JP6129559B2 - pH調整された大豆タンパク質単離物および使用 - Google Patents

pH調整された大豆タンパク質単離物および使用 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、pH調整された大豆タンパク質単離物およびその使用に関するものである。
発明の背景
その譲受人に譲渡され、その開示が参照することによって本明細書に組み込まれる、2009年10月21日に出願された米国特許出願第12/603,087号(米国特許公開第2010-0098818号、WO2010/045727)(S701)において、低いpH値で透明で熱安定性である溶液を生産し、したがって、タンパク質の沈殿を伴わずに、特にソフトドリンクおよびスポーツドリンク、ならびに他の水性系のタンパク質を強化する(protein fortification)ために用いられ得る、新規な大豆タンパク質単離物の生産が記載されている。
前記文献において生産される大豆タンパク質単離物は、他の大豆単離物では見られない、パラメータの固有の組み合わせを有する。生成物は、約4.4未満の酸性pH値で完全に可溶性であり、その溶液はこのpH範囲で熱安定性であり、高温充填の適用(hot fill applications)などの熱処理加工を可能にする。溶液または懸濁液内にタンパク質を維持するために、安定剤または他の添加剤は不要である。大豆タンパク質単離物は、「大豆」臭および悪臭を有さない。生成物はフィチン酸が少なく、大豆タンパク質単離物の生産において酵素は不要である。大豆タンパク質単離物はまた、約pH7で非常に可溶性である。
米国特許出願公開第2010/0098818号明細書
乾燥重量基準(d.b.)で少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約100重量%(N×6.25)の大豆タンパク質含有量を有する新規な大豆タンパク質単離物は、
(a)カルシウム塩水溶液、特に塩化カルシウム溶液で大豆タンパク質源を抽出して、タンパク質源から大豆タンパク質を可溶化し、大豆タンパク質水溶液を形成すること、
(b)残留大豆タンパク質源から大豆タンパク質水溶液を分離すること、
(c)場合により、大豆タンパク質水溶液を希釈すること、
(d)大豆タンパク質水溶液のpHを約1.5から約4.4、好ましくは約2から約4のpHに調整して、酸性化された澄明な大豆タンパク質溶液を生産すること、
(e)場合により、酸性化された溶液を熱処理して、抗栄養性トリプシン阻害剤(anti−nutritional trypsin inhibitors)の活性および微生物負荷(microbial load)を低減させること、
(f)場合により、選択的膜技術を用いることによって、イオン強度を実質的に一定に維持しながら、澄明な大豆タンパク質水溶液を濃縮すること、
(g)場合により、濃縮された大豆タンパク質溶液を透析濾過すること(diafiltering)、
(h)場合により、濃縮された大豆タンパク質溶液を低温殺菌して、微生物負荷を低減させること、および
(i)場合により、濃縮された大豆タンパク質溶液を乾燥させること、
を含む方法によって生産される。
発明の概要
上記の米国特許出願において生産される大豆タンパク質生成物の重要な特質の1つは、特徴的な豆臭風味を有する従来の大豆タンパク質単離物と対照的に、澄明で、生成物の豆臭風味がないことである。
上記の米国特許出願において生産される大豆タンパク質生成物は、水に溶解すると、pHが低い溶液を生じさせる。大豆タンパク質生成物のpHが低いことは、酸性飲料の生産などの酸性食品の用途に望ましいが、他の食品用途、例えば、中性に近いpHを有する食品には理想的でない場合がある。所望のレベルまでpHを上昇させるために酸性タンパク質成分と製剤すること(formulating)および他の成分を添加することよりも、既に中性に近い形態であるタンパク質生成物を利用することが好ましい場合がある。市販の大豆タンパク質単離物は、一般に、中性または中性に近いpHで提供されている。
本発明では、従来の大豆タンパク質単離物の特徴的な豆臭風味を有さず、従来の大豆タンパク質単離物と同様に中性に近いpHで提供され、中性に近いpH条件下での食品用途で有用な、大豆タンパク質単離物が提供される。本明細書において提供される生成物の一部は、約4から約7のpH範囲にわたって水に難溶性であり、一方、他のものは、約2から約7のpH範囲にわたって水に実質的に不溶性である。
様々な機能的特性および様々な目的用途を有する様々な大豆タンパク質単離物生成物が食品での使用に利用可能であるが、市販の大豆タンパク質単離物のためのさらに一般的な用途の一部は、栄養バーおよび処理加工肉製品にある。本発明のpH調整された大豆タンパク質単離物は、従来の単離物の豆臭風味を有さず、上述のタイプを含む様々な食品生産物において、従来の単離物の代わりとなって、風味が向上した食品生産物を提供することができる。以下に記載のpH調整された大豆タンパク質単離物の調製は、単離物の機能的特性を変更させる、すなわちタンパク質の溶解度を低下させ、材料の水結合能力を増大させる、熱処理ステップを包含することができる。
したがって、本発明の別の態様において、
約4.4未満のpHで水性媒質に完全に可溶性であり、そのpH範囲で熱安定性である、少なくとも約60重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含有量を有する大豆タンパク質生成物の水溶液を提供すること、
溶液のpHを約pH6に調整して、前記溶液から大豆タンパク質を沈殿させること、および
場合により、pH調整された試料全体を乾燥させること、または
場合により、沈殿した材料を回収し乾燥させること、または
場合により、pH調整された溶液を熱処理し、次に試料全体を乾燥させること、または
場合により、pH調整された溶液を熱処理し、次に沈殿した材料を回収し乾燥させること
を含む、大豆タンパク質生成物を生産する方法が提供される。
本発明の別の態様において、上記の米国特許出願の手順に従って生産される濃縮された大豆タンパク質生成物を、本明細書において提供されるpH調整された大豆タンパク質生成物を生産するために処理加工することができる。したがって、本発明のさらなる態様において、
(a)カルシウム塩水溶液、特に塩化カルシウム溶液で大豆タンパク質源を抽出して、タンパク質源から大豆タンパク質を可溶化し、大豆タンパク質水溶液を形成すること、
