JP6116255B2 - ガス栓 - Google Patents

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この発明は、ガス栓、特に、過流出防止弁と、過流出防止弁をリセットするリセット機構を具備するガス栓に関する。
過流出防止弁を内蔵するガス栓として、特許文献1に示すものがある。
このものは、図6の(A)〜(C)に示すように、ガス配管が接続する接続ネジ部(31a)を有するケーシング(31)の下流側端部(図面では上方開放端部)に、ソケット(4)を接続させるためのプラグ部(3)を螺合接続させた構成であり、ケーシング(31)内に、一定流量以上のガスが流れるとガス流路を遮断する弁体(32)を有する過流出防止弁(33)と、過流出防止弁(33)の作動後に閉弁状態にある弁体(32)を元の状態に復帰させるリセット部(30)が収容されている。
プラグ部(3)内には、プラグ部(3)の下流側開放端を開閉する弁装置(34)が収容されており、弁装置(34)の上流側にリセット部(30)が連結されて、弁装置(34)、リセット部(30)及び過流出防止弁(33)が一直線上に並んで収容された構成となっている。
リセット部(30)は、板バネ(38)とピン(36)を具備し、ピン(36)の下流側端部は、下流側に向かって先細に形成されており、板バネ(38)は、上流側に開放する略コ字状に折り曲げた金属板からなり、その開放端相互を外方に屈曲させると共にその屈曲部相互を近接させて略三角形状に形成されている。
板バネ(38)が形成している前記三角形の底辺に相当する部分は、弁装置(34)のスライド栓(34a)内に取り付けられており、板バネ(38)は弁装置(34)と共に移動する。
図6の(A)は、不使用状態にあるガス栓の断面図である。プラグ部(3)の下流側開放端は、弁装置(34)のスライド栓(34a)により閉塞されており、板バネ(38)はピン(36)から離反した状態にある。
図6の(B)は、プラグ部(3)に、配管(41)の端末に具備させたソケット(4)を接続させた状態にて、過流出防止弁(33)が作動した状態を示している。
ソケット(4)内の押込み軸(40)が弁装置(34)を押し込むことにより、スライド栓(34a)の外周面が上流側へ移動してプラグ部(3)の内周面から離反することによりガス栓が開弁される。このとき、板バネ(38)の両開放端が、図6の(C)に示すように、ピン(36)の先細の下流端に当接したあと、さらに、両開放端の間にピン(36)の先端が割り込むように板バネ(38)の両開放端が強制的に広げられていき、最終的には、図6の(B)示すように、板バネ(38)内にピン(36)が入り込む態様となる。
なお、図6の(B)では、過流出防止弁(33)の弁体(32)が弁座(35)に圧接することにより、ケーシング(33)内のガス流路は遮断されている。
そして、図6の(C)は、(B)の状態からソケット(4)を取り外すことにより、プラグ部(3)内を一旦(A)の状態にした後に、再度、ソケット(4)を接続させる途中の状態を示している。
ソケット(4)を取り外すと、弁装置(34)は、バネ(37)の付勢力により下流側へ移動させられることから、板バネ(38)内からピン(36)が脱出させられ、プラグ部(3)内は、図6の(A)の状態に戻るが、過流出防止弁(33)は(B)の閉弁状態のままである。
そこで、ソケット(4)を新たに接続させる。すると、弁装置(34)が再度押込み軸(40)で押されて上流側へ移動させられ、これに伴って、板バネ(38)の両開放端部がピン(36)を上流側へ押す。それによって、過流出防止弁(33)の押込み部(37)の中心軸がピン(36)で押されることにより上流側へ移動させられる。これにより、弁体(32)の弁軸(32a)が上流側へ押され、弁体(32)の弁座(35)への圧着が解除されると、弁体(32)はバネ(39)の付勢力によって、弁受け部(44)側へ付勢されることとなり、過流出防止弁(33)は初期状態にリセットされる。
なお、プラグ部(2)へのソケット(4)の接続完了状態においては、板バネ(38)内にピン(36)が嵌り込む図6の(B)の状態となる。
