパントが通過できる膜厚が好ましい。例えば、好ましくは1nm以上50nm以下、更に好ましくは1nm以上30nm以下とすれば良い。
レジストマスク124としては、例えば、フォトレジストを用いる。フォトレジストにはポジ型とネガ型があり、どちらを用いても良い。フォトレジストを用いて、スピンコータやスリットコータ等を用いて、0.5μm以上5μm以下の厚さに形成し、プリベーク後、使用するフォトレジストが感光する波長の光で露光することで、形成することができる。また、レジストマスク124をインクジェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できるため好適である。
次に、レジストマスク124をマスクとして、エッチング処理にて金属膜、及び酸化物半導体膜の不要な領域を除去し、その後、レジストマスク124を除去する。レジストマスク124除去後、島状の酸化物半導体層105、及び島状の金属層107が形成される(図2(B)参照)。
なお、金属膜、及び酸化物半導体膜のエッチングは、ドライエッチングでもウェットエッチングでもよく、両方を用いてもよい。例えば、酸化物半導体膜のウェットエッチングに用いるエッチング液としては、燐酸と酢酸と硝酸を混ぜた溶液などを用いることができる。また、ITO07N(関東化学社製)を用いてもよい。
次に、酸化物絶縁層104、酸化物半導体層105、及び金属層107上にレジストマスク125を形成する(図2(C)参照)。
レジストマスク125は、レジストマスク124と同様な手法、及び材料により形成することができる。
次に、レジストマスク125をマスクとして、エッチング処理にて金属層107、及び酸化物半導体層105の不要な領域を除去する。その後、レジストマスク125を除去する。金属層107は、当該エッチング処理にて分離され、金属層108a、及び金属層108bが形成される。また、酸化物半導体層105は、レジストマスク125、金属層108a、及び金属層108bをマスクとして、当該エッチング処理にて、膜厚の薄い領域を有した酸化物半導体層106が形成される(図2(D)参照)。
なお、酸化物半導体層106の薄い領域の一部は、後にチャネル形成領域となり、金属層108a、及び金属層108bが接する厚い領域は、ソース領域及びドレイン領域として機能する。酸化物半導体層106の薄い領域は、金属層108a、及び金属層108bが接する厚い領域よりも、少なくとも薄く形成されればよく、好ましくは1nm以上10nm以下、更に好ましくは1nm以上5nm以下とすれば良い。ただし、酸化物半導体層106の薄い領域の膜厚は、この数値に限定されず、酸化物半導体の構成元素、成膜方法、またはトランジスタのサイズ(L/Wサイズ、L/W比など)により、適宜膜厚を調整することができる。
次に、酸化物絶縁層104、酸化物半導体層106、金属層108a、及び金属層108b上にゲート絶縁層110を形成する(図3(A)参照)。
ゲート絶縁層110としては、スパッタリング法、プラズマCVD法等を用いて形成することができる。例えば、プラズマCVD法を用い、酸化シリコン、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化窒化アルミニウム、または窒化酸化シリコン等を形成することができる。
なお、ゲート絶縁層110は、酸化物半導体層106と接する部分において酸素を含むことが好ましい。特に、ゲート絶縁層110は、膜中(バルク中)に少なくとも化学量論比を超える量の酸素が存在することが好ましく、例えば、ゲート絶縁層110として、酸化シリコン膜を用いる場合には、SiO2+α(ただし、α>0)とする。本実施の形態では、ゲート絶縁層110として、SiO2+α(ただし、α>0)である酸化シリコン膜を用いる。この酸化シリコン膜をゲート絶縁層110として用いることで、酸化物半導体層106に酸素を供給することができる。
また、ゲート絶縁層110の材料として酸化ハフニウム、酸化イットリウム、ハフニウムシリケート(HfSixOyx>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSiOxNy(x>0、y>0))、ハフニウムアルミネート(HfAlxOy(x>0、y>0))、酸化ランタンなどのhigh−k材料を用いることでゲートリーク電流を低減できる。さらに、ゲート絶縁層110は、単層構造としても良いし、積層構造としても良い。
また、ゲート絶縁層110の膜厚は、好ましくは1nm以上100nm以下、更に好ましくは、1nm以上30nm以下とすればよい。ゲート絶縁層110の膜厚を薄くすることで、短チャネル効果を抑制することができる。本実施の形態においては、ゲート絶縁層110として、プラズマCVD法を用い、15nmの酸化シリコン膜を用いる。
次に、ゲート絶縁層110を介して、酸化物半導体層106に酸素126を導入する。(図3(A)参照)。
なお、酸素126を導入する処理については、酸素(少なくとも、酸素ラジカル、酸素原子、酸素イオン、のいずれかを含む)を導入して酸化物半導体層106中に酸素を供給する。処理方法としては、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法、プラズマ処理などを用いることができる。
酸化物半導体層106中への酸素供給としては、ゲート絶縁層110が含有する酸素を酸化物半導体層106へ供給してもよいが、本実施の形態においては、ゲート絶縁層110の膜厚が15nmと薄く、ゲート絶縁層が厚い場合(例えば100nm以上)と比較しゲート絶縁層が含有している酸素量が少ない。よって、酸化物半導体層106への酸素供給能力としては、不十分となる可能性がある。したがって、本実施の形態に示すように、酸素導入処理を行うことで、酸化物半導体層106へ過剰な酸素を供給することができる。また、ゲート絶縁層110を介して酸素導入処理を行うことで、酸化物半導体層106へのダメージを低減させることができるので好適である。
水素若しくは水分を酸化物半導体層106から除去し、不純物が極力含まれないように高純度化し、酸素を供給して酸素欠損を補填することによりI型(真性)の酸化物半導体層106、又はI型(真性)に限りなく近い酸化物半導体層106とすることができる。そうすることにより、酸化物半導体層106のフェルミ準位(Ef)を真性フェルミ準位(Ei)と同じレベルにまですることができる。よって、酸化物半導体層106をトランジスタに用いることで、酸素欠損に起因するトランジスタのしきい値電圧(Vth)のばらつき、しきい値電圧(Vth)のシフト(ΔVth)を低減することができる。
次に、酸化物半導体層106の薄い領域に重畳したゲート絶縁層110上に、ゲート電極層112を形成する。ゲート電極層112は、ゲート絶縁層110上に金属膜を成膜し、該金属膜を所望の形状にパターニング、及びエッチングを行うことで形成できる(図3(B)参照)。
ゲート電極層112としては、プラズマCVD法またはスパッタリング法等により、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、クロム、ネオジム、スカンジウム等の金属材料、またはこれらを含む合金材料を用いて形成することができる。また、ゲート電極層112は、単層構造としてもよいし、積層構造としてもよい。
次に、ゲート電極層112をマスクとして、酸化物半導体層106にドーパント128を選択的に導入し、ソース領域114a、ドレイン領域114b、及び一対の低抵抗領域116を形成する。なお、ドーパント128は、ゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bを通過させることによって、注入される。
なお、本実施の形態では、ゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bを薄膜とするため、ドーパント128は、ゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bを通過し、酸化物半導体層106にもドーパント128が導入され、ソース領域114a、ドレイン領域114b、一対の低抵抗領域116が形成される構造を例示している。なお、一対の低抵抗領域116に挟まれた領域は、ゲート電極層112がマスクとなり、ドーパント128が導入されず、チャネル形成領域118となる。このように、ゲート電極層112をマスクとして、酸化物半導体層106にドーパント128を選択的に注入することで、一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、自己整合的に形成される。なお、図3(C)において、一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは明確な界面が存在しないため、全て同一のハッチングで示している。
