JP6501664B2 - ガス栓 - Google Patents

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この発明は、ガス栓、特に、過流出防止弁と、作動後の過流出防止弁をリセットするリセット機構を具備するガス栓に関する。
過流出防止弁を内蔵するガス栓として、特許文献1に示すものを発明した。
このものは、図10の(A)及び(B)に示すように、ガス配管に接続させる接続ネジ部(31a)を有するケーシング(31)の下流側端部(図面では上方開放端部)に、ソケット(4)を接続させるためのプラグ部(2)を螺合接続させたものであり、ケーシング(31)内には、一定流量以上のガスが流れるとガス流路を遮断する過流出防止弁(5)と、過流出防止弁(5)の作動後に、閉弁状態にある過流出防止弁(5)内の弁体を元の状態に復帰させるリセット機構(30)が収容されている。
プラグ部(2)内には、弁装置(34)が、閉弁状態に付勢された状態で収容され、下流側から上流側へ、弁装置(34)、リセット機構(30)及び過流出防止弁(5)が一直線に並んで収容された構成となっている。
リセット機構(30)は、ケーシング(31)内を進退方向に移動可能な移動部材(30a)と、同図の(C)に示すような板バネ(30b)とからなり、板バネ(30b)は、移動部材(30a)の上流側開放端の対向する位置にそれぞれ設けられている切欠(33)(33)にその両端が嵌め込まれた状態で、移動部材(30a)の下流側に設けられた環状凸部(32)に架設されている。環状凸部(32)内には、過流出防止弁(5)のアクチェータ(51)が突出している。なお、過流出防止弁(5)が開弁状態においては、同図の(B)に示すように、アクチェータ(51)は環状凸部(32)よりも下流側へ高く突出するように設定されている。
同図の(B)は、プラグ部(2)にソケット(4)を接続させた状態にて、過流出防止弁(5)が作動していない通常の使用状態を示しており、ソケット(4)内の押込み軸(40)で、弁装置(34)が上流側へ押されて開弁し、これに応じて、移動部材(30a)も、押込みバネ(35)を介して、上流側へ移動する。これに伴い、板バネ(30b)は、移動部材(30a)の切欠(33)(33)によって、その両端が上流側へ押されると同時に、中央部分が下流側へ突出するように弾性的に湾曲する。この板バネ(30b)のアーチ状に湾曲した中央部分内に、アクチェータ(51)が突出する態様となっている。
プラグ部(2)よりも下流側にて何らかの異常が発生してガスが過流出状態になると、過流出防止弁(5)が作動して閉弁し、過流出防止弁(5)内にてガス流路は遮断される。このとき、図示しないが、弁体と一体の弁軸(52)の下流端がアクチェータ(51)に近接するまで移動する。
過流出防止弁(5)が作動して閉弁状態となった場合、異常修復作業の際に安全面からソケット(4)をプラグ部(2)から取り外す。
すると、同図の(A)に示すように、弁装置(34)は、バネ(36)の付勢力によって、下流側に移動し、プラグ部(2)を閉塞する。このとき、移動部材(30a)に作用していた押込みバネ(35)による押込み力が解除されるから、板バネ(30b)は、初期姿勢に復帰し、板バネ(30b)の付勢力によって、その両端で移動部材(30a)を下流側へ移動させると同時に、中央部分でアクチェータ(51)を上流側へ押し込む。アクチェータ(51)が押し込まれることにより、弁軸(51)が上流側へ移動し、過流出防止弁(5)の弁体は元の開弁状態にリセットされる。
特開平5−340484号公報
しかしながら、上記従来のガス栓では、アクチェータ(51)をリセットさせるためのリセット機構(30)として、所定幅を有する板バネ(30b)を、ケーシング(31)内のガスの流路の直径に沿って設ける構成としたから、ケーシング(31)内の流路抵抗が大きく、ガスの流れを悪くしているといった問題がある。
本発明は、『ケーシングの上流側開放端から、プラグ部が接続される下流側開放端まで、直線状のガス流路が形成されるガス栓であって、
プラグ部を閉塞する方向に付勢され且つソケットがプラグ部に接続されると開弁する弁装置と、
前記弁装置の上流側に設けられ且つガス流路に一定以上のガスが流れたときガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
