JP6136045B2 - 機器制御装置、機器制御システム、プログラム - Google Patents

機器制御装置、機器制御システム、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、対象機器の動作を制御スケジュールに従って制御する機器制御装置、機器制御システム、プログラムに関する。
従来から、オフィスビル、商業施設、工場など(以下、「施設」という)において、照明器具や空調機器などの機器での電力等の資源の消費量を低減させるために、これらの機器を事前に設定した制御スケジュールに従って運転させる機器制御装置が提案されている。この種の機器制御装置は、一般的に、機器での資源の消費量を低減(省エネルギー化)するように、エンジニアが個々の施設に合わせて設定した制御スケジュールを用いている。そのため、エンジニアは、施設ごとに異なる制御スケジュールを設定(調整)する必要があり、機器制御装置を導入する施設が多岐に亘ればその分エンジニアに掛かる負担が大きくなる。
これに対して、制御スケジュールの設定を簡易化および自動化した機器制御システム(空調機器管理システム)が提案されている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1に記載の機器制御システムは、利用者(ユーザ)が空調機器を操作した運転設定内容を、時刻と関連付けて履歴情報として記憶し、この履歴情報に基づいて制御スケジュールを自動的に設定(作成)する。これにより、機器制御システムは、実際に利用者が操作した内容を反復することになる。
特許文献1に記載の機器制御システムは、利用者がスケジュール作成ボタンを押すことで、スケジュール作成の自動化処理が開始する。また、特許文献1には、利用者がスケジュール変更画面にて設定変更ボタンを押すことで時刻設定または運転設定を変更できることが記載されている。
特開2007−71405号公報
しかし、特許文献1の機器制御システムでは、制御スケジュールが一旦設定されると、利用者が、スケジュール作成ボタンを押して制御スケジュールを再設定するか、スケジュール変更画面にて制御スケジュールを変更しない限り、制御スケジュールは変更されない。そのため、この機器制御システムにおいては、実際に利用者が操作した内容を反復可能であるものの、エンジニアが個々の施設に合わせて設定した制御スケジュールに従って機器を制御する場合に比べ、資源の消費量を低減するという点では十分な効果が得られない。つまり、この機器制御システムは、制御スケジュールの作成時にたとえば機器の消し忘れにより無駄に資源が消費されていると、以降、この機器の消し忘れも含めて利用者の操作内容を反復するので、継続的に資源の消費に無駄が生じて資源の消費量の低減とならない。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、エンジニアに大きな負担をかけることなく、機器による資源の消費量の低減を図ることができる機器制御装置、機器制御システム、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る機器制御装置は、資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定された時間帯が、当該操作情報と同一種類の前記制御内容に対応する前記制御時刻を基準とし当該制御時刻の前および後の少なくとも一方の所定時間からなる監視期間内に含まれる場合、当該監視期間の基準となる前記制御時刻を前記操作情報に基づいて変更することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る機器制御装置は、資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定された時間帯が、当該操作情報と同一種類の前記制御内容に対応する前記制御時刻を基準とし当該制御時刻の前および後の少なくとも一方の所定時間からなる監視期間内に含まれない場合、新たな前記制御命令を前記操作情報に基づいて前記制御スケジュールに追加することを特徴とする
本発明の他の態様に係る機器制御装置は、資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報のうち前記資源の消費量が最少となる時刻に取得された操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更することを特徴とする
本発明の他の態様に係る機器制御装置は、資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、前記判定部は、前記操作情報の種類によって異なる前記閾値を用いており、前記資源の消費量を減少させる前記操作情報に対する前記閾値は、前記資源の消費量を増加させる前記操作情報に対する前記閾値よりも低く設定されていることを特徴とする
本発明の機器制御システムは、上記機器制御装置と、資源を消費して動作する複数の機器とを備え、前記機器制御装置は、当該機器を前記対象機器として当該機器の動作を制御することを特徴とする。
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って対象機器を制御する実行部と、前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備える機器制御装置として機能させるプログラムであって、前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定された時間帯が、当該操作情報と同一種類の前記制御内容に対応する前記制御時刻を基準とし当該制御時刻の前および後の少なくとも一方の所定時間からなる監視期間内に含まれない場合、新たな前記制御命令を前記操作情報に基づいて前記制御スケジュールに追加する。
本発明は、判定部が、二日以上からなる集計期間に亘って操作情報の取得回数を、識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する。スケジュール変更部は、判定部にて同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、制御スケジュールを変更する。
したがって、本発明は、エンジニアに大きな負担をかけることなく、機器による資源の消費量の低減を図ることができるという利点がある。
実施形態1に係る機器制御装置の構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る機器制御システムの構成を示す概略図である。 実施形態1に係る機器制御装置で用いる履歴テーブルを例示した説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置で用いる制御テーブルを例示した説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態1に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態2に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態2に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態2に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。 実施形態2に係る機器制御装置の動作例を示す説明図である。
以下では、機器制御システムがスーパーマーケットのような商業施設の店舗に適用されている場合を例として説明するが、同様の機器制御システムは、商業施設に限らず、オフィスビル、工場などの施設にも適用可能である。また、以下では対象機器が動作時に消費する資源が電力である場合を例示するが、対象機器は、水やガス、熱などの電力以外の資源を消費して動作する機器であってもよい。
(実施形態1)
本実施形態の機器制御システムは、図2に示すように、機器制御装置1と、機器制御装置1に接続された複数の対象機器21,22,23とを備えている。図2の例では、対象機器21は照明器具、対象機器22は空調機器、対象機器23はデジタルサイネージ等の映像表示装置であって、これらの対象機器21,22,23はいずれも電力(電気エネルギー)を消費して動作する。なお、これら複数の対象機器21,22,23は負荷群2を構成している。
機器制御装置1は、各対象機器21,22,23と接続線3によって接続されており、接続線3を介して各対象機器21,22,23と通信することにより、少なくとも各対象機器21,22,23のオン状態とオフ状態とを切り替える制御が可能である。また、機器制御装置1は、各対象機器21,22,23との通信により、各対象機器21,22,23の動作状態(少なくともオン状態かオフ状態かの別)を把握可能である。なお、機器制御装置1と各対象機器21,22,23との間の通信は、本実施形態では接続線3を通信線として用いる有線通信であるが、これに限らず無線通信(光通信を含む)であってもよい。また、電力線搬送通信技術により接続線3が電力線と通信線との両方を兼ねてもよいし、電力線と通信線とは別々に設けられていてもよい。
