JP6489956B2 - ガス栓 - Google Patents
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Description
このものは、図6の各図に示すように、ガス配管が接続する接続ネジ部(31a)を有するケーシング(31)の下流側端部(図面では上方開放端部)に、ソケット(図示せず)を接続させるためのプラグ部(2)を螺合接続させる構成であり、ケーシング(31)内には、一定流量以上のガスが流れるとガス流路を遮断する過流出防止弁(5)と、過流出防止弁(5)の作動後に、閉弁状態にある弁体(52)を元の状態に復帰させるリセット機構(30)が収容されている。
プラグ部(2)内には、弁装置(34)が、閉弁状態に付勢された状態で収容されており、弁装置(34)、リセット機構(30)及び過流出防止弁(5)が一直線上に並んで収容された構成となっている。
過流出防止弁(5)は移動部材(30a)内に固定された状態に収納されており、移動部材(30a)と共に移動する。
すると、図6の(C)に示すように、バネ(29)の付勢力によって、弁装置(34)は下流側に移動させられ、プラグ部(2)は閉塞される。このとき、移動部材(30a)は、移動部材付勢バネ(27)により下流方向に押され、且つ、押引バネ(28)に引っ張られて、過流出防止弁(5)と共に下流側に移動するため、過流出防止弁(5)のケース体(50)の下流端から突出しているリセット体(55)が固定部材(10b)の下端で押されて、ケース体(50)内へ押し込まれる。
リセット体(55)が押し込まれることにより、弁軸(51)が上流側へ移動し、弁体(52)の弁座(53)への圧着が解除されると、バネ(54a)の弾性復帰力によって、弁体(52)は元の開弁状態に復帰する。
また、過流出防止弁(5)には、弁座(53)や弁体(52)の他に、リセット体(55)付きの内ケース体(56)を別途ケース体(50)内に組み込まなければならないから、部品点数が多く、構造が煩雑となり、組み立てが面倒であるといった不都合もある。
前記プラグ部の流路を開閉する弁装置と、
前記ガス流路に一定以上のガスが流れたときガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット機構とが備えられているガス栓』において、部品点数を削減して組み立てを容易とすると共に、ガス流路内のガスの流れを向上させることを課題とする。
弁装置と前記バネ受け板との間に、前記弁装置を下流側に付勢する第1バネが介在され、
リセット機構は、前記バネ受け板よりも上流側にて前記過流出防止弁と一体的に移動する移動筒と、前記第1バネの上流端に連続し且つ前記バネ受け板の中心を貫通して上流側に突出する固定軸とからなり、
前記移動筒の下流端をバネ受け板に当接する方向に付勢する第2バネが設けられ、
前記弁装置の上流側への移動に伴って、前記移動筒を上流側に移動させてバネ受け板から離反させる押圧手段が設けられ、
前記過流出防止弁は、開弁方向に付勢される弁体と、前記弁体に一体に設けられ且つ閉弁時に下流側へ突出するリセット軸を有し、
前記リセット軸は、前記固定軸と同軸に位置すると共に、
下流側へ最突出状態にあるリセット軸の下流側端部と固定軸の先端との距離は、上流側へ移動させられた移動筒の下流端とバネ受け板との距離よりも短く設定されており、
移動筒は、ガス栓の開状態で最上流位置へ移動し、ガス栓の閉状態でバネ受け板に当接するように、第2バネ及び押圧手段が設定されている』ことを特徴とする。
ケーシングの下流端から、過流出防止弁を収容させた移動筒を、第2バネと共にケーシング内に収容し、その下流側に位置するように、バネ受け板をケーシング内に固定する。バネ受け板の中心から固定軸が上流側に突出するようにバネ受け板上にセットされた第1バネと、押圧手段とを介して、弁装置が流路内にセットされたプラグ部を、ケーシングの下流端に接続させる。これにより、ケーシングの下流側から順に、プラグ部、弁装置、第1バネ及び押圧手段、バネ受け板、第2バネによって下流側に付勢されている移動筒が組み付けられた状態となる。
