JP2007315588A - 工作機械の主軸旋回部用玉軸受及びこれを使用した工作機械の主軸旋回装置 - Google Patents

工作機械の主軸旋回部用玉軸受及びこれを使用した工作機械の主軸旋回装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度(高回転精度)、高剛性、低トルク、低発熱の機能を保持又は向上させつつ、最近の複合化傾向の工作機械に対応した主軸旋回部用玉軸受及びこれを使用した工作機械の主軸旋回装置を提供する。
【解決手段】工作機械の主軸旋回部用玉軸受において、単列玉軸受の場合に、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さHとの断面比(B/H)を(B/H)<0.63とし、複列玉軸受の場合に、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2との断面比(B2/ H2)が(B2/H2)<1.2とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、フライス盤、旋盤、研削盤、ラップ盤に代表される工作機械において、旋削加工、研削加工,ラップ加工などを行う工作機械の主軸旋回装置用玉軸受及びこれを使用した工作機械の主軸旋回装置に関する。
フライス盤、旋盤、研削盤等の工作機械で主軸を旋回駆動する主軸旋回装置を組込の場合に、この主軸旋回装置の回転支持部に組込まれて使用される軸受には、被削材(ワーク)の加工精度(例えば、真円度、円筒度、内外径寸法精度)や加工面品位(例えば、加工面の光沢度、引き目など)、加工面粗さなどを良くするために、通常、以下の機能が要求される。
(1)高精度(高回転精度)
(2)高剛性
(3)低トルク、低発熱
特に、最近では、数値制御機能を有する工作機械(いわゆる、NC工作機械)が殆どを占めており、一台の工作機械で種々の加工条件をこなせるNC旋盤やNCフライス盤、マシニングセンタなどのNC工作機械の外に、NC旋盤にマシニングセンタの機能を付加した複合型NC工作機械も出現している。マシニングセンタや複合型NC工作機械のような多機能工作機械は、単能型の工作機械に比べて機械構成要素も多く、しかも一台の機械が必要とする床スペースや高さ方向のスペースが大きい。そのため、軸受などの構成要素には上述した(1)ないし(3)の機能を満たすことに加え、省スペース化がさらに要求される。
このような多機能工作機械では、工具を装着する主軸を旋回させることにより、多機能化を図ることが考えられており、このような工作機械の主軸旋回装置に使用される軸受としては、従来、以下のような形式のものが使用されている。
(1)クロスローラ軸受(図31参照)
クロスローラ軸受は、図31に示すように、内輪1と外輪2との間に円筒形の多数のころ3が転動自在に配設された構成を有しており、一つの軸受でラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられ、また、省スペース化が可能である。
しかし、クロスローラ軸受は、転動体がころであり、軌道溝1a,2aに対してころ3の転がり接触面が線接触しているので、トルクが大きく、しかも軸やハウジングに組込んだ際のわずかな変形により、線接触部分の接触状態が不安定となり、トルクむらが発生しやすい。また、工作機械の主軸旋回部用では、高精度化と高剛性化を図るために軸受に予圧をかけることが多いが、この場合、上記の変形によるトルクむらがさらに大きくなる。
(2)4点接触玉軸受(図32参照)
4点接触玉軸受は、図32に示すように、内輪4と外輪5との間に多数の玉6が転動自在に配設された構成を有しており、一つの軸受でラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられ、また省スペース化が可能である。
4点接触玉軸受の場合、転動体が玉なので、純アキシャル荷重を受ける場合、又はラジアル荷重よりアキシャル荷重が優勢な場合、同寸法のクロスローラ軸受よりトルクが小さい一方で、アキシャル荷重に対してラジアル荷重が優勢な場合、又は純ラジアル荷重を受ける場合、各玉6は軌道溝4a,5aと4点で接触するため玉6と各軌道溝4a,5aとのスピン滑りが大きく、やはりトルクが大きい。また、クロスローラ軸受と同様に、工作機械の主軸旋回部用では、高精度化と高剛性化を図るために軸受に予圧をかけることが多いが、この場合、玉6が常に内外輪軌道溝4a,5aと4点で接触するため、トルクがさらに増加してしまう。
(3)2列組合せ玉軸受(図33参照)
2列組合せ玉軸受は、図33に示すように、内輪7と外輪8との間に複数の玉9が転動可能に配設されたアンギュラ玉軸受等を2列に組合せた構成を有する。2列組合せ玉軸受の場合、それぞれの単列軸受において、玉9と内外輪7,8の軌道溝間は2点接触であるので、低トルク化は図れるものの、単列軸受の2倍の軸方向スペースが必要となり、コンパクト化の点でクロスローラ軸受や4点接触玉軸受に劣る。
更に、2列組合せ玉軸受で、省スペース化を目的として、極薄肉の深みぞ玉軸受やアンギュラ玉軸受(図34参照)を組み合わせた構成を有するものがある。このように極薄肉の玉軸受を組合せた2列組合せ軸受を使用してハウジングに回転軸を回転自在に支持する場合には、通常、図35に示すように、軸11の端部に形成した段部12に2列組合せ軸受の内輪7を嵌合させ、この内輪7の自由端を軸11の端部にボルト13で締結される内輪押え14で押圧することにより、回転軸11に2列組合せ軸受の内輪7を固定し、2列組合せ軸受の外輪8を、回転軸11を覆うハウジング15の端部に形成した段部16に嵌合させ、その外輪の自由端をハウジング15の端部にボルト17によって締結される外輪押え18によって押圧することにより、ハウジング15に2列組合せ軸受の外輪8を固定するようにしている。
このため、回転軸11及びハウジング15間に介挿する2列組合せ軸受として極薄肉の深溝玉軸受や図34に示すアンギュラ玉軸受を適用する場合には、省スペース化の点では有利であるが、内輪7及び外輪8のリング肉厚が非常に薄く、内輪7及び外輪8の剛性が低いため、加工精度がでにくく(特に真円度)、且つ上述したように、内輪7及び外輪8を回転軸11及びハウジング15に嵌合すると共に、内輪押え14及び外輪押え18によって押圧して回転軸11及びハウジング15に固定するので、2列組合せ軸受の組付け時即ち回転軸11及びハウジング15への嵌合時や内輪押え14及び外輪押え18による押圧時に変形し易く、組込み精度の確保に手間を要するなどの問題がある。また、場合によっては、組込み時の変形により内輪7及び外輪8の軌道溝が歪み、玉9と軌道溝との接触部間に偏荷重が加わったり、玉9の円滑な転がり運動が阻害されたりして、短期間の運転で損傷するという不具合を生じることがある。
(4)2列組合せ円すいころ軸受(図36参照)