前記弁装置と過流出防止弁との間に設けられ且つ作動後の過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット機構とが備えられているガス栓』において、ガス流路内のガスの流れを向上させることを課題とする。
請求項1に係る発明のガス栓は、『リセット機構は、過流出防止弁より下流側へ突出する環状凸部と、前記環状凸部と弁装置との間に設けられ且つ環状凸部の外径より大きな内径を有すると共に弁装置と同方向にケーシング内を進退移動する移動筒と、前記移動筒と環状凸部との間に介在され且つ前記移動筒に略一致する内径及び外径を有するリング部と前記リング部の中心に向かって延設されている帯状の押圧片とからなる弾性材製のリセット板とを備え、
弁装置の閉弁時には、移動筒の上流側端面とこれより上流側に位置する環状凸部の下流側端面との間で、リセット板は扁平な初期状態に維持され、
弁装置の開弁時には、移動筒が上流側に移動して、移動筒の上流側端面が環状凸部の下流側端面より上流側へ位置することにより、リセット板は押圧片が下流側に突出する形状に弾性変形し、
過流出防止弁は、作動時に下流側へ突出するリセット軸を有すると共に、押圧片の突出度合いは、最突出状態にあるリセット軸の下流側端部より下流側に押圧片の先端が位置するように設定され、前記リセット軸は、押圧片の弾性復帰力で上流側へ押圧されて初期位置へ戻る』ことを特徴とする。
上記技術的手段は次のように作用する。
ケーシングの上流端からプラグ部に至る内部に、過流出防止弁、環状凸部、リセット板、移動筒、弁装置が順に配設されており、プラグ部にソケットが接続されない状態では、弁装置は、プラグ部を閉弁する方向(下流側)に付勢されている。この状態では、移動筒の上流側端面は環状凸部の下流側端面より下流側に位置しており、移動筒の上流側端面の上流側にリセット板のリング部が位置し、環状凸部の下流側端面の下流側に押圧片の基端部近傍域が位置するように、リセット板は、両者間に扁平な初期状態で介在される。
この状態から、プラグ部にソケットを接続させて弁装置を開弁方向(上流側)に移動させると、移動筒も上流側に移動して、移動筒の上流側端面が環状凸部の下流側端面より上流側へ位置する。これにより、リセット板は、リング部が移動筒の上流側端面によって上流側へ押圧されると同時に、押圧片は、その基端部近傍域が環状凸部で下流側へ押されて、押圧片の先端が下流側へ突出する形状に弾性変形する。この状態で、ガスはケーシング内のガス流路を通ってプラグ部の下流側へ流れていく。
何らかの異常が発生してガスが過流出状態となった場合、過流出防止弁が作動し、リセット軸の先端が最突出状態にまで下流側に突出する。このとき、押圧片の先端は、リセット軸の先端よりも下流側に突出しているため、リセット軸の突出の邪魔にならない。
この過流出防止弁の作動状態で、ソケットを取外すと、弁装置がプラグ部を閉塞する方向に弾性復帰し、ケーシング内のガス流路は遮断されると共に、移動筒が下流側へ移動することにより、リセット板は扁平な初期状態に弾性復帰する。そのときの押圧片の弾性復帰力によって、リセット軸は押圧片の先端で押し戻され、過流出防止弁は初期状態にリセットされる。
上記ガス栓において、『前記弁装置を閉弁方向に付勢するバネを受けるバネ受け板がケーシング内に固定され、
前記環状凸部の外方に、環状凸部より下流側へ突出する周壁部が同心状に設けられると共に、環状凸部と周壁部とはその上流側にて環状底部を介して連設され、
前記周壁部内にリセット板と移動筒を収容した状態にて、前記周壁部の下流側端部がバネ受け板に係合させた』ものが望ましい。
このものでは、環状凸部と周壁部とが環状底部を介して一体となっており、周壁部内に、リセット板と移動筒を収容し、周壁部の下流側端部をバネ受け板に係合させることにより、環状凸部とリセット板と移動筒とバネ受け板とで一つのユニット体が構成される。
上記ガス栓において、『リング部の内周縁の、前記押圧片と対向する位置に、前記押圧片よりも短い小突片を延設させた』ものが望ましい。このものでは、リセット板を環状凸部と移動筒との間にセットするとき、環状凸部の下流側端面は、リセット板の押圧片の基端部近傍と小突片に対接する状態にセットされ、弁装置の開弁時には、リセット板は、押圧片と小突片とが下流側に突出する態様に弾性変形する。
