JP6136209B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遠心式の送風機を用いて空調する空調装置に関する。
従来、車両の天井置きクーラユニットは、運転席および助手席が並ぶ1列目の座席とその後列にあたる2列目の座席の間の天井に配置される。クーラユニットは、外郭がユニットケースによって構成され、ユニットケース内に送風機とエバポレータが収容される。送風機は、車両の左右方向に軸が延びるクロスフローファンが用いられ、いわゆる吸込みタイプである。このような送風機の上流側にエバポレータが配置され、送風機とエバポレータとが前後方向に並ぶようにユニットケース内に配置されている(たとえば特許文献1参照)。
特開平11−157330号公報
前述のようなクーラユニットではクロスフローファンを用いているので、ファンの径方向にしか風を流せず、ファンの軸方向の広い範囲で風を出したい場合は、クロスフローファンを全域に設ける必要がある。そうするとクロスフローファンが大型化するという問題がある。また一部にクロスフローファンを用いると、各吹出口から吹き出される空気の風量割合が悪くなるという問題がある。さらにクロスフローファンだと、動圧が小さいので、ファンからの吹出口までの距離を短くする必要があり、吹出口の位置が予め決まってしまうので、配置の自由度が低いという問題もある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、吹出口への風量分配に優れ、かつ吹出口の配置の自由度を高くすることができる空調装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明では、吸込口(13)および複数の吹出口(14,14a,14b)とが設けられたユニットケース(12)と、ユニットケース内の一方側の端部に設けられる熱交換器(15)と、ユニットケース内の他方側の端部に設けられる遠心式の送風機(16)と、を含み、ユニットケース内のうち熱交換器と送風機との間には、送風機から送風された空気を複数の吹出口に分配するための分配空間(51)が形成され、分配空間には、送風機から送風される空気を、各吹出口に導く通路が形成されており、複数の吹出口は、予め定める配置方向に並んで設けられ、各吹出口と送風機との距離は、最も配置方向の一方側に位置する吹出口(14a)が送風機と最も近く、最も配置方向の他方側に位置する吹出口(14b)が、送風機と最も遠く、吸込口と吹出口とは、ユニットケースの対向する側部にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
このような本発明に従えば、遠心式の送風機を用いているので動圧を大きくすることができ、動圧が小さいクロスフローファンのような送風手段と異なり、ユニットケースの一部に送風機を配置しても、空気を吸い込んで複数の吹出口に向けて送風することができる。また送風機は、各吹出口の位置関係については、最も配置方向の一方側に位置する吹出口が送風機と最も近く、最も配置方向の他方側に位置する吹出口が、送風機と最も遠い。したがって送風機は、ユニットケース内にて配置方向の一方側寄りに位置する。これによって配置方向の一方に位置する送風機から、各吹出口に送風することによって、風量を各吹出口に好適に分配することができる。また吹出口の位置が配置方向に等間隔でなくても分配することができるので、吹出口位置の自由度向上を図ることができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の空調装置10を示す平面図である。 空調装置10を示す正面図である。 空調装置10を示す側面図である。 第2実施形態の空調装置10Aを示す正面図である。 第3実施形態の空調装置10Bを示す平面図である。 第3実施形態の空調装置10Bを示す正面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各実施形態で先行する実施形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付すか、または先行の参照符号に一文字追加し、重複する説明を略する場合がある。また各実施形態にて構成の一部を説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している実施形態と同様とする。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図3を用いて説明する。本実施形態の空調装置10は、たとえば自動車の車室の天井11に設置され、車室内の後部座席側を冷房する。空調装置10は、たとえば運転席および助手席が並ぶ1列目の座席とその後列にあたる2列目の座席の間の天井11に配置される。このような空調装置10は、一般にリアクーラと称されている。
