JP6131911B2 - 手動変速機 - Google Patents

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Description

この発明は、一般的には、手動変速機に関し、より特定的には、遊転ギヤを支持する軸受けに潤滑油を供給するための機構を備えた手動変速機に関する。
従来の手動変速機に関して、たとえば、特開2010−236589号公報には、軸方向寸法をさらに短縮することを目的とした、手動変速機が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された手動変速機は、入力軸、第1カウンタ軸および第2カウンタ軸と、ニードルベアリング等の軸受けを介してこれらの軸に遊転可能に設けられた複数のギヤとを有する。
このほか、特開2009−63152号公報(特許文献2)および特開2012−154444号公報(特許文献3)にも、各種の手動変速機が開示されている。
特開2010−236589号公報 特開2009−63152号公報 特開2012−154444号公報
上述の特許文献1に開示された手動変速機においては、軸受けに潤滑油を供給する手段として、シャフトに、軸方向に延びる軸方向油路と径方向に延びる径方向油路とが形成され、軸受けのインナーレースに、径方向に貫通する油孔が形成されている。シャフトの一方の端面から導入された潤滑油が、シャフトの軸方向油路および径方向油路を順に通り、インナーレースの油孔を通じて軸受けの転動体(ニードルベアリングの場合、コロ)に供給される。
しかしながら、このような潤滑油の供給機構においては、径方向油路から油孔に向かう潤滑油のうちの一部が、シャフトとインナーレースとの間の隙間に漏れるため、潤滑油の利用効率が低下する。潤滑油の漏れを防ぐ手段としては、シャフトとインナーレースとの間にOリング等のシール部材を設ける方法も考えられるが、この場合、手動変速機の部品点数や製造コストが増大してしまう。
また、シャフトの外周上に軸受けのインナーレースを備えた手動変速機では、シャフトとインナーレースとの間に相対的な回転が生じると、シャフトの径方向油路とインナーレースの油孔とが周方向にずれてしまう。これにより、軸受けの転動体への潤滑油の供給が妨げられる場合があり、シャフトに対するインナーレースの回り止めを設ける必要がある。一方、インナーレースの回り止めを設けるために、インナーレースの一部を削る加工を行なうことが考えられる。しかしながら、この場合、加工した部分の強度が低下することを防ぐためにインナーレースの厚みを大きくする必要が生じ、インナーレースの厚みを大きくした分だけ径方向の寸法が大きくなる可能性がある。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、簡易な構成で、潤滑油の利用効率の向上と、インナーレースの回り止めとを実現する手動変速機を提供することである。
この発明に従った手動変速機は、軸方向に延びる第1油路と、第1油路に連通し、径方向に延びる第2油路とが形成されたシャフトと、シャフトの外周上に設けられるとともに第2油路に連通して径方向に延びる第3油路が設けられたインナーレースと、インナーレースの外周上に設けられた転動体と、第2油路および第3油路の内周側に、第2油路および第3油路に渡って設けられた筒状部材とを備える。
このように構成された手動変速機によれば、筒状部材を、第2油路および第3油路の内周側に、第2油路および第3油路に渡って設けることによって、シャフトとインナーレースとの間に潤滑油が漏れることを抑制しつつ、筒状部材をインナーレースの回り止めとして兼用することができる。これにより、簡易な構成で、潤滑油の利用効率の向上と、インナーレースの回り止めとを実現することができる。
また好ましくは、筒状部材は、第2油路および第3油路に嵌合される。このように構成された手動変速機によれば、筒状部材を、第2油路および第3油路の内壁に密着させることによって、シャフトとインナーレースとの間に潤滑油が漏れることをより効果的に抑制できる。
また好ましくは、インナーレースは、転動体に対して相対的に回転可能なように設けられる。手動変速機は、転動体の外周上に設けられ、回転可能に支持される遊転ギヤをさらに備える。
