JP6134659B2 - 感圧記録紙用減感インキおよび感圧記録紙用減感インキの製造方法 - Google Patents

感圧記録紙用減感インキおよび感圧記録紙用減感インキの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、感圧記録紙用減感インキおよび感圧記録紙用減感インキの製造方法に関する。
一般に感圧記録紙(感圧複写紙)において、発色剤を含んだマイクロカプセルを含む発色剤層と顕色剤を含んだ顕色剤層との組み合わせが用いられる。筆圧、タイプ圧などによって発色剤層および顕色剤層を加圧接触させてマイクロカプセルを破壊し、発色剤と顕色剤とを接触させることによって、発色像が得られる。
また、顕色剤は支持体の全面に均一に塗設され顕色剤シートとして使用されるが、感圧記録紙の使用目的によっては、顕色剤シート側に記録不要部分が設けられる。このような場合に、減感剤を含む減感インキを印刷機等によって顕色剤シートの記録不要部分に塗布し、記録不要部分が発色しない(減感する)方法が採用されている。
感圧記録紙に用いる減感インキ(感圧記録紙用減感インキ)は、顕色剤層における発色が不要な箇所に塗布することによって、発色剤と顕色剤との接触や反応による発色を防止する目的で使用される。減感インキは、発色を防止するための減感剤、顔料、有機溶剤、樹脂などを主成分としている。
また、減感インキを顕色剤層上に適用する際は、繰り返し作業精度の向上(見当合わせの向上)、適用面の面質向上、付着量精度の向上、帳票デザインの多様化、作業効率の向上などの目的で、各種印刷方式(フレキソ、グラビア印刷、活版印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷など)に適するように種々の助剤が添加される。
上述したような各種印刷方式の中で、印刷速度が速く生産性に優れるという点からオフセット印刷が広く用いられている。オフセット印刷は、一般にはPS版またはCTP版といったアルミ版を用いて行われる方法である。このPS版またはCTP版といったアルミ板上には感光性樹脂が塗工されており、予め印刷原稿が記されたフィルムを通して露光、現像することによりPS版に原稿が転写される、あるいは、コンピュータのデータから直接印刷版を出力することによりCTP版に原稿が再現される。
特に、近年ではデジタルデータをダイレクト刷版にすることで品質向上、生産性向上、
作業性向上、納期短縮が可能であるため、PS版からCTP版を用いたオフセット印刷が主流となりつつある。
PS版またはCTP版の疎水性部分にはインキが付着し、ブランケットを通して紙へ転写されることで印刷物が作成される。一方、PS版またはCTP版の親水性部分には水が付着し、印刷時の汚れなどを防ぐ働きがある。
オフセット印刷は、高速印刷が可能という利点を有しているが、アルミ版などの印刷版が摩耗することで印刷可能枚数が減少し、生産性が大幅に低下してしまうという問題がある。
通常、減感インキは、減感剤、顔料、有機溶剤、樹脂などを主成分として構成される。このうち、顔料は印刷に適した粘性をインキに付与するため、あるいは、印刷部分に不透明性、隠蔽性を与えるために添加される。印刷版が摩耗してしまう原因として、減感インキ中に混入された顔料のモース硬度が高いこと、減感インキ中に多量の有機溶媒が含まれ、その有機溶媒によって画像部分が溶解してしまうことなどが知られている。
したがって、印刷版の摩耗を抑制するため、モース硬度の低い顔料を減感インキに添加する、減感インキ中に添加される顔料の粒径を限定する、あるいは減感インキ中に添加される有機溶剤の種類を変更し添加量を低く抑える、といったことが行われている。
特許文献1には、減感効果とオフセット印刷を初めとする各種印刷適性に優れた感圧複写紙用減感剤が開示されている。
特許文献2には、各種印刷方式に応じた印刷適性、耐マイグレーション性を有し、減感効果に優れた感圧複写紙用減感剤が開示されている。
特許文献3には、減感剤とフッ素樹脂とを含有し、減感効果、通紙適性に優れた感圧複写紙用減感インキが開示されている。
特許文献4には、顔料として、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選ばれる1種以上の、140〜300ml/100gの吸油量を有する白色顔料を減感インキに対して3〜10質量%と、二酸化チタンとを含有してなり、かつタック値3〜7、粘度100〜140dPas(20℃)である感圧複写紙用減感インキが開示されている。
特許文献5には、顔料として、平均粒子径が0.2〜3.5μmであるシリカを、減感インキに対して3〜10質量%と、二酸化チタンとを含有する感圧複写紙用減感インキが開示されている。
特許文献6には、平均粒径が2から25μmの微粒体をインキ100重量部中に1から20部の範囲で含有する感圧複写紙用減感インキが開示されている。
