JP2011247358A - 組合せ玉軸受及び複列玉軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】組合せ玉軸受及び複列玉軸受において、軸方向の省スペース化で冠形保持器を採用した場合に、玉の摩耗や損傷及び保持器を破損させることなく安定した回転性能を発揮させる。
【解決手段】幅狭玉軸受100A,100Bを2列組合せて組合せ玉軸受100を構成し、各幅狭玉軸受は、リング部111を組合せ面側として、他方側に玉103を保持する所要数のポケット部113を形成した冠形の玉案内保持器110を備え、リング部111を、少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合うポケット部113間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造とし、玉案内保持器110の向い合う端面115の少なくとも一方の接触面にはR形状部が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば産業機械、ロボットの関節部や旋回機構部、工作機械の回転テーブルや主軸旋回機構部、医療機器、半導体/液晶製造装置、光学及びオプトエレクトロニクス装置等に用いられる組合せ玉軸受や複列玉軸受に関し、特にラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、特に大きなモーメント荷重が負荷として作用する用途に使用される玉軸受に関する。
通常、玉軸受、例えば深みぞ玉軸受などでは、図9に示すように、内輪2及び外輪1の軌道面間に玉3が回転自在に挟持され、封入グリースの保持及び外部への洩れ防止、あるいは外部から軸受内部への異物侵入防止等の目的で、内輪2及び外輪1間の軸方向端面にシール5を装着している。また、玉3を保持する玉案内保持器4としては、図10に示すように、リング部6aに所要数のポケット部6bを形成した冠形(片持ちリング構造)の玉案内合成樹脂保持器が標準的に採用されている。
この玉案内保持器4は、図10に示すように、通常、玉3を保持するポケット内面6cは、玉3の曲率より僅かに大きな曲率を持った球面形状に形成されており、保持器4の半径方向の動き量は、図11に示すように、玉3とポケット内径側端面間のすきまΔR、又は玉3とポケット外径側端面間のすきまΔRの何れか小さい方で位置決めされる。
また、保持器4の軸方向の動き量は、図12に示すように、一方向はリング側ポケット内面6cと玉3とのすきまΔSで位置決めされ、もう一方向は、ポケット柱部6dの先端に形成した玉係止部6eと玉3とのすきまΔSによって位置決めされる。
また、保持器4は、通常、射出成形で製作されるが、型から保持器を分離する時は、軸方向に離形する構成(所謂アキシャルドロー型)となっている。このとき、ポケット面の内径φdPと、一対の玉係止部6e間の距離即ち口元径寸法Hとの関係がφdP>Hとなるため、離型時に玉係止部6eはポケットを形成するための成形型部材(球面状の部材)が通過する際、変形を伴う。所謂無理抜きの形を取らざるを得ない。
したがって、玉係止部6eは離型の際、破損や亀裂、あるいは機能上問題となる大きな塑性変形を残さないような柔軟性を保持することが必要である。
また、玉係止部6eは、その対向する玉係止部6e間の口元径寸法Hに対する玉径φDaがφDa>Hの関係でもあり、軸受に保持器4を組込む際即ち玉3をポケット部6bに挿入する際に、玉係止部6e間を通過する時も、玉係止部6eの破損や欠け等が生じないことが必要であり、組込後は保持器4が軸方向に玉3から抜けないような構造としている。
一方、アンギュラ玉軸受の場合、図13及び図14に示すように、一般的には両側リング構造の所謂もみぬき保持器7が使用されることが多いが、最近、特許文献1に示すような幅狭玉軸受の場合には、玉軸受の軸方向の幅をより狭くするための方策として、冠形片持ちリング構造の玉案内保持器が提案されている。
特許文献1では、図15(b)に示すように、リング部111の少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合うポケット部113間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間ΔRを持たせた構造の保持器を開示している。
このような構造を採用することで、保持器110と内外輪との熱膨張係数差及び保持器の寸法精度や真円度のばらつきにより、転動体ピッチ円径と保持器ポケットのピッチ円径がずれた場合でも、片持ち形状であることによる半径方向の柔軟性と、各切断面間のすき間ΔRによる円周方向の弾力的変形(円周方向の柔軟性)を兼ね備えることとなるため、玉103とポケット部113間の突っ張り力を緩衝して、保持器110の損傷や摩耗を防止すると共に、玉103とポケット部113内面とのすべり接触抵抗によるトルクむらや発熱をより軽減することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されている組合せ玉軸受および複列玉軸受を、工作機械の主軸や回転テーブル等のdmn値が40〜50万を超える高速回転で使用した場合、各転がり軸受100A、100Bの保持器110、110の対向する端部において、相対滑りによる摩耗や破損が生じる懸念がある。
特開2008−169998号公報
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、その目的は、背面組合せ軸受が高速運転された条件で、内外輪間の傾き等により接触角が変動し両軸受間の玉の公転速度差が生じ(すなわち、玉と同様に両保持器間の公転速度差が発生している状態で)、保持器どうしが接触干渉した際に、両者の相対滑りによる対向する端部の摩耗や損傷を防止することである。