各対象機器21,22,23は、少なくとも動作状態が遷移した場合には、機器制御装置1に対して遷移後の動作状態を通知する。ここで、各対象機器21,22,23は、機器制御装置1による制御だけでなく、利用者の操作によっても、その動作状態が遷移する。つまり、各対象機器21,22,23は、接続線3に接続された壁スイッチ41,43や、赤外線式のリモコン送信器42に対して利用者による操作が為された場合、その操作内容に応じて動作状態が遷移し、遷移後の動作状態を機器制御装置1に通知する。
機器制御装置1は、各対象機器21,22,23の動作状態が遷移した場合に、この遷移が自身の制御によるか、あるいは利用者の操作によるかを判断可能に構成されている。機器制御装置1が把握可能な動作状態の遷移は、オン状態、オフ状態の切り替えに限らず、たとえば照明器具からなる対象機器21に関しては調光レベルの上昇や低下、空調機器からなる対象機器22に関しては設定温度の上昇や低下などを含んでいてもよい。ただし、本実施形態では、説明を簡単にするため、対象機器21,22,23の動作状態はオン状態とオフ状態との2状態のみであると仮定して説明する。
以下、機器制御装置1の詳しい構成について、図1を参照して説明する。
機器制御装置1は、表示出力部11と、処理部12と、履歴記憶部13と、スケジュール記憶部14と、設定記憶部15とを備えている。本実施形態では、機器制御装置1はコンピュータからなり、メモリに格納されたプログラムを実行することにより、表示出力部11、制御部12、履歴記憶部13、スケジュール記憶部14、設定記憶部15として機能する。
表示出力部11は、機器制御装置1自身の状態や、履歴記憶部13に蓄積された履歴情報(後述する)や、設定記憶部15に記憶されている設定情報(後述する)などを表示端末5に出力し、表示端末5に表示させる。ここでいう表示端末5は、たとえばタブレット端末やスマートフォンなどのユーザインタフェースであって、機器制御装置1の表示出力部11と有線あるいは無線で通信し、機器制御装置1から受信した情報を表示する。なお、表示出力部11−表示端末5間の通信は、イーサネット(登録商標)を用いていてもよいし、その他(たとえばシリアル通信など)の通信方式であってもよい。
設定記憶部15は、後述する集計期間および時間帯などの各種の設定情報をたとえばCSVファイル形式で記憶している。設定記憶部15に記憶される設定情報は、適宜変更可能である。
制御部12は、負荷群2を構成する各対象機器21,22,23(図2参照)を対象として、スケジュール記憶部14に記憶されている制御スケジュールに従って制御命令を実行したり、制御や操作の履歴を収集したりする。また、詳しくは後述するが、制御部12は、利用者による操作の履歴に基づいて制御スケジュールを変更する機能も備えている。
履歴記憶部13は、制御部12で収集された各対象機器21,22,23の制御や操作の履歴を、操作情報、制御情報として蓄積する。
ここでいう操作情報は、利用者が壁スイッチ41,43やリモコン送信器42を操作したことにより遷移した各対象機器21,22,23の遷移後の動作状態の履歴情報(ログ)であって、収集された時刻を含んでいる。言い換えれば、操作情報は、対象機器21,22,23の制御に関して利用者が行った操作の内容(制御の対象となる対象機器を含む)および当該操作が為された時刻を表す情報である。本実施形態では、対象機器21,22,23の動作状態はオン状態およびオフ状態のみであるから、操作内容は、各対象機器21,22,23の動作状態をオフ状態からオン状態に遷移させるオン操作、オン状態からオフ状態に遷移させるオフ操作のいずれかである。
また、ここでいう制御情報は、機器制御装置1自身が各対象機器21,22,23を制御したことにより遷移した各対象機器21,22,23の遷移後の動作状態の履歴情報であって、収集された時刻を含んでいる。言い換えれば、制御情報は、機器制御装置1が実際に行った制御の内容(制御の対象となる対象機器を含む)および当該制御が為された時刻を表す情報である。
履歴記憶部13は、これらの操作情報および制御情報を、たとえば図3に示すような履歴テーブル131として管理する。この履歴テーブル131は、「受信時刻」欄が操作情報あるいは制御情報を取得した取得時刻を表し、「種別」欄が操作情報と制御情報との別を表し、「端末」欄が対象機器を表し、「操作・制御結果」欄が遷移後の動作状態を表している。すなわち、図3の例では、履歴情報部13は、操作情報および制御情報を制御部12が取得した順に時系列に沿って記憶している。
スケジュール記憶部14は、制御部12による制御タイミングを表す制御時刻と、制御内容とを対応付けて1組とした制御命令を、複数組含んだ制御スケジュールを記憶する。ここでいう制御内容は、制御の対象となる対象機器を含み、機器制御装置1がその対象機器の動作状態をどのように制御するかを表している。本実施形態では、対象機器21,22,23の動作状態はオン状態およびオフ状態のみであるから、制御内容は、各対象機器21,22,23の動作状態をオフ状態からオン状態に遷移させるオン制御、オン状態からオフ状態に遷移させるオフ制御のいずれかである。
スケジュール記憶部14は、制御スケジュールを、たとえば図4に示すように対象機器ごとにオン制御、オフ制御を実行する時刻(制御時刻)を記述した制御テーブル141として管理する。この制御テーブル141は、「端末」欄が対象機器21,22,23を表し、「スケジュール1」〜「スケジュールn」における「ON制御」欄がオン制御の制御時刻、「OFF制御」欄がオフ制御の制御時刻を表している。すなわち、図4の例では、スケジュール記憶部14は、対象機器ごとに、制御時刻とオン制御あるいはオフ制御とを対応付けて記憶している。言い換えれば、図4の制御テーブル141においては、対象機器ごとの「スケジュール1」〜「スケジュールn」の各々における「ON制御」欄、「OFF制御」欄が、個々に制御時刻と制御内容とを対応付けた制御命令を構成している。
また、図4の制御テーブル141は、対象機器ごとに「消費電力」欄と「予想電力量」欄とを含み、「消費電力」欄が各対象機器の稼働(オン)時の消費電力を表し、「予想電力量」欄が各対象機器で1日に消費される電力量の予測値を表している。予想電力量は、制御スケジュールから求まる各対象機器の1日の累計稼働(オン)時間と、消費電力との積である。
さらに、スケジュール記憶部14は、上述したような制御スケジュール(制御テーブル141)を、たとえば平日、休日、特日の各々について個別に記憶していてもよい。この場合に、制御部12は、カレンダー機能(図示せず)にて当日の属性(平日、休日、特日の別)を把握し、スケジュール記憶部14に記憶された複数の制御スケジュールの中から、当日の属性の制御スケジュールを選択して適用する。この場合、予想電力量についても、平日、休日、特日などの特性に合わせた値が併記されていてもよい。
スケジュール記憶部14には、予めエンジニアによって設定されたデフォルトとなる制御スケジュールが登録されている。
ところで、本実施形態の機器制御装置1は、制御部12が下記の構成を採用することにより、運用中においてスケジュール記憶部14内の制御スケジュールを変更する。
すなわち、制御部12は、図1に示すように、実行部121と、取得部122と、識別部123と、判定部124と、時間帯判断部125と、スケジュール変更部126と、コスト変換部127とを有している。
実行部121は、スケジュール記憶部14に記憶されている制御スケジュールに基づいて、制御信号を負荷群(対象機器21,22,23)2に送信し、各対象機器21,22,23を制御する。要するに、実行部121は、時計部(図示せず)で計時される現在時刻が制御スケジュール上の制御時刻になると、この制御時刻に対応付けられている制御内容に従って対象機器21,22,23に制御信号を送信し、対象機器21,22,23を制御する。
たとえば、図4に例示した制御テーブル141に従って対象機器を制御する場合、実行部121は、「9:30」になると「照明2」、「サイネージ1」の各対象機器をオン制御し、「10:00」になると「照明1」、「空調1」で表される各対象機器をオン制御する。その後、実行部121は、「12:00」になると「照明2」の対象機器をオフ制御し、「19:00」になると「照明1」、「空調1」、「サイネージ1」で表される各対象機器をオフ制御する。また、実行部121は、制御信号の送信後に、制御情報を要求するための要求信号を負荷群2に送信する。
取得部122は、対象機器21,22,23の制御に関して利用者が行った操作の内容を表す情報を負荷群2から取得し、取得時刻(操作時刻)を含んだ操作情報として履歴記憶部13に記憶する。また、取得部122は、実行部121からの要求信号への応答として、負荷群2から送信される動作状態を表す情報を取得し、取得時刻(制御時刻)を含んだ制御情報として履歴記憶部13に記憶する。なお、取得部122は、負荷群2ではなく、壁スイッチ41,43やリモコン送信器42から操作情報を取得してもよい。