特開平10−169812号公報
上記従来のガス栓では、長期の使用により、プラグ部(2)へのソケット(4)の脱着が繰り返し行われると、板バネ(38)の両開放端部でピン(36)の頂面から周面にかけて何度も摺擦されるため、リセット部(30)内にて板バネ(38)又はピン(36)との間に摩擦粉が発生するといった問題がある。発生した摩擦粉が板バネ(38)に付着することにより板バネ(38)の形状が変形したり、バネ(37)に付着してその弾性復帰力が弱まったりすると、ソケット(4)のプラグ部(2)への脱着に伴うスライド栓(34)の移動がスムーズに行われ難くなったり、作動後の過流出防止弁(33)内の弁体(32)がリセットされ難くなったりする不都合がある。
本発明は、『ケーシングの上流側開放端にガス配管接続用の接続ネジ筒部が設けられ、下流側開放端にソケット接続用のプラグ部が接続されているガス栓であって、
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓』において、プラグ部へのソケットの脱着を繰り返し行っても、プラグ部内やリセット部内にて摩擦粉が発生することなく、スライド栓の移動や過流出防止弁の弁体のリセットが長期に渡ってスムーズに行えるガス栓を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明のガス栓は、『前記スライド栓は、前記プラグ部内の流路を閉塞するように下流方向に付勢された状態で前記プラグ部内に収容されており、
前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
前記連動手段は、前記スライド栓と前記移動部材を連結した押引バネである』ことを特徴とする。
上記技術的手段は次のように作用する。
プラグ部内にスライド栓を閉塞方向に付勢させた状態で収容し、固定部材をプラグ部内の所定位置に固定し、前記スライド栓の進退移動に、過流出防止弁と一体的に移動する移動部材が連動するように、連動手段を取り付ける。これにより、ケーシングに、プラグ部、スライド栓、固定部材、移動部材および連動手段が一体的に組み付けられた状態となる。
通常の使用にて、ガス栓のプラグ部にソケットを接続させると、ソケット内の押込み軸によってスライド栓が内方へ押し込まれ、それに伴い、連動手段が移動部材に作用し、移動部材は過流出防止弁と共に上流側へ移動する。固定部材は、プラグ部内の所定位置に固定されているため移動することはなく、移動後の過流出防止弁のケース体から下流側へ突出しているリセット体の下流側に近接して位置する態様となる。
ガスの過剰流出により過流出防止弁が作動すると、ケース体内の弁体が閉弁方向に移動しガス流路が遮断される。そこで、安全のためにソケットがプラグ部から取り外される。すると、スライド栓は下流側へ移動し、連動手段によって移動部材も過流出防止弁と共に下流側に移動する。過流出防止弁のリセット体の下流側には、固定部材が近接して位置していることから、過流出防止弁の下流側への移動により、リセット体は固定部材に押されてケース体内へ押し込まれる。これにより、ケース体内にて閉弁状態にある弁体を初期の開弁状態に復帰させることができる。
その後、プラグ部に再度ソケットを接続させると、スライド栓は上流側に移動し、連動手段が移動部材を過流出防止弁と共に上流側に移動させるので、過流出防止弁のリセット体の突出端が固定部材から離反する。これにより、リセット体は、突出方向に付勢された元の状態に復帰する。
スライド栓と移動部材を連結する連動手段として押引バネを採用したから、スライド栓の移動量と移動部材の移動量の差を押引バネの弾性で吸収することができる。
請求項2の発明のものは、『ケーシングの上流側開放端にガス配管接続用の接続ネジ筒部が設けられ、下流側開放端にソケット接続用のプラグ部が接続されているガス栓であって、
ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓において、
