JP6141106B2 - 振動型アクチュエータおよび光学機器 - Google Patents

振動型アクチュエータおよび光学機器 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置のレンズ鏡筒等に用いる振動型アクチュエータに関するものである。
圧電素子の超音波振動を利用した超音波モータは、小型で高い駆動力が得られ、広い速度レンジに対応でき、低振動かつ低騒音であるという特徴を有する。これらの特徴により、超音波モータは、例えば小型かつ高出力のモータが求められるカメラのレンズ鏡筒内において、フォーカスレンズの直線駆動やカム筒の回転駆動等に用いられる。超音波モータの駆動原理としては、圧電効果による圧電素子の伸縮を用いて振動子の共振を発生させ、その振動を振動子に圧接された摩擦部材に伝えることで物体を駆動する。
特許文献1に記載の超音波モータは、摩擦部材との接触部が設けられた平板状の振動子に複数の振動モードを発生させ、振動モードの組み合わせにより接触部に楕円運動を発生させる。摩擦部材は接触部に対して圧接されており、接触部に楕円運動が発生すると、接触部と摩擦部材は接触と離間を繰り返す。これにより、摩擦部材は振動子に対して相対的に駆動される。摩擦部材の共振周波数が振動子の駆動周波数帯域と重なると、摩擦部材の共振が誘発され、不要な振動や駆動力の低下、騒音が発生し得る。この問題に対して、特許文献2では振動子の駆動周波数帯域と摩擦部材の共振周波数とが重ならないように、摩擦部材の共振周波数を特定の範囲内に収まるように設計することが提案されている。特許文献2では、摩擦部材の厚みや材質を変更する等の方法により共振周波数が設定される。
特開2004−304887号公報 特開平9−215348号公報
摩擦部材の設計において、例えば薄くて長い摩擦部材を使用すれば、高次を含めた全ての面外方向屈曲振動モードの共振周波数が低くなる。しかし、この場合、摩擦部材の共振周波数が密に分布することとなるので、振動子の駆動周波数帯域と摩擦部材の共振周波数が重ならないように設計することが困難であった。
本発明の目的は、振動子と接触する被駆動部材の共振が発生しにくく、不要な振動が抑制された高出力で低騒音の振動型アクチュエータを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る装置は、圧電素子を有する振動子と、前記振動子と圧接し、前記圧電素子の駆動により前記振動子に対して相対的に移動する摩擦部材と、前記摩擦部材を保持する保持部材を備え、前記摩擦部材は部、及び複数の取り付け用の固定部を有し、前記部により区分される前記摩擦部材の各領域が前記固定部により前記保持部材にそれぞれ固定されている。
本発明によれば、振動子と接触する被駆動部材の共振が発生しにくく、不要な振動が抑制された高出力で低騒音の振動型アクチュエータを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る構成例の別例を説明する図である。 図2の構成例を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態の構成例を示す図である。 被駆動部材の固定方法を説明する図である。 本発明に係る実施形態の効果を説明する図である。
以下に本発明の各実施形態に係る振動型アクチュエータとして、小型高出力モータが求められる撮像装置等の光学機器のレンズ鏡筒に使用する超音波モータを例示して説明する。
本発明の実施形態を説明する前に、図5を参照して、被駆動部材(以下、摩擦部材ともいう)の固定方法について説明する。摩擦部材に複数の固定部を設けることにより、摩擦部材を複数の短い梁が固定部で連結したものとみなせる構成にし、共振周波数を高くして、その分布を疎にする方法がある。ただし、この方法では、梁に生じる応力の伝達が固定部で完全に遮断できる程度に、固定部の支持剛性を大きく必要がある。図5(A)は、1つの梁の両端及び中央に固定部を設けた構成とし、支持剛性が十分に大きい例を示す概念図である。1つの梁のA部とB部は両端がそれぞれ固定部に固定されているので、A部に応力が生じた場合でも、B部への応力の伝達が遮断される。しかし、カメラのような小型機器ではこのような固定部は現実的ではない。また、固定部の支持剛性が不十分である場合、応力が固定部を越えて伝達するので、共振周波数を高くして、その分布を疎にする効果が十分得られない。図5(B)は、1つの梁の両端及び中央に固定部を設けた構成にて、その支持剛性が十分ではない例を示す概念図である。A部に生じた応力がB部へ伝達することを示している。