(b)残留大豆タンパク質源から大豆タンパク質水溶液を分離すること、
(c)場合により、大豆タンパク質水溶液を希釈すること、
(d)大豆タンパク質水溶液のpHを約1.5から約4.4、好ましくは約2から約4のpHに調整して、酸性化された澄明な大豆タンパク質溶液を生産すること、
(e)場合により、酸性化された溶液を熱処理して、抗栄養性トリプシン阻害剤(anti−nutritional trypsin inhibitors)の活性および微生物負荷(microbial load)を低減させること、
(f)選択的膜技術を用いて、イオン強度を実質的に一定に維持しながら、澄明な大豆タンパク質水溶液を濃縮すること、
(g)場合により、濃縮された大豆タンパク質溶液を透析濾過すること(diafiltering)、
(h)場合により、濃縮された大豆タンパク質溶液を低温殺菌して、微生物負荷を低減させること、
(i)大豆タンパク質水溶液のpHを約pH6に調整して、前記溶液から大豆タンパク質を沈殿させること、および
場合により、pH調整された試料全体を乾燥させること、または
場合により、沈殿した材料を回収し乾燥させること、または
場合により、pH調整された溶液を熱処理して、次に試料全体を乾燥させること、または
場合により、pH調整された溶液を熱処理して、次に沈殿した材料を回収し乾燥させること
を含む、本明細書において提供される大豆タンパク質生成物を生産する方法が提供される。
pH調整された溶液の熱処理は、通常、約70°から約160℃の温度で約2秒間から約60分間、好ましくは約80°から約120℃の温度で約15秒間から約15分間、さらに好ましくは約85°から約95℃の温度で約1分間から約5分間、行われる。
本願において記載されるプロセスの選択肢によって、様々な機能的特性を有する大豆タンパク質単離物の生産が可能になり、pH調整された大豆タンパク質単離物の、食品成分としての、および従来の大豆タンパク質単離物成分に置き代わるものとしての利用性が増大する。
本発明は主に、乾燥重量基準(d.b.)で少なくとも約90重量%(N×6.25)、好ましくは少なくとも約100重量%のタンパク質含有量を有する大豆タンパク質単離物の生産および使用に言及するが、大豆タンパク質単離物に類似の特性を有する、純度が低めの大豆タンパク質生成物が提供および使用され得ることが考慮される。このような純度が低めの生成物は、少なくとも約60重量(N×6.25)d.b.のタンパク質濃度を有することができる。これらの大豆タンパク質生成物は、様々な食品用途において、従来の大豆タンパク質生成物の代わりに用いることができる。
発明の一般的説明
本発明のpH調整された大豆タンパク質生成物の調製における第1のステップは、以下のように、前述の米国特許出願第12/603,087号に従った大豆タンパク質生成物を調製することである。
この大豆タンパク質生成物を提供するプロセスはまず、大豆タンパク質源から大豆タンパク質を可溶化することを伴う。大豆タンパク質源は、大豆、または、限定はしないが大豆ミール、大豆フレーク、荒挽き大豆、および大豆粉を含む、大豆の処理加工から派生するあらゆる大豆生成物もしくは大豆副産物とすることができる。大豆タンパク質源は、全脂肪形態、部分的に脱脂された形態、または完全に脱脂された形態で用いることができる。大豆タンパク質源が適量の脂肪を含有する場合、油除去ステップがプロセスの間に通常必要である。大豆タンパク質源から回収される大豆タンパク質は、大豆において天然に生じるタンパク質であり得るか、または、タンパク性材料(proteinaceous material)は、遺伝子操作によって修飾されているが天然タンパク質の特徴的な疎水性特性および極性特性を有しているタンパク質であり得る。
大豆タンパク質源材料からのタンパク質の可溶化は、塩化カルシウム溶液を用いて最も都合良く行われるが、他のカルシウム塩の溶液も用いることができる。さらに、マグネシウム塩などの他のアルカリ土類金属化合物を用いることができる。さらに、大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の抽出は、塩化ナトリウムなどの別の塩溶液と組み合わせたカルシウム塩溶液を用いて行うことができる。さらに、大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の抽出は、水、または塩化ナトリウムなどの他の塩溶液を用いて行うことができ、カルシウム塩が、その後、抽出ステップにおいて生産された大豆タンパク質水溶液に添加される。カルシウム塩を添加して形成された沈殿物は、その後の処理加工の前に除去される。
カルシウム塩溶液の濃度が増大すると、大豆タンパク質源からのタンパク質の可溶化の程度はまず、最大値に達するまで増大する。その後いかに塩濃度が増大しても、可溶化するタンパク質の総量は増大しない。最大のタンパク質可溶化を生じさせるカルシウム塩溶液の濃度は、関係する塩に応じて変化する。約1.0M未満の濃度値、さらに好ましくは約0.10から約0.15Mの濃度値を利用することが通常好ましい。
バッチプロセスでは、タンパク質の塩可溶化は、通常は約1から約60分間の可溶化時間を短縮するために好ましくは撹拌しながら、約1℃から約100℃、好ましくは約15°から約60℃、さらに好ましくは約15℃から約35℃の温度で行われる。大豆タンパク質源から実質的に実施可能な限り多くのタンパク質を抽出するために可溶化を行って、全体的に高い生成物収量を得ることが好ましい。
連続的プロセスでは、大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の抽出は、大豆タンパク質源からの大豆タンパク質の連続的な抽出の実施と合致するあらゆる様式で行われる。1つの実施形態において、大豆タンパク質源は、カルシウム塩溶液と連続的に混合され、混合物は、本明細書において記載されるパラメータに従って、所望の抽出を行うために十分な滞留時間のための長さを有する、かつ流量の、パイプまたは導管を介して運ばれる。このような連続的な手順では、塩可溶化ステップは、好ましくは大豆タンパク質源から実質的に実施可能な限り多くのタンパク質を抽出するための可溶化を行うために、最大約10分間の時間で迅速に行われる。連続的な手順での可溶化は、約1℃から約100℃の間、好ましくは約15°から約60℃、さらに好ましくは約15℃から約35℃の間の温度で行われる。
