JP2012020293A - 浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋳造初期及び鋳造末期に、鋳型内の溶鋼の湯面変動を起こりにくくする。
【解決手段】連続鋳造において、鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前まで、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さを深くする。そして、鋳造開始後に鋳造速度が連続鋳造の定速に達した時の浸漬ノズルの浸漬深さを、鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前までの浸漬ノズルの浸漬深さより浅くする。その後、鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に近い状態にかけて、浸漬ノズルの浸漬深さを、段階的に深くする。鋳造開始後に鋳造速度が連続鋳造の定速に達した時の浸漬ノズルの浸漬深さは、連続鋳造中の浸漬深さの中のうち最も浅くする。
【選択図】図2
【解決手段】連続鋳造において、鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前まで、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さを深くする。そして、鋳造開始後に鋳造速度が連続鋳造の定速に達した時の浸漬ノズルの浸漬深さを、鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前までの浸漬ノズルの浸漬深さより浅くする。その後、鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に近い状態にかけて、浸漬ノズルの浸漬深さを、段階的に深くする。鋳造開始後に鋳造速度が連続鋳造の定速に達した時の浸漬ノズルの浸漬深さは、連続鋳造中の浸漬深さの中のうち最も浅くする。
【選択図】図2
Description
本発明は、連続鋳造において、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さを変更する方法に関する。
鋼の連続鋳造においては、タンディッシュから鋳型内に浸漬された浸漬ノズルによって連続鋳造機の鋳型内へ溶鋼を注入する。このとき、鋳型内の溶鋼上に存在するスラグによって浸漬ノズルが特に溶損されやすい。そこで、浸漬ノズルの折損を防止するため、通常は、鋳造中に、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さを変更することにより、浸漬ノズルの同一箇所の溶損を防いでいる。その中でも、特許文献1に開示された方法では、1チャージ目の溶鋼を鋳型内に注入するときに、浸漬深さを最浅位置に設定し、2チャージ目以降の溶鋼を鋳型内に注入するときに、一旦、浸漬深さを最深位置に設定し、その後、浸漬深さを段階的に最浅位置へ変更する。
特許文献1に開示された方法では、鋳造初期に、浸漬ノズルの浸漬深さが最浅位置に設定される。また、この方法では、2チャージ目以降の鋳造のときに、一旦、浸漬ノズルの浸漬深さを最深位置に設定し、その後、浸漬ノズルの浸漬深さを最浅位置へ変更することから、鋳造末期に、浸漬深さが最浅位置に設定される。したがって、特許文献1に開示された連続鋳造方法では、鋳造初期及び鋳造末期に、浸漬深さが最浅位置に設定される。浸漬深さが浅いということは、溶鋼湯面近くに浸漬ノズルの吐出孔が位置することになる。
ところで、鋳造初期は、空の鋳型に溶鋼が注入されるとともに、鋳型内で鋳片の引き抜きが開始されることから、鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きい。また、浸漬ノズルを使用するにつれて、浸漬ノズルの内面に、酸化アルミニウムなどの付着物が付着することから、鋳造末期には、浸漬ノズルの内径が小さくなったり、吐出孔の実質的な径が小さくなったりして、鋳型内へ注入される溶鋼流が速くなり、鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きくなる。
鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きいときに吐出孔が湯面付近に位置する場合、溶鋼の湯面が大幅に低下したときに、浸漬ノズルの下部に形成された吐出孔が湯面上に現れて、吐出孔が大気に曝される虞がある。この場合、吐出孔から流出する溶鋼が大気と接触し、溶鋼が酸化することから、鋳片(製品)の品質が低下する。
また、鋳造末期に、浸漬ノズルの浸漬深さが最浅位置に設定されていれば、浸漬ノズルの吐出孔と湯面とが近接するため、溶鋼流の速くなった、吐出孔から流れる溶鋼流により、湯面が大きく変動しやすい。そのため、湯面上のモールドパウダーが溶鋼に巻き込まれ、製品(鋳造された鋳片の圧延後に得られる製品)にヘゲ等の表面欠陥が生じることから、製品の品質低下を招く。
特許文献1の方法では、湯面変動が大きな時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、浸漬ノズルの浸漬深さが最浅位置に設定されていることから、上述の問題が生じやすいと考えられる。したがって、鋳造初期及び鋳造末期に、製品の品質が低下する。
そこで、本発明は、鋳造初期及び鋳造末期に、高品質な製品を製造することができる連続鋳造における浸漬ノズル浸漬深さ変更方法を提供することを目的とする。