上記目的を達成するために、請求項1に係る組合せ玉軸受は、幅狭玉軸受を2列組合せて構成され、各幅狭玉軸受は、片側にリング部を有し、当該リング部の他方側に玉を保持する所要数のポケット部を形成した冠形の玉案内保持器をそのリング部側を組合せ面側に配置してなる組合せ玉軸受であって、前記ポケット部は、前記リング部とは反対側の先端部に形成した玉の抜け出しを防止する玉係止部を有し、前記リング部は、少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合う前記ポケット部間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造とし、前記玉案内保持器の向い合う端面の少なくとも一方をR形状としたことを特徴としている。
また、請求項2に係る組合せ玉軸受は、請求項1に係る発明において、前記保持器の向い合う端面の少なくとも一方に潤滑剤を溜めるための凹溝部を設けたことを特徴としている。
さらに、請求項3に係る複列玉軸受は、幅狭の複列玉軸受の構成を有し、夫々の列には、片側にリング部を有し、当該リング部の他方側に玉を保持する所要数のポケット部を形成した冠形の玉案内保持器をそのリング部側を軸受の軸方向内側に対向させて配置してなる複列玉軸受であって、前記ポケット部は、前記リング部とは反対側の先端部に形成した玉の抜け出しを防止する玉係止部を有し、前記リング部は、少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合う前記ポケット部間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造とし、前記玉案内保持器の向い合う端面の少なくとも一方をR形状としたことを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る複列玉軸受は、請求項3に係る発明において、前記保持器の向い合う端面の少なくとも一方に、潤滑剤を溜めるための凹溝部を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、幅狭玉軸受を2列組合せた組合せ軸受、あるいは幅狭の複列玉軸受において、前記リング部を、少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合う前記ポケット部間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造とし、玉案内保持器の向い合う端面の少なくとも一方をR形状としたり、あるいは潤滑油を溜めるための凹溝を設けるようにしたので、モーメント荷重による内外輪傾き等で、保持器が軸方向に移動した場合でも、保持器間のエッジ当たりなどの過度な干渉を回避することができ、軸受の回転トルクの増加、保持器の摩耗や損傷などの不具合を確実に防止することができるという効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る背面組合せとした組合せ玉軸受を説明するための要部断面図である。 保持器の径方向に沿う断面図である。 保持器を径方向内側から見た部分斜視図である。 図2の矢印Y方向から見た矢視図である。 第1の実施形態において保持器どうしの干渉状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る背面組合せとした組合せ玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る背面組合せとした組合せ玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る複列アンギュラ玉軸受を説明するための要部断面図である。 従来の深みぞ玉軸受を示す断面図である。 図9の保持器を示す斜視図である。 図9のB−B線上の断面図である。 図9のA−A線上の断面図である。 従来のアンギュラ玉軸受を示す断面図である。 図13の保持器を示す側面図である。 従来の背面組合せとした組合せ玉軸受を説明するための要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る背面組合せとした組合せ玉軸受を説明するための要部断面図、図2は保持器の径方向に沿う断面図、図3は保持器を径方向内側から見た部分斜視図、図4は図2の矢印Y方向から見た矢視図、図5は第1の実施形態において保持器どうしの干渉状態を示す図、図6は本発明の第2の実施形態に係る背面組合せとした組合せ玉軸受を説明するための要部断面図、図7は本発明の第3の実施形態に係る背面組合せとした組合せ玉軸受を説明するための要部断面図、図8は本発明の第4の実施形態に係る複列アンギュラ玉軸受を説明するための要部断面図である。
本発明の組合せ軸受100は、図1に示すように、2つの単列アンギュラ玉軸受100A及び100Bを接触角がハの字を表すように2列背面組合せた構成を有する。
ここで、単列アンギュラ玉軸受100A及び100Bの夫々は、図1に示すように、外輪101の軌道溝101aと内輪102の軌道溝102aとの間に多数の玉103が転動自在に配設された幅狭軸受の構成を有する。
また、内輪102、外輪101及び玉103の材料は、標準的な使用条件では軸受鋼(例えば、SUJ2、SUJ3など)とするが、使用環境に応じて、耐食材料であるステンレス系材料(例えば、SUS440C等のマルテンサイト系ステンレス鋼材やSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼材、SUS630等の析出硬化系ステンレス鋼材など)、チタン合金やセラミック系材料(例えば、Si、SiC、Al、ZrO等)を採用してもよい。
