JP3923349B2 - 感圧複写紙用減感インキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感圧複写紙用減感インキに関するものであり、さらに詳しくは、印刷作業性に優れ、ミスティングの発生を防止した感圧複写紙用減感インキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感圧複写紙は、カーボンレスペーパーとも呼ばれ、既に実用となって久しい。これは、通常、電子供与性無色染料の溶液を内蔵するマイクロカプセルを塗工した上用紙と電子吸引性顕色剤を塗工した下用紙とからなり、圧力により上用紙のマイクロカプセル中の無色染料が放出され、下用紙上の顕色剤と反応して発色し可視複写像が形成される。さらに、上用紙と下用紙の役割を兼ねた形の中用紙を両者の間へ挿入することにより、より多くの複写画像を得ることができる。また、支持体の一方の面へ無色染料溶液内蔵マイクロカプセルの層と顕色剤からなる層を積層塗工すれば、一枚の紙でも感圧発色を得ることができる。このように、感圧複写紙において、電子供与性の無色染料と電子吸引性の顕色剤とを反応させるのは基本的な要素であって、従来多くの提案がなされてきた。
【0003】
無色染料としては、クリスタルバイオレットラクトンで代表されるトリフェニルメタン型ラクトン染料やキサンテンフタリド型ラクトン染料などが有名であり、顕色剤としては、酸性白土などで代表される活性クレー類、パラオクチルフェノールあるいはパラフェニルフェノールなどで代表される置換フェノールとホルムアルデヒドなどのアルデヒドとのノボラック型重縮合樹脂類、もしくは3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸亜鉛塩で代表される芳香族カルボン酸金属塩類などが実用可能なレベルのものとして有名である。
【0004】
感圧複写紙用減感インキは、上記のような顕色剤塗工層、すなわち顕色層の発色不要箇所へ使用して発色不能にする目的で使用されてきたものである。減感インキは、感圧複写紙を発色不能にするための減感剤、それを分散させるビヒクルを主成分として製造される。
【0005】
減感インキを顕色面へ実際に適用するためには、繰り返し作業精度の向上(見当合わせの向上)、適用面の面質向上、付着量精度の向上、帳票デザインの多様化、作業効率の向上などの目的で、各種印刷方式(フレキソ、グラビア印刷、活版印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷など)に適するように種々の助剤が添加される。
【0006】
数ある印刷方式の中で、印刷速度が速く生産性に優れるという点からオフセット印刷が広く用いられている。これは、一般にはPS版というアルミ版を用いて行われる方法である。このPS版にはアルミ板上に感光性樹脂が塗工されており、予め印刷原稿が記されたフィルムを通して露光、現像することによりPS版上に原稿が再現される。
【0007】
PS版の疎水部分には減感インキが付着、ブランケットを通して紙へ転写されることで印刷物が作成され、それとは逆にPS版の親水性部分には水が付着し、印刷時の汚れなどを防ぐ働きがある。
【0008】
このようなPS版を用いたオフセット印刷では、高速印刷が可能であるが、高速化に伴って、ミスティングの発生が大きな問題となっている。
【0009】
減感インキは、通常、減感剤、顔料、有機溶剤、樹脂などを主成分として構成される。このうち、顔料は、印刷に適した粘性を減感インキに付与するために添加される。
【0010】
高速印刷時におけるミスティングが発生する原因は、減感インキ中の樹脂、溶剤が多すぎるためにインキの曳糸性が増し、高速で回転するローラー間で減感インキ膜が裂かれることによるもので、減感インキの飛散現象である。従来は、減感インキ中に添加する樹脂の種類、量について検討が行われていたが未だ不十分であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、印刷作業性に優れ、ミスティングの発生を防止した感圧複写紙用減感インキを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記に鑑み鋭意検討した結果、本発明の感圧複写紙用減感インキを発明するに至った。
【0013】
すなわち、本発明の感圧複写紙用減感インキは、顔料、減感剤、有機溶剤、樹脂を必須成分とする感圧複写紙用減感インキにおいて、該減感インキが、該顔料として、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選ばれる1種以上の、140〜300ml/100gの吸油量を有する白色顔料と、二酸化チタンとを該減感インキに対して3〜10質量%含有してなり、かつタック値3〜7、粘度100〜140dPas(20℃)であることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明において、白色顔料は、平均粒子径4.0μm以下であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感圧複写紙用減感剤インキについて、詳細に説明する。
本発明は、感圧複写紙の発色を防ぐために用いられる印刷作業性に優れ、ミスティングの発生を防止した感圧複写紙用減感インキに係わるものである。