抽出は通常、約5から約11のpH、好ましくは約5から約7のpHで行われる。抽出系(大豆タンパク質源およびカルシウム塩溶液)のpHは、必要に応じて、あらゆる都合の良い食品グレードの酸、通常は塩酸もしくはリン酸、または食品グレードのアルカリ、通常は水酸化ナトリウムを用いる抽出ステップにおいて用いるために、約5から約11の範囲内のあらゆる所望の値に調節することができる。
可溶化ステップの間のカルシウム塩溶液における大豆タンパク質源の濃度は、広く変化することができる。典型的な濃度値は、約5から約15%w/vである。
塩水溶液を用いるタンパク質抽出ステップは、大豆タンパク質源内に存在し得る脂肪を可溶化するというさらなる効果を有し、これによって、脂肪は水性相内に存在する。
抽出ステップから得られるタンパク質溶液は通常、約5から約50g/L、好ましくは約10から約50g/Lのタンパク質濃度を有する。
カルシウム塩水溶液は、抗酸化剤を含有することができる。抗酸化剤は、亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸などのあらゆる都合の良い抗酸化剤とすることができる。用いられる抗酸化剤の量は、溶液の約0.01から約1重量%まで変化することができ、好ましくは約0.05重量%とすることができる。抗酸化剤は、タンパク質溶液におけるあらゆるフェノール成分の酸化を阻害する作用を有する。
抽出ステップから得られた水性相は次に、あらゆる都合の良い様式で、例えば、デカンタ型遠心分離機またはあらゆる適切な濾し器を用い、その後、残留大豆タンパク質源材料を除去するためのディスク遠心分離および/または濾過を用いて、残留大豆タンパク質源から分離することができる。分離された残留大豆タンパク質源は、廃棄のために乾燥することができる。あるいは、分離された残留大豆タンパク質源は、ある程度の残留タンパク質を回収するために処理加工することができる。分離された残留大豆タンパク質源は、新たなカルシウム塩溶液で再抽出されることができ、澄明化で得られたタンパク質溶液は、以下に記載するさらなる処理加工のために、最初のタンパク質溶液と組み合わされる。あるいは、分離された残留大豆タンパク質源は、従来の等電沈殿手順、または残留タンパク質を回収するためのあらゆる他の都合の良い手順によって処理加工することができる。
その譲受人に譲渡され、その開示が参照することによって本明細書に組み込まれる、米国特許第5,844,086号および米国特許第6,005,076号において記載されているように、大豆タンパク質源が十分な量の脂肪を含有する場合、前記文献において記載されている脱脂ステップは、分離されたタンパク質水溶液で行うことができる。あるいは、分離されたタンパク質水溶液の脱脂は、あらゆる他の都合の良い手順によって達成することができる。
大豆タンパク質水溶液を、粉末活性炭または顆粒活性炭などの吸着剤で処理して、着色物質および/または臭気化合物を除去することができる。このような吸着剤での処理は、あらゆる都合の良い条件下で、通常は、分離されたタンパク質水溶液の周囲温度で、行うことができる。粉末活性炭では、約0.025%から約5%w/v、好ましくは約0.05%から約2%w/vの量が用いられる。吸着剤は、あらゆる都合の良い手段によって、例えば濾過によって、大豆溶液から除去することができる。
得られた大豆タンパク質水溶液は通常、約0.5から約10容量(volumes)、好ましくは約0.5から約2容量の水性希釈剤で希釈して、大豆タンパク質水溶液の伝導性を通常約90mS未満の値、好ましくは約4から約18mSに低下させることができる。このような希釈は通常、水を用いて行われるが、低濃度の塩溶液、例えば最大約3mSの伝導性を有する塩化ナトリウムまたは塩化カルシウムを用いることができる。
大豆タンパク質溶液と混合される希釈剤は、約2°から約70℃、好ましくは約10°から約50℃、さらに好ましくは約20°から約30℃の温度を有することができる。
希釈された大豆タンパク質溶液は次に、あらゆる適切な食品グレードの酸を添加することによって、約1.5から約4.4、好ましくは約2から約4の値までpHを調節され、その結果、澄明な酸性化された大豆タンパク質水溶液が生じる。澄明な酸性化された大豆タンパク質水溶液は、通常は約95mS未満、好ましくは約4から約23mSの伝導性を有する。
澄明な酸性化された大豆タンパク質水溶液を熱処理して、抽出ステップの間の大豆タンパク質源材料からの抽出の結果、このような溶液内に存在するトリプシン阻害剤などの熱不安定性の抗栄養因子(heat labile anti−nutritional factors)を不活化することができる。このような加熱ステップはまた、微生物負荷を低減させるというさらなる利点をもたらす。通常、タンパク質溶液は、約70°から約160℃の温度まで約10秒間から約60分間、好ましくは約80°から約120℃の温度まで約10秒間から約5分間、さらに好ましくは約85°から約95℃の温度まで約30秒間から約5分間、加熱される。熱処理され酸性化された大豆タンパク質溶液は次に、以下に記載されるさらなる処理加工のために、約2°から約60℃、好ましくは約20℃から約35℃の温度まで冷却することができる。
場合により希釈され、酸性化され、かつ任意選択により熱処理されたタンパク質溶液を、場合により、あらゆる都合の良い手段によって、例えば濾過によって精製して(polished)、あらゆる残留微粒子を除去することができる。
得られた澄明な酸性化された大豆タンパク質水溶液は、大豆タンパク質生成物を生産するために直接的に乾燥することができる。大豆タンパク質単離物などの、不純物の含有量が減少し塩の含有量が低減した大豆タンパク質生成物を生産するために、澄明な酸性化された大豆タンパク質水溶液を、乾燥の前に処理加工することができる。
澄明な酸性化された大豆タンパク質水溶液は、そのイオン強度を実質的に一定に維持しながら、そのタンパク質濃度を増大させるために濃縮することができる。このような濃縮は通常、約50から約300g/L、好ましくは約100から約200g/Lのタンパク質濃度を有する濃縮された大豆タンパク質溶液を提供するために行われる。