2列組合せ円すいころ軸受は、図36に示すように、内輪21と外輪22との間に保持器23を介して複数の円すい形のころ24が転動可能に配設された円すいころ軸受20を内輪間座25及び外輪間座26を介して2列に組合せて構成されている。円すいころ軸受は、クロスローラ軸受と同様に転動体がころであり、軌道溝に対してころ24の転がり接触面が線接触しており、また、ころ24の端部と内輪21のつば部27が滑り接触しているのでトルクが大きくなり、更に、単列軸受の2倍の軸方向スペースが必要である。また、工作機械の主軸旋回部用では、高精度化と高剛性化を図るために、軸受に予圧をかけることが多いが、この場合、トルクがさらに大きくなる。
従来の工作機械の主軸旋回装置としては、例えば垂直な第1軸を中心に機械構造に対して旋回する第1ハーフヘッドと、ツールスピンドルを支持するために水平面に対して35°傾斜した傾斜平面上で第1ハーフヘッドにガイドベアリングを介して結合し、傾斜平面に対して直角である第2軸を中心として第1ハーフヘッドに対して旋回する第2ハーフヘッドと、第1ハーフヘッド及び第2ハーフヘッドを個別に旋回させるダイレクトモータとを備え、ツールスピンドルをその中心軸が垂直となる状態から第2ハーフヘッドを旋回させてツールスピンドルをその中心軸が水平面に対して仰角をなす状態の2軸間で回転可能なスピンドルヘッドが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、回転テーブルの例としては、基台の中心に立設された支持軸にテーブルがデストリビュータを介して嵌挿され、このテーブルが基台上にクロスローラベアリングを介して回転可能に支持され、テーブルがウォームギヤ又はダイレクトモータによって回転駆動されて回転割出しを行うようにした回転割出し装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特表2004−520944号公報(第1頁、図1〜図4) 特開平10−29125号公報(第2頁、図1)
このように、上記特許文献1及び特許文献2に記載されている構成を採用することにより、4側面以外に上面も種々の加工が可能となる5軸加工(被削材(ワーク)を保持するテーブル設置面以外の対向する面の加工が1段取りで可能)のマシニングセンタやNC旋盤とマシニングセンタの両機能を備えた複合加工機の製作が可能となり、この種の工作機械が増加しているが、何れの構成を採用するとしても、回転を支持する支持軸受の性能が回転機構部の回転精度・剛性等の特性に最も影響を与えることになる。
また、上記構成を達成するためには、旋回機構部の周辺の構成部品スペースが増加せざるを得ないため、更なる省スペース化が要求される。さらに、主軸全体を揺動させるための動力をできるだけ軽減し、省エネルギ化を図るためには、旋回機構部のコンパクト化による軽量化・低イナーシャ化も必要である。
しかしながら、前述したように、支持軸受として、クロスローラ軸受、4点接触玉軸受、2列組合せ玉軸受、2列組合せ円すいころ軸受等を適用した場合には、種々の不具合を生じることになり、上記(1)〜(3)の機能を保持又は向上させつつ、最近の複合化傾向の工作機械に対応した主軸旋回部用玉軸受を構成することができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、上記(1)〜(3)の機能を保持又は向上させつつ、最近の複合化傾向の工作機械に対応した主軸旋回部用玉軸受及びこれを使用した工作機械の主軸旋回装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る工作機械の主軸旋回部用玉軸受は、工作機械の主軸旋回部に用いられ、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝との間に多数の玉が転動自在に配設された単列の玉軸受であって、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さHとの断面寸法比(B/H)が(B/H)<0.63であることを特徴としている。
また、請求項2に係る工作機械の主軸旋回部用玉軸受は、請求項1に係る発明において、前記外輪及び内輪間の少なくとも片側端面にシール収容溝部を夫々形成し、該シール収容溝部内に環状シール体を配設すると共に、前記多数の玉を円周方向に位置決めする保持器を配設し、該保持器は前記多数の玉を保持するポケットの軸方向両側に円環状部が形成され、該円環状部は内輪外周面及び外輪内周面の何れか一方を案内面とし、当該案内面と前記シール収容溝部との交点エッジ部と対向する位置に、当該交点エッジ部との接触を回避する凹状溝部を円周方向に形成したことを特徴としている。
さらに、請求項3に係る工作機械の主軸旋回装置は、請求項1又は2に記載の主軸旋回部用玉軸受を主軸を旋回させる主軸旋回部に備えたことを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る主軸旋回部用玉軸受は、工作機械の主軸旋回部に用いられ、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝との間に多数の玉が転動自在に配設された複列の玉軸受であって、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2との断面寸法比(B2/H2)が(B2/H2)<1.2であることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係る工作機械の主軸旋回装置は、請求項4に記載の主軸旋回部用玉軸受を、主軸を旋回させる主軸旋回部に備えたことを特徴としている。
請求項1に係る発明は、例えば図3を参照して、外輪101の転動溝101aと内輪102の転動溝102aとの間に多数の玉103が転動自在に配設された単列の玉軸受100において、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さH(=(外輪外径D−内輪内径d)/2)が断面寸法比(B/H)を(B/H)<0.63としている。
ここで、請求項1に係る発明における断面寸法比(B/H)を(B/H)<0.63に設定した理由は以下の通りである。
すなわち、図27及び図28は、それぞれ標準的に使用されている極薄肉玉軸受(軸受内径:Φ203.2mm,軸受外径:φ254mm,軸受幅:25.4mm,前記断面寸法比(B/H)=1)を基準とし、軸受外径及び軸受幅を変えずに、軸受内径を変化させた場合(即ち、(B/H)の値を変化させた場合)の内外輪リングの半径方向の変形特性(図25参照:内輪を例示)及び半径方向の断面2次モーメントI(図26参照):I=bh3 /12)を比較した結果を示している。
これら図27及び図28によると、(B/H)=0.63未満で、剛性の増加率勾配の変化が顕著に出ている。すなわち、断面2次モーメントIの増加は顕著になり、半径方向における内外輪リングの変形量の減少は飽和状態となる。
したがって、本発明では、従来の極薄肉軸受で問題となる内外輪製作時の旋盤加工や研磨加工時の加工力による軸受変形を防止することができ、真円度や偏肉等の軸受精度を向上させることができる。