潤滑方法も特に限定されず、一般的な使用環境では、鉱油系グリースや合成油系(例えば、リチウム系、ウレア系等)のグリースや油を使用でき、高温環境用途などではフッ素系グリース又はフッ素系の油、或いはフッ素樹脂、MoSなどの固体潤滑剤を使用することができる。
また、幅狭軸受とは、国際標準化機構(ISO)で規定されている標準アンギュラ玉軸受(78××、79××、70××、72××、73××シリーズ等)に当てはまらないサイズの軸受であって、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さH(=(外輪外径D−内輪内径d)/2)との断面寸法比(B/H)を(B/H)<0.63とする軸受である。
また、幅狭の複列玉軸受とは、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2(=(外輪外径D2−内輪内径d2)/2との断面寸法比(B2/H2)が(B2/H2)<1.2とする幅狭の複列アンギュラ玉軸受である。
例えば、従来の玉軸受として、7208A(接触角30度のアンギュラ玉軸受)の場合、内輪内径φ40mm、外輪外径φ80mm、軸方向断面幅(軸受単体幅)Bが18mmであるので、断面寸法比(B/H)=0.9である。
なお、単列玉軸受は、1列では、予圧をかけたりモーメント荷重を負荷することは困難であるが、2列以上の多列組合せとすることで、ラジアル荷重、アキシアル荷重及びモーメント荷重を負荷することが可能となる。
また、各玉が内外輪の軌道溝に対して常に2点で接触するので、4点接触玉軸受のように、玉の大きなスピンによるトルクの増加を抑制することができ、更には、クロスローラ軸受に比べて転がり抵抗が低くなるので低トルク化を実現することができる。
なお、接触角θは、大きなモーメント荷重を負荷した際に、内外輪みぞ肩部への玉と内外輪みぞ接触部の乗り上げを抑えるため、概ね60°以下、望ましくは50°以下、さらに望ましくは40°以下がよいが、20°未満の場合は、逆に許容アキシアル荷重や許容モーメント荷重が低下するので好ましくない。
そして、本実施形態では、単列アンギュラ玉軸受100A及び100Bの組合せ面側に多数の玉103を円周方向に位置決めする玉案内保持器110を配設し、組合せ面とは反対側に環状シール体120を配設している。
玉案内保持器110は、図2〜図4に示すように、リング部111と、このリング部111の一端部に周方向に略等間隔で複数箇所軸方向に突設された柱部112と、各柱部112間に形成されて玉103を周方向に転動可能に保持する多数のポケット部113と、このポケット部113のリング部111とは反対側の先端部に形成された玉103の抜け出しを防止する一対の玉係止部114とを備えた柔軟性のある冠形保持器の構成を有する。この保持器110の材料は、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド等の合成樹脂材とし、必要に応じて、合成樹脂材にガラス繊維や炭素繊維等の補強材を混入した材料を用いる。
そして、玉案内保持器110が、図1に示すように、単列アンギュラ玉軸受100A及び100Bに、リング部111が組合せ面側となるように配置されている。
保持器110は、図1(b)に示すように、リング部111の少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合うポケット部113間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間ΔRを持たせた構造としている。
さらに、図1に示すように、対向する両保持器のリング部の端部115をR形状にすることで、接触した際のリング部内径面や外径面でのエッジ当たりを避けられ(図5参照)、保持器の摩耗や損傷を防止できる。R形状の曲率は特に問わず、また、段階的に曲率を変化させてもよい。また、片側リング端面のみR形状でも効果があるので、少なくとも一方のリング端面をR形状としてもよい。
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係る組合せ玉軸受100について説明する。この組合せ玉軸受100に組み込まれた保持器110は、リング部111の端面115に潤滑剤を溜めるための凹溝116が設けられている。図6に示すように潤滑剤を保持する凹溝116を設けることにより潤滑条件が向上し(潤滑剤の接触部への供給が容易となる)、端面どうしでの摩擦による発熱が軽減して摩耗や損傷を確実に防止することができる。なお、潤滑剤を保持する凹溝116は、接触する端面の少なくとも一方に設ければよい。また、凹溝は、保持器リング部の径方向中央近傍に全円周部に渡って形成してもよいし、円周方向に断続的に設けてもよい。あるいは、リング径方向に内外径部に開口した円周方向に断続的に形成してもよいが、凹溝の形状や深さは特に前例に限られるものではない。
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施形態に係る組合せ玉軸受100について説明する。この組合せ玉軸受100に組み込まれた保持器110では、第2実施形態と同様に保持器110のリング部111の端部115に、潤滑剤溜りのための凹部117が設けられている構造である。
