JP6116255B2 - ガス栓 - Google Patents
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このものは、図6の(A)〜(C)に示すように、ガス配管が接続する接続ネジ部(31a)を有するケーシング(31)の下流側端部(図面では上方開放端部)に、ソケット(4)を接続させるためのプラグ部(3)を螺合接続させた構成であり、ケーシング(31)内に、一定流量以上のガスが流れるとガス流路を遮断する弁体(32)を有する過流出防止弁(33)と、過流出防止弁(33)の作動後に閉弁状態にある弁体(32)を元の状態に復帰させるリセット部(30)が収容されている。
プラグ部(3)内には、プラグ部(3)の下流側開放端を開閉する弁装置(34)が収容されており、弁装置(34)の上流側にリセット部(30)が連結されて、弁装置(34)、リセット部(30)及び過流出防止弁(33)が一直線上に並んで収容された構成となっている。
板バネ(38)が形成している前記三角形の底辺に相当する部分は、弁装置(34)のスライド栓(34a)内に取り付けられており、板バネ(38)は弁装置(34)と共に移動する。
ソケット(4)内の押込み軸(40)が弁装置(34)を押し込むことにより、スライド栓(34a)の外周面が上流側へ移動してプラグ部(3)の内周面から離反することによりガス栓が開弁される。このとき、板バネ(38)の両開放端が、図6の(C)に示すように、ピン(36)の先細の下流端に当接したあと、さらに、両開放端の間にピン(36)の先端が割り込むように板バネ(38)の両開放端が強制的に広げられていき、最終的には、図6の(B)示すように、板バネ(38)内にピン(36)が入り込む態様となる。
なお、図6の(B)では、過流出防止弁(33)の弁体(32)が弁座(35)に圧接することにより、ケーシング(33)内のガス流路は遮断されている。
ソケット(4)を取り外すと、弁装置(34)は、バネ(37)の付勢力により下流側へ移動させられることから、板バネ(38)内からピン(36)が脱出させられ、プラグ部(3)内は、図6の(A)の状態に戻るが、過流出防止弁(33)は(B)の閉弁状態のままである。
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓』において、プラグ部へのソケットの脱着を繰り返し行っても、プラグ部内やリセット部内にて摩擦粉が発生することなく、スライド栓の移動や過流出防止弁の弁体のリセットが長期に渡ってスムーズに行えるガス栓を提供することを課題とする。
前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
前記連動手段は、前記スライド栓と前記移動部材を連結した押引バネである』ことを特徴とする。
プラグ部内にスライド栓を閉塞方向に付勢させた状態で収容し、固定部材をプラグ部内の所定位置に固定し、前記スライド栓の進退移動に、過流出防止弁と一体的に移動する移動部材が連動するように、連動手段を取り付ける。これにより、ケーシングに、プラグ部、スライド栓、固定部材、移動部材および連動手段が一体的に組み付けられた状態となる。
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓において、
前記スライド栓は、前記プラグ部内の流路を閉塞するように下流方向に付勢された状態で前記プラグ部内に収容されており、
前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
前記連動手段は、前記移動部材の上流側に設けられ前記移動部材を下流側へ付勢する移動部材付勢バネと、前記スライド栓と移動部材間に設けられスライド栓の上流側への移動の一部を伝える押込体である』もので、ソケットの装着とともにスライド栓が押し込まれてスライド栓が押込体に当接し、スライド栓、押込体、移動部材が連続してつながると移動部材は上流側へ移動し、過流出防止弁が作動可能な状態となる。また、過流出防止弁が作動した時のリセットは、ソケットを外しスライド栓を下流側へ移動させて閉状態にするとき、押込体とスライド栓の間に隙間が形成されると、移動部材は移動部材付勢バネに押されて過流出防止弁と共に下流側へ移動する。これにより、スライド栓が閉状態となったときには、リセット体が固定部材に押し込まれて、過流出防止弁は確実にリセットされる。