空調装置10は、空調装置10の外郭を構成するユニットケース12を有している。ユニットケース12は、扁平な直方体形状であって、図1の左右方向が車両の左右方向Xに対応し、図1の上下方向が車両の前後方向Yに対応し、図2の上下方向が車両の上下方向Zに対応する。ユニットケース12は、車両の上下方向Zに対応する厚みが幅および長さよりも小さい。したがって車両天井11に沿うように配置されるので、車室空間を圧迫することを防いでいる。ユニットケース12は、たとえば樹脂からなる。
車両前方側のユニットケース12の側部には、車室内に開口する吸込口13が形成されている。吸込口13は、ユニットケース12の外側の空間のある車室内の空気を吸入するための開口である。また車両後方側のユニットケース12の側部には、車室内に開口する吹出口14が形成されている。吹出口14は、ユニットケース12内から車室内に空気を吹き出すための開口である。
次にユニットケース12の内部の構成に関して説明する。ユニットケース12の内部には、蒸発器15と送風機16と配置されている。ユニットケース12内部の車両左右方向Xの一方側(本実施形態では図1の左方側)の端部には、蒸発器15(冷却器)が設けられている。蒸発器15は、通過する空気と内部を流れる冷媒とを熱交換して、通過する空気を冷却する冷却用熱交換器である。蒸発器15は、図示は省略するが、複数の冷媒流路を有し、この冷媒流路は冷凍サイクル(図示せず)と接続されている。そして蒸発器15の入口側の冷媒回路には、例えば、温度作動式の膨張弁(図示せず)が設けられている。この膨張弁によって、冷凍サイクルの冷媒配管からの高圧液冷媒を減圧して蒸発器15へ送り、そして蒸発器15は、冷媒流路を流れる減圧された冷媒の蒸発潜熱を空気から吸熱して空気を冷却、除湿するようになっている。
蒸発器15は、図3に示すように、車両前後方向Yに対して傾斜して設置され、ユニットケース12の上側のケースの内壁と下側のケースの内壁とで固定されている。従って、蒸発器15のうちユニットケース12の下側に対向する面からドレイン水が落下する。
ユニットケース12内部の車両左右方向Xの他方側(本実施形態では図1の右方側)の端部には、遠心式の送風機16が設けられる。したがって送風機16は、蒸発器15とは左右方向Xの反対側に位置する。送風機16は、蒸発器15の下流側に設けられ、吸込口13から空気を吸入して、吸入した空気を送風する電動式の送風手段である。換言すると、蒸発器15は、送風機16の上流側に設けられる。送風機16は、図示しない電気回路からなる制御装置によって作動制御される。送風機16は、図示は省略するが、遠心多翼ファン(例えばシロッコファン)と、これを駆動するモータとを含んで構成される。遠心多翼ファンの周囲は、スクロールケーシング17で囲まれている。送風機16の吹出口16aは、遠心多翼ファンの遠心方向に延びるように設けられた通風路に接続されている。
ユニットケース12の下側の内壁には、蒸発器15にて発生したドレイン水(凝縮水)をせき止める堰部18が設けられている。堰部18は、車両前後方向Yに延びる板状を成している(図2参照)。堰部18は蒸発器15と送風機16との間に配置されている。堰部18の高さは、ドレイン水の発生量及び車両の最大登坂角度等を考慮して、せき止められたドレイン水が堰部18を乗り越えないような高さとしている。ユニットケース12において、堰部18のそれぞれの近傍には、堰部18でせき止められたドレイン水をユニットケース12外へ排出する排水口19が設けられている。
排水口19には、それぞれ、ドレイン水を車両下方へ案内するドレインホース(図示せず)が接続されている。ドレインホースは、車両下方に導かれ車外へドレイン水が排出されるようになっている。