ドーパント128は、酸化物半導体層106の抵抗を低くする不純物である。ドーパント128としては、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、インジウム(In)、フッ素(F)、塩素(Cl)、チタン(Ti)、及び亜鉛(Zn)のいずれかから選択される一以上を用いることができる。特に、酸化物半導体層106の構成元素としてガリウム(Ga)を含む場合においては、ホウ素(B)を用いることが好ましい。ホウ素(B)は、酸化物半導体層106を構成するガリウム(Ga)と同族(13族元素)のため、酸化物半導体層106中で安定に存在することができる。
ドーパント128は、注入法により、ゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bを通過して、酸化物半導体層106に導入する。ドーパント128の導入方法としては、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法などを用いることができる。その際には、ドーパント128の単体のイオンあるいは水素化物やフッ化物、塩化物のイオンを用いると好ましい。
ドーパント128の導入工程は、加速電圧、ドーズ量などの注入条件、また通過させるゲート絶縁層110、金属層108a、及び金属層108bの膜厚を適宜設定して制御すればよい。例えば、ホウ素(B)を用いて、イオン注入法でホウ素(B)イオンの注入を行う場合、加速電圧15kV、ドーズ量を1×1013ions/cm2以上5×1016ions/cm2以下とすればよい。
低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bにおけるドーパント128の濃度は、5×1018/cm3以上1×1022/cm3以下であることが好ましい。また、ドーパント128を導入する際に、基板102を加熱しながら行ってもよい。
なお、酸化物半導体層106にドーパント128を導入する処理は、複数回行ってもよく、ドーパントの種類も複数種用いてもよい。
また、ドーパント128の導入処理後、加熱処理を行ってもよい。加熱条件としては、温度300℃以上700℃以下、好ましくは300℃以上450℃以下で1時間、酸素雰囲気下で行うことが好ましい。また、窒素雰囲気下、減圧下、大気(超乾燥エア)下で加熱処理を行ってもよい。
酸化物半導体層106を結晶性酸化物半導体とした場合、ドーパント128の導入により、酸化物半導体層106が一部非晶質化する場合がある。この場合、ドーパント128の導入後に加熱処理を行うことによって、酸化物半導体層106の結晶性を回復することができる。
また、当該加熱処理により、酸化物半導体層106と、金属層108a、及び金属層108bが接した状態で加熱される。酸化物半導体層106と、金属層108a、及び金属層108bが接した状態で加熱された場合、酸化物半導体層106中に金属層108a、及び金属層108bが反応及び/または拡散し、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを、さらに低抵抗とすることができる。
このように、酸化物半導体層106の薄い領域において、チャネル形成領域118を挟んで、ドーパントを含む一対の低抵抗領域116が形成される。また、酸化物半導体層106の厚い領域において、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを形成することができる。
本実施の形態では、ドーパント128としてホウ素(B)を用いたため、低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、ホウ素(B)が含まれる。
以上の工程で、本実施の形態のトランジスタ140が作製される(図3(C)参照)。
トランジスタ140は、チャネル長方向にチャネル形成領域118を挟んで一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを含む酸化物半導体層106を有することにより、該トランジスタ140はオン特性(例えば、オン電流及び電界効果移動度)が高く、高速動作、高速応答が可能となる。また、酸化物半導体層106は、ゲート電極層112と重なる領域と、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域と、で膜厚が異なる。ゲート電極層の重なる領域の酸化物半導体層106の膜厚は、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域の酸化物半導体層106の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層106の薄い領域には、チャネル形成領域118が形成される。チャネル形成領域118の酸化物半導体層106の膜厚を薄くすることで、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。
次に、ゲート絶縁層110、及びゲート電極層112上に保護層120を形成する。その後、保護層120にソース領域114a、及びドレイン領域114bまで達する開口を形成し、開口にソース領域114a、及びドレイン領域114bと各々電気的に接続する配線層122a、及び配線層122bを形成する(図3(D)参照)。
保護層120として、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するために平坦化絶縁膜を形成してもよい。平坦化絶縁膜としては、ポリイミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)や、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム等の無機材料を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、平坦化絶縁膜を形成してもよい。
このように本実施の形態に示す酸化物半導体層を有するトランジスタにおいて、高純度化され、酸素欠損が補填された酸化物半導体層は、水素、水などの不純物が十分に除去されており、酸化物半導体層中の水素濃度は5×1019/cm3以下、好ましくは5×1018/cm3以下である。なお、酸化物半導体層中の水素濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)で測定されるものである。
このような酸化物半導体層中にはキャリアが極めて少なく(ゼロに近い)、キャリア濃度は1×1014/cm3未満、好ましくは1×1012/cm3未満、さらに好ましくは1×1011/cm3未満である。
また、本実施の形態を用いて作製した、高純度化し、酸素欠損を補填する酸素を過剰に含む酸化物半導体層を用いたトランジスタは、オフ状態における電流値(オフ電流値)を、チャネル幅1μm当たり室温にて100zA/μm(1zA(ゼプトアンペア)は1×10−21A)以下、好ましくは10zA/μm以下、より好ましくは1zA/μm以下、さらに好ましくは100yA/μm以下レベルにまで低くすることができる。
また、本実施の形態を用いて作製したトランジスタは、チャネル長方向にチャネル形成領域を挟んで一対の低抵抗領域と、ソース領域、及びドレイン領域と、を含む酸化物半導体層を有することにより、該トランジスタはオン特性(例えば、オン電流及び電界効果移動度)が高く、高速動作、高速応答が可能となる。また、酸化物半導体層は、ゲート電極層と重なる領域と、ソース領域、及びドレイン領域が形成される領域と、で膜厚が異なる。ゲート電極層の重なる領域の酸化物半導体層の膜厚は、ソース領域、及びドレイン領域が形成される領域の酸化物半導体層の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層の薄い領域には、チャネル形成領域が形成される。チャネル形成領域の酸化物半導体層の膜厚を薄くすることで、短チャネル効果を抑制しつつ、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。したがって、ノーマリーオフの半導体装置を実現することができる。
また、チャネル形成領域は、一対の低抵抗領域の間に設けられる。このような構成とすることで、チャネル形成領域に加わる電界を緩和させることができる。また、ソース領域、及びドレイン領域は、酸化物半導体層中に直接形成され、且つ低抵抗領域を介してチャネル形成領域と接している。このような構成とすることで、チャネル形成領域とソース領域、及びドレイン領域とのコンタクト抵抗を低くすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、先の実施の形態1の図1に示したトランジスタ140、トランジスタ150、及びトランジスタ160と異なる形態について図4を用いて説明する。本実施の形態では、半導体装置の一例として酸化物半導体層を有するトランジスタの断面図を示す。なお、図1で示した符号については、同様の符号を用い、その繰り返しの説明は省略する。