このように構成された手動変速機によれば、転動体を介して、シャフトおよびインナーレースと、遊転ギヤとの間で相対的な回転が可能となるため、遊転ギヤをシャフトに対して遊転させることができる。
また好ましくは、シャフトには、第1油路に連通し、第2油路と軸方向に離れた位置で径方向に延びる第4油路が形成される。第2油路と第4油路とは、互いに同じ開口面積を有する。
このように構成された手動変速機によれば、第2油路と第4油路とが互いに同じ開口面積を有するため、第2油路および第4油路を形成する際のシャフトの加工を簡易にできる。
また好ましくは、第4油路は、第2油路よりも第1油路における潤滑油流れの下流側に配置される。
このように構成された手動変速機によれば、第2油路に筒状部材が設けられることによって、第2油路における潤滑油の通路面積が第4油路における潤滑油の通路面積よりも小さくなる。これにより、第1油路における潤滑油流れの上流側および下流側に配置されることに起因して、下流側への潤滑油の流通量が不足することを抑制できる。
以上に説明したように、この発明に従えば、簡易な構成で、潤滑油の利用効率の向上と、インナーレースの回り止めとを実現する手動変速機を提供することができる。
この発明の実施の形態1における手動変速機を示す断面図である。 図1中の2点鎖線IIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。 図1中の手動変速機に組み付けられる前の筒状ピンを示す斜視図である。 図2中のIV−IV線上に沿った手動変速機を示す断面図である。 図3中の筒状ピンの変形例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2における手動変速機を示す断面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における手動変速機を示す断面図である。図1を参照して、本実施の形態における手動変速機10は、運転者による操作によって、動力源で生じた回転を駆動輪に対して減速または加速して出力したり、逆回転にして出力する車両用の手動変速機である。
まず手動変速機10の全体構造について説明すると、手動変速機10は、シャフト21と、軸受け35、軸受け45および軸受け55と、遊転ギヤ31、遊転ギヤ41および遊転ギヤ51とを有する。シャフト21、軸受け35,45,55および遊転ギヤ31,41,51は、図中に示された仮想上の中心軸101を中心にその軸周りに設けられている。
シャフト21は、中心軸101に沿って軸状に延びている。シャフト21は、中心軸101を中心に回転可能に支持されている。シャフト21は、中心軸101の軸方向における一方端21p側において、軸受け26によって支持されている。
軸受け35、軸受け45および軸受け55は、シャフト21の外周上に設けられている。軸受け35、軸受け45および軸受け55は、シャフト21の軸方向に並んでいる。軸受け35は、シャフト21の一方端21pに最も近い側に配置され、軸受け55は、シャフト21の一方端21pから最も遠い側に配置され、軸受け45は、軸受け35および軸受け55の間に配置されている。
遊転ギヤ31、遊転ギヤ41および遊転ギヤ51は、それぞれ、軸受け35、軸受け45および軸受け55の外周上に設けられている。遊転ギヤ31、遊転ギヤ41および遊転ギヤ51は、それぞれ、軸受け35、軸受け45および軸受け55によって、中心軸101を中心に回転可能に支持されている。遊転ギヤ31,41,51は、シャフト21に対して遊転可能に設けられている。遊転ギヤ31,41,51は、特定の変速段用の動力伝達ギヤであり、対応する変速段が選択されなかった場合に、シャフト21に対して遊転する。
本実施の形態では、軸受け35,45,55として、ニードルベアリングが用いられている。
軸受け35は、インナーレース37と、転動体36とから構成されている。インナーレース37は、シャフト21の外周上に設けられている。インナーレース37は、シャフト21に対して、後述する筒状ピン81によって回り止めされている。転動体36は、インナーレース37の外周上に設けられている。転動体36は、径方向においてインナーレース37および遊転ギヤ31の間に設けられている。インナーレース37は、転動体36に対して相対的に回転可能に設けられている。転動体36は、周方向に配列された複数のコロからなる。
