JP6123747B2 - 自動車のインシュレータ取付け構造 - Google Patents

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Description

この発明は、インシュレータ周縁部に、車体側部材の係止部に係止されて当該インシュレータを仮預けさせる係止片が設けられ、該インシュレータには、その仮預け状態で上記車体側部材に取付け可能な複数の取付け部が設けられた自動車のインシュレータ取付け構造に関する。
一般に、自動車のインシュレータは、耐火性のフェルト、不織布、グラスウール、またはスポンジ状部材等で形成されており、遮音性や断熱性が要求されるボンネット、トランクリッド、リフトゲート、車体側壁の内表面に取付けられる。なお、断熱性、防音性、あるいは意匠性の観点で露出面側と裏面側で材質を異ならせる場合もある。
図9は自動車のインシュレータの一例として、ボンネット用のインシュレータを示し、図9に示すように、該インシュレータ80はそのリヤ側周縁部に、車体側部材としてのボンネットインナ(図示せず)の係止部に係止されて当該インシュレータ80を仮預けさせる係止片81,81が設けられており、該インシュレータ80には、その仮預け状態でボンネットインナにクリップを介して取付け可能な複数の取付け部82…が設けられている。
図9に示すインシュレータ80をボンネットインナの下面に取付ける場合、ボンネットを、ボンネットヒンジを支点として、前高後低状に開放し、上述の係止片81,81をボンネットインナの係止部に差込んで仮預けし、その後、取付け部82を図示しないクリップを用いてボンネットインナに取付けるものである。
上述の係止片81,81は車幅方向の左右両端部に設けられており、これら係止片81,81間の車幅方向の長さが長いので、インシュレータ80の仮預け時には一度に両方の係止片81,81を係止部に差込むことが困難なため、片方ずつ取付けていたので作業に手間がかかっていた。
しかも、上述の係止片81はインシュレータ本体83の後端縁83aから外側に突出形成されている関係上、生産時の材料歩留まりが悪く、改善の余地があった。
上述の係止片81の取付け作業性を改善するために、該係止片81をインシュレータ本体83の車幅方向中央側に形成することも考えられるが、インシュレータ本体83がフェルト、布状、またはスポンジ状といった剛性に不利な材質である為に、インシュレータ本体83の側部を保持するのに十分な剛性を有さない場合があり、この場合には、仮預け後にインシュレータ本体83の左側部、右側部が前高後低状のボンネットから下方に垂れ下がる問題点があった。
ところで、特許文献1には、インシュレータ本体の後端縁中央部に、車幅方向に所定間隔を隔てて一対の係止片を突出形成し、インシュレータの仮預け時に該一対の係止片をボンネットインナに形成されたソケット部に差込んで、当該インシュレータを仮預けするフードインシュレータの取付け構造が開示されている。
しかしながら、該特許文献1に開示された従来構造においては、一対の係止片の付け根部に対応してインシュレータ本体の後端部に車幅方向に延びる稜線部が形成されている関係上、前高後低状に開放したボンネットに対して上記インシュレータを仮預けした時、該インシュレータが上記稜線部を起点として下方に折れ曲がる懸念があった。
特開平10−119824号公報
そこで、この発明は、インシュレータの係止片の突出量を少なくして、生産時の材料歩留り向上を図ることができ、また、係止片の周囲を囲うU字状段部でインシュレータの幅方向両側の側部を連結することにより、インシュレータ仮預け時の保持力向上を図ることができる自動車のインシュレータ取付け構造の提供を目的とする。
この発明による自動車のインシュレータ取付け構造は、インシュレータ周縁部に、車体側部材の係止部に係止されて当該インシュレータを仮預けさせる係止片が設けられ、該インシュレータには、その仮預け状態で上記車体側部材に取付け可能な複数の取付け部が設けられた自動車のインシュレータ取付け構造であって、上記係止片は、上記インシュレータの後辺部に対して車両前方側へ切欠き形成した切欠き凹部の車幅方向中間部から車両後方へ突出するよう形成されており、上記インシュレータの上記係止片に対する幅方向両側の側部が、係止時に上記車体側部材の外面に当接するよう形成され、上記幅方向両側の側部を連結するように、上記係止片の周囲を囲うU字状段部が設けられたものである。
上述の車体側部材としては、ボンネット、トランクリッド、リフトゲート、車体側壁の何れに設定してもよい。
上記構成によれば、上記係止片が、上記インシュレータの後辺部に対して車両前方側へ切欠き形成した切欠き凹部の車幅方向中間部から車両後方へ突出するよう形成されているので、係止片の長さの過半部が上記切欠き凹部内に位置することになり、係止片のインシュレータからの突出量を少なくすることができ、該インシュレータの生産時の材料歩留りの向上を図ることができる。
