JP4763033B2 - 合成樹脂製保持器およびアンギュラ玉軸受 - Google Patents

合成樹脂製保持器およびアンギュラ玉軸受 Download PDF

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Description

この発明は、高速回転に適した玉軸受用の合成樹脂製保持器およびアンギュラ玉軸受に関するものである。
工作機械の主軸のように、高速回転される回転軸を回転自在に支持する高速回転に適したアンギュラ玉軸受として特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
図15は、上記特許文献1に記載されたアンギュラ玉軸受を示す。このアンギュラ玉軸受は、外輪50と内輪51の間に合成樹脂製の保持器52を組込み、その保持器52の周方向に等間隔に形成された複数のポケット53のそれぞれ内部にボール54を収容し、そのボール54によって外輪50と内輪51とを相対的に回転自在に支持している。
また、保持器52に形成されたポケット53を円筒形とし、その円筒形ポケット53における円筒形内面55の内径端にボール案内される円錐形案内面56を設け、その円錐形案内面56とボール54との間に、周方向、軸方向および径方向に案内すきま57を形成し、その案内すきま57をボール54とポケット53の円筒形内面55間に形成されるポケットすきま58より小さくしている。
ここで、円錐形案内面56の大径端の曲率半径r11は円筒形内面55の曲率半径r12と同径とされている。
上記の構成から成る玉軸受においては、軸受の回転時、ボール54は円錐形案内面56と点接触し、その接触点まわりに潤滑剤を流入させることができるため、潤滑切れすることが少ないという特徴を有している。
また、保持器52をボール案内する支持であるため、保持器52の外周面および内周面は外輪50および内輪51に対して非接触の状態で回転することになり、摩擦音の発生がないという特徴も有している。
特開平7−4439号公報
ところで、図15に示す従来のアンギュラ玉軸受においては、円錐形案内面56とボール54との接触によって保持器52を支持する構成であるため、以下のような不都合がある。
すなわち、アンギュラ玉軸受が高速回転すると、自転しながら公転するボール54は、図16および図17に示すように、円錐形案内面56と点Bで接触する。このとき、ボール54は図15に示す自転軸bを中心に回転し、そのボール54との接触によって保持器52が軸方向に移動し、ボール54との接触点B1は点Bに向けて移動しようとするが、点Bとその対向位置の点B’間の距離は、点Bとその対向位置の点B’間の距離より短いため、接触点は保持器52の軸方向に移動しつつ円錐形案内面56の大径端側にも移動して点Bの位置に移動することになる。
このように、アンギュラ玉軸受の高速回転時、ボール52と円錐形案内面56との接触点は点Bから点Bに移動し、保持器52には径方向のスラスト力が誘起され、保持器52に振れ回りが生じるという不都合がある。
上記のような保持器52の振れ回りは、アンギュラ玉軸受の中心軸を縦向きとする縦軸姿勢で使用した場合に顕著である。
また、従来のアンギュラ玉軸受においては、外輪50と保持器52間に形成された外径側の潤滑剤充填空間59と保持器52と内輪51間に形成された内径側の潤滑剤充填空間60とが小さなポケットすきま58および案内すきま57で連通しているため、潤滑剤の流動性が悪く、潤滑剤の撹拌によって発熱し易いという不都合もある。
さらに、ボール54と円錐形案内面56とが曲率半径差の少ない曲面同士の接触であるため、自転するボール54との接触によって潤滑剤が剪断される際の剪断力が大きく、軸受トルクも大きいという不都合もある。
この発明の課題は、高速回転時の振れ回りが少なく、軸受トルクの低減を図ることができる高速回転に適した合成樹脂製の保持器およびアンギュラ玉軸受を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明に係る合成樹脂製の保持器においては、合成樹脂から成る環状体にボールを収容する複数のポケットを形成した合成樹脂製保持器において、前記ポケットが円筒形とされ、そのポケットにおける円筒形内面の保持器周方向の前後で対向する位置の内径側端部に一対の円錐面を設け、その円錐面の小径端からポケット内方に向けて潤滑剤支持面を連設し、その潤滑剤支持面の内側にボール案内される直線状のボール案内縁を保持器の軸心に平行に設けた構成を採用したのである。
