JP6529209B2 - アンギュラ玉軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、アンギュラ玉軸受に関する。
最近の工作機械においては、航空機用部品等の素材からの一体加工品あるいはチタン合金系材料等の難削材加工等で、高効率加工の要求が増加している。これらに対応するため、工作機械主軸の高速化が進んでいる。
これらの高速回転主軸に使用される転がり軸受として、精密アンギュラ玉軸受が使用されている。精密アンギュラ玉軸受が高速回転した場合、遠心力の影響は無視できず、軸受として遠心力に対応する最適な内部設計仕様が必要となる。ここで、内輪の回転によって自転しながら公転する玉にも大きな遠心力が作用するため、これに対応する設計仕様として、特に、軸受のdmn値が50万以上の主軸においては、一般的な標準アンギュラ玉軸受(例えば、ISOで規定されている直径系列が「0」のアンギュラ玉軸受。図9(a)参照。)に対して、玉径を小さくした特殊設計の小径玉アンギュラ玉軸受(図9(b)参照。)が使用されている。より具体的に、小径玉アンギュラ玉軸受としては、軸受の断面高さをYとし、玉の直径をDaとすると、Da/Y<0.5に設定されたものが使用されていた。
このような小径玉アンギュラ玉軸受では、玉径を小さくすることで、一般的な標準アンギュラ玉軸受に比べて、玉に加わる遠心力が小さくなり、高速回転中の遠心力によって増加する軸受内部荷重も小さくできる。また、最近では、玉径を小さくした上で、さらに玉の材質として鋼よりも比重の小さいセラミック材料(例えば、窒化ケイ素:Si)を用いて、遠心力のさらなる軽減を図った軸受も使用されている。これらの方策により、高速回転時の軸受温度上昇を小さくでき、加工精度の向上や転がり接触部の油膜切れによる焼付き等の不具合を防止できる。
また、これらの高速回転用途では、保持器材料も比重の大きい金属材料ではなく、軽量のフェノールやポリアミド(PA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)等の合成樹脂材料が広く使用されている。これらの合成樹脂材料は、玉や内外輪との滑り接触摩擦特性も良好であるが、引っ張り強度が金属材料に比べて小さい。
ここで、特許文献1に記載のアンギュラ玉軸受においても、保持器の材料として合成樹脂材料が採用されており、保持器の軽量化や、滑り接触摩擦特性の向上がなされている。
特開2008−240796号公報
しかしながら、図9(b)に示した小径玉アンギュラ玉軸受のように、玉径を小さくした場合、それに応じて、保持器の径方向幅も小さくせざるを得えない。したがって、小径玉アンギュラ玉軸受において、合成樹脂を保持器材料として採用する場合、保持器強度の確保が必要となる。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、保持器の強度を向上させ高速回転時の保持器の機能を満足することが可能なアンギュラ玉軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に、周方向に所定の間隔で配設された複数の玉と、
前記複数の玉を転動自在に保持する保持器と、
を備えるアンギュラ玉軸受であって、
前記外輪の内周面は、前記外輪軌道面の軸方向一方側に形成された外輪小径肩部と、前記外輪軌道面の軸方向他方側に形成され、前記外輪小径肩部よりも大径の外輪大径肩部と、を有し、
前記保持器は、軸方向一方側及び他方側にそれぞれ配置される一方側環状部及び他方側環状部と、前記一方側環状部及び他方側環状部を軸方向に連結する複数の柱部と、前記一方側環状部と前記他方側環状部と前記複数の柱部とによって画成され、前記複数の玉を転動自在に保持する複数のポケット部と、を有し、
前記保持器の外周面は、前記一方側環状部及び前記他方側環状部の外径が異なる段付き形状とされ、
前記外輪小径肩部の内径をφA2とし、
前記他方側環状部の外径をφDO1としたとき、
φA2<φDO1
であり、
前記内輪の外周面は、前記内輪軌道面の軸方向一方側に形成され、前記一方側環状部と径方向に対向する内輪小径肩部と、前記内輪軌道面の軸方向他方側に形成されると共に前記他方側環状部と径方向に対向し、前記内輪小径肩部よりも大径の内輪大径肩部と、を有し、
前記保持器の内周面は、前記一方側環状部及び前記他方側環状部の内径が異なる段付き形状とされ、
前記他方側環状部の内径をφdi1とし、
前記一方側環状部の内径をφdi2とし
前記一方側環状部の外径をφDO2としたとき、
φdi2<φdi1
φdi1<φDO2<φDO1
であり、
前記柱部の内周面は、内周側に向かって突設されると共に、前記内輪軌道面と径方向に対向する突部を有し、
前記突部の内径をφdi3とし、
前記内輪大径肩部の外径をφB1とし、
前記内輪小径肩部の外径をφB2としたとき、
φB2<φdi3<φB1
であり、
