JP6125038B2 - 通報システム - Google Patents

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Description

本発明は、農用作業車両の通報システムに関し、農用作業車両が異常な傾斜状態となった時に通報を行う技術に関する。
従来、山間部等人里離れた場所での走行中や作業中において転倒した場合、自動的に救援のための通報をする装置が公知となっている。この通報装置は、自己位置を認識するセンサと、外部機器と通信を行う通信装置と、車体の傾斜角を検出する傾斜センサと、該傾斜センサにより車両の転倒に相当する角度を検出した時に前記外部機器へ自己位置を通報する通報装置を設ける構成となっていた(例えば、特許文献1参照)。また、イグニッションスイッチをオフとした後に傾斜を検知する第二の振子を支持する第一の振子を固定して、その後、駐車中のレッカー等で持ち上げられて、車両が傾いて第一の振子が設定角度以上傾くと、警報を発して、盗難を未然に防ぐようにした技術が公知となっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−265320号公報 特開昭61−84514号公報
特許文献1の技術において、農用作業車が車道から圃場に入るときや、畦越えするときや、移動のためにトラックの荷台に積み込み降ろす時や傾斜地の作業時等、転倒に近い角度に達することがあり、この場合、オペレータは危険な状態になると察知して瞬時に危険回避行動をとり転倒を避けて復帰させることがある。このように瞬時でも転倒に相当する角度となると従来では通報してしまうので、誤報となってしまう。この誤報を避けるためにリセットボタンが設けられているが、傾斜角度が大きいときにリセットボタンを操作することは難しく、また、リセットの状態にしておくと解除を忘れて肝心な転倒時に通報されないような事態も発生するおそれがあった。また、前記特許文献2の技術において、車両が設定角度以上傾斜すると警報が発せられるが、元の傾斜角度に戻すと警報は停止する。農用作業車の場合、クレーンにより吊り上げてトラックに載せて持ち去る場合(盗難)がある。この場合農用作業車は大きく傾かないため、警報を発することなく盗難される場合がある。また、農用作業車が住宅から離れた場所に格納されていたり、圃場に置かれていたりすると、警報が発せられても周囲に気づく人がおらず、そのまま持ち去られる場合がある。
本発明は、以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、キースイッチをオフとして電源がオフの非作業時に、機体の異常な傾斜状態が発生すると、警報を発するとともにユーザーや販売店等の関係者に通報して盗難を防止し、走行中や作業時においては、転倒角度以上傾斜した状態が設定時間以上続くと転倒等の異常な傾斜が発生したと判断して、警報を発するととともに関係者に通報するようにするものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、農用作業車の制御装置と、管理センターの管理サーバと、端末装置とを通信装置を介して通信可能に構成された通報システムにおいて、前記制御装置には農用作業車の傾斜角度を検出する傾斜検出手段が接続され、前記制御装置は農用作業車のキースイッチがオフされたときに前記傾斜検出手段が検出した第1傾斜角度を記憶して省電力待機モードとし、省電力待機モードにおいて前記傾斜検出手段により検出された第2傾斜角度と第1傾斜角度との差が設定角度以上となると、前記管理サーバに対して盗難であることを通報するものである。
請求項2においては、前記制御装置は農用作業車のキースイッチがオンされたときに前記省電力待機モードを解除し、その後、前記傾斜検出手段により検出された第3傾斜角度が前記設定角度とは異なる他の設定角度以上である状態が設定時間以上継続すると前記管理サーバに対して転倒であることを通報するものである。
請求項3においては、前記制御装置は、前記省電力待機モードを解除している間、前記端末装置が備えるディスプレイに、農用作業車の機体の傾きを認識可能な表示を行うものである。
請求項4においては、前記省電力待機モードは、農用作業車が備えるバッテリの消費電力を限りなくゼロに近づけるモードであって、前記省電力待機モードにおいて前記制御装置は、バッテリの電圧を定期的に前記管理サーバに送信するものである。
請求項5においては、農作業車はダッシュボードを備えて、前記キースイッチは前記ダッシュボードに設けられ、前記キースイッチの上部であって前記ダッシュボードの上部には前記端末装置を取り付け可能なホルダが設けられるものである。
本発明によれば、クレーン等により停止中の農用作業車が吊り上げられて、傾斜検知手段の値が設定角度以上となる異常傾斜状態となると、警報が発せられ同時に通報もされるので、盗難に対して迅速に対応できる。
また、走行中や作業中においては、異常な傾斜状態が続くことにより、農用作業車が転倒したか確実に分かり、周囲に異常が生じていることを知らせるとともに、家族や販売店やサービスマン等の登録した関係者に通報して救援を求めることができる。また、誤報をなくすことができ、転倒に対して迅速に対処できる。