図4(A)にトランジスタ170、及び図4(B)にトランジスタ180の断面図をそれぞれ示している。なお、トランジスタ170、及びトランジスタ180は、半導体層(本明細書においては、酸化物半導体層)に対してのゲート電極層の位置と、半導体層に対してのソース領域、及びドレイン領域の位置と、該ソース領域、及びドレイン領域と接する配線層の関係から、トップゲートトップコンタクト型(所謂TGTC型)のトランジスタの構成である。以下に、各トランジスタの構成について、説明を行う。
図4(A)に示すトランジスタ170は、基板102と、基板102上に形成された酸化物絶縁層104と、酸化物絶縁層104上に形成され、チャネル形成領域118、低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを含む酸化物半導体層106と、酸化物絶縁層104、及び酸化物半導体層106上に形成されたゲート絶縁層110と、ゲート絶縁層110上に形成されたゲート電極層112と、を有している。
なお、酸化物半導体層106は、ゲート電極層112と重なる領域の膜厚が、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層106は、一対の低抵抗領域116と、一対の低抵抗領域116に挟まれたチャネル形成領域118と、一対の低抵抗領域116と接して設けられたソース領域114aと、ドレイン領域114bと、を有する。一対の低抵抗領域116は、酸化物半導体層106の薄い領域に形成され、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、酸化物半導体層106の厚い領域に形成される。
また、酸化物半導体層106の薄い領域は、エッチング処理により形成することができる。例えば15〜30nmの酸化物半導体層を形成後、エッチング処理により5nm程度とすれば良い。このような厚さの酸化物半導体層106をチャネル形成領域118に用いることで、微細化に伴うトランジスタの短チャネル効果が低減されるため、好ましい。また、酸化物半導体層106の薄い領域を、エッチング処理により形成し、薄い領域には、チャネル形成領域118を形成し、厚い領域には、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを形成することができる。このような構成とすることで、酸化物半導体層106の薄膜化に伴う、チャネル形成領域118と、ソース領域114a、及びドレイン領域114bとのコンタクト抵抗を低くすることができる。
また、酸化物半導体層106が有する一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、チャネル形成領域118よりも低抵抗な領域であり、例えば、リン(P)、またはホウ素(B)を含む領域である。例えば、ゲート電極層112形成後、リン(P)、またはホウ素(B)を含むドーパントを酸化物半導体層106中に導入する不純物導入処理を行うことで、自己整合的に形成することができる。
また、一対の低抵抗領域116をチャネル形成領域118とソース領域114a、及びドレイン領域114bの間に設けることで、短チャネル効果によるしきい値電圧のマイナスシフトを軽減することができる。
また、トランジスタ170は、ゲート絶縁層110、及びゲート電極層112上に形成された保護層120と、保護層120、及びゲート絶縁層110に設けられた開口部を介して、ソース領域114aと接する配線層122a、及びドレイン領域114bと接する配線層122bと、を形成してもよい。トランジスタ170上に保護層120、配線層122a、及び配線層122bを形成することにより、トランジスタ170の集積化を行うことができるので好適である。また、保護層120を設けることにより、トランジスタ170の凹凸の低減、またはトランジスタ170に侵入する不純物(例えば、水など)を抑制できるため、好ましい。
なお、トランジスタ170と実施の形態1の図1(A)に示したトランジスタ140との違いは、ソース領域114a、及びドレイン領域114b上の金属層108a、及び金属層108bの有無である。本実施の形態に示すトランジスタ170のように、金属層108a、及び金属層108bを設けない構成としてもよい。
次に、図4(B)に示すトランジスタ180について、説明する。
図4(B)に示すトランジスタ180は、基板102と、基板102上に形成された酸化物絶縁層104と、酸化物絶縁層104上に形成され、チャネル形成領域118、低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを含む酸化物半導体層106と、ソース領域114aに接して設けられた金属層108a、及びドレイン領域114bに接して設けられた金属層108bと、酸化物絶縁層104、酸化物半導体層106、金属層108a、及び金属層108b上に形成されたゲート絶縁層110と、ゲート絶縁層110上に形成されたゲート電極層112と、を有している。
なお、酸化物半導体層106は、ゲート電極層112と重なる領域の膜厚が、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層106は、一対の低抵抗領域116と、一対の低抵抗領域116に挟まれたチャネル形成領域118と、一対の低抵抗領域116と接して設けられたソース領域114aと、ドレイン領域114bと、を有する。一対の低抵抗領域116は、酸化物半導体層106の薄い領域に形成され、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、金属層108a、及び金属層108bと、各々接して酸化物半導体層106の厚い領域に形成される。
また、酸化物半導体層106の薄い領域は、エッチング処理により形成することができる。例えば15〜30nmの酸化物半導体を形成後、エッチング処理により5nm程度とすれば良い。このような厚さの酸化物半導体層106をチャネル形成領域118に用いることで、微細化に伴うトランジスタの短チャネル効果が低減されるため、好ましい。また、酸化物半導体層106の薄い領域を、エッチング処理により形成し、薄い領域には、チャネル形成領域118を形成し、厚い領域には、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを形成することができる。このような構成とすることで、酸化物半導体層106の薄膜化に伴う、チャネル形成領域118と、ソース領域114a、及びドレイン領域114bとのコンタクト抵抗を低くすることができる。
また、酸化物半導体層106が有する一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、チャネル形成領域118よりも低抵抗な領域であり、例えば、リン(P)、またはホウ素(B)を含む領域である。例えば、ゲート電極層112形成後、リン(P)、またはホウ素(B)を含むドーパントを酸化物半導体層106中に導入する不純物導入処理を行うことで、自己整合的に形成することができる。
また、一対の低抵抗領域116をチャネル形成領域118とソース領域114a、及びドレイン領域114bの間に設けることで、短チャネル効果によるしきい値電圧のマイナスシフトを軽減することができる。
また、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、酸化物半導体層106と、金属層108a、及び金属層108bと、が接した状態で加熱処理などを行うことにより、酸化物半導体層106中へ当該金属層108a、及び金属層108bを反応、及び/または拡散させることにより、形成することができる。上記、不純物導入処理と合わせて、金属層108a、及び金属層108bを設けることにより、ソース領域114a、及びドレイン領域114bをさらに低抵抗化させることができる。
また、トランジスタ180は、ゲート絶縁層110、及びゲート電極層112上に形成された保護層120と、保護層120、及びゲート絶縁層110に設けられた開口部を介して、金属層108aと接する配線層122a、及び金属層108bと接する配線層122bと、を形成してもよい。なお、配線層122aは、金属層108aを介してソース領域114aと電気的に接続され、配線層122bは、金属層108bを介してドレイン領域114bと電気的に接続される。