上記のように、保持器の軸心に平行する直線状のボール案内縁をボールで案内することにより、保持器が軸方向に移動しても、ボールとの接触点は単に保持器軸方向に移動するのみである。このため、保持器に径方向のスラスト力が発生せず、保持器の振れ回りを防止することができる。
また、ボールとボール案内縁との接触が点接触であるため、その接触部において潤滑剤が剪断される際の剪断力が小さく、軸受トルクを大幅に低減させることができる。
さらに、潤滑剤支持面で潤滑剤を保持することができるため、安定した潤滑性能を得ることができる。
また、保持器が軸方向に移動してポケットの保持器軸方向の円筒形内面がボールに接触した場合、その接触点はボールの自転軸近傍に位置するため、トルクむらが生じにくい。
この発明に係る合成樹脂製保持器において、ポケットの円筒形内面に、その円筒形内面を保持器周方向で対向する一対の円弧状内面と、保持器軸方向で対向する一対の円弧状内面とに4分割する径方向溝を設けると、保持器外径側に充填される潤滑剤と保持器内径側に充填される潤滑剤が4本の径方向溝で連通されるため、潤滑剤の流動性を向上させることができ、潤滑剤の撹拌による発熱を抑制することができる。
この発明に係るアンギュラ玉軸受においては、外輪と内輪との間に合成樹脂製の保持器を組込み、その保持器の周方向に間隔をおいて形成された複数のポケット内に外輪と内輪を相対的に回転自在に支持するボールを組込んだアンギュラ玉軸受において、前記ポケットが円筒形とされ、そのポケットにおける円筒形内面の保持器周方向の前後で対向する位置の内径側端部に一対の円錐面を設け、その円錐面の小径端からポケット内方に向けて潤滑剤支持面を連設し、その潤滑剤支持面の内側にボール案内される直線状のボール案内縁を保持器の軸心に平行に設けた構成を採用している。
この発明においては、上記のように、ポケットの円筒形内面における保持器周方向の前後で対向する位置の内径側端部に円錐面と、その円錐面の小径端にポケット内方に向く潤滑剤支持面と、その潤滑剤支持面の内側に保持器の軸心に平行する直線状のボール案内縁を設け、軸受の高速回転時に、直線状のボール案内縁をボールに接触させるようにしたので、保持器に径方向のスラスト力が発生するのを防止することができ、保持器の振れ回りを防止することができる。
また、潤滑剤支持面上において潤滑剤を保持することができるため、安定した潤滑性能を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図1乃至図14に基づいて説明する。図1乃至図6は、参考例としてのアンギュラ玉軸受を示す。図示のように、アンギュラ玉軸受は、外輪1と、その内側に設けられた内輪11と、その両輪1、11間に組込まれた保持器21および保持器21に保持されたボール31とから成る。
保持器21は、合成樹脂の成形品から成る。合成樹脂として、グラスファイバやカーボンファイバなどの充填材が添加されたポリアミド(PA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリエーテルサルフォン(PES)が採用されている。
上記保持器21は、環状体22にボール31を収容する複数のポケット23を周方向に等間隔に形成した構成とされている。
ポケット23は円筒形とされている。このポケット23の円筒形内面24には図3に示すように、径方向に貫通する4本の径方向溝25が形成され、その径方向溝25によってポケット23の円筒形内面24は、保持器周方向で対向する一対の円弧状内面24aと、保持器軸方向で対向する一対の円筒形内面24bとに4分割されている。
図2に示すように、保持器周方向で対向する一対の円筒形内面24aのそれぞれ内径側端部にはボール案内される円錐形案内面26が設けられている。
円錐形案内面26の大径端における曲率半径rはポケット23の円筒形内面における半径rより大径とされ、その円錐形案内面26とボール31との間に形成された案内すきま27の大きさδはポケット23の円筒形内面24とボール31との間に形成されたポケットすきま28より小さくなっている。
ここで、円錐形内面26の曲率半径が大きくなり過ぎると、保持器21に強度的に必要な軸方向幅寸法を確保することができなくなる。このため、円錐形案内面26の曲率半径rは、ポケット23の円筒形内面24の曲率半径の110%乃至140%程度が好ましい。
参考例としてのアンギュラ玉軸受は上記の構造から成り、図7は、そのアンギュラ玉軸受の使用の一例を示している。この例では、ハウジングH内に実施の形態で示す複数のアンギュラ玉軸受Xをその中心軸が同一となるよう上下方向に間隔をおいて取付け、その複数のアンギュラ玉軸受Xによって、モータMにより回動される工作機械の主軸Sを回転自在に支持している。