前記スライド栓は、前記プラグ部内の流路を閉塞するように下流方向に付勢された状態で前記プラグ部内に収容されており、
前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
前記連動手段は前記移動部材の上流側に設けられ前記移動部材を下流側へ付勢する移動部材付勢バネと前記スライド栓と移動部材間に設けられスライド栓の上流側への移動の一部を伝える押込体である』もので、ソケットの装着とともにスライド栓が押し込まれてスライド栓が押込体に当接し、スライド栓、押込体、移動部材が連続してつながると移動部材は上流側へ移動し、過流出防止弁が作動可能な状態となる。また、過流出防止弁が作動した時のリセットは、ソケットを外しスライド栓を下流側へ移動させて閉状態にするとき、押込体とスライド栓の間に隙間が形成されると、移動部材は移動部材付勢バネに押されて過流出防止弁と共に下流側へ移動する。これにより、スライド栓が閉状態となったときには、リセット体が固定部材に押し込まれて、過流出防止弁は確実にリセットされる。
請求項3のものは、上記請求項2の発明のガス栓において『前記押込体を押引バネとした』もので、ソケットの装着とともにスライド栓が押し込まれて押引バネが圧縮され、押引バネの力が移動部材付勢バネの力より大きくなると、移動部材は上流側に移動し、スライド栓が開状態となったとき、過流出防止弁が作動可能な状態となる。また、過流出防止弁が作動した時のリセットは、ソケットを外し、スライド栓を閉状態にするとき、移動部材付勢バネの力が押引バネの力より大きくなると、移動部材は下流側へ移動し、スライド栓が閉状態となったとき、リセット体が固定部材に押し込まれて、過流出防止弁は確実にリセットされる。
請求項4のものは上記請求項1から請求項3の発明のガス栓において、『前記移動部材は、過流出防止弁のケース体が上流側に抜け止め状態に収容される筒体と、前記筒体の下流側開放端に下流側へ凸となるように架設させた係合凸部とからなり、
前記固定部材は、前記係合凸部に上流側から交差状態に係合する係合板と、前記係合板の両端から下流側へ突出する両側板と、前記両側板の端縁から各々外方へ突出する差込片と、前記係合板の中央から上流側に突設する押圧軸とからなり、
前記プラグ部の上流側開放端近傍の内周面の所定位置には、前記差込片が嵌入可能な溝部が形成された』もので、過流出防止弁のケース体を移動部材の筒体内に上流側から抜け止め状態に収容し、移動部材の係合凸部に、固定部材の係合板を交差するように係合させると共に、固定部材の差込片をプラグ部の内周面の溝部に嵌め込んで、固定部材をプラグ部内に固定させる。
以上のように、本発明に係るガス栓によれば、プラグ部へのソケットの脱着を繰り返し行って、スライド栓をプラグ部内にて何度も進退させても、スライド栓やリセット部において何度も摺擦される箇所は存在しないため、プラグ部内やリセット部内にて摩擦粉が発生することはない。よって、スライド栓の移動や過流出防止弁の弁体のリセット動作が摩擦粉によって妨げられる問題はなく、各部のスムーズな動きを維持したまま、ガス栓を長期に渡って支障なく使用することが可能となる。
また、特許文献1のように、スライド栓の押し込み時にリセットする構造では、過流出防止弁が作動した際に、ソケットを外し、スライド栓を閉とし、この状態を長期間維持しておくと、過流出防止弁の弁体が弁座に食付き、ソケットを装着しても、リセットされないことがある。これに対し、本発明のリセット構造は、スライド栓が閉状態のとき、リセット体は固定部材に押し込まれて、過流出防止弁は確実にリセットされる構造であるため、上記のようなリセット不良の問題は生じない。