トランジスタ180上に保護層120、配線層122a、及び配線層122bを形成することにより、トランジスタ180の集積化を行うことができるので好適である。また、保護層120を設けることにより、トランジスタ180の凹凸の低減、またはトランジスタ180に侵入する不純物(例えば、水など)を抑制できるため、好ましい。
なお、トランジスタ180は、実施の形態1の図1(A)に示したトランジスタ140との異なる点として、配線層122a、及び配線層122bが接する領域が異なる。トランジスタ140においては、ソース領域114a、及びドレイン領域114bと直接接し、トランジスタ180においては、金属層108a、及び金属層108bを介してソース領域114a、及びドレイン領域114bと接続されている。このように、配線層122a、及び配線層122bは、ソース領域114a、及びドレイン領域114bと電気的に接続されればよい。
以上のように、図4(A)、及び図4(B)に示す半導体装置は、半導体層に酸化物半導体層を用い、少なくともチャネル形成領域となる、酸化物半導体層の一部をエッチングによって部分的に薄くし、そのエッチングによってチャネル形成領域の膜厚が調整された酸化物半導体層を用いている点が共通している。チャネル形成領域の酸化物半導体層の膜厚を薄くすることで、短チャネル効果を抑制しつつ、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。したがって、ノーマリーオフの半導体装置を実現することができる。
また、図4(A)、及び図4(B)に示す半導体装置は、酸化物半導体層の厚い領域に、リン(P)、またはホウ素(B)を含むドーパントを導入し、ソース領域、及びドレイン領域を酸化物半導体層中に形成することにより、ソース領域、及びドレイン領域と接続するチャネル形成領域とのコンタクト抵抗を低くすることができる。したがって、オン電流の高い半導体装置を実現することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態においては、実施の形態3の図4(A)に示したトランジスタ170の作製方法について、図5、及び図6を用いて、詳細に説明を行う。なお、図4(A)で示した符号については、同様の符号を用い、その繰り返しの説明は省略する。
まず、基板102上に酸化物絶縁層104を形成し、酸化物絶縁層104上に酸化物半導体膜を形成する。次に酸化物半導体膜の所望の領域にレジストマスク124を形成する(図5(A)参照)。
基板102、酸化物絶縁層104、酸化物半導体膜、及びレジストマスク124については、先の実施の形態2に示した材料、及び方法等と同様であり、これらの記載を参酌できる。
次に、レジストマスク124をマスクとして、エッチング処理にて酸化物半導体膜の不要な領域を除去し、その後、レジストマスク124を除去する。レジストマスク124除去後、島状の酸化物半導体層105が形成される(図5(B)参照)。
なお、酸化物半導体膜のエッチングは、ドライエッチングでもウェットエッチングでもよく、両方を用いてもよい。例えば、酸化物半導体膜のウェットエッチングに用いるエッチング液としては、燐酸と酢酸と硝酸を混ぜた溶液などを用いることができる。また、ITO07N(関東化学社製)を用いてもよい。
次に、酸化物絶縁層104、及び酸化物半導体層105上にレジストマスク125を形成する(図5(C)参照)。
レジストマスク125は、先の実施の形態2に示した材料、及び方法等と同様であり、これらの記載を参酌できる。
次に、レジストマスク125をマスクとして、エッチング処理にて酸化物半導体層105の不要な領域を除去する。当該エッチング処理にて、膜厚の薄い領域を有した酸化物半導体層106が形成される(図5(D)参照)。
なお、酸化物半導体層106の薄い領域の一部は、後にチャネル形成領域となり、酸化物半導体層106の厚い領域は、ソース領域及びドレイン領域として機能する。酸化物半導体層106の薄い領域は、厚い領域よりも、少なくとも薄く形成されればよく、好ましくは1nm以上10nm以下、更に好ましくは3nm以上5nm以下とすれば良い。ただし、酸化物半導体層106の薄い領域の膜厚は、この数値に限定されず、酸化物半導体の構成元素、成膜方法、またはトランジスタのサイズ(L/Wサイズ、L/W比など)により、適宜膜厚を調整することができる。
また、ゲート絶縁層110の膜厚は、好ましくは1nm以上100nm以下、更に好ましくは、1nm以上30nm以下とすればよい。ゲート絶縁層110の膜厚を薄くすることで、短チャネル効果を抑制することができる。本実施の形態においては、ゲート絶縁層110として、プラズマCVD法を用い、15nmの酸化シリコン膜を用いる。
次に、ゲート絶縁層110を介して、酸化物半導体層106に酸素126を導入する。(図6(A)参照)。
なお、酸素126を導入する処理については、酸素(少なくとも、酸素ラジカル、酸素原子、酸素イオン、のいずれかを含む)を導入して酸化物半導体層106中に酸素を供給する。処理方法としては、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法、プラズマ処理などを用いることができる。
酸化物半導体層106中への酸素供給としては、ゲート絶縁層110が含有する酸素を酸化物半導体層106へ供給してもよいが、本実施の形態においては、ゲート絶縁層110の膜厚が15nmと薄く、ゲート絶縁層が厚い場合(例えば100nm以上)と比較しゲート絶縁層が含有している酸素量が少ない。よって、酸化物半導体層106への酸素供給能力としては、不十分となる可能性がある。したがって、本実施の形態に示すように、酸素導入処理を行うことで、酸化物半導体層106へ過剰な酸素を供給することができる。また、ゲート絶縁層110を介して酸素導入処理を行うことで、酸化物半導体層106へのダメージを低減させることができるので好適である。
水素若しくは水分を酸化物半導体層106から除去し、不純物が極力含まれないように高純度化し、酸素を供給して酸素欠損を補填することによりI型(真性)の酸化物半導体層106、又はI型(真性)に限りなく近い酸化物半導体層106とすることができる。そうすることにより、酸化物半導体層106のフェルミ準位(Ef)を真性フェルミ準位(Ei)と同じレベルにまですることができる。よって、酸化物半導体層106をトランジスタに用いることで、酸素欠損に起因するトランジスタのしきい値電圧(Vth)のばらつき、しきい値電圧(Vth)のシフト(ΔVth)を低減することができる。
次に、酸化物半導体層106の薄い領域に重畳したゲート絶縁層110上に、ゲート電極層112を形成する。ゲート電極層112は、ゲート絶縁層110上に金属膜を成膜し、該金属膜を所望の形状にパターニング、及びエッチングを行うことで形成できる(図6(B)参照)。
ゲート電極層112としては、プラズマCVD法またはスパッタリング法等により、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、クロム、ネオジム、スカンジウム等の金属材料、またはこれらを含む合金材料を用いて形成することができる。また、ゲート電極層112は、単層構造としてもよいし、積層構造としてもよい。
次に、ゲート電極層112をマスクとして、酸化物半導体層106にドーパント128を選択的に導入し、ソース領域114a、ドレイン領域114b、及び一対の低抵抗領域116を形成する。なお、ドーパント128は、ゲート絶縁層110を通過して行う。
なお、本実施の形態では、ゲート絶縁層110を薄膜とするため、ドーパント128は、ゲート絶縁層110を通過し、酸化物半導体層106にドーパント128が導入され、ソース領域114a、ドレイン領域114b、一対の低抵抗領域116が形成される構造を例示している。なお、一対の低抵抗領域116に挟まれた領域は、ゲート電極層112がマスクとなり、ドーパント128が導入されず、チャネル形成領域118となる。このように、ゲート電極層112をマスクとして、酸化物半導体層106にドーパント128を選択的に行うことで、低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、自己整合的に形成される。なお、図6(C)において、一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは明確な界面が存在しないため、全て同一のハッチングで示している。
ドーパント128は、酸化物半導体層106の抵抗を低くする不純物である。ドーパント128としては、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、インジウム(In)、フッ素(F)、塩素(Cl)、チタン(Ti)、及び亜鉛(Zn)のいずれかから選択される一以上を用いることができる。特に、酸化物半導体層106の構成元素としてガリウム(Ga)を含む場合においては、ホウ素(B)を用いることが好ましい。ホウ素(B)は、酸化物半導体層106を構成するガリウム(Ga)と同族(13族元素)のため、酸化物半導体層106中で安定に存在することができる。