また、インシュレータの幅方向両側の側部を連結するように、上記係止片の周囲を囲うU字状段部が設けられ、これによりインシュレータの剛性向上を図るので、インシュレータ仮預け時の保持力向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記車体側部材はエンジン上方を開閉可能に覆うボンネットであり、上記U字状段部が、上記インシュレータ本体の周縁部に沿って略枠状に形成された枠状段部と、エンジン上方に位置して車両前後方向に延びる前後段部とに連結されたものである。
上記構成によれば、上述のU字状段部が枠状段部および前後段部に連結されているので、インシュレータ仮預け時の保持力がさらに高まり、組付け性の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記車体側部材の係止部は、上記係止片側に傾斜したガイド部を有する膨出形状に形成されたものである。
上記構成によれば、車体側部材の係止部を上記膨出形状と成したので、係止片挿入時の位置決め容易化と、係止部それ自体の剛性確保との両立を図ることができる。
この発明によれば、インシュレータの係止片の突出量を少なくして、生産時の材料歩留り向上を図ることができ、また、係止片の周囲を囲うU字状段部でインシュレータの幅方向両側の側部を連結することにより、インシュレータ仮預け時の保持力向上を図ることができる効果がある。
自動車のインシュレータ取付け構造を示す底面図 ボンネットインナパネルを示す底面図 インシュレータを示す底面図 図1の構造をエンジンルーム側から見上げた状態で示す要部斜視図 (a)は図1のA−A線矢視断面図、(b)は図1のB−B線矢視断面図 (a)は図1のC−C線矢視断面図、(b)は図1のD−D線矢視断面図 (a)は図1のX−X線矢視断面図、(b)は図1のY−Y線矢視断面図、(c)は図1のZ−Z線矢視断面図 車体側取付け部に対する係止片の取付けを示す分解底面図 従来のインシュレータ構造を示す底面図
インシュレータの係止片の突出量を少なくして、生産時の材料歩留り向上を図ると共に、インシュレータ仮預け時の保持力向上を図るという目的を、インシュレータ周縁部に、車体側部材の係止部に係止されて当該インシュレータを仮預けさせる係止片が設けられ、該インシュレータには、その仮預け状態で上記車体側部材に取付け可能な複数の取付け部が設けられた自動車のインシュレータ取付け構造であって、上記係止片は、上記インシュレータの後辺部に対して車両前方側へ切欠き形成した切欠き凹部の車幅方向中間部から車両後方へ突出するよう形成されており、上記インシュレータの上記係止片に対する幅方向両側の側部が、係止時に上記車体側部材の外面に当接するよう形成され、上記幅方向両側の側部を連結するように、上記係止片の周囲を囲うU字状段部が設けられるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車のインシュレータ取付け構造を示すが、以下の実施例においては自動車のインシュレータ取付け構造の一例としてボンネットのインシュレータ取付け構造について説明する。
図1はボンネットインナパネルの下面にインシュレータを取付けた状態で示す底面図、図2はボンネットインナパネルの底面図、図3はインシュレータの底面図、図4は図1の構造をエンジンルーム側から見上げた状態で示す要部斜視図、図5の(a)は図1のA−A線矢視断面図、図5の(b)は図1のB−B線矢視断面図、図6の(a)は図1のC−C線矢視断面図、図6の(b)は図1のD−D線矢視断面図、図7の(a)は図1のX−X線矢視断面図、図7の(b)は図1のY−Y線矢視断面図、図7の(c)は図1のZ−Z矢視断面図である。
ボンネット10はエンジンの上方を開閉可能に覆う車体側部材であって、このボンネット10は、図5,図6,図7に示すように、車体外表面を形成するボンネットアウタパネル11と、このボンネットアウタパネル11の下面に取付けられ、ボンネットアウタパネル11の周縁部をヘミング加工したヘミング加工部により、ボンネットアウタパネル11と一体化されたボンネットインナパネル12とを備えている。
図5,図6に示すように、ボンネットアウタパネル11とボンネットインナパネル12との間の車両前部には、ボンネットレインフォースメント13が設けられている。
図5の(a)に示すように、上述のボンネットインナパネル12の複数の所定部位は、接着剤14を用いて、ボンネットアウタパネル11の下面に接着固定されている。同様に、図5の(a)、(b)に示すように、上述のボンネットレインフォースメント13の複数の所定部位は、接着剤15を用いてボンネットアウタパネル11の下面に接着固定されている。
