JP6141671B2 - β−1,3−1,6−グルカンを含有する組成物 - Google Patents
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即ち、本発明は、β−1,3−1,6−グルカンを2〜25質量%、炭素数2〜6の多価アルコールを60〜85質量%、及び水を10〜26質量%含有してなり、かつβ−1,3−1,6−グルカン含量≦水含量を満足することを特徴とする化粧料の製造に用いられる組成物にある。
グルコースが、β−1,3−グリコシド結合及びβ−1,6−グリコシド結合により連結されたβグルコースをβ−1,3−1,6−グルカンといい、(1)主鎖がβ−1,3−グリコシド結合であり、β−1,6−グリコシド結合の分岐があるもの、(2)主鎖がβ−1,3−グリコシド結合とβ−1,6−グリコシド結合とからなるもの等が知られている。なお、本発明で使用するβ−1,3−1,6−グルカンとしては、一部にβ−1,4−グリコシド結合等の結合を有するものも使用できるが、β−1,3−グリコシド結合及びβ−1,6−グリコシド結合以外のグルコシド結合の含量は、β−1,3−グリコシド結合及びβ−1,6−グリコシド結合の合計に対して、10モル%以下でなければならない。
また、抽出されたβ−1,3−1,6−グルカンの濃縮方法としては、水分の除去あるいは粉末化のための方法であれば特に限定されず、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥、溶媒による沈殿回収等が挙げられ、これらの組合せでもよい。中でも、β−1,3−1,6−グルカンが純度良く得られることから、β−1,3−1,6−グルカンを水で抽出した後、エタノール等の溶媒でβ−1,3−1,6−グルカンを沈殿させ、乾燥することが好ましい。
炭素数2〜6の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−1,2−ブタンジオール、2−メチル−2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,3ブタンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−2,3−ペンタンジオール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−2,4−ブタンジオール等の2価アルコール又はその縮合物;
〔製造例1〕培養上澄液
黒酵母(寄託番号FERM BP-8391)を、ポテトデキストロース寒天斜面培地で培養して保存菌株とし、YM液体培地(ディフコ社製)100mlを入れた500mlの三角フラスコに接種して、28℃にて3日間前培養した。この培養液を、クザペック(Czapeak's)培地(ディフコ社製)15リットルを入れた30リットルの発酵槽に移し、28℃にて3日間培養した。培養液を、90℃で30分加熱して殺菌した後、15リットルの水を加えてから遠心分離によって菌体を除去し、培養上澄液を得た。この培養上澄液に含まれるβ−1,3−1,6−グルカンは、一般式(1)において、a= 、b= 、aに対するbの比が0.65で、質量平均分子量が30万である化合物である。
サンプルB:製造例1で得られた培養上澄液を噴霧乾燥(スプレードライ)したもの
製造例1で得られた培養上澄液を用いて、特許文献4の実施例1に準拠してβ−1,3−1,6−グルカンのアルコール沈殿物を得た。このアルコール沈殿物は、β−1,3−1,6−グルカン33%、エタノール66%、水分1%を含有していた。
温度計、攪拌装置を備えた容器に多価アルコールを入れ、撹拌しながらサンプルAまたはサンプルBを添加した。次に、60℃に加温しながら水を添加し、更に60℃で1時間撹拌することにより、表1に示す組成の実施例1〜8及び比較例1〜4の組成物を得た。
容器に1,3−ブタンジオールと製造例2で得られたアルコール沈殿物を入れ、ディスパーで均一に分散させることにより、表1に示す組成の比較例5〜6の組成物を得た。なお、比較例5〜6の組成物に含まれるエタノールは全てアルコール沈殿物由来である。また、以下の表中では、β−1,3−1,6−グルカンをβグルカン、1,3−ブタンジオールを1,3−BGと記載した。
〔流動性試験〕
組成物を100mlの蓋付きのガラス製サンプル瓶に入れ、25℃の恒温槽に24時間保存した後、以下の基準で流動性を評価した。なお、組成物をサンプル瓶に入れた直後は、いずれの組成物も流動していた。
◎:サンプル瓶を横にすると組成物が流動し、流動性が良好。
○:サンプル瓶を横にしても組成物は流動しないが、サンプル瓶を振ると流動性が回復し、流動性がやや良好。
×:サンプル瓶を振っても流動性が回復せず、流動性が不良。
流動性試験後のサンプル瓶を40℃の恒温槽に72時間保存し、沈降物の有無により分散安定性を評価した。
○:沈降物が見られず、分散安定性が良好。
×:沈降物が見られ、分散安定性が不良。
流動性試験及び安定性試験で結果が良好だった実施例1〜8及び比較例5の組成物、並びにサンプルAについて、以下の方法で水への溶解性試験を行った。結果を表3に示す。
25℃の蒸留水にβ−1,3−1,6−グルカンがそれぞれ0.1%、0.5%、1%、2%となるように添加し、ボルテックスミキサーで10分間攪拌した後、以下の基準で流動性を評価した。
○:透明で濁りが認められず、完全に溶解している。
△:わずかに濁りが認められ、溶解が不十分である。
×:明らかに白濁しており、溶解が不十分である。
実施例1及び比較例5の組成物について、化粧水として使用感を評価するめ、表4の組成の化粧水を調整し、下記の方法により、感触試験・皮膚刺激試験を行った。結果を表5に示す。なお、比較例7の水溶液のエタノールは比較例5由来のものである。
1gの化粧用脱脂綿に、実施例9、10又は比較例10の水溶液を浸み込ませ、被験者10人(男性6人、女性4人)の右眼下部にこの水溶液の脱脂綿を、左眼下部に蒸留水(ブランク)のみを浸み込ませた脱脂綿を、同時に30分貼り付けた後、左右の感触の違いを下記の基準で数値化し、被験者10人の数値の合計を求めた。結果を表5に示す。
・うるおい感
2点:しっとりした感じがあり、うるおい感が高い
1点:特に差が感じられない
0点:ぱさついた感じがあり、うるおい感が低い
・べとつき感
2点:べとついた感じはしない
1点:ややべとついた感じがある
0点:べたべた感じがある
・ひりひり感
2点:ひりひりした刺激を感じない
1点:ややひりひりした刺激を感じる
0点:明らかにひりひりした刺激を感じる
Claims (4)
- β−1,3−1,6−グルカンを2〜25質量%、炭素数2〜6の多価アルコールを60〜85質量%、及び水を10〜26質量%含有してなり、かつβ−1,3−1,6−グルカン含量≦水含量を満足することを特徴とする化粧料の製造に用いられる組成物。
- 一般式(1)のaに対するbの比が0.2〜1であることを特徴とする請求項2に記載の化粧料の製造に用いられる組成物。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化粧料の製造に用いられる組成物の製造方法において、β−1,3−1,6−グルカンと、炭素数2〜6の多価アルコールとのスラリーの分散物に、水を加える工程を有することを特徴とする組成物の製造方法。
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