上記ガス栓において、『環状凸部の上流側の面に、過流出防止弁の下流側端面の周縁部分が嵌め込み可能な環状段部が内方及び上流側に開放するように形成されている』ものが望ましい。このものでは、ケーシングに収容させた過流出防止弁の下流端を環状段部に嵌め込むことで、環状凸部をケーシング内に位置決め状態にセットすることができる。
以上のように、本発明に係るガス栓によれば、作動後の過流出防止弁を元の開弁状態にリセットさせるためのリセット機構として設けたリセット板の押圧片を、リング部の中心に至る程度の長さに設定したから、従来の板バネのように、ガス流路の直径に亘るものに比べて、流路抵抗が軽減される。
また、一枚の板バネを湾曲させるよりも、押圧片の先端は変位量が大きく下流側へ大きく突出する態様となるから、作動した過流出防止弁から突出するリセット軸の突出度合いの誤差を吸収し、過流出防止弁の作動時にリセット軸に押圧片が当接して過流出防止弁の閉弁作動を阻害することを確実に防止できる。
また、過流出防止弁のリセット機構を構成する複数の部品を予め組み付けてユニット体とすることにより、ケーシングへの組み付け作業が簡単となり、各部品を別個に紛失する不都合もない。さらに、ユニット体としてリセット機構のテストを実施することができるので、リセット機構のテストや検査が容易となり、不具合があった場合でも迅速に対処することができる。
また、リング部の対向位置に、押圧片と小突片とを突設させ、それぞれ、環状凸部に対接させる構成としたものでは、リセット板の収容時の安定性が向上し、確実に過流出防止弁のリセット機能を発揮させることができる。
さらに、環状凸部の上流側に設けた環状段部に過流出防止弁の下流側端面の周縁部分を嵌め込んで位置決めできるようにしたものでは、過流出防止弁に対して、環状凸部を容易に且つ正確にセットすることができる。これにより、環状凸部にセットされるリセット板の押圧片を正確に過流出防止弁のリセット軸の先端に対応させることができる。すなわち、作動後の過流出防止弁のリセット軸の先端に、リセット板の押圧片を精度よく押し戻すことができるように位置決めされることとなるから、リセット不良を確実に防止することができる。
本発明の実施の形態のガス栓の通常の使用状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態のガス栓の使用中にて過流出防止弁が作動した状態を示す断面図である。 図2の状態からソケットを取り外した直後の様子を示した断面図である。 図3の状態から、過流出防止弁が初期状態に復帰した状態を示した断面図である。 本発明の実施の形態のガス栓に採用するリセット板の説明図である。 本発明の実施の形態のガス栓に採用するリセット板が弾性変形した状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態のガス栓に採用するリセット板の初期状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態のガス栓に使用される過流出防止弁の説明図であり、(A)は通常の開弁時を、(B)は閉弁時を示している。に採用したリセット部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態のガス栓に採用するユニット体の分解斜視図である。 従来のガス栓の説明図であり、(A)は不使用状態を、(B)は使用時の状態を示す断面図であり、(C)は従来のガス栓に内蔵されていた板バネの斜視図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係るガス栓は、従来のものと同様に、ケーシング(1)の下流側開放端に、プラグ部(2)を螺合接続させたものである。
図1は、本発明の実施の形態に係るガス栓の通常の使用状態を示した断面図であり、ケーシング(1)は、上流側(図面では下側)から、ガス配管の継手(図示せず)が螺合接続される接続ネジ筒部(1a)と、過流出防止弁(6)が収容される小径部(1b)と、小径部(1b)よりも大径な大径部(1c)と、大径部(1c)よりも下流側に位置し且つプラグ部(2)が挿入されるプラグ挿入筒部(1d)が一直線上に連続する構成となっており、プラグ部(2)は、プラグ挿入筒部(1d)の下流側開放端(19)に形成されている雌ネジ部に、プラグ部(2)の中間位置に形成されている雄ネジ部を螺合させて接続されている。