【0017】
本発明の感圧複写紙用減感インキを用いた高速印刷において、ミスティングの発生する原因として、該減感インキのタック値と粘度が大きな影響を及ぼすことを本発明者は見いだした。
【0018】
本発明における感圧複写紙用減感インキのタック値が3〜7の範囲にあれば、高速印刷におけるミスティングの発生を防止でき、該タック値に対応して、該減感インキの粘度が100〜140dPasの範囲内に入るものである。
【0019】
ここで、感圧複写紙用減感インキのタック値が3未満であれば、該減感インキの粘度も100dPas未満となり、高速印刷時に該減感インキの付着量が足りず、印刷不良を起こすとともにミスティングの発生を引き起こすことになる。
【0020】
一方、感圧複写紙用減感インキのタック値が7を超えて大きいと、該減感インキの高いタック性のために高速印刷における印刷不良を起こすことになる。このため、ミスティングの発生をみるべくもない状態になる。
【0021】
本発明における感圧複写紙用減感インキのタック値および粘度について、所定の範囲内にするには、該減感インキに配合される顔料のうち、140〜300ml/100gの吸油量を有する白色顔料を該減感インキに対して3〜10質量%含有させることによって調整でき、該白色顔料の含有量を10質量%に近づけるほど該タック値および粘度も本発明における範囲内の上限に近づく。
【0022】
ここで、白色顔料の含有量が3質量%未満であれば、減感インキのタック値および粘度も低い値を示し、この減感インキを用いて高速印刷した場合には、ミスティングの発生を防止することができない。
【0023】
一方、白色顔料の含有量が10質量%を超えて多い場合、減感インキのタック値および粘度が本発明の範囲外となり、減感インキの粘度が高くなり過ぎ、減感インキ化が不可能になる。あるいは減感インキ化ができたとしても印刷を行ってみるとインキが練りローラー上で良好に分散されない、あるいはインキ壺から練りローラーまで移動していかないという現象が起こり、インキ付着量が低下し良好な印刷物を得ることができなくなってしまう。
【0024】
また、本発明に用いられる白色顔料の吸油量については、吸油量が140〜300ml/100gと規定するものであるが、吸油量が140ml/100gを下回ると、白色顔料中に取り込まれる溶剤の量が少ないために、良好な耐刷性を得ることができない。また、減感インキに自由に存在している溶剤の量が多いために、練りローラー上で減感インキが練られるときにローラー間で減感インキが裂け、その時に霧状に減感インキが飛散するミスティングと呼ばれる現象が発生し、これは、印刷作業者の健康に悪影響を及ぼし、好ましくない。
【0025】
また、吸油量が300ml/100gを上回ると、白色顔料中に取り込まれる溶剤の量が多くなり過ぎ、減感インキの流動性が大幅に低下してしまう。減感インキの流動性が低下すると、インキ壺からローラー上まで減感インキが移動しにくくなるインキの壺枯れという問題を引き起こし、インキ付着量が低下していってしまい、良好な印刷物を得ることができなくなってしまう。
【0026】
本発明において、感圧複写紙用減感インキのタック値は、印刷機、例えばフォーム印刷機を用いた高速印刷において、一定量の該減感インキを印刷ロールから被印刷面に転移させる際に、回転する印刷ロールと被印刷面との間の粘着バランスである。
【0027】
本発明における感圧複写紙用減感インキのタック値の測定に当たっては、例えば、東洋精機社製の「インコメーター」を用い、金属ロールとゴムロール間に減感インキを適量のせて一定回転させた際に、ロールにかかる力を測定することによって得られる値であり、単位はない。
【0028】
本発明に用いられる白色顔料の吸油量については、JIS K5101に定められた方法により測定したときの吸油量である。
【0029】
本発明において、所定の吸油量を有する白色顔料としては、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選ばれる1種以上であることが好ましく、中でも二酸化ケイ素であることがより好ましい。
【0030】
さらに、本発明に用いられる白色顔料の平均粒子径については、小さいほど本発明の感圧複写紙用減感インキの均一化を図ることができるとともに、印刷版の耐刷性に寄与することができ、より好ましくは平均粒子径4μm以下である。
【0031】
本発明において、感圧複写紙に減感印刷を行う場合、インキ付着量を増加させるに従って発色は阻害される方向である。しかし、インキ付着量が増加しすぎると、印刷工程において乾燥不良が発生し、そのためにガイドロール汚れという汚れが発生し、良好な印刷物を得ることができなくなってしまう。
【0032】
また、感圧複写紙は、連続帳票用紙として使用されるために、ファンホールド加工と呼ばれる加工がなされる。これは、印刷、スリッター加工を終えた後に印刷物を連続的に折っていく加工のことであるが、乾燥不良が起きるとインキが逆側に転写してしまうセットオフ不良という問題が発生する。そのため、減感インキ付着量の範囲というのは発色をきちんと阻害でき、かつ乾燥不良が起きない程度の量でなくてはならない。一般に、この時の減感インキ付着量は、約1.0〜3.0g/m2の範囲であり、この時の減感インキ膜厚は約5μm程度であると推測される。そのため、インキ中に含まれる白色顔料の平均粒子径を4μm以下に収めることにより、印刷面の面質向上に繋がることから好ましい態様といえる。