ドーパント128は、注入法により、ゲート絶縁層110を通過して、酸化物半導体層106に導入する。ドーパント128の導入方法としては、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法などを用いることができる。その際には、ドーパント128の単体のイオンあるいは水素化物やフッ化物、塩化物のイオンを用いると好ましい。
ドーパント128の導入工程は、加速電圧、ドーズ量などの注入条件、また通過させるゲート絶縁層110の膜厚を適宜設定して制御すればよい。例えば、ホウ素(B)を用いて、イオン注入法でホウ素(B)イオンの注入を行う場合、加速電圧15kV、ドーズ量を1×1013ions/cm2以上5×1016ions/cm2以下とすればよい。
低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bにおけるドーパント128の濃度は、5×1018/cm3以上1×1022/cm3以下であることが好ましい。また、ドーパント128を導入する際に、基板102を加熱しながら行ってもよい。
なお、酸化物半導体層106にドーパント128を導入する処理は、複数回行ってもよく、ドーパントの種類も複数種用いてもよい。
また、ドーパント128の導入処理後、加熱処理を行ってもよい。加熱条件としては、温度300℃以上700℃以下、好ましくは300℃以上450℃以下で1時間、酸素雰囲気下で行うことが好ましい。また、窒素雰囲気下、減圧下、大気(超乾燥エア)下で加熱処理を行ってもよい。
酸化物半導体層106を結晶性酸化物半導体とした場合、ドーパント128の導入により、酸化物半導体層106が一部非晶質化する場合がある。この場合、ドーパント128の導入後に加熱処理を行うことによって、酸化物半導体層106の結晶性を回復することができる。
このように、酸化物半導体層106の薄い領域において、チャネル形成領域118を挟んで、ドーパントを含む一対の低抵抗領域116が形成される。また、酸化物半導体層106の厚い領域において、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを形成することができる。
本実施の形態では、ドーパント128としてホウ素(B)を用いたため、低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bは、ホウ素(B)が含まれる。
以上の工程で、本実施の形態のトランジスタ170が作製される(図6(C)参照)。
トランジスタ170は、チャネル長方向にチャネル形成領域118を挟んで一対の低抵抗領域116、ソース領域114a、及びドレイン領域114bを含む酸化物半導体層106を有することにより、該トランジスタ170はオン特性(例えば、オン電流及び電界効果移動度)が高く、高速動作、高速応答が可能となる。また、酸化物半導体層106は、ゲート電極層112と重なる領域と、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域と、で膜厚が異なる。ゲート電極層の重なる領域の酸化物半導体層106の膜厚は、ソース領域114a、及びドレイン領域114bが形成される領域の酸化物半導体層106の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層106の薄い領域には、チャネル形成領域118が形成される。チャネル形成領域118の酸化物半導体層の膜厚を薄くすることで、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。
次に、ゲート絶縁層110、及びゲート電極層112上に保護層120を形成する。その後、保護層120にソース領域114a、及びドレイン領域114bまで達する開口を形成し、開口にソース領域114a、及びドレイン領域114bと各々電気的に接続する配線層122a、及び配線層122bを形成する(図6(D)参照)。
保護層120として、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するために平坦化絶縁膜を形成してもよい。平坦化絶縁膜としては、ポリイミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)や、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム等の無機材料を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、平坦化絶縁膜を形成してもよい。
このように本実施の形態に示す酸化物半導体層を有するトランジスタにおいて、高純度化され、酸素欠損が補填された酸化物半導体層は、水素、水などの不純物が十分に除去されており、酸化物半導体層中の水素濃度は5×1019/cm3以下、好ましくは5×1018/cm3以下である。なお、酸化物半導体層中の水素濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)で測定されるものである。
このような酸化物半導体層中にはキャリアが極めて少なく(ゼロに近い)、キャリア濃度は1×1014/cm3未満、好ましくは1×1012/cm3未満、さらに好ましくは1×1011/cm3未満である。
また、本実施の形態を用いて作製した、高純度化し、酸素欠損を補填する酸素を過剰に含む酸化物半導体層を用いたトランジスタは、オフ状態における電流値(オフ電流値)を、チャネル幅1μm当たり室温にて100zA/μm(1zA(ゼプトアンペア)は1×10−21A)以下、好ましくは10zA/μm以下、より好ましくは1zA/μm以下、さらに好ましくは100yA/μm以下レベルにまで低くすることができる。
また、本実施の形態を用いて作製したトランジスタは、チャネル長方向にチャネル形成領域を挟んで一対の低抵抗領域と、ソース領域、及びドレイン領域と、を含む酸化物半導体層を有することにより、該トランジスタはオン特性(例えば、オン電流及び電界効果移動度)が高く、高速動作、高速応答が可能となる。また、酸化物半導体層は、ゲート電極層と重なる領域と、ソース領域、及びドレイン領域が形成される領域と、で膜厚が異なる。ゲート電極層の重なる領域の酸化物半導体層の膜厚は、ソース領域、及びドレイン領域が形成される領域の酸化物半導体層の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層の薄い領域には、チャネル形成領域が形成される。チャネル形成領域の酸化物半導体層の膜厚を薄くすることで、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。したがって、ノーマリーオフの半導体装置を実現することができる。
また、チャネル形成領域は、一対の低抵抗領域の間に設けられる。このような構成とすることで、チャネル形成領域に加わる電界を緩和させることができる。また、ソース領域、及びドレイン領域は、酸化物半導体層中に直接形成され、且つ低抵抗領域を介してチャネル形成領域と接している。このような構成とすることで、チャネル形成領域とソース領域、及びドレイン領域とのコンタクト抵抗を低くすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
実施の形態1乃至実施の形態4のいずれかで一例を示したトランジスタは、複数のトランジスタを積層する集積回路を有する半導体装置に好適に用いることができる。本実施の形態では、半導体装置の一例として、記憶媒体(メモリ素子)の例を図7を用いて説明する。
本実施の形態では、単結晶半導体基板に作製された第1のトランジスタであるトランジスタ540と絶縁層を介してトランジスタ540の上方に酸化物半導体層を用いて作製された第2のトランジスタであるトランジスタ562を含む半導体装置を作製する。実施の形態1乃至実施の形態4のいずれかで一例を示したトランジスタは、トランジスタ562に好適に用いることができる。本実施の形態では、トランジスタ562として実施の形態1で示したトランジスタ140と同様な構造を有するトランジスタを用いる例を示す。
積層するトランジスタ540、トランジスタ562の半導体材料、及び構造は、同一でもよいし異なっていてもよい。本実施の形態では、記憶媒体(メモリ素子)の回路に好適な材料及び構造のトランジスタをそれぞれ用いる例である。