なお、小径部(1b)と大径部(1c)との境界部分には、段部(18)が形成されている。
プラグ部(2)内には、プラグ弁(21a)及びスライド栓(21b)からなる弁装置(21)が収容されていると共に、その上流側の、プラグ挿入筒部(1d)と大径部(1c)との境界部分におけるケーシング(1)内には、中央に中央孔(20a)と、その周囲の対向する各位置に一対の孔部(20b)が形成された金属製のバネ受け板(20)が固定されている。
また、プラグ部(2)には切欠部(2a)が形成されており、ガス流路は、接続ネジ筒部(1a)から、開弁状態にある過流出防止弁(6)内を通って、大径部(1c)、バネ受け板(20)の孔部(20b)、プラグ挿入筒部(1d)を通って、切欠部(2a)からプラグ部(2)の下流端へと連通する構成となっている。
ガス流路は、図2に示すように、過流出防止弁(6)が作動したときと、図3及び図4に示すように、弁装置(21)のプラグ弁(21a)によってプラグ部(2)の下流端が閉塞されたときに遮断される。
弁装置(21)のスライド栓(21b)は、ソケット(4)内の押込み軸(40)によって奥へ押込まれるプラグ弁(21a)と一体的に移動可能で且つ上流側のバネ受け板(20)に向かって開放するバネ受け筒(22)を有している。
バネ受け筒(22)の底面とバネ受け板(20)との間には、弁装置(21)を、プラグ部(2)の閉塞方向に付勢する2本の外コイルバネ(24)が介在されている。
ケーシング(1)内にて、バネ受け板(20)の上流側には、大径部(1c)内を流路方向に移動可能な移動筒(10)が収容されており、移動筒(10)の中心部には、バネ受け板(20)の中央孔(20a)を上流側から下流側へ貫通する筒部(15)が、一対の支持片(17)(17)を介して突設されている(図9参照)。筒部(15)の内面に突設させた内側段部とスライド栓(21b)のバネ受け筒(22)の底部との間には、移動筒(10)を上流側に押し込むための押圧手段として押圧バネ(23)が介在されている。
移動筒(10)の上流側の内方には、環状凸部(11)が設けられ、移動筒(10)の外周面とケーシング(1)の大径部(1c)との間には、周壁部(12)が介在されており、これら環状凸部(11)と周壁部(12)とは、各々の上流側にて、環状底部(13)を介して連結されている。
なお、環状凸部(11)の内縁には、環状段部(14)が内方及び上流側に開放するように形成されている。この環状段部(14)の直径は、後述する過流出防止弁(6)のケース体(60)の下流端が嵌合可能な大きさに設定されている。
周壁部(12)には、図9に示すように、下流側へ開放する複数のスリットが形成されており、周壁部(12)で囲まれる空間内には、後述するリセット板(3)と、筒部(15)を具備する移動筒(10)が収容され、筒部(15)をバネ受け板(20)の中央孔(20a)に挿通させ、周壁部(12)のうち、相互に対向するように位置する一対の係合片(12a)(12a)を、バネ受け板(20)の外周縁の対向位置にそれぞれ設けた係合凹部(20c)(20c)に係合させれば、環状凸部(11)と、リセット板(3)と、移動筒(10)と、バネ受け板(20)とが一つのユニット体となり、移動筒(10)が周壁部(12)内にて流路方向に移動自在なリセット機構が構成される。
リセット板(3)は、図5に示すように、移動筒(10)の内径及び外径に略一致する内径及び外径を有するリング部(3a)と、リング部(3a)の一つの直径の一端から中心に向かって延設された帯状の押圧片(3b)と、前記直径の他端から押圧片(3b)よりも短く延設された小突片(3c)とからなり、全体は弾性材により形成されている。なお、押圧片(3b)及び小突片(3c)は、リング部(3a)の幅より僅かに幅広の帯状としているが、基部を太くしたテーパ状としてもよいし、スリット等の孔部を設けてもよい。