上記のような使用状態において、主軸Sが高速回転すると、図1および図2に示すアンギュラ玉軸受のボール31が自転しつつ公転する。
このとき、ボール31と円錐形案内面26との間に形成された案内すきま27はボール31とポケット23の円筒形内面24間に形成されたポケットすきま28より小さいため、図4に示すように、ボール31は円錐形案内面26に接触する。
また、ボール31は図1に示す自転軸aを中心に自転し、そのボール31との接触によって保持器21が軸方向に移動する。
このため、ボール31と円錐形案内面26との接触点Aは、円錐形案内面26上で保持器軸方向に移動し乍ら径方向外側に移動する。すなわち、接触点は図6に示すように、点Aから点Aに向けて移動し、保持器21には径方向および軸方向にスラスト力が誘起される。
このとき、円錐形案内面26の大径端における曲率半径rはポケット23における円筒形内面24の曲率半径rより大きいため、上記両曲率半径を同じとする保持器(図15に示す従来の保持器)に比較して、保持器21の径方向変位が小さくなる。このため、保持器21に負荷される径方向のスラスト力が軽減され、保持器21の振れ回りが抑制されることになる。
また、円錐形案内面26の大径端における曲率半径rを円筒形内面24の曲率半径rより大きくしたことによって、ボール31と円錐形案内面26との曲率半径差はより大きくなり、その大きな曲率半径差によってボール31の自転によって潤滑剤が剪断される際の剪断力が小さくなり、軸受トルクの低減を図ることができる。
さらに、ポケット23の円筒形内面24に4本の径方向溝25を設けることによって、保持器21の外径側に形成される潤滑剤の充填空間29aと内径側に形成される潤滑剤の充填空間29bとが径方向溝25で連通することになり、外径側充填空間29aと内径側充填空間29bの相互間においてグリース等の潤滑剤の流動性を高めることができ、潤滑剤の撹拌による発熱を低減し、アンギュラ玉軸受の温度上昇を抑制することができる。
因みに、下記に示す寸法のボール31および参考例品の保持器21を外輪1および内輪11間に組込んだアンギュラ玉軸受(参考例品)をグリース潤滑して外輪1の温度を測定したところ、図8に示す測定結果を得た。その比較として、図15に示す従来の保持器52を組込んだアンギュラ玉軸受(比較品)の外輪温度の測定結果を同時に掲載する。

ボール31の外径D=8.7313mm
保持器21の外径D=67.7mm
保持器21の内径D=62mm
ポケット23の内径d=9.0mm
円錐形内面26の曲率半径r=6.5mm
径方向溝25の曲率半径r=0.8mm
なお、比較品のアンギュラ玉軸受における円錐形案内面56における大径端の半径は4.5mmであり、保持器52の外径および内径は参考例品の保持器21と同一である。
また、温度測定に際し、アンギュラ玉軸受に2kgfの予圧を負荷した。
上記の測定結果から明らかなように、参考例品のアンギュラ玉軸受では温度上昇が抑制されているのが理解できる。
ここで、円錐形案内面26の大径端における曲率半径rがポケット23の円筒形内面24の曲率半径と同径であると、保持器21の成形時に収縮バラツキが起きた場合に、ボール31との接触点が軸方向にばらつく危険がある。その接触点のバラツキは、保持器案内時に軸方向にスラスト力を誘起し、保持器21の振れ回りの原因となる。
しかしながら、参考例の保持器21においては、円錐形案内面26の曲率半径rがポケット23の円筒形内面24の曲率半径rより大きいため、保持器21成形時の収縮バラツキによるボール31との接触点の軸方向バラツキが抑制され、上記ボール31によって円錐形案内面26の保持器軸方向の中央部分が安定よく接触案内され、軸方向のスラスト力が誘起されるのを防止することができる。
図9乃至図13は、この発明に係るアンギュラ玉軸受の実施の形態を示す。この実施の形態では、ポケット23における円筒形内面24の保持器周方向で対向する一対の円弧状内面24aの内径側端部に円錐面40を設け、その円錐面40の小径端からポケット23の内方に向く潤滑剤支持面41を連設し、その潤滑剤支持面41の内側に、保持器21の軸心に平行してボール31に案内される直線状のボール案内縁42を形成した点において参考例で示すアンギュラ玉軸受と相違している。
このため、参考例で示すアンギュラ玉軸受と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