以下の実施形態では、摩擦部材の固定部での応力の伝達を低減し、共振周波数を従来よりも高くして共振周波数の分布を疎にするための構成を説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る超音波モータ1の構成例を示す図である。図1(A)は超音波モータ1を、振動子11と摩擦部材31の相対移動方向から見た場合の図である。駆動方向(x方向)を紙面に垂直な方向とする。図1(B)は、図1(A)に示す超音波モータ1のA−A線に沿う断面図である。x方向を左右方向とする。
振動子11は圧電素子11aを金属板11bに貼り付けた構造を有する。圧電素子11aに対し、図示しない圧電素子駆動部が交流電圧を印加することで振動子11に2つの振動モードを発生させる。この2つの振動モードを組み合わせることにより金属板11bに設けられた複数の接触部11cに楕円運動が発生する。なお、接触部11cに楕円運動を発生させる原理の詳細な説明については省略する(前記特許文献1参照)。
振動子11は振動子支持部材(以下、単に支持部材という)21を介してベース部材51に支持される。ベース部材51は、レンズ鏡筒等に固定される部材であり、支持部材21を介して振動子11を並進可能に支持する。加圧部材61は、振動子11とベース部材51との間に設けられ、摩擦部材31に対して接触部11cを適度の付勢力で圧接させる。加圧部材61は、ばね等の弾性部材である。支持部材21は、例えば薄板状の金属板であり、振動子11の摩擦部材31への圧接方向にのみ剛性が小さい構造となっている。
図1(C)は摩擦部材31及び保持部材41の構成の要部を示す斜視図である。振動子11に対して相対的に移動可能な摩擦部材31は、保持部材41に対して複数箇所で固定されている。保持部材41は、図1(A)に示すように、側面に複数の溝部41aを有する(図1(C)では不図示)。ベース部材51は、これらの溝部41aと対応する位置に複数の溝部51aを有する。複数の転動部材71はボールやコロ等であり、保持部材41の溝部41aとベース部材51の溝部51aとの間に配置される。これにより、摩擦部材31及び保持部材41は、x方向にのみ移動可能に支持されている。本構成において、振動子11の振動によって接触部11cに楕円運動を発生させると、振動が摩擦部材31に伝達されるため、摩擦部材31及び保持部材41はx方向(駆動方向)に移動する。保持部材41に設けた出力取り出し部41bは駆動対象に固定される。駆動対象は、例えばフォーカスレンズ等の光学素子であり、保持部材41の移動に従って駆動対象を駆動することができる。
図1(C)に示すように、摩擦部材31は、振動子11の接触部11cと当接する接触面31aと、複数のスリット部31bを有する。スリット部31bは、接触面31aとは反対側の面において、凹部として形成されている。これらのスリット部31bにより3つに区分される摩擦部材31の各領域には、複数の取り付け用の固定部31c1〜3がそれぞれ設けられている。摩擦部材31は固定部31c1〜3を介して保持部材41にねじ締結等で取り付けられる。各スリット部31bの形成位置は、摩擦部材31の中央部を保持部材41に取り付ける第2の固定部31c2と、摩擦部材31の両端部を保持部材41にそれぞれ取り付ける第1及び第3の固定部との中間である。本実施形態では、第1のスリット部31bの形成位置を、第1の固定部31c1と第2の固定部31c2との中央とし、第2のスリット部31bの位置を、第2の固定部31c2と第3の固定部31c3との中央としている。なお、保持部材41は、第1の固定部31c1及び第2の固定部31c2が取り付けられる部分の間が部分的に切り欠かれていて、凹部41cが形成されている。同様に、保持部材41にて第2の固定部31c2及び第3の固定部31c3が取り付けられる部分の間が部分的に切り欠かれていて、凹部41dが形成されている。
このように摩擦部材31は、見かけ上3つの梁が並び、かつそれぞれが特定の位置で保持された構造とみなすことができる。梁同士の間にはスリット部31bが設けられているため、応力の伝達は低減されており、梁は各々分離したものとみなせる。一般的に、梁における共振周波数は梁の長さの二乗に反比例するため、3つに分割された摩擦部材31の共振周波数は高くなる。