本発明の連続鋳造における浸漬ノズル浸漬深さ変更方法は、溶鋼を、浸漬ノズルを介して鋳型内へ注ぎ込み、連続的に鋳造を行うときにおいて、鋳造開始後から鋳造速度が定速に達するまでの、前記浸漬ノズルの前記鋳型内の溶鋼への浸漬深さを深くする。その後、鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時の前記浸漬ノズルの浸漬深さを、前記鋳造開始後から鋳造速度が定速に達するまでの浸漬ノズルの浸漬深さよりも浅くする。そして、前記鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に近い状態にかけて、前記浸漬ノズルの浸漬深さを段階的に深くする。上述した「鋳造速度の定速」は、連続鋳造の定常状態における鋳造速度を意味する。また、鋳造開始時は、鋳型内への溶鋼の注入が開始された時を示すことから、鋳造開始後は、鋳型内への溶鋼の注入が開始された直後を示す。
本発明によると、連続鋳造中に、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さが段階的に変更されることから、浸漬ノズルのスラグライン(浸漬ノズルの溶鋼上に存在するスラグとの接触部分)を変更することができる。したがって、浸漬ノズルが同一箇所で溶損することを防ぐことができるため、浸漬ノズルの長寿命化を図ることができる。
また、本発明では、鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きな時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さが深く設定されている。したがって、湯面変動が大きくても、浸漬ノズルの下部に形成された吐出孔が大気に曝されにくいことから、浸漬ノズルから注入される溶鋼の酸化を防ぐことができる。また、溶鋼流の速くなる時期に浸漬深さが深く設定されることから、湯面が、吐出孔から流れる溶鋼流の影響を受けにくい。したがって、湯面変動が大きくなることを防ぐことができる。よって、鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きい時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、高品質な製品を製造することができる。
また、本発明では、鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きな時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さが深く設定されている。したがって、湯面変動が大きくても、浸漬ノズルの下部に形成された吐出孔が大気に曝されにくいことから、浸漬ノズルから注入される溶鋼の酸化を防ぐことができる。また、溶鋼流の速くなる時期に浸漬深さが深く設定されることから、湯面が、吐出孔から流れる溶鋼流の影響を受けにくい。したがって、湯面変動が大きくなることを防ぐことができる。よって、鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きい時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、高品質な製品を製造することができる。
本発明の連続鋳造における浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法によると、連続鋳造中に、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さが段階的に変更されることから、浸漬ノズルのスラグラインを変更することができる。したがって、浸漬ノズルが同一箇所で溶損することを防ぐことができるため、浸漬ノズルの長寿命化を図ることができる。また、鋳型内の溶鋼の湯面変動が大きい時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さが深く設定されることから、浸漬ノズルから注入される溶鋼の酸化を防ぐことができる。したがって、鋳造初期及び鋳造末期に、高品質な製品を製造することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、連続鋳造機の一部である、タンディッシュ1、浸漬ノズル2及び鋳型3の構成を示している。タンディッシュ1には、図示しない取鍋から供給される溶鋼が保持される。タンディッシュ1内の溶鋼は、タンディッシュ1に連結された浸漬ノズル2を介して鋳型3へ注入される。鋳型3内において、溶鋼5は、冷却され、凝固シェル5aを形成しながら、連続鋳造機の下流へ引き抜かれ、その後、内部まで完全に凝固して鋳片となる。本実施形態の連続鋳造方法は、スラブ、ブルーム及びビレットの全ての鋳造に適用可能である。また、本実施形態の連続鋳造方法は、垂直曲げ型連続鋳造機及び湾曲曲げ型連続鋳造機等の種々の連続鋳造機に適用可能である。
(浸漬ノズル)
図1に示すように、浸漬ノズル2は、鋳型3内に垂直に設けられている。本実施形態では、図1に、有底円筒形状であって、一対の対向する吐出孔2a,2bが、浸漬ノズル2の内底よりも若干上方に形成された2孔式の浸漬ノズル2を図示している。吐出孔2a,2bは、それぞれ、断面が矩形状の鋳型3の互いに対向する1対の内面3a,3bに対向している。鋳造を開始し、溶鋼が鋳型3内にある程度貯まれば、浸漬ノズル2の下部は鋳型3内の溶鋼5へ浸漬する。そして、吐出孔2a,2bが、鋳型3内の溶鋼5内に配置される。吐出孔2a,2bからの溶鋼流は、先ず、斜め下向きに進行し(図1の点線)、鋳型3の互いに対向する1対の内面3a,3bに衝突して上下方向に分岐する。そして、溶鋼の上昇流Qと下降流Rが形成される。
