JP5790385B2 - 13Cr継目無鋼管用丸鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、丸鋳片、特に油井の掘削用に利用されるマルテンサイト系の高クロム鋼継目無鋼管、特に質量比でCrを12〜14%含有する13Cr継目無鋼管(API−13Cr鋼管の製管用に用いられる丸鋳片の連続鋳造方法に関する。
継目無鋼管は、一般に、出発素材として丸ビレット(丸鋳片)を準備し、マンネスマン穿孔法によって穿孔した後、エロンゲータ、プラグミル又はマンドレルミル等の圧延機により延伸し、さらに、サイザーやストレッチレジューサにより定径化する一連の工程によって製造される。
このような丸ビレットを準備する方法として、丸ビレットを直接連続鋳造する方法が知れており、低炭素鋼の場合には、鋳造された状態で良好な内質をもった丸ビレットが得られる。しかしながら、高クロム鋼、特に13Cr鋼の場合には、鋳造された状態では、丸ビレットの内部にポロシティや偏析に起因した内部割れが発生しやすく、マンネスマン穿孔時に疵が発生しやすいという問題がある。そのため、例えば、特許文献1に開示されているように、連続鋳造によって、丸ビレットの断面積に対して3倍以上に当たる長方形断面を有する鋳片に大圧下を伴う分塊圧延を施してポロシティを機械的に圧着させて内部品質を向上させることが行われてきた。
かかる方法は内質が優れた丸ビレット(丸鋳片)が得られるものの、コスト高であるという問題がある。この問題を解決するために、例えば、特許文献2〜4には、連続鋳造により丸ビレット(丸鋳片)を製造するに当たり、未凝固圧下を加える一連の手段が開示されており、これらの手段により、内部割れ、中心部ポロシティ、中心部偏析、軸心部割れの生成の防止が可能とされている。
しかしながら、特許文献2〜4に記載の手段は、いずれも丸ビレット(丸鋳片)の連続鋳造過程で未凝固部に機械的圧下を加え、未凝固溶鋼を上流側へ排出する過程を伴うため、製品歩留り率の低下が避けられないという本質的な問題を包含している。また、機械的圧下のための装置が大がかりになり設備費が嵩むという問題もある。
これに対し、特許文献5には、連続鋳造鋳片のセンターポロシティ及び中心偏析の軽減方法として、鋳片冷却の際の熱収縮を利用する二次冷却方法が提案されており、具体的には、鋼のブルームまたはビレット連続鋳造において、残溶湯プールの鋳込み方向最先端より手前0.1〜2.0mの位置から鋳片中心部の固相率が0.99以上となるまで、凝固末期強制冷却帯で鋳片表面の水量密度を100〜300リットル/(min・m)とし、かつ、水流密度を下流側になるほど増加させて水冷却する方法が示されている(特許文献5:請求項1参照)。
特開昭61−140301号公報 特開平10−249490号公報 特開平11−216547号公報 特開2000−288704号公報 特開2001−62550号公報(特許第3401785号公報)
特許文献5に記載の手段により、特許文献2〜4に記載の手段の内包する問題点、すなわち、製品歩留り率の低下や高い設備費などの問題の解決がある程度可能と推定される。しかしながら、特許文献5において実施例として挙げられている低炭素鋼及び1%Cr鋼は、凝固区間(液相線−固相線の温度間隔)が比較的短く、かつ、凝固時に偏析し易いCrの含有量が少ない。そのため、本発明で問題にする軸心部割れが発生しがたいものである。これに対して、油井の掘削用に利用される13Cr鋼は、凝固区間が長く、かつ、凝固時にCrが偏析し易いという特徴がある。そのため、特許文献5に記載の手段をそのまま適用しても13Cr鋼においては、後述するAタイプの軸心部割れが多発し、十分な効果を挙げることができない。
さらに、特許文献5に記載の手段は、ストランド表面の強制冷却のため、水量密度を高く維持する必要があり、そのため、ともすると、鋳片が過冷却されるため後の矯正が困難になるという問題が発生しがちである。また、適用される冷却水の水量密度のストランド周方向でのバラツキのため、ストランド半径方向の引張応力が発生しやすく、これが過大になるときには、凝固過程において、後述する一文字割れが発生し、これが造管後の内面カブレの原因になるという問題がある。
本発明は、上記特許文献5の有する問題点を解決し、前記一文字割れの発生を抑制するとともに、軸心部割れ、特に後述する凝固末期に発生する収縮孔とそれに起因するAタイプ割れの発生を実用レベルで十分抑制し得る13Cr継目無鋼管製管用丸鋳片の連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明は、質量比でCrを12〜14%含有する溶鋼を連続鋳造鋳型に注入し、該連続鋳造鋳型から流出する内部に未凝固溶鋼を含む断面円形のストランドに対し、水冷による二次冷却後さらに冷却を継続することにより13Cr継目無鋼管用丸鋳片を連続鋳造するに当たり、前記水冷による二次冷却を、前記ストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率が0.03〜0.1となる箇所で停止し、その後、放射伝熱による冷却のみを継続してストランド内部を完全凝固に至らしめることを特徴とする。