本実施形態における摩擦部材31の共振周波数の分布の変化を図6に示す。図6(A)は、スリット部を形成していない摩擦部材31の両端部を保持部材41に固定した場合の比較例を示す。左側の斜視図で示すように、両端部を固定する方法で摩擦部材31を保持部材41に固定した場合の共振周波数の分布を右側に図示する。横軸は周波数を表し、1次ないし5次振動の共振周波数をf1ないしf5で例示する。縦軸は振動の強さを表す。一方、図6(B)は、摩擦部材31に複数のスリット部31bを形成し、スリット部31bにより区分される各領域について、それぞれの固定部31c1〜3を介して保持部材41に固定した構成を左側の斜視図に示す。摩擦部材31の長手方向にて3箇所で保持部材41に固定した場合の共振周波数の分布を右側に図示する。横軸は周波数を表し、1次振動及び2次振動の共振周波数をF1及びF2で例示する。
図6(A)の固定方法を実施した場合、摩擦部材31の共振周波数が低いため、1次から5次までの共振周波数f1、f2、f3、f4、f5が密に分布している。この時、駆動周波数帯域と、共振周波数が重ならないように設計することは困難である。つまり、図6(A)では駆動周波数帯域がf3より大きく、かつf5未満である場合、この範囲に共振周波数f4がかかってしまう。
これに対し、図6(B)の固定方法を実施した場合、摩擦部材31の共振周波数が高いため、1次と2次の共振周波数F1,F2が疎に分布している。共振周波数同士の間隔が広いため、駆動周波数帯域と共振周波数が重ならないように設計することは容易である。図6(B)で共振周波数F1,F2は駆動周波数帯域外である。よって、摩擦部材31の共振が発生しにくく、不要な振動が抑制された高出力で低騒音の超音波モータを実現できる。
本実施形態では、摩擦部材31に2つのスリット部31bを設け、スリット部31bにより区分される各領域に対して、1箇所ずつに固定部を設けている。しかし、スリット部や固定部の数及び位置は仕様に応じて変更が可能である。また、本実施形態では摩擦部材31に対し、接触面31aとは反対側の面にスリット部31bを設けている。これに限らず、振動子11との接触に影響を与えない範囲であれば、その他の面にスリット部を設けてもよい。
摩擦部材31の共振周波数は、スリット部31bと固定部31cとの位置関係により変化する。図2は、1つのスリット部31bによって2つに区分される摩擦部材31の各領域を、当該領域の両端近傍にて固定部31cでそれぞれ保持部材41に固定した構造を例示した斜視図である。一般に、梁は両端固定の場合に共振周波数が最も高くなる。そのためスリット部31b及び固定部31cについては、スリット部31bによって区分される摩擦部材31の各領域において、当該領域の両端近傍にて固定部31c1〜4をそれぞれ設けることが好ましい。図2の例では1つのスリット部31によって摩擦部材31が2分される。摩擦部材31の2つの領域を、第1の領域と第2の領域とする。この場合、第1の領域の一端部は第1の固定部31c1で保持部材41に取り付けられ、他端部が第2の固定部31c2で保持部材に取り付けられる。また、第2の領域の一端部は第3の固定部31c3で保持部材41に取り付けられ、他端部が第4の固定部31c4で保持部材に取り付けられる。第2の固定部31c2と第3の固定部31c3は、スリット部31bの形成位置の近傍にて両側に配置された位置関係となる。
次に、図3を参照して防音対策について説明する。超音波モータ1の摩擦部材31において、外部からの振動や振動子11の接触及び離間により可聴周波数帯域の共振が誘発された場合、超音波モータ1の駆動中に異音が発生する可能性がある。そのため、摩擦部材31の可聴周波数帯域から共振周波数を除外し、可聴周波数帯域の共振を防ぐ対策が必要となる。
図3(A)は摩擦部材31の構成例を示す側面図である。図3(B)は、スリット部31bにより2分された摩擦部材31の各領域31d、31eを、それぞれが独立した梁131a、131bであると仮定した場合の模式図である。梁131a、131bは、摩擦部材31の固定部31cと同様の位置で支持されているものとする。摩擦部材31の可聴周波数帯域における共振を防ぐためには、梁131a、131bの面外方向屈曲1次振動モードの共振周波数を可聴周波数帯域外とし、上限(約20kHz)よりも高くする。なお、面外方向屈曲1次振動モードとは、図3(B)に破線で示すように、摩擦部材31において振動子11との接触面31aに対して垂直な方向の振動モードである。
図3(C)は、摩擦部材31にスリット部31bを設けることにより厚みが薄くなった部位(薄肉部)31fを両端固定の梁と仮定した場合の模式図である。この場合、摩擦部材31の可聴周波数帯域における共振を防ぐためには、梁としての薄肉部131cの面外方向屈曲1次振動モードの共振周波数を可聴周波数帯域外とし、上限よりも高くする。なお、面外方向屈曲1次振動モードとは、図3(C)に破線で示すように、摩擦部材31において振動子11との接触面31aに対して垂直な方向の振動モードである。