軸受け45は、インナーレース47と、転動体(コロ)46とから構成されている。インナーレース47は、シャフト21の外周上に設けられている。
インナーレース47は、球状のボール42によって回り止めされている。より具体的には、シャフト21およびインナーレース47には、それぞれ、溝部44および溝部43が形成されている。溝部44および溝部43は、径方向において互いに対向する位置で、それぞれ、シャフト21の外周面およびインナーレース47の内周面から凹むように設けられている。ボール42が溝部44に収容され、溝部44から突出するボール42の一部が溝部43に係止されることによって、インナーレース47がシャフト21に対して回り止めされている。
インナーレース47の回り止め機構として、ボール42ではなく、インナーレース37の回り止め機構と同様に筒状ピンが用いられてもよい。
転動体46は、上記の転動体36と同じ態様で設けられている。軸受け55は、転動体(コロ)56から構成されている。軸受け55では、インナーレースを設けることなく、シャフト21の外周上に転動体56が直接、設けられている。
なお、遊転ギヤ31,41,51を回転可能に支持する軸受けは、ニードルベアリングに限定されない。軸受けの種類に合わせて、転動体としてボール等が用いられてもよい。
シャフト21は、第2油路としての径方向油路62が形成され、インナーレース37および第1転動体としての転動体36が設けられる小径部22と、小径部22よりも大きい直径を有し、第4油路としての径方向油路64が形成される大径部23とを有する。手動変速機10は、転動体36の外周上に設けられ、回転可能に支持される第1遊転ギヤとしての遊転ギヤ31と、大径部23の外周上に設けられる第2転動体としての転動体56と、転動体56の外周上に設けられ、回転可能に支持される第2遊転ギヤとしての遊転ギヤ51と、シャフト21の外周上に固定され、軸方向においてインナーレース37と当接することによって、遊転ギヤ31と隙間を設けて配置される第1当接部材としてのインナーレース27と、シャフト21の外周上に固定され、軸方向において大径部23と当接することによって、遊転ギヤ51と隙間を設けて配置される第2当接部材としてのインナーレース47とを備える。
上記構造についてより具体的に説明すると、シャフト21は、一方端21p側から他方端側に向けて段階的に拡径する形状を有する。シャフト21は、その構成部位として、小径部22および大径部23を有する。小径部22は、直径D1を有する。小径部22は、シャフト21の一方端21pに配置されている。大径部23は、直径D1よりも大きい直径D2を有する。大径部23は、シャフト21の一方端21pから離れて配置されている。大径部23の一方端21p側の端部には、段差を有する肩部24が設けられている。
小径部22の外周上には、軸受け35のインナーレース37が設けられている。小径部22の外周上には、シャフト21の軸方向においてインナーレース37と当接して、軸受け26のインナーレース27(第1当接部材)が設けられている。インナーレース27は、シャフト21の軸方向においてインナーレース37と当接することによって、インナーレース27および遊転ギヤ31の間に軸方向隙間が生じるように位置決めされている。
大径部23の外周上には、軸受け55の転動体56が設けられている。軸受け45のインナーレース47(第2当接部材)は、シャフト21の軸方向において大径部23の肩部24に当接している。インナーレース47は、シャフト21の軸方向において大径部23の肩部24に当接することによって、インナーレース47および遊転ギヤ51の間に軸方向隙間が生じるように位置決めされている。
シャフト21の軸方向におけるインナーレース27の位置決めの手段として、小径部22に肩部を設ける方法が考えられる。しかしながら、肉薄の小径部22に肩部を設けた場合、肩部を設けるシャフト21の一方端21p側をさらに小径にする必要があるため、シャフト21の剛性を十分に確保することが難しくなる。このため、軸受け35の構成部品としてインナーレース37を設け、インナーレース27の位置決め手段として利用することによって、インナーレース27と、シャフト21に対して遊転する遊転ギヤ31とが接触することを防ぐ。一方、肉厚の大径部23には肩部24を設けることが可能であるため、インナーレース47を肩部24に当接させることによって、インナーレース47と、シャフト21に対して遊転する遊転ギヤ51とが接触することを防ぐ。このような理由から、本実施の形態では、軸受け55の構成部品としてインナーレースが設けられていない。