次に、ユニットケース12の構成に関してさらに説明する。吸込口13から送風機16に至る空気通路は、互いに異なる通路中心軸を中心にした複数の通路部を含んで構成される。通路部の通路中心軸とは、通路部の断面中心(重心)を結んだ軸である。また通路部とは、ユニットケース12の内で、送風機16の駆動によって空気が流れる通路を形成している部分である。
吸込口13は、図1および図2に示すように、左右方向Xに延び、ユニットケース12の前方側側部の上半分を占めており、長方形状に形成される。またユニットケース12内には、吸込口13が形成される上層と、吸込口13が形成されていない下層とを隔てる仕切り板20が設けられる。したがって仕切り板20は、車両の上下方向Zに交差するように延びる。仕切り板20は、ユニットケース12内の全域ではなく、部分的に設けられ、少なくとも蒸発器15および送風機16が位置する部分には設けられていない。
複数の通路部には、吸込側通路部31、蒸発器通路部32および送風機側通路部33とが含まれる。吸込側通路部31は、吸込口13から蒸発器15に至る前までの通路部である。吸込側通路部31は、図1に示すように、吸込口13から左斜め上方に向かう通路部である。したがって吸込側通路部31の通路中心軸は、図1に示すように左斜め上方に延びる。
蒸発器通路部32は、吸込側通路部31を通過した空気が車両下方に向かって流れて、蒸発器15を通過し、送風機側通路部33に至るまでの通路部である。したがって蒸発器通路部32は、通路中心軸が上下方向Zに延びる(図2および図3参照)。これによって、上層に位置する吸込側通路部31を通過した空気が、下層に位置する送風機側通路部33に送られる。
送風機側通路部33は、蒸発器通路部32を通過した空気が図2の右方に向かって流れて、送風機16に至るまでの通路部である。送風機側通路部33は、吸込側通路部31とは前述の仕切り板20によって区画されている。また送風機側通路部33は、通路中心軸が左右方向Xに延びる(図2および図3参照)。このように吸込口13から一直線で送風機16に至る空気通路はなく、吸込口13から吸い込まれた空気は、吸込側通路部31、蒸発器通路部32および送風機側通路部33を経て、送風機16に吸い込まれる。具体的には、吸込口13から吸い込まれた空気は、ユニットケース12内でいわゆるUターンした後、送風機16に吸い込まれる。換言すると、吸込口13から吸い込まれた空気は、少なくとも1回は向きが変更されて、変更後に送風機16に吸い込まれる。したがって空気流れが異なる複数の通路部がユニットケース12内には設けられている。
送風機16に吸い込まれた空気は、吹出口14から車室内に向けて吹き出される。吹出口14はユニットケース12の一つの外壁に設けられる。具体的には、吹出口14は、図1および図2に示すように、後方側側部の外壁に左右方向X(予め定める配置方向に相当)に間隔をあけて複数、本実施形態では4つ設けられる。また吹出口14の上下方向Zの位置は、互いに等しい。したがって空調装置10が車両に搭載された状態で、車両が水平にある状態では、吹出口14が水平方向に並んでいる。
各吹出口14と送風機16との距離は、最も左右方向Xの左方側(配置方向の一方側、図1の右方側)に位置する吹出口14aが送風機16と最も近く、最も左右方向Xの右方側(最も配置方向の他方側、図1の左方側)に位置する吹出口14bが、送風機16と最も遠い。各吹出口14は、送風機16から等距離になく、送風機16の吹出口16aの距離は各吹出口14毎に異なる。各吹出口14との距離は、本実施形態では各吹出口14の中心と送風機16のファンの中心軸との距離である。各吹出口14との距離は、たとえば各吹出口14の中心と送風機16の吹出口16aとの距離であってもよい。
また各吹出口14と蒸発器15との距離は、最も左右方向Xの右方側(配置方向の他方側、図1の左方側)に位置する吹出口14bと最も近く、最も左右方向Xの左方側(配置方向の一方側、図1の右方側)に位置する吹出口14aが最も遠い位置に配置されている。各吹出口14との距離とは、各吹出口14の中心と蒸発器15の重心との距離である。
それぞれの吹出口14は、左右方向Xに延びる長方形状に形成される。図1の右方の2つの吹出口14は、助手席側の後部座席に向けて空調風を送るための開口であり、左方の2つの吹出口14は、運転席側の後部座席に向けて空調風を送るための開口である。また吹出口14は、図1に示すように、下方に向けて開口している。図1に示すように、送風機16からの吹出口14に向かう通路部は、運転席側と助手席側との2つ有する。