識別部123は、取得部122が取得した操作情報の制御の種類を識別する。つまり、識別部123は、取得部122が操作情報を履歴記憶部13に記憶する際、この操作情報がオン制御(オン操作)なのか、オフ制御(オフ操作)なのか、さらにいずれの対象機器21,22,23に対する操作であるかを識別し、種類別に分類する。また、識別部123は、取得部122が取得した制御情報についても、操作情報と同様に、制御の種類を識別する。
本実施形態では制御のパターンはオン制御とオフ制御との2パターンのみであるが、たとえば照明器具からなる対象機器21に関しては調光レベルの上昇や低下、空調機器からなる対象機器22に関しては設定温度の上昇や低下などを含んでいてもよい。この場合、識別部123は、対象機器21,22,23が同じでも、制御のパターン(オン制御、オフ制御、調光レベルの上昇、調光レベルの低下、設定温度の上昇、設定温度の低下)によって、異なる種類の操作情報として識別する。
判定部124は、履歴記憶部13にアクセスして、二日以上からなる集計期間に亘って操作情報の取得回数を、識別部123で識別された種類別、且つ時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する。言い換えれば、判定部124は、履歴記憶部13に記憶された集計期間分の操作情報を基に、時間帯ごとに同一種類の操作情報の取得回数を計数し、取得回数を閾値と大小比較する。
ここでいう時間帯は、一日を複数に区分した各期間であって、本実施形態では一例として、一日を1時間単位で24の期間に区分した0:00〜1:00、1:00〜2:00、・・・、23:00〜24:00の各々が時間帯として判定部124の判定に用いられる。集計期間は、操作情報の集計対象となる期間であって、本実施形態では一例として、判定部124は、現在から遡った直近の一週間(7日間)を集計期間として用いる。なお、判定部124が判定に用いる集計期間および時間帯は、設定記憶部15に設定情報として予め記憶されており、上記の例に限らず適宜設定される。つまり、判定部124は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有する。
上記構成により、判定部124は、履歴記憶部13に記憶されている直近の一週間(集計期間)分の操作情報について、時間帯ごとに、オン制御と識別された操作情報の取得回数と、オフ制御と識別された操作情報の取得回数とを対象機器別に計数する。以下では、オン制御と識別された操作情報の取得回数を「オン操作回数」といい、オフ制御と識別された操作情報の取得回数を「オフ操作回数」という。
判定部124は、オン操作回数については第1の閾値と比較し、オフ操作回数については第2の閾値と比較する。ここで、第1の閾値と第2の閾値とは同値であってもよいが、異なる値であってもよい。第1の閾値、第2の閾値は、対象機器によって異なる値であってもよい。判定部124は、機器制御装置1に接続された対象機器の各々について、オン操作回数が第1の閾値以上であるか、オフ操作回数が第2の閾値以上であるかを時間帯ごとに判定し、判定結果をスケジュール変更部126に出力する。
たとえば、直近の一週間における毎日10:00〜11:00の時間帯に、対象機器21をオンする操作が為されたとすると、判定部124は、この対象機器21について集計期間中の同時間帯(10:00〜11:00)のオン操作回数を「7」回と判断する。このとき、第1の閾値が「4」であると仮定すれば、判定部124は、「10:00〜11:00」の時間帯での対象機器21のオン操作回数(7)が第1の閾値(4)以上であると判定する。
スケジュール変更部126は、判定部124にて、同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上であると判定されたときに、この操作情報に基づいて、スケジュール記憶部14内の制御スケジュールを変更する。ここで、スケジュール変更部126は、スケジュール記憶部14内の制御スケジュールにて既に設定されている制御命令の制御時刻をシフト(変更)するか、あるいは新たな制御命令を制御スケジュールに追加することにより、制御スケジュールの変更を行う。スケジュール変更部126による制御スケジュールの変更の方法については、後に詳しく説明する。
コスト変換部127は、対象機器21,22,23による資源の消費量からコスト(費用)を算出する。本実施形態では資源は電力であるから、コスト変換部127は、設定記憶部15に設定情報として予め記憶されている電気料金単価を用いて、制御スケジュールに従って対象機器を制御した場合の予想(消費)電力量をコストに変換する。表示出力部11は、このようにしてコスト変換部127にて変換されたコストと、変換される前の予想(消費)電力量との少なくとも一方を、表示端末5に表示する。
時間帯判断部125は、判定部124にて同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上であると判定されたときに、この時間帯が監視期間内に含まれるか否かを判断する。ここでいう監視期間は、制御スケジュールにおいて、取得回数が閾値以上であると判定された操作情報と同一種類の制御内容に対応付けられている制御時刻を基準とし、この制御時刻の前および後の少なくとも一方の所定時間からなる期間である。言い換えれば、時間帯判断部125は、既に制御スケジュールとして設定されている制御時刻を基準とした所定の監視期間内に、この制御時刻に対応する制御内容と同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上であると判定された時間帯が存在するか否かを判断する。
たとえば、制御スケジュール上で、制御時刻「12:00」に対象機器21のオン制御が対応付けられている場合に、制御時刻の前後各一時間を監視期間とすると、「11:00〜13:00」が対象機器21のオン制御に関する監視期間になる。この場合に、ある時間帯での対象機器21のオン操作回数が第1の閾値以上であると判定部124にて判定されると、時間帯判断部125は、この時間帯が監視期間内に含まれているか否かを判断する。つまり、対象機器21のオン操作回数が第1の閾値以上であると判定された時間帯が「11:00〜12:00」あるいは「12:00〜13:00」であれば、時間帯判定部125は、この時間帯が監視期間内に含まれていると判断する。
スケジュール変更部126は、時間帯判断部125にて時間帯が監視期間内に含まれると判断されたときに、この監視期間の基準となる制御時刻を、操作情報に基づいて変更する。一方、スケジュール変更部126は、時間帯判断部125にて時間帯が監視期間内に含まれないと判断されたときに、新たな制御命令を操作情報に基づいて制御スケジュールに追加する。
なお、基準となる制御時刻に対する監視期間の関係は、設定記憶部15に設定情報として予め記憶されており、上記の例(基準となる制御時刻の前後各一時間を監視期間とする)に限らず適宜設定される。
次に、上記構成の機器制御装置1における制御スケジュールを変更する動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。以下では、ある特定の対象機器21に着目し、この対象機器21の制御スケジュールを変更する場合の処理を例示するが、実際には、機器制御装置1は同様の処理を複数の対象機器について繰り返すことにより複数の対象機器の制御スケジュールを変更する。また、以下では第1の閾値と第2の閾値とはいずれも「3」であると仮定する。
機器制御装置1は、予め設定されている集計期間(本実施形態では直近の一週間)を対象として、操作情報を種類別且つ時間帯別に集計する処理を行う(図5のS1)。すなわち、機器制御装置1は、対象機器21について、操作情報を制御のパターン(オン制御、オフ制御)別、取得した時間帯別に集計する。本実施形態では、機器制御装置1は、各時間帯を対象として時間帯ごとに以下の処理S2〜S19を行い、全ての時間帯について同処理を繰り返すことにより、制御スケジュールの変更を完了する。以下では、対象としている時間帯を「対象時間帯」という。
機器制御装置1は、処理S1の結果を受け、対象時間帯での対象機器21のオフ操作回数が第2の閾値以上であるか否かを判定する(S2)。機器制御装置1は、対象時間帯でのオフ操作回数が第2の閾値以上であれば(S2:Yes)、対象機器21について制御スケジュール上で設定されている制御内容に対応した制御時刻を基準とする判定期間内に、対象時間帯が含まれるか否かを判断する(S3)。ここでいう判定期間は、制御スケジュール上の制御時刻を基準に設定されており、対象時間帯での取得回数が閾値以上である操作情報と同一種類の制御内容(つまりオフ制御)に対応する場合(後述の処理S4:Yes)には、監視期間となる。ここでは判定期間は、基準となる制御時刻の前後各一時間の期間とする。
機器制御装置1は、対象時間帯が判定期間内にあれば(S3:Yes)、この判定期間の基準となる制御時刻に対応する制御内容の種類を確認する(S4)。制御時刻に対応する制御内容がオフ制御であれば(S4:Yes)、つまり対象時間帯が監視期間に含まれていれば、機器制御装置1は、制御スケジュールの変更処理Aを実行する(S5)。