図7は、半導体装置の構成の一例である。図7(A)には、半導体装置の断面を、図7(B)には、半導体装置の平面を、それぞれ示す。ここで、図7(A)は、図7(B)のC1−C2およびD1−D2における断面に相当する。また、図7(C)には、上記半導体装置をメモリ素子として用いる場合の回路図の一例を示す。図7(A)、及び図7(B)に示される半導体装置は、下部に第1の半導体材料を用いたトランジスタ540を有し、上部に第2の半導体材料を用いたトランジスタ562を有する。本実施の形態では、第1の半導体材料を酸化物半導体以外の半導体材料とし、第2の半導体材料を酸化物半導体とする。酸化物半導体以外の半導体材料としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、またはガリウムヒ素等を用いることができ、単結晶半導体を用いるのが好ましい。他に、有機半導体材料などを用いてもよい。このような半導体材料を用いたトランジスタは、高速動作が容易である。一方で、酸化物半導体を用いたトランジスタは、その特性により長時間の電荷保持を可能とする。
図7における半導体装置の作製方法を以下に説明する。
トランジスタ540は、半導体材料(例えば、シリコンなど)を含む基板585に設けられたチャネル形成領域516と、チャネル形成領域516を挟むように設けられた不純物領域520と、不純物領域520に接する金属化合物領域524と、チャネル形成領域516上に設けられたゲート絶縁層508と、ゲート絶縁層508上に設けられたゲート電極層510とを有する。
半導体材料を含む基板585は、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI基板などを適用することができる。なお、一般に「SOI基板」は、絶縁表面上にシリコン半導体膜が設けられた構成の基板をいうが、本明細書等においては、絶縁表面上にシリコン以外の材料からなる半導体膜が設けられた構成の基板も含む。つまり、「SOI基板」が有する半導体膜は、シリコン半導体膜に限定されない。また、SOI基板には、ガラス基板などの絶縁基板上に絶縁膜を介して半導体膜が設けられた構成のものが含まれるものとする。
SOI基板の作製方法としては、鏡面研磨ウェハに酸素イオンを注入した後、高温加熱することにより、表面から一定の深さに酸化層を形成させるとともに、表面層に生じた欠陥を消滅させて作る方法、水素イオン照射により形成された微小ボイドの熱処理による成長を利用して半導体基板を劈開する方法や、絶縁表面上に結晶成長により単結晶半導体膜を形成する方法等を用いることができる。
例えば、単結晶半導体基板の一つの面からイオンを添加して、単結晶半導体基板の一つの面から一定の深さに脆弱化層を形成し、単結晶半導体基板の一つの面上、又は素子基板上のどちらか一方に絶縁膜を形成する。単結晶半導体基板と素子基板を、絶縁膜を挟んで重ね合わせた状態で、脆弱化層に亀裂を生じさせ、単結晶半導体基板を脆弱化層で分離する熱処理を行い、単結晶半導体基板より半導体膜として単結晶半導体膜を素子基板上に形成する。上記方法を用いて作製されたSOI基板も好適に用いることができる。
基板585上にはトランジスタ540を囲むように素子分離絶縁層506が設けられている。なお、高集積化を実現するためには、図7に示すようにトランジスタ540がサイドウォールとなる側壁絶縁層を有しない構成とすることが望ましい。一方で、トランジスタ540の特性を重視する場合には、ゲート電極層510の側面にサイドウォールとなる側壁絶縁層を設け、不純物濃度が異なる領域を含む不純物領域520を設けてもよい。
単結晶半導体基板を用いたトランジスタ540は、高速動作が可能である。このため、当該トランジスタを読み出し用のトランジスタとして用いることで、情報の読み出しを高速に行うことができる。トランジスタ540を覆うように絶縁膜を2層形成する。トランジスタ562および容量素子564の形成前の処理として、該絶縁膜2層にCMP処理を施して、平坦化した絶縁層528、絶縁層530を形成し、同時にゲート電極層510の上面を露出させる。
絶縁層528、絶縁層530は、代表的には酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜、窒化アルミニウム膜、窒化酸化シリコン膜、窒化酸化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。絶縁層528、絶縁層530は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて形成することができる。
また、ポリイミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)等を用いることができる。有機材料を用いる場合、スピンコート法、印刷法などの湿式法によって絶縁層528、絶縁層530を形成してもよい。
なお、絶縁層530において、半導体膜と接する膜は酸化シリコン膜を用いる。
本実施の形態では、絶縁層528としてスパッタリング法により膜厚50nmの酸化窒化シリコン膜を形成し、絶縁層530としてスパッタリング法により膜厚550nmの酸化シリコン膜を形成する。
CMP処理により十分に平坦化した絶縁層530上に半導体膜を形成する。本実施の形態では、半導体膜としてIn−Ga−Zn−O系の金属酸化物ターゲットを用いてスパッタリング法により酸化物半導体膜を形成する。
次に、酸化物半導体膜上に金属膜を成膜し、金属膜、及び酸化物半導体膜を選択的にエッチングして、少なくともチャネル形成領域となる、酸化物半導体層の一部をエッチングによって部分的に薄くした島状の酸化物半導体層544、金属層542a、金属層542b、接続電極層543を形成する。
次に、絶縁層530、酸化物半導体層544、金属層542a、金属層542b、及び接続電極層543上にゲート絶縁層546を成膜し、ゲート絶縁層546上にゲート電極層548を形成する。ゲート電極層548は、導電膜を形成した後に、当該導電膜を選択的にエッチングすることによって形成することができる。
次に、ゲート絶縁層546上に容量配線層549を形成する。容量配線層549は、導電膜を形成した後、当該導電膜を選択的にエッチングすることによって形成することができる。なお、容量配線層549は、ゲート電極層548と同一の工程で形成してもよい。
ゲート絶縁層546として、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、又は酸化ガリウム、酸化アルミニウム等を形成することができる。
ゲート電極層510、ゲート電極層548、容量配線層549、金属層542a、金属層542b、及び接続電極層543に用いることのできる導電膜は、スパッタリング法をはじめとするPVD法や、プラズマCVD法などのCVD法を用いて形成することができる。また、導電膜の材料としては、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素や、上述した元素を成分とする合金等を用いることができる。Mn、Mg、Zr、Be、Nd、Scのいずれか、またはこれらを複数組み合わせた材料を用いてもよい。
導電膜は、単層構造であってもよいし、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、チタン膜や窒化チタン膜の単層構造、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜が積層された2層構造、窒化チタン膜上にチタン膜が積層された2層構造、チタン膜とアルミニウム膜とチタン膜とが積層された3層構造などが挙げられる。
次に、ゲート電極層548をマスクとして用い、ゲート絶縁層546、金属層542a、及び金属層542bを通過して、酸化物半導体層544にドーパント(本実施の形態ではホウ素)を導入する不純物導入処理を行い、その後加熱処理を行う。以上の工程により、酸化物半導体層544に、チャネル形成領域570、一対の低抵抗領域572、ソース領域574、及びドレイン領域576が自己整合的に形成される。なお、チャネル形成領域570、及び一対の低抵抗領域572は、ソース領域574、及びドレイン領域576が形成される領域よりも、薄い領域に形成される。
なお、不純物導入処理後の加熱処理により、酸化物半導体層544と、金属層542a、及び金属層542bが接した状態で加熱される。酸化物半導体層544と、金属層542a、及び金属層542bが接した状態で加熱された場合、酸化物半導体層544中に金属層542a、及び金属層542bが反応及び/または拡散し、ソース領域574、及びドレイン領域576を、さらに低抵抗とすることができる。
