JP6125241B2 - ガス栓 - Google Patents
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Description
このものは、図7の(A)〜(C)に示すように、ガス配管が接続する接続ネジ部(31a)を有するケーシング(31)の下流側端部(図面では上方開放端部)に、ソケット(4)を接続させるためのプラグ部(3)を螺合接続させた構成であり、ケーシング(31)内に、一定流量以上のガスが流れるとガス流路を遮断する弁体(32)を有する過流出防止弁(33)と、過流出防止弁(33)の作動後に閉弁状態にある弁体(32)を元の状態に復帰させるリセット部(30)が収容されている。
プラグ部(3)内には、プラグ部(3)の下流側開放端を開閉する弁装置(34)が収容されており、弁装置(34)の上流側にリセット部(30)が連結されて、弁装置(34)、リセット部(30)及び過流出防止弁(33)が一直線上に並んで収容された構成となっている。
板バネ(38)が形成している前記三角形の底辺に相当する部分は、弁装置(34)のスライド栓(34a)内に取り付けられており、板バネ(38)は弁装置(34)と共に移動する。
ソケット(4)内の押込み軸(40)が弁装置(34)を押し込むことにより、スライド栓(34a)の外周面が上流側へ移動してプラグ部(3)の内周面から離反することによりガス栓が開弁される。このとき、板バネ(38)の両開放端が、図7の(C)に示すように、ピン(36)の先細の下流端に当接したあと、さらに、両開放端の間にピン(36)の先端が割り込むように板バネ(38)の両開放端が強制的に広げられていき、最終的には、図7の(B)に示すように、略コ字状の板バネ(38)内にピン(36)が入り込む態様となる。
なお、図7の(B)は、過流出防止弁(33)の弁体(32)が弁座(35)に圧接することにより、ケーシング(33)内のガス流路は遮断された様子を示している。
ソケット(4)を取り外すと、弁装置(34)は、バネ(39a)の付勢力により下流側へ移動させられることから、板バネ(38)内からピン(36)が脱出させられ、プラグ部(3)内は、図7の(A)の状態に戻るが、過流出防止弁(33)は(B)の閉弁状態のままである。
前記接続ネジ筒部の上流側開放端に開放する入口側流路と、前記プラグ部の下流側開放端に開放する出口側流路とは同軸又は相互に平行に位置するように設けられているガス栓であって、
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部を開閉可能で且つ閉塞方向に付勢されている弁装置が備えられているガス栓』において、プラグ部へのソケットの脱着を長期に渡って繰り返し行っても、プラグ部内やリセット部内にて摩擦粉が発生することなく、弁装置によるプラグ部の開閉動作や過流出防止弁の弁体のリセット動作がスムーズに且つ確実に行えるガス栓を提供することを課題とする。
前記リセット部は、前記弁装置の移動に連動する移動部材と、前記移動部材の移動に伴って作動する作動部とからなり、
前記過流出防止弁は、弁体が収容される筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の弁体を初期状態に復帰させるリセット体を有すると共に、ソケット装着状態で作動しうる状態となるように設定されており、
前記弁装置が前記移動部材と共に前記プラグ部を閉塞する方向へ移動すると、前記作動部が前記リセット体をケース体内へ押込む方向に作動し、
前記弁装置が前記移動部材と共に前記プラグ部を開放する方向に移動すると、前記作動部による押込み状態が解除されて前記リセット体が初期の突出状態に復帰するように設定されており、
前記移動部材は、前記弁装置から過流出防止弁側へ延長し且つ前記弁装置の進退に伴って同方向に移動可能な延長杆からなり、
前記作動部は、一端が前記延長杆に係合し、前記延長杆の移動に応じて回動可能に軸支されているレバー片からなり、
前記弁装置が前記延長杆と共に前記プラグ部を閉塞する方向へ移動すると、前記レバー片は、前記一端が前記延長杆によって下流側へ引っ張られる方向に回動することにより、他端が前記リセット体を押圧し、
前記弁装置が前記延長杆と共に前記プラグ部を開放する方向に移動すると、前記レバー片の前記一端と前記延長杆との係合が解除されることにより、前記他端による前記リセット体の押圧状態が解除されるように設定されている』ことを特徴とする。
過流出防止弁は、ケース体からリセット体が下流側へ突出する方向に付勢された状態でケーシング内に収容され、プラグ部にソケットが装着された状態で作動しうるように設定されている。そして、過流出防止弁の作動後、ソケットを取り外すと、前記弁装置が移動部材と共にプラグ部を閉塞する方向(下流側)に移動し、それに伴い、前記作動部が前記リセット体を押圧する方向に作動する。作動部によってリセット体がケース体内に押込まれると、作動後の過流出防止弁の弁体は元の初期状態に復帰させられ、過流出防止弁はリセットされる。
そして、下流側の異常が修復された後、プラグ部にソケットを接続させると、弁装置が移動部材と共にプラグ部を開放する方向(上流側)に移動し、作動部によるリセット体の押込み状態が解除される。これにより、リセット体はケース体から突出する初期位置へ復帰する。