濃縮ステップは、バッチ操作または連続操作と合致するあらゆる都合の良い様式で、例えば、限外濾過または透析濾過(diafiltration)などの、膜を用いるあらゆる都合の良い選択的膜技術を用いて行うことができ、前記膜は、例えば、異なる膜材料および膜の立体配置を考慮して約3000から約1,000,000ダルトン、好ましくは約5000から約100,000ダルトンなどの適切な分画分子量(molecular weight cut−off)を有し、また連続操作では、タンパク質水溶液が膜を通過するごとに所望の程度の濃縮を可能にするような直径を有する、中空繊維膜またはスパイラル膜(spiral−wound membranes)である。
周知のように、限外濾過および類似の選択的膜技術によって、低分子量種が膜を通過することが可能になる一方で、高分子量種の通過は妨げられる。低分子量種には、食品グレードの塩のイオン種だけではなく、炭水化物、顔料、低分子量タンパク質、および抗栄養性因子、例えばそれ自体が低分子量タンパク質であるトリプシン阻害剤などの、源材料から抽出された低分子量材料も含まれる。膜の分画分子量は通常、溶液内の大部分のタンパク質を確実に保持するが、異なる膜材料および膜の立体配置を考慮して汚染物質の通過は可能となるように選択される。
濃縮された大豆タンパク質溶液は次に、水または低濃度の食塩水を用いる透析濾過(diafiltration)ステップに付すことができる。透析濾過溶液は、その天然pH、または透析濾過されるタンパク質溶液のpHに等しいpH、またはこの間にあるあらゆるpH値とすることができる。このような透析濾過は、約2から約40容量(volumes)の透析濾過溶液、好ましくは約5から約25容量の透析濾過溶液を用いて行うことができる。透析濾過操作では、透過液(permeate)と共に膜を通過することによって、さらなる量の汚染物質が澄明な大豆タンパク質水溶液から除去される。これは、澄明なタンパク質水溶液を精製し、その粘度も低減させることができる。透析濾過操作は、かなりのさらなる量の汚染物質または視認可能な着色物質が透過液内に存在しなくなるまで、または、保持液(retentate)が十分に精製されて、乾燥された場合に少なくとも約90重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含有量を有する大豆タンパク質単離物をもたらすまで行うことができる。このような透析濾過は、濃縮ステップと同一の膜を用いて行うことができる。しかし、必要に応じて、透析濾過ステップは、異なる分画分子量を有する個別の膜、例えば、異なる膜材料および膜の立体配置を考慮して約3000から約1,000,000ダルトン、好ましくは約5000から約100,000ダルトンの範囲の分画分子量を有する膜を用いて行うことができる。
あるいは、透析濾過(diafiltration)ステップは、濃縮される前の澄明な酸性化されたタンパク質水溶液、または部分的に濃縮され、澄明な酸性化されたタンパク質水溶液に適用することができる。透析濾過はまた、濃縮プロセスの間の複数の点で適用することができる。透析濾過を濃縮の前に適用する場合、または部分的に濃縮された溶液に適用する場合、得られる透析濾過された溶液は、次に、さらに濃縮することができる。タンパク質溶液が濃縮されるために複数回、透析濾過することによって達成される粘度の低減によって、さらに高い完全に濃縮されたタンパク質最終濃度が達成されることが可能となり得る。これによって、乾燥すべき材料の容量が低減する。
濃縮ステップおよび透析濾過(diafiltration)ステップは、本明細書において、その後回収される大豆タンパク質生成物が約90重量%未満のタンパク質(N×6.25)d.b.、例えば少なくとも約60重量%のタンパク質(N×6.25)d.b.を含有するような様式で行うことができる。澄明な大豆タンパク質水溶液を部分的に濃縮することおよび/または部分的に透析濾過することによって、汚染物質を部分的にのみ除去することが可能である。このタンパク質溶液は、次に、乾燥されて、低純度の大豆タンパク質生成物をもたらすことができる。大豆タンパク質生成物は、依然として、酸性条件下で澄明なタンパク質溶液を生産することができる。
抗酸化剤は、透析濾過(diafiltration)ステップの少なくとも一部の間に、透析濾過媒質内に存在することができる。抗酸化剤は、あらゆる都合の良い抗酸化剤、例えば亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸とすることができる。透析濾過媒質において用いられる抗酸化剤の量は、用いられる材料によって決まり、約0.01から約1重量%まで変化し得、好ましくは約0.05重量%とすることができる。抗酸化剤は、濃縮された大豆タンパク質溶液内に存在するあらゆるフェノール成分の酸化を阻害する作用を有する。
濃縮ステップおよび最適な透析濾過(diafiltration)ステップは、あらゆる都合の良い温度、通常は約2°から約60℃、好ましくは約20°から約35℃で、所望の程度の濃縮および透析濾過を行うための時間にわたって行うことができる。温度および用いられる他の条件はある程度、膜処理加工を行うために用いられる膜機器、溶液の所望のタンパク質濃度、および透過液への汚染物質の除去の効率によって決まる。
大豆には2つの主なトリプシン阻害剤が存在し、それはすなわち、およそ21000ダルトンの分子量を有する熱不安定性分子(heat−labile molecule)であるクニッツ(Kunitz)阻害剤、および約8000ダルトンの分子量を有するさらに熱安定性の分子であるボーマン−バーク(Bowman−Birk)阻害剤である。最終的な大豆タンパク質生成物におけるトリプシン阻害剤の活性レベルは、様々な加工変量の操作によって制御することができる。
上記のように、澄明な酸性化された大豆タンパク質水溶液の熱処理は、熱不安定性のトリプシン阻害剤を不活化するために用いることができる。部分的に濃縮された、または完全に濃縮され酸性化された大豆タンパク質溶液はまた、熱不安定性のトリプシン阻害剤を不活化するために熱処理することができる。熱処理が、部分的に濃縮され、酸性化された大豆タンパク質溶液に適用されると、得られる熱処理された溶液は次に、さらに濃縮することができる。
さらに、濃縮ステップおよび/または透析濾過ステップは、他の汚染物質を伴う、透過液内へのトリプシン阻害剤の除去に適した様式で操作することができる。トリプシン阻害剤の除去は、さらに大きな孔サイズ、例えば約30000から約1,000,000ダルトン(Da)の膜を用い、約30°から約60℃などの高温で膜を操作し、および約20から約40容量などのさらに大きな容量の透析濾過媒質を用いることによって、促進される。