遠隔監視通報システムの概略図。 制御ブロック図。 異常発生時の通報制御フローチャート。 変速装置の正常時と異常時を示す図。 農用作業車の省電力待機モード時の制御フローチャート。 バッテリ上がり時の管理サーバの制御フローチャート。 農用作業車の省電力待機モード時の他の実施形態の制御フローチャート。 農用作業車の転倒時の制御フローチャート。 管理サーバの通報制御フローチャート。 携帯端末を使用した制御ブロック図。 携帯端末をダッシュボードに取り付けた状態を示す図。 携帯端末の画面を示す図。
本発明の遠隔監視システムについて、監視する農用作業車1をトラクタとし、該農用作業車1には作業機としてロータリ耕耘装置が装着された実施形態について説明する。但し、農用作業車1はトラクタに限定するものではなく、コンバインや田植機等でもよい。
図1、図2において、農用作業車1には、作動状態を検出するために各種センサが取り付けられており、各センサは制御装置10と接続されている。センサ類(検知手段)として、バッテリ7の電圧を検出するバッテリ電圧検知手段となる電圧センサ21やエンジン回転数センサ22や冷却水温度センサ23や油圧センサ24や本機の傾斜を検知する傾斜センサ25や作業機の高さを検知するためにリフトアームに設けた角度センサ26や前後進切換レバーの操作位置を検知する前後進切換レバー位置センサ28等があり制御装置10と接続されている。
制御装置10は、演算手段となるCPU、記憶装置となるROM・RAM、入出力インターフェース等を備え、それぞれバスで接続される構成であってもよく、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であってもよい。ROMは各種制御プログラムを格納し、RAMはデータの格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用される。また、制御装置10には計時手段としてタイマを備える。
また、制御装置10には表示手段31が接続され、表示手段31はダッシュボード上等運転者から容易に見える位置に配置される。表示手段31にはエンジン回転数やPTO回転数や水温や燃料残量等の表示の他に、故障や異常が生じたときの原因の表示や警報モニタや設定値等を表示できるようにしている。なお、表示手段31はタッチパネル等で構成してもよく、設定値の変更等はテンキーを表示させて数字を入力したり、増減ボタンを表示させて数字を増減させるようにすることもできる。前記制御装置10には操作手段32が接続されている。操作手段32は作業機昇降のための昇降操作スイッチやPTOスイッチや点灯スイッチやモードの切替操作手段等である。キースイッチ36も含めることができる。
また、制御装置10には測位装置33と接続されている。測位装置33は、GPS(米国)や準天頂衛星( 日本) やグロナス衛星(ロシア)等の衛星測位システム(GNSS)を利用して、農用作業車1の現在位置を精度よく測位するものである。本実施形態では、GPSを用いて測位する。農用作業車1にはGPSアンテナが設けられて測位装置33と接続され、GPS衛星35・35・・・からの信号を受信し、観測されたデータを解析して農用作業車1の現在位置を測位する。こうして得られた位置情報は制御装置10に送信される。制御装置10では記憶装置に記憶させた地図データ(情報)に現在位置を照合させ表示手段31で表示できるようにしている。この地図データは、インターネットに公開されている地図データや地図メーカー等が配信している地図データやカーナビ地図データ等を用いてもよい。
前記制御装置10には通信装置34が接続され、該通信装置34は高速データ通信サービス4を介して管理センター2に設ける管理サーバ3の通信装置41と通信可能としている。高速データ通信サービス4は、公衆電話網(携帯電話等の移動体通信も含む)やインターネットを介して相互にデータを送受信できるものである。管理サーバ3はメーカーの所定の場所に設置される。
管理サーバ3は、送信されたデータやキーボードやマウス等の操作手段からの命令等を入力する入力部、入力されたデータやプログラム等を記憶する記憶部、データを出力する出力部、通信や各処理部を制御したり演算したりする制御部、出力部からのデータを表示する表示部等を備える。前記制御部には遠隔監視手段を備える。前記記憶部には情報ファイルがデータベース化されて格納されており、制御部により入力されたデータをファイルに作成したり、登録したり、更新したり、演算処理したり、出力したりできるようにしている。情報ファイルはユーザー毎に作成され、ユーザーID((顧客情報: 所有者の氏名、住所、年齢、電話番号、メールアドレス等の情報)、本機や作業機の種類や型式、修理や点検等の機体情報、天気や気温や降水量等の気象情報、地図情報、設置場所や作業地情報(位置情報)、作物毎の耕耘情報や播種情報や除草情報や施肥情報や防除情報や収穫量情報等の作業情報、圃場毎の土壌の質や硬さ等の土壌情報、各種作物の播種時期や播種量や移植時期や防除時期や管理作業や収穫時期や収穫量等の作物情報等が記憶される。
また、管理サーバ3からは、通信装置41より高速データ通信サービス4を介して関係者、ユーザー6( 他の耕作者や営農等を含む) の携帯電話6aまたはパーソナルコンピュータ等の端末装置6b、及び、販売店8のパーソナルコンピュータ等の端末装置8aやサービスマンの携帯電話8b等にアクセス可能として、メールの送受信やその他の情報の検索、閲覧、書き込み等を可能としている。また、メーカーや支店、販売店8等においては、LANを介して情報の検索、閲覧、書き込み等を可能としている。