そして、下流側の異常が修復された後、プラグ部にソケットを接続させると、弁装置が延長杆と共にプラグ部を開放する方向(上流側)に移動するため、延長杆とレバー片の前記一端との係合が解除され、レバー片は自由状態となる。すると、リセット体はケース体から下流側へ突出する方向に付勢された初期位置へ復帰する。
先行文献1に示されるようなリセット機構はソケットの再接続時に、作動した弁体を初期位置に復帰させる構造であるから、ソケットを装着するまでは弁体が弁座に圧接された状態となる。そのため、過流出防止弁が作動した際にソケットを外し、その後ソケットを長期間接続しない場合には弁体が弁座に食いついて、初期状態に復帰しないことがある。本発明のものでは、ソケットを外し弁装置を閉弁したときに過流出防止弁のリセットが行われるから、上記のような過流出防止弁の食いつきによるリセット不良の問題が生じない。
また、請求項3の発明のものでは、作動部と移動部材の移動域が並列に配置され、長さ方向において共通化することができるので、ガス栓の長さを短く小型化することができる。
図1は、この発明の第1番目の実施の形態に係るガス栓の通常の使用状態を示した断面図である。
本発明の第1番目の実施の形態に係るガス栓(1)は、従来のものと同様に、ケーシング(11)の下流側開放端(19)に、プラグ部(2)を螺合接続させたものである。
ケーシング(11)は、上流側(図面では下側)から、ガス配管の継手(図示せず)が螺合接続される接続ネジ筒部(11a)、過流出防止弁(5)が密に収容される小径筒部(11b)、小径筒部(11b)よりも大径で且つリセット部(10)とプラグ部(2)の一部が収容される大径筒部(11c)が一直線上に設けられた構成となっており、大径筒部(11c)の下流側開放端(19)に形成されている雌ネジ部に、プラグ部(2)の中間位置に形成されている雄ネジ部が螺合接続されている。
なお、プラグ部(2)がいたずら等により不用意にケーシング(11)から外されないように、ケーシング(11)の下流側開放端(19)の雌ネジ部形成位置を貫通するロックネジ(6)を設けている。プラグ部(2)を螺合接続後、ロックネジ(6)を締め付けて、ロックネジ(6)の軸部端面でプラグ部(2)の雄ネジ部が押圧されることにより、プラグ部(2)はケーシング(11)に対して抜け止め状態にロックされる構成となる。
又、ガス流路は、接続ネジ筒部(11a)内から、初期状態にある過流出防止弁(5)を通って、大径筒部(11c)内、そして、プラグ部(2)の切欠部(2a)からプラグ部(2)内へと連通する構成となっている。
前記ガス流路は、過流出防止弁(5)が作動したときと、図2に示すように、弁装置(21)によってプラグ部(2)内の出口側流路が遮断されたときに閉塞される。
このものでは、延長杆(101)が移動部材として機能し、レバー片(102)が作動部として機能する。
なお、リセット部(10)の支持筒部(100)の底面とプラグ部(2)の上流側開放端近傍の所定位置に具備させたバネ受け(22)との間に介在させたバネ(23)によって、弁装置(21)はプラグ部(2)を閉塞させる方向へ付勢されている。
なお、過流出防止弁(5)は、専用の工具により接続ネジ筒部(11a)側からの取り外しが可能となっている。
過流出防止弁(5)を収容後、大径筒部(11c)の環状底部に当接部材(12)を所定の姿勢でセットし、ケーシング(11)の下流側開放端(19)からリセット部(10)及びプラグ部(2)を順に差込んで、プラグ部(2)をケーシング(11)の下流側開放端(19)に螺合接続させれば、当接部材(12)は、支持筒(103)の上流端で環状底部に挟まれ固定される。これにより、過流出防止弁(5)のケース体(50)は下流側への移動が阻止される。
プラグ部(2)内のガス流路(G2)よりも下流側において、何らかの異常が発生してガスが過流出状態になると、過流出防止弁(5)が作動して、図4の(B)に示すように、弁体(52)が、バネ(54a)の付勢力に抗して下流側へ押されて移動し、弁座(53)に圧着する。これが、過流出防止弁(5)の閉弁状態である。このとき、弁体(52)と一体の弁軸(52a)が、ケース体(50)の下流側頂面から突出した状態に位置しているリセット体(55)の近傍にまで移動する。
なお、図1に示すガス栓(1)の過流出防止弁(5)は、図4の(A)の状態(開弁状態)にあり、図2の過流出防止弁(5)は、図4の(C)の状態(リセット状態)を示している。
このとき、支持筒部(100)の下流側への移動に伴って、延長杆(101)も下流側に移動するため、レバー片(102)の係合孔(15)に、延長杆(101)の係合凸部(101a)が係合し、レバー片(102)は、一方端(102a)が下流側へ引き上げられる方向に回動する。レバー片(102)の前記回動に伴い、他方端(102b)は押し下げられて、同図に示すように、閉弁状態にある過流出防止弁(5)のリセット体(55)をケース体(50)内へ押し込む。
また、リセット部(10)を構成しているレバー片(102)付きの支持筒(103)もレバー片(102)を所定の姿勢に回動させた状態にて、下流側開放端(19)から取り出すことができる。