前記ポケット部は、径方向に延びる中心線を有する円筒形状により形成される円筒面を有し、
前記突部の端部には、前記中心線に向かって前記円筒面の内側に延びる内径側凸部が設けられ、前記内径側凸部には、前記円筒面に連続するテーパ面と、前記テーパ面の内径側端部で前記中心線と略平行するストレート面とが設けられている
ことを特徴とするアンギュラ玉軸受。
(2) 前記柱部の外径をφDO3としたとき、
φA2<φDO3
である
ことを特徴とする(1)に記載のアンギュラ玉軸受。
本発明の転がり軸受用保持器によれば、保持器の他方側環状部の外径φDO1と、外輪小径肩部の内径φA2との関係を、φA2<φDO1となるように設定したので、他方側環状部の径方向幅を厚くでき、保持器の強度を向上させることが可能である。これにより、高速回転時の保持器の機能(遠心力による変形抑制、破損防止、保持器案内隙間の変化によるかじりや異音の防止)を満足することが可能となる。
さらに、軸受製造時に、保持器を外輪に対して、誤って軸方向反対方向に組むことを防止可能である。
本発明の第1実施形態に係るアンギュラ玉軸受の断面図である。 もみ抜き保持器の断面図である。 もみ抜き保持器の部分平面図である。 図3におけるIV−IV線に沿う部分断面図である。 第2実施形態に係るアンギュラ玉軸受の断面図である。 第2実施形態の変形例に係るアンギュラ玉軸受の断面図である。 第3実施形態に係るアンギュラ玉軸受の断面図である。 第4実施形態に係る背面組み合わせアンギュラ玉軸受の断面図である。 (a)は従来の標準アンギュラ玉軸受であり、(b)は従来の小径玉アンギュラ玉軸受である。
以下、本発明に係るアンギュラ玉軸受の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態に係るアンギュラ玉軸受1は、内周面に外輪軌道面3aを有する外輪3と、外周面に内輪軌道面5aを有する内輪5と、外輪軌道面3aと内輪軌道面5aとの間に、周方向に所定の間隔で配設された複数の玉7と、該玉7をポケット部9内に転動自在に保持して外輪3と内輪5の間に配置されたもみ抜き保持器11と、を備える。また、アンギュラ玉軸受1は、静止時において接触角θを有しており、ラジアル荷重及びスラスト荷重を負荷する。アンギュラ玉軸受1の内部空間には、潤滑剤としてのグリースが封入されている。
また、アンギュラ玉軸受1は、玉径が小さくなるように設定されており、より具体的には、軸受の断面高さYとし、玉7の直径をDaとすると、Da/Y<0.5に設定された小径玉アンギュラ玉軸受である。しかしながら、玉径を小さくし過ぎるとアンギュラ玉軸受1の許容荷重や疲れ寿命に関する性能が満足できなくなるので、Da/Y≧0.3、より好ましくはDa/Y≧0.35に設定することが望ましい。
外輪3の内周面には、外輪軌道面3aの軸方向一方側(図1中、左側)に外輪小径肩部3bが、軸方向他方側(図1中、右側)に外輪小径肩部3bよりも大径の外輪大径肩部としてのカウンタボア3cがそれぞれ形成されている。ここで、図1中、外輪小径肩部3bの内径をφA2、カウンタボア3cの最内周部の内径をφA1と表している。
内輪5の外周面には、内輪軌道面5aの軸方向一方側すなわち外輪小径肩部3bと径方向で対向する側に内輪小径肩部5bが、軸方向他方側すなわちカウンタボア3cと径方向で対向する側に内輪小径肩部5bよりも大径の内輪大径肩部5cが形成されている。ここで、図1中、内輪小径肩部5bの外径をφB2、内輪大径肩部5cの外径をφB1と表している。
もみ抜き保持器11は、ポリアミド(PA)樹脂にガラス繊維(GF)を添加して強度を向上させた合成樹脂からなる玉案内方式の保持器である。図2及び図3も参照して、もみ抜き保持器11は、軸方向一方側に配置され外輪小径肩部3b及び内輪小径肩部5bと径方向に対向する一方側環状部15aと、軸方向他方側に配置され外輪3のカウンタボア3c及び内輪大径肩部5cと径方向に対向する他方側環状部15bと、これら環状部15a,15bを連結する複数の柱部17と、柱部17の内周面の軸方向中間部から内周側に向かって突設された突部18と、を有した段付き形状とされており、これら環状部15a,15bと隣接する柱部17と突部18とによって玉7を転動自在に保持する複数のポケット部9を構成する。
もみ抜き保持器11の外周面は、一方側環状部15aの外径φDO2と、他方側環状部15bの外径φDO1及び柱部17の外径φDO3と、が異なる段付き形状とされている。より詳細に説明すると、もみ抜き保持器11の外周面の外径は、外輪3の内径に合わせて変化するように設定されており、「カウンタボア3cの最内周部の内径φA1>他方側環状部15bの外径φDO1=柱部17の外径φDO3>外輪小径肩部3bの内径φA2>一方側環状部15aの外径φDO2」の関係を満たすように形成されている。
