JP6130346B2 - 車両用サッシュレスドア - Google Patents
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Description
よって、窓パネルが一対のスタビライザを支点にして回動し、窓パネルの上端部が車室側に押し込まれる(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、一対のスタビライザは、窓パネルを昇降する際に、窓パネルに接触されている。このため、窓パネルとスタビライザとの間に微少な塵埃(例えば、石のかけらなど)が挟まった場合に、窓パネルに傷が付いてしまうことが考えられる。
これにより、窓パネルを昇降する際に、窓パネルと当接部との間に微少な塵埃(例えば、石のかけらなど)が挟まることを防いで、窓パネルに傷が付くこと抑えることができる。
よって、ストッパが位置規制部に当接して窓パネルが全閉位置に配置された状態において、ホルダを当接部に一層正確に当接させることができる。これにより、窓パネルが全閉位置に配置された状態において、窓パネルの上端部を車室側に一層好適に押し込むことができる。
さらに、ホルダおよびストッパを単一のボルトで締結することにより、ホルダおよびストッパを取付位置に精度よく取り付けることができる。
ここで、ホルダがアウタパネル側に設けられ、ストッパがインナパネル側に設けられている。アウタパネルは、ドアの厚み方向において、インナパネルより窓パネルからの膨出量が小さく抑えられている。すなわち、ホルダを比較的狭い空間に配置する必要がある。
そこで、請求項3において、ホルダにナットを埋設するようにした。これにより、ホルダからボルトをアウタパネル側に突出させる必要がなく、ホルダを比較的狭い空間に好適に配置できる。
これにより、付勢部材を配置する空間を容易に確保できる。
加えて、ホルダにナットを埋設することにより、ホルダにナットが一体に設けられる。これにより、ホルダの剛性を高めることができる。
これにより、ストッパに凹部を形成して、凹部にボルトの頭部を収納することにより、ストッパからボルトの頭部がインナパネル側に突出することを抑えることができる。
これにより、ホルダを窓パネルおよびアウタパネル間の比較的狭い空間に好適に配置できる。
これにより、当接部から作用する荷重でホルダが変形することを防止でき、ホルダの耐久性を高めることができる。
これにより、ホルダが当接部に接触する際や、ホルダが当接部から離れる際に、リブを当接部に沿って滑らかに移動させて、窓パネルを円滑に昇降させることができる。
さらに、ナットにボルトを締結する際に、リブを治具などで支持してホルダ(すなわち、ナット)の回転を防止できる。これにより、ナットにボルトを締結する作業を手間をかけないで容易におこなうことができる。
この補強部材に保持プレートを設け、保持プレートを凹部に跨るように配置した。さらに、保持プレートに位置規制部を取り付けた。
しかし、凹部の一部を窓パネル側に突出させた場合、補強部材の断面積が小さくなるため、補強部材の剛性を凹部で確保することが難しい。
これにより、補強部材の剛性を確保した状態で、位置規制部をベルトラインに近づけて配置できる。
図1、図2に示すように、車両10は、車体側部11に形成されたドア開口部12と、ドア開口部12に開閉自在に設けられたサッシュレスドア20とを備えている。
図3に示すように、ドア開口部12のルーフ部13にはウェザストリップ15が設けられている。サッシュレスドア20の窓ガラス(窓パネル)23が全閉位置(すなわち、上限位置)H1に配置された状態で、ウェザストリップ15のシール部16に窓ガラス23の上端部23fが当接する。
ここで、サッシュレスドアとは、ドア本体22の上方に窓ガラス23を支える窓枠を備えていないドアをいう。
ベルトライン39とは、ドア本体22の上縁に相当する部位である。
インナ補強部材37は、インナパネル34に接合され、ドア本体22のベルトライン39に沿って車体前後方向に延出されている。インナ補強部材37は、車室32側に向けて凹み、かつ、車体前後方向に延びる凹部42を有する。
ドア本体22の内部空間35に窓ガラス23が昇降可能に収容されている。
前ガイド部44に窓ガラス23の前縁23bが昇降自在に支持されている。また、後ガイド部45に窓ガラス23の後下部23cがガイド連結部55を介して昇降自在に連結されている。
上ガイドフレーム47が窓ガラス23の下端部23aに前保持部材56および後保持部材57を介して連結されている。窓ガラス23の下端部23aは、後述する前ホルダ76および後ホルダ77よりも下方に位置する。
ここで、窓ガラス23が上下方向において車幅方向外側に膨出するように湾曲されている。よって、窓ガラス23に合わせて前ガイド部44や後ガイド部45が車幅方向外側に膨出するように湾曲されている。