「変更処理A」は、対象時間帯に取得された操作情報(オフ操作)のうち、取得時刻(操作時刻)が最先の操作情報の取得時刻を履歴記憶部13から読み出し、この取得時刻に基づき判定期間の基準となる制御時刻を変更予約する処理である。このような変更処理Aにより、スケジュール記憶部14に記憶されている制御スケジュールは、対象機器21のオフ制御の制御時刻が履歴記憶部13から読み出された取得時刻に変更されることになる。なお、対象時間帯に取得された操作情報(オフ操作)のうち、取得時刻が最先の操作情報は、対象機器21の稼働時間が最短となる操作情報、つまり対象機器21での資源(電力)の消費量が最少となる時刻に取得された操作情報である。
次に、変更処理Aを行う場合の機器制御装置1の動作の具体例を、図6〜8を参照して簡単に説明する。なお、図6〜8では、対象機器21について(a)が変更前、(b)が変更後の制御スケジュールを表し、「ON」が制御スケジュール上のオン制御、「OFF」が制御スケジュール上のオフ制御、「on」がオン操作、「off」がオフ操作を表している。また、図6〜8では、縦軸方向に対象機器21のオン状態、オフ状態の別を表している。この表記方法に関しては、以下で説明する図9〜17でも同様とする。
ここでは、対象機器21について10:00にオン制御、19:00にオフ制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。
図6(a)の例では、集計期間に含まれる11月1日の18:35と、11月2日の18:40と、11月4日の18:50とに、対象機器21のオフ操作されている。この場合、集計期間における18:00〜19:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上であり(S2:Yes)、この時間帯は判定期間(18:00〜20:00)T2内にある(S3:Yes)。さらに、この判定期間の基準となる制御時刻に対応する制御内容はオフ制御である(S4:Yes)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Aにより、元々19:00に設定されていたオフ制御の制御命令の制御時間が、図6(b)に示すように、18:00〜19:00の時間帯で最先の操作情報の取得時刻である18:35にシフトする。
また、図7(a)の例では、集計期間における19:00〜20:00の時間帯での対象機器21のオフ操作回数が3回、オン操作回数が4回である。この場合、19:00〜20:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上であり(S2:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間T2の基準はオフ制御である(S3:Yes、S4:Yes)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Aにより、元々19:00に設定されていたオフ制御の制御命令の制御時間が、図7(b)に示すように、19:00〜20:00の時間帯で最先の操作情報(オフ操作)の取得時刻である19:25にシフトする。
また、図8(a)の例では、集計期間における18:00〜19:00の時間帯での対象機器21のオフ操作回数が3回、オン操作回数が4回である。この場合、18:00〜19:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上であり(S2:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間T2の基準はオフ制御である(S3:Yes、S4:Yes)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Aにより、元々19:00に設定されていたオフ制御の制御命令の制御時間が、図8(b)に示すように、18:00〜19:00の時間帯で最先の操作情報(オフ操作)の取得時刻である18:10にシフトする。
また、処理S4において、制御時刻に対応する制御内容がオフ制御でなければ(S4:No)、つまり制御内容がオン制御であれば、機器制御装置1は、処理S1の結果を受け、対象時間帯での対象機器21のオン操作回数が第1の閾値以上か否かを判定する(S6)。オン操作回数が第1の閾値以上であれば(S6:Yes)、機器制御装置1は、制御スケジュールの変更処理Bを実行する(S7)。
「変更処理B」は、対象時間帯に取得された操作情報(オン操作)のうち、取得時刻(操作時刻)が最も遅い操作情報の取得時刻を履歴記憶部13から読み出し、この取得時刻に基づいて判定期間の基準となる制御時刻を変更予約する処理である。このような変更処理Bにより、スケジュール記憶部14に記憶されている制御スケジュールは、対象機器21のオン制御の制御時刻が履歴記憶部13から読み出された取得時刻に変更されることになる。なお、対象時間帯に取得された操作情報(オン操作)のうち、取得時刻が最も遅い操作情報は、対象機器21の稼働時間が最短となる操作情報、つまり対象機器21での資源(電力)の消費量が最少となる時刻に取得された操作情報である。
言い換えれば、スケジュール変更部126は、判定部124にて、複数種類の前記操作情報について同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定されたときに、監視期間の基準となる制御内容と同一種類の操作情報を優先的に用いる。つまり、スケジュール変更部126は、複数種類の操作情報の取得回数が閾値以上である場合、監視期間の基準となる制御時刻に対応する制御内容(ここではオフ制御)と同一種類の操作情報(オフ操作)を優先して、制御スケジュールの変更に用いる。
次に、変更処理Bを行う場合の機器制御装置1の動作の具体例を、図9,10を参照して簡単に説明する。
ここでは、対象機器21について9:00にオン制御、19:00にオフ制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。
図9(a)の例では、集計期間における8:00〜9:00の時間帯での対象機器21のオフ操作回数が3回、オン操作回数が4回である。この場合、8:00〜9:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上であり(S2:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間(8:00〜10:00)T1の基準はオン制御である(S3:Yes、S4:No)。さらに、この時間帯でのオン操作回数は閾値以上である(S6:Yes)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Bにより、元々9:00に設定されていたオン制御の制御命令の制御時間が、図9(b)に示すように、8:00〜9:00の時間帯で最も遅い操作情報(オン操作)の取得時刻である8:35にシフトする。
また、図10(a)の例では、集計期間における9:00〜10:00の時間帯での対象機器21のオフ操作回数が3回、オン操作回数が4回である。この場合、9:00〜10:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上であり(S2:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間T1の基準はオン制御であり(S3:Yes、S4:No)、この時間帯でのオン操作回数は閾値以上である(S6:Yes)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Bにより、元々9:00に設定されていたオン制御の制御命令の制御時間が、図10(b)に示すように、9:00〜10:00の時間帯で最も遅い操作情報(オン操作)の取得時刻である9:45にシフトする。
また、処理S3において対象時間帯が判定期間内にないと判断された場合(S3:No)、あるいは、処理S6においてオン操作回数が第1の閾値未満と判断された場合(S6:No)、機器制御装置1は、制御スケジュールの変更処理Cを実行する(S8)。「変更処理C」は、対象時間帯に取得された操作情報(オフ操作)のうち、取得時刻(操作時刻)が最先の操作情報を履歴記憶部13から読み出し、この操作情報に基づいて新たな制御命令を制御スケジュールに追加予約する処理である。
具体的には、機器制御装置1は、履歴記憶部13から読み出した操作情報の取得時刻を制御時刻とし、対象機器21のオフ制御を制御内容とする新たな制御命令を制御スケジュールに追加予約する。このような変更処理Cにより、スケジュール記憶部14に記憶されている制御スケジュールは、履歴記憶部13から読み出された取得時刻に、対象機器21のオフ制御の制御命令が新たに追加されることになる。
次に、変更処理Cを行う場合の機器制御装置1の動作の具体例を、図11〜13を参照して簡単に説明する。
ここでは、対象機器21について10:00にオン制御、20:00にオフ制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。なお、図13の例では、対象機器21について9:00にオン制御、19:00にオフ制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。
