JP6087691B2 - ガス栓 - Google Patents
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Description
当該特許文献1に開示の技術では、リセット手段として、ガス流通路の流路径方向に沿う軸心回りに揺動自在な揺動部材と、スライド弁から揺動部材の側へ延びると共にスライド弁の開き位置と閉じ位置との間の移動に伴って揺動部材を押圧揺動させる押圧部材とを備えており、押圧部材は、スライド弁に対し、ガス流通路の流路径方向で中央部位からずれた位置に設けられている。
尚、ガス栓の他の構成としては、当該特許文献1の図6に示すように、ガス接続具100の装着・非装着によりガス栓を開閉するのではなく、ガス栓に設けられた操作部Bへの押圧操作によりガス栓が開閉する。所謂、プッシュプッシュ式のガス栓がある。
ガス流通路が内部に形成されたガス栓本体に、閉じ位置と開き位置との間で前記ガス流通路のガス流通方向に移動自在なスライド弁と、前記ガス流通路のガス流通方向で前記スライド弁よりも上流側に配置された過流出防止弁と、前記ガス流通方向で前記スライド弁と前記過流出防止弁との間に配置されて、前記閉じ位置と前記開き位置との間での前記スライド弁の移動により前記過流出防止弁を作動状態から非作動状態へリセットさせるリセット操作を行うリセット手段とが備えられるガス栓であって、その特徴構成は、
前記リセット手段は、前記ガス流通路のガス流通方向に延びると共に前記ガス栓本体に固定された支持部材と、前記支持部材に沿って摺動移動自在な筒状の摺動部材と、当該摺動部材の内周側に設けられると共に前記摺動部材の内周面への当接により前記リセット操作を実行する当接部材とから構成され、前記スライド弁の閉じ位置と開き位置との間の移動に伴って、前記内周面が前記当接部材に当接する点にある。
従って、摺動部材の内周面が、スライド弁の閉じ位置と開き位置との間の移動に伴って、当接部材に当接し、過流出防止弁のリセット操作を実行するに際し、摺動部材の状態が安定するから、リセット操作を確実に実行できる。
尚、過流出防止弁の作動状態とは、過流出防止弁がガスの過流出を防止している状態であり、非作動状態とは、過流出防止弁がガスの過流出を防止していない状態である。
前記支持部材は、前記ガス流通路の上流側に位置する上流側ガス流入部を有すると共に、前記ガス流通路の下流側に位置する下流側ガス流出部を外側周面に備える筒状部材であり、その筒軸心を前記ガス流通方向に沿わせた状態で、且つ前記ガス流通路を流通するガスのすべてが前記上流側ガス流入部から流入し前記下流側ガス流出部から流出する状態で備えられ、
前記摺動部材を、前記筒状部材の外側周面に沿う状態で摺動して、前記スライド弁の閉じ位置と開き位置との間の移動に対応して前記下流側ガス流出部を閉止する閉止状態と開放する開放状態とを切り換え可能な状態で備える点にある。
ここで、筒状部材の外側周面とは、筒状部材の両端面を除く外側の面を意味する。
上記特徴構成によれば、ガス流通路の内部に、ガス流通路を流通するガスのすべてを流通させる下流側ガス流出部を外側周面に有する筒状部材を備えると共に、当該筒状部材の外側周面に沿う状態で摺動する摺動部材が、その内周面と筒状部材の外側周面との間でシール機能を発揮し、スライド弁の閉じ位置と開き位置との移動に対応して下流側ガス流出部を閉止する閉止状態と開放する開放状態とを切り換えることができる。
即ち、上記特徴構成によれば、ガス栓の閉止状態が、スライド弁の外周面とガス流通路の内周面との間のシールに加えて、摺動部材の内周面と筒状部材の外側周面との間のシールにより実現されるため、ガス栓の閉止状態をより確実に実現できる。
前記摺動部材は、その内周面が前記筒状部材の外周面を挟持するクランプ形状を有する点にある。
前記筒状部材の内部に、前記当接部材及び前記過流出防止弁を設け、
前記摺動部材の内周面には、前記ガス流通路の流路径方向に段差を形成する段部が形成され、前記当接部材は、前記段部に当接することにより前記リセット操作を実行可能に構成され、
前記段部は、前記摺動部材が前記下流側ガス流出部を閉止する閉止状態であるときに、前記下流側ガス流出部に対向する位置に設けられる点にある。