約1.5から約3の低めのpHでの、希釈されたタンパク質溶液の酸性化および膜処理加工は、約3から約4.4の高めのpHでの溶液の処理加工と比較して、トリプシン阻害活性を低減させることができる。タンパク質溶液がpH範囲の最低値で濃縮および透析濾過される場合、乾燥の前に保持液(retentate)のpHを上昇させることが望ましい場合がある。濃縮および透析濾過されたタンパク質溶液のpHは、水酸化ナトリウムなどのあらゆる都合の良い食品グレードのアルカリを添加することによって、所望の値、例えばpH3まで上昇させることができる。
さらに、トリプシン阻害活性の低減は、大豆材料を阻害剤のジスルフィド結合を妨害するかまたは再配置(rearrange)する還元剤に曝すことによって達成することができる。適切な還元剤には、亜硫酸ナトリウム、システイン、およびN−アセチルシステインが含まれる。
このような還元剤の添加は、プロセス全体の様々な段階で行うことができる。還元剤は、抽出ステップにおいて大豆タンパク質源材料と共に添加するか、残留大豆タンパク質源材料の除去の後に澄明化された大豆タンパク質水溶液に添加するか(may be added to the clarified aqueous soy protein solution following removal of residual soy protein source material)、透析濾過の前もしくは後に濃縮されたタンパク質溶液に添加するか、または、乾燥された大豆タンパク質生成物と乾燥混合することができる。還元剤の添加は、上記の熱処理ステップおよび膜処理加工ステップと組み合わせることができる。
濃縮されたタンパク質溶液において活性なトリプシン阻害剤を保持することが望ましい場合、これは、還元剤を利用するのではなく熱処理ステップを排除するかまたは熱処理ステップの強度を低減させることによって、pH3から約4.4などの、pH範囲の最高値で濃縮ステップおよび透析濾過ステップを操作することによって、さらに小さい孔サイズを有する濃縮膜および透析濾過膜を利用することによって、さらに低い温度で膜を操作することによって、およびさらに少量の透析濾過媒質を用いることによって、達成することができる。
濃縮され、場合により透析濾過されたタンパク質溶液は、必要に応じて、米国特許第5,844,086号および米国特許第6,005,076号に記載されているように、さらなる脱脂操作を行うことができる。あるいは、濃縮され、場合により透析濾過されたタンパク質溶液の脱脂は、あらゆる他の都合の良い手順によって達成することができる。
濃縮され、場合により透析濾過された澄明なタンパク質水溶液は、粉末活性炭または顆粒活性炭などの吸着剤で処理して、着色物質および/または臭気化合物を除去することができる。このような吸着剤処理は、あらゆる都合の良い条件下で、通常は、濃縮されたタンパク質溶液の周囲温度で行うことができる。粉末活性炭では、約0.025%から約5%w/v、好ましくは約0.05%から約2%w/vの量が用いられる。吸着剤は、濾過などのあらゆる都合の良い手段によって、大豆タンパク質溶液から除去することができる。
濃縮され、場合により透析濾過された澄明な大豆タンパク質水溶液は、噴霧乾燥または凍結乾燥などのあらゆる都合の良い技術によって乾燥することができる。低温殺菌ステップは、乾燥の前に、大豆タンパク質溶液に行うことができる。このような低温殺菌は、あらゆる望ましい低温殺菌条件下で行うことができる。通常、濃縮され、場合により透析濾過された大豆タンパク質溶液は、約55°から約70℃、好ましくは約60°から約65℃の温度まで、約30秒間から約60分間、好ましくは約10分間から約15分間加熱される。低温殺菌され濃縮された大豆タンパク質溶液は次に、乾燥のために、好ましくは約25°から約40℃の温度まで冷却することができる。
乾燥大豆タンパク質生成物は、約60重量%(N×6.25)d.b.を上回るタンパク質含有量を有する。好ましくは、乾燥大豆タンパク質生成物は、約90重量%のタンパク質を上回る、好ましくは少なくとも約100重量%(N×6.25)d.b.の高いタンパク質含有量を有する単離物である。
酸性の可溶性大豆タンパク質単離物から本発明に従ってpH調整された大豆タンパク質単離物を提供するために、およびその機能的特性を操作するために、様々な手順を用いることができる。
1つのこのような手順において、上記で得られる酸性の大豆タンパク質単離物生成物は水溶液内に形成され、水溶液のpHは約pH6まで上げられ、材料は乾燥される。あるいは、pHを6に調整して形成された沈殿物が回収され、これらの固体は乾燥されて、大豆タンパク質単離物が得られる。さらなる代替手段として、試料全体を乾燥する前に、pH6の溶液を、約70°から約160℃の温度まで約2秒間から約60分間、好ましくは約80°から約120℃の温度まで約15秒間から約15分間、さらに好ましくは約85°から約95℃の温度まで約1分間から約5分間、加熱することができるか、またはさらに別の代替的手順として、熱処理された試料から、不溶性固体のみを回収および乾燥する。
別の代替手段では、酸性の可溶性大豆タンパク質生成物を調製するための上記のステップ(h)から得られる濃縮されたタンパク質溶液は、約6のpHに調整されて、タンパク質の沈殿を生じさせることができる。試料全体を次に乾燥することができるか、または、沈殿した固体を回収することができ、これらの乾燥物のみが単離物を形成する。あるいは、試料全体を乾燥する前に、pH6の溶液を、約70°から約160℃の温度まで約2秒間から約60分間、好ましくは約80°から約120℃の温度まで約15秒間から約15分間、さらに好ましくは約85°から約95℃の温度まで約1分間から約5分間、加熱することができるか、または、沈殿した材料のみを回収および乾燥する。
沈殿した固体を回収および乾燥する手順において、残留可溶性タンパク質画分もまた、大豆タンパク質生成物を形成するために処理加工することができる。可溶性画分は、直接的に乾燥させることができるか、または、乾燥の前の膜濃縮および/もしくは透析濾過および/もしくは熱処理によって、さらに処理加工することができる。