したがって、もみ抜き保持器11と外輪3のカウンタボア3cとの接触を防止しながら、他方側環状部15b及び柱部17の径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度を向上させることが可能である。また、もみ抜き保持器11を外輪3に対して組む際に、誤って軸方向反対方向に組むことを防止することができる。
なお、仮に上記関係が満足されず、軸方向で非対称の形状を有する保持器を誤って軸方向反対方向に組んだ場合、外輪と保持器の適正な隙間が確保できず、玉案内方式にもかかわらず外輪と保持器の接触不具合が発生してしまう虞がある。
また、もみ抜き保持器11の内周面は、一方側環状部15aの内径φdi2と、他方側環状部15bの内径φdi1と、柱部17の突部18の内径φdi3と、が異なる段付き形状とされている。より詳細に説明すると、もみ抜き保持器11の内周面の内径は、内輪5の外径に合わせて変化するように設定されており、「他方側環状部15bの内径φdi1>一方側環状部15aの内径φdi2>内輪大径肩部5cの外径φB1>柱部17の突部18の内径φdi3>内輪小径肩部5bの外径φB2」の関係を満たすように形成されている。
このように、内輪5の外径に合わせて「他方側環状部15bの内径φdi1>一方側環状部15aの内径φdi2」となるように設定したので、一方側環状部15a及び他方側環状部15bの径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度を向上させることが可能である。
さらに、「内輪大径肩部5cの外径φB1>柱部17の突部18の内径φdi3>内輪小径肩部5bの外径φB2」となるように設定したことによって、内輪5側へのもみ抜き保持器11の組込みを可能にしつつ、柱部17の径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度をさらに向上させることが可能である。
なお、上述の実施形態では「他方側環状部15bの内径φdi1>一方側環状部15aの内径φdi2>内輪大径肩部5cの外径φB1」を満たすように構成したが、「他方側環状部15bの内径φdi1>内輪大径肩部5cの外径φB1>一方側環状部15aの内径φdi2」となるように構成しても構わない。
また、図2〜4に示すように、もみ抜き保持器11のポケット部9は、径方向に延びる中心線Gを有する円筒形状により形成される円筒面9aと、該円筒面9aの内径側で円筒面9aに連続し、円筒面9aから離れるに従って中心線Gに向かって延びる一対のテーパ面9bと、を有し、径方向に貫通するように形成されている。
一対のテーパ面9bは、隣り合う柱部17,17にそれぞれ設けられ、円筒面9a及び一対の突部18,18から中心線Gに向かって延びる内径側凸部19,19によって形成されており、ポケット部9の周方向両側に配置されている。このように、ポケット部9内の軸方向両側には、テーパ面9bを形成する内径側凸部19が設けられていないため、玉7及びポケット部9間に隙間ができ、当該隙間から潤滑剤を供給することが可能となる。なお、必要に応じて、ポケット部9の円筒面9a全周に沿うように内径側凸部19を設ける構成としてもよい。
また、内径側凸部19は、テーパ面9bの内径側端部に、面取りによって中心線Gと略平行に形成されたストレート面9cを有している。このストレート面9cは、もみ抜き保持器11の切削加工時や射出成形加工時のバリやヒゲ等の不具合の発生を防止する。なお、内径側凸部19には、上述のストレート面9cに代えて、R形状の曲面を形成するようにしてもよい。
ここで、もみ抜き保持器11の径方向変位は、玉7が内径側凸部19のテーパ面9bの玉係止部Pと接触することで規定される。つまり、もみ抜き保持器11が、玉7とテーパ面9bの玉係止部Pとの径方向隙間(径方向案内隙間2×F)だけ径方向外側に移動したとき、すなわち相対的に玉7が径方向内側に移動したとき、もみ抜き保持器11は、玉7との接触がテーパ面9bの玉係止部Pに規制されるように構成されている。
そして、もみ抜き保持器11の径方向動き量を設計上最適な値とするために、玉係止部Pの位置が確定した場合、上述したように本実施形態では「内輪大径肩部5cの外径φB1>柱部17の突部18の内径φdi3>内輪小径肩部5bの外径φB2」の関係を満たすので、柱部17の突部18の内径φdi3を小さくすることが可能である。つまり、突部18から延びる内径側凸部19のストレート面9cも、その径方向幅Rを厚くすることができるので、当該ストレート面9cの強度向上を実現することが可能である。
このような保持器11は種々の方法で製作可能であり、例えば、切削加工により製作してもよく、射出成形により製作してもよい。
以上説明したように、本実施形態のアンギュラ玉軸受1によれば、「他方側環状部15bの外径φDO1>外輪小径肩部3bの内径φA2」となるように設定したので、他方側環状部15bの径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度を向上させることが可能である。これにより、高速回転時のもみ抜き保持器11の機能(遠心力による変形抑制、破損防止、保持器案内隙間2×Fの変化によるかじりや異音の防止)を満足することが可能となる。
