JP6131683B2 - 複列ころ軸受用の櫛型保持器及び複列ころ軸受 - Google Patents
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Description
また、工作機械の場合、主軸の先端部側に大きなラジアル荷重が作用するのに対して、この主軸を支持する複列ころ軸受は、主軸の基部や中間部に設けられることから、図6に示すように、複列ころ軸受101において、一方側(左側)のころ列に作用する荷重と他方側(右側)のころ列に作用する荷重とが異なる。このため、一方側のころ列の回転数と他方側のころ列の回転数は僅かではあるが異なり、この結果、一方側(左側)のころ列用の保持器105と、他方側(右側)のころ列用の保持器105との回転数も異なる。
また、本発明は、内輪と外輪との間に複列状態で複数のころが配置される複列ころ軸受に組み込まれ、列毎に複数の前記ころを保持すると共に、背面同士を接触可能として設けられる櫛型保持器であって、環状の前記背面を有する円環部、及び、この円環部の前記背面と軸方向反対側である一側面から軸方向に延びて片持ち梁状となりかつ周方向に間隔をあけて設けられている複数の柱部を備え、前記円環部の縦断面形状は、前記背面側のうち径方向外側が円弧形状であると共に、前記一側面側のうち径方向内側が円弧形状であり、前記円環部の縦断面形状は、前記背面側の径方向外側における前記円弧形状、及び前記一側面側の径方向内側における前記円弧形状を含んで構成されかつ長手方向が径方向となる長円であることを特徴とする。
さらに、保持器全体の変形により円環部が変形(ねじれ変形)すると、一側面側では、その径方向内側が、ころの端面に接触するおそれがある。しかし、この一側面側のうち径方向内側が円弧形状であるため、ころの端面との接触を防ぐことが可能となる。
円環部及び柱部を含む部分における前記変形は、おおよそ、当該部分における縦断面の図心を中心としたねじれ変形となる。そこで、この縦断面の図心位置を、円環部の縦断面の範囲内に存在させることにより、ねじれ変形の中心を、円環部のみの縦断面の中心にできるだけ近くすることができる。このため、ねじれ変形により円環部を当該円環部の縦断面の中心まわりに変位させやすくなり、これにより、二つの櫛型保持器は円環部の円弧形状の同士で接触する。
さらに、保持器全体の変形により円環部が変形(ねじれ変形)すると、一側面側では、その径方向内側が、ころの端面に接触するおそれがある。しかし、この一側面側のうち径方向内側が円弧形状であるため、ころの端面との接触を防ぐことが可能となる。
図1は、複列ころ軸受1の縦断面図である。なお、各図面において同一の構成要素に対しては同一の符号(参照番号)を付し、重複する説明は省略する。
主軸6の直径は例えば50〜150ミリ程度であり、主軸6の最大回転数は10000〜15000rpmとなる。そして、主軸6は、低速回転する場合や、高速回転する場合があり、また、低速又は停止状態から高速回転状態(最大回転数)へと急加速する。
保持器5は、回転することで遠心力により径方向外側へ弾性的に変形するが、その回転数が高くなると保持器5に作用する遠心力が大きくなり、柱部20は径方向外側へ変形する。特に、柱部20は片持ち梁状であるため径方向外側へ変形しやすい。
図6に示す従来の保持器105の場合、各保持器105の円環部110が前記のとおりねじれ変形すると、一側面111側の径方向内側が、ころ104の端面104aに接触するおそれがある。この場合、ころ104に抵抗を与え、複列ころ軸受101の回転性能を低下させてしまう。
このため、各保持器5の円環部110が、円環部10の中心Co側の点まわりにねじれ変形しても、一側面11が、ころ4の端面4aに接触するのを防ぐことが可能となる。
なお、保持器には黄銅製(銅合金製)のものがあるが、特に高速回転の環境で用いられる場合、保持器の内周面、外周面及びポケット面等が、内輪、外輪及びころに接触することで摩耗し、摩耗粉が発生する。この摩耗粉が、複列ころ軸受の潤滑用のグリース中に混入すると、グリースの潤滑性能が劣化し、軸受の焼き付きや損傷の原因になるおそれがある。しかし、本実施形態の保持器5は樹脂製であるため、前記のような摩耗粉によるグリースの潤滑性能の劣化を防ぐことができる。つまり、樹脂製の保持器5は、黄銅製のものに比べて高速回転に適している。
また、複列ころ軸受1は、工作機械の主軸6の支持以外の用途であってもよい。
4:ころ 10:円環部 11:一側面
14:背面 20:柱部 E1o:一側面側の径方向外側の部分
E1i:一側面側の径方向内側の部分 E2o:背面側の径方向外側の部分
E2i:背面側の径方向内側の部分 P:円環部と柱部とを含む部分 G:図心
Claims (4)
- 内輪と外輪との間に複列状態で複数のころが配置される複列ころ軸受に組み込まれ、列毎に複数の前記ころを保持すると共に、背面同士を接触可能として設けられる櫛型保持器であって、
環状の前記背面を有する円環部、及び、この円環部の前記背面と軸方向反対側である一側面から軸方向に延びて片持ち梁状となりかつ周方向に間隔をあけて設けられている複数の柱部を備え、
前記円環部の縦断面形状は、前記背面側のうち径方向外側が円弧形状であると共に、前記一側面側のうち径方向内側が円弧形状であり、
前記円環部の縦断面形状は、前記背面側の径方向外側における前記円弧形状、及び前記一側面側の径方向内側における前記円弧形状を含んで構成された円又は楕円であることを特徴とする複列ころ軸受用の櫛型保持器。 - 内輪と外輪との間に複列状態で複数のころが配置される複列ころ軸受に組み込まれ、列毎に複数の前記ころを保持すると共に、背面同士を接触可能として設けられる櫛型保持器であって、
環状の前記背面を有する円環部、及び、この円環部の前記背面と軸方向反対側である一側面から軸方向に延びて片持ち梁状となりかつ周方向に間隔をあけて設けられている複数の柱部を備え、
前記円環部の縦断面形状は、前記背面側のうち径方向外側が円弧形状であると共に、前記一側面側のうち径方向内側が円弧形状であり、
前記円環部の縦断面形状は、前記背面側の径方向外側における前記円弧形状、及び前記一側面側の径方向内側における前記円弧形状を含んで構成されかつ長手方向が径方向となる長円であることを特徴とする複列ころ軸受用の櫛型保持器。 - 前記円環部及び前記柱部を含む部分における縦断面の図心位置は、当該円環部の縦断面の範囲内に存在している請求項1又は2に記載の複列ころ軸受用の櫛型保持器。
- 内輪と、外輪と、これら内輪と外輪との間に複列状態で配置される複数のころと、列毎に複数の前記ころを保持する二つの独立した保持器と、を備え、
前記保持器は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の櫛型保持器であることを特徴とする複列ころ軸受。
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