図1に示すように、浸漬ノズル2は、鋳型3内に垂直に設けられている。本実施形態では、図1に、有底円筒形状であって、一対の対向する吐出孔2a,2bが、浸漬ノズル2の内底よりも若干上方に形成された2孔式の浸漬ノズル2を図示している。吐出孔2a,2bは、それぞれ、断面が矩形状の鋳型3の互いに対向する1対の内面3a,3bに対向している。鋳造を開始し、溶鋼が鋳型3内にある程度貯まれば、浸漬ノズル2の下部は鋳型3内の溶鋼5へ浸漬する。そして、吐出孔2a,2bが、鋳型3内の溶鋼5内に配置される。吐出孔2a,2bからの溶鋼流は、先ず、斜め下向きに進行し(図1の点線)、鋳型3の互いに対向する1対の内面3a,3bに衝突して上下方向に分岐する。そして、溶鋼の上昇流Qと下降流Rが形成される。
なお、図1に図示していないが、浸漬ノズル2の上部には、浸漬ノズル内部を通過する溶鋼量を調整可能なバルブが設けられている。このバルブを開閉することにより、鋳型3内へ注入される溶鋼量を調整することができる。
鋳型3内において、溶鋼5の湯面上には、溶融パウダー(スラグ)6と、粉末パウダー7とが順に浮いている。溶融パウダー6及び粉末パウダー7を溶鋼5上に設けることにより、溶鋼5が大気に曝されて酸化することを防ぐことができる。なお、溶融パウダー6に含まれる成分は浸漬ノズル2に含まれる成分と反応することから、浸漬ノズル2の溶融パウダー6と接触した部分(スラグライン)は、特に溶損しやすい。
次に、本発明の目的の一つは、浸漬ノズルのスラグライン(浸漬ノズルが溶鋼湯面上のスラグと接触する部分)を変更することであることから、浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼への浸漬深さを変更する方法について説明する。
(浸漬ノズルの浸漬深さ及び鋳造速度)
図2は、浸漬ノズルの浸漬深さの変更方法の一例及び鋳造速度の変化の一例を示している。図2の実線は、浸漬ノズルの浸漬深さと時間との関係を示しており、図2の一点鎖線は、鋳造速度と時間との関係を示している。
図2は、浸漬ノズルの浸漬深さの変更方法の一例及び鋳造速度の変化の一例を示している。図2の実線は、浸漬ノズルの浸漬深さと時間との関係を示しており、図2の一点鎖線は、鋳造速度と時間との関係を示している。
浸漬深さ(図2のY軸)は、浸漬ノズルが鋳型内の溶鋼に浸漬している長さであり、鋳型内の溶鋼の湯面から浸漬ノズルの下端(外底)までの距離(図1に示すd)を示す。時間(図2のX軸)は、鋳型内の鋳片の下方への引き抜き開始時(鋳型内の鋳片を下方に引き抜き始めた時)を0としている(図2では、「鋳片の引き抜き開始」と示している)。鋳造速度(図2のY軸)は、鋳造開始直後に小さく、連続鋳造が定常状態となった後は、安定している。その後、連続鋳造の終了間際から鋳造速度が減少している。なお、鋳造開始直後は、鋳型内に十分な溶鋼が確保されていないことから、鋳造速度が小さい。また、図2では、連続鋳造が定常状態のとき、鋳造速度が一定となっている。なお、鋳造開始時は、鋳型内への溶鋼の注入が開始された時を示すことから、上述の鋳造開始直後は、鋳型内への溶鋼の注入が開始された直後を示す。
(鋳造初期の浸漬深さ)
鋳造開始直後は、空の鋳型3へ溶鋼5が供給されるとともに、鋳型3からの溶鋼5の引き抜きが開始されることから、鋳型3内の溶鋼5の湯面変動が大きい。鋳型3内の溶鋼5の湯面変動が大きいときに、浸漬ノズル2の浸漬深さが浅い場合は、吐出孔2a,2bが湯面付近に位置することから、溶鋼の湯面が大幅に低下したときに、吐出孔2a,2bが、湯面上に現れて、大気に曝されることがある。この場合、吐出孔2a,2bから流出する溶鋼が大気と接触し、溶鋼が酸化する。溶鋼には様々な成分が含まれるが、この中でも特にアルミニウムが酸化されやすいことから、溶鋼が大気と接触すれば、溶鋼中に酸化アルミニウムが析出し、鋳片(製品)の品質が低下する。したがって、湯面変動が大きい鋳造開始直後に、浸漬ノズル2の浸漬深さが浅い場合は、吐出孔2a,2bが湯面上に現れやすくなり、上記問題が生じやすい。よって、鋳造開始直後には、浸漬ノズル2の浸漬深さを深くする必要がある。
鋳造開始直後は、空の鋳型3へ溶鋼5が供給されるとともに、鋳型3からの溶鋼5の引き抜きが開始されることから、鋳型3内の溶鋼5の湯面変動が大きい。鋳型3内の溶鋼5の湯面変動が大きいときに、浸漬ノズル2の浸漬深さが浅い場合は、吐出孔2a,2bが湯面付近に位置することから、溶鋼の湯面が大幅に低下したときに、吐出孔2a,2bが、湯面上に現れて、大気に曝されることがある。この場合、吐出孔2a,2bから流出する溶鋼が大気と接触し、溶鋼が酸化する。溶鋼には様々な成分が含まれるが、この中でも特にアルミニウムが酸化されやすいことから、溶鋼が大気と接触すれば、溶鋼中に酸化アルミニウムが析出し、鋳片(製品)の品質が低下する。したがって、湯面変動が大きい鋳造開始直後に、浸漬ノズル2の浸漬深さが浅い場合は、吐出孔2a,2bが湯面上に現れやすくなり、上記問題が生じやすい。よって、鋳造開始直後には、浸漬ノズル2の浸漬深さを深くする必要がある。
また、湯面変動が大きな時期に、浸漬ノズル2の浸漬深さが最浅位置に設定されていれば、浸漬ノズル2の吐出孔2a,2bが溶鋼5の湯面に近い位置に配置されるため、吐出孔2a,2bから流れる溶鋼流(図1に示す上昇流Q)により湯面がより大きく変動しやすい。これにより、湯面上の溶融パウダー6及び粉末パウダー7が溶鋼流に巻き込まれる。溶鋼に巻き込まれた溶融パウダー6及び粉末パウダー7は、製品(鋳造された鋳片の圧延後に得られる製品)に発生するヘゲ等の表面欠陥の原因となり、製品の品質低下を招く。