さらに、軸受製造時に、もみ抜き保持器11を外輪3に対して、誤って軸方向反対方向に組むことを防止可能である。
また、「柱部17の外径φDO3>外輪小径肩部3bの内径φA2」となるように設定したので、柱部17の径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度をさらに向上させることが可能である。
また、内輪5の外径に合わせて「他方側環状部15bの内径φdi1>一方側環状部15aの内径φdi2」となるように設定したので、一方側環状部15a及び他方側環状部15bの径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度を向上させることが可能である。
さらに、「内輪大径肩部5cの外径φB1>柱部17の突部18の内径φdi3>内輪小径肩部5bの外径φB2」となるように設定したことによって、柱部17の径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度をさらに向上させることが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るアンギュラ玉軸受について説明する。本実施形態のアンギュラ玉軸受は、第1実施形態と基本的構成を同一とするので、同一又は相当部分には、同一符号を付すことによりその説明を省略又は簡略化し、相違部分について詳述する。
図5に示すように、本実施形態に係るアンギュラ玉軸受1のもみ抜き保持器11は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂にガラス繊維(GF)を添加して強度を向上させた合成樹脂からなり、一方側円環部15aが外輪小径肩部3bに案内される外輪案内方式の保持器である。ここで、径方向案内隙間は、外輪3の外輪小径肩部3bの内径φA2と、一方側環状部15aの外径φDO2と、の差(φA2−φDO2=2×E)で表される。
このように、もみ抜き保持器11が外輪案内方式である場合であっても、「カウンタボア3cの最内周部の内径φA1>他方側環状部15bの外径φDO1=柱部17の外径φDO3>外輪小径肩部3bの内径φA2>一方側環状部15aの外径φDO2」の関係を満たすように形成されているので、他方側環状部15b及び柱部17の径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度を向上させることが可能である。また、もみ抜き保持器11を外輪3に対して組む際に、誤って軸方向反対方向に組むことを防止することができる。
なお、仮に上記関係が満足されず、軸方向で非対称の形状を有する保持器を誤って軸方向反対方向に組んだ場合、外輪と保持器の適正な径方向案内隙間(2×E)が確保できず、案内面のかじりや焼き付きが発生する虞がある。
また、「内輪大径肩部5cの外径φB1>柱部17の突部18の内径φdi3>内輪小径肩部5bの外径φB2」の関係を満たすので、柱部17の径方向幅を厚くでき、もみ抜き保持器11の強度をさらに向上させることが可能である。
その他の構成及び効果は、第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、図6に示すように、本実施形態のアンギュラ玉軸受1は、柱部17の内周面には必ずしも突部18を設ける必要はなく、この場合、「他方側環状部15bの内径φdi1>柱部17の内径φdi3´=一方側環状部15aの内径φdi2」の関係を満たすように、構成すればよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るアンギュラ玉軸受について説明する。本実施形態のアンギュラ玉軸受は、第1実施形態と基本的構成を同一とするので、同一又は相当部分には、同一符号を付すことによりその説明を省略又は簡略化し、相違部分について詳述する。
図7に示すように、本実施形態に係るアンギュラ玉軸受1は、外輪3及び内輪5の軸方向両側の開口部に、芯金12がゴム等の弾性体13によって覆われて環状に形成された一対のシール部材14が設けられ、内部からのグリース流出が防止されている。また、もみ抜き保持器11は、ポリアミド(PA)樹脂に炭素繊維(CF)を添加して強度を向上させた合成樹脂からなり、玉案内方式の保持器である。
また、外輪3の内周面には、外輪軌道面3aの軸方向他方側(図7中、右側)に、カウンタボアが形成されておらず、外輪小径肩部3bよりも大径で平面状の外輪大径肩部3c´が形成されている。一方、内輪5の外周面には、内輪軌道面5aの軸方向一方側(図7中、左側)にカウンタボア5b´が形成されている。