ケーシング内に固定させたバネ受け板を貫通してさらに上流側に延長している第1バネの上流端に設けた固定軸は、過流出防止弁内のリセット軸と同軸に位置している。
過流出防止弁が作動して、ガス流路が弁体によって遮断された後、ソケットをプラグ部から取り外すと、プラグ部内の弁装置は、第1バネの付勢力によって下流側へ移動してプラグ部を閉塞すると同時に、移動筒は、押圧手段の付勢力よりも大きな付勢力を有する第2バネによって、過流出防止弁と共に下流側に移動し、バネ受け板に当接する。
このように、移動筒と固定軸が過流出防止弁のリセット機構として機能することとなる。
弁装置と移動筒との間に介在させる押圧手段としてコイルバネを採用したから、弁装置の上流側への移動量と移動筒の上流側への移動量の差をコイルバネの弾性で吸収することができる。なお、ソケットの装着とともに弁装置が押し込まれるとコイルバネが圧縮されるが、弁装置の移動と共に移動筒が上流側に移動可能となるように、コイルバネの付勢力は第2バネの付勢力より大きく設定されている。また、過流出防止弁が作動した後のリセット時にソケットを外して弁装置を閉弁状態にするとき、弁装置は、第1バネの付勢力とコイルバネの付勢力とによって、下流側へ移動させられるから、プラグ部を弁装置によって確実に閉塞することができる。
前記第1バネは、前記筒体のうち、バネ受け板から下流側に突出している部分に巻回させるコイルバネとすると共に、前記押圧手段としてのコイルバネは、前記筒体内に収容され、
前記筒体の底部中央に、前記固定軸及びリセット軸が、筒体の下流側及び上流側から挿入可能な貫通孔が形成されている』ことを特徴とする。
第1バネは筒体に巻回され、押圧手段としてのコイルバネは筒体内に収容され、固定軸及びリセット軸は筒体の底部中央に設けた貫通孔内にそれぞれ逆方向から挿通させる構成としたから、これら、第1バネ、コイルバネ、固定軸及びリセット軸を、ずれることなく同軸に位置させることができる。よって、確実に、弁装置や移動筒を移動させることが出来ると共に、固定軸とリセットの先端相互を確実に当接させて、過流出防止弁の弁体を開弁状態に復帰させることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るガス栓の通常の使用状態を示した断面図であり、ケーシング(1)は、上流側(図面では下側)から、ガス配管の継手(図示せず)が螺合接続される接続ネジ筒部(1a)と、過流出防止弁(6)が収容される小径部(1b)と、小径部(1b)よりも大径な大径部(1c)と、大径部(1c)よりも下流側に位置し且つプラグ部(2)が挿入されるプラグ挿入筒部(1d)が一直線上に連続する構成となっており、プラグ部(2)は、プラグ挿入筒部(1d)の下流側開放端(19)に形成されている雌ネジ部に、プラグ部(2)の中間位置に形成されている雄ネジ部を螺合させて接続されている。
なお、小径部(1b)と大径部(1c)との境界部分には、段部(18)が形成されている。
また、プラグ部(2)には切欠部(2a)が形成されており、ガス流路は、接続ネジ筒部(1a)から、開弁状態にある過流出防止弁(6)内を通って、大径部(1c)、バネ受け板(20)の孔部(20b)、プラグ挿入筒部(1d)を通って、切欠部(2a)からプラグ部(2)の下流端へと連通する構成となっている。
前記ガス流路は、図2に示すように、過流出防止弁(6)が作動したときと、図3(A)(B)に示すように、弁装置(21)のプラグ弁(21a)によってプラグ部(2)の下流端が閉塞されたときに遮断される。