特開平10−297084号公報 特開平6−87267号公報 特開平5−271596号公報 特開2003−291523号公報 特開2003−291522号公報 特開平2−233285号公報
しかしながら、各特許文献に記載されたインキを用いた場合、印刷版の摩耗を好適に抑制することができず、耐刷性が十分ではなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、耐刷性を向上させることが可能な感圧記録紙用減感インキ、およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するための具体的な手段は、以下の通りである。
<1>平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンと、シリコーングリースと、減感剤と、を含有する感圧記録紙用減感インキである。
<2>感圧記録紙用減感インキ全量に対するシリコーングリースの含有量は、2.5質量%以上25質量%以下である<1>に記載の感圧記録紙用減感インキである。
<3>感圧記録紙用減感インキ全量に対する酸化チタンの含有量は、15質量%以上35質量%以下である<1>または<2>に記載の感圧記録紙用減感インキである。
<4>酸化チタンは、アルミナおよびシリカの少なくとも一方の金属酸化物によって表面処理されている<1>〜<3>のいずれか1つに記載の感圧記録紙用減感インキである。
<5>シリコーングリースは、シリコーンオイルおよび増ちょう剤を含有し、少なくとも酸化チタンとシリコーングリースとを混合してなる<1>〜<4>のいずれか1つに記載の感圧記録紙用減感インキである。
<6>平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンと、シリコーングリースと、を混合することを含む感圧記録紙用減感インキの製造方法である。
本発明によれば、耐刷性に優れた感圧記録紙用減感インキを提供することができる。また、本発明によれば、耐刷性に優れた感圧記録紙用減感インキの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の感圧記録紙用減感インキおよびその製造方法に係る実施形態について詳細に説明する。
〔感圧記録紙用減感インキ〕
本発明の感圧記録紙用減感インキは、平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンと、シリコーングリースと、減感剤と、を含有する。また、本発明の感圧記録紙用減感インキとしては、シリコーングリースが、シリコーンオイルおよび増ちょう剤を含有し、かつ、少なくとも酸化チタンとシリコーングリースとを混合してなるものも含まれる。
感圧記録紙用減感インキは、ノーカーボン紙、ノンカーボン紙、ケミカルカーボン紙などの公知の感圧記録紙に形成された顕色剤層または発色剤層の記録不要部分(複写不要部分)に印刷されることによって、複写が不必要な部分の感圧による発色を防止する機能を有するインクである。
高速印刷が可能なオフセット印刷では、アルミ版などの印刷版が摩耗した場合、印刷可能枚数が減少し、生産性が大幅に低下してしまうという問題がある。しかし、本発明の感圧記録紙用減感インキを用いることにより、従来の減感インキと比較して、印刷版の摩耗を抑制し、耐刷性を向上させることができる。
(酸化チタン)
本発明の感圧記録紙用減感インキは、平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンを含有している。従来の減感インキにて使用される酸化チタンの平均粒子径は、0.3μm程度であり、本発明では、平均粒子径がより小さい酸化チタンを使用している。そのため、従来の減感インキと比較して、耐刷性を向上させることができる。
また、酸化チタンは、白色性、隠蔽性に優れている。酸化チタンとしては、ルチル型、アナタース型のどちらを使用してもよい。
酸化チタンの平均粒子径は、0.26μm以下であれば特に限定されないが、0.23μm以下であることが好ましい。
また、酸化チタンの平均粒子径の下限値は、特に限定されないが、0.15μm以上であることが好ましく、0.20μm以上であることがより好ましい。酸化チタンの平均粒子径が0.15μm以上であることによって、感圧記録紙用減感インキ中での酸化チタンの凝集を好適に抑制することができ、インキの隠蔽性を確保することができる。
酸化チタンの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡撮影画像の画像解析により測定される値である。
感圧記録紙用減感インキ全量に対する酸化チタンの含有量は、15質量%以上35質量%以下であることが好ましく、20質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。酸化チタンの含有量が15質量%以上であることにより、酸化チタンを含有する感圧記録紙用減感インキは、白色性および隠蔽性に優れている。酸化チタンの含有量が35質量%以下であることにより、インキの生産性、印刷時の取扱い性、操業性に有利である。
