JP6136782B2 - 高Cr鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
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[Cr]/[Ni]≦2.5 …(1)
ここで、[Cr]および[Ni]は、それぞれ溶鋼中におけるCrおよびNiの含有率(質量%)である。
メニスカスにおける、鋳造方向に沿った単位長さあたりの鋳型の内径変化率が5%/m未満では、鋳型と凝固殻との乖離を抑制できず、32%/mよりも高いと凝固殻の座屈が生じる。そのため、メニスカスにおける内径変化率を5〜32%/mとする。メニスカスにおける内径変化率は、6〜25%/mが望ましい。メニスカスより下方における内径変化率はメニスカスにおける内径変化率よりも小さくする。メニスカスから15mm以上下方における内径変化率は2〜6%/mが望ましく、40mm以上下方における内径変化率は1〜5%/mが望ましい。
鋳型の下端部における内径が160mm未満では、鋳型内の溶鋼のメニスカスにおける熱の供給が少なすぎるため、溶鋼の凝固が促進され、鋳型と凝固殻の乖離が生じやすい。一方、鋳型の下端部における内径が400mmよりも大きいと、凝固殻の曲率半径が大きすぎるため、局所的に鋳型のテーパによる凝固殻の座屈が生じやすい。そのため、鋳型の下端部における内径を160〜400mmとする。鋳型の下端部における内径は、170〜380mmが望ましい。
鋳型内の溶鋼のメニスカス上に配置するモールドフラックスの凝固点が1100℃未満では、モールドフラックスによる溶鋼の緩冷却効果を十分に得ることができず、縦割れ等が発生し、丸鋳片の表面品質が低下する。一方、凝固点が1260℃よりも高いと、モールドフラックスが急速に凝固するため、鋳型と凝固殻との間の潤滑に必要な消費量を得ることが困難となり、丸鋳片の表面品質が低下する。そのため、凝固点が1100〜1260℃のモールドフラックスを使用する。モールドフラックスは、凝固点が1120〜1250℃のものが望ましい。
鋳造速度が0.3m/min未満では、鋳型内への溶鋼の供給が不足し、鋳型内の溶鋼のメニスカスにおける熱の供給が少なすぎるため、溶鋼の凝固が促進され、鋳型と凝固殻の乖離が生じやすい。一方、鋳造速度が2.5m/minよりも速いと凝固殻が薄くなり過ぎて、凝固殻の不均一成長を助長させる。凝固殻が不均一成長した場合、薄い部分に応力が集中してブレークアウトを生じさせる可能性がある。そのため、鋳造速度を0.3〜2.5m/minとする。鋳造速度は、0.4〜2.0m/minが望ましい。
上述のCr含有率が8%以上、30%以下の溶鋼に、下記(1)式を満足する条件でNiを含有させてもよい。Niを含有させた溶鋼において、下記(1)式を満足する場合に、本発明で規定する鋳型およびモールドフラックスを使用し、鋳造速度を本発明で規定する範囲とすることによる鋳片の表面性状の改善幅が大きい。
[Cr]/[Ni]≦2.5 …(1)
ここで、[Cr]および[Ni]は、それぞれ溶鋼中におけるCrおよびNiの含有率(質量%)である。
円形断面鋳型を備えた連続鋳造装置を用いて、丸鋳片を連続鋳造した。用いた鋼種は、表1に示す化学組成のものとした。いずれの鋼種とも、Cr含有率が本発明の規定する範囲を満たしている。
表2には、試験結果として、得られた鋳片の品質評価結果を示した。品質評価は、表面性状の評価、すなわち縦割れ、ディプレッションおよびかぶれ疵の発生状況の評価によって行った。同表において評価は優、良、不可および不能の4段階評価とし、それぞれの評価の意味は以下のとおりである。
優:縦割れ、ディプレッションおよびかぶれ疵がいずれも発生しないか、ディプレッションがグラインダーによる手入れを必要としない程度にわずかに発生した
良:縦割れ、ディプレッションおよびかぶれ疵が発生したものの、軽度であり、コストメリットがある範囲でのグラインダーによる手入れによって除去可能な程度であった
不可:重度の縦割れ、ディプレッションおよびかぶれ疵が発生し、グラインダーによる手入れによって除去しても、コストメリットがない程度であった
不能:重度の縦割れ、ディプレッションおよびかぶれ疵が発生し、連続鋳造の操業自体が困難であった
Claims (2)
- 内壁面の横断面形状が円形の鋳型を用い、Cr含有率が8質量%以上、30質量%以下の溶鋼を丸鋳片に連続鋳造する方法であって、
前記鋳型の前記内壁面が下方ほど次第に縮小し、鋳造方向に沿った単位長さあたりの内径変化率がメニスカスにおいて5〜32%/mで、メニスカスより下方における内径変化率はメニスカスにおける内径変化率よりも小さく、
前記鋳型の下端部における内径が160〜400mmであり、
凝固点が1100〜1260℃のモールドフラックスを用い、鋳造速度を0.3〜2.5m/minとすることを特徴とする高Cr鋼の連続鋳造方法。 - 前記溶鋼が下記(1)式を満足する条件でNiを含有することを特徴とする請求項1に記載の高Cr鋼の連続鋳造方法。
[Cr]/[Ni]≦2.5 …(1)
ここで、[Cr]および[Ni]は、それぞれ溶鋼中におけるCrおよびNiの含有率(質量%)である。
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JP2013182733A JP6136782B2 (ja) | 2013-09-04 | 2013-09-04 | 高Cr鋼の連続鋳造方法 |
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