バネ受け筒(22)の底面とバネ受け板(20)との間には、弁装置(21)をプラグ部(2)を閉塞する方向に付勢する第1コイルバネ(11)と外コイルバネ(14)が介在されていると共に、第1コイルバネ(11)の上流端は、図4に示すように、バネの中心線に沿って上流側に延長する固定軸(11a)が、延長軸(11b)を介して形成されている。
これにより、大径筒部(10b)の外周面と大径部(1c)の内周面との間には所定の隙間が形成され、この隙間に、移動筒(10)を下流側へ付勢する第2コイルバネ(12)を大径筒部(10b)に巻回させた状態で収容することができ、段部(18)とフランジ片(10c)とが第2コイルバネ(12)のバネ受けとしてそれぞれ機能することとなる。
なお、小径筒部(10a)の下流側外周部にはシール用のOリング(17)が設けられており、ガス栓のプラグ部(2)にソケット(4)が装着され、移動筒(10)が上流側に移動すると、Oリング(17)は小径筒部(10a)と大径筒部(10b)によって形成される段差部と段部(18)との間に挟まれて、移動筒(10)の外周部のシール機能を果たすようになっている(図2参照)。
筒体(15)は、バネ受け板(20)の中央孔(20a)から下流側に突出させた状態にて、スライド栓(21b)のバネ受け筒(22)に対向するように位置し、この筒体(15)の突出部分に、第1コイルバネ(11)を巻回させている。
底部内面(15b)とスライド栓(21b)のバネ受け筒(22)の底部との間には、移動筒(10)を上流側に押し込むための押圧手段としての第3コイルバネ(13)が介在されていると共に、底部内面(15b)の中心には、筒体(15)の上流端に開放し且つ固定軸(11a)が挿通可能な貫通孔(15c)が形成されている。
この閉弁状態を解除するには、ケース体(60)の下流側に突出しているリセット軸(61)の下流側端部(61a)を内部へ押し込む。リセット軸(61)が押し込まれることにより、弁体(62)が上流側へ押されて移動させられ、それに伴い、弁体(62)の弁座(63)への圧着が解除されると同時に、バネ(64)の弾性復帰力によって、弁体(62)は、弁座(63)から離反された元の状態に復帰する。
次に、ケーシング(1)の下流側から、バネ受け板(20)を挿入し、移動筒(10)の下流側開放端中央に突出させた筒体(15)を中央孔(20a)に貫通させると共に、移動筒(10)のフランジ片(10c)に設けた凸部を、図4に示すように、バネ受け板(20)の周囲に設けた凹部(20c)に収容させる。これにより、バネ受け板(20)に対して、移動筒(10)は回転することなく進退移動することとなる。
なお、図に示す実施の形態では、第1コイルバネ(11)の外側に、外コイルバネ(14)をセットさせていると共に、筒体(15)内には、第3コイルバネ(13)を収容させる。
これら第1コイルバネ(11)、第3コイルバネ(13)及び外コイルバネ(14)の下流側端部が、スライド栓(21b)のバネ受け筒(22)内に収容されるように、弁装置(21)をプラグ部(2)内に収容させると共に、プラグ部(2)をケーシング(1)の下流側開放端(19)に螺合接続させる。
ケーシング(1)の上流側から送られてくるガスは、過流出防止弁(6)、バネ受け板(20)の孔部(20b)、プラグ挿入筒部(1d)を通って、プラグ部(2)の下流端からソケット(4)を介して配管内へ流れていく。
なお、図1に示すガス栓(1)の過流出防止弁(6)は、図5の(A)の状態(開弁状態)である。
フランジ片(10c)がバネ受け板(20)に当接するより先に、過流出防止弁(6)内のリセット軸(61)の下流側端部(61a)が固定軸(11a)に当接し、弁体(62)は上流側に押され、弁座(63)への圧着が解除されると同時に、バネ(64)の付勢力によって、図3の(B)に示すように、過流出防止弁(6)は開弁させられ、初期状態に復帰する。
すなわち、閉弁状態の過流出防止弁(6)を上流側に移動させる移動筒(10)と、過流出防止弁(6)内のリセット軸(61)の下流側端部(61a)を上流側へ押圧させる固定軸(11a)とが、過流出防止弁(6)のリセット機構として機能する構成となっている。