また、酸化チタンは、アルミナおよびシリカの少なくとも一方の金属酸化物によって表面処理されていることが好ましい。酸化チタンが上述の金属酸化物によって表面処理されていることにより、酸化チタンの凝集を抑制し、感圧記録紙用減感インキ中にて酸化チタンをより好適に分散させることができる。
金属酸化物によって表面処理された酸化チタンは、公知の方法を用いて得ることができるが、例えば、原料である酸化チタンを水に分散させて水性スラリーとし、この水性スラリーに下記の表面処理剤を加え、酸化チタンに表面被覆を形成し、乾燥した後、焼成、粉砕することによって得られる。表面処理剤は、例えば、シリカ源として、ケイ酸ナトリウムや四塩化ケイ素等が用いられ、また、アルミナ源としては、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等が用いられる。
酸化チタンを金属酸化物によって表面処理する際には、さらに硫酸バリウムまたは、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤、シリコーン、アルキルシラン、アルキルチタネート、アルキルアルミネート、ポリオレフィン、ポリエステル、アミノ酸、ポリアミド、および、それらの塩、金属石けん、ならびに、ナイロン、ポリエステル、ポリアクリルなどの撥水性樹脂等の有機物を用いてもよい。例えば、酸化チタンをアルミナおよびシリカの少なくとも一方の金属酸化物によって表面処理した後、表面処理された酸化チタンにバリウムイオンを含浸させ、水可溶性硫酸塩で中和し、硫酸バリウムを析出させることで、酸化チタンを硫酸バリウムによって表面処理することができる。
表面処理された酸化チタンとしては、市販のものを用いればよく、例えば、堺化学工業社製のA−950、R−GL、TCR−52、R−62N、石原産業社製のCR−50−2などを好適に用いることができる。
(シリコーングリース)
シリコーングリースは、シリコーンオイルおよび増ちょう剤を含有している。より詳細には、シリコーングリースは、シリコーンオイルを基油に石けん系増ちょう剤、複合石けん系増ちょう剤、ウレア系増ちょう剤、有機系増ちょう剤、無機系増ちょう剤や、必要に応じて各種添加剤を配合したグリース状のものである。本発明の感圧記録紙用減感インキでは、シリコーンオイルと増ちょう剤とを個々に加えるのではなく、あらかじめ混合されているシリコーングリースとして含有させていることによって、耐刷性を向上させることができる。
シリコーングリース全量に対する増ちょう剤の含有量は、特に限定されないが、2質量%以上35質量%以下が好ましく、4質量%以上30質量%以下がより好ましい。
シリコーングリースに含有される増ちょう剤としては、リチウム石けん、ナトリウム石けん、アルミニウム石けん、カルシウム石けん、バリウム石けんに代表される石けん系増ちょう剤;リチウムコンプレックス、アルミニウムコンプレックス、カルシウムコンプレックス、バリウムコンプレックスに代表される複合石けん系増ちょう剤;脂肪族ジウレア、脂環式ジウレア、芳香族ジウレア、トリウレア、ポリウレアなどのウレア系増ちょう剤;ナトリウムテレフタラメート、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)に代表される有機系増ちょう剤;ベントナイト、シリカに代表される無機系増ちょう剤等が例示され、グリースの増ちょう剤として使用可能なものであれば全てが使用できる。中でも増ちょう剤としては、ベントナイト、シリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化亜鉛、ガラス繊維、粘土などの無機質元素の微粒子金属酸化物が好ましく、この中でも、シリカが特に好ましい。シリカとしては、特に限定されないが、例えば、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、溶融シリカ、焼成シリカ、ゾル−ゲル法の球状シリカ、結晶シリカ等が挙げられる。これらのシリカは、必要に応じて、その表面が、シラザン、シランカップリング剤、オルガノハロシラン、オルガノアルコキシシラン、シリコーンオイル等により疎水化処理されたものであってもよい。
シリコーングリースに含有される無機質元素の微粒子金属酸化物の平均粒子径は、特に限定されないが、0.01μm以上2μm以下が好ましく、0.05μm以上1μm以下が好ましい。平均粒子径が2μm以下であれば、アルミ版などの印刷版が摩耗した場合であっても、印刷可能枚数が減少し、生産性が大幅に低下してしまうという耐刷性の問題が発生することを抑制できる。無機質元素の微粒子金属酸化物の平均粒子径の測定方法は、酸化チタンにおける場合と同様である。