なお、鋳造が定常状態に達する頃には、鋳型3への溶鋼供給量と、鋳型3から引き抜かれる溶鋼量とが対応しているため、鋳型3内の溶鋼5の湯面変動が殆ど起こらない。したがって、鋳造が定常状態に達したら、鋳造速度が安定する(以下、鋳造速度が定常状態のときの鋳造速度を「定速」と称する。)。
そこで、鋳造開始後から鋳造が定常状態に達するまでの間の浸漬ノズルの浸漬深さを深くすることより、この間における、鋳型内の湯面変動による影響を受けにくくすることができるとともに、湯面のさらなる変動を防ぐことができる。したがって、鋳造開始後から鋳造速度が低速に達するまでの間(以下、鋳造初期と称する)の浸漬ノズルの浸漬深さを深くし、その間の浸漬ノズルの浸漬深さを、例えば、約300mmとする。
なお、鋳型内の溶鋼の湯面変動量が、0mm/s以上且つ10mm/s以下であるときは、製品(鋳造された鋳片を圧延して得られる製品)にヘゲ等の表面欠陥が殆ど発生せず、品質に実用上の問題がない製品が得られることが分かっている。しかし、鋳型内の溶鋼の湯面変動量が、10mm/sを超えるときは、製品(鋳造された鋳片を圧延して得られる製品)にヘゲ等の表面欠陥が発生し、製品の品質に実用上の問題が生じることが分かっている。したがって、鋳造初期に、浸漬ノズルの浸漬深さを深くすることにより、鋳型内の湯面変動量を0mm/s以上且つ10mm/s以下とする。
(鋳造開始後に連続鋳造が定常状態に達した時の浸漬深さ)
上述したように、浸漬ノズル2のスラグライン(スラグと接触する部分)は溶損しやすいことから、浸漬ノズル2の折損を防止するために、スラグラインが同一箇所とならないようにすることが必要である。スラグ位置は浸漬深さを変えることにより変わることから、浸漬ノズル2のスラグラインは、浸漬ノズル2の浸漬深さを変更することにより変わる。
上述したように、浸漬ノズル2のスラグライン(スラグと接触する部分)は溶損しやすいことから、浸漬ノズル2の折損を防止するために、スラグラインが同一箇所とならないようにすることが必要である。スラグ位置は浸漬深さを変えることにより変わることから、浸漬ノズル2のスラグラインは、浸漬ノズル2の浸漬深さを変更することにより変わる。
なお、浸漬ノズルの浸漬深さを変えずに鋳造を行ったとき、浸漬ノズルが折損しない浸漬ノズル使用可能時間は、以下の式から推測される。
(浸漬ノズル使用可能時間)=(最大浸漬ノズル溶損可能量)÷(溶損速度)
ここで、上記用語は以下を示す。
・最大浸漬ノズル溶損可能量:浸漬ノズルが折損しない浸漬ノズルの厚み方向に関する最大溶損量
・溶損速度:浸漬ノズルの厚み方向に関する単位時間当たりの溶損量
したがって、上記時間が経過する前に、浸漬ノズルの浸漬深さを変えることが必要である。
(浸漬ノズル使用可能時間)=(最大浸漬ノズル溶損可能量)÷(溶損速度)
ここで、上記用語は以下を示す。
・最大浸漬ノズル溶損可能量:浸漬ノズルが折損しない浸漬ノズルの厚み方向に関する最大溶損量
・溶損速度:浸漬ノズルの厚み方向に関する単位時間当たりの溶損量
したがって、上記時間が経過する前に、浸漬ノズルの浸漬深さを変えることが必要である。
連続鋳造が定常状態に達した時は、上述したように、鋳型内の溶鋼の湯面変動が殆ど起こりにくい。また、鋳造を開始して間もないことから、浸漬ノズル2内面に付着物が殆ど付着していないため、浸漬ノズル2の内径及び吐出孔2a,2bの径が実質的に変化していない。したがって、湯面が浸漬ノズル2から流れる溶鋼流に影響を受けることも少ないと考えられる。よって、鋳造開始後から連続鋳造が定常状態に達した時は、浸漬ノズルの浸漬深さを浅くしても、湯面変動が大きくなりにくいと考えられる。
したがって、連続鋳造が定常状態に達した時の浸漬ノズルの浸漬深さを、鋳造初期の浸漬ノズルの浸漬深さより浅くする。また、連続鋳造が定常状態に達した時は、最も湯面変動が少ないと考えられることから、浸漬ノズルの浸漬深さを、連続鋳造中に変更される浸漬深さの中で最も浅い位置に設定する。
(鋳造開始後に連続鋳造が定常状態に達した時点以降の浸漬深さ)
上述したように、連続鋳造中に、浸漬ノズル2が折損することを防止するためには、浸漬ノズル2の浸漬深さを変更することにより、スラグラインを変更することが必要である。
上述したように、連続鋳造中に、浸漬ノズル2が折損することを防止するためには、浸漬ノズル2の浸漬深さを変更することにより、スラグラインを変更することが必要である。
ここで、連続鋳造が定常状態に達した時の浸漬ノズルの浸漬深さは、鋳造初期の浸漬ノズルの浸漬深さより浅くされている。
ところで、連続鋳造を進めるにつれて、浸漬ノズルの内面には、酸化アルミニウムなどの付着物(図1の符号10)が付着していく。付着物量は、連続鋳造を進めるにつれて増加することから、鋳造終了間際には、付着物により、浸漬ノズルの内径が、鋳造初期のそれよりも小さくなったり、浸漬ノズルの吐出孔の実質的な径が小さくなったりして、鋳型内へ注入される溶鋼流が速い。また、2つの吐出孔のうちの1つの吐出孔から主に溶鋼が注入されれば、その吐出孔から大量の溶鋼が鋳型へ注入されることになり溶鋼流が速くなる。よって、鋳造終了間際には、浸漬ノズルから注入される溶鋼流により、鋳型内の溶鋼の湯面が大きく変動しやすいことから、製品の品質が低下しやすい。したがって、鋳造終了間際は、鋳造初期と同様に、浸漬ノズルの浸漬深さを深くすることが必要である。
よって、鋳造開始後に連続鋳造が定常状態に達した時以降は、先ず、連続鋳造が定常状態に達した時に浸漬ノズルの浸漬深さが浅く設定され、その後、鋳造終了間際に浸漬ノズルの浸漬深さが深く設定される。したがって、鋳造開始後に連続鋳造が定常状態に達した時点以降に浸漬ノズルの浸漬深さを変更するときは、浸漬ノズルの浸漬深さを浅い状態から深い状態へ変更する。