上記発明において前記二次冷却の停止箇所を前記固相率が0.05〜0.07とするのが好ましい。
本発明により、13Cr継目無鋼管製管用丸鋳片の連続鋳造に当たり、一文字割れの発生を抑制することができる。また、軸心部割れ、特に後述する凝固末期に発生する収縮孔とそれに起因するAタイプ割れの発生を実用レベルで抑制することができる。その結果、造管された13Cr継目無鋼管の管端部に発生する内面カブレ疵の発生を抑制することができ、ひいては、製品歩留まりの向上が向上する。
なお、「Aタイプ割れ」とは、ストランドの鋳造方向に垂直な断面の中心部に生ずる比較的小さい割れ欠陥であって、ストランドの凝固末期ないし凝固直後に生ずる収縮孔を起点として発生する星形の割れであり、これに対し、「一文字割れ」とは、水量密度のストランド周方向でのバラツキのため、ストランド半径方向での復熱時の引張応力により、それにほぼ直交する方向に軸心部が割れるものをいい、その長さは、ストランド直径の約1/8〜1/6に達する。
本発明を適用する丸鋳片の連続鋳造設備の概要を示す模式図である。 本発明にしたがう冷却方式及び従来方式(二次冷却後さらにストランド表面冷却を継続する方式)を採った場合におけるストランド軸心と表面の温度変化率のメニスカスからの距離との関係を示すグラフである。 (a)本発明にしたがう冷却方式を採った場合 (b)従来方式(二次冷却後さらにストランド表面冷却を継続する方式)を採った場合 本発明にしたがう冷却方式を採った場合におけるストランド軸心部の周方向応力のメニスカスからの距離との関係を示すグラフである。 水冷による二次冷却の停止点におけるストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率fsが0.03,0.1,0.2及び1.0の各場合における軸心部温度と軸心部引張応力の関係を示すグラフである。
図1は、本発明を適用する丸鋳片の連続鋳造設備の概要を示す模式図である。ここに示すように、本発明の適用対象となる連続鋳造設備は、典型的な丸鋳片の連続鋳造設備であって、タンディシュ1を経て溶鋼3が断面円形の鋳型2に連続的に供給され、凝固シェルが形成されたストランド4が二次冷却帯(スプレー冷却帯ともいう)5及びそれに続く放射冷却帯6によって完全固化され、切断装置(図示しない)によって所定長さに切断されて丸鋳片が製造されるようになっている。
本発明では、質量比でCrを12〜14%含有する溶鋼を、上記連続鋳造設備を用いて連続鋳造するに当たり、前記二次冷却帯4におけるスプレー冷却を、ストランド4の軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率が0.03〜0.1となる箇所で停止し、その後、放射伝熱による冷却のみを継続してストランド内部を完全凝固に至らしめることとしている。以下、本発明の基礎となった実験事実に基づいて本発明を具体的に説明する。
図2は、表1に示す成分組成を有する13Cr鋼の溶鋼を内径210mmの円筒形鋳型に鋳造速度1.6m/minで連続鋳造したときのストランド軸心と表面の単位時間当たりの温度変化率のメニスカスからの距離との関係を示すグラフである。+側は復熱により温度が上昇する温度上昇率を、−側は、冷却により温度が下降する温度降下率を表している。ここにおいて、図2(a)に示すグラフは、本発明にしたがう冷却方式を採った場合におけるストランド表面及びストランド軸心部のストランド長手方向における温度変化率を示し、図2(b)に示すグラフは、従来方式、すなわち、二次冷却後さらにストランド表面冷却を継続する方式を採った場合におけるストランド軸心と表面の温度変化率のメニスカスからの距離との関係を示している。なお、これら各場合における二次冷却帯においてストランドに適用される水量密度は、表2の(a)欄(本発明に従う冷却方式を採った場合)及び(b)欄(二次冷却後さらにストランド表面の水冷による冷却を継続する方式を採った場合)に示されている。
Figure 0005790385
Figure 0005790385
本発明例による場合は、二次冷却帯における水冷が、メニスカスから11.97mの位置を過ぎた箇所から放射伝熱によるもの(いわゆる空冷)のみとされており、そのため、図2(a)に示すようにストランド表面の単位時間当たりの温度変化率(この場合には温度降下率)が、軸心部のそれを下回っている。これに対し、比較例として示した二次冷却後さらにストランド表面を水冷による冷却を継続する方式を採った場合には、図2(b)に示すようにストランド表面の温度変化率(温度降下率)が、軸心部のそれを上回るようになっており、軸心部に発生するAタイプ割れ割れを効果的に低減可能となっている。