本実施の形態における手動変速機10は、遊転ギヤ31,41,51を支持する軸受け35,45,55に潤滑油を供給するための機構を備える。続いて、その潤滑油の供給機構について説明する。
図2は、図1中の2点鎖線IIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。図1および図2を参照して、シャフト21には、軸方向油路61と、径方向油路62、径方向油路63および径方向油路64とが形成されている。
軸方向油路61は、シャフト21の軸方向に延びている。軸方向油路61は、シャフト21の一方端21p側の端面に開口し、中心軸101に沿って直線状に延びている。軸方向油路61の開口端には、軸方向油路61に潤滑油を導くためのガイド部材28が設けられている。図1中の矢印102に示すように、ガイド部材28により軸方向油路61に導かれた潤滑油は、シャフト21の一方端21p側から他方端側に向けて流れる。
径方向油路62,63,64は、軸方向油路61に連通し、シャフト21の径方向に延びている。径方向油路62,63,64は、軸方向油路61から径方向に延びてシャフト21を貫通している。径方向油路62、径方向油路63および径方向油路64は、互いに同じ開口面積を有する孔から形成されている。径方向油路62,63,64は、内径d1を有する。一例を挙げれば、内径d1はφ3mmである。
径方向油路62、径方向油路63および径方向油路64は、シャフト21の軸方向に互いにずれた位置に設けられている。径方向油路62は、軸方向油路61における潤滑油流れの最も上流側に配置され、径方向油路63は、径方向油路62よりも軸方向油路61における潤滑油流れの下流側に配置され、径方向油路64は、さらに径方向油路63よりも軸方向油路61における潤滑油流れの下流側に配置されている。径方向油路62、径方向油路63および径方向油路64は、シャフト21の軸方向において、それぞれ、軸受け35、軸受け45および軸受け55に対応する位置に設けられている。
インナーレース37およびインナーレース47には、それぞれ、油孔72および油孔73が形成されている。油孔72および油孔73は、それぞれ、径方向においてインナーレース37およびインナーレース47を貫通するように設けられている。油孔72および油孔73は、それぞれ、径方向油路62および径方向油路63に連通する。油孔72は、径方向油路62に連通する位置からインナーレース37を貫通し、転動体36が配置された空間に達している。油孔73は、径方向油路63に連通する位置からインナーレース47を貫通し、転動体46が配置された空間に達している。
油孔72および油孔73は、互いに同じ開口面積を有する孔から形成されている。油孔72および油孔73は、径方向油路62および径方向油路63と同じ内径、すなわち内径d1を有する。
図3は、図1中の手動変速機に組み付けられる前の筒状ピンを示す斜視図である。図4は、図2中のIV−IV線上に沿った手動変速機を示す断面図である。
図1から図4を参照して、本実施の形態における手動変速機10は、筒状ピン81をさらに有する。筒状ピン81は、径方向油路62および油孔72の内周側において、径方向油路62および油孔72に渡って筒状に延びるように設けられている。筒状ピン81は、円筒形状を有し、その内側に潤滑油の通路を形成する。筒状ピン81は、内径d1よりも小さい内径d2を有する。一例を挙げれば、内径d2はφ2mmである。
筒状ピン81は、たとえば、金属製の板材から形成されている。筒状ピン81は、径方向油路62および油孔72に装着されていない状態において、C字状の断面形状を有する。筒状ピン81は、周方向に沿って湾曲する形状を有し、その両端に、切り欠き84を挟んで対峙する端部82および端部83を有する。
筒状ピン81は、径方向油路62および油孔72に嵌合されている。本実施の形態では、筒状ピン81は、端部82および端部83の間が互いに近接するように弾性変形された状態で、径方向油路62および油孔72に挿通されている。筒状ピン81が元の形状に戻ろうとする弾性力によって、筒状ピン81の外周面と径方向油路62および油孔72の内壁とが密着している。