またユニットケース12内には、送風機16から送風された空気を複数の吹出口14に分配するための分配空間51(図1の一点鎖線で囲まれた空間)が形成されている。この分配空間51は、送風機16と蒸発器15との間に配置されている。したがって分配空間51は、ユニットケース12の左右方向Xの中心を含む空間である。この送風機16から送風された空気は、分配空間51に形成される通路によって分配されて各吹出口14に流れる。
送風機16から送風された空気は、送風機16の直後では分配空間51内でユニットケース12の上層を流れ、図2に示すように、各通路に分配されて途中から下層に向かって流れる。そして前述の吹出口14から車室内に向けて送風される。このように吹出口14が左右方向Xに間隔をあけて設けられるので、運転席側および助手席側の後部座席に向けて空調風を送風することができる。
またユニットケース12の外壁には、空調装置10を操作するための操作部52が設けられる。操作部52は、ユニットケース12の下方側の外壁に設けられる(図2および図3参照)。操作部52の位置は、ユニットケース12の左右方向Xの中央に設けられる。したがって、複数の吹出口と操作部52との位置関係としては、複数の吹出口14の間に操作部52が配置されている。また操作部52は、ユニットケース12の中央にあるので、送風機16と蒸発器15との間に配置されている。操作部52は、空調装置10の操作として、たとえば空調装置10の電源のON/OFF、送風機16の風量を切替操作および吹出温度設定などが可能である。
以上説明したように本実施形態の空調装置10は、遠心式の送風機16を用いているので、クロスフローファンのような送風手段と異なり、ユニットケース12の一部に送風機16を配置しても、空気を吸い込んで吹出口14から送風することができる。また送風機16は、各吹出口14の位置関係については、最も左右方向Xの左方側(配置方向の一方側、図1の右方側)に位置する吹出口14aが送風機16と最も近く、最も左右方向Xの右方側(最も配置方向の他方側、図1の左方側)に位置する吹出口14bが、送風機16と最も遠い。したがって送風機16は、ユニットケース12内にて左右方向Xの一方側寄りに位置する。これによって左右方向の一方から、各吹出口14に送風することによって、風量を各吹出口14に好適に分配できるようにして、均等な風量割合に近づけることができる。また吹出口14の位置が左右方向Xに等間隔でなくても、分配することができるので、吹出口位置の自由度向上を図ることができる。換言すると、遠心タイプの送風機16を用い、それをユニットケース12内の端に配置することで風量を各吹出口に分配できるようにして、風量割合の成立、吹出口位置の自由度向上を図ることができる。
また本実施形態では、送風機16をユニットケース12の端に搭載しているので、送風機16から各吹出口14までの通路を左右方向Xに延びる通路によって実現することができる。これによってユニットケース12の前後方向Yの寸法を大きくせずに風量割合調整が容易にすることができる。また同様に送風機16をユニットケース12の端に搭載しているので、同様の理由で吹出口14の位置設定の自由度を向上することができる。
また本実施形態では、ユニットケース12内には、送風機16から送風された空気を複数の吹出口14に分配するための分配空間51が形成されている。これによってユニットケース12の中央に大きく風量分配のためのスペースを確保できる。したがって低圧損化することができる。
さらに本実施形態では、各吹出口14と蒸発器15との距離は、最も左右方向Xの右方側(配置方向の他方側、図1の左方側)に位置する吹出口14bと最も近く、最も左右方向Xの左方側(配置方向の一方側、図1の右方側)に位置する吹出口14aが最も遠い位置に配置されている。これによって送風機16と蒸発器15との間を、送風機16から吹出口14への通路に用いることができる。したがって前述したように、風量割合の成立、吹出口位置の自由度向上を図ることができる。
また本実施形態では、ユニットケース12の左右方向Xの一方側に送風機16が、他方側に蒸発器15が設けられる。したがって空調装置10を構成する部品のうち、比較的重い部品をユニットケース12の左右方向Xの両側に配置していることになる。これによって車両の天井11に搭載した際に、車両の強度が強い部分、たとえば車両のピラー側に重い部品を配置することができる。これによって車両取付状態でのユニット強度を高くすることができる。また空調装置10の左右方向Xの重量バランスもよくすることができる。