前記固定部材は、前記係合凸部に上流側から交差状態に係合する係合板と、前記係合板の両端から下流側へ突出する両側板と、前記両側板の端縁から各々外方へ突出する差込片と、前記係合板の中央から上流側に突設する押圧軸とからなり、
前記プラグ部の上流側開放端近傍の内周面の所定位置には、前記差込片が嵌入可能な溝部が形成された』もので、過流出防止弁のケース体を移動部材の筒体内に上流側から抜け止め状態に収容し、移動部材の係合凸部に、固定部材の係合板を交差するように係合させると共に、固定部材の差込片をプラグ部の内周面の溝部に嵌め込んで、固定部材をプラグ部内に固定させる。
また、特許文献1のように、スライド栓の押し込み時にリセットする構造では、過流出防止弁が作動した際に、ソケットを外し、スライド栓を閉とし、この状態を長期間維持しておくと、過流出防止弁の弁体が弁座に食付き、ソケットを装着しても、リセットされないことがある。これに対し、本発明のリセット構造は、スライド栓が閉状態のとき、リセット体は固定部材に押し込まれて、過流出防止弁は確実にリセットされる構造であるため、上記のようなリセット不良の問題は生じない。
図1は、本発明の実施の形態に係るガス栓の通常の使用状態を示した断面図であり、ケーシング(11)は、上流側(図面では下側)から、ガス配管の継手(図示せず)が螺合接続される接続ネジ筒部(11a)と、過流出防止弁(5)とリセット部(10)の一部が収容される小径筒部(11b)と、小径筒部(11b)よりも大径で且つリセット部(10)の他の一部が収容される中径筒部(11c)と、中径筒部(11c)よりも大径で且つプラグ部(2)の一部が収容される大径筒部(11d)が一直線上に連続する構成となっており、大径筒部(11d)の下流側開放端(19)に形成されている雌ネジ部に、プラグ部(2)の中間位置に形成されている雄ネジ部を螺合させて接続されている。
プラグ部(2)には切欠部(2a)が形成されており、ガス流路は、接続ネジ筒部(11a)内から、開弁状態にある過流出防止弁(5)を通って、中径筒部(11c)、大径筒部(11d)、そして、切欠部(2a)からプラグ部(2)内へと連通する構成となっている。
前記ガス流路は、過流出防止弁(5)が作動したときと、図4に示すように、スライド栓(21b)によってプラグ部(2)内の流路が遮断されたときに閉塞される。
移動部材(10a)は、過流出防止弁(5)が収容される筒体(12)と、筒体(12)の下流側端部に下流側に凸となるように架設させた係合凸部(13)とからなる。
なお、フランジ部(12a)の下面にはOリング(12b)が嵌め込まれており、筒体(12)の上流側開放端(図面では下方)からは、筒体(12)内に収容されている過流出防止弁(5)のケース体(50)の一部が露出していると共に、ケーシング(11)と筒体(12)の間には、筒体(12)を下流側に付勢するバネ(24)を設けている。
そして、頂部(13a)に突設されているバネ係止部(14)と、スライド栓(21b)の筒部(211)の底部に設けたバネ受け板(22)から突設させたバネ係止部(23)との間に押引バネ(28)を介在させると共に、バネ受け板(22)と係止板(15)との間にスライド栓付勢バネ(29)を介在させた状態にて、固定部材(10b)の両差込片(17)(17)をプラグ部(2)の溝部(20)に差し込んで固定部材(10b)をプラグ部(2)内にて固定する。
これにより、プラグ部(2)内に、リセット部(10)の固定部材(10b)が固定されると共に、スライド栓(21b)とリセット部(10)の移動部材(10a)とが押引バネ(28)によって連結されてプラグ部(2)内を同方向に移動可能に一体に組み付けられる。
過流出防止弁(5)のケース体(50)内には、ガス圧によって、下流側へ移動する弁体(52)が収容されている。通常時においては、図3の(A)に示すように、弁体(52)は、バネ(54a)の付勢力によって、弁座(53)から離反された状態に付勢されている。