次に、農用作業車1に異常が発生した時の制御について図3より説明する。前記農用作業車1の始動時や作動時において、異常(故障)が発生すると(S1)、異常の部位情報と異常の現象情報が検出され(S2)、制御装置10は、この異常の部位情報と異常の現象情報から緊急度が判断される(S3)。そして、この異常の部位情報と異常の現象情報と緊急度とともに、顧客情報、つまり、顧客名と、農用作業車1の機種と現在位置が管理サーバ3に送信される(S4)。なお、緊急度の判断は管理サーバ3で行ってもよい。
管理サーバ3では、データベースに記憶されている機種情報と、異常の部位情報と、異常の現象情報と、過去の修理情報と、リコール情報等を参考に、予想される異常の原因と修理方法を取捨選択して取得する。また、管理サーバ3では、複数の修理依頼要請(サービスマンコール)があると、緊急度および通報時刻に応じて優先順位が設定される。前記機種情報と、異常の部位情報と、異常の現象情報と、過去の修理情報と、リコール情報と異常の原因情報と、修理情報と、顧客情報と、位置情報と、緊急度とを担当するサービスマンの端末装置8aまたは携帯電話8bまたは両者に通報する(S5)。こうして、サービスマンは緊急度に応じて設定された優先順位に従って顧客を訪問し、修理等を行う。
前記農用作業車1に発生する異常の部位としては、エンジン、変速装置、機体、操向装置、作業機、電気系統等に分けられ、例えば、エンジンの異常の現象としては、始動できない、回転数が上昇しない、回転変動がある、エンストする、黒煙が出る、冷却水温度が高い、油圧が上昇しない等である。変速装置の異常の現象としては、変速できない、異音がする、設定変速速度と実際の変速位置が一致しない等である。機体の異常の現象としては、ぶつかり変形した、壊れた、ボンネットが開かない、ボルトが外れた等である。操向装置の異常の現象としては、ハンドルが回転できない、操作力が大きい、ステアリングシリンダが作動しない等である。作業機の異常の現象としては、ロータリが回転しない、作業機が昇降できない、深さ調節ができない、異音がする、カバーが変形した等である。電気系統の異常の現象としては、セルモータが回らない、ライトが点灯しない、表示しない、ホーンがならない等である。これらの異常はセンサにより検出されるが、オペレータがタッチパネル等の入力手段から直接入力してもよい。
前記緊急度は、複数段階に分けられる。本実施形態では、「高」「中」「低」の3段階に分けているが、それ以上の段階を設けてもよく、また、数字やアルファベット等で表現してもよく限定するものではない。具体的には、「高」「中」「低」の3段階に分けた場合、緊急度「高」は、操向ができない、作業ができない状態であり、エンジンが作動しない場合や走行できない場合や作業機が作動しない場合である。緊急度「中」は、走行及び作業は可能であるが、停止する可能性がある状態であり、速度が上昇しない場合や異音がする場合や高さ等の調整ができない場合等である。緊急度「低」は、走行及び作業には影響しないが修理が必要な状態であり、機体が変形した場合やライトが点灯しない場合や摩耗して交換時期に達した場合等である。
前記顧客情報は、農用作業車1を所有する顧客名と、農用作業車1の本機(トラクタ)の機種(型式や年式等)と作業機の機種(型式や年式等)と現在位置等からなり、現在位置は測位装置33により測位されて制御装置10に送信され、緯度・経度等で表現できるようにしている。
一方、管理サーバ3に送信された異常の部位情報と異常の現象情報と顧客情報から、データベースに記憶されている過去の修理情報とリコール情報等を参考にして、発生した異常に対して予想される異常の原因と、その異常を解消する修理方法がリストアップされる。例えば、異常発生部位が過去に修理されていると、同じ原因で再度発生することが考えられるので、過去の異常の原因とその修理方法をサービスマンに送信する。また、異常発生部位がリコールの対応部位であると、そのリコールに対応した部品と交換方法をサービスマンに送信する。また、その他の異常の場合には、その他のユーザーの異常履歴やその修理履歴から、同じ異常がないかを検索して、同じ異常やその異常に近い異常をリストアップし、その異常の原因や可能性のある原因と修理方法や対処方法をサービスマンの端末装置8aまたは/ 及び携帯電話8bに送信する。
サービスマンは、前記情報を管理サーバ3から受け取ることで、異常内容や対処方法が容易に認識でき、農用作業車1が位置する現地に出発する前に、対処に必要な部品や工具等を準備することができる。よって、現物を見てから必要な部品を取りに戻るような無駄な時間を浪費することがなく、また、修理の手順も予め理解できるので、効率よく修理作業を行うことができ、修理に対する時間も短縮できる。
次に、具体例として、変速装置に異常が生じた場合について説明する。変速装置は、本実施形態では油圧式無段変速装置とし、可動斜板をモータ等の変速アクチュエータ37により傾倒させることにより変速可能とし、可動斜板の傾倒角度(実斜板角)は斜板角センサ29により検知され、斜板角センサ29及び変速アクチュエータ37は制御装置10と接続されている。また、主変速レバーの回動基部にはレバー位置センサ28が配置され制御装置10と接続し、主変速レバーを回動した変速速度設定角(目標斜板角)が検出され、制御装置10に入力される。