チャネル長方向にチャネル形成領域570を挟んで一対の低抵抗領域572、ソース領域574、及びドレイン領域576を含む酸化物半導体層544を有することにより、該トランジスタ562はオン特性(例えば、オン電流及び電界効果移動度)が高く、高速動作、高速応答が可能となる。また、酸化物半導体層544は、ゲート電極層548と重なる領域と、ソース領域574、及びドレイン領域576が形成される領域と、で膜厚が異なる。ゲート電極層の重なる領域の酸化物半導体層544の膜厚は、ソース領域574、及びドレイン領域576が形成される領域の酸化物半導体層544の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層544の薄い領域には、チャネル形成領域570が形成される。チャネル形成領域570の酸化物半導体層の膜厚を薄くすることで、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。
また、チャネル形成領域570は、一対の低抵抗領域572の間に設けられる。このような構成とすることで、チャネル形成領域570に加わる電界を緩和させることができる。また、ソース領域574、及びドレイン領域576は、酸化物半導体層544中に直接形成され、且つ低抵抗領域572を介してチャネル形成領域570と接している。このような構成とすることで、チャネル形成領域570とソース領域574、及びドレイン領域576とのコンタクト抵抗を低くすることができる。
次に、トランジスタ562上に、保護層552を形成する。保護層552は、スパッタリング法やCVD法などを用いて形成することができる。また、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム等の無機絶縁材料を含む材料を用いて形成することができる。
次に、保護層552、ゲート絶縁層546、金属層542a、及び金属層542bに、ソース領域574、及びドレイン領域576にまで達する開口を形成する。また、同時に保護層552、及びゲート絶縁層546に、接続電極層543まで達する開口を形成する。当該開口の形成は、マスクなどを用いた選択的なエッチングにより行われる。
その後、上記開口に接続電極層543とソース領域574と接する配線層580a、及びドレイン領域576と接する配線層580bを形成する。なお、配線層580aにより、トランジスタ540のゲート電極層510と、トランジスタ562のソース領域574が電気的に接続される。
配線層580a、及び配線層580bは、スパッタリング法をはじめとするPVD法や、プラズマCVD法などのCVD法を用いて導電膜を形成した後、当該導電膜をエッチング加工することによって形成される。また、導電膜の材料としては、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素や、上述した元素を含む合金等を用いることができる。Mn、Mg、Zr、Be、Nd、Scのいずれか、またはこれらを複数組み合わせた材料を用いてもよい。
次に、保護層552、及び配線層580a、及び配線層580b上に絶縁層582を形成する。絶縁層582は、ポリイミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、等の有機材料を用いることができる。
次に、絶縁層582に、配線層580a、及び配線層580bにまで達する開口を形成する。当該開口の形成は、マスクなどを用いた選択的なエッチングにより行われる。
その後、上記開口に配線層580a、及び配線層580bに接する配線層584を形成する。なお、図7には配線層580a、及ぶ配線層580bと配線層584との接続箇所は図示していない。
配線層584は、配線層580a、及び配線層580bと同様の材料、及び手法等により形成することができる。
以上の工程でトランジスタ562及び容量素子564が完成する。トランジスタ562は、高純度化し、酸素欠損を補填する酸素を過剰に含む酸化物半導体層544を有するトランジスタである。よって、トランジスタ562は、電気的特性変動が抑制されており、電気的に安定である。また、酸化物半導体層544は、エッチングによりチャネル形成領域570が、ソース領域574、及びドレイン領域576が形成される領域よりも薄い領域に形成されている。そのため、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。
なお、容量素子564は、接続電極層543、ゲート絶縁層546、及び容量配線層549により、構成される。また、容量が不要の場合においては、容量素子564を設けない構成とすることも可能である。
図7(C)には、上記半導体装置をメモリ素子として用いる場合の回路図の一例を示す。図7(C)において、トランジスタ562のソース電極またはドレイン電極の一方と、容量素子564の電極の一方と、トランジスタ540のゲート電極と、は電気的に接続されている。また、第1の配線(1st Line:ソース線とも呼ぶ)とトランジスタ540のソース電極とは、電気的に接続され、第2の配線(2nd Line:ビット線とも呼ぶ)とトランジスタ540のドレイン電極とは、電気的に接続されている。また、第3の配線(3rd Line:第1の信号線とも呼ぶ)とトランジスタ562のソース電極またはドレイン電極の他方とは、電気的に接続され、第4の配線(4th Line:第2の信号線とも呼ぶ)と、トランジスタ562のゲート電極とは、電気的に接続されている。そして、第5の配線(5th Line:ワード線とも呼ぶ)と、容量素子564の電極の他方は電気的に接続されている。
酸化物半導体を用いたトランジスタ562は、オフ電流が極めて小さいという特徴を有しているため、トランジスタ562をオフ状態とすることで、トランジスタ562のソース電極またはドレイン電極の一方と、容量素子564の電極の一方と、トランジスタ540のゲート電極とが電気的に接続されたノード(以下、ノードFG)の電位を極めて長時間にわたって保持することが可能である。そして、容量素子564を有することにより、ノードFGに与えられた電荷の保持が容易になり、また、保持された情報の読み出しが容易になる。
半導体装置に情報を記憶させる場合(書き込み)は、まず、第4の配線の電位を、トランジスタ562がオン状態となる電位にして、トランジスタ562をオン状態とする。これにより、第3の配線の電位が、ノードFGに供給され、ノードFGに所定量の電荷が蓄積される。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下、ロー(Low)レベル電荷、ハイ(High)レベル電荷という)のいずれかが与えられるものとする。その後、第4の配線の電位を、トランジスタ562がオフ状態となる電位にして、トランジスタ562をオフ状態とすることにより、ノードFGが浮遊状態となるため、ノードFGには所定の電荷が保持されたままの状態となる。以上のように、ノードFGに所定量の電荷を蓄積及び保持させることで、メモリセルに情報を記憶させることができる。
トランジスタ562のオフ電流は極めて小さいため、ノードFGに供給された電荷は長時間にわたって保持される。したがって、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となり、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
記憶された情報を読み出す場合(読み出し)は、第1の配線に所定の電位(定電位)を与えた状態で、第5の配線に適切な電位(読み出し電位)を与えると、ノードFGに保持された電荷量に応じて、トランジスタ540は異なる状態をとる。一般に、トランジスタ540をnチャネル型とすると、ノードFGにHighレベル電荷が保持されている場合のトランジスタ540の見かけのしきい値Vth_Hは、ノードFGにLowレベル電荷が保持されている場合のトランジスタ540の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値とは、トランジスタ540を「オン状態」とするために必要な第5の配線の電位をいうものとする。したがって、第5の配線の電位をVth_HとVth_Lの間の電位V0とすることにより、ノードFGに保持された電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、Highレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV0(>Vth_H)となれば、トランジスタ540は「オン状態」となる。Lowレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV0(<Vth_L)となっても、トランジスタ540は「オフ状態」のままである。このため、第5の配線の電位を制御して、トランジスタ540のオン状態またはオフ状態を読み出す(第2の配線の電位を読み出す)ことで、記憶された情報を読み出すことができる。