【0033】
本発明において、感圧複写紙用減感インキを構成する減感剤は、電子供与性のプロトン受容性の無色の有機化合物、いわゆる発色剤と電子受容性またはプロトン放出性の固体酸いわゆる顕色剤と接触させることによる発色させる反応を減少させるかまたは消滅させる機能を有するものである。減感剤については、米国特許2777780号明細書、特公昭44−27255号、同45−21448号、同46−22651号、同46−29546号、特開昭7−32915号、特公昭47−38201号、同48−4050号などの各公報に詳述されているが、例えば、次のごとき具体例を挙げることができる。ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタドデシルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩、ドデシルアミンなどの分子量の大きいアミン:2,4,4−トリメチル−2−オキサゾリンなどの置換オキサゾリン:キシレンジアミン、N−アミノプロピルピペレジンなどの分子中に環状構造を有するジアミンもしくはポリアミン誘導体とアルキレンオキサイドとの反応物:ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、グルタミン酸−r−アルキルエステル残基を有する重合体、スピロアセタール系ジアミン、N−(アミノアルキル)−ラクタム類、アミン類のグリシジルエーテル付加物などがある。
【0034】
ビヒクルは、顔料を分散させインキに流動性を与え印刷時に顔料などを固着させる役目をするものであり、通常、溶剤および/または樹脂よりなり、植物油、鉱油、クッキングした亜麻仁油やアルキッド樹脂、マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ビニル樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などが用いられる。また、一般の紫外線硬化型ビヒクルから選んで用いると紫外線硬化型減感インキが作られる。紫外線硬化型ビヒクルとしては、不飽和結合を持った化合物、すなわち通常はエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンやトリメチロールプロパンなどの多価アルコールとアクリル酸やメタクリル酸とのエステル類、各種グリシジルエーテルの末端エポキシアクリレート、メタクリレート、これらのモノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー(プレポリマー)、が主に用いられ、フィルム形成能力を与えるために不飽和アルキッド樹脂、不乾性油、油変性アルキッド樹脂、アリールスルホンアミド・ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂、尿素・ホルマリン樹脂、ジアリールフタレート樹脂などを加えることもある。添加剤としては光開始剤、連鎖移動剤、安定剤、流動性改良剤、ワックス剤、などを加えることができる。
【0035】
有機溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、エタノール、メタノール、プロパノール、パラフィン系高沸点溶剤、パラフィン系低低沸点溶剤、亜麻仁油、桐油、大豆油、綿実油などが使用できる。
【0036】
減感インキ中に紫外線硬化型インキビヒクルを応用すれば、紫外線硬化型減感インキとなすことができ、特に活版やオフセット印刷においてインキ乾燥の促進、印刷のスピードアップ、インキ未乾燥の防止などの効果を達成することができる。
【0037】
顔料は主に減感インキ粘度を調整したり、印刷部分に不透明性、隠蔽性を与えるために添加され、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、ベントナイトなどの無機顔料、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリスチレンなどの有機顔料が挙げられるが、白色性、隠蔽性から酸化チタンを用いることが好ましい。また、この酸化チタンは、ルチル型、アナタース型のどちらでも使用できる。
【0038】
添加剤としては、必要に応じて乾燥剤、沈降防止剤、酸化防止剤やパラフィンワックス、カルバナワックス類を使用しても良い。
【0039】
【実施例】
次に、本発明の感圧複写紙用減感インキを使用し、印刷した場合のミスティング、印刷作業性について、以下の参考例および比較例に示す。また、実施例において示す「部」および「%」は、特に明示しない限り、質量部および質量%を示す。なお、本発明は、参考例に限定されるものではない。
【0040】
参考例および比較例に先立って、作製した感圧複写紙用減感インキの各特性を下記の方法により測定した。
<タック値>
タック値は、東洋精機社製の「インコメーター」を用い、金属ロールとゴムロール間に減感インキを適量のせて一定回転させた際に、ロールにかかる力を測定することによって得られる値であり、この値が大きくなると粘着性が高くなるということを示す。
【0041】
<吸油量>
白色顔料の吸油量については、JIS K5101に定められた方法により測定したときの吸油量であるが、参考例ではメーカーの表示する値を用いた。単位はml/100gである。