本発明の第1番目の実施の形態のガス栓の通常の使用状態を示す断面図である。 本発明の第1番目の実施の形態のガス栓に採用したリセット部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態のガス栓に使用される過流出防止弁の説明図であり、(A)は通常時を、(B)は閉弁時を、(C)はリセット時の様子を示している。 本発明のの第1番目の実施の形態のガス栓の過流出防止弁がリセットされた状態を示す断面図である。 本発明の第2番目の実施の形態のガス栓の通常の使用状態を示す断面図である。 従来のガス栓の説明図であり、(A)は不使用時を、(B)は使用時に過流出防止弁が作動した状態を、(C)はリセット時の様子を示している。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係るガス栓(1)は、従来のものと同様に、ケーシング(11)の下流側開放端に、プラグ部(2)を螺合接続させたものである。
図1は、本発明の実施の形態に係るガス栓の通常の使用状態を示した断面図であり、ケーシング(11)は、上流側(図面では下側)から、ガス配管の継手(図示せず)が螺合接続される接続ネジ筒部(11a)と、過流出防止弁(5)とリセット部(10)の一部が収容される小径筒部(11b)と、小径筒部(11b)よりも大径で且つリセット部(10)の他の一部が収容される中径筒部(11c)と、中径筒部(11c)よりも大径で且つプラグ部(2)の一部が収容される大径筒部(11d)が一直線上に連続する構成となっており、大径筒部(11d)の下流側開放端(19)に形成されている雌ネジ部に、プラグ部(2)の中間位置に形成されている雄ネジ部を螺合させて接続されている。
なお、プラグ部(2)がいたずら等により不用意にケーシング(11)から外されないように、ケーシング(11)の下流側開放端(19)の雌ネジ部形成位置を貫通するロックネジ(6)を設けている。プラグ部(2)を螺合接続後、ロックネジ(6)を締め付けて、ロックネジ(6)の軸部端面でプラグ部(2)の雄ネジ部が押圧されることにより、プラグ部(2)はケーシング(11)に対して抜け止め状態にロックされる構成となる。
プラグ部(2)内には、スライド栓(21b)及びプラグ弁(21a)からなる弁装置(21)が収容されており、その上流側には、過流出防止弁(5)を具備させたリセット部(10)が直列状態に配置されている。
プラグ部(2)には切欠部(2a)が形成されており、ガス流路は、接続ネジ筒部(11a)内から、開弁状態にある過流出防止弁(5)を通って、中径筒部(11c)、大径筒部(11d)、そして、切欠部(2a)からプラグ部(2)内へと連通する構成となっている。
前記ガス流路は、過流出防止弁(5)が作動したときと、図4に示すように、スライド栓(21b)によってプラグ部(2)内の流路が遮断されたときに閉塞される。
弁装置(21)は、ソケットの押込み軸(40)によって押込まれるプラグ弁(21a)と、プラグ弁(21a)と一体的に移動可能で且つ上流側へ開放する筒部(211)を有するスライド栓(21b)とからなり、筒部(211)の底部にはバネ受け板(22)が装着されており、その中央からバネ係止部(23)が上流側へ突設している。
リセット部(10)は、図2に示すように、ケーシング(11)内を進退可能な移動部材(10a)と、両端の差込片(17)(17)がプラグ部(2)の上流端近傍に形成された溝部(20)に嵌め込まれることによりプラグ部(2)に固定される固定部材(10b)とから構成されている。
移動部材(10a)は、過流出防止弁(5)が収容される筒体(12)と、筒体(12)の下流側端部に下流側に凸となるように架設させた係合凸部(13)とからなる。
筒体(12)の下流側開放端部には、フランジ部(12a)が外方へ張り出しており、フランジ部(12a)の頂面に係合凸部(13)が突設されている。係合凸部(13)は、凸字状に二段に突出しており、その頂部(13a)には、バネ係止部(14)が突設されている。
なお、フランジ部(12a)の下面にはOリング(12b)が嵌め込まれており、筒体(12)の上流側開放端(図面では下方)からは、筒体(12)内に収容されている過流出防止弁(5)のケース体(50)の一部が露出していると共に、ケーシング(11)と筒体(12)の間には、筒体(12)を下流側に付勢するバネ(24)を設けている。