このように、プラグ部(2)、弁装置(21)、リセット部(10)、当接部材(12)及び過流出防止弁(5)を、ケーシング(11)の下流側開放端(19)から屋内に取り出すことができるから、各部品の点検や修理又は交換を容易に行うことができる。
そして、ケーシング(11)の下流側開放端から、過流出防止弁(5)を小径筒部(11b)内に突起(51)を縮径させながら挿入し、突起(51)を環状凹溝(111)に係合させて抜け止め状態とした後に、当接部材(12)を所定位置にセットし、その後に、支持筒(103)及びプラグ部(2)を順に挿入させて、プラグ部(2)をケーシング(11)に螺合接続させればガス栓(1)の組み付けが完了する。
図5は、第2番目の実施の形態のガス栓(1)の通常の使用状態を示した断面図であり、図6は、ソケットが取り外されて過流出防止弁がリセットされた状態を示している。
また、連結部(24c)内にはリセット用のレバー片(29)が配設された空間部(20)が設けられ、空間部(20)とスライド栓(21b)の移動域とは連通しており、ガス流路を形成している。
支持筒部(27)はバネ受け凹部(26)と対向するように配設されており、両者間には、弁装置(21)を閉塞方向に付勢するバネ(23)が介在されている。
なお、レバー片(29)は、一端(29a)が突片(28)よりも下流側にて突片(28)と係合可能にセットされ、他端(29b)はレバー片(29)の回動時に過流出防止弁(5)のリセット体(55)を押圧可能となるような寸法及び形状に形成されている。
作動後の過流出防止弁(5)を修復させる際にソケットをソケット接続筒(24b)から外すと、バネ(23)の付勢力によって、弁装置(21)はリセット部の支持筒部(27)と共に下流側に移動させられ、ソケット接続筒(24b)は、図6に示すように、スライド栓(21b)の筒部(211)の外周面によって閉塞される。
(10)・・・・・・・・・・・・リセット部
(11)(25)・・・・・・・・・・ケーシング
(11a)(25a) ・・・・・・・・ 接続ネジ筒部
(19)・・・・・・・・・・・・下流側開放端
(101) ・・・・・・・・・・・延長杆(移動部材)
(28)・・・・・・・・・・・・突片(移動部材)
(102)(29) ・・・・・・・・・レバー片(作動部)
(2)(24)・・・・・・・・・・プラグ部
(20)・・・・・・・・・・・・空間部
(21)・・・・・・・・・・・・弁装置
(5) ・・・・・・・・・・・・過流出防止弁
(50)・・・・・・・・・・・・ケース体
(55) ・・・・・・・・・・・リセット体
Claims (3)
- ケーシングの上流側開放端にガス配管接続用の接続ネジ筒部が設けられ、下流側開放端にソケット接続用のプラグ部が接続され、
前記接続ネジ筒部の上流側開放端に開放する入口側流路と、前記プラグ部の下流側開放端に開放する出口側流路とは同軸又は相互に平行に位置するように設けられているガス栓であって、
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部を開閉可能で且つ閉塞方向に付勢されている弁装置が備えられているガス栓において、
前記弁装置は前記プラグ部内に進退方向に移動可能に収容され、
前記リセット部は、前記弁装置の移動に連動する移動部材と、前記移動部材の移動に伴って作動する作動部とからなり、
前記過流出防止弁は、弁体が収容される筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の弁体を初期状態に復帰させるリセット体を有すると共に、ソケット装着状態で作動しうる状態となるように設定されており、
前記弁装置が前記移動部材と共に前記プラグ部を閉塞する方向へ移動すると、前記作動部が前記リセット体をケース体内へ押込む方向に作動し、
前記弁装置が前記移動部材と共に前記プラグ部を開放する方向に移動すると、前記作動部による押込み状態が解除されて前記リセット体が初期の突出状態に復帰するように設定されており、
前記移動部材は、前記弁装置から過流出防止弁側へ延長し且つ前記弁装置の進退に伴って同方向に移動可能な延長杆からなり、
前記作動部は、一端が前記延長杆に係合し、前記延長杆の移動に応じて回動可能に軸支されているレバー片からなり、
前記弁装置が前記延長杆と共に前記プラグ部を閉塞する方向へ移動すると、前記レバー片は、前記一端が前記延長杆によって下流側へ引っ張られる方向に回動することにより、他端が前記リセット体を押圧し、
前記弁装置が前記延長杆と共に前記プラグ部を開放する方向に移動すると、前記レバー片の前記一端と前記延長杆との係合が解除されることにより、前記他端による前記リセット体の押圧状態が解除されるように設定されているガス栓。 - 請求項1に記載のガス栓において、前記ケーシングの前記上流側開放端から前記プラグ部の下流側開放端に至るガス流路は直線状に形成され、前記過流出防止弁、前記リセット部、さらに、前記弁装置は一直線上に配設されているガス栓。
- 請求項1に記載のガス栓において、前記移動部材の移動域と作動部を並列状態に配置したガス栓。
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