また、軸やハウジングに組込んだ場合(特に、軸やハウジングとすきま嵌合で組込んだ場合)、内輪押えや外輪押え等で軸受を固定したときの内外輪の変形(特に真円度の悪化)を抑制することができると共に、変形によって生じるトルク不良や回転精度不良の他、発熱増大や摩耗、焼付き等の不具合を防止することができる。
つまり、従来使用されている極薄肉玉軸受に比較して、省スペース化と同時に高精度化を両立させることが可能である。
図29は、単列の本発明品とクロスローラ軸受についてそれぞれの軸受にモーメント荷重を負荷した場合の内外輪相対傾き角の比較データである。
ここで、測定軸受の主要寸法は、
本発明品:
内輪内径 :Φ170
外輪外径 :Φ215
単体幅 :13.5mm
転動体ピッチ円直径:Φ192.5
接触角35°
(B/H=0.60)
クロスローラ軸受:
内輪内径 :130
外輪外径 :230
組立幅 :30mm
転動体ピッチ円直径:Φ189.7
である。
この図29から明らかなように、転動体のピッチ円直径が略同一となる本発明品及びクロスローラ軸受の両者について、モーメント剛性の比較データは、本発明品がクロスローラ軸受に対して、約1.3倍のモーメント剛性を保持していることが確認された。
また、上記の実験に加えて、本発明品及びクロスローラ軸受を軸及びハウジングに組込んだ後、モータ(ベルト駆動)により低速で回転させたが、本発明品は、回転ムラもなくスムーズに回転したが、クロスローラ軸受の場合はトルク変動による回転ムラが実際に確認された。
一方、国際標準化機構(ISO)で規定されている寸法系列が18(例えば6820)、19(例えば6924)、10(例えば6028)、02(例えば7224A)、03(例えば7322A)の標準玉軸受では、軸受内径寸法がφ5mm〜φ500mmにおいては、上述の断面寸法比(B/H)は0.63〜1.17に設定されている。
したがって、これらの玉軸受における断面寸法比(B/H)の最大値1.17の約1/2倍、すなわち0.63未満に設定することで、従来の標準単列玉軸受で最も幅狭の玉軸受より幅狭で、且つ従来の標準単列玉軸受の軸方向スペース以内に、請求項1に係る玉軸受を2列組み合わせて配置することができる。
例えば、従来の玉軸受の断面寸法比(B/H)が(B/H)=0.9であれば、本発明の軸受の断面寸法比(B/H)を(B/H)=0.45とすればよい。また、本例の場合、組み合わせる2個の玉軸受における軸受の断面寸法比(B/H)を同一にする必要はなく、例えば、片方を0.50、もう一方を0.40としてもよい。
なお、単列玉軸受は、1列では、予圧を掛けたりモーメント荷重を負荷することは困難であるが、2列以上の多列組合せとすることで、ラジアル荷重・アキシヤル荷重及びモーメント荷重を負荷することが可能となる。
また、各玉が内外輪の軌道溝に対して常に2点で接触するので、4点接触玉軸受のように、玉の大きなスピンによるトルクの増加を抑制することができ、更には、クロスローラ軸受や2列組合せ円すいころ軸受に比べて、転がり抵抗が低くなるので低トルク化を実現することができる。
さらに、幅寸法が従来の標準単列玉軸受の約半分となることで、玉径も従来の玉軸受の半分程度となるが、逆に1列あたりの玉数が増加し、軸受剛性は従来の玉軸受に対して増加する。また、工作機械の主軸旋回部に用いる場合においては、揺動回転条件であるので、玉径を小さくしたことにより軸受の負荷容量が低下しても転がり疲れ寿命時間が実用上で問題となることはない。
また、請求項2に係る発明では、単列の玉軸受において、外輪及び内輪の少なくとも片側端面にシール収容溝部を夫々形成し、これらシール収容溝部内に環状シール体を配設すると共に、多数の玉を円周方向に位置決めする保持器を配設したときに、保持器の多数の玉を保持するポケットの軸方向両側に形成した内輪外周面及び外輪内周面の何れか一方を案内面とする円環状部に、当該案内面とシール収容溝部との交点エッジ部と対向する位置に、凹状溝部を円周方向に形成したので、前述したように幅狭形状の軸受であっても、凹状溝部によって保持器の円環状部が交点エッジ部に接触するエッジ当りを回避して、エッジ当りによる円環状部の摩耗を確実防止することができる。
また、請求項4に係る発明は、例えば図21を参照して、外輪201の複列軌道溝201a,201bと内輪202の複列軌道溝202a,202bとの間に多数の玉203が転動自在に配設された複列の玉軸受200において、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2(=(外輪外径D2−内輪内径d2)/2)との断面寸法比(B2/H2)を(B2/H2)<1.2としている。
複列玉軸受において、断面寸法比(B2/H2)を以上のような設定とすることで、請求項1に係る単列の幅狭玉軸受を2列組合せとした場合と同様、従来の標準単列玉軸受の軸方向幅スペース内に請求項3に係る複列玉軸受を配置することが可能となり、また、予圧をかけたり、モーメント荷重を付加すること等も可能となる。その他の作用効果は請求項1に係る単列の幅狭玉軸受を2列組合せとした場合と同様である。
図30は、各種軸受の計算モーメント剛性の比較である。同一サイズ(計算例は、軸受名番7906A(接触角30°)相当で、内外径寸法が同じ場合:内輪内径φ30mm、外輪外径φ47mm)では、請求項1に係る単列の幅狭アンギュラ玉軸受(接触角30°:総玉軸受の計算例)を2列組合せ、且つ内外輪の軌道溝曲率半径を変化させた本発明例A〜Eは、何れもクロスローラ軸受、標準2列組合せアンギュラ玉軸受及び4点接触玉軸受に比べてモーメント剛性が大きくなっている。例えば、本発明例Bは、クロスローラ軸受の2.4倍、標準2列組合せアンギュラ玉軸受の1.9倍、4点接触玉軸受の3.3倍のモーメント剛性を保持させることが可能である。
なお、それぞれの設計予圧すきまは、本発明例A〜E、標準2列組合せアンギュラ玉軸受及び4点接触玉軸受は、−0.010mm、クロスローラ軸受は−0.001mmと実用上の標準的な値として計算している(クロスローラ軸受で、−0.001mmより小さい予圧設定をした場合、トルクが過多となり実用上で使用不可となるおそれがある)。
なお、本発明に係る幅狭玉軸受の適正な玉径は、シール等の装着有無により変化するが、剛性を増加させるため、極端に玉径を小さくすると、玉と内外輪の軌道溝との接触部間の面圧が増加し、耐圧痕性が低下するため、おおむね、軸受幅(B)又は(B2/2)の30%〜90%が望ましい。
さらに、本発明をアンギュラ玉軸受に適用した場合、軸受の接触角は必要な剛性(例えば、モーメント剛性)及び要求トルクにより選ばれるが、おおむね10〜60°の範囲が望ましい。
さらに、荷重の方向や大きさに合わせて、必要に応じて、組合せた各単列軸受の接触角、或いは複列軸受の場合は各列間の接触角を変えても構わない。
さらには、内外輪軌道溝の曲率半径は、要求される剛性やトルク特性に応じて、51〜60%Da(Da:玉径)、好ましくは52〜56%Da、より好ましくは52〜54%Da程度とする。また、内外輪のそれぞれの軌道溝の曲率半径は同一でなくてもよいし、組み合される単列軸受間や複列軸受の各列間で異なってもよい。