なお、図4中に示すように、筒状ピン81が径方向油路62および油孔72に装着された状態で、端部82および端部83は互いに当接することが好ましいが、端部82と端部83との間に隙間が存在してもよい。本発明において「筒状」という用語は、周方向において完全に繋がった形状だけを意味するものではない。
筒状ピン81は、互いに連通する径方向油路62と油孔72との間で連続して延びている。筒状ピン81は、径方向油路62が開口するシャフト21の内周面21bから突出しないように設けられることが好ましい(図2を参照のこと)。このような構成により、軸方向油路61における潤滑油流れが筒状ピン81によって阻害されることを防止できる。筒状ピン81は、油孔72が開口するインナーレース37の外周面37aから突出しないように設けられることが好ましい(図2を参照のこと)。このような構成により、筒状ピン81がインナーレース37の外周上で転動する転動体36に干渉することを防止できる。
図5は、図3中の筒状ピンの変形例を示す斜視図である。図5を参照して、本変形例では、筒状ピン81が、径方向油路62および油孔72に装着されていない状態において、O字状の断面形状を有する。筒状ピン81の外径は、径方向油路62および油孔72の内径d1よりもやや大きく設定されている。筒状ピン81が径方向油路62および油孔72に圧入されることによって、筒状ピン81の外周面と径方向油路62および油孔72の内壁とが密着する。
図1および図2を参照して、リングギヤ(不図示)によって掻き挙げられ、受け皿状のセパレータ(不図示)に集められた潤滑油は、ガイド部材28に導かれて軸方向油路61に導入される。軸方向油路61を流れる潤滑油は、順に、径方向油路62、径方向油路63および径方向油路64に流れ込み、軸受け35、軸受け45および軸受け55に供給される。
本実施の形態では、径方向油路62および油孔72に筒状ピン81を設けることによって、軸方向油路61から流れ込んだ潤滑油は、筒状ピン81の内側を通る。これにより、筒状ピン81がシャフト21とインナーレース37との間でシール部材として機能し、転動体36に向かう潤滑油がシャフト21の外周面21aとインナーレース37の内周面37bとの間の隙間に漏れることを抑制できる。
また、筒状ピン81は、シャフト21に対するインナーレース37の回り止めとして機能し、シャフト21とインナーレース37との相対的な回転を規制する。これにより、インナーレース47に設けたような回り止めとしてのボール42を不要として、径方向におけるコンパクト化に貢献できる。また、ボール42を設置するための溝部の加工が不要となるため、製造コストを削減することができる。
一方向から潤滑油が供給される軸方向油路61に対して、その流れ方向に沿って径方向油路62、径方向油路63および径方向油路64を順に設けた場合、軸方向油路61における潤滑油流れの上流側から下流側に向かうほど径方向油路に流れ込む潤滑油の油量が減少する傾向がある。これに対して、本実施の形態では、径方向油路62、径方向油路63および径方向油路64が同一径を有する一方で、径方向油路63および径方向油路64よりも軸方向油路61における潤滑油流れの上流側に配置される径方向油路62の通路面積がオリフィスとして機能する筒状ピン81によって縮小されている。このような構成により、径方向油路62,63,64の加工時のドリル径の統一により加工の煩雑性を回避しつつ、下流側への潤滑油の流通量が不足することを抑制できる。
既に説明した理由から、本実施の形態では、軸方向油路61における潤滑油流れの上流側では、インナーレース27の位置決めのために、軸受け35にインナーレース37が設けられる一方、軸方向油路61における潤滑油流れの下流側では、軸受け55にインナーレースが設けられていない。このような構成では、筒状ピン81が必要となる位置が軸方向油路61における潤滑油流れの上流側となるため、下流側への潤滑油の流通量が不足することを抑制する上記効果が都合よく奏される。