図11(a)の例では、集計期間における11:00〜12:00の時間帯でのオフ操作回数が3回である。この場合、11:00〜12:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上である(S2:Yes)。ただし、この時間帯はオン制御を基準とした判定期間(9:00〜11:00)T1、オフ制御を基準とした判定期間(19:00〜21:00)T2のいずれにも含まれない(S3:No)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Cにより、図11(b)に示すように、11:00〜12:00の時間帯で最先の操作情報(オフ操作)の取得時刻である11:35を制御時刻としたオフ制御の制御命令が、新たに追加される。
また、図12(a)の例では、集計期間における10:00〜11:00の時間帯のオフ操作回数が3回である。この場合、10:00〜11:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上であり(S2:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間(9:00〜11:00)T1の基準はオン制御である(S3:Yes、S4:No)。さらに、この時間帯でのオン操作回数は閾値未満である(S6:No)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Cにより、図12(b)に示すように、10:00〜11:00の時間帯で最先の操作情報(オフ操作)の取得時刻である10:30を制御時刻としたオフ制御の制御命令が、新たに追加される。
また、図13(a)の例では、集計期間における8:00〜9:00の時間帯のオフ操作回数が3回である。この場合、8:00〜9:00の時間帯でのオフ操作回数は閾値以上であり(S2:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間(8:00〜10:00)T1の基準はオン制御である(S3:Yes、S4:No)。さらに、この時間帯でのオン操作回数は閾値未満である(S6:No)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Cにより、図13(b)に示すように、8:00〜9:00の時間帯で最先の操作情報(オフ操作)の取得時刻である8:20を制御時刻としたオフ制御の制御命令が、新たに追加される。
また、機器制御装置1は、処理S2で対象時間帯でのオフ操作回数が第2の閾値未満であると判定されると(S2:No)、対象時間帯での対象機器21のオン操作回数が第1の閾値以上であるか否かを判定する(S9)。
機器制御装置1は、対象時間帯でのオン操作回数が第1の閾値以上であれば(S9:Yes)、対象機器21について制御スケジュール上で設定されている制御内容に対応した制御時刻を基準とする判定期間内に、対象時間帯が含まれるか否かを判断する(S10)。ここでいう判定期間は、制御スケジュール上の制御時刻を基準に設定されており、対象時間帯での取得回数が閾値以上である操作情報と同一種類の制御内容(つまりオン制御)に対応する場合(後述の処理S11:Yes)には、監視期間となる。なお、機器制御装置1は、処理S9で対象時間帯でのオン操作回数が第1の閾値未満であると判定されれば(S9:No)、対象時間帯についてのスケジュール変更処理を終了する。
機器制御装置1は、対象時間帯が判定期間内にあれば(S10:Yes)、この判定期間の基準となる制御時刻に対応する制御内容の種類を確認する(S11)。制御時刻に対応する制御内容がオン制御であれば(S11:Yes)、つまり対象時間帯が監視期間に含まれていれば、機器制御装置1は、変更処理Bを実行する(S12)。すなわち、機器制御装置1は、対象時間帯に取得された操作情報(オン操作)のうち、取得時刻(操作時刻)が最も遅い操作情報の取得時刻を履歴記憶部13から読み出し、この取得時刻に基づいて判定期間の基準となる制御時刻を変更予約する。
次に、処理S2で対象時間帯でのオフ操作回数が第2の閾値以上でないと判定した後、変更処理Bを行う場合の機器制御装置1の動作の具体例を、図14を参照して簡単に説明する。
ここでは、対象機器21について9:00にオン制御、19:00にオフ制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。
図14(a)の例では、集計期間における8:00〜9:00の時間帯でのオン操作回数が4回である。この場合、8:00〜9:00の時間帯でのオン操作回数は閾値以上であり(S9:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間(8:00〜10:00)T1の基準はオン制御である(S10:Yes、S11:Yes)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Bにより、元々9:00に設定されていたオン制御の制御命令の制御時間が、図14(b)に示すように、8:00〜9:00の時間帯で最も遅い操作情報(オン操作)の取得時刻である8:45にシフトする。
また、処理S11において、制御時刻に対応する制御内容がオン制御でなければ(S11:No)、つまり制御内容がオフ制御であれば、機器制御装置1は、対象時間帯での対象機器21のオフ操作回数が第2の閾値以上か否かを判定する(S13)。オフ操作回数が第2の閾値以上であれば(S13:Yes)、機器制御装置1は、変更処理Aを実行する。すなわち、機器制御装置1は、対象時間帯に取得された操作情報(オフ操作)のうち、取得時刻(操作時刻)が最先の操作情報の取得時刻を履歴記憶部13から読み出し、この取得時刻に基づいて判定期間の基準となる制御時刻を変更予約する(S14)。
言い換えれば、スケジュール変更部126は、判定部124にて、複数種類の前記操作情報について同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定されたときに、監視期間の基準となる制御内容と同一種類の操作情報を優先的に用いる。つまり、スケジュール変更部126は、複数種類の操作情報の取得回数が閾値以上である場合、監視期間の基準となる制御時刻に対応する制御内容(ここではオン制御)と同一種類の操作情報(オン操作)を優先して、制御スケジュールの変更に用いる。
また、処理S10において対象時間帯が判定期間内にないと判断された場合(S10:No)、あるいは、処理S13においてオフ操作回数が第2の閾値未満と判断された場合(S13:No)、機器制御装置1は、制御スケジュールの変更処理Dを実行する(S15)。「変更処理D」は、対象時間帯に取得された操作情報(オン操作)のうち、取得時刻(操作時刻)が最も遅い操作情報を履歴記憶部13から読み出し、この操作情報に基づいて新たな制御命令を制御スケジュールに追加予約する処理である。
具体的には、機器制御装置1は、履歴記憶部13から読み出した操作情報の取得時刻を制御時刻とし、対象機器21のオン制御を制御内容とする新たな制御命令を制御スケジュールに追加予約する。このような変更処理Dにより、スケジュール記憶部14に記憶されている制御スケジュールは、履歴記憶部13から読み出された取得時刻に、対象機器21のオン制御の制御命令が新たに追加されることになる。
次に、変更処理Dを行う場合の機器制御装置1の動作の具体例を、図15〜17を参照して簡単に説明する。
ここでは、対象機器21について9:00にオン制御、19:00にオフ制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。なお、図16の例では、対象機器21について9:00ではなく10:00にオン制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。
図15(a)の例では、集計期間における18:00〜19:00の時間帯でのオン操作回数が4回である。この場合、18:00〜19:00の時間帯でのオン操作回数は閾値以上であり(S9:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間(18:00〜20:00)T2の基準はオフ制御である(S10:Yes、S11:No)。さらに、この時間帯でのオフ操作回数は閾値未満である(S13:No)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Dにより、図15(b)に示すように、18:00〜19:00の時間帯で最も遅い操作情報(オン操作)の取得時刻である18:45を制御時刻としたオン制御の制御命令が、新たに追加される。
また、図16(a)の例では、集計期間における19:00〜20:00の時間帯でのオン操作回数が4回である。この場合、19:00〜20:00の時間帯でのオン操作回数は閾値以上であり(S9:Yes)、この時間帯が含まれる判定期間(18:00〜20:00)T2の基準はオフ制御である(S10:Yes、S11:No)。さらに、この時間帯でのオフ操作回数は閾値未満である(S13:No)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Dにより、図16(b)に示すように、19:00〜20:00の時間帯で最も遅い操作情報(オン操作)の取得時刻である19:35を制御時刻としたオン制御の制御命令が、新たに追加される。