本発明によれば、工作機械の主軸旋回部に用いられる主軸旋回部用玉軸受において、単列玉軸受の場合に、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さHとの断面比(B/H)を(B/H)<0.63とし、複列玉軸受の場合に、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2との断面比(B2/ H2)が(B2/H2)<1.2とすることで、ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、更なる省スペース化を図ることができるという効果が得られる。そして、上記効果を奏する主軸旋回部用玉軸受を、主軸旋回部に適用して主軸旋回装置を構成することにより、主軸旋回装置自体も省スペース化を図ることができる。
以下、図1〜図24を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る工作機械の主軸旋回装置を例えば5軸加工マシニングセンタに適用した場合の第1の実施形態(請求項1又は3に対応)を示す要部を断面とした側面図である。
図中、30は工作機械の主軸旋回装置であって、マシニングセンタの固定部に固定された基台31と、この基台31に回転自在に支持された旋回台座32と、この旋回台座32に装着された主軸本体33とを備えている。
基台31は、左端面中央から右側に凹設した旋回台座32を収容する収容凹部34を有し、この収容凹部34内に、旋回台座32が本発明による主軸旋回部用玉軸受35を介して回転自在に支持されている。
ここで、旋回台座32は、基台31の左端面と対向して左端に平坦な取付面36を形成した円板部37と、この円板部37の右端から突出して主軸旋回部用玉軸受35の内輪を保持する段部38及びウォームホイール39を嵌合保持する段部40を形成し、中央部の右端から左方に重量を軽減するための凹部41を形成した突出部42とを有する。
そして、段部38に主軸旋回部用玉軸受35の内輪を係合させた状態で、ウォームホイール39に一体に形成された内輪押え43をボルト44で締め付けることにより、段部38に主軸旋回用玉軸受35の内輪が固定されている。
一方、主軸旋回部用玉軸受35の外輪は、基台31の収容凹部34に形成した段部45に嵌合され、基台31の左端面側に配設された外輪押え46を例えば旋回台座32の円板部37に形成した透孔(図示せず)を通じて挿入したボルト47によってボルト締めすることにより、基台31に固定されている。
また、ウォームホイール39には、モータ等の回転駆動源に連結されたウォーム48が噛合され、このウォーム48を回転駆動することにより、旋回台座32を例えば後述する主軸本体33の工具取付面を垂直下方0°としたときに、主軸本体33を前後方向に±100°程度旋回(揺動)させる。
さらに、主軸本体33は、エンドミルやドリル等の治工具(図示せず)を取付ける工具取付面51を下方として工具を回転させる回転駆動源を内装した主軸52と、この主軸52の側面に一体に形成された旋回台座32の円板部37の取付面36にボルト締めされた取付板部53とを有する。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、例えば、図1に示すように、主軸本体33が工具取付面51を垂直下方0°に位置決めした状態で、主軸52の工具取付面51にエンドミルやドリル等の治工具を取付けて、内蔵する回転駆動源によって高速回転駆動させた状態で、治工具と被削材(ワーク)とを相対移動させることにより、立形マシニングセンタとして切削加工を行うことができる。
この切削加工が終了した後に、図示しない回転駆動源によってウォーム48を例えば正転させて、旋回台座32を手前方向に+90°旋回させることにより、主軸本体33を手前方向に+90°旋回させて治工具が手前を向く状態となり、この状態で治工具と被削材(ワーク)とを相対移動させることにより、横型マシニングセンタとして切削加工を行うことができる。
同様に、回転駆動源によってウォーム48を逆転駆動して、旋回台座例えば旋回台32及び主軸本体33を後ろ側に−90°旋回させてから治工具と被削材(ワーク)とを相対移動させることにより、横形マシニングセンタとして切削加工を行うことができる。
このように、主軸旋回装置30の主軸旋回部に本発明による主軸旋回部用玉軸受35を適用することにより、後述するように、主軸旋回部用玉軸受35がラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、更なる省スペース化を図ることができるので、主軸旋回装置30自体も省スペース化を図ることができる。
なお、上記第1の実施形態においては、旋回台座32をウォームギヤで回転駆動する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、傘歯車機構や他の歯車機構を適用して回転駆動することができ、さらには図2に示すように、ウォームホイール39及びウォーム48を省略して、基台31の収容凹部34の内周面に配設したステータ61と、これに対向する旋回台座32の突出部42の外周面に配設したロータ62とで構成されるダイレクトモータ63で旋回台座32を直接旋回駆動するようにしてもよい。この図2の場合には、主軸旋回部用玉軸受35として後述する図12に示す片側シール及び保持器付き玉軸受を適用するのが好ましい。また、旋回台座32は、主軸旋回部用玉軸受35及びロータ62を保持する基部64と、この基部64にボルト締めされる主軸旋回部用玉軸受35の内輪押えを兼ねる取付板部65とで構成されている。
ここで、ダイレクトモータ63は図2に示すアウタロータ型に構成する場合に限らず、突出部42の凹部41内周面にロータを配設し、このロータの内側にステータを配設するインナロータ型に構成するようにしてもよい。
また、第1の実施形態においては、基台31に形成した収容凹部34内に旋回台座32を回転自在に支持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、基台31の外側に旋回台座32を本発明による主軸旋回部用玉軸受35を介して回転自在に支持するようにしてもよい。
さらに、第1の実施形態においては、マシニングセンタに本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、旋盤、フライス盤、研削盤、ラップ盤等にマシニングセンタ機能を付加するために主軸を旋回させる主軸旋回装置を備えた任意の複合型の工作機械に本発明を適用し得るものである。
さらにまた、主軸旋回装置30としては、上記構成に限定されるものではなく、主軸本体33を主軸旋回部用玉軸受を介して支持するようにした構成であれば任意の構成を採用することができる。
次に、上記主軸旋回装置30の主軸旋回部に適用する本発明による主軸旋回部用玉軸受35の具体例について説明する。