以上に説明した、この発明の実施の形態1における手動変速機10の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における手動変速機10は、軸方向に延びる第1油路としての軸方向油路61と、軸方向油路61に連通し、径方向に延びる第2油路としての径方向油路62とが形成されたシャフト21と、シャフト21の外周上に設けられるとともに径方向油路62に連通して径方向に延びる第3油路としての油孔72が設けられたインナーレース37と、インナーレース37の外周上に設けられた転動体としての転動体36と、径方向油路62および油孔72の内周側に、径方向油路62および油孔72に渡って設けられた筒状部材としての筒状ピン81とを備える。
このように構成された、この発明の実施の形態1における手動変速機10によれば、簡易な構成で、潤滑油の利用効率の向上と、インナーレースの回り止めとを実現することができる。
(実施の形態2)
図6は、この発明の実施の形態2における手動変速機を示す断面図である。本実施の形態における手動変速機は、実施の形態1における手動変速機10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図6を参照して、本実施の形態における手動変速機は、筒状ピン81に加えて、筒状ピン86をさらに有する。筒状ピン86は、径方向油路63および油孔73に渡って筒状に延びるように設けられている。筒状ピン86は、径方向油路62および油孔72に設けられた筒状ピン81と同じ形態で設けられている。
筒状ピン86は、インナーレース47およびシャフト21の間の相対的な回転を規制するように設けられている。本実施の形態では、インナーレース47に回り止めとしてのボール42が設けられていない。
筒状ピン81は、内径d1よりも小さい内径d3を有する。筒状ピン86は、内径d1よりも小さく、筒状ピン81の内径d3よりも大きい内径d4を有する。一例を挙げれば、内径d1はφ3mmであり、内径d3はφ1.5mmであり、内径d4はφ2mmである。
このような構成によれば、径方向油路64よりも軸方向油路61における潤滑油流れの上流側に配置される径方向油路63の通路面積が筒状ピン86によって縮小され、径方向油路63よりも軸方向油路61における潤滑油流れの上流側に配置される径方向油路62の通路面積が筒状ピン81によってさらに縮小されている。このため、下流側への潤滑油の流通量が不足することを効果的に抑制できる。
このように構成された、この発明の実施の形態2における手動変速機によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、車両用の手動変速機に適用される。
10 手動変速機、21 シャフト、21p 一方端、21a,37a 外周面、21b,37b 内周面、22 小径部、23 大径部、24 肩部、26,35,45,55 軸受け、27,37,47 インナーレース、28 ガイド部材、31,41,51 遊転ギヤ、36,46,56 転動体、42 ボール、43,44 溝部、61 軸方向油路、81,86 筒状ピン、62,63,64 径方向油路、72,73 油孔、82,83 端部、84 切り欠き、101 中心軸。

Claims (5)

  1. 軸方向に延びる第1油路と、前記第1油路に連通し、径方向に延びる第2油路とが形成されたシャフトと、
    前記シャフトの外周上に設けられるとともに前記第2油路に連通して径方向に延びる第3油路が設けられたインナーレースと、
    前記インナーレースの外周上に設けられた転動体と、
    前記第2油路および前記第3油路の内周側に、前記第2油路および前記第3油路に渡って設けられた筒状部材とを備える、手動変速機。
  2. 前記筒状部材は、前記第2油路および前記第3油路に嵌合される、請求項1に記載の手動変速機。
  3. 前記インナーレースは、前記転動体に対して相対的に回転可能なように設けられ、さらに、
    前記転動体の外周上に設けられ、回転可能に支持される遊転ギヤを備える、請求項1または2に記載の手動変速機。
  4. 前記シャフトには、前記第1油路に連通し、前記第2油路と軸方向に離れた位置で径方向に延びる第4油路が形成され、
    前記第2油路と前記第4油路とは、互いに同じ開口面積を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の手動変速機。
  5. 前記第4油路は、前記第2油路よりも前記第1油路における潤滑油流れの下流側に配置される、請求項4に記載の手動変速機。
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