しかしながら、上記比較例の場合には、ストランドの周方向に亘る温度のバラツキが生じやすく、実際にメニスカスから25m下がった箇所での周方向温度偏差が185℃に及ぶケースもあった。この周方向温度偏差は、ストランド内の半径方向の引張応力を増大させる原因となり、軸心部に「一文字割れ」を発生させる原因になる。上記の場合、メニスカスから25m下がった箇所における軸心部に生じた半径方向の引張応力は80MPaに達すると算出され、それによって生ずる一文字割れの長さは15mmに達し、これを継目無鋼管に製管したときの内面カブレ長さは、穿孔端側から計測して230mm(製管前の丸鋳片長さに換算)に及ぶことになる。
これに対し、本発明にしたがう冷却方式を採った場合には、前述のように、ストランド表面の単位時間当たりの温度変化率(温度降下率)を、軸心部のそれよりも大きくすることができず、そのため、軸心部に発生するAタイプ割れをストランド表層部からの圧縮応力を与えることによって防止することは期待できない。しかしながら、本発明者の知見によれば、この場合において、軸心部に発生する引張応力は、13Cr鋼の高温引張試験値とほぼ同等の値に達する程度であり、厳しいAタイプ割れを発生させるものではない。
図3は、本発明にしたがう冷却方式を採った場合におけるストランド軸心部の周方向応力のメニスカスからの距離との関係を示すグラフである。ここに示すように、ストランド軸心部における応力は、メニスカスからの距離が約19mの位置で引張サイドに転ずるが、その後の増大の速度は緩やかであって、メニスカスから25mの位置においても高々20MPaに留まる。一方、この箇所におけるストランド軸心部温度は、1150℃程度と推定され、その温度における熱間引張強度は約23MPaである。すなわち、メニスカスから25mの位置における生じている軸心部引張応力値は、その箇所における熱間強度値を下回っており、Aタイプ割れの発生の抑制が可能となる。
すでに述べたように、従来方式、すなわち、二次冷却後さらにストランド表面冷却を継続する方式を採った場合には、水冷に伴う周方向温度偏差のために、軸心部に「一文字割れ」が発生する危険がある。これに対し、本発明にしたがい、二次冷却帯における水冷をメニスカスから11.97mの箇所を過ぎた点から放射伝熱によるもの(いわゆる空冷)のみとする場合には、ストランドは周方向に均一に冷却され、メニスカスから25m下がった箇所における周方向の温度偏差は28℃に留まり、一文字割れの発生はほぼ完全に抑制可能となり、得られた丸鋳片を継目無鋼管に製管したときの内面カブレ長さは、穿孔端側から計測して20mm(製管前の丸鋳片長さに換算)に抑えられる。
上記のように、本発明にしたがって二次冷却帯における水冷をメニスカスから11.97mの箇所を過ぎた点から放射伝熱によるもの(いわゆる空冷)のみとする場合には、ストランド周方向の温度偏差を小さくすることができ、それによっていわゆる一文字割れの発生を抑制することができる。
しかしながら、それだけでは、ストランド軸心部に発生する放射状の割れ、いわゆるAタイプ割れを十分抑制することができない。そのため、本発明においては、水冷による二次冷却を、ストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率が0.03〜0.1となる箇所で停止し、その後、放射伝熱による冷却のみを継続してストランド内部を完全凝固に至らしめることとする。
図4は、水冷による二次冷却の停止点におけるストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率を変化させた場合における軸心部温度と軸心部引張応力の関係を示すグラフである。図中曲線a〜dは、それぞれ水冷による二次冷却の停止点を、ストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率fsが0.03,0.1,0.2及び1.0となった箇所に取った場合における軸心部温度と軸心部引張応力の関係を示している。一方、図中曲線fは、本発明の適用対象鋼種である13Cr鋼の温度に対する熱間強度の関係を示している。
曲線aと曲線fとの関係から明らかなように、水冷による二次冷却の停止点をストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率が0.03となる点に採った場合には、1320℃で軸心部に生ずる応力が引張サイドに転じているものの、それ以下のすべての温度において軸心部に生ずる引張応力がその温度における熱間引張強度を下回っている。このことは、水冷による二次冷却の停止点をストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率が0.03となった箇所に採った場合には、Aタイプの軸心部割れが生じないことを示している。
同様のことが、曲線b、すなわち、水冷による二次冷却の停止点をストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率が0.1となった箇所に取った場合についても認められる。しかしながら、曲線c、すなわち、二次冷却の停止点を上記固相率が0.2となった点に取った場合には、軸心部における応力の転換点は、1275℃程度にあるものの、その後の冷却の進行に伴い、ストランド軸心部の内部応力(引張応力)の増大が急峻であり、その結果、約1200℃で軸心部に生ずる引張応力がその温度における熱間引張強度を上回り、Aタイプの軸心部割れを生ずることになる。