主軸旋回部用玉軸受35には、(a)主軸旋回装置30の旋回台座32上に設置された主軸本体33を高精度(振れ精度)で回転させること、(b)主軸本体33を低トルクでスムーズに揺動回転させること、(c)ワーク加工時の荷重に対する主軸本体全体の変位を少なくする(高剛性)ことが要求される。また、主軸旋回部用玉軸受35には、主軸関連部品の重量によるモーメント荷重や旋回加減速時に発生するイナーシャ荷重に加え、加工条件に応じて発生するラジアル荷重、アキシアル荷重及びモーメント荷重が単独で作用したり、或いはこれらの荷重が複合的に作用したりする。
本発明に係る主軸旋回部用玉軸受の第1実施形態(請求項1に対応)を図3に示す。同図に示す主軸旋回部用玉軸受(単列玉軸受)100は、外輪101の軌道溝101aと内輪102の軌道溝102aとの間に多数の玉103が転動自在に配設された単列の総玉のアンギュラ玉軸受100において、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さH(=(外輪外径D−内輪内径d)/2)との断面寸法比(B/H)を(B/H)<0.63としている。この理由は、前述した課題を解決する手段の項で図29を参照して詳細に説明したので、ここでの記載は割愛する。
ここで、この実施の形態では、図4に示すように、アンギュラ玉軸受100を2列背面組合せとし、7940A(接触角30°)の2列組合せアンギュラ玉軸受と置き換える場合を例に採る。
7940Aのアンギュラ玉軸受は、内輪内径d:Φ200mm、外輪外径D:Φ280mm、軸方向断面幅(軸受単体幅)Bが38mmであるので、断面寸法比(B/H)=0.95である。したがって、本実施形態のアンギュラ玉軸受100では、断面寸法比(B/H)=0.475(内輪内径及び外輪外径はそのままで、軸方向断面幅(軸受単体幅)Bを19mmとした)としている。これにより、ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、軸方向寸法で1/2の省スペース化を図ることができる。
もちろん、必要に応じて、アンギュラ玉軸受100の断面寸法比(B/H)を0.475未満或いは0.475を超える(但し(B/H)<0.63)ように設定してもかまわない。因みにアンギュラ玉軸受100の接触角は例えば30°としている。
なお、本実施形態では、玉103のピッチ円直径は次式(1)の通りとしているが、軸受1列あたりの玉数を増やしてさらにモーメント剛性を増加させたい場合は、次式(2)を採用して、玉103のピッチ円直径を外輪側にずらして図5に示す構造としてもよいし、必要に応じて次式(3)を採用して逆に玉103のピッチ円直径を内輪102側にずらしてもよい(図示せず)。
玉のピッチ円直径=(内輪内径+外輪外径)/2 …(1)
玉のピッチ円直径>(内輪内径+外輪外径)/2 …(2)
玉のピッチ円直径<(内輪内径+外輪外径)/2 …(3)
また、必要に応じて、図6に示すように、組み合わされる左右の玉軸受の玉ピッチ円直径を同―値とせずともよいし、組み合わされる左右の玉軸受における玉103の径を同一値としなくてもよい。加えて、組み合わせる2個の玉軸受の断面寸法比(B/H)は同一でなく、例えば玉径の小さい方を(B/H)=0.35、玉径の大きい方を(B/H)=0.60としても構わない。さらに、玉103の軸方向ピッチも軸方向中心でなくともよく、シールや保持器の装着有無やモーメントの作用点間距離の確保等のために玉103の軸方向ピッチを軸方向にずらしてもよい。
図7は、軸方向の一方の端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を2列背面組み合わせたものである。
軸方向の一方の端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を2列組み合わせて機械等に取付けた後(シール取り付け面を外側に向けて組み合わせる)は、軸受使用中に外部からの異物やごみ等の侵入及び封入グリースの外部への洩れを防止することが可能である。環状シール体104は、この実施の形態では、外輪101のシール溝104aに押し込んで挿入する非接触型(内輪102と非接触)で金属芯金105の補強タイプのゴムシール(例えばニトリルゴム・アクリルゴムやフッ素ゴム)106とし、組み合わせ端面と反対側のみ環状シール体104を装着して省スペース化を図っている。
図8は、軸方向の両端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を示したものである。
軸方向の両端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を機械等に取付けた後は、軸受使用中に外部からの異物やごみ等の侵入を防止すると共に、軸受取扱い時や軸やハウジングヘの組込み時においても、異物やごみ等の侵入及び封入グリースの外部への洩れを防止することが可能となる。組合せについては、2列でモーメント剛性を増加させるためには、モーメントの作用点距離が大きくとれる背面組合せ(図4等で接触角がハの字の向きとなっている)を採用するのが望ましい。
更に剛性が必要な場合は、図9及び図10に示すように、3列以上の多列組合せとしても構わないし、何らかの理由(例えば、軸受組込み時にミスアライメント発生が避けられず、軸受の内部荷重負荷を極力抑えたい場合等)で、モーメント剛性を小さくしたい場合は、図11に示すように、正面組み合わせ(接触角の向きが逆ハの字)等の配列としてもよい。
更には、モーメント荷重や両方のアキシアル荷重を付加するためには、2列以上の組み合わせ軸受とする必要があるが、荷重条件や方向に応じて使用条件上で可能であれば、単列軸受で使用してもかまわない。
また、本実施形態では、アンギュラ玉軸受としているが、深溝玉軸受等その他の玉軸受としてもよい。環状シール体は、図7及び図8で示した非接触型ではなく、接触型の金属芯金補強タイプのゴムシール(ゴム材質は、例えばニトリルゴム・アクリルゴムやフッ素ゴム)でもよいし、外輪101のシール溝に加締め加工する金属シールド板でもかまわない。また、環状シール体を内輪102側のシール溝に押し込んで挿入したり、又は加締め加工で取付けるようにしたりしてもよい(外輪と接触又は非接触する構造)。
内輪102、外輪101及び玉103の材料は、標準的な使用条件では軸受鋼(例えば、SUJ2、SUJ3など)とするが、使用環境に応じて、耐食材料であるステンレス系材料(例えば、SUS440C等のマルテンサイト系ステンレス鋼材やSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼材、SUS630等の析出硬化系ステンレス鋼材など)、チタン合金やセラミック系材料(例えば、Si3 4 、SiC、Al2 3 、ZrO2 等)を採用してもよい。
潤滑方法も特に限定されず、一般的な使用環境では、鉱油系グリースや合成油系(例えば、リチウム系、ウレア系等)のグリースや油を使用でき、高温環境用途などではフッ素系グリース又はフッ素系の油、或いはフッ素樹脂、MoS2 などの固体潤滑剤を使用することができる。