即ち、当該構成によれば、筒状部材の内部に、当接部材及び過流出防止弁を設けることができるから、構成のコンパクト化を図ることができる。
前記ガス流通路の流路径方向に沿う軸心回りに揺動自在な揺動部材であり、当該揺動部材の一端側に前記段部に当接する被当接部位が設けられると共に、他端側に前記過流出防止弁の被操作部に当接してリセット操作を行うリセット操作部位が設けられることが好ましい。
屈曲部位を中心として一端側部位と他端側部位とが近接離間可能な板バネ部材であり、前記他端側部位は、前記屈曲部位が前記段部に当接する際に、前記一端側部位から離間して、前記過流出防止弁の被操作部に当接してリセット操作を行うリセット操作部位として働くように構成することが好ましい。
弁体部G1は、第5流路部位1eと第4流路部位1dとに亘ってガス栓本体2の軸方向に沿って移動自在に設けられている。弁体部G1の上流側の部位の外径が第5流路部位1eの流路径と同一となっており、弁体部G1が着座する弁座部が第5流路部位1eの傾斜部位にて構成されている。弁体部G1は、第1付勢部材F1により閉じ位置に復帰するように付勢されており、ガス接続具100がガス栓本体2から取り外さている場合には、閉じ位置(図1に示す位置)に位置して第5流路部位1eを閉弁すると共に、ガス接続具100がガス栓本体2に装着されている場合には、開き位置(図2に示す位置)に位置して第5流路部位1eを開弁する。
摺動部G2は、軸部G3にて弁体部G1と連結されると共に、その外周面がガス流通路1の内周面に沿う中空円環形状であり、弁体部G1の閉じ位置と開き位置との間の移動に伴って、ガス流通路1の第3流路部位1cの内周面に沿う状態で摺動移動する。
ガス接続具100は、第1コイルバネ101により前方側(図1、2で矢印Xの基端側)に付勢される突出部材102と、ロック用ボール103と、ロック用ボール103の位置を径方向の内側から規制するとともに、ガス栓本体2の先端部に当接して押圧されて引退する内径部材104と、ガス栓本体2に装着される際にスライド弁Gを押圧する棒状の押圧部105とを備えている。
支持部位H4は、その内部がガス栓本体2の軸方向に貫通する円筒状に形成されている。支持部位H4の上流側部位は、過流出防止弁H2の軸部H2aに外嵌して、ガス栓本体2の軸方向に移動自在に過流出防止弁H2を支持している。
リセット手段Rは、図1、2に示すように、上述した筒状部材H1と、当該筒状部材H1の外周面にその内周面を沿わせる状態でガス流通路1のガス流通方向で摺動自在であると共に、その内周面にガス流通路1の流路径方向に段差を形成する段部R1aを有する摺動部材R1と、当該摺動部材R1の内部に設けられると共に段部R1aへの当接によりリセット操作を実行する揺動部材R2(当接部材の一例)とから構成されている。
摺動部材R1は、図3に示すように、その内周面が過流出防止機構Hの筒状部材H1の外側周面を挟持するクランプ形状に構成されている。これにより、摺動部材R1の内周面と筒状部材H1の外側周面との間の気密性を高めている。結果、摺動部材R1は、スライド弁Gの弁体部G1の閉じ位置と開き位置との間の移動に対応して、筒状部材H1の外側周面に形成される下流側ガス流出部H1bを閉止する閉止状態(図1に示す状態)と、開放する開放状態(図2に示す状態)とで切り換え可能となる。
ここで、筒状部材H1の外側周面とは、筒状部材H1の両端面を除く外側の面を意味する。
更に、摺動部材R1の内周面に形成される段部R1aは、摺動部材R1が下流側ガス流出部H1bを閉止する閉止状態(図1に示す状態)にあるときに、下流側ガス流出部H1bに対向する部位に設けられ、下流側ガス流出部H1bを開放する開放状態(図2に示す状態)にあるときに、下流側ガス流出部H1bに対向する部位より上流側に移動する。これにより、当該段部R1aは、摺動部材R1が下流側ガス流出部H1bを開放する開放状態にあるときに、筒状部材H1の内部に配設される揺動部材R2に当接可能となる。
一方、図1に示すように、スライド弁Gが閉じ位置に位置し、摺動部材R1の段部R1aが下流側ガス流出部H1bに対向する部位に位置する場合、揺動部材R2は、その当接部位R2aが段部R1aに当接し、軸心Pを中心として時計回りに揺動し、そのリセット操作部位R2bが過流出防止弁H2の被操作部H3に当接可能な位置に移動する。この場合、過流出防止弁H2が作動状態(図4(c)に示す状態)にあれば、リセット操作が実行される。