ここで、浸漬ノズルの浸漬深さを変更するときは、同一箇所の溶損を防ぐため、スラグラインが重ならないように、浸漬深さを変更する。また、連続鋳造を進めるにつれて、浸漬ノズルの内面へ付着する付着物量が増加するなどの湯面変動に影響する要因が増加することから、浸漬深さを変更するときは、浸漬深さを浅い状態から深い状態へ、一方向へ変更する。
なお、鋳造終了間際は、鋳造速度が減少する。したがって、単位時間内に鋳型内に流入する溶鋼量が少なく、溶鋼流が遅くなり、鋳型内の溶鋼の湯面が変動しにくいことから、鋳造終了間際は、鋳型内の溶鋼の湯面を下げることがある。そして、湯面が下がれば、浸漬深さが浅くなる。そこで、浸漬深さを浅い状態から深い状態へ変化させる期間を、連続鋳造が定常状態(鋳造速度が定速)であり且つ鋳造終了時に近い状態(以下、鋳造末期と呼ぶことがある。)にかけてとする。
また、浸漬深さを浅い状態から深い状態へ変更するときは、浸漬深さを段階的に変更する。ここで、「浸漬深さを段階的に変更する」とは、図2に示すように、浸漬深さを変更した後は、所定時間、一定の浸漬深さを維持し、その後、浸漬深さを変更した後、所定時間、変更後の浸漬深さを維持することを繰り返すことであり、浸漬深さが略階段状に変化することを意味する。また、同一箇所の溶損を防ぐため、浸漬深さを少なくとも1回以上段階的に変更する。
浸漬深さを変更するときは、例えば、鋳型へ注入される溶鋼量を調整することにより、浸漬深さを変更する。この場合、浸漬ノズルの上部に設けられたバルブ(図1に図示せず)の開閉量を調整することにより、鋳型内へ注入される溶鋼量を調整することができる。本実施形態では、浸漬深さを段階的に変更させることから、バルブの開閉量を手動により簡易に調整することができる。
また、浸漬ノズルはタンディッシュに取り付けられているため、タンディッシュの高さ位置を変更することによっても、浸漬深さを変更することができる。本実施形態では、浸漬深さを段階的に変更させることから、タンディッシュの高さ位置を簡易に調整することができる。
なお、上述したように、鋳型内の溶鋼の湯面変動量が10mm/sを超えるときは、製品の品質に実用上の問題が生じることから、湯面変動量が0mm/s以上且つ10mm/s以下となるように、浸漬深さを変更する。
図2では、上述したように、鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前までの間の浸漬深さ(図2のX)が深い。また、鋳造速度が連続鋳造の定速に達した時の浸漬深さ(図2のY)は、鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前までの間の浸漬深さ(図2のX)より浅い。その後、鋳造速度が連続鋳造の定速に達した時から、鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に近い状態にかけて、浸漬深さが、段階的に深くなっている。また、浸漬深さが2段階で変更されている。また、鋳造開始後から鋳造速度が連続鋳造の定速に達した時の浸漬深さ(Y)は、最も浅い位置に設定されている。
なお、図2では、鋳造初期(鋳造開始後)の浸漬深さ(X)が鋳造末期(鋳造終了間際)の浸漬深さ(図2のZ)より深いが、鋳造初期の浸漬深さが鋳造末期の浸漬深さより浅かったり、鋳造初期の浸漬深さが鋳造末期の浸漬深さと同じであったりしてもよい。
以上に述べたように、本実施の形態の連続鋳造における浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法によると、連続鋳造中に、浸漬ノズル2の浸漬深さが変更されることから、浸漬ノズルのスラグライン(浸漬ノズルが溶鋼上の溶融パウダー6と接触する部分)を変更することができる。したがって、浸漬ノズルが同一箇所で溶損することを防ぐことができるため、浸漬ノズルの長寿命化を図ることができる。
また、鋳型3内の溶鋼の湯面変動が大きな時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、浸漬ノズル2の鋳型3内の溶鋼5への浸漬深さが深く設定されている。したがって、湯面変動が大きくても、浸漬ノズル2の下部に形成された吐出孔2a,2bが大気に曝されにくいことから、浸漬ノズル2から注入される溶鋼の酸化を防ぐことができる。さらに、溶鋼流の速くなる時期に浸漬深さが深く設定されることから、湯面変動が大きくなることを防ぐことができる。よって、鋳型3内の溶鋼5の湯面変動が大きい時期である鋳造初期及び溶鋼流の速い鋳造末期に、高品質な製品を製造することができる。
次に、本発明に係る実施例を説明する。
(実施例1〜16,比較例1〜10)
スラブ用の垂直曲げ型連続鋳造機及びブルーム用の湾曲曲げ型連続鋳造機を用いて連続鋳造するときに、浸漬ノズルの浸漬深さを変更したときの鋳造初期及び鋳造末期における液面変動の有無及び鋳造された鋳片の品質を調べた。
スラブ用の垂直曲げ型連続鋳造機及びブルーム用の湾曲曲げ型連続鋳造機を用いて連続鋳造するときに、浸漬ノズルの浸漬深さを変更したときの鋳造初期及び鋳造末期における液面変動の有無及び鋳造された鋳片の品質を調べた。
表1には、実験条件として、連続鋳造機の条件と、連続鋳造機により鋳造される鋳片の種類及び形状(幅及び厚み)と、浸漬ノズルの条件と、鋳型内の溶鋼に添加されるフラックスのフッ素(F)含有量とが示されている。添加されたフラックスは、鋳型内で溶鋼上にスラグとして存在する。なお、浸漬ノズルのスラグラインにおける溶損量は、フラックスのフッ素含有量が影響することから、表1では、フラックスに含まれるフッ素の含有量だけを示している。