固定部材(10b)は、同図に示すように、係止板(15)とその両端から下流側に突出する両側板(16)(16)とで、図面において上方に開放する略コ字状体が構成され、両側板(16)(16)の先端から外方に向かってそれぞれ差込片(17)(17)が突出していると共に、係止板(15)の下面中央からは押圧軸部(18)が上流側へ突設している。
この実施の形態のガス栓(1)を組み立てるには、まず、係合凸部(13)の頂部(13a)に、固定部材(10b)の係止板(15)を、上流側(下方)から十字に交わるように交差させて、移動部材(10a)と固定部材(10b)を連結させる。
そして、頂部(13a)に突設されているバネ係止部(14)と、スライド栓(21b)の筒部(211)の底部に設けたバネ受け板(22)から突設させたバネ係止部(23)との間に押引バネ(28)を介在させると共に、バネ受け板(22)と係止板(15)との間にスライド栓付勢バネ(29)を介在させた状態にて、固定部材(10b)の両差込片(17)(17)をプラグ部(2)の溝部(20)に差し込んで固定部材(10b)をプラグ部(2)内にて固定する。
これにより、プラグ部(2)内に、リセット部(10)の固定部材(10b)が固定されると共に、スライド栓(21b)とリセット部(10)の移動部材(10a)とが押引バネ(28)によって連結されてプラグ部(2)内を同方向に移動可能に一体に組み付けられる。
筒体(12)は過流出防止弁(5)の樹脂製のケース体(50)が密に収容可能な大きさの円筒状に形成されていると共に、ケース体(50)の胴部中央から外方へ僅かに弾性的に張り出させたテーパ状の突起(51)が、筒体(12)内に設けた環状凹溝(12c)内にワンウェイ係合するように、過流出防止弁(5)は筒体(12)の上流側から抜け止め状態に収容される。
筒体(12)の上流側に露出しているケース体(50)を移動部材付勢バネ(24)と共に、ケーシング(11)の下流側開放端(19)から挿入する。すると、移動部材付勢バネ(24)と筒体(12)はケーシング(11)の小径筒部(11b)に上流側へ抜け止め状態に収容され、小径筒部(11b)に続く中径筒部(11c)の上流側端面には、Oリング(12b)を介してフランジ部(12a)が当接する態様で、中径筒部(11c)に係合凸部(13)が収容される。
そして、大径筒部(11d)にプラグ部(2)を差し込んでケーシング(11)に螺合接続させれば、ガス栓(1)の組み付けが完了する。
ソケットをプラグ部(2)に接続させると、図1に示すように、ソケット内の押込み軸(40)によってスライド栓(21b)が押し込まれると同時に、Oリング(12b)が中径筒部(11c)の上流側端面に当接するまで移動部材(10a)は上流側へ移動させられる。この状態にて、固定部材(10b)の押圧軸部(18)は、過流出防止弁(5)の最突出状態にあるリセット体(55)よりも下流側に位置している。
過流出防止弁(5)としては、図3に示すような、公知のものが採用可能である。
過流出防止弁(5)のケース体(50)内には、ガス圧によって、下流側へ移動する弁体(52)が収容されている。通常時においては、図3の(A)に示すように、弁体(52)は、バネ(54a)の付勢力によって、弁座(53)から離反された状態に付勢されている。
プラグ部(2)内よりも下流側にて何らかの異常が発生してガスが過流出状態になると、過流出防止弁(5)が作動して、図3の(B)に示すように、弁体(52)が、バネ(54a)の付勢力に抗して下流側へ押されて移動し、弁座(53)に圧着する。これが、過流出防止弁(5)の閉弁状態である。このとき、弁体(52)と一体の弁軸(52a)が、ケース体(50)の下流側頂面から突出した状態に位置しているリセット体(55)の近傍にまで移動する。
この閉弁状態を解除するには、ケース体(50)の下流側頂面から突出しているリセット体(55)の頂部を内部へ押し込めばよい。リセット体(55)が押し込まれることにより、リセット体(55)によって弁軸(52a)が上流側へ押され、それに伴い、弁体(52)の弁座(53)への圧着が解除される。すると、図3の(C)に示すように、バネ(54a)の弾性復帰力によって、弁体(52)は、弁座(53)から離反された元の状態に復帰することとなって開弁する。