なお、図1に示すガス栓(1)の過流出防止弁(5)は、図3の(A)の状態(開弁状態)である。
過流出防止弁(5)の下流側には、固定部材(10b)の押圧軸部(18)が近接して位置していることから、過流出防止弁(5)の下流側への移動に伴い、リセット体(55)が固定部材(10b)の押圧軸部(18)の上流側端面で押されてケース体(50)内へ押し込まれる。これにより、過流出防止弁(5)は開弁状態に復帰する。
すなわち、図4の過流出防止弁(5)は、図3の(C)の状態(リセット状態)を示している。
また、ケーシング(11)の小径筒部(11c)内における移動部材(10a)の上流側には、移動部材付勢バネ(24)を介在させてあり、移動部材付勢バネ(24)の弾性によって、移動部材(10a)の移動量を調節したり吸収したりすることを可能としているが、押引バネ(28)の自由長を、移動部材(10a)を下流側に移動させて、固定部材(10b)の押圧軸(18)で過流出防止弁(5)のリセット体(55)を押圧可能に設定しておけば、移動部材付勢バネ(24)は必ずしも必要ではない。
さらに、図示しないが、押引体(25)に替えて押込みバネを採用しても良い。
(10)・・・・・・・・・・・・リセット部
(10a)・・・・・・・・・・・・移動部材
(10b)・・・・・・・・・・・・固定部材
(11)・・・・・・・・・・・・ケーシング
(11a) ・・・・・・・・・・・接続ネジ筒部
(12)・・・・・・・・・・・・筒体
(19)・・・・・・・・・・・・下流側開放端
(2) ・・・・・・・・・・・・プラグ部
(21b) ・・・・・・・・・・・スライド栓
(28)・・・・・・・・・・・・押引バネ
(5) ・・・・・・・・・・・・過流出防止弁
(50)・・・・・・・・・・・・ケース体
(55)・・・・・・・・・・・・リセット体
Claims (4)
- ケーシングの上流側開放端にガス配管接続用の接続ネジ筒部が設けられ、下流側開放端にソケット接続用のプラグ部が接続されているガス栓であって、
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓において、
前記スライド栓は、前記プラグ部内の流路を閉塞するように下流方向に付勢された状態で前記プラグ部内に収容されており、
前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
前記連動手段は、前記スライド栓と前記移動部材を連結した押引バネであるガス栓。 - ケーシングの上流側開放端にガス配管接続用の接続ネジ筒部が設けられ、下流側開放端にソケット接続用のプラグ部が接続されているガス栓であって、
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓において、
前記スライド栓は、前記プラグ部内の流路を閉塞するように下流方向に付勢された状態で前記プラグ部内に収容されており、
前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
前記連動手段は、前記移動部材の上流側に設けられ前記移動部材を下流側へ付勢する移動部材付勢バネと、前記スライド栓と移動部材間に設けられスライド栓の上流側への移動の一部を伝える押込体であるガス栓。 - 請求項2に記載のガス栓において、前記押込体を押込バネとしたガス栓。
- 請求項1から3のいずれかに記載のガス栓において、前記移動部材は、過流出防止弁のケース体が上流側に抜け止め状態に収容される筒体と、前記筒体の下流側開放端に下流側へ凸となるように架設させた係合凸部とからなり、
前記固定部材は、前記係合凸部に上流側から交差状態に係合する係合板と、前記係合板の両端から下流側へ突出する両側板と、前記両側板の端縁から各々外方へ突出する差込片と、前記係合板の中央から上流側に突設する押圧軸とからなり、
前記プラグ部の上流側開放端近傍の内周面の所定位置には、前記差込片が嵌入可能な溝部が形成されたガス栓。
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