さらに本実施形態では、操作部52は、複数の吹出口14の間に配置されている。さらに操作部52は、送風機16と蒸発器15との間に配置されている。操作部52はユニットケース12の中央に配置されているので、いろんな位置に着座している操作者の手が操作部52に届きやすくすることができる。換言すると、前述のように吸込口位置の自由度が増すことで、操作部52をユニットケース12の真ん中に配置することができる。これによってユーザの操作性が良くなる。
さらに本実施形態では、吸込口13から送風機16までの通路も仕切り板20によってUターンするように構成されている。これによって吸込通風路を長く取ることができ、吸込騒音の低減ができる。
また本実施形態では、ユニットケース12内の送風機16の上流側に蒸発器15が設けられる。したがって、送風機16から吸込騒音は、蒸発器15を通過するので、蒸発器15にて吸込騒音を減衰させることができる。これによって吸込口13から発する吸込騒音を低減することができる。
さらに本実施形態では、吹出口14は、送風機16によって送風された空気を車室の後部座席が配置される空間に向けて吹き出すように空調装置10が配置される。これによって車両前方の空間がインパネ内の車両用空調装置によって空調されている場合には、その空調されている空気を吸い込んで、車両後方に送風することができる。また後部座席を空調するので、車両の前方に車両用空調装置がある場合には、併用することによって、車室内全体を空調することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に関して、図4を用いて説明する。本実施形態では、蒸発器15Aの位置関係に特徴を有する。蒸発器15Aは、図6に示すように、スクロールケーシング17の吹出口16aに設けられる。換言すると、蒸発器15Aは、送風機16の下流側に設けられる。
このような本実施形態では、送風機16から吹出口14に至る騒音は、蒸発器15Aを通過するので、蒸発器15Aにて騒音を減衰させることができる。これによって吹出口14から発する騒音を低減することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に関して、図5および図6を用いて説明する。本実施形態では、吸込口13Bの位置および送風機16の吹出口16aから吹出口14に延びる通路部24の構成に特徴を有する。
吸込口13Bは、図6に示すように、第1実施形態よりも左右方向Xの右方側(図6の左方側)に寄っている。これによって吸込口13Bから覗いた場合、蒸発器15の一部を視認することができる。このように吸込口13Bから送風機16に至る経路が短くなるので、圧損を低減することができる。
また送風機16の吹出口16aは、左右方向Xの右方側(図5の左方側)に向かって開口し、それからL字に屈曲している通路を通過後、二股に別れる通路部24を通過して、各吹出口14に至る。これによって、各吹出口14からの風量をより均等にすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、空調装置10は車両に設けられ、車室内を空調しているが、車両用に限るものではない。たとえば、工場内でスポット的に空調する空調装置10に適用してもよく、住居などの建物の室内を空調する空調装置10に適用してもよい。
前述の第1実施形態では、吹出口14は、車室の後方に送風機16によって送風していたが、車室の後方に限るものではなく、前方座席が配置される空間に向けて吹き出すように配置してもよい。
また前述の第1実施形態では、ユニットケース12は、車室の天井11に設けられているが、車室の天井11に限るものではなく、車室の内壁の他の部分、たとえばドア部の内壁に埋め込めこんでもよい。
また前述の第1実施形態では、熱交換器は、冷却用熱交換器によって実現されているが、冷却用に限るものではなく、加熱用熱交換器(ヒータも含む)であってもよい。また熱交換器を備えず、単に送風する機能を有する空調装置10であってもよい。
また前述の第1実施形態では、吹出口14は、ユニットケース12の同一の外壁に複数設けられていたが、同一の外壁に限るものではない。たとえば左右方向Xの側部の外壁にも吹出口14を設けてもよい。