シリコーングリースとしては、シリコーンオイルコンパウンドが好ましい。シリコーンオイルコンパウンドは、シリコーンオイルを基油にシリカ粉末を配合したグリース状のものである。
シリコーングリースまたはシリコーンオイルコンパウンドに含まれるシリコーンオイルとしては、特に限定されないが、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンなどが挙げられる。
シリコーンオイルコンパウンドとしては、市販のものを用いればよく、例えば、東レ・ダウコーニング社製のDOW CORNING TORAY H.V.G、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のTSK5200、信越化学工業社製のHIVAC−G、KS−65Aなどを好適に用いることができる。
シリコーングリースまたはシリコーンオイルコンパウンドに含まれる各種添加剤としては、付与する機能に基づいて選択され、脂肪酸やその誘導体、塩素化合物、フッ素化合物、リン化合物、アミン化合物などのような油性向上剤、極圧添加剤などが挙げられる。
感圧記録紙用減感インキ全量に対するシリコーングリースの含有量は、2.5質量%以上25質量%以下であることが好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましく、5質量%以上10質量%以下が更に好ましい。シリコーングリースの含有量が2.5質量%以上であることにより、感圧記録紙用減感インキを用いた場合の耐刷性をより向上させることができる。また、シリコーングリースの含有量が25質量%以下であることにより、感圧記録紙用減感インキを用いた場合の捺印性をより向上させることができる。
(減感剤)
本発明の感圧記録紙用減感インキには、減感剤が含有されている。減感剤は、発色剤と顕色剤との発色反応を阻害する、あるいは、発色剤または顕色剤のいずれかを不活性化させる機能を有するものである。減感剤としては、特に限定されず、例えば、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタドデシルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩、ドデシルアミンなどの分子量の大きいアミン:2,4,4−トリメチル−2−オキサゾリンなどの置換オキサゾリン:キシレンジアミン、N−アミノプロピルピペレジンなどの分子中に環状構造を有するジアミンもしくはポリアミン誘導体とアルキレンオキサイドとの反応物:ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、グルタミン酸−r−アルキルエステル残基を有する重合体、スピロアセタール系ジアミン、N−(アミノアルキル)−ラクタム類、アミン類のグリシジルエーテル付加物などが挙げられる。
感圧記録紙用減感インキ全量に対する減感剤の含有量は、25質量%以上75質量%以下であることが好ましく、30質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
また、減感剤の特性を損なわない範囲で、従来公知の減感剤を併用添加して減感効果、疎水性などを制御することが可能である。
(有機溶剤)
本発明の感圧記録紙用減感インキには、有機溶剤が含有されていてもよく、また、減感剤を有機溶剤として兼用してもよい。有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、エタノール、メタノール、プロパノール、パラフィン系高沸点溶剤、パラフィン系低沸点溶剤、亜麻仁油、桐油、大豆油、綿実油などが挙げられる。また、減感剤を有機溶剤として兼用する場合には、ポリオキシアルキレンプロピレンジアミンなどのアミン系化合物が好ましい。
感圧記録紙用減感インキ全量に対する有機溶剤の含有量は、1質量%以上25質量%以下であることが好ましく、2質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。また、減感剤を有機溶剤として兼用する場合には、感圧記録紙用減感インキ全量に対する有機溶剤(減感剤)の含有量は、25質量%以上75質量%以下であることが好ましく、30質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
(その他の成分)
本発明の感圧記録紙用減感インキは、上述の酸化チタン、シリコーングリース、減感剤および有機溶剤以外の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、顔料、ビヒクル、添加剤等が挙げられる。