このような構成において、図4に示すように、時間T1までは目標斜板角と実斜板角が略追随して正常な状態となっている。時間T1以降は目標斜板角と実斜板角がかけ離れた状態となり、制御装置10は、目標斜板角と実斜板角との差が設定値以上となり、その離れた状態が設定時間以上続くと、異常と判断する。この異常の部位は変速装置であり、異常の現象は変速目標値と実変速値が異なることである。この異常の部位と現象から緊急度が判断される。この異常は走行および作業は可能であるため、「中」と判断され、管理サーバ3に送信される。
管理サーバ3では、データベースに前記異常の事例がないか検索される。以前にこの農用作業車1に同じ症状が発生していれば、同じ異常と判断され、以前と同じ対策がサービスマンに送信される。以前に同じ症状が発生していないと、他の農用作業車1で同じ異常が発生していないか検索し、あればそれに対応した対策が送信され、ない場合はその異常に近い対処できる対策が検索されサービスマンに送信される。この異常の原因としては、モータの故障やモータ駆動回路の故障や斜板の回動支持部またはモータとの連結部の不良等が考えられ、その対策として、部品の交換または清掃等の対応策が同時に送信される。また、複数の修理要請がある場合には、緊急度に応じて優先順位を決めて、緊急度と優先順位をサービスマンに送信する。
サービスマンは、異常の内容や対処方法や緊急度や優先順位等と同時に、異常が発生した農用作業車1の現在位置も送信されてくるので、サービスマンはどのユーザーにどのような異常が発生したか瞬時に判断できて、効率よく現場へ行くことができる。
以上のように、農用作業車1の制御装置10と管理センター2の管理サーバ3とユーザーの端末装置8aとを通信装置34・41を介して通信可能とし、農用作業車1には測位装置33と異常の検出手段とを備えて前記制御装置10と接続し、制御装置10は異常が発生すると異常内容から緊急度を判定して管理サーバ3に送信し、管理サーバ3は、複数の修理要請がある場合、緊急度に応じて優先順位を決めてサービスマンに通報するので、サービスマンは異常内容を吟味して緊急度や優先順位を判定する必要がなく、速やかに修理現場へ行くことができる。
また、前記サービスマンへの通報には、顧客情報と、現在位置情報と、機種情報と、異常の部位情報と、異常の現象情報と、異常の原因情報と、異常に対する対処情報と、緊急度が含まれるので、顧客情報と現在位置情報とによりサービスマンは迷うことなく速やかに現場へ到達することができる。また、機種情報と異常の部位情報と異常の現象情報と異常の原因情報と異常に対する対処情報とにより、現場へ行く前に異常内容を把握して対策を考えることができ、作業時間を短くでき、必要な部品も用意することができ、無駄に現場とサービスセンターを往復する必要がなく、効率よく修理を行える。また、緊急度が分かるため、後回しにする顧客に事情や応急処置や到達時間等を連絡することができ、信頼性を落とすことがない。
また、前記緊急度は、複数段階、例えば、「高」「中」「低」の3段階に分けられるので、サービスマンは複数の修理要請があっても、各顧客の緊急度を覚えやすく、優先順位も立てやすく、時間配分も立てやすくなる。
次に、前記農用作業車1の傾きに異常が発生したときに通報する制御について説明する。前記農用作業車1のキースイッチ36をオフとすると、バッテリ7の消費電力を限りなくゼロに近づける省電力待機モードとなり、設定された時間となると自動的に起動して必要データを取得し、管理サーバ3に送信するようにしている。本実施形態では、必要データとして、バッテリ7の電圧と、農用作業車1の現在位置と、この情報を取得した時間(日時)が送信される。なお、キースイッチ36がオンの状態では、機体情報や作業情報等が管理サーバ3に適宜送信される。
前記バッテリ7の電圧は、電圧センサ21により検知され、現在位置は測位装置33により測位されて制御装置10に送信され、時間は制御装置10の時計機能から計時され、通信装置34より高速データ通信サービス4を介して管理サーバ3に送信される。
つまり、図5のフローチャートに示すように、キースイッチ36をオフとすると(S21)、省電力待機モードとなり(S22)、設定時間になると(S23)、前記必要なデータ(バッテリ電圧情報、位置情報、時間情報)が取得され(S24)、この情報は管理サーバ3に送信される(S25)。キースイッチ36がオンされると(S26)、省電力待機モードが解除され(S27)通常の走行や作業が行われる。キースイッチ36がオンされないと、ステップS22に戻る。なお、前記設定時間は、予め指定した時間であり、例えば、夜の3時間と昼の3時等であり、その時間は任意に変更でき、1日の送信数も任意に変更できるものとする。前記キースイッチ36がオフであれば、定期的に前記情報が送信され、バッテリ7の電圧管理と盗難がないか検知するようにしている。
管理サーバ3に備える遠隔監視手段では、図6に示すように、所定の農用作業車1において前記予め指定した設定時間になると(S10)、所定の農用作業車1からデータ受信があったか判断する(S11)。この設定時間は受信のために少し余裕を持たせた時間内とする。受信がない場合は、バッテリ7から電力が供給されずに送信できない状態であるので、バッテリ7が放電したか、バッテリ7を外されて盗難にあったか、故障状態であるか、のいずれかであるため、販売店(サービスマンも含む)8及びユーザー6等の予め登録した関係者が所有する端末装置8a・6bや携帯電話8b・6aに通報する(S12)。この通報はメールで通知される。但し、録音された音声により電話で通知することも可能である。