図4(a)は、ガス接続具100をガス栓本体2から取り外している状態であり、図4(b)は、ガス接続具100をガス栓本体2に装着した状態であり、図4(c)は、ガス接続具100をガス栓本体2に装着しているときに、過流出防止弁H2が非作動状態から作動状態へ移行した状態であり、図4(d)は、ガス接続具100をガス栓本体2から取り外したときにリセット操作が行われる状態である。
即ち、図4(a)に示す状態では、ガス流通路1は、弁体部G1の第5流路部位1eの内周面への着座と、摺動部材R1の内周面による筒状部材H1の外側周面のシールとの双方により、確実に閉止されている。
このとき、過流出防止弁H2は、着座部H6から離間した非作動状態にあり、揺動部材R2は、その当接部位R2aが段部R1aに当接して、第4付勢部材F4の付勢力に抗して時計回りに揺動し、そのリセット操作部位R2bが過流出防止弁H2の被操作部H3へ近接する近接位置に位置する。
このとき、揺動部材R2は、その当接部位R2aへの段部R1aの当接が解除されるため、第4付勢部材F4の付勢力により反時計回りに揺動し、そのリセット操作部位R2bが過流出防止弁H2の被操作部H3から離間する離間位置に位置する。
図4(c)に示す状態において、ガス接続具100がガス栓本体2から取り外されると、図4(d)に示すように、押圧部105によるスライド弁Gの弁体部G1の上流側への押圧が解除され、スライド弁Gの弁体部G1が開き位置から閉じ位置へ移動する。
これに伴い、スライド弁Gの摺動部G2による摺動部材R1の上流側への押圧が解除され、摺動部材R1が筒状部材H1の下流側ガス流出部H1bを閉止する閉止位置に移動する。また、揺動部材R2は、その当接部位R2aが摺動部材R1の段部R1aに当接し、時計回りに揺動し、そのリセット操作部位R2bが過流出防止弁H2の被操作部H3に近接して当接する。これにより、作動状態の過流出防止弁H2を非作動状態に移行させるリセット操作が実行される。
(1)
リセット手段Rは、上記実施形態に示した揺動部材R2に替えて、図5に示すような板バネ部材R3にて構成することができる。
当該板バネ部材R3は、屈曲部位R3aを中心として一端側部位R3bと他端側部位R3cとが近接離間可能に構成されている。板バネ部材R3の一端側部位R3bは筒状部材H1の内周面に接続固定されると共に、他端側部位R3cが自由端となっている。
板バネ部材R3は、図5(b)に示すように、自然状態において、その屈曲部位R3aが、下流側ガス流出部H1bから径方向外側に位置する。この状態では、自由端である他端側部位R3cが、一端側部位R3bに近接する側(図5で矢印Xの先端側)に位置する。
一方、板バネ部材R3は、図5(a)等に示すように、その屈曲部位R3aが、摺動部材R1の内周面に当接し、径方向内側に押圧される場合、自由端である他端側部位R3cが、一端側部位R3bから離間する側(図5で矢印Xの基端側)に位置する。この状態では、一端側部位R3bは、作動状態にある過流出防止弁H2の被操作部H3を上流側へ押圧可能であり、リセット操作を実行できる。
即ち、当該別実施形態におけるリセット操作は、図5(d)に示すように、摺動部材R1が筒状部材H1の下流側ガス流出部H1bを閉止する閉止位置に位置し、摺動部材R1の内周面が下流側ガス流出部H1bに対向する位置に位置する場合、板バネ部材R3の屈曲部位R3aが、摺動部材R1に設けられている内周面に当接し、自由端である他端側部位R3cが、過流出防止弁H2の被操作部H3の側へ移動し、被操作部H3に当接し、作動状態にある過流出防止弁H2を非作動状態へ移行させることにより、実行される。
上記実施形態では、スライド弁Gの開き位置から閉じ位置への移動に伴って、過流出防止弁H2のリセット操作を実行するリセット手段Rを例にとって説明した。
しかしながら、リセット手段Rは、上述した構成に限定されず、例えば、スライド弁Gの閉じ位置から開き位置への移動に伴って、過流出防止弁H2のリセット操作を実行する構成を採用しても構わない。
上記実施形態にあっては、筒状部材H1の上流側端面に上流側ガス流入部H1aを備えると共に、筒状部材H1の外側周面に下流側ガス流出部H1bを備える構成を示した。