【0042】
<粘度>
東洋精機社製、L型粘度計を使用して測定した。単位はdPasである。
【0043】
また、参考例および比較例による感圧複写紙用減感インキを使用して印刷を行ったときの種々条件について、以下に示す。
<印刷速度>
150m/min
<印刷に使用した用紙>
三菱NCR紙スーパーN40下用紙 三菱製紙株式会社製
<給湿液>
5%IPA−0.2%SEVENSTAR(大日精化社製)の混合液
<使用刷版>
FNS−A 0.24mm(富士写真フィルム社製)
<印刷機>
フォーム印刷機;MVF−18D(株式会社ミヤコシ製)
【0044】
また、感圧複写紙用減感インキを印刷したとき、ミスティングおよび印刷作業性の評価方法について、以下に示す。
【0045】
<ミスティング>
下記の条件にて、ロールより約5cm離したところに透明なフィルムを貼り、飛散するミスティングの量を目視で判断した。ここでミスティングが発生しないものを◎、ミスティングが発生したが極めてわずかであるものを○、発生したが許容範囲のものを△、多く発生したものを×とした。許容範囲は△である。
・インキ呼び出し時間:150秒間
・練りロール速度:350rpm
・インキ壺の開度:5
・インキ壺のツメ開度:45
・測定時間:5分間
【0046】
<印刷作業性>
上記の条件で印刷中に減感インキの壺枯れなどが発生しないときには○、発生したときには×とした。許容範囲は○である。
【0047】
参考例1
下記配合により、参考例1の感圧複写紙用減感インキを作製した。
減感剤:ポリオキシアルキレンプロピレンジアミン 50部
樹脂:ロジン変性フェノール樹脂 20部
顔料:二酸化チタン 24部
白色顔料:非晶質シリカ(水沢化学工業社製;ミズカシルP−78A) 6部
なお、使用した白色顔料は平均粒子径3.0μmであり、吸油量246ml/100gである。感圧複写紙用減感インキの作製に当たっては、まず、減感剤に樹脂を溶解した後、二酸化チタン、非晶質シリカを加えて3本練りロールにより練り混み、減感インキ化して、参考例1の感圧複写紙用減感インキを得た。
【0048】
参考例2〜6および比較例1〜3
参考例1で用いた白色顔料を、表1に掲げる白色顔料に代えた以外は参考例1と同様にして参考例2〜6および比較例1〜3の感圧複写紙用減感インキを作製した。なお、使用した白色顔料の平均粒子径および吸油量についても、併せて表1に掲げた。
【0049】
参考例7〜8および比較例4〜5
参考例1の二酸化チタン(顔料)および非晶質シリカ(白色顔料)の含有量を、表1に掲げる含有量に代えた以外は参考例1と同様にして参考例7〜8および比較例4〜5の感圧複写紙用減感インキを作製した。
【0050】
上記参考例1〜8および比較例1〜5により作製した感圧複写紙用減感インキを用い、上述した測定方法により、タック値および粘度を測定し、さらに印刷機にて印刷し、上述した評価方法により評価を行い、その結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
評価:
上記参考例および比較例から明らかなように、本発明における白色顔料の吸油量が140〜300ml/100gの範囲内にあり、かつ感圧複写紙用減感インキ中に二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選ばれる1種以上の、140〜300ml/100gの吸油量を有する白色顔料が3〜10質量%にある時には、感圧複写紙用減感インキのタック値と粘度が規定する範囲内になるように調整でき、これを用いて印刷した場合には、ミスティングの発生を防止できるとともに、印刷作業性も良好な結果を示した。一方、白色顔料の吸油量の高い比較例3および白色顔料の含有量の多い比較例5の感圧複写紙用減感インキでは、該減感インキのタック値および粘度が高いために印刷不良を起こし、ミスティングの発生をみるまでもなかった。また、白色顔料の吸油量の少ない比較例1および比較例2、白色顔料の含有量の少ない比較例4の感圧複写紙用減感インキでは、タック値および粘度が規定範囲からはずれて低い値を示
し、その結果、ミスティングの発生が甚だしい状態を示した。
【0053】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の感圧複写紙用減感インキは、該減感インキのタック値と粘度を規定し、これを調整する顔料中の特定な白色顔料を用いることによって、高速印刷における印刷作業性に優れ、ミスティング現象の発生を防止することができる。
Claims (2)
- 顔料、減感剤、有機溶剤、樹脂を必須成分とする感圧複写紙用減感インキにおいて、該減感インキが、該顔料として、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選ばれる1種以上の、140〜300ml/100gの吸油量を有する白色顔料を該減感インキに対して3〜10質量%と、二酸化チタンとを含有してなり、かつタック値3〜7、粘度100〜140dPas(20℃)であることを特徴とする感圧複写紙用減感インキ。
- 白色顔料が、平均粒子径4.0μm以下であることを特徴とする請求項1記載の感圧複写紙用減感インキ。
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