図12は、軸方向の一方の端部(組合せ側端面と反対側の端部)に環状シール体104を装着し、且つ玉103を転動可能に保持する保持器110を備えたアンギュラ玉軸受100を2列背面組み合わせたものである。
保持器110としては、例えば、図13〜図16(a)に示すように、円環部111と、該円環部111の一端部に周方向に略等間隔で複数箇所軸方向に突設された柱部112と、各柱部112間に形成されて玉103を周方向に転動可能に保持するポケット部113とを備えた柔軟性のある冠形保持器を採用している。保持器110の材質は、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド等の合成樹脂材とし、必要に応じて、合成樹脂材にガラス繊維や炭素繊維等の補強材を混入した材料を用いる。
また、この実施の形態では、軸受の負荷容量や剛性を上げるために、隣り合う玉103間の円周方向ピッチは極力小さくし、できる限り玉数を多くしている。さらに、玉103の軸方向ピッチをできるだけ組合せ側端面の反対側にずらし(図12:X1 >X2 )、保持器110の円環部111が軸受組合せ端面側になるように配置しており、モーメント剛性を上げるための作用点間距離を大きくとれるようにしている。
なお、総玉軸受の場合も、環状シール体の装着の有無等、必要に応じて同様に玉の軸方向ピッチを幅中央ではなく、軸方向の左右何れかの方向(軸受合わせ端面側、あるいは反対側)にずらしてもかまわない。
保持器付きの軸受は、回転が1方向の連続回転や大きなモーメント荷重が加わる条件等、各玉の接触角の変化による公転速度のばらつきが発生しやすい条件等で、総玉軸受を使用した場合の玉間の接触や玉つまりが生じやすい用途で低トルク、低発熱等の点で、より良い効果を発揮する。
さらに、本実施形態では、ポケット部113の入り口部を玉径より若干小さくして引っかかり(パチン代)を設ければ、内輪102及び外輪101に組込む際、玉103の脱落がなく軸受の組立が容易である。
保持器の形状は、本実施形態に限定されず、各玉103間に配置するセパレータタイプの保持器の他、何れの方式でもよい。また、材料も合成樹脂材ではなく、金属材料でもかまわない。
また、図16(b)は図16(a)と基本構造は同様な冠形保持器であるが、円環部111の少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合うポケット部113間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造としている。
このような構造を採用することで、保持器と内外輪との熱膨張係数差及び保持器の寸法精度や真円度のばらつき(特に、軸受サイズが大きい実施形態のような場合)により、転動体ピッチ円径と保持器のピッチ円径がずれた場合でも、片持ち形状であることによる半径方向の柔軟性と、各切断面間のすき間による円周方向の弾力的変形(円周方向の柔軟性)を兼ね備えることとなるため、玉103とポケット部113間の突っ張り力を緩衝して、保持器の損傷や摩耗を防止すると共に、玉103とポケット部113内面とのすべり接触抵抗によるトルクむらや発熱をより軽減することができる。
また、本発明の主軸旋回部用玉軸受は、構造上、使用玉径が小さくなるため、保持器の円環部111の半径方向の厚みは厚くできず(図12からも理解できるように、保持器は内輪外径と外輪内径との間の空隙部に適度なすき間を設けて位置決めさせる必要があり、この内輪外径と外輪内径との間の空隙部は玉径と略比例関係にあるので狭い)、更に、幅狭構造により、軸方向の間隙部も狭く、軸方向厚みも薄くせざるを得ない。このため、標準サイズの軸受より保持器の円環部が極めて小さく、真円度等の寸法精度を出しにくくなるので、円環部111を図16(b)のようにした保持器構造は、特に上述した保持器の損傷や摩耗防止効果及びトルクむらや発熱の軽減に関して効果が得られる。
また、対象とする用途は、旋回回転であり、保持器に遠心力が連続的に加わるわけではない。したがって、これらの用途に本発明を適用する場合、図16(b)のような保持器構造としても、遠心力による悪影響は発生しない。なお、必要に応じて、円環部111の切断箇所は円周方向で2カ所以上としても構わない。この場合、切断箇所は、可能な限り円周方向で等分とすることが望ましい。また、これらの玉軸受を工作機械の主軸旋回装置に適用する場合、剛性を大きくするために、通常、予圧をかけて使用するが、条件に応じて、或いはその他の用途等ですき間を持たせて使用してもよい。
さらに、図17を参照して、前述した第1の実施の形態の変形例(請求項2に対応)を説明する。
この変形例では、図1に示す単列の総玉のアンギュラ玉軸受で構成される単列玉軸受100の片側に環状シール体120を設けると共に、多数の玉103を円周方向に位置決めする保持器130を配設している。
すなわち、図17に示すように、外輪101及び内輪102の例えば右側の片側端面に環状シール体120を収容するシール収容溝121及び122が配設されている。
環状シール体120は逆L字状に形成した金属芯金125で補強した補強タイプのゴムシール(例えばニトリルゴム・アクリルゴムやフッ素ゴム)126で構成されている。ゴムシール126は、外周部に外輪101と嵌合する嵌合部126aが形成され、内周部に内輪102と接触するリップ部126bが形成されている。
外輪101のシール収容溝121は、外輪101の軌道溝101aに連接する傾斜内周面101bの右端側に比較的浅い段部121aと、この段部121aの底部に円周方向に形成された環状シール体120の嵌合部126aを押し込んで挿入する浅い嵌合凹部121bとを有する構成とされている。また、内輪102のシール収容溝122は、内輪の軌道溝102aの左右両端に連接する円筒外周面102bにおける軌道溝102aの右側の右端側に比較的深い段部122aと、この段部122aの底面に円周方向に形成した環状シール体120の内周面に形成されたリップ部126bが接触する浅い収容凹部122bとを有する構成とされている。
さらに、保持器130は、玉103を収容するポケット部131を挟んで軸方向に延長する一対の円環状部132a及び132bを有し、これら円環状部132a及び132bが内輪102の円筒外周面102bを案内面として装着されている。
そして、環状シール体120側の円環状部132bには内輪102の円筒外周面102bとシール収容溝122との交点に形成される交点エッジ部123と対向する内周面に交点エッジ部123との接触を回避する断面半円形の凹状溝部133が円周方向に形成されている。
この保持器130は、切削により製作された銅合金などの金属材料、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の合成樹脂材料、さらにはガラス繊維やカーボン繊維等の補強材を添加した強化材入り合成樹脂材料等で製作されている。保持器130を樹脂材料で形成する場合には、切削成形及び射出成形の何れをも適用することができる。