当該筒状部材H1の別の構成としては、筒状部材H1の外側周面に上流側ガス流入部H1a及び下流側ガス流出部H1bの双方を備えても構わない。
また、筒状部材H1の下流側端面に下流側ガス流出部H1bを備えると共に、筒状部材H1の外側周面に上流側ガス流入部H1aを備えても構わない。
上記実施形態においては、ガス流通路1は、そのガス流通方向がガス栓本体2の軸心に沿う直線状に形成されている例を示した。しかしながら、ガス栓本体2がL字状に屈曲している場合、ガス流通路1は、ガス流通方向が当該ガス栓本体2の形状に合わせてL字状に形成しても構わない。
また、本願のガス栓200は、従来技術で示した特許文献1の図6に示しているように、プッシュプッシュ式のガス栓200にも適用可能である。
200 :ガス栓
G :スライド弁
H1 :筒状部材
H1a :上流側ガス流入部
H1b :下流側ガス流出部
H2 :過流出防止弁
H3 :被操作部
P :軸心
R :リセット手段
R1 :摺動部材
R1a :段部
R2 :揺動部材
R2a :当接部位
R2b :リセット操作部位
R3 :板バネ部材
R3a :屈曲部位
R3b :一端側部位
R3c :他端側部位
Claims (6)
- ガス流通路が内部に形成されたガス栓本体に、閉じ位置と開き位置との間で前記ガス流通路のガス流通方向に移動自在なスライド弁と、前記ガス流通路のガス流通方向で前記スライド弁よりも上流側に配置された過流出防止弁と、前記ガス流通方向で前記スライド弁と前記過流出防止弁との間に配置されて、前記閉じ位置と前記開き位置との間での前記スライド弁の移動により前記過流出防止弁を作動状態から非作動状態へリセットさせるリセット操作を行うリセット手段とが備えられるガス栓であって、
前記リセット手段は、前記ガス流通路のガス流通方向に延びると共に前記ガス栓本体に固定された支持部材と、前記支持部材に沿って摺動移動自在な筒状の摺動部材と、当該摺動部材の内周側に設けられると共に前記摺動部材の内周面への当接により前記リセット操作を実行する当接部材とから構成され、前記スライド弁の閉じ位置と開き位置との間の移動に伴って、前記内周面が前記当接部材に当接するガス栓。 - 前記支持部材は、前記ガス流通路の上流側に位置する上流側ガス流入部を有すると共に、前記ガス流通路の下流側に位置する下流側ガス流出部を外側周面に備える筒状部材であり、その筒軸心を前記ガス流通方向に沿わせた状態で、且つ前記ガス流通路を流通するガスのすべてが前記上流側ガス流入部から流入し前記下流側ガス流出部から流出する状態で備えられ、
前記摺動部材を、前記筒状部材の外側周面に沿う状態で摺動して、前記スライド弁の閉じ位置と開き位置との間の移動に対応して前記下流側ガス流出部を閉止する閉止状態と開放する開放状態とを切り換え可能な状態で備える請求項1に記載のガス栓。 - 前記摺動部材は、その内周面が前記筒状部材の外周面を挟持するクランプ形状を有する請求項2に記載のガス栓。
- 前記筒状部材の内部に、前記当接部材及び前記過流出防止弁を設け、
前記摺動部材の内周面には、前記ガス流通路の流路径方向に段差を形成する段部が形成され、前記当接部材は、前記段部に当接することにより前記リセット操作を実行可能に構成され、
前記段部は、前記摺動部材が前記下流側ガス流出部を閉止する閉止状態であるときに、前記下流側ガス流出部に対向する位置に設けられる請求項2又は3に記載のガス栓。 - 前記当接部材は、前記ガス流通路の流路径方向に沿う軸心回りに揺動自在な揺動部材であり、当該揺動部材の一端側に前記段部に当接する被当接部位が設けられると共に、他端側に前記過流出防止弁の被操作部に当接してリセット操作を行うリセット操作部位が設けられる請求項4に記載のガス栓。
- 前記当接部材は、屈曲部位を中心として一端側部位と他端側部位とが近接離間可能な板バネ部材であり、前記他端側部位は、前記屈曲部位が前記段部に当接する際に、前記一端側部位から離間して、前記過流出防止弁の被操作部に当接してリセット操作を行うリセット操作部位として働く請求項4に記載のガス栓。
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