一方、販売店(サービスマンも含む)8及びユーザー6等の関係者はメールが送られてくると、読んだこと(受信したこと)を確認できるように返信のメールを送る。この返信をすることで、繰り返しメールが送信されないようにしている。よって、管理サーバ3は返信メールの作成と送信にかかる設定時間経過後(S13)に返信メールが届いたか確認する(S14)。返信メールが届くとステップS10に戻り、返信メールが届いていない場合には、再度通報し(S15)、ステップS13に戻り、返信メールが届くまで繰り返す。こうして、盗難にあった場合、被害にあってからの対応が遅れないようにしている。また、バッテリ上がりの場合でも通報するようにし、バッテリ7が過放電して、バッテリ7を傷めることを未然に防止するようにしている。なお、データを管理サーバ3へ送信する時間は、他のユーザーの農用作業車1からのデータ送信と重なり集中しないように、設定時間は管理サーバ3側が指定したり、時間をずらせるように予め設定しておいてもよい。また、再通報の回数は予め設定しておくこともできる。
前記ステップS11において、所定の情報の受信があった場合、バッテリ電圧が設定電圧以上であるか判断する(S16)。設定電圧未満であると、充電を促すように通報する(S17)。この場合緊急を要しないため、通報のみに留める。これは、真夜中に通報する場合もあるからである。
バッテリ電圧が設定値電圧よりも高い場合は、測位装置33で測位した現在位置が設定範囲内にあるか判断する(S18)。設定範囲内にない場合はステップS12に移行し、販売店(サービスマンも含む)8及びユーザー6等の関係者に通報する。これは、盗難の可能性が高いため緊急を要するからである。なお、前記設定範囲は、農用作業車1が格納される位置から設定範囲内、または、格納位置から作業が行われる圃場が位置する最長の距離の範囲であり、任意に変更可能としている。設定範囲内にあると前記検出した情報を記憶装置に記憶させて(S19)ステップS10に戻る。なお、盗難時には、最初にバッテリを外す可能性があるため、制御装置10は予備バッテリと並列接続して、盗難時やバッテリ上がりのときに予備バッテリで駆動することもできる。
また、前記ステップS18において、盗難の可能性が高いと判断した場合には、データを送信する時間の間隔を短くし、測位した現在位置を逐次送信するように制御する。こうすることで、盗難車両を追跡できるようになり、犯人逮捕の援助となる。さらに、盗難と判断した場合には、管理サーバ3から農用作業車1に対して、エンジンがかからないように指令を発するようにすることもできる。
また、農用作業車1のバッテリ電圧と現在位置の検出は、キースイッチ36をオフとしてから設定時間毎に行うようにすることも可能である。この場合、キースイッチ36をオフとすると、農用作業車1の現在位置を測位してから省電力待機モードに移行するようにする。このように省電力待機モードに入る前に現在位置を測位することで、計時開始前と設定時間後の位置を比較し、位置が異なると、盗難されたと容易に判断できる。
省電力待機モードに入った後は、設定時間経過後毎にバッテリ電圧を検知し、現在位置を測位し、前記同様に、データの報知がないと通報し、データが報知された時は、バッテリ電圧が設定電圧未満であるか、現在位置が設定範囲内に位置しているか判断し、バッテリ電圧が設定電圧未満であると販売店(サービスマンも含む)8及びユーザー6等の関係者に通報し、また、現在位置が設定範囲外に位置しているときも販売店(サービスマンも含む)8及びユーザー6等の関係者に通報する。
また、設定時間経過毎に起動する構成であると、設定時間が長い、つまり、検出の間隔が長いと、盗難されてからの移動距離が長くなるため、追跡にも時間がかかってしまう。そこで、前記省電力待機モード(非走行、非作業)の状態において、機体が傾斜すると盗難と判断して警報を発し通報するように制御することもできる。即ち、図7に示すように、キースイッチ36をオフとすると(S31)、傾斜検知手段となる傾斜センサ25から現在の傾斜角度α1を検知して、その検出値を記憶装置に記憶させ(S32)、省電力待機モードとする(S33)。そして、省電力待機モードのときに、傾斜センサ25の値が変化すると(S34)自動的に起動して傾斜センサ25からの検出値α2を入力して(S35)、キーオフ時の傾斜角度α1との差と設定角度βとを比較する(S36)。設定角度β以上となると、盗難されている状態であると判断して警報を発し(S37)、管理センター2の管理サーバ3に盗難であることを発信し(S38)、管理サーバ3から前記同様に(ステップS12以降)ユーザー6や販売店8やサービスマン等の関係者に通報する。
前記ステップS34において、機体の傾斜に変化がない状態において、キースイッチ36がオンされると(S39)、待機モードが解除され(S40)通常の走行や作業が行われる。キースイッチ36がオンされないと、ステップS33に戻る。但し、前記再起動は、前述のように設定時間経過する毎に傾斜センサ25により傾斜角度を検出し、変化があると警報を発し、通報するようにしてもよい。