また、記憶させた情報を書き換える場合においては、上記の書き込みによって所定量の電荷を保持したノードFGに、新たな電位を供給することで、ノードFGに新たな情報に係る電荷を保持させる。具体的には、第4の配線の電位を、トランジスタ562がオン状態となる電位にして、トランジスタ562をオン状態とする。これにより、第3の配線の電位(新たな情報に係る電位)が、ノードFGに供給され、ノードFGに所定量の電荷が蓄積される。その後、第4の配線の電位をトランジスタ562がオフ状態となる電位にして、トランジスタ562をオフ状態とすることにより、ノードFGには、新たな情報に係る電荷が保持された状態となる。すなわち、ノードFGに第1の書き込みによって所定量の電荷が保持された状態で、第1の書き込みと同様の動作(第2の書き込み)を行うことで、記憶させた情報を上書きすることが可能である。
本実施の形態で示すトランジスタ562は、本明細書に開示する、高純度化され、酸素を過剰に含む酸化物半導体膜を酸化物半導体層544に用いることで、トランジスタ562のオフ電流を十分に低減することができる。そして、このようなトランジスタを用いることで、極めて長期にわたり記憶内容を保持することが可能な半導体装置が得られる。
また、本実施の形態で示すトランジスタ562は、チャネル長方向にチャネル形成領域を挟んで一対の低抵抗領域と、ソース領域、及びドレイン領域と、を含む酸化物半導体層を有することにより、該トランジスタはオン特性(例えば、オン電流及び電界効果移動度)が高く、高速動作、高速応答が可能となる。また、酸化物半導体層は、ゲート電極層と重なる領域と、ソース領域、及びドレイン領域が形成される領域と、で膜厚が異なる。ゲート電極層の重なる領域の酸化物半導体層の膜厚は、ソース領域、及びドレイン領域が形成される領域の酸化物半導体層の膜厚よりも薄い。また、酸化物半導体層の薄い領域には、チャネル形成領域が形成される。チャネル形成領域の酸化物半導体層の膜厚を薄くすることで、しきい値電圧(Vth)をプラス方向に調整することができる。したがって、ノーマリーオフの半導体装置を実現することができる。
また、チャネル形成領域は、一対の低抵抗領域の間に設けられる。このような構成とすることで、チャネル形成領域に加わる電界を緩和させることができる。また、ソース領域、及びドレイン領域は、酸化物半導体層中に直接形成され、且つ低抵抗領域を介してチャネル形成領域と接している。このような構成とすることで、チャネル形成領域とソース領域、及びドレイン領域とのコンタクト抵抗を低くすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本明細書に開示する半導体装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。上記実施の形態で説明した半導体装置を具備する電子機器の例について説明する。
図8(A)は、ノート型のパーソナルコンピュータであり、本体3001、筐体3002、表示部3003、キーボード3004などによって構成されている。実施の形態1乃至5のいずれかで示した半導体装置を表示部3003に適用することにより、高性能及び高信頼性なノート型のパーソナルコンピュータとすることができる。
図8(B)は、携帯情報端末(PDA)であり、本体3021には表示部3023と、外部インターフェイス3025と、操作ボタン3024等が設けられている。また操作用の付属品としてスタイラス3022がある。実施の形態1乃至実施の形態5のいずれかで示した半導体装置を表示部3023に適用することにより、より高性能及び高信頼性な携帯情報端末(PDA)とすることができる。
図8(C)は、電子書籍の一例であり、筐体2701および筐体2703の2つの筐体で構成されている。筐体2701および筐体2703は、軸部2711により一体とされており、該軸部2711を軸として開閉動作を行うことができる。このような構成により、紙の書籍のような動作を行うことが可能となる。
筐体2701には表示部2705が組み込まれ、筐体2703には表示部2707が組み込まれている。表示部2705および表示部2707は、続き画面を表示する構成としてもよいし、異なる画面を表示する構成としてもよい。異なる画面を表示する構成とすることで、例えば右側の表示部(図8(C)では表示部2705)に文章を表示し、左側の表示部(図8(C)では表示部2707)に画像を表示することができる。実施の形態1乃至実施の形態5のいずれかで示した半導体装置を表示部2705、表示部2707に適用することにより、高性能及び高信頼性な電子書籍とすることができる。表示部2705として半透過型、又は反射型の液晶表示装置を用いる場合、比較的明るい状況下での使用も予想されるため、太陽電池を設け、太陽電池による発電、及びバッテリーでの充電を行えるようにしてもよい。なおバッテリーとしては、リチウムイオン電池を用いると、小型化を図れる等の利点がある。
また、図8(C)では、筐体2701に操作部などを備えた例を示している。例えば、筐体2701において、電源2721、操作キー2723、スピーカー2725などを備えている。操作キー2723により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキーボードやポインティングデバイスなどを備える構成としてもよい。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成としてもよい。さらに、電子書籍2700は、電子辞書としての機能を持たせた構成としてもよい。
また、図8(C)に示す電子書籍は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすることも可能である。
図8(D)は、携帯電話であり、筐体2800及び筐体2801の二つの筐体で構成されている。筐体2801には、表示パネル2802、スピーカー2803、マイクロフォン2804、ポインティングデバイス2806、カメラ用レンズ2807、外部接続端子2808などを備えている。また、筐体2800には、携帯電話の充電を行う太陽電池セル2810、外部メモリスロット2811などを備えている。また、アンテナは筐体2801内部に内蔵されている。実施の形態1乃至実施の形態5のいずれかで示した半導体装置を表示パネル2802に適用することにより、高性能及び高信頼性な携帯電話とすることができる。
また、表示パネル2802はタッチパネルを備えており、図8(D)には映像表示されている複数の操作キー2805を点線で示している。なお、太陽電池セル2810で出力される電圧を各回路に必要な電圧に昇圧するための昇圧回路も実装している。
表示パネル2802は、使用形態に応じて表示の方向が適宜変化する。また、表示パネル2802と同一面上にカメラ用レンズ2807を備えているため、テレビ電話が可能である。スピーカー2803及びマイクロフォン2804は音声通話に限らず、テレビ電話、録音、再生などが可能である。さらに、筐体2800と筐体2801は、スライドし、図8(D)のように展開している状態から重なり合った状態とすることができ、携帯に適した小型化が可能である。
外部接続端子2808はACアダプタ及びUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能であり、充電及びパーソナルコンピュータなどとのデータ通信が可能である。また、外部メモリスロット2811に記録媒体を挿入し、より大量のデータ保存及び移動に対応できる。
また、上記機能に加えて、赤外線通信機能、テレビ受信機能などを備えたものであってもよい。
図8(E)は、デジタルビデオカメラであり、本体3051、表示部(A)3057、接眼部3053、操作スイッチ3054、表示部(B)3055、バッテリー3056などによって構成されている。実施の形態1乃至実施の形態5のいずれかで示した半導体装置を表示部(A)3057、表示部(B)3055に適用することにより、高性能及び高信頼性なデジタルビデオカメラとすることができる。
図8(F)は、テレビジョン装置の一例を示しており、筐体9601に表示部9603が組み込まれている。表示部9603により、映像を表示することが可能である。また、ここでは、スタンド9605により筐体9601を支持した構成を示している。実施の形態1乃至実施の形態5のいずれかで示した半導体装置を表示部9603に適用することにより、高性能及び高信頼性なテレビジョン装置とすることができる。
図8(F)に示すテレビジョン装置の操作は、筐体9601が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機により行うことができる。また、リモコン操作機に、当該リモコン操作機から出力する情報を表示する表示部を設ける構成としてもよい。
なお、図8(F)に示すテレビジョン装置は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。