本実施形態によれば、従来の構造に比べて被駆動部材の共振周波数を高くし、共振周波数の分布を疎にすることができる。これにより、駆動周波数帯域外に共振周波数を容易に設定できるので、被駆動部材の共振が発生しにくく、不要な振動が抑制された高出力で低騒音の超音波モータを実現できる。
なお、本実施形態では、振動子11として圧電素子11aを金属板11bに貼り付けた構造を例示して説明した。これに限らず、例えば複数の圧電素子を貼り合わせたバイモルフ構造の振動子等を用いても同様の効果を得ることができる。このような構成上の変更は後述の実施形態でも同様に可能である。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態にて第1実施形態の場合と同様の構成要素については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略する。本実施形態では回転駆動型アクチュエータを例示する。
図4は本実施形態に係る超音波モータ2の構成例を示す。図4(A)は超音波モータ2の一部を切り欠いて示す側面図であり、図4(B)は図4(A)のA−A線に沿う断面図である。本実施形態の超音波モータ2では、2つの振動子11を平行に並べることで回転駆動を行う。振動子11は圧電素子11aを金属板11bに貼り付けた構造をもつ。圧電素子駆動部は、各圧電素子11aに対して交流電圧を印加することで、各振動子11に複数の振動モードを発生させる。これらの複数の振動モードを組み合わせることにより金属板11bに設けた接触部11cに楕円運動が発生する。接触部11cは、各振動子11の金属板11bにそれぞれ設けられている。
2つの振動子11は支持部材21を介してベース部材51に支持されている。振動子11とベース部材51との間に設けた加圧部材61は、摩擦部材31に対して接触部11cを適度の力で圧接させる。支持部材21は、例えば薄板状の金属板であり、振動子11の摩擦部材31への圧接方向にのみ剛性が小さい構造となっている。円環状の摩擦部材31は、円盤上の保持部材41に複数箇所で固定されている。ベース部材51は円筒状部51aと軸部51bを有する。軸部51bの中心軸を図4(B)にz軸で示す。軸部51bを挟んで振動子11及び加圧部材61が回転対称に配置される。軸部51bと保持部材41との間の軸受部としてベアリング81が設けられている。ベース部材51にはベアリング81の内輪が固定され、保持部材41はベアリング81の外輪に固定されている。よって、保持部材41はベース部材51に対してz軸回りに回転可能に軸支されている。
本構成において、2つの振動子11を振動させて接触部11cに楕円運動を発生させると、接触部11cの楕円運動が摩擦部材31に伝達される。これにより摩擦部材31及び保持部材41はz軸回りに回転駆動される。保持部材41に設けた出力取り出し部41bを介して駆動力を取り出すことができる。出力取り出し部41bは、例えばフランジ状の部分であり、カム筒等の駆動対象にネジ締結で固定される。出力取り出し部41bの回転により駆動対象が回転駆動される。
図4(C)を参照して、摩擦部材31及び保持部材41の構造の詳細について説明する。図4(C)は摩擦部材31及び保持部材41の要部を示す斜視図である。摩擦部材31は円環形状であり、振動子11の接触部11cとの接触面31aを有する。接触面31aとは反対側の面に、複数のスリット部31bが設けられている。複数のスリット部31bは、中心軸の回りに等角度間隔(本例では90度間隔で4箇所)で形成されている。スリット部31bにより区分される摩擦部材31の各領域には、固定部31cがそれぞれ設けられている。摩擦部材31は、各スリット部31bの近傍の両側にそれぞれ設けた固定部31cを介して保持部材41に固定される。これにより摩擦部材31は、円周方向に沿って見かけ上4つに区分される梁が並び、それぞれの梁が特定の位置にて保持された構造とみなすことができる。梁同士の間にはスリット部31bが設けられているため、応力の伝達は低減されており、梁は各々分離したものとみなせる。一般的に、梁における共振周波数は梁の長さの二乗に反比例するため、4つに区分された摩擦部材31の共振周波数は高くなる。第1実施形態の場合と同様に、摩擦部材31の共振周波数が高くなるので、共振周波数の分布を疎にすることができる。これにより共振周波数と駆動周波数が重ならないようにする設計が容易となる。摩擦部材31の共振が発生しにくく、不要な振動が抑制された高出力で低騒音の超音波モータを実現できる。