また、前記設定角度βは緩傾斜角度としている。つまり、農用作業車1がクレーンにより吊り上げられて盗難される場合、吊り上げられたときの角度変化はあまり大きくない。即ち、大きく変化するとバランスが崩れて倒れてしまうので、あまり傾斜させないようにして移送する。従って、設定角度βは緩傾斜角度としており、例えば、前記設定角度βは±3度程度としている。前記傾斜センサ25は、作業機装着装置を介して装着したロータリ耕耘装置を角度制御するために、通常製造時に取り付けられているため、新たに設ける必要がなく、ソフトの追加で容易に盗難防止システムを構築することができる。なお、傾斜を検知する手段は傾斜センサ25に限定するものではなく、角速度センサや加速度センサ等で構成することも可能である。
前記警報を発する手段としては、ブザー42を鳴動させたり、ホーン43を鳴らしたりする。同時に、方向指示器44を点滅させたり、ライト45を点灯させたりする。さらに、通信装置34から前記高速データ通信サービス4を介してユーザー6及び販売店8またはサービスマン等の関係者にメールを送信する。この場合も前記同様に、メールを受信して読んだことを確認するまで設定時間毎に再送信される。この再送信の間隔は例えば、5分間隔毎である。なお、この設定時間は任意に変更可能とする。
この警報が発せられると、ユーザー6またはサービスマンが所有する端末装置6b・8aでのみ警報の発報や通報を停止できるようにする。例えば、暗証番号を入力したり、停止用のキーを操作したりしないと停止できないようにする。こうして、傾斜角度が元の角度に戻されても警報を発し続け、容易に警報を停止できないようにして盗難されないようにしている。
さらに、農用作業車1には角速度センサも設けられているため、この角速度センサを用いてその検出値から盗難を判断してもよい。角速度センサは本機の揺れを検知できるため、クレーンで吊り上げられて盗難される場合に容易に検知して盗難を判断できる。
また、傾斜センサ25で盗難を判断する制御に代えて、振動スイッチ27を設けて制御装置10と接続し、省電力待機モード時において、振動が加えられるとオンして省電力待機モードから復帰し、警報を発し、ユーザー6や販売店(サービスマンも含む)8等の関係者に通報するようにしてもよい。なお、この振動スイッチ27による検出は省電力待機モードに入ってから設定時間経過後から有効とする。つまり、キースイッチ36をオフとした後に、座席から離れるときや周囲から移動するときに機体に触れて振動を与える可能性があるから、完全に離れるための時間経過後に振動を検知するようにするのである。
以上のように、農用作業車1の制御装置10と管理センター2の管理サーバ3と登録した関係者が所有する端末装置6b・8a(携帯電話6a・8bを含む)とを通信装置34・41を介して通信可能とし、農用作業車1には傾斜センサ25を備えて前記制御装置10と接続し、制御装置10はキースイッチ36をオフとした省電力待機モード時に、傾斜センサ25の検出値が緩傾斜の設定角度以上となると、警報を発するとともにユーザー6及び販売店(サービスマンも含む)8等の関係者に通報するので、農用作業車1がクレーン等により、車両が吊り上げられて、傾斜センサ25の値が設定角度以上になると、警報が発せられ同時に通報もされ、盗難に対して迅速に対応できる。
また、前記通報は、返信がないと設定時間毎に通報が繰り返されるので、通報を看過することがなく、盗難防止策を迅速に対処できる。
また、前記警報が発せられると、ユーザーまたはサービスマン等の関係者が所有する端末装置でのみ警報を停止できるので、ユーザーまたはサービスマンが駆けつけるまで警報を発し、盗難抑制高価を高めることができる。
そして更に、走行時や作業時に、前記農用作業車1が誤って転倒した場合、警報を発して家族や販売店やサービスマン等の関係者に通報するようにしている。すなわち、農用作業車1が転倒したかどうかを判断するために、図8のフローチャートに示すように、農用作業車1は停止しているときに転倒することはないので、キースイッチ36がオンであるか検知し(S51)、キースイッチ36がオンであると、走行しているかを前後進切換レバーセンサ30により検知される前後進切換レバーの位置がニュートラルかどうかを判断する(S52)。ニュートラルであると停止しており、ニュートラル以外の位置であると、走行していると判断でき、走行しているときに傾斜センサ25の検出角度が転倒の可能性がある設定角度以上であるか判断する(S53)。機体が設定角度未満であると、転倒せず通常の走行となっている。但し、前記走行しているかの判断は、前後進切換レバーの位置に限定するものではなく、主変速レバーの位置や、副変速レバーの位置や車速等を検知してもよい。
前記傾斜センサ25の検出値が転倒可能な設定角度以上であると、転倒の可能性があり、この状態が設定時間以上続いたか判断する(S54)。設定時間未満であると畦越えや道路から圃場に入るときに傾斜し転倒に至らず通常の角度に復帰したことになり、設定時間以上続くと転倒して元の状態に戻すことができない状態となっていることが想定できる。なお、前記設定角度及び設定時間は任意に変更可能としている。