上記ユニット体において、リング部(3a)は移動筒(10)の上流側端面(10a)の上流側に位置し且つ、押圧片(3b)の基端部近傍域及び小突片(3c)は環状凸部(11)の下流側端面(11a)の下流側に位置し、移動筒(10)の上流側端面(10a)と環状凸部(11)の下流側端面(11a)との間に、リセット板(3)が扁平な初期状態に維持された状態でセットされ、図7に示すように、移動筒(10)の上流側端面(10a)がリング部(3a)に下流側から対接し、環状凸部(11)の下流側端面(11a)が押圧片(3b)の基端部近傍域及び小突片(3c)に上流側からに対接する。
過流出防止弁(6)は、ケーシング(1)の小径部(1b)に収容されており、図8に示すように、樹脂製のケース体(60)内に、ガス圧によって、下流側へ移動する弁体(62)が収容されている。通常時においては、図8の(A)に示すように、弁体(62)は、バネ(64)の付勢力によって、弁座(63)から離反された状態に付勢されており、弁体(62)の中心に一体的に設けられているリセット軸(61)の下流側端部(61a)は、ケース体(60)の下流側には突出せず、上流側端面が上流側に突出している。
プラグ部(2)内よりも下流側にて何らかの異常が発生してガスが過流出状態になると、過流出防止弁(6)が作動して、図8の(B)に示すように、弁体(62)が、バネ(64)の付勢力に抗して下流側へ押されて移動し、弁座(63)に圧着する。これが、過流出防止弁(6)の閉弁状態である。このとき、リセット軸(61)の下流側端部(61a)は、ケース体(60)の下流側から突出する。
この閉弁状態を解除するには、ケース体(60)の下流側に突出しているリセット軸(61)の下流側端部(61a)を内部へ押し込む。リセット軸(61)が押し込まれることにより、弁体(62)が上流側へ押されて移動させられ、それに伴い、弁体(62)の弁座(63)への圧着が解除されると同時に、バネ(64)の弾性復帰力によって、弁体(62)は、弁座(63)から離反された元の状態に復帰する。
ケーシング(1)の小径部(1b)は、過流出防止弁(6)のケース体(60)が密に収容可能な大きさの円筒状に形成されていると共に、ケース体(60)の胴部中央から外方へ僅かに弾性的にテーパ状に張り出させた一対の突起(65)が、小径部(1b)の周面の対向位置に設けた一対の切欠溝(16)内にそれぞれ上流側からワンウェイ係合することにより、過流出防止弁(6)は、ケーシング(1)の小径部(1b)内に抜け止め状態に収容される。
この実施の形態のガス栓(1)を組み立てるには、まず、ケーシング(1)の下流側から、環状凸部(11)とリセット板(3)と移動筒(10)とバネ受け板(20)とからなるユニット体を、環状底部(13)が段部(18)に対接するように収容する。
その後、ケーシング(1)の下流側から、バネ受け板(20)の中央孔(20a)から下流側に突出している筒体(15)内に、押圧バネ(23)を収容すると共に、筒体(15)の外周側のバネ受け板(20)に外コイルバネ(24)をセットし、これら押圧バネ(23)及び外コイルバネ(24)の下流側端部が、スライド栓(21b)のバネ受け筒(22)内に収容されるように、弁装置(21)をプラグ部(2)内に収容させると共に、プラグ部(2)をケーシング(1)の下流側開放端(19)に螺合接続させる。そして、ケーシング(1)の接続ネジ筒部(1a)側から小径部(1b)内に過流出防止弁(6)を挿通し、環状段部(14)に過流出防止弁(6)のケース体(60)の下流端の周縁部を嵌め込むと、図4に示すように、閉弁方向に付勢されたプラグ部(2)内の弁装置(21)と、開弁状態の過流出防止弁(6)との間に、ユニット体が位置し、ユニット体の移動筒(10)と環状凸部(11)との間にて、リセット板(3)が扁平な初期状態にセットされた状態で、ガス栓の組み付けが完了する。
この状態から、ソケット(4)をプラグ部(2)に接続させると、図1に示すように、ソケット(4)内の押込み軸(40)によって弁装置(21)が、外コイルバネ(24)の付勢力に抗して奥へ押し込まれると同時に、筒体(15)が、押圧バネ(23)により上流側に押圧されて、移動筒(10)が筒体(15)と共に上流側へ移動する。
移動筒(10)の上流側端面(10a)が、環状凸部(11)の下流側端面(11a)よりも上流側に位置するまで上流側に移動することにより、両者間に位置するリセット板(3)は、図6に示すように、リング部(3a)は移動筒(10)の上流側端面(10a)で上流側に押されて上流側に突出し、押圧片(3b)は、その基端部近傍域が環状凸部(11)の下流側端面(11a)で押されて、先端が下流側に突出するように弾性変形する。