以下の例において、全ての凍結乾燥された生成物は粉末に粉砕し、粉末のタンパク質含有量は、レコ窒素決定装置(Leco Nitrogen Determinator)を用いた燃焼法によって決定し、粉末の水分含有量はオーブン乾燥法によって決定した。噴霧乾燥された生成物は同様に分析したが、分析の前の粉砕は必要ではなかった。
試料の官能評価を以下のように行った。
試料は、官能評価のために、約pH6の精製飲用水における2%タンパク質w/vの分散体(dispersion)として準備した。6から8人のパネリストからなる非公式な審査団に、以下の例1において記載されるように調製された、実験試料と、S013−K19−09A従来IEP pH6生成物の試料とを盲検で比較し、どちらの試料の豆臭風味が強いかを示すよう依頼した。
例1
この例は、従来の等電沈殿による大豆タンパク質単離物の調製を説明する。
30kgの白い大豆フレークを周囲温度で300LのRO水に添加し、1Mの水酸化ナトリウム溶液を添加することによってpHを8.5に調整した。試料を30分間撹拌して、タンパク質水溶液を得た。抽出のpHをモニタリングし、30分間にわたり8.5で維持した。残留の白い大豆フレークを除去し、得られたタンパク質溶液を遠心分離および濾過によって澄明化して、278.7Lの、2.93重量%のタンパク質含有量を有する濾過されたタンパク質溶液を得た。タンパク質溶液のpHを、等容量の水で希釈したHClを添加することによって4.5に調整し、沈殿物を形成させた。沈殿物を遠心分離によって回収し、次に、2容量のRO水内に再懸濁することによって洗浄した。洗浄された沈殿物を次に、遠心分離によって回収した。全部で32.42kgの洗浄された沈殿物を、18.15重量%のタンパク質含有量で得た。これは、澄明化された抽出物溶液におけるタンパク質の72.0%の収量に相当した。16.64kgの洗浄された沈殿物のアリコートを、等重量のRO水と組み合わせ、次に、試料のpHを水酸化ナトリウムで6に調整した。pH調整された試料を次に噴霧乾燥して、93.80%(N×6.25)d.b.のタンパク質含有量を有する単離物を得た。生成物を、S013−K19−09A従来IEP pH6生成物と指定した。
例2
この例は、pH調整された大豆タンパク質単離物を調製するための1つの手順を説明する。
30kgの脱脂された、最小限に熱処理加工された大豆粉を、周囲温度で、0.15MのCaCl溶液300Lに添加し、30分間撹拌して、タンパク質水溶液を得た。さらなる0.075MのCaCl溶液300Lを添加し、残留大豆粉を除去し、得られたタンパク質溶液を遠心分離によって澄明化して、532.5Lの、1.22重量%のタンパク質含有量を有する遠心分離されたタンパク質溶液を得た。試料のpHを次に、希釈されたHClで3.09に低下させた。
希釈され酸性化されたタンパク質抽出物溶液の容量を、100,000ダルトンの分画分子量(molecular weight cutoff)を有するポリエーテルスルホン(PES)膜上での濃縮によって532Lから107Lまで低減させた。濃縮ステップおよびその後の膜処理加工ステップは全て、およそ30℃で行った。溶液を370Lの逆浸透(RO)精製水で透析濾過し、その後、さらに濃縮して、13.97重量%のタンパク質含有量を有する37.86kgの濃縮されたタンパク質溶液を得た。これは、最初の澄明化されたタンパク質溶液の81.4重量%の収量に相当した。
濃縮されたタンパク質溶液の1.5kgの試料を、25% w/vの水酸化ナトリウム水溶液で処理して、試料のpHを6に上昇させ、沈殿物を形成させた。沈殿物を10000gでの遠心分離によって回収し、次に、凍結乾燥させて、乾燥重量基準で106.53重量%(N×6.25)のタンパク質含有量を有する、S009−D27−09A S701Nと呼ばれる生成物を形成した。
S009−D27−09A S701Nを評価した官能パネリストの全員(6人中6人)が、例1において記載されるように調製したところ、この試料を、従来IEP対照よりも豆臭が少ないと査定した。
例3
この例は、pH調整された大豆タンパク質単離物を調製するための別の手順を説明する。
60kgの脱脂された、最小限に熱処理加工された大豆粉を、周囲温度で、0.15MのCaCl溶液600Lに添加し、30分間撹拌して、タンパク質水溶液を得た。さらなる0.075MのCaCl溶液600Lを添加し、残留大豆粉を除去し、得られたタンパク質溶液を遠心分離および濾過によって澄明化して、975Lの、1.15重量%のタンパク質含有量を有する濾過されたタンパク質溶液を得た。半分の容量の水を添加し、試料のpHを、希釈されたHClで3.05に低下させた。
希釈され酸性化されたタンパク質抽出物溶液の容量を、100,000ダルトンの分画分子量(molecular weight cutoff)を有するポリエーテルスルホン(PES)膜上での濃縮によって1505Lから305Lまで低減させた。濃縮ステップおよびその後の膜処理加工ステップは全て、およそ30℃で行った。溶液を次に650Lの逆浸透(RO)精製水で透析濾過し、その後、さらに濃縮して、15.51重量%のタンパク質含有量を有する59.44kgの濃縮されたタンパク質溶液を得た。これは、最初の濾過されたタンパク質溶液の82.2重量%の収量に相当した。
濃縮されたタンパク質溶液の10.20kgの試料を、等容量の水で希釈して、その後の加熱ステップの間の混合を促進した。
希釈された溶液を25%w/vの水酸化ナトリウム水溶液でpH6に調節し、次に、被覆されたスチームケトル内で混合しながら、95℃まで5分間加熱した。pH6に調節すると、大量の沈殿が生じた。
加熱された溶液を次に、冷却し、4000gで遠心分離して、沈殿した材料を可溶性画分から分離した。得られたペレットを、噴霧乾燥のために、逆浸透(RO)精製水内に再懸濁した。乾燥生成物は、S008−E11−09A S701NHと指定され、乾燥重量基準で101.02重量%(N×6.25)のタンパク質含有量を有していた。
S008−E11−09A S701NHを評価した官能パネリストの大部分(8人中5人)が、例1において記載されるように調製したところ、この試料を、従来IEP対照よりも豆臭が少ないと査定した。
例4
この例は、pH調整された大豆タンパク質単離物を調製するための別の手順を説明する。