前記傾斜センサ25の値が設定角度以上であって設定時間以上続くと転倒したと判断でき、警報を発する(S55)。警報は周囲に転倒していることがわかるように、音では、本機に搭載しているブザー42を鳴動させたり、ホーン43を鳴らしたりする。また、光では、方向指示器44を点滅させたり、ヘッドライト45を点灯させたりする。さらに、関係者に通報し救援を求める(S56)。関係者とは、転倒した機体のユーザーの家族や販売店やサービスマン等の関係者であり、予め登録しておく。
関係者に通報するために、制御装置10は通信装置34により高速データ通信サービス4を介して管理サーバ3に転倒したことを通報する。管理サーバ3は登録された関係者にメールを送信する。ただし、制御装置10から直接関係者にメールを送信することも可能である。また、メールに加えて電話による音声の通報も可能である。前記メールの送信内容は、転倒して救助を求めることに加えて、転倒発生時間、転倒車両の持ち主名(事業者等)、機種、号機(車番、製造番号、登録番号等)、転倒した現在位置(地図上に表してもよい)等である。
また、図10に示すように、前記転倒を検知するための傾斜を検知する手段や測位装置は、携帯電話やスマートフォンやタブレット等の携帯端末12に備えられる前後・左右・上下と3方向の加速度を一度に計測できる傾斜センサ(3D加速度センサ)13やGPSを利用した測位装置14を用いることも可能である。通報制御は前記と同様に行われる。前記傾斜センサ13は、例えばジャイロセンサで構成される。該携帯端末12は、図11に示すように、農用作業車1の運転席38近傍にオペレータが容易にディスプレイ12aが見えるように着脱可能に取り付けられる。携帯端末12は本実施形態では、ダッシュボード39の側部から突設したホルダ40に取り付けられるが、取付位置、取付方法は限定するものではなく、ステアリングハンドルの前方やキャビン仕様ではフロントガラスの側部等に取り付けることもできる。
前記携帯端末12は農用作業車1の制御装置10と通信装置34を介して通信可能としている。携帯端末12の制御装置15には予め制御プログラム(転倒時通報制御アプリ)をインストールしておき、農用作業車1のキースイッチ36をオン(スタンバイ状態)すると、携帯端末12と通信を開始し、この通信が相互に行われたことを制御装置10および携帯端末12の制御装置15が認識すると、通報制御が開始されるようにしている。ただし、ホルダ40に通信して通報制御を開始するスイッチや接続ジャック等を設けてもよい。
携帯端末12を用いた通報制御が開始されると、農用作業車1に取り付けられた携帯端末12のディスプレイ12aには、農用作業車1の傾斜が表示される。この表示は、例えば図12に示すように、農用作業車1の側面図と正面図が表示され、機体が傾斜するとその傾斜に合わせて機体の側面図と正面図が傾いた表示となる。こうして、機体の傾きが容易に認識できるようにしている。但し、その表示方法は限定するものではなく、前後左右の傾斜角度を数字で表示してもよい。
そして、制御装置15は所定時間毎に傾斜センサ13からの検出値を取得し、設定角度を越えていないか判断する。傾斜センサ13の検出値が転倒の可能性が大きくなる転倒可能な設定角度に農用作業車1が傾斜すると、音声または音による警報が携帯端末12より発せられ、危険状態であることをディスプレイ12aに表示する。更に傾斜して転倒した場合には、「あと○秒でアラームと緊急連絡をします」および「大丈夫(キャンセル)」ボタンを表示すると同時に、前記警報よりも更に大きい警報を発する。この転倒したことは、前記同様に、傾斜角度が急激に変化し、前記転倒可能角度以上の状態が継続するので容易に認識することができる。
転倒後において、オペレータはダメージが小さく、容易に復帰できるような状態であれば、前記「大丈夫」ボタンを押す。大丈夫でないときは、携帯端末12から自動的に事前に登録された関係者に携帯電話回線(高速データ通信サービス4)を利用して自動的にメールが送信される。ただし、携帯端末12から管理センター2を介して関係者にメールを送信してもよい。このメールには転倒したことと、機体情報、顧客情報、位置情報、加速度等が同時に送信される。このとき更に、携帯端末12に備えられるカメラを利用して、現在の状態を撮影し、その画像または映像を同時に送信して、受け取った側のディスプレイで表示できるようにしてもよい。また、位置情報から、地図と現在位置をディスプレイに表示させてもよい。
上記のように、農用作業車1の制御装置10とオペレータの携帯端末12とを通信装置34を介して通信可能とし、前記携帯端末12は傾斜センサと測位装置を備え、農用作業車1にはキースイッチ36と前後進切換レバー位置センサ28を備えて前記制御装置10と接続し、制御装置10はキースイッチ36がオン、前後進切換レバーがニュートラル以外の位置となり、携帯端末12が備える傾斜センサ13の検出値が転倒可能な設定角度以上で設定時間以上継続すると、携帯端末12は警報を発するとともに関係者に現在位置と転倒したことを通報するので、携帯端末2を利用して傾斜角度を容易に認識でき、農用作業車1に測位装置や傾斜センサや警報装置を設ける必要がなくなり、コストを低減化を図ることができる。