本実施形態によれば、2つの振動子11を平行に並べることで、被駆動部材の回転に伴って駆動対象の回転駆動を実現できる。なお、ベース部材51の軸部51bの中心軸(z軸)回りに配置される振動子11の数は3以上でもよく、スリット部31b、固定部31cの数及び配置は仕様に応じて変更可能である。また、振動子11との接触に影響を与えない範囲内であれば、摩擦部材31にて接触面31aの反対面以外の面にスリット部を設けてもよい。但し、スリット部31b及び固定部31cは、スリット部31bによって区分される摩擦部材31の各領域において、その両端部の近傍に固定部31cを設けることが好ましい。すなわち、各スリット部31bの形成位置の近傍には両側に固定部31cが配置される。摩擦部材31において、スリット部31bにより区分される各領域を固定部31cと同様の位置で支持された梁と仮定した場合、その梁の屈曲方向1次振動モードの共振周波数は20kHzより大きいものとする。スリット部31bを設けることにより肉厚が薄くなった部位を両端固定の梁と仮定した場合、その梁の屈曲方向1次振動モードの共振周波数は20kHzより大きいものとする。
1,2 超音波モータ
11 振動子
21 支持部材
31 摩擦部材(被駆動部材)
41 保持部材
51 ベース部材

Claims (12)

  1. 圧電素子を有する振動子と、
    前記振動子と圧接し、前記圧電素子の駆動により前記振動子に対して相対的に移動する摩擦部材と、
    前記摩擦部材を保持する保持部材を備え、
    前記摩擦部材は部、及び複数の取り付け用の固定部を有し、前記部により区分される前記摩擦部材の各領域が前記固定部により前記保持部材にそれぞれ固定されていることを特徴とする振動型アクチュエータ。
  2. 前記部は、前記摩擦部材にて前記振動子と接触する面とは異なる面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  3. 前記部は、前記摩擦部材にて前記振動子と接触する面とは反対側の面に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記部により区分される前記摩擦部材の各領域は、それらの端部が前記複数の固定部により前記保持部材に固定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  5. 前記部は、前記摩擦部材及び保持部材の駆動方向において、前記複数の固定部のうち、第1の固定部により前記摩擦部材を前記保持部材に固定した位置と、第2の固定部により前記摩擦部材を前記保持部材に固定した位置との間に形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  6. 前記摩擦部材及び保持部材の駆動方向において、前記摩擦部材に前記部が形成された薄肉部の両端が前記固定部により前記保持部材に固定されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  7. 前記部により区分される前記摩擦部材の各領域を、前記固定部により前記保持部材にそれぞれ固定することにより構成される梁の面外方向屈曲1次振動モードの共振周波数は、可聴周波数帯域外であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  8. 前記薄肉部の両端を前記固定部により前記保持部材に固定することによって構成される梁の面外方向屈曲1次振動モードの共振周波数は、可聴周波数帯域外であることを特徴とする請求項6に記載の振動型アクチュエータ。
  9. 前記保持部材に固定された前記摩擦部材の共振周波数は、前記圧電素子の駆動周波数帯域外であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  10. 前記振動子の支持部材と、
    前記支持部材を介して前記振動子を並進可能に支持するベース部材と、
    前記ベース部材と前記保持部材との間に配置される転動部材を備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  11. 円環状の前記摩擦部材と、
    前記保持部材を回転可能に支持するベース部材と、
    前記ベース部材と前記摩擦部材との間に配置された複数の前記振動子を備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
    前記保持部材の移動によって駆動される光学素子を備えることを特徴とする光学機器。
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