30kgの脱脂された、最小限に熱処理加工された大豆粉を、周囲温度で、0.15MのCaCl溶液300Lに添加し、30分間撹拌して、タンパク質水溶液を得た。さらなる0.075MのCaCl溶液300Lを添加し、残留大豆粉を除去し、得られたタンパク質溶液を遠心分離および濾過によって澄明化して、525Lの、1.32重量%のタンパク質含有量を有する濾過されたタンパク質溶液を得た。半分の容量の水を添加し、試料のpHを、希釈されたHClで3.08に低下させた。希釈され酸性化されたタンパク質溶液を次に90℃で1分間加熱し、次に、膜処理加工のために50℃まで冷却した。
希釈され、酸性化され、熱処理されたタンパク質抽出物溶液の容量を、100,000ダルトンの分画分子量(molecular weight cutoff)を有するポリエーテルスルホン(PES)膜上での濃縮によって781.5Lから156.5Lまで低減させた。濃縮ステップおよび全てのその後の膜処理加工ステップは、およそ50℃で行った。溶液を次に150Lの逆浸透(RO)精製水で透析濾過し、その後、43.5Lの容量までさらに濃縮した。溶液を次にさらなる150Lの逆浸透(RO)精製水で透析濾過し、その後、19.5Lまでさらに濃縮した。RO水を次に試料に添加して、全質量72.74kg、9.47重量%のタンパク質濃度を有する希釈されたタンパク質溶液を得た。これは、最初の濾過されたタンパク質溶液の99.4%の収量に相当した。
希釈されたタンパク質溶液の30kgの試料を25%w/vの水酸化ナトリウム水溶液でpH6に調節し、被覆されたスチームケトル内で混合しながら、90℃まで5分間加熱した。pH6に調整すると、タンパク質の大量の沈殿が生じた。
加熱された溶液を冷却し、沈殿物を沈降させた。可溶性画分をデカンテーションで廃棄し(was decanted off)、等容量の水で置き換えて、固体を再懸濁させた。スラリーを沈降させ(the slurry was allowed to settle)、液相を次に再びデカンテーションして、残留している微量な可溶性画分を除去した。
得られた沈殿物を次に噴霧乾燥した。乾燥された生成物は、S010−E26−09A S701NHと指定され、乾燥重量基準で101.46重量%(N×6.25)のタンパク質含有量を有していた。
S010−E26−09A S701NHを評価した官能パネリストの全員(6人中6人)が、例1において記載されるように調製したところ、この試料を、従来IEP対照よりも豆臭風味が少ないと査定した。
例5
この例は、pH調整された大豆タンパク質単離物を調製するための別の手順を説明する。
30kgの脱脂された白い大豆フレークを、60℃で0.13MのCaCl溶液300Lに添加し、30分間撹拌して、タンパク質水溶液を得た。残留している白い大豆フレークを除去し、得られたタンパク質溶液を遠心分離によって澄明化して、252.4Lの、2.72重量%のタンパク質含有量を有する遠心分離されたタンパク質溶液を得た。澄明化されたタンパク質溶液を次に、60℃で188.7Lの逆浸透(RO)精製水に添加し、試料のpHを希釈したHClで3.38に低下させた。
420Lの希釈され、酸性化されたタンパク質抽出物溶液の容量を、およそ55℃の温度で操作された100,000ダルトンの分画分子量(molecular weight cutoff)を有するポリエーテルスルホン(PES)膜上での濃縮によって100Lまで低減させた。この時点で、4.82重量%のタンパク質含有量を有する酸性化されたタンパク質溶液を、150Lの逆浸透精製水で透析濾過し、透析濾過操作はおよそ56℃で行った。透析濾過された溶液を次に、52Lの容量まで濃縮し、さらなる468LのRO水で透析濾過し、透析濾過操作はおよそ60℃で行った。この2回目の透析濾過の後、タンパク質溶液を、9.99重量%のタンパク質含有量から13.12重量%のタンパク質含有量まで濃縮し、次に、噴霧乾燥またはさらなる処理加工を容易にするために、水で6.44重量%のタンパク質含有量まで希釈した。噴霧乾燥またはさらなる処理加工の前の希釈されたタンパク質溶液は、最初の澄明化されたタンパク質溶液の74.7重量%の収量で回収した。
希釈されたタンパク質溶液の1.8kgの試料を6Mの水酸化ナトリウム水溶液で処理して、試料のpHを、6.08に上昇させ、沈殿物を形成した。試料を次に凍結乾燥して、S023−L09−10A S701Nと呼ばれる生成物を得た(分画なし)。この生成物は、103.47重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含有量を有していた。
希釈されたタンパク質溶液の別の1.8 kgの試料を1.8LのRO精製水でさらに希釈し、次に、6Mの水酸化ナトリウム水溶液で処理して、試料のpHを6.00に上昇させ、沈殿物を形成させた。pH6の溶液を95℃まで5分間加熱し、次に、凍結乾燥した。乾燥生成物はS023−L09−10A S701NHと呼ばれ(分画なし)103.14重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含有量を有していた。
例6
この例は、例2から5の方法によって生産された大豆タンパク質単離物の水における溶解度を評価することを含む。タンパク質の溶解度は、Morrら、J. Food Sci. 50: 1715-1718の手順の変法を用いて評価した。
0.5gのタンパク質をもたらすために十分なタンパク質粉末をビーカー内に秤量し、次に、少量の逆浸透(RO)精製水を添加し、滑らかなペーストが形成されるまで混合物を撹拌した。さらなる水を次に添加して、容量をおよそ45mlにした。ビーカーの内容物を次に、マグネチックスターラーを用いて60分間ゆっくりと撹拌した。pHは、タンパク質が分散した直後に決定し、希釈されたNaOHまたはHClで適切なレベル(2、3、4、5、6、または7)に調整した。試料はまた、天然pHで調製した。pH調整された試料では、pHは、60分間の撹拌の間に、2回、測定および補正した。60分間の撹拌の後、試料を、RO水で50mlの総容量とし、1%タンパク質w/vの分散体(dispersion)を得た。分散体のタンパク質含有量を、レコ(Leco)器具を用いる燃焼分析によって測定した。分散体のアリコートを次に7800gで10分間遠心分離し、これによって、不溶性の材料が堆積し、澄明な上清が得られた。上清のタンパク質含有量をレコ(Leco)分析によって測定し、生成物のタンパク質の溶解度を次に、以下のように計算した:溶解度(%)=(上清内のタンパク質%/最初の分散体(dispersion)内のタンパク質%)×100。
例2から5において生産されたタンパク質単離物の天然pH値を、以下の表1に示す。