第2の実施形態との違いは、保持器110リング部111の径方向中央近傍に全円周部に渡って凹部117が形成されているが、軸方向奥に向かって幅が広くなっている構造としている点であり、玉軸受が回転した際に潤滑剤が遠心力によって半径方向外径側に飛ばされにくくなるため、端面115の接触部における潤滑性能及び潤滑寿命がより向上される利点がある。
次に、図8を参照して、本発明の第4の実施形態に係る複列アンギュラ玉軸受について説明する。この複列アンギュラ玉軸受200は、外輪201の複列軌道溝201aと互いに別体に形成された2個の内輪202A及び202Bの軌道溝202aとの間に多数の玉203が保持器210によって転動自在に保持され、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2(=(外輪外径D2−内輪内径d2)/2)との断面寸法比(B2/H2)が(B2/H2)<1.2とされている。
ここで、保持器210は前述した第1の実施形態と同様の構成を有する冠形保持器とされ、第1の実施形態との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略するが、前述した第1の実施形態における図5と同様に対向する両保持器のリング部の端部をR形状に構成している。第1の実施形態と同様にR形状の曲率は特に問わず、また、段階的に曲率を変化させてもよい。また、片側リング端面のみR形状でも効果があるので、少なくとも一方のリング端面をR形状としてもよい。
これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られ、接触した際のリング部内径面や外径面でのエッジ当たりを避けることができ、保持器の摩耗や損傷を防止することができる。
本発明の組合せ玉軸受及び複列玉軸受は、例えば、産業機械、ロボットの関節部や旋回機構部、工作機械の回転テーブルや主軸旋回機構部、医療機器、半導体/液晶製造装置、光学及びオプトエレクトロニクス装置等、特にラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、特に大きなモーメント荷重が負荷として作用される組合せ玉軸受及び複列玉軸受に好適に利用できる。
100 組合せ玉軸受
100A,100B 単列アンギュラ玉軸受
101 外輪
101a 外輪軌道溝
102 内輪
102a 内輪軌道溝
103 玉
110 玉案内保持器
111 リング部
112 柱部
113 ポケット部
114 玉係止部
115 リング部端面
116,117 凹溝
120 環状シール体
121,122 シール収容溝
200 複列アンギュラ玉軸受
201 外輪
201a 外輪軌道溝
202A,202B 内輪
202a 内輪軌道溝
230 玉
220 環状シール体
221,222 シール収容溝

Claims (4)

  1. 幅狭玉軸受を2列組合せて構成され、各幅狭玉軸受は、片側にリング部を有し、当該リング部の他方側に玉を保持する所要数のポケット部を形成した冠形の玉案内保持器をそのリング部側を組合せ面側に配置してなる組合せ玉軸受であって、前記ポケット部は、前記リング部とは反対側の先端部に形成した玉の抜け出しを防止する玉係止部を有し、前記リング部は、少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合う前記ポケット部間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造とし、前記玉案内保持器の向い合う端面の少なくとも一方の接触面にはR形状部が設けられたことを特徴とする組合せ玉軸受。
  2. 前記保持器の向い合う端面の少なくとも一方に、潤滑剤を溜めるための凹溝部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の組合せ玉軸受。
  3. 幅狭の複列玉軸受の構成を有し、夫々の列には、片側にリング部を有し、当該リング部の他方側に玉を保持する所要数のポケット部を形成した冠形の玉案内保持器をそのリング部側を軸受の軸方向内側に対向させて配置してなる複列玉軸受であって、前記ポケット部は、前記リング部とは反対側の先端部に形成した玉の抜け出しを防止する玉係止部を有し、前記リング部は、少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合う前記ポケット部間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造とし、前記玉案内保持器の向い合う端面の少なくとも一方の接触面にはR形状部が設けられたことを特徴とする複列玉軸受。
  4. 前記保持器の向い合う端面の少なくとも一方に、潤滑剤を溜めるための凹溝部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の複列玉軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014202253A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 株式会社ジェイテクト 複列ころ軸受用の櫛型保持器及び複列ころ軸受
WO2016163527A1 (ja) * 2015-04-10 2016-10-13 Ntn株式会社 円すいころ軸受
US10194880B2 (en) 2013-03-06 2019-02-05 Fujifilm Corporation Body motion display device and body motion display method

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