前記転倒したことを農用作業車1または携帯端末12から管理サーバ3に通報されると、図9に示すように、管理サーバ3は関係者にメールにより通報する(S61)。メールが送信された関係者において、メールが読まれないと、転倒して放置されたままとなり、負傷している場合も考えられるので、迅速に救援する必要がある。そこで、既読確認のための返信のメールが送られてこないと、繰り返しメールを送信するようにしている。つまり、管理サーバ3は返信のメールが作成される時間と送信にかかる時間を考慮した設定時間経過後(S62)に返信メールが届いたか確認する(S63)。返信メールが届くと再通報を停止し(S65)、返信メールが届いていない場合には、再度通報し(S64)、ステップS62に戻り、返信メールが届くまで繰り返す。こうして、農用作業車1が転倒した場合、転倒してからの対応が遅れず、確実に誰かが救援してくれるようにしている。なお、前記メールを受信して読んだことを確認できず再送信される間隔は、例えば、5分間隔程度としている。この設定時間は任意に変更可能としている。また、パーソナルコンピュータ等では、起動するまで受信確認ができず、メールが多く溜まってしまうので、関係者の誰かが確認すると、再通報を停止するようにすることも可能である。
以上のように、農用作業車1の制御装置10と管理センター2の管理サーバ3と関係者の端末装置8a・6bとを通信装置34・41を介して通信可能とし、農用作業車1には測位装置33と傾斜センサ25とキースイッチ36と前後進切換レバー位置センサ28を備えて前記制御装置10と接続し、制御装置10はキースイッチ36がオン、前後進切換レバーがニュートラル以外の位置、傾斜センサ25が転倒可能な設定角度以上が設定時間以上継続すると、警報を発するとともに関係者に現在位置と転倒したことを通報するので、農用作業車1が転倒したときに誤報されることなく確実に関係者に通報され、通報された関係者は転倒した位置が分かるため、速やかに救援に駆けつけることができる。
また、農用作業車1の制御装置10とオペレータが所有する携帯端末12とを通信装置34を介して通信可能とし、前記携帯端末12は傾斜センサ13と測位装置14を備えて農用作業車1の所定位置に取り付けるとともに、前記制御装置10は走行または作業状態であって、前記携帯端末12が備える傾斜セン13サの検出値が転倒可能な設定角度以上で設定時間以上継続すると、前記携帯端末12は警報を発するとともに、登録した関係者が所有する端末装置6b・8a(携帯電話6a・8b)に現在位置と転倒したことを通報するので、農用作業車1の現在位置や傾斜状態を携帯端末12を用いて容易に認識することができるようになり、農用作業車1自体には傾斜センサと測位装置と警報装置と登録した関係者の端末と通信するための通信装置を設けることなく、携帯端末12を利用して、転倒通報装置を構成することができるようになり、コスト低減化が可能となる。
前記通報は、返信がないと設定時間毎に通報が繰り返されるので、関係者が知らないうちに受信され、そのまま放置されることがなく、誰かが転倒を認識して確実に救援することができる。
また、前記警報は、ブザー42やホーン43等を鳴動させる音と、方向指示器44やライト45等を点灯・点滅させる光により行うので、転倒してオペレータが動けない状態であっても、警報を発して周囲に異常が発生したことを知らせることになり、救援を求めることができる。
本発明は、傾斜センサと通信装置と警報装置とを備えた農用作業車や建設機械等に利用可能である。
1 農用作業車
2 管理センター
3 管理サーバ
6 ユーザー
6b 端末装置
8 販売店
8a 端末装置
10 制御装置
12 携帯端末
25 傾斜センサ
36 キースイッチ

Claims (5)

  1. 農用作業車の制御装置と、管理センターの管理サーバと、端末装置とを通信装置を介して通信可能に構成された通報システムにおいて、
    前記制御装置には農用作業車の傾斜角度を検出する傾斜検出手段が接続され、
    前記制御装置は農用作業車のキースイッチがオフされたときに前記傾斜検出手段が検出した第1傾斜角度を記憶して省電力待機モードとし、省電力待機モードにおいて前記傾斜検出手段により検出された第2傾斜角度と第1傾斜角度との差が設定角度以上となると、前記管理サーバに対して盗難であることを通報する
    ことを特徴とする通報システム。
  2. 前記制御装置は農用作業車のキースイッチがオンされたときに前記省電力待機モードを解除し、その後、前記傾斜検出手段により検出された第3傾斜角度が前記設定角度とは異なる他の設定角度以上である状態が設定時間以上継続すると前記管理サーバに対して転倒であることを通報することを特徴とする請求項1に記載の通報システム。
  3. 前記制御装置は、前記省電力待機モードを解除している間、前記端末装置が備えるディスプレイに、農用作業車の機体の傾きを認識可能な表示を行うことを特徴する請求項2に記載の通報システム。
  4. 前記省電力待機モードは、農用作業車が備えるバッテリの消費電力を限りなくゼロに近づけるモードであって、前記省電力待機モードにおいて前記制御装置は、バッテリの電圧を定期的に前記管理サーバに送信することを特徴とする請求項3に記載の通報システム。
  5. 農作業車はダッシュボードを備えて、前記キースイッチは前記ダッシュボードに設けられ、前記キースイッチの上部であって前記ダッシュボードの上部には前記端末装置を取り付け可能なホルダが設けられることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の通報システム。
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