また前述の第1実施形態では、操作部52を備える構成であるが、操作部52はユニットケース12に一体である構成に限るものではなく、リモコンや携帯電話装置など遠隔操作手段を用いて空調装置10を操作する構成であってもよい。
X…左右方向 Y…前後方向 Z…上下方向
10…空調装置 11…天井 12…ユニットケース
13…吸込口 14…吹出口 15…蒸発器(熱交換器)
16…送風機 31…吸込側通路部 32…蒸発器通路部
33…送風機側通路部 51…分配空間 52…操作部

Claims (11)

  1. 外側の空気を内部に吸入するための吸込口(13)、および内部から外側へ空気を吹き出すための複数の吹出口(14,14a,14b)が設けられたユニットケース(12)と、
    前記ユニットケース内の一方側の端部に設けられ、通過する空気を冷却または加熱する熱交換器(15)と、
    前記ユニットケース内の他方側の端部に設けられ、前記吸込口から空気を吸入して、吸入した空気を前記吹出口を介して前記ユニットケースの外側へ送風する遠心式の送風機(16)と、を含み、
    前記ユニットケース内のうち前記熱交換器と前記送風機との間には、前記送風機から送風された空気を複数の前記吹出口に分配するための分配空間(51)が形成され、
    前記分配空間には、前記送風機から送風される空気を、前記各吹出口に導く通路が形成されており、
    複数の前記吹出口は、予め定める配置方向に並んで設けられ、
    前記各吹出口と前記送風機との距離は、最も前記配置方向の一方側に位置する吹出口(14a)が前記送風機と最も近く、最も前記配置方向の他方側に位置する吹出口(14b)が、前記送風機と最も遠く、
    前記吸込口と前記吹出口とは、前記ユニットケースの対向する側部にそれぞれ配置されていることを特徴とする空調装置。
  2. 前記吸込口から前記熱交換器に流れる空気の方向と、前記送風機に吸い込まれる空気の方向とが、逆向きになっていることを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記熱交換器は、最も前記配置方向の他方側に位置する前記吹出口と最も近く、最も前記配置方向の一方側に位置する前記吹出口と最も遠い位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 前記ユニットケースの外壁に設けられ、前記送風機を操作するための操作部(52)をさらに含み、
    前記操作部は、複数の前記吹出口の間に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の空調装置。
  5. 前記ユニットケースの外壁に設けられ、前記送風機を操作するための操作部をさらに含み、
    前記操作部は、前記送風機と前記熱交換器との間に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の空調装置。
  6. 前記熱交換器は、前記ユニットケース内の前記送風機の上流側に設けられることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の空調装置。
  7. 前記熱交換器は、前記ユニットケース内の前記送風機の下流側に設けられることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の空調装置。
  8. 前記吸込口から吸い込まれた空気は、前記熱交換器、前記送風機、前記分配空間、および前記吹出口の順に通過することを特徴とする請求項7に記載の空調装置。
  9. 前記ユニットケースは、車両に設けられ、
    前記吸込口は、車室内の空気を吸入し、
    前記吹出口は、前記送風機によって送風された空気を前記車室内へ吹き出すことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の空調装置。
  10. 前記吹出口は、前記送風機によって送風された空気を前記車室の後部座席が配置される空間に向けて吹き出すことを特徴とする請求項に記載の空調装置。
  11. 前記ユニットケースは、前記車室の天井(11)に設けられることを特徴とする請求項または10に記載の空調装置。
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