Figure 0006129559
溶解度の結果を、以下の表2に示す。
Figure 0006129559
表2の結果から分かるように、S701N生成物は、pH2および3で非常に可溶性であったが、試験した他のpH値ではそれほど可溶性ではなかった。S701NHを形成するための熱処理の追加によって、試験した全てのpH値でほとんど完全に不溶性である生成物が生じた。
例7
この例は、例2から5の方法によって生産された大豆タンパク質単離物の水結合能力(water binding capacity)を評価することを含む。
タンパク質粉末(1g)を、既知の重量の遠心分離管(50ml)内に秤量した。この粉末に、天然pHで、およそ20mlの逆浸透精製(RO)水を添加した。遠心分離管の内容物を、ボルテックスミキサーを用いて中速で1分間混合した。試料を室温で5分間インキュベートし、次に、ボルテックスミキサーで30秒間混合した。この後に室温でさらに5分間インキュベートし、その後、ボルテックスでの混合をさらに30秒間行った。試料を次に、20℃で、1000gで15分間、遠心分離した。遠心分離した後、全ての固体材料が遠心分離管内に確実に残るように、上清を慎重に注いで廃棄した。遠心分離管を次に再秤量し、水飽和した試料の重量を決定した。
水結合能力(WBC)を、
WBC(ml/g)=(水飽和した試料の質量−最初の試料の質量)/(最初の試料の質量×試料の総固体含有量)
として計算した。
得られた水結合能力の結果を、以下の表3に示す。
Figure 0006129559
表3の結果から分かるように、pH調整された生成物の調製に熱処理を含めると、水結合能力が高まる。
開示の概要
本開示をまとめると、本発明は、中性付近の天然pH値で、様々な食品用途において従来の大豆タンパク質単離物に置き代わることができる大豆タンパク質単離物を生産するための手順を提供する。変更は、本発明の範囲内で可能である。

Claims (9)

  1. 大豆タンパク質生成物を生産する方法であって、
    (1)以下の(i)〜(v)により、4.4未満のpHで水性媒質に完全に可溶性であり、そのpH範囲で熱安定性である、少なくとも60重量%(N×6.25)d.b.のタンパク質含有量を有する出発材料としての大豆タンパク質生成物の水溶液を提供すること、
    (i)カルシウム塩水溶液を用いて大豆タンパク質源を抽出して、タンパク質源から大豆タンパク質を可溶化し、大豆タンパク質水溶液と残留大豆タンパク質源を含む混合物を得ること、
    (ii)前記混合物から大豆タンパク質水溶液を分離すること、
    (iii)場合により、前記分離された大豆タンパク質水溶液を希釈すること、
    (iv)前記分離された大豆タンパク質水溶液のpHを1.5から4.4のpHに調整して、酸性化された澄明な大豆タンパク質溶液を生産すること、
    (v)選択的膜技術を用いて、イオン強度を実質的に一定に維持しながら、前記澄明な大豆タンパク質水溶液を濃縮して濃縮液を得ること、及び
    (2)以下の(2−1)または(2−2)であること、
    (2−1)前記(1)で提供された出発材料としての大豆タンパク質生成物の水溶液のpHをpH6に調整して、該水溶液中で大豆タンパク質を沈殿させること、および該pH調整された水溶液自体を乾燥させるか、あるいは該pH調整された水溶液から該水溶液に含まれる沈殿物を回収して乾燥させること、かつ、こうして得られたタンパク質生成物の水に対する溶解度がpH2〜3の範囲において89.1%以上であり、かつpH4〜6の範囲において41.4%以下であること、
    (2−2)前記(1)で提供された出発材料としての大豆タンパク質生成物の水溶液のpHをpH6に調整して、該水溶液中で大豆タンパク質を沈殿させること、該pH処理された水溶液を加熱処理してから加熱処理された水溶液を乾燥させか、あるいは、該pH処理された水溶液を加熱処理してから加熱処理された水溶液から沈殿物を回収し、乾燥させること、こうして得られたタンパク質生成物の水に対する溶解度がpH2〜7の範囲において13.8%以下であること、
    を有し、
    前記溶解度はタンパク質分析法による相対値であり、タンパク質1%(重量/容量)の前記タンパク質生成物の分散体を調製し、下記式(1):
    溶解度(%)=[分散体の上清中のタンパク質濃度(%)/分散体全体のタンパク質濃
    度(%)]×100・・・(1)
    により算出される、
    ことを特徴とする大豆タンパク質生成物を生産する方法。
  2. 前記熱処理が、70から160℃の温度で2秒間から60分間行われることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  3. 前記熱処理が、80から120℃の温度で15秒間から15分間行われることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  4. 前記熱処理が、85から95℃の温度で1分間から5分間行われることを特徴とする、
    請求項に記載の方法。
  5. 前記カルシウム塩水溶液が、塩化カルシウム水溶液であることを特徴とする、請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記(iv)における分離された大豆タンパク質水溶液のpHが、2〜4のpHに調整されることを特徴とする、請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記澄明な大豆タンパク質溶液を熱処理して、抗栄養性トリプシン阻害活性(activity of anti−nutritional trypsin inhibitors)および微生物負荷を、前記(v)の濃縮前に低減させることを特徴とする、請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記濃縮液を透析濾過することを特徴とする、請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記濃縮液を低温殺菌して、微生物負荷を低減させることを特徴とする、請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
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