ケーシング(1)の上流側から送られてくるガスは、過流出防止弁(6)、環状凸部(11)、リセット板(3)のリング部(3a)内、バネ受け板(20)の孔部(20b)、プラグ挿入筒部(1d)を通って、プラグ部(2)の下流端からソケット(4)を介して配管内へ流れていく。
なお、リセット板(3)のリング部(3a)内には押圧片(3b)と小突片(3c)が突出しているが、直径に亘って形成されておらず、下流側へ突出するように弾性変形するから、ガス流路の直径に亘って板バネを介在させた従来のものに比べて流路抵抗は確実に小さくなる。
過流出防止弁(6)が作動して、図8の(B)に示す閉弁状態となった場合、過流出防止弁(6)内の弁体(62)がリセット軸(61)と共に、バネ(64)の付勢力に抗して、下流側へ移動させられ、リセット軸(61)の下流側端部(61a)がケース体(60)から下流側に突出する。リセット軸(61)の下流側端部(61a)が最突出状態にまで突出すると、図2及び図6に示すように、弾性変形状態にあるリセット板(3)のリング部(3a)の中心からリング部(3a)を超えて突出するが、押圧片(3b)の先端は、下流側へ最突出状態にあるリセット軸(61)の下流側端部(61a)よりもさらに下流側に位置する態様に弾性変形するように設定されているから、押圧片(3b)がリセット軸(61)の下流側端部(61a)に当接することはなく、リセット軸(61)の突出の邪魔になることはない。
過流出防止弁(6)が作動すると、下流側の異常の修復作業の際に安全面からソケット(4)がプラグ部(2)から外される。すると、図3に示すように、スライド栓(21b)は、外コイルバネ(24)の付勢力によって下流側に移動させられ、プラグ部(2)は、プラグ弁(21a)によって閉塞される。弁装置(21)が下流側に移動することにより、押圧バネ(23)による筒部(15)及び移動筒(10)を上流側に押圧していた押圧力が解除される。これにより、リセット板(3)は弾性復帰し、移動筒(10)はリング部(3a)の弾性復帰力によって下流側に移動すると同時に、下流側へ突出状態に付勢されていた押圧片(3b)が扁平な初期状態に弾性復帰し、このときの押圧片(3b)の弾性復帰力によって、リセット軸(61)の下流側端部(61a)がケース体(60)内に押し込まれる。
過流出防止弁(6)内のリセット軸(61)の下流側端部(61a)が上流側へ押し込まれると、弁体(62)の弁座(63)への圧着が解除されると同時に、バネ(64)の付勢力によって、図4及び図8の(A)に示すように、過流出防止弁(6)は開弁させられ、初期状態にリセットさせられる。
このように、下流側へ突出状態にあるリセット軸(61)の下流側端部(61a)を上流側へ押す押圧片(3b)を有するリセット板(3)と、リセット板(3)を弾性変形させる環状凸部(11)と移動筒(10)とで、過流出防止弁のリセット機構が構成されることとなる。
なお、ソケット(4)の押込み軸(40)でプラグ弁(21a)を奥へ押したときに、スライド栓(21b)と筒体(15)内の内側段部との間に介在させた押圧バネ(23)で、筒体(15)及びこれと一体の移動筒(10)が、リセット体(3)を弾性変形させながら、上流側に移動可能となるように、押圧バネ(23)による筒体(15)の押圧力は、リセット体(3)の弾性力よりも大きく設定されている。
また、図2の状態から、ソケット(4)を取り外して、弁装置(21)が外コイルバネ(24)の弾性復帰力によりプラグ部(2)を閉弁させる下流側へ移動させられると、リセット体(3)の弾性復帰力によって、移動筒(10)は環状凸部(11)よりも下流側に位置するまで下流側へ移動させられるように設定されている。
なお、移動筒(10)を筒部(15)と共に上流側に押圧させるための押圧手段として、押圧バネ(23)を設ける構成としたから、プラグ部(2)へのソケットの接続に際し、スライド栓(21b)の移動量と移動筒(10)の移動量との間の差を押圧バネ(23)の弾性によって調節及び吸収することができる。