上記の構成から成るアンギュラ玉軸受において、その軸受が高速回転されると、図12に示すように、ボール案内縁42がボール31と接触する。このとき、ボール案内縁42は保持器21の軸心に平行する直線状であるため、保持器21が軸方向に移動してもボール31との接触点は単に保持器軸方向に移動するのみである。このため、保持器21に径方向のスラスト力が発生せず、保持器21の振れ回りを防止することができると共に、ボール31の自転によって潤滑剤が剪断される際の剪断力が小さく、軸受トルクを大幅に低減化することができる。
また、ボール31と接触するボール案内縁42が直線であるため、射出成形時に必要な精度が得易く、精度の高い保持器21を得ることができる。
さらに、潤滑剤支持面41上において潤滑剤を保持することができるため、安定した潤滑性能を得ることができる。
その他、ポケット23の円筒形内面24に4本の径方向溝25を形成しているため、参考例で示すアンギュラ玉軸受と同様に、軸受の温度上昇を抑制することができる。
因みに、図9乃至図13に示す実施の形態のアンギュラ玉軸受(本発明品)の起動トルクを測定したところ、図14(I)に示す測定結果を得た。その比較として、図15乃至図17に示すアンギュラ玉軸受(比較品)の起動トルクを測定した測定結果を図14(II)に示す。
ここで、測定に際し、本発明品では、軸受外径26mm、軸受内径10mm、軸受幅8mm、保持器外径19.3mm、保持器内径15.7mm、幅7.2mmから成るアンギュラ玉軸受を採用した。また、比較品としてのアンギュラ玉軸受も上記ほぼ同様のサイズから成るアンギュラ玉軸受を採用した。
また、試験条件として、各アンギュラ玉軸受の中心軸を縦向きとし、軸方向荷重2kgf、回転数4rpmとした。
上記の試験結果から明らかなように、実施の形態で示すアンギュラ玉軸受においては、起動トルク値にピークがなく、スムーズに回転していることが理解できる。
参考例としてのアンギュラ玉軸受を示す断面図 図1の縦断側面図 図1に示す保持器の平面図 アンギュラ玉軸受の高速回転時の状態を示す断面図 図4のV−V線に沿った断面図 保持器の一部分を示す斜視図 図1に示すアンギュラ玉軸受の使用の一例を示す断面図 アンギュラ玉軸受の高速回転時の外輪温度の測定結果を示すグラフ この発明に係るアンギュラ玉軸受の実施の形態を示す断面図 図9の縦断側面図 図9に示す保持器の平面図 アンギュラ玉軸受の高速回転時の状態を示す断面図 保持器の一部分を示す斜視図 (I)は本発明品のアンギュラ玉軸受の起動トルクの測定結果を示すグラフ、(II)は比較品のアンギュラ玉軸受の起動トルクの測定結果を示すグラフ 従来のアンギュラ玉軸受を示す断面図 ボールと保持器に形成されたポケットの接触状態を示す断面図 保持器の一部分を示す斜視図
符号の説明
1 外輪
11 内輪
21 保持器
22 環状体
23 ポケット
24 円筒形内面
24a、24b 円弧状内面
25 径方向溝
40 円錐面
41 潤滑剤支持面
42 ボール案内縁

Claims (4)

  1. 合成樹脂から成る環状体にボールを収容する複数のポケットを形成した合成樹脂製保持器において、前記ポケットが円筒形とされ、そのポケットにおける円筒形内面の保持器周方向の前後で対向する位置の内径側端部に一対の円錐面を設け、その円錐面の小径端からポケット内方に向けて潤滑剤支持面を連設し、その潤滑剤支持面の内側にボール案内される直線状のボール案内縁を保持器の軸心に平行に設けたことを特徴とする合成樹脂製保持器。
  2. 前記ポケットの円筒形内面に、その円筒形内面を保持器周方向で対向する一対の円弧状内面と、保持器軸方向で対向する一対の円弧状内面とに4分割する4本の径方向溝を設け、保持器周方向で対向する一対の円弧状内面の内径側端部に円錐面を設けた請求項1に記載の合成樹脂製保持器。
  3. 外輪と内輪との間に合成樹脂製の保持器を組込み、その保持器の周方向に間隔をおいて形成された複数のポケット内に外輪と内輪を相対的に回転自在に支持するボールを組込んだアンギュラ玉軸受において、前記ポケットが円筒形とされ、そのポケットにおける円筒形内面の保持器周方向の前後で対向する位置の内径側端部に一対の円錐面を設け、その円錐面の小径端からポケット内方に向けて潤滑剤支持面を連設し、その潤滑剤支持面の内側にボール案内される直線状のボール案内縁を保持器の軸心に平行に設けたことを特徴とするアンギュラ玉軸受。
  4. 前記ポケットの円筒形内面に、その円筒形内面を保持器周方向で対向する一対の円弧状内面と、保持器軸方向で対向する一対の円弧状内面とに4分割する4本の径方向溝を設け、保持器周方向で対向する一対の円弧状内面の内径側端部に円錐面を設けた請求項3に記載のアンギュラ玉軸受。
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