なお、図1に示すガス栓(1)の過流出防止弁(5)は、図3の(A)の状態(開弁状態)である。
過流出防止弁(5)が作動して、図3の(B)に示す閉弁状態となった場合、下流側の異常の修復作業の際に安全面からソケットがプラグ部(2)から外される。すると、図4に示すように、スライド栓付勢バネ(29)の付勢力によって、スライド栓(21b)は下流側に移動させられ、プラグ部(2)は、閉塞される。このとき、移動部材(10a)は、押引バネ(28)に引っ張られるとともに、移動部材付勢バネ(24)に押されて下流側に移動する。
なお、図4に示すように、筒部(211)の外周面(211a)が切欠部(2a)よりも下流側のプラグ部(2)の内周面に位置することにより、プラグ部(2)内へのガス流路は遮断される。すなわち、筒部(211)の外周面(211a)が弁体として機能する構成となっている。
スライド栓(21b)が下流側に移動させられると、移動部材(10a)も過流出防止弁(5)と共に押引バネ(28)によって下流側へ引っ張られるとともに移動部材付勢バネ(24)に押される。
過流出防止弁(5)の下流側には、固定部材(10b)の押圧軸部(18)が近接して位置していることから、過流出防止弁(5)の下流側への移動に伴い、リセット体(55)が固定部材(10b)の押圧軸部(18)の上流側端面で押されてケース体(50)内へ押し込まれる。これにより、過流出防止弁(5)は開弁状態に復帰する。
すなわち、図4の過流出防止弁(5)は、図3の(C)の状態(リセット状態)を示している。
その後、新たにソケットをプラグ部(2)に接続させると、図1に示すように、ソケット内の押込み軸(40)によってスライド栓(21b)が押し込まれると同時に、移動部材(10a)が上流側に移動するから、過流出防止弁(5)のリセット体(55)は、固定部材(10b)の押圧軸部(18)から離反することとなり、リセット体(55)は、バネ(54b)の付勢力によって、図3の(A)のごとく、ケース体(50)から突出する初期状態に復帰させられる。
スライド栓(21b)とリセット部(10)との連動手段として押引バネ(28)を採用しているから、プラグ部(2)へのソケットの接続に際し、スライド栓(21b)の移動量とリセット部(10)の移動部材(10a)の移動量との間の差を押引バネ(28)の弾性によって調節及び吸収することができる。
また、ケーシング(11)の小径筒部(11c)内における移動部材(10a)の上流側には、移動部材付勢バネ(24)を介在させてあり、移動部材付勢バネ(24)の弾性によって、移動部材(10a)の移動量を調節したり吸収したりすることを可能としているが、押引バネ(28)の自由長を、移動部材(10a)を下流側に移動させて、固定部材(10b)の押圧軸(18)で過流出防止弁(5)のリセット体(55)を押圧可能に設定しておけば、移動部材付勢バネ(24)は必ずしも必要ではない。
また、図5に示すように、押引バネ(28)に替えて、移動部材(10a)の移動長さを設定した押引体(25)をスライド栓(21b)と移動部材(10a)の間に設けると共に、移動部材(10a)を下流側へ付勢するために移動部材付勢バネ(24)を設ける構成としても良い。
さらに、図示しないが、押引体(25)に替えて押込みバネを採用しても良い。
上記実施の形態のガス栓では、プラグ部(2)へのソケットの着脱にて、構成部品相互が摺擦し合う箇所は存在しないので、ガス栓(1)内に摩擦粉が発生する不都合はない。よって、摩擦粉によって構成部品が変形したり、各種バネの弾性力が弱まったりすることがないので、ガス栓(1)を長期に渡って使用することが可能となる。
(1) ・・・・・・・・・・・・ガス栓
(10)・・・・・・・・・・・・リセット部
(10a)・・・・・・・・・・・・移動部材
(10b)・・・・・・・・・・・・固定部材
(11)・・・・・・・・・・・・ケーシング
(11a) ・・・・・・・・・・・接続ネジ筒部
(12)・・・・・・・・・・・・筒体
(19)・・・・・・・・・・・・下流側開放端