すなわち、窓ガラス23の下端部23aに車外31側に向けて付勢する付勢力(すなわち、押出力)F1(図4参照)が作用する。
前インナスタビライザ62(図4、図12参照)は、後インナスタビライザ61と同様の構成なので各構成部に後インナスタビライザ61と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
前アウタスタビライザ64は、後アウタスタビライザ63と同様の構成なので各構成部に後アウタスタビライザ63と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
植毛部69や植毛部72は柔軟性を備えた部材である。よって、窓ガラス23と植毛部69との間や、窓ガラス23と植毛部72との間に微少な塵埃(例えば、石のかけらなど)が挟まった場合でも、窓ガラス23に傷が付くことを抑制できる。
支える支え部75aは、後ホルダ77を安定させた状態に支えるために窓ガラス23と略平行になるように平坦に形成されている。傾斜部75bは、下縁75cから支え部75aまで窓ガラス23に向けて上り勾配となるように傾斜状に形成されている。
すなわち、後ホルダ77および後ストッパ82が窓ガラス23の後下部23cに単一のボルト88・ナット87で取り付けられている。
頂部92の開口部93にナット87の先端部87aが露出され、かつ、露出したナット87の先端部87aが後ホルダ77の頂部92に隣接して配置されている。
そこで、後ホルダ77にナット87を埋設するようにした。よって、ナット87に螺合させたボルト87が後ホルダ77からアウタパネル33側に突出することを抑制できる。これにより、後ホルダ77を比較的狭い空間35aに容易に配置することができる。
すなわち、アウタパネル33およびインナパネル34間の内部空間35に、昇降手段24を配置する空間35bを容易に確保できる。
加えて、後ホルダ77にナット87を埋設することにより、後ホルダ77にナット87が一体に設けられる。これにより、後ホルダ77の剛性をナット87で高めることができる。
これにより、後ホルダ77を窓ガラス23およびアウタパネル33間の比較的狭い空間35aに好適に配置できる。
これにより、後当接部75から作用する荷重F2で後ホルダ77が変形することを防止でき、後ホルダ77の耐久性を高めることができる。
これにより、後ホルダ77が後当接部75に当接する際や、後ホルダ77が後当接部75から離れる際に、リブ94を後当接部75に沿って滑らかに移動させて、窓ガラス23を円滑に昇降させることができる。
さらに、窓ガラス23のうち前ホルダ76や後ホルダ77よりも下方に昇降手段24を連結し、連結した下端部23aを昇降手段24で車外31側に付勢力F1で付勢するようにした。
これにより、窓ガラス23の上端部23fでウェザストリップ15(図3参照)を車室32側へ向けて良好に押圧し、窓ガラス23の上端部23fをウェザストリップ15に好適に弾接させることができる。
これにより、窓ガラス23を昇降する際に、窓ガラス23と前当接部74との間や、窓ガラス23と後当接部75との間に微少な塵埃(例えば、石のかけらなど)が挟まることを防いで、窓ガラス23に傷が付くこと抑えることができる。
後ホルダ77および後ストッパ82が単一のボルト88・ナット87で締結されることにより、後ホルダ77や後ストッパ82を窓ガラス23に締結する部材を個別に用意する必要がない。これにより、後ホルダ77や後ストッパ82を締結する部材を削減することができ、コストダウンを図ることができる。
さらに、後ホルダ77および後ストッパ82を単一のボルト88・ナット87で締結することにより、後ホルダ77および後ストッパ82が取付位置に精度よく取り付けられる。
これにより、後ホルダ77および後ストッパ82が窓ガラス23の後下部23cに単一のボルト88・ナット87で取り付けられている。
この状態において、窓ガラス23が全閉位置H1(図5参照)に配置された状態において、後ストッパ82が後位置規制部79に当接する。
後ストッパ82を比較的大きく突出させることより、後ストッパ82にストッパ凹部97を形成する部位を確保できる。
後ストッパ82にストッパ凹部97を形成することにより、ストッパ凹部97にボルト88の頭部88aを収納することができる。これにより、後ストッパ82からボルト88の頭部88aがインナパネル34側に突出することを抑えることができる。
そこで、凹部42に保持プレート101を跨るように配置し、保持プレート101に後位置規制部79を取り付けるようにした。
後位置規制部79は、保持プレート101にボルト102・ナット103で取り付けられる基部105と、基部105から窓ガラス23向けて張り出された張出部106とを備えている。張出部106は樹脂材107で覆われている。
張出部106は、窓ガラス23の昇降方向に合わせて、車両後方に向けて下り勾配になるように傾斜されている。