顔料は主に感圧記録紙用減感インキの粘度を調整する、あるいは、印刷部分に不透明性、隠蔽性を与えるために添加される。顔料としては、特に限定されないが、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミ、水酸化マグネシウム、シリカなどの無機顔料、または、スチレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂などの有機顔料が挙げられる。上述した顔料は、印刷適性、粘度、不光沢性、または白色度などの調整剤としても使用することができる。
ビヒクル(バインダー)は、顔料などを分散させインキに流動性を与え、印刷時に顔料などを固着させる機能を有するものである。ビヒクルは、通常、溶剤および樹脂の少なくとも一方からなり、植物油、鉱油、クッキングした亜麻仁油やアルキッド樹脂、マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ビニル樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などが用いられる。ビヒクルを併用添加して、分散性、流動性などを制御することが可能であり、例えば、ロジン変性フェノール樹脂と亜麻仁油とを併用してもよい。
また、紫外線硬化型ビヒクルを用いることで、紫外線硬化型の感圧記録紙用減感インキが作られる。紫外線硬化型ビヒクルとしては、不飽和結合を持った化合物、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールと、アクリル酸、メタクリル酸とのエステル類、各種グリシジルエーテルの末端エポキシアクリレート、メタクリレート、これらのモノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー(プレポリマー)などが挙げられる。フィルム形成能力を付与するために不飽和アルキッド樹脂、不乾性油、油変性アルキッド樹脂、アリールスルホンアミド・ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂、尿素・ホルマリン樹脂、ジアリールフタレート樹脂などを加えてもよい。
添加剤としては、必要に応じて、光開始剤、連鎖移動剤、安定剤、流動性改良剤、ワックス剤、乾燥剤、沈降防止剤、酸化防止剤、重合禁止剤、防錆剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、レベリング剤、粘度調節剤(増粘剤)などを使用してもよい。また、ワックス剤として、パラフィン、シリコーン、フッ素、ポリエチレン、カルナバ等のワックス類を使用してもよい。
〔感圧記録紙用減感インキの製造方法〕
本発明の感圧記録紙用減感インキは、平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンと、シリコーングリースと、を混合することで製造される。より詳細には、平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンと、シリコーングリースと、減感剤と、有機溶剤(減感剤で兼用可能)とを、その他の成分とともに混合し、必要に応じて、三本ロールミル、サンドミル、ボールミルなどの分散機により練肉することで、感圧記録紙用減感インキを製造することができる。
本発明の感圧記録紙用減感インキの製造方法では、シリコーンオイルと増ちょう剤とを個々に加えるのではなく、あらかじめ混合されているシリコーングリースとして含有させることによって、耐刷性を向上させることができる。
次に、本発明の感圧記録紙用減感インキを使用し、印刷した場合の耐刷性、捺印性について、以下の実施例および比較例に基づき説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお以下の説明において、特に断りがない限り、「%」は全て「質量%」を意味する。
まず、以下に実施例および比較例による感圧記録紙用減感インキを使用して印刷を行ったときの種々の条件を示す。
<印刷速度>
200m/min
<印刷に使用した用紙>
富士フイルム感圧紙 下用紙(C紙)CN40W (富士フイルムビジネスサプライ(株)製)
<給湿液>
ECOLITY−200 (富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)製) 2.5%濃度
<使用刷版>
FUJI XP−F ST 0.2 (富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)製)
<印刷機>
モデルTOF310 ((株)太陽機械製作所製)
次に、感圧記録紙用減感インキを印刷したときの耐刷性および捺印性の評価方法について、以下に示す。
<耐刷性>
印刷を4000m毎に停止した後、CTP版XP−Fの版部の外観を目視によって確認した。すなわち、刷版が摩耗して減感インキが機能しなくなる版の状態となれば、青色の版の部分が段ムラ上に白色化する現象が観察されることになる。この現象が生じる印刷長を評価し、下記の基準で判断した。ランクが3以上であれば、耐刷性の改良が認められるといえる。