このように、保持器130の案内面の右端側に形成された交点エッジ部123と対向する内周面に凹状溝部133が円周方向に形成されているので、この交点エッジ部123が保持器130の内周面と接触することを確実に防止することができ、環状シール体120側の円環状部132bの幅を広くして断面積を大きくすることにより強度を確保しながら、保持器130の摩耗を確実に防止することができる。
また、案内面の一部に設けられた凹状溝部133には、グリース潤滑の場合、グリースを保持する貯留部としての役割を果たすことができ、加えて案内面近傍に位置するため、案内面に適度に潤滑油を供給する効果もあり、潤滑特性の面からも、長期に亘って耐摩耗性を保持することができる。この効果は、後述する図20に示すように、円環状部132a及び132bの双方に凹状溝部133及び134を形成した場合にはより顕著になる。
通常、玉軸受100の少なくとも片側に環状シール体120を配設する場合には、外輪101の内径面や内輪102の外径面を保持器130の案内面とするが、この案内面とシール収容溝122とが接する位置に交点エッジ部123が形成されるため、この交点エッジ部123と保持器130の円環状部132bとの接触によるエッジ当りによって保持器130が摩耗することになる。
この保持器130の摩耗を防止するには、従来は、内輪案内としたときに、図18に示すように、保持器130の交点エッジ部123側における円環状部132bの軸方向長さ即ち幅を短くして、円環状部132bと交点エッジ部123とが接触しないようにすることが考えられている。
しかしながら、本実施例のように幅狭の玉軸受100の場合には、円環状部132bの幅が非常に薄くなり、十分な強度を確保することができないという問題がある。
このためには、図19に示すように円環状部132bの幅を長くして強度を確保する必要があるが、この場合には、上述したように、円環状部132bの内周面と交点エッジ部123とが対向することになるため、玉軸受100の回転中に保持器130が案内側軌道輪に対して傾いた場合に、円環状部132bの内周面が交点エッジ部123にエッジ当りすることになり保持器130が摩耗してしまう。
特に、シール収容溝121及び122は、切削加工後の熱処理面であることが多いので面粗度が悪く、且つ保持器130と接触する交線部分にはバリが形成されやすいので、摩耗が発生しやすい。
さらに、本発明による玉軸受100は、構造上、軸受の玉ピッチ円径に対して、玉径が非常に小さくなるので、それに対応して、保持器130の円環状部132bの断面も小さくなり、保持器130の半径方向強度(円環状部132bの半径方向強度)も小さくなる。これに加え、本発明による玉軸受100の用途はその使用条件から、軸受回転時に、大きなモーメント荷重が付加され易く、軸受が傾き易い。そのため、各玉103の接触角の変化により、各玉103の公転速度がバラツキ、玉103とポケット部131との間の突っ張り力による保持器130の変形も大きくなるため、さらにエッジ当りし易くなり、接触部の面圧も増加して摩耗が進行し易い。
しかしながら、上述したように、本実施形態では、図17に示すように、保持器130の環状シール体120側の円環状部132bの幅を広くして断面積を増加させながらシール収容溝122と案内面となる円筒面102bとの境界部の交点エッジ部123に接触する可能性のある部分に凹状溝133が形成されているので、保持器130が傾いたとしても、交点エッジ部123と凹状溝133との間に十分な間隔を確保することができるので、凹状溝133と交点エッジ部123との接触を確実に防止することができ、保持器130の摩耗を確実に防止することができる。
なお、上記変形例では、玉軸受100の右側に環状シール体120を配設した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、玉軸受100の左側に環状シール体120を配設するようにしてもよく、さらには両側に環状シール体120を配設するようにしてもよい。
また、上記変形例では、円環状部132bに形成する凹状溝133を断面半円形状に形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、断面四角形状、断面三角形状、断面楕円状等の交点エッジ部123との接触を回避できる形状であれば任意の形状とすることができる。
さらに、上記変形例では、環状シール体120が内輪シール収容溝122と接触する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図6に示す内輪シール収容溝122と接触しない非接触ゴムシール型(金属芯金着き)や外輪シール溝に加締める金属シールを適用することができる。
さらにまた、上記変形例では、保持器130の案内面を内輪102の外周面とした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、外輪101の内周面を案内面とするようにしてもよい。
なおさらに、上記変形例では、保持器130の円環状部132a及び132bのうち環状シール体120側の円環状部132bに凹状溝133を形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図20に示すように、環状シール体120とは反対側の円環状部132aにも円環状部132bの凹状溝133と各玉103の中心を通る垂直面を挟む面対称位置に凹状溝部134を設けるようにしてもよい。このように、凹状溝部を左右の円環状部132a及び132bに形成すると、組み付け時に保持器130の凹状溝部の形成位置を確認することなく、任意の方向から組み付けることができ、組み付け作業を向上させることができる。
次に、図21を参照して、本発明の第2の態様(請求項4又は5に対応)の実施の形態の一例である工作機械の主軸旋回部用複列玉軸受を説明する。
この複列総玉アンギュラ玉軸受200は、外輪201の複列軌道溝201a,201bと内輪202の複列軌道溝202a,202bとの間に多数の玉203が転動自在に配設され、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2(=(外輪外径D2−内輪内径d2)/2)との断面寸法比(B2/H2)が(B2/H2)<1.2とされており、玉ピッチ円直径が半径方向断面高さの中央に設定されている。この理由は、前述した課題を解決する手段の項で図30を参照して詳細に説明したので、ここでの記載は割愛する。
ここで、この実施の形態では、複列玉軸受200を7940A(接触角30°)の2列組合せアンギュラ玉軸受に置き換えた場合を例に採る。
7940Aは、内輪内径d:Φ200mm、外輪外径D:Φ280mm、軸方向断面幅(軸受単体幅):Bが38mmであるので、断面寸法比(B/H)=0.95である。したがって、本実施形態のアンギュラ玉軸受200では、断面寸法比(B2/H2)=0.95(内輪外径及び外輪外径はそのままで、軸方向断面幅(軸受単体幅):B2を38mmとした)としている。これにより、ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、軸方向寸法で1/2の省スペース化を図ることができる。