また、図2の状態から、ソケット(4)を取り外したとき、弁装置(21)が移動してプラグ弁(21a)でプラグ部(2)が閉弁し、このとき、第2コイルバネ(12)の付勢力により移動筒(10)はバネ受け板(20)に当接するまで移動する。
また、第3コイルバネ(13)は、弁装置(21)と共に筒体(15)及び移動筒(10)を上流側に押圧させる機能があればよく、弁装置(21)をプラグ部(2)の閉弁方向に付勢させる付勢力を有する必要はない。
また、(6)の流路内において、リセット機構が締める面積を考慮する必要がないから、ガスの流れが向上する。
さらに、固定軸(11a)とリセット軸(61)とは、筒体(15)に形成した貫通孔(15c)内で同軸になるように設定されているから、固定軸(11a)の先端で、リセット軸(61)の下流側端部(61a)を確実に押圧することができ、過流出防止弁(6)を確実に初期状態に復帰させることが可能となる。
(10)・・・・・・・・・・・・移動筒
(11)・・・・・・・・・・・・第1コイルバネ(第1バネ)
(11a) ・・・・・・・・・・・固定軸
(12)・・・・・・・・・・・・第2コイルバネ(第2バネ)
(13)・・・・・・・・・・・・第3コイルバネ(押圧手段)
(2) ・・・・・・・・・・・・プラグ部
(20)・・・・・・・・・・・・バネ受け板
(21)・・・・・・・・・・・・弁装置
(6) ・・・・・・・・・・・・過流出防止弁
(61)・・・・・・・・・・・・リセット軸
(62)・・・・・・・・・・・・弁体
Claims (3)
- ケーシングの上流側開放端から、ソケット接続用のプラグ部が接続される下流側開放端まで、直線状のガス流路が形成されるガス栓であって、
前記プラグ部の流路を開閉する弁装置と、
前記ガス流路に一定以上のガスが流れたときガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット機構とが備えられているガス栓において、
プラグ部より上流側のケーシング内にバネ受け板が固定され、
弁装置と前記バネ受け板との間に、前記弁装置を下流側に付勢する第1バネが介在され、
リセット機構は、前記バネ受け板よりも上流側にて前記過流出防止弁と一体的に移動する移動筒と、前記第1バネの上流端に連続し且つ前記バネ受け板の中心を貫通して上流側に突出する固定軸とからなり、
前記移動筒の下流端をバネ受け板に当接する方向に付勢する第2バネが設けられ、
前記弁装置の上流側への移動に伴って、前記移動筒を上流側に移動させてバネ受け板から離反させる押圧手段が設けられ、
前記過流出防止弁は、開弁方向に付勢される弁体と、前記弁体に一体に設けられ且つ閉弁時に下流側へ突出するリセット軸を有し、
前記リセット軸は、前記固定軸と同軸に位置すると共に、
下流側へ最突出状態にあるリセット軸の下流側端部と固定軸の先端との距離は、上流側へ移動させられた移動筒の下流端とバネ受け板との距離よりも短く設定されており、
移動筒は、ガス栓の開状態で最上流位置へ移動し、ガス栓の閉状態でバネ受け板に当接するように、第2バネ及び押圧手段が設定されているガス栓。 - 請求項1に記載のガス栓において、前記押圧手段は、コイルバネであるガス栓。
- 請求項1に記載のガス栓において、前記移動筒の下流側開放端の一つの直径に沿って架設させた支持片の中央に、前記バネ受け板の中央を上流側から貫通する筒体を突設させ、
前記第1バネは、前記筒体のうち、バネ受け板から下流側に突出している部分に巻回させるコイルバネとすると共に、前記押圧手段としてのコイルバネは、前記筒体内に収容され、
前記筒体の底部中央に、前記固定軸及びリセット軸が、筒体の下流側及び上流側から挿入可能な貫通孔が形成されているガス栓。
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