[ランク]
5 : 16.000m以上
4 : 12,000m以上16.000m未満
3 : 8,000m以上12,000m未満
2 : 4,000m以上8,000m未満
1 : 4,000m未満
さらに、感圧記録紙用減感インキを印刷したときの捺印性の評価方法について、以下に示す。
<捺印性>
ゴム印にシヤチハタスタンプ台(赤、藍色、黒)(シヤチハタ(株)製)のインクを付着させ、これを感圧記録紙用減感インキの印刷部に捺印し、このインクのハジキ外観を目視によって確認した。ハジキが生じる状態を評価し、下記の基準で判断した。
[ランク]
5 : ハジキの発生なし
4 : ハジキがわずかに見える
3 : ハジキが少し見える
2 : ハジキがやや強く見える
1 : ハジキが強く見える
〔実施例1〕
まず、下記の配合により、実施例1の感圧記録紙用減感インキを調製した。
・減感剤兼有機溶媒:ポリオキシアルキレンプロピレンジアミン 50質量%
・樹脂:マレイン酸樹脂 20質量%
・酸化チタン(平均粒子径0.15μm、堺化学工業社製:A−950)25質量%
・シリコーンオイルコンパウンド(東レ・ダウコーニング社製:DOW CORNING TORAY H.V.G) 5質量%
酸化チタンの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡撮影画像の画像解析により測定した。
まず、減感剤に樹脂を溶解させた後、酸化チタン、シリコーンオイルコンパウンド、シリカを加えて混合し、三本ロールミルにより肉練して感圧記録紙用減感インキを得た。
〔実施例2〜13〕
以下の表1に示す配合比で各成分を混合した点以外は、実施例1の感圧記録紙用減感インキの調製と同様にして、実施例2〜13の感圧記録紙用減感インキを調製した。
〔比較例1〜6〕
また、以下の表1に示す配合比で各成分を混合した点以外は、実施例1の感圧記録紙用減感インキの調製と同様にして、比較例1〜6の感圧記録紙用減感インキを調製した。なお、比較例1〜4では、シリコーンオイルコンパウンドを添加しておらず、比較例5、6では、酸化チタンの平均粒子径を0.29、0.40μmとした。
以下の表1に、各実施例および各比較例における感圧記録紙用減感インキの各成分比を示す。
Figure 0006134659
なお、実施例7〜9では、シリコーンオイルコンパウンドとして、TSK5200(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、HIVAC−G(信越化学工業社製)、KS−65A(信越化学工業社製)をそれぞれ用いた。
実施例1〜3、6および比較例1〜4の結果から、シリコーンオイルコンパウンドを含有する感圧記録紙用減感インキ(実施例1〜3、6)の方が耐刷性に優れていることが分かった。
実施例1、2の結果から、表面処理が施された酸化チタンを用いた感圧記録紙用減感インキの方が耐刷性に優れていることが分かった。
また、実施例3、10〜12の結果から、感圧記録紙用減感インキ全量に対するシリコーンオイルコンパウンドの配合量が5質量%以上20質量%以下の場合に、耐刷性に優れ、かつ、捺印性も良好であった。
以上により、感圧記録紙用減感インキにおいて、酸化チタンの平均粒子径を特定化し、シリコーンオイルコンパウンドを添加することによって、耐刷性を向上させることができた。さらに、シリコーンオイルコンパウンドの配合量を特定化することによって、捺印性も向上させることができた。

Claims (6)

  1. 平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンと、シリコーングリースと、減感剤と、を含有する感圧記録紙用減感インキ。
  2. 感圧記録紙用減感インキ全量に対する前記シリコーングリースの含有量は、2.5質量%以上25質量%以下である請求項1に記載の感圧記録紙用減感インキ。
  3. 感圧記録紙用減感インキ全量に対する前記酸化チタンの含有量は、15質量%以上35質量%以下である請求項1または請求項2に記載の感圧記録紙用減感インキ。
  4. 前記酸化チタンは、アルミナおよびシリカの少なくとも一方の金属酸化物によって表面処理されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の感圧記録紙用減感インキ。
  5. 前記シリコーングリースは、シリコーンオイルおよび増ちょう剤を含有し、
    少なくとも前記酸化チタンと前記シリコーングリースとを混合してなる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の感圧記録紙用減感インキ。
  6. 平均粒子径が0.26μm以下の酸化チタンと、シリコーングリースと、を混合することを含む感圧記録紙用減感インキの製造方法。
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