しかも、図16(a)の例では、集計期間における21:00〜22:00の時間帯でのオフ操作回数が3回である。この場合、21:00〜22:00の時間帯でのオフ操作回数が閾値以上であるが(S2:Yes)、この時間帯はオン制御を基準とした判定期間(9:00〜11:00)T1、オフ制御を基準とした判定期間T2のいずれにも含まれない(S3:No)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Cにより、図16(b)に示すように、21:00〜22:00の時間帯で最先の操作情報(オフ操作)の取得時刻である21:10を制御時刻としたオフ制御の制御命令が、新たに追加される。
また、図17(a)の例では、集計期間における6:00〜7:00の時間帯でのオン操作回数が4回である。この場合、6:00〜7:00の時間帯でのオン操作回数は閾値以上である(S9:Yes)。ただし、この時間帯はオン制御を基準とした判定期間(8:00〜10:00)T1、オフ制御を基準とした判定期間(18:00〜20:00)T2のいずれにも含まれない(S10:No)。
したがって、制御スケジュールは、変更処理Dにより、図17(b)に示すように、6:00〜7:00の時間帯で最も遅い操作情報(オン操作)の取得時刻である6:45を制御時刻としたオン制御の制御命令が、新たに追加される。
また、変更処理A,B,C,Dにおいて、変更「予約」あるいは追加「予約」としているのは、機器制御装置1は、制御スケジュールの変更(制御時刻の変更、制御命令の追加)を仮登録(予約)し、利用者による承認を得てから本登録するためである。これにより、機器制御装置1が勝手に制御スケジュールを変更することにより、利用者が機器制御装置1の誤作動と勘違いすることを防止できる。
すなわち、機器制御装置1は、変更処理A〜Dにて変更後のスケジュールの仮登録を行った後、スケジュール変更部126にて、変更後の制御スケジュールの候補を提示し、利用者からの操作入力を受けて制御スケジュールの変更を確定する。具体的には、機器制御装置1は、仮登録(予約)された制御スケジュールを、表示端末5あるいはその他の表示装置(パソコンなど)に電子メールなどで通知し、この制御スケジュールへの変更の拒否を利用者に問い合わせる(S16)。利用者は、表示端末5あるいはその他の表示装置にて、仮登録された制御スケジュールを確認し、この制御スケジュールへの変更を許可するか否かを指示する操作を行う。
機器制御装置1は、表示端末5あるいはその他の表示装置にて、仮登録した制御スケジュールへの変更を許可する利用者からの操作入力の有無を判断する(S17)。このとき、仮登録した制御スケジュールへの変更が許可されると(S17:Yes)、機器制御装置1は、仮登録した制御スケジュールをスケジュール記憶部14に正式に登録し(S18)、対象時間帯についてのスケジュール変更処理を終了する。この場合、機器制御装置1は、それ以降、変更後の制御スケジュールに従って対象機器21を制御する。仮登録した制御スケジュールへの変更が拒否されると(S17:No)、機器制御装置1は、仮登録した制御スケジュールを破棄して(S19)、対象時間帯についてのスケジュール変更処理を終了する。
このように、本実施形態の機器制御装置1は、スケジュール変更部126が、制御スケジュールを変更する際に、変更後の制御スケジュールの候補を提示し、利用者からの操作入力を受けて、この制御スケジュールへの変更を確定する。
以上説明した本実施形態の機器制御装置1によれば、制御部12がスケジュール変更部126を有しているので、運用中においてスケジュール記憶部14内の制御スケジュールを変更することができる。すなわち、スケジュール変更部126は、判定部124にて同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定されたときに、この操作情報に基づいて、制御スケジュールを変更する。したがって、スケジュール変更部126に記憶されている制御スケジュールは、利用者が行った操作の内容を表す操作情報に基づいて、随時変更されることになる。
要するに、機器制御装置1は、エンジニアが適当に設定した複数の施設に共通の制御スケジュールをデフォルトとして用いることで、実際に利用者が行った操作に基づき、店舗ごとに異なる適切な制御スケジュールに制御スケジュールが自動的に変更されていく。そのため、この機器制御装置1を用いた制御システムにおいては、エンジニアが個々の施設に合わせて設定(調整)した制御スケジュールを用いなくても、資源(電力)の消費量を低減するという点で十分な効果が得られることになる。つまり、この機器制御システムは、デフォルトの制御スケジュールではある機器で無駄に資源が消費されていても、利用者が、この機器に対するオフ操作を繰り返し行うことでこのオフ操作が制御スケジュールに反映されることになり、資源の消費量を低減できる。
結果的に、本実施形態の機器制御装置1によれば、エンジニアに大きな負担をかけることなく、機器による資源の消費量の低減、つまり省エネルギー化を図ることができるという利点がある。
また、判定部124は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有するので、取得部122で取得された操作情報が時間軸方向にどの程度ばらけていた場合まで同一時間帯に取得されたと判定するかを、自由に設定することができる。つまり、判定に用いる時間帯の幅が広くなるほど判定部124での判定は緩くなり、利用者の操作が制御スケジュールに反映され易くなる。
スケジュール変更部126は、同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定された時間帯が、この操作情報と同一種類の制御内容に対応する制御時刻を基準とした監視期間内に含まれる場合、この監視期間の基準となる制御時刻を操作情報に基づいて変更する。これにより、機器制御装置1は、予め用意された制御スケジュールを、利用者の実際の操作履歴に応じて微調整することができる。
一方、スケジュール変更部126は、同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定された時間帯が、この操作情報と同一種類の制御内容に対応する制御時刻を基準とした監視期間内に含まれない場合、新たな制御命令を前記操作情報に基づいて追加する。これにより、機器制御装置1は、予め用意された制御スケジュールに対して、利用者の操作履歴に応じた新たな制御命令を追加することができる。
また、本実施形態では、スケジュール変更部126は、判定部124にて、複数種類の前記操作情報について同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定されたときに、監視期間の基準となる制御内容と同一種類の操作情報を優先的に用いる。つまり、たとえば制御スケジュール上でオフ制御の制御命令の前後において、オン操作とオフ操作との両方が為された場合、制御スケジュールの変更には、制御命令と同一種類のオフ操作が優先的に使用される。したがって、スケジュール変更部126は、極力、元の制御スケジュールを考慮した制御スケジュールの変更が可能になる。
さらにまた、スケジュール変更部126は、同一時間帯での同一種類の操作情報の取得回数が閾値以上と判定されたときに、これら操作情報のうち資源の消費量が最少となる時刻に取得された操作情報に基づいて、制御スケジュールを変更する。したがって、機器制御装置1は、予め設定された制御スケジュールを運用中に自動的に変更しながらも、省エネルギー化を図ることができる。
また、表示出力部11は、コスト変換部127にて変換されたコストと、変換される前の資源の消費量との少なくとも一方を表示端末5に表示するので、制御スケジュールに従って制御された機器による資源の消費量を利用者に知らせることができる。しかも、機器制御装置1は、資源の消費量を利用者の理解し易いコストに変換して表示することで、省エネルギー化の効果を利用者に分かり易く提示することができる。さらに、機器制御装置1は、スケジュール変更部126が制御スケジュールを変更した場合には、この制御スケジュールの変更によって資源の消費量(またはコスト)にどの程度の影響があるのかを明確化できる。
さらに本実施形態では、スケジュール変更部126は、制御スケジュールを変更する際に、変更後の制御スケジュールの候補を提示し、利用者からの操作入力を受けて、制御スケジュールへの変更を確定する。したがって、機器制御装置1が勝手に制御スケジュールを変更することにより、利用者が機器制御装置1の誤作動と勘違いすることを防止できる。
ところで、判定部124は、オン操作回数の判定に用いる第1の閾値と、オフ操作回数の判定に用いる第2の閾値とで、異なる値を用いる場合、両者は以下の関係にあることが望ましい。
すなわち、資源の消費量を減少させる操作情報に対する閾値は、資源の消費量を増加させる操作情報に対する閾値よりも低く設定されることが望ましい。具体的には、オン操作は資源の消費量を増加させる操作情報、オフ操作は資源の消費量を減少させる操作情報であるから、オフ操作に対する第2の閾値は、オン操作に対する第1の閾値よりも低く設定される。