以上のように構成した場合であっても、第1実施形態と同様の寸法関係に設定することにより、第1実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
(第4実施形態)
また、上述の実施形態に係るアンギュラ玉軸受1を、二列背面組み合わせして用いても構わない。図8には、第1実施形態に係るアンギュラ玉軸受1において、もみ抜き保持器11の添加材料を炭素繊維(CF)に変更したものを、二列背面組み合わせした状態を図示したが、第2実施形態や第3実施形態のアンギュラ玉軸受1を二列背面組み合わせしても良いことは言うまでもない。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
例えば、本発明の転がり軸受は、工作機械等の主軸装置において、主軸を支持するのに好適に使用されてもよく、或いは、高速モータのモータ軸を支持するのに適用されてもよい。
また、保持器の材質は、上述の実施形態において記載した合成樹脂以外にも、ポリイミド(PI)、フェノール樹脂などを母材として使用してもよく、強化材としてアラミド繊維を用いてもよい。
1 アンギュラ玉軸受
3 外輪
3a 外輪軌道面
3b 外輪小径肩部
3c カウンタボア(外輪大径肩部)
3c´ 外輪大径肩部
5 内輪
5a 内輪軌道面
5b 内輪小径肩部
5b´ カウンタボア(内輪小径肩部)
5c 内輪大径肩部
7 玉
9 ポケット部
9a 円筒面
9b テーパ面
9c ストレート面
11 もみ抜き保持器(保持器)
12 芯金
13 弾性体
14 シール部材
15a 一方側環状部
15b 他方側環状部
17 柱部
18 突部
19 内径側凸部

Claims (2)

  1. 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
    外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
    前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に、周方向に所定の間隔で配設された複数の玉と、
    前記複数の玉を転動自在に保持する保持器と、
    を備えるアンギュラ玉軸受であって、
    前記外輪の内周面は、前記外輪軌道面の軸方向一方側に形成された外輪小径肩部と、前記外輪軌道面の軸方向他方側に形成され、前記外輪小径肩部よりも大径の外輪大径肩部と、を有し、
    前記保持器は、軸方向一方側及び他方側にそれぞれ配置される一方側環状部及び他方側環状部と、前記一方側環状部及び他方側環状部を軸方向に連結する複数の柱部と、前記一方側環状部と前記他方側環状部と前記複数の柱部とによって画成され、前記複数の玉を転動自在に保持する複数のポケット部と、を有し、
    前記保持器の外周面は、前記一方側環状部及び前記他方側環状部の外径が異なる段付き形状とされ、
    前記外輪小径肩部の内径をφA2とし、
    前記他方側環状部の外径をφDO1としたとき、
    φA2<φDO1
    であり、
    前記内輪の外周面は、前記内輪軌道面の軸方向一方側に形成され、前記一方側環状部と径方向に対向する内輪小径肩部と、前記内輪軌道面の軸方向他方側に形成されると共に前記他方側環状部と径方向に対向し、前記内輪小径肩部よりも大径の内輪大径肩部と、を有し、
    前記保持器の内周面は、前記一方側環状部及び前記他方側環状部の内径が異なる段付き形状とされ、
    前記他方側環状部の内径をφdi1とし、
    前記一方側環状部の内径をφdi2とし
    前記一方側環状部の外径をφDO2としたとき、
    φdi2<φdi1
    φdi1<φDO2<φDO1
    であり、
    前記柱部の内周面は、内周側に向かって突設されると共に、前記内輪軌道面と径方向に対向する突部を有し、
    前記突部の内径をφdi3とし、
    前記内輪大径肩部の外径をφB1とし、
    前記内輪小径肩部の外径をφB2としたとき、
    φB2<φdi3<φB1
    であり、
    前記ポケット部は、径方向に延びる中心線を有する円筒形状により形成される円筒面を有し、
    前記突部の端部には、前記中心線に向かって前記円筒面の内側に延びる内径側凸部が設けられ、前記内径側凸部には、前記円筒面に連続するテーパ面と、前記テーパ面の内径側端部で前記中心線と略平行するストレート面とが設けられている
    ことを特徴とするアンギュラ玉軸受。
  2. 前記柱部の外径をφDO3としたとき、
    φA2<φDO3
    である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンギュラ玉軸受。
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