なお、浸漬ノズルの内部では、内径が変化している。したがって、表1では、内径の最小径から最大径までの範囲を記載している。また、浸漬ノズルの吐出孔は、一方の開口から他方の開口まで、テーパー状に外径が変化している。したがって、表1では、吐出孔の開口の最小から最大までを示している。
表2には、実験条件として、浸漬ノズルの浸漬深さの変更条件を示している。また、図3に、実験条件の一例を示している。図3では、浸漬深さと時間との関係及び鋳造速度と時間との関係を示している。また、図3には、浸漬深さの変更条件として、鋳造速度が定速に達した時から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態にかけて、浸漬ノズルの浸漬深さを、2段階で深くしたときの条件を示している。さらに、図3のX軸(時間)は、鋳型内の鋳片の下方への引き抜き開始時(鋳型内の鋳片を下方に引き抜き始めた時)を0としている(図3では、「鋳片の引き抜き開始」と示している)。以下に、表2の実験条件を説明する。
(鋳造速度)
・初期 :鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する(鋳造が定常状態に達する)まで(鋳造初期)の鋳造速度(図3のrb)である。
・定常時:鋳造速度が定速に達したとき(鋳造が定常状態に達したとき)の鋳造速度(図2のrS)である。
(鋳造開始後から鋳造速度が定速に達するまでの時間)
鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する(鋳造が定常状態に達する)までの時間(図3のT)である。
(浸漬深さ変更回数)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態までの間に、浸漬ノズルの浸漬深さを段階的に変更した回数である。図2では、浸漬深さ変更回数が2回である。なお、本実施例及び本比較例では、浸漬深さを段階的に変更した。
(浸漬深さ一定時間)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時点から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態までの間において、浸漬ノズルの浸漬深さが一定である時間である。表2の「1回目」の浸漬深さ一定時間は、浸漬深さが最も浅い位置(図2のY)であるときの時間(図3のt1)であり、表2の「2回目」の浸漬深さ一定時間は、浸漬深さを最も浅い位置から1回だけ変更した後に、浸漬深さが一定に維持された時間(図3のt2)であり、表2の「3回目」の浸漬深さ一定時間は、浸漬深さを2回目に変更した後に、浸漬深さが一定に維持された時間(図3のt3)である。なお、浸漬深さ変更回数が1回である場合は、「1回目」の浸漬深さ一定時間及び「2回目」の浸漬深さ一定時間だけとなる。
(浸漬深さ変更速度)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時点から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態にかけて、1回当たりの浸漬深さの変更速度(図3の傾きg)である。
(浸漬深さ変更量)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時点から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態までの間において、1回当たりの浸漬深さの変更量である。
(浸漬深さ)
・鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前までの浸漬深さ:
鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する(鋳造が定常状態に達する)前までの間の浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼に浸漬した最大浸漬深さ(以下、この浸漬深さをX(図3のX)とする。)
・鋳造速度が定速に達した時の浸漬深さ:
鋳造開始後から鋳造速度が定速に達した時点の浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼に浸漬した浸漬深さ(以下、この浸漬深さをY(図3のY)とする。)
・鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態の最大浸漬深さ:
鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近いとき(以下、鋳造末期と呼ぶことがある。)の浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼に浸漬した最大浸漬深さ(以下、この浸漬深さをZ(図3のZ)とする。)である。なお、本実施例及び本比較例では、表2の鋳造時間が経過したときの浸漬深さである。
(鋳造速度)
・初期 :鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する(鋳造が定常状態に達する)まで(鋳造初期)の鋳造速度(図3のrb)である。
・定常時:鋳造速度が定速に達したとき(鋳造が定常状態に達したとき)の鋳造速度(図2のrS)である。
(鋳造開始後から鋳造速度が定速に達するまでの時間)
鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する(鋳造が定常状態に達する)までの時間(図3のT)である。
(浸漬深さ変更回数)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態までの間に、浸漬ノズルの浸漬深さを段階的に変更した回数である。図2では、浸漬深さ変更回数が2回である。なお、本実施例及び本比較例では、浸漬深さを段階的に変更した。
(浸漬深さ一定時間)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時点から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態までの間において、浸漬ノズルの浸漬深さが一定である時間である。表2の「1回目」の浸漬深さ一定時間は、浸漬深さが最も浅い位置(図2のY)であるときの時間(図3のt1)であり、表2の「2回目」の浸漬深さ一定時間は、浸漬深さを最も浅い位置から1回だけ変更した後に、浸漬深さが一定に維持された時間(図3のt2)であり、表2の「3回目」の浸漬深さ一定時間は、浸漬深さを2回目に変更した後に、浸漬深さが一定に維持された時間(図3のt3)である。なお、浸漬深さ変更回数が1回である場合は、「1回目」の浸漬深さ一定時間及び「2回目」の浸漬深さ一定時間だけとなる。
(浸漬深さ変更速度)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時点から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態にかけて、1回当たりの浸漬深さの変更速度(図3の傾きg)である。
(浸漬深さ変更量)
鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時点から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態までの間において、1回当たりの浸漬深さの変更量である。
(浸漬深さ)
・鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する前までの浸漬深さ:
鋳造開始後から鋳造速度が定速に達する(鋳造が定常状態に達する)前までの間の浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼に浸漬した最大浸漬深さ(以下、この浸漬深さをX(図3のX)とする。)
・鋳造速度が定速に達した時の浸漬深さ:
鋳造開始後から鋳造速度が定速に達した時点の浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼に浸漬した浸漬深さ(以下、この浸漬深さをY(図3のY)とする。)
・鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近い状態の最大浸漬深さ:
鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に最も近いとき(以下、鋳造末期と呼ぶことがある。)の浸漬ノズルの鋳型内の溶鋼に浸漬した最大浸漬深さ(以下、この浸漬深さをZ(図3のZ)とする。)である。なお、本実施例及び本比較例では、表2の鋳造時間が経過したときの浸漬深さである。
また、表2には、上記実験条件で連続鋳造したときの実験結果として、鋳造初期における鋳型内の溶鋼の湯面変動と、鋳造末期における鋳型内の溶鋼の湯面変動と、これら湯面変動による製品の品質低下の有無と、浸漬ノズルの寿命を示している。なお、表2に示す実験結果は、以下を示している。
・鋳造初期:
鋳造初期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動が殆ど起こらず(湯面変動量が10mm/s以下であり)、且つ、品質に実用上の問題がない製品(以下、製品は、連続鋳造された鋳片を圧延して得られた製品を示す。)が得られたときを「○」とし、
鋳造初期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動量が10mm/sを超え、且つ、鋳造末期に製造された製品に表面欠陥などが生じ、製品の品質に実用上の問題が生じたときを「×」とした。
・鋳造末期:
鋳造末期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動が殆ど起こらず(湯面変動量が10mm/s以下であり)、且つ、品質に実用上の問題がない製品(以下、製品は、連続鋳造された鋳片を圧延して得られた製品を示す。)が得られたときを「○」とし、
鋳造末期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動量が10mm/sを超え、且つ、鋳造末期に製造された製品に表面欠陥などが生じ、製品の品質に実用上の問題が生じたときを「×」とした。
・浸漬ノズルの寿命:
連続鋳造中に浸漬ノズルの浸漬深さを変えなかった場合、鋳造開始から約130分経過後に、浸漬ノズルが折損することが分かっている。そこで、連続鋳造において、125分を超えても浸漬ノズルが折損しなかったとき、浸漬ノズルの寿命が長いと判断し、「○」とした。
・鋳造初期:
鋳造初期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動が殆ど起こらず(湯面変動量が10mm/s以下であり)、且つ、品質に実用上の問題がない製品(以下、製品は、連続鋳造された鋳片を圧延して得られた製品を示す。)が得られたときを「○」とし、