これにより、スケジュール変更部126は、資源の消費量を増加させる操作情報よりも資源の消費量を減少させる操作情報を優先して、制御スケジュールの変更に用いることになる。したがって、機器制御装置1は、予め設定された制御スケジュールを運用中に自動的に変更しながらも、省エネルギー化を図ることができる。
(実施形態2)
本実施形態の機器制御装置1は、把握可能な動作状態の遷移は、たとえば照明器具からなる対象機器21に関しては調光レベルの上昇や低下、空調機器からなる対象機器22に関しては設定温度の上昇や低下などを含む点で実施形態1の機器制御装置1と相違する。以下では、実施形態1と同様の構成については共通の符号を付して適宜説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、機器制御装置1による制御のパターンは、オン制御およびオフ制御に加え、たとえば照明器具からなる対象機器21に関しては調光レベルの上昇や低下、空調機器からなる対象機器22に関しては設定温度の上昇や低下などを含む。以下では、照明器具の調光レベルの上昇や低下に係る制御を「調光制御」といいい、空調機器の設定温度の上昇や低下に係る制御を「温度制御」という。
ここにおいて、識別部123は、対象機器21,22,23が同じでも、制御のパターン(オン制御、オフ制御、調光レベルの上昇、調光レベルの低下、設定温度の上昇、設定温度の低下)によって、異なる種類の操作情報として識別する。このとき、識別部123は、調光制御や温度制御の度合い(上げ幅および下げ幅)まで識別して、これら調光制御や温度制御の度合いまで一致する場合のみ、同一種類の操作情報として識別してもよい。あるいは、識別部123は、調光制御や温度制御の度合いまでは識別せず、調光レベルの上昇、調光レベルの低下、設定温度の上昇、設定温度の低下のいずれであるかで操作情報の種類を識別してもよい。
以下では、識別部123が調光制御や温度制御の度合いまでは識別しない場合を例として説明する。つまり、たとえば空調機器からなる対象機器22に関しては、識別部123は、設定温度を1℃上げる操作と、2℃上げる操作とが同一種類の操作情報として識別する。
次に、制御スケジュールの変更に関する機器制御装置1の動作の具体例を、図18〜21を参照して簡単に説明する。ここでは、夏季、空調機器からなる対象機器22を冷房運転させている場合において、この対象機器22についての制御スケジュールを変更する際の機器制御装置1の動作を例示する。なお、図18〜21では、縦軸を設定温度とし、(a)が変更前、(b)が変更後の制御スケジュールを表し、「ON」が制御スケジュール上のオン制御、「CN」が制御スケジュール上の温度制御を表し、「OP」が利用者の操作による温度制御を表している。
ここでは、対象機器22について11:00にオン制御(設定温度27℃)、14:00に設定温度を1℃上げる(28℃にする)温度制御を行うよう制御スケジュールが設定されていると仮定する。
図18(a)の例では、集計期間に含まれる11月4日の13:25と、11月5日の13:30と、11月6日の13:50とに、それぞれ対象機器22の設定温度を上げる操作が利用者により為されている。11月4日の13:25の操作と11月6日の13:50の操作とは設定温度を1℃上げる操作であって、11月5日の13:30の操作は設定温度を2℃上げる制御である。この場合、判定部124は、13:00〜14:00の時間帯での同一種類の操作情報(設定温度の上昇操作)の取得回数が閾値(3)以上であると判定する。さらに、この時間帯(13:00〜14:00)は、上記操作情報と同一種類の制御内容(設定温度の上昇)に対応付けられている制御時刻を基準とする監視期間(13:00〜15:00)内に含まれている。
そのため、スケジュール変更部126は、この監視期間の基準となる制御時刻を、操作情報に基づいて変更する。したがって、制御スケジュールは、元々14:00に設定されていた温度制御の制御命令の制御時間が、図18(b)に示すように、13:00〜14:00の時間帯で最先の操作情報(設定温度の上昇操作)の取得時刻である13:25にシフトする。ここで、図18(b)の例では、変更後の制御スケジュールにおいて13:25に設定された制御命令は、元々14:00に設定されていた制御命令と同じく、設定温度を1℃上げる温度制御を制御内容とする。
図19(a)の例では、集計期間に含まれる11月4日の14:25と、11月5日の14:30と、11月6日の14:50とに、それぞれ対象機器22の設定温度を上げる操作が利用者により為されている。11月4日の14:25の操作と11月6日の14:50の操作とは設定温度を1℃上げる操作であって、11月5日の14:30の操作は設定温度を2℃上げる制御である。この場合、判定部124は、14:00〜15:00の時間帯での同一種類の操作情報(設定温度の上昇操作)の取得回数が閾値(3)以上であると判定する。さらに、この時間帯(14:00〜15:00)は、上記操作情報と同一種類の制御内容(設定温度の上昇)に対応付けられている制御時刻を基準とする監視期間(13:00〜15:00)内に含まれている。
そのため、スケジュール変更部126は、この監視期間の基準となる制御時刻を、操作情報に基づいて変更する。したがって、制御スケジュールは、元々14:00に設定されていた温度制御の制御命令の制御時間が、図19(b)に示すように、14:00〜15:00の時間帯で最先の操作情報(設定温度の上昇操作)の取得時刻である14:25にシフトする。ここで、図19(b)の例では、変更後の制御スケジュールにおいて14:25に設定された制御命令は、元々14:00に設定されていた制御命令の制御内容(設定温度を1℃上げる温度制御)にさらに設定温度を1℃上げる温度制御を加えた制御内容とする。つまり、変更後の制御スケジュールにおいて14:25に設定された制御命令は、設定温度を2℃上げる温度制御を制御内容とする。
図20(a)の例では、集計期間に含まれる11月4日の13:25と、11月5日の13:30と、11月6日の13:50とに、それぞれ対象機器22の設定温度を下げる操作が利用者により為されている。11月4日の13:25の操作と11月6日の13:50の操作とは設定温度を1℃下げる操作であって、11月5日の13:30の操作は設定温度を2℃下げる制御である。この場合、判定部124は、13:00〜14:00の時間帯での同一種類の操作情報(設定温度の低下操作)の取得回数が閾値(3)以上であると判定する。ただし、この時間帯(13:00〜14:00)は、上記操作情報と同一種類の制御内容(設定温度の低下)に対応付けられている制御時刻を基準とする監視期間内には含まれない。
そのため、スケジュール変更部126は、新たな制御命令を操作情報に基づいて制御スケジュールに追加する。したがって、制御スケジュールは、図20(b)に示すように、13:00〜14:00の時間帯で最も遅い操作情報(設定温度の低下操作)の取得時刻である13:50を制御時刻とした温度制御の制御命令が、新たに追加される。ここで、図20(b)の例では、変更後の制御スケジュールにおいて13:50に追加された制御命令は、設定温度を1℃下げる温度制御を制御内容とする。なお、図20(b)の例では、元々14:00に設定されていた制御命令(設定温度を1℃上げる温度制御)は削除される。
図21(a)の例では、集計期間に含まれる11月4日の14:25と、11月5日の14:30と、11月6日の14:50とに、それぞれ対象機器22の設定温度を下げる操作が利用者により為されている。11月4日の14:25の操作と11月6日の14:50の操作とは設定温度を1℃下げる操作であって、11月5日の14:30の操作は設定温度を2℃下げる制御である。この場合、判定部124は、14:00〜15:00の時間帯での同一種類の操作情報(設定温度の低下操作)の取得回数が閾値(3)以上であると判定する。ただし、この時間帯(14:00〜15:00)は、上記操作情報と同一種類の制御内容(設定温度の低下)に対応付けられている制御時刻を基準とする監視期間内には含まれない。
そのため、スケジュール変更部126は、新たな制御命令を操作情報に基づいて制御スケジュールに追加する。ただし、図21(b)の例では、元々14:00に設定されていた温度制御の制御命令と、新たに追加される制御命令とで制御内容が反対(設定温度の上昇と低下)であるので、これらの制御命令が相殺し合うことになる。したがって、制御スケジュールは、図21(b)に示すように、元々14:00に設定されていた温度制御の制御命令が削除される。
また、図18,20の例では、変更あるいは追加された制御命令の制御内容は、いずれも操作情報における温度制御の度合い(上げ幅および下げ幅)によらず、1℃という固定された上げ幅または下げ幅での温度制御である。このように、調光制御や温度制御に関して制御スケジュールを変更するにあたっては、変更あるいは追加される制御命令の上げ幅あるいは下げ幅を小さく抑えることにより、制御スケジュールが変更されたことにより利用者に与える違和感を抑えることができる。