上記実施の形態のガス栓では、上記したように、リセット軸(61)を押し込むためのリセット板(3)の押圧片(3b)を、半径程度の長さの帯状とし、しかも、プラグ部(2)の開弁状態にて、下流側へ突出するように変形可能としたから、ガス流路の直径全域に沿って板バネを架設させた従来のものに比べて、流路抵抗を低減させることができ、ガスの流れを向上させることができる。
また、押圧片(3b)の先端の突出度合いは、一枚の板バネを湾曲させたときの湾曲度合いよりも変位量を大きくとることができるので、作動した過流出防止弁(6)から突出するリセット軸(61)の突出度合いの誤差を吸収し、過流出防止弁(6)の作動時にリセット軸(61)の下流側端部(61a)に押圧片(3b)が当接して過流出防止弁(6)の閉弁作動を阻害することを確実に防止することができる。
(1) ・・・・・・・・・・・・ケーシング
(10)・・・・・・・・・・・・移動筒
(10a) ・・・・・・・・・・・上流側端面
(11)・・・・・・・・・・・・環状凸部
(11a) ・・・・・・・・・・・下流側端面
(2) ・・・・・・・・・・・・プラグ部
(20)・・・・・・・・・・・・バネ受け板
(21)・・・・・・・・・・・・弁装置
(3) ・・・・・・・・・・・・リセット板
(3a)・・・・・・・・・・・・リング部
(3b)・・・・・・・・・・・・押圧片
(4) ・・・・・・・・・・・・ソケット
(6) ・・・・・・・・・・・・過流出防止弁
(61)・・・・・・・・・・・・リセット軸

Claims (4)

  1. ケーシングの上流側開放端から、プラグ部が接続される下流側開放端まで、直線状のガス流路が形成されるガス栓であって、
    プラグ部を閉塞する方向に付勢され且つソケットがプラグ部に接続されると開弁する弁装置と、
    前記弁装置の上流側に設けられ且つガス流路に一定以上のガスが流れたときガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
    前記弁装置と過流出防止弁との間に設けられ且つ作動後の過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット機構とが備えられているガス栓において、
    リセット機構は、過流出防止弁より下流側へ突出する環状凸部と、前記環状凸部と弁装置との間に設けられ且つ環状凸部の外径より大きな内径を有すると共に弁装置と同方向にケーシング内を進退移動する移動筒と、前記移動筒と環状凸部との間に介在され且つ前記移動筒に略一致する内径及び外径を有するリング部と前記リング部の中心に向かって延設されている帯状の押圧片とからなる弾性材製のリセット板とを備え、
    弁装置の閉弁時には、移動筒の上流側端面とこれより上流側に位置する環状凸部の下流側端面との間で、リセット板は扁平な初期状態に維持され、
    弁装置の開弁時には、移動筒が上流側に移動して、移動筒の上流側端面が環状凸部の下流側端面より上流側へ位置することにより、リセット板は押圧片が下流側に突出する形状に弾性変形し、
    過流出防止弁は、作動時に下流側へ突出するリセット軸を有すると共に、押圧片の突出度合いは、最突出状態にあるリセット軸の下流側端部より下流側に押圧片の先端が位置するように設定され、前記リセット軸は、押圧片の弾性復帰力で上流側へ押圧されて初期位置へ戻ることを特徴とするガス栓。
  2. 請求項1に記載のガス栓において、前記弁装置を閉弁方向に付勢するバネを受けるバネ受け板がケーシング内に固定され、
    前記環状凸部の外方に、環状凸部より下流側へ突出する周壁部が同心状に設けられると共に、環状凸部と周壁部とはその上流側にて環状底部を介して連設され、
    前記周壁部内にリセット板と移動筒を収容した状態にて、前記周壁部の下流側端部がバネ受け板に係合させたガス栓。
  3. 請求項1又は2に記載のガス栓において、リング部の内周縁の、前記押圧片と対向する位置に、前記押圧片よりも短い小突片を延設させたガス栓。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のガス栓において、環状凸部の上流側の面に、過流出防止弁の下流側端面の周縁部分が嵌め込み可能な環状段部が内方及び上流側に開放するように形成されているガス栓。
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