(2) ・・・・・・・・・・・・プラグ部
(21b) ・・・・・・・・・・・スライド栓
(28)・・・・・・・・・・・・押引バネ
(5) ・・・・・・・・・・・・過流出防止弁
(50)・・・・・・・・・・・・ケース体
(55)・・・・・・・・・・・・リセット体

Claims (4)

  1. ケーシングの上流側開放端にガス配管接続用の接続ネジ筒部が設けられ、下流側開放端にソケット接続用のプラグ部が接続されているガス栓であって、
    ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
    作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
    前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓において、
    前記スライド栓は、前記プラグ部内の流路を閉塞するように下流方向に付勢された状態で前記プラグ部内に収容されており、
    前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
    前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
    前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
    前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
    前記連動手段は、前記スライド栓と前記移動部材を連結した押引バネであるガス栓。
  2. ケーシングの上流側開放端にガス配管接続用の接続ネジ筒部が設けられ、下流側開放端にソケット接続用のプラグ部が接続されているガス栓であって、
    ガス流路に一定以上のガスが流れたとき前記ガス流路を自動的に遮断する過流出防止弁と、
    作動後の前記過流出防止弁を初期状態に復帰させるリセット部と、
    前記プラグ部の流路を開閉するスライド栓が備えられているガス栓において、
    前記スライド栓は、前記プラグ部内の流路を閉塞するように下流方向に付勢された状態で前記プラグ部内に収容されており、
    前記リセット部は、前記過流出防止弁と一体的に移動する移動部材と、前記プラグ部内に固定される固定部材とからなり、
    前記移動部材は、前記スライド栓と連動手段を介して、前記スライド栓の進退に応じて同方向に移動可能とし、
    前記過流出防止弁は、弁体が収容されている筒状のケース体と、前記ケース体から下流側へ突出する方向に付勢され且つ前記ケース体内へ押込まれることにより作動後の前記弁体を初期位置に復帰させるリセット体を有し、
    前記固定部材は、最突出状態にある前記リセット体の突出端よりも下流側に近接して位置するように固定されており、
    前記連動手段は、前記移動部材の上流側に設けられ前記移動部材を下流側へ付勢する移動部材付勢バネと前記スライド栓と移動部材間に設けられスライド栓の上流側への移動の一部を伝える押込体であるガス栓。
  3. 請求項2に記載のガス栓において、前記押込体を押込バネとしたガス栓。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のガス栓において、前記移動部材は、過流出防止弁のケース体が上流側に抜け止め状態に収容される筒体と、前記筒体の下流側開放端に下流側へ凸となるように架設させた係合凸部とからなり、
    前記固定部材は、前記係合凸部に上流側から交差状態に係合する係合板と、前記係合板の両端から下流側へ突出する両側板と、前記両側板の端縁から各々外方へ突出する差込片と、前記係合板の中央から上流側に突設する押圧軸とからなり、
    前記プラグ部の上流側開放端近傍の内周面の所定位置には、前記差込片が嵌入可能な溝部が形成されたガス栓。
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