もちろん、必要に応じて、断面寸法比(B2/H2)を0.95未満或いは0.95を超える(但し、(B2/H2)<1.2)ように設定してもよい。因みにアンギュラ玉軸受200の接触角は、例えば30°としている。
なお、図22は、モーメント剛性を上げるため、複列総玉アンギュラ玉軸受200で玉ピッチ円直径を外径側にずらした例であり、図23は、複列総玉アンギュラ玉軸受200で各列の玉径や玉ピッチ円直径を変えた例であり、図24は、軸方向の両端部に環状シール体104を装着した複列総玉アンギュラ玉軸受200で、モーメント剛性を上げるため、玉ピッチ円直径を外径側にずらした例である。
何れの例の場合も、環状シール体、保持器等の構造や装着の有無の他、構造に関する適用例は、上記第1の実施形態で記載した単列玉軸受に準ずる。また、上記第1の態様実施と同様に、予圧及びすきまの何れの条件で使用してもよい。
本発明の第1の実施形態(請求項1又は3に対応)である工作機械の主軸旋回装置を示す要部を断面とした側面図である。 本発明の第1の実施形態(請求項1又は3に対応)である工作機械の主軸旋回装置の変形例を示す要部を断面とした側面図である。 本発明に係る主軸旋回部用玉軸受の第1の実施形態を示す単列アンギュラ玉軸受の断面図である。 図3の単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 図3の単列玉軸受と他の実施の形態である単列玉軸受とを2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を説明するための要部断面図である。 図3の単列玉軸受を3列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 図3の単列玉軸受を4列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 図3の単列玉軸受を2列正面組合せで組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 保持器の径方向に沿う断面図である。 保持器を径方向内側から見た部分斜視図である。 図13の矢印B方向から見た図である。 (a)は図13の矢印A方向から見た図、(b)は(a)の変形例を示す図である。 本発明の第1の態様の変形例(請求項2に対応)の一例である工作機械の主軸旋回部用単列玉軸受を説明するための要部断面図である。 工作機械の主軸旋回部用単列玉軸受を説明するための要部断面図である。 工作機械の主軸旋回部用単列玉軸受の変形例を説明するための要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の変形例の一例である工作機械の主軸旋回部用単列玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第2の態様(請求項4又は5に対応)の実施の形態の一例である工作機械の主軸旋回部用複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第2の態様の他の実施の形態である複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第2の態様の他の実施の形態である複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第2の態様の他の実施の形態である複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 内輪の半径方向の変形量を説明するための説明図である。 内輪の断面2次モーメントの計算方法を説明するための説明図である。 断面寸法比(B/H)と半径方向の内外輪の変形量との関係を示すグラフ図である。 断面寸法比(B/H)と断面2次モーメントIとの関係を示すグラフ図である。 単列軸受でのモーメント剛性の比較を示すグラフ図である。 各種軸受での計算モーメント剛性の比較を示すグラフ図である。 クロスローラ軸受の要部断面図である。 4点接触玉軸受の要部断面図である。 従来の2列組合せアンギュラ玉軸受の要部断面図である。 従来の極薄肉断面の2列組合せアンギュラ玉軸受の要部断面図である。 従来の極薄肉断面の2列組合せアンギュラ玉軸受を軸に取付けた状態を示す断面図である。 従来の2列組合せ円すいころ軸受の要部断面図である。
符号の説明
30 工作機械の主軸旋回装置
31 基台
32 旋回台座
33 主軸本体
35 主軸旋回部用玉軸受
39 ウォームホイール
48 ウォーム
61 ステータ
62 ロータ
63 ダイレクトモータ
100 単列玉軸受
101 外輪
101a 外輪軌道溝
102 内輪
102a 内輪軌道溝
103 玉
120 環状シール体
121,122 シール収容溝
123 交点エッジ部
130 保持器
131 ポケット部
132a,132b 円環状部
133 凹状溝部
200 複列玉軸受
201 外輪
201a,201b 外輪軌道溝
202 内輪
202a,202b 内輪軌道溝
203 玉

Claims (5)

  1. 工作機械の主軸旋回部に用いられ、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝との間に多数の玉が転動自在に配設された単列の玉軸受であって、
    軸方向断面幅Bと半径方向断面高さHとの断面寸法比(B/H)が(B/H)<0.63であることを特徴とする工作機械の主軸旋回部用玉軸受。
  2. 前記外輪及び内輪間の少なくとも片側端面にシール収容溝部を夫々形成し、該シール収容溝部内に環状シール体を配設すると共に、前記多数の玉を円周方向に位置決めする保持器を配設し、該保持器は前記多数の玉を保持するポケットの軸方向両側に円環状部が形成され、該円環状部は内輪外周面及び外輪内周面の何れか一方を案内面とし、当該案内面と前記シール収容溝部との交点エッジ部と対向する位置に、当該交点エッジ部との接触を回避する凹状溝部を円周方向に形成したことを特徴とする請求項1に記載の工作機械の主軸旋回部用玉軸受。
  3. 請求項1又は2に記載の主軸旋回部用玉軸受を、主軸を旋回させる主軸旋回部に備えたことを特徴とする工作機械の主軸旋回装置。
  4. 工作機械の主軸旋回部に用いられ、外輪の軌道溝と内輪の軌道溝との間に多数の玉が転動自在に配設された複列の玉軸受であって、
    軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2との断面寸法比(B2/H2)が(B2/H2)<1.2であることを特徴とする工作機械の主軸旋回部用玉軸受。
  5. 請求項4に記載の主軸旋回部用玉軸受を、主軸を旋回させる主軸旋回部に備えたことを特徴とする工作機械の主軸旋回装置。
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