インナ補強部材37の上端37cおよび下端寄りの部位37d間に凹部42が形成されている。凹部42はインナパネル34に向けて膨出され、窓ガラス23側に開口されている。
インナ補強部材37に凹部42を確保することにより、インナ補強部材37の剛性を確保した状態で、後位置規制部79をベルトライン39に近づけて配置できる。
これにより、窓ガラス23が全閉位置H1に配置された状態において、窓ガラス23の上端部23fを車室32側に一層好適に押し込むことができる。
ここで、傾斜部75bが下縁75cから支え部75aまで窓ガラス23に向けて上り勾配となるように傾斜状に形成されている。また、リブ94が後ホルダ77の頂部92から後ホルダ77の周縁部91に向かうにつれて窓ガラス23に近づくように傾斜されている。
よって、リブ94を後当接部75の傾斜部75bに沿って滑らかに上昇させて、窓ガラス23を円滑に矢印Bの如く上昇させることができる。
この状態において、窓ガラス23の下端部23aが昇降手段24により付勢力F1で車外31側に付勢されている。よって、窓ガラス23の下端部23aが車外31側に押し出される。
窓ガラス23が当接部89を支点にして回動することにより、窓ガラス23の上端部23fが車室32側に矢印Dの如く押し込まれる。
これにより、窓ガラス23の全閉時に、窓ガラス23の上端部23fをウェザストリップ15のシール部16に好適に弾接させることができる。
例えば、前記実施例で示した車両、ウェザストリップ、サッシュレスドア、ドア本体、窓ガラス、昇降手段、アウタパネル、インナパネル、インナ補強部材、ベルトライン、凹部、前後の当接部、前後のホルダ、前後の位置規制部、前後のストッパおよび保持プレートなどの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
15 ウェザストリップ
20 サッシュレスドア(車両用サッシュレスドア)
22 ドア本体
23 窓ガラス(窓パネル)
23a 窓ガラスの下端部(連結された部位)
23f 窓ガラスの上端部
24 昇降手段(付勢部材)
31 車外
32 車室
33 アウタパネル
34 インナパネル
35 内部空間
37 インナ補強部材(補強部材)
39 ベルトライン
42 凹部
74,75 前後の当接部(当接部)
76,77 前後のホルダ(ホルダ)
78,79 前後の位置規制部(位置規制部)
81,82 前後のストッパ(ストッパ)
87 ナット
87a ナットの先端部
88 ボルト
91 ホルダの周縁部
92 ホルダの頂部
94 ホルダのリブ
101 保持プレート
H1 全閉位置
Claims (6)
- アウタパネルおよびインナパネルでドア本体が形成され、該ドア本体の内部空間に窓パネルが昇降可能に収容され、
前記窓パネルの全閉時に、該窓パネルの上端部がウェザストリップに弾接する車両用サッシュレスドアにおいて、
前記車両用サッシュレスドアは、
前記アウタパネル側に設けられ、かつ、前記窓パネルに対向するように配置される当接部と、
前記窓パネルに設けられ、前記当接部に当接可能なホルダと、
前記窓パネルのうち前記ホルダよりも下方に連結され、連結された部位を車外側に付勢する付勢部材と、
前記インナパネル側に設けられ、かつ、前記窓パネルに対向するように配置される位置規制部と、
前記窓パネルに設けられ、該窓パネルが全閉位置に配置された状態において前記位置規制部に当接するストッパと、を備え、
前記ストッパと前記ホルダとは、前記窓パネルに対して同じ高さ位置に設けられ、
前記窓パネルの全閉時のみに前記ホルダが前記当接部に当接することを特徴とする車両用サッシュレスドア。 - 前記ホルダおよび前記ストッパは、単一のボルトで締結されることを特徴とする請求項1記載の車両用サッシュレスドア。
- 前記ホルダに、前記ボルトが締結されるナットが埋設されることを特徴とする請求項2記載の車両用サッシュレスドア。
- 前記ナットの先端部が前記ホルダの頂部に隣接して配置されることを特徴とする請求項3記載の車両用サッシュレスドア。
- 前記ホルダは、
前記ナットの先端部から前記ホルダの周縁部に向かうにつれて前記窓パネルに近づくように傾斜するリブを備えることを特徴とする請求項4記載の車両用サッシュレスドア。 - 前記車両用サッシュレスドアのベルトラインに沿って車体前後方向に延びるように前記インナパネルに設けられ、車室側に向けて凹み、かつ、車体前後方向に延びる凹部を有する補強部材と、
該補強部材に設けられ、前記凹部に跨るように配置される保持プレートと、を備え、
該保持プレートに前記位置規制部が取り付けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用サッシュレスドア。
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