鋳造初期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動量が10mm/sを超え、且つ、鋳造末期に製造された製品に表面欠陥などが生じ、製品の品質に実用上の問題が生じたときを「×」とした。
・鋳造末期:
鋳造末期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動が殆ど起こらず(湯面変動量が10mm/s以下であり)、且つ、品質に実用上の問題がない製品(以下、製品は、連続鋳造された鋳片を圧延して得られた製品を示す。)が得られたときを「○」とし、
鋳造末期において、鋳型内の溶鋼の湯面変動量が10mm/sを超え、且つ、鋳造末期に製造された製品に表面欠陥などが生じ、製品の品質に実用上の問題が生じたときを「×」とした。
・浸漬ノズルの寿命:
連続鋳造中に浸漬ノズルの浸漬深さを変えなかった場合、鋳造開始から約130分経過後に、浸漬ノズルが折損することが分かっている。そこで、連続鋳造において、125分を超えても浸漬ノズルが折損しなかったとき、浸漬ノズルの寿命が長いと判断し、「○」とした。
表2から、実施例1〜16及び比較例1〜10では、連続鋳造中に、浸漬ノズルの浸漬深さが変更されたことから、浸漬ノズルのスラグラインが変更された。したがって、実施例1〜16及び比較例1〜10では、浸漬ノズルの長寿命化を図ることができた。
また、表2から、鋳造初期の浸漬深さ(X)及び鋳造末期の浸漬深さ(Z)が、それぞれ、鋳造速度が定速の時の浸漬深さ(Y)より深いとき(実施例1〜16)は、鋳造初期及び鋳造末期に、鋳型内の溶鋼の湯面変動が殆ど起こらなかった。また、鋳造初期及び鋳造末期に、品質に実用上の問題がない製品を製造することができた。しかし、比較例1〜6は、鋳造初期の浸漬深さ(X)が、浅く且つ鋳造速度が定速の時の浸漬深さ(Y)より浅かった。したがって、鋳造初期に、溶鋼が酸化したり、湯面変動が大きくなったことから溶鋼上のパウダーが溶鋼に巻き込まれたりしたため、鋳造初期に製造された製品には、品質に実用上の問題が生じた。また、比較例7〜10では、鋳造速度が定速に達した時点から鋳造末期にかけて、浸漬ノズルの浸漬深さを深い状態から浅い状態へ変更したため、鋳造末期における浸漬ノズルの浸漬深さが浅かった。したがって、鋳造末期に、鋳型内の溶鋼の湯面が大きく変動し、鋳造末期に製造された製品には、品質に実用上の問題が生じた。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態及び実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
1 タンディッシュ
2 浸漬ノズル
2a,2b 吐出孔
3 鋳型
6 溶融パウダー
7 粉末パウダー
2 浸漬ノズル
2a,2b 吐出孔
3 鋳型
6 溶融パウダー
7 粉末パウダー
Claims (1)
- 溶鋼を、浸漬ノズルを介して鋳型内へ注ぎ込み、連続的に鋳造を行うときにおいて、
鋳造開始後から鋳造速度が定速に達するまでの、前記浸漬ノズルの前記鋳型内の溶鋼への浸漬深さを深くし、
その後、鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時の前記浸漬ノズルの浸漬深さを、前記鋳造開始後から鋳造速度が定速に達するまでの浸漬ノズルの浸漬深さよりも浅くし、
前記鋳造開始後に鋳造速度が定速に達した時から鋳造速度が定速であり且つ鋳造終了時に近い状態にかけて、前記浸漬ノズルの浸漬深さを段階的に深くすることを特徴とする連続鋳造における浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法。
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|---|---|---|---|
| JP2010158067A JP2012020293A (ja) | 2010-07-12 | 2010-07-12 | 浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111036871A (zh) * | 2019-12-13 | 2020-04-21 | 张家港宏昌钢板有限公司 | 一种小方坯浸入式水口插入深度控制方法 |
| JP2021020228A (ja) * | 2019-07-25 | 2021-02-18 | Jfeスチール株式会社 | 溶融金属の連続鋳造方法 |
| CN114250335A (zh) * | 2021-12-07 | 2022-03-29 | 邯郸钢铁集团有限责任公司 | 一种超低碳钢的炼钢方法 |
| CN115740420A (zh) * | 2022-11-14 | 2023-03-07 | 鞍钢股份有限公司 | 一种提高中间包渣线寿命的设定值动态赋值方式 |
-
2010
- 2010-07-12 JP JP2010158067A patent/JP2012020293A/ja active Pending
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| JP7063309B2 (ja) | 2019-07-25 | 2022-05-09 | Jfeスチール株式会社 | 溶融金属の連続鋳造方法 |
| CN111036871A (zh) * | 2019-12-13 | 2020-04-21 | 张家港宏昌钢板有限公司 | 一种小方坯浸入式水口插入深度控制方法 |
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