以上説明した本実施形態の機器制御装置1によれば、照明器具の調光制御や空調機器の温度制御に関しても、制御スケジュールに含めることができる。しかも、利用者が照明器具の照明レベルや空調機器の設定温度を変更する操作をした場合には、機器制御装置1は、その操作情報に基づいて、制御スケジュールを変更することができる。
たとえば、夏季用に制御スケジュールが設定されたものの、冷夏などにより外気温が予想外に低かった場合、利用者は、空調機器の設定温度を上げるように操作する可能性がある。このような場合に、機器制御装置1は、利用者の操作が反映されるように、制御スケジュールを自動的に変更することができる。その結果、機器による資源の消費量の低減、つまり省エネルギー化を図ることができる。
反対に、機器制御装置1が制御スケジュールに従って空調機器を制御した結果、利用者の快適性が損なわれるような場合には、利用者は、空調機器の設定温度を上げるように操作する可能性がある。このような場合、機器制御装置1は、利用者の操作が反映されるように、制御スケジュールを自動的に変更することができる。その結果、利用者の快適性が確保される。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
1 機器制御装置
2 負荷群
21,22,23 対象機器
11 表示出力部
13 履歴記憶部
14 スケジュール記憶部
121 実行部
122 取得部
123 識別部
124 判定部
126 スケジュール変更部
127 コスト変換部

Claims (6)

  1. 資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、
    制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、
    前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、
    前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、
    二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、
    前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、
    前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、
    前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定された時間帯が、当該操作情報と同一種類の前記制御内容に対応する前記制御時刻を基準とし当該制御時刻の前および後の少なくとも一方の所定時間からなる監視期間内に含まれる場合、当該監視期間の基準となる前記制御時刻を前記操作情報に基づいて変更する
    ことを特徴とする機器制御装置。
  2. 資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、
    制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、
    前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、
    前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、
    二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、
    前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、
    前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、
    前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定された時間帯が、当該操作情報と同一種類の前記制御内容に対応する前記制御時刻を基準とし当該制御時刻の前および後の少なくとも一方の所定時間からなる監視期間内に含まれない場合、新たな前記制御命令を前記操作情報に基づいて前記制御スケジュールに追加する
    ことを特徴とする機器制御装置。
  3. 資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、
    制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、
    前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、
    前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、
    二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、
    前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、
    前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、
    前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報のうち前記資源の消費量が最少となる時刻に取得された操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更する
    ことを特徴とする機器制御装置。
  4. 資源を消費して動作する対象機器の動作を制御する機器制御装置であって、
    制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、
    前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って前記対象機器を制御する実行部と、
    前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、
    二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、
    前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備え、
    前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、
    前記判定部は、前記操作情報の種類によって異なる前記閾値を用いており、
    前記資源の消費量を減少させる前記操作情報に対する前記閾値は、前記資源の消費量を増加させる前記操作情報に対する前記閾値よりも低く設定されている
    ことを特徴とする機器制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の機器制御装置と、
    資源を消費して動作する複数の機器とを備え、
    前記機器制御装置は、当該機器を前記対象機器として当該機器の動作を制御する
    ことを特徴とする機器制御システム。
  6. コンピュータを、
    制御時刻と制御内容とを対応付けて一組とした制御命令を複数組含む制御スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、
    前記スケジュール記憶部に記憶されている前記制御スケジュールを用いて、前記制御時刻になると当該制御時刻に対応する前記制御内容に従って対象機器を制御する実行部と、
    前記対象機器の制御に関して利用者が行った操作の内容および当該操作が為された時刻を表す操作情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記操作情報の制御の種類を識別する識別部と、
    二日以上からなる集計期間に亘って前記操作情報の取得回数を、前記識別部で識別された種類別、且つ一日を複数に区分した時間帯別にカウントし、同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、
    前記判定部にて同一時間帯での同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定されたときに、当該操作情報に基づいて、前記制御スケジュールを変更するスケジュール変更部とを備える機器制御装置として機能させるプログラムであって、
    前記判定部は、判定に用いる時間帯の幅を設定する機能を有し、
    前記スケジュール変更部は、前記判定部にて同一種類の前記操作情報の取得回数が前記閾値以上と判定された時間帯が、当該操作情報と同一種類の前記制御内容に対応する前記制御時刻を基準とし当該制御時刻の前および後の少なくとも一方の所定時間からなる監視期間内に含まれない場合、新たな前記制御命令を前記操作情報に基づいて前記制御スケジュールに追加する
    プログラム。
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