曲線dは、二次冷却の停止点を上記固相率が1.0となった点に採った場合の軸心部温度とそこに生ずる引張応力の関係を示す。この場合には、軸心部における応力転換点の温度は、約1050℃と低いが、その後の冷却に伴い、内部応力が急激に増大し、約990℃で引張強度を超えるため、軸心部にAタイプ割れを生ずることが分かる。
上記のように、13Cr継目無鋼管用丸鋳片を連続鋳造するに当たり、水冷による二次冷却を、前記ストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率fsが0.03〜0.1となる箇所で停止し、その後、放射伝熱による冷却のみを継続してストランド内部を完全凝固に至らしめることにより、いわゆる一文字割れとAタイプ割れの発生を抑制することができる。
本発明を実施するためには、水冷による二次冷却を所定の箇所、すなわち、ストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率fsが0.03〜0.1となる箇所で停止する必要である。そのためには、図1に示す二次冷却帯(スプレー冷却帯)5における軸心部近傍の凝固の進行状態を、たとえば、プロセスコンピュータを利用して、溶鋼の成分組成、連続鋳造温度、連続鋳造速度、鋳型径、一次冷却条件、二次冷却条件(水量密度分布)などに基づき、ストランド長手方向の凝固の進行を演算し、軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率fsが0.03〜0.1となったところで水冷を停止するように制御すればよい。なお、ストランド長手方向の軸心部近傍の凝固状態の推定演算は、例えば、大中 逸雄 著 コンピュータ伝熱・凝固解析入門 1985年 丸善発行」の第196〜208頁に記載の「4.3.2 合金の凝固解析」等の伝熱凝固計算によって行うことができる。
表1に示す成分・組成を有する13Cr鋼を、内径各170mm、210mm及び230mmの円筒形鋳型を用い、連続鋳造過程における二次冷却帯の水冷停止位置が、ストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率を表3に示す箇所(水冷停止位置の固相率)となるように変化させて、連続鋳造し、丸鋳片を得た。得られた丸鋳片を再熱後、縮径(分塊)圧延して穿孔圧延用素材を得、これをマンネスマンプラグミルによって穿孔圧延しついで、マンドレル圧延機により延伸圧延を行い、製品継目無鋼管とした。
表3に連続鋳造条件の主なパラメータ及び得られたストランド(丸鋳片)の性状を示す。なお、ここにAタイプ割れ長さとは、収縮孔から延びる割れの長さ(mm)をいい、評価は、多数の丸鋳片の試験片断面に観察されるAタイプ割れの長さの合計の平均値によって行ったものであり、一文字割れ長さとは、得られた鋳片のC断面(横断面)に現れる一文字状の割れの長さをいう。また、内面カブレ長さとは、得られた丸鋳片を再熱後、縮径(分塊)圧延して穿孔圧延用素材を得、これをマンネスマンプラグミルによって穿孔圧延しついで、マンドレル圧延機により延伸圧延を行い、製品継目無鋼管としたときに製品の穿孔端側に現れる内面カブレ長さを製管前の丸ビレットの穿孔側管端からの長さに換算したものをいう。
表3に示した結果から明らかなように、水冷停止位置における固相率が0.1を超えて高すぎるときには、ストランド周方向に現れる温度偏差が大きくなり、その結果、一文字割れの長さが大きくなる。一方、水冷停止位置における固相率が0.03より小さいときには、Aタイプ割れの発生が顕著になる。これに対し、本発明により水冷停止位置を制御した場合には、一文字割れ及びAタイプ割れの発生がいずれも抑制され、その結果、内面カブレ長さも許容レベルに抑制できた。
Figure 0005790385
1:タンディシュ
2:鋳型
3:溶鋼
4:ストランド
5:二次冷却帯(スプレー冷却帯)
6:放射冷却帯

Claims (2)

  1. 質量比でCrを12〜14%含有する溶鋼を内径が170mm以上の連続鋳造鋳型に注入し、該連続鋳造鋳型から流出する内部に未凝固溶鋼を含む断面円形のストランドに対し、水冷による二次冷却後さらに冷却を継続することにより13Cr継目無鋼管用丸鋳片を連続鋳造するに当たり、
    前記水冷による二次冷却を、前記ストランド軸心部から半径方向に15mm離れた位置の固相率が0.03〜0.1となる箇所で停止し、その後、放射伝熱による冷却のみを継続してストランド内部を完全凝固に至らしめることを特徴とする13Cr継目無鋼管用丸鋳片の連続鋳造方法。
  2. 水冷による二次冷却を、固相率が0.05〜0.07の間で停止することを特徴とする請求項1記載の13Cr継目無鋼管用丸鋳片の連続鋳造方法。
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