一方、図7の(b)、(c)に示すように、ボンネット10がボディ側のヒンジブラケット(図示せず)により支持される部分に対応して、ボンネットインナパネル12上面の車両後方側かつ車幅方向両サイドには、ヒンジレインフォースメント16,17がスポット溶接手段等により接合固定されている。
図1,図4,図5〜図7に示すように、ボンネットインナパネル12の下面において車幅方向および車両前後方向の略中央部には、インシュレータ20が取付けられている。
このインシュレータ20は耐火性のフェルト、不織布、グラスウール、またはスポンジ状部材などの遮音性および断熱性を有する一方、剛性に不利な部材で構成されている。
そして、該インシュレータ20は図3に当該インシュレータ20のみの底面図を示すように、前辺部20Fと、後辺部20Rと、右側辺部20RIと、左側辺部LEとを有する略方形状に形成されている。
図2はボンネットインナパネル12の底面図で、図2に示すように、該ボンネットインナパネル12のインシュレータ取付けエリア内には、上述のインシュレータ20をクリップ止めするための複数の取付け部21,22,23,24,25,26,27,28,29,30が設けられている。
図1,図3に示すように、上述の各取付け部21〜30と対応してインシュレータ20には、当該インシュレータ20の仮預け状態で該インシュレータ20を車体側部材であるボンネットインナパネル12に取付け可能な複数の取付け部31,32,33,34,35,36,37,38,39,40が設けられている。
ここで、図3に示すインシュレータ20の取付け部31は、図2に示すボンネットインナパネル12の取付け部21に対応し、インシュレータ20の取付け部32は、ボンネットインナパネル12の取付け部22に対応し、以下同様にインシュレータ20の取付け部40は、ボンネットインナパネル12の取付け部30に対応するものである。
なお、これらの各取付け部21〜30、および各取付け部31〜40は取付け孔部で形成することができる。
図3に示すように、上述のインシュレータ20の周縁部としてのインシュレータ20の後辺部20Rには、車体側部材であるボンネットインナパネル12の係止部60(図1,図2参照)に係止されて当該インシュレータ20を仮預けさせる係止片50が設けられている。
この実施例では、上記係止片50はインシュレータ20の幅方向中間部位に複数、例えば、2つ設けられており、2つの係止片50,50の車幅方向の離間距離は、インシュレータ20の後辺部20Rの車幅方向の長さの約1/3〜2/5の長さに設定されている。
上述の各係止片50,50は、インシュレータ20の後辺部20Rに対して車両前方側へ切欠き形成した切欠き凹部51,51の車幅方向中間部から車両後方へ突出するように形成されており、これにより係止片50の長さの過半部がインシュレータ本体20X(前辺部20F、後辺部20R、右側辺部20RI、左側辺部20LEで囲繞された部分のこと)内に位置するように形成したものである。
また、図3および図6の(b)に示すように、上述の係止片50の長手方向中央にはボンネットアウタパネル11側へ突出するビード50aが、上述の切欠き凹部51よりもインシュレータ20の中央側まで延びて一体形成されており、これにより、係止片50それ自体の剛性向上を図っている。
さらに、インシュレータ20の上記係止片50に対する幅方向両側の側部、つまり図3に示す切欠き凹部51の後端縁51b,51bが、図1のB−B線矢視断面図を図5の(b)に示すように、係止時に車体側部材の外面としてのボンネットインナパネル12の下面に当接するように形成されている。
しかも、図3,図6の(b)、図7の(b)に示すように、幅方向両側の側部としての切欠き凹部51の後端縁51b,51bを連結するように、上記インシュレータ20には、その係止片50の周囲を囲うU字状段部41が設けられており、該U字状段部41で囲繞された壁部20Aが切欠き凹部51および係止片50の前部に連続するように形成されている。ここで、上述のU字状段部41は、図6の(b)、図7の(b)に示すように、稜線を有するものである。また、このU字状段差部41は、前記ビード50aのインシュレータ20中央側の端部を囲っている。
このように、上述の係止片50の長さの過半部をインシュレータ本体20X内に位置させることで、係止片50のインシュレータ20における後辺部20Rからの突出量を少なくすることができて、これにより該インシュレータ20の生産時の材料歩留りの向上を図るよう構成すると共に、切欠き凹部51の後端縁51b,51bを連結するように、上述の係止片50の周囲を囲うU字状段部41を設けることで、インシュレータ20の剛性向上を図って、該インシュレータ20の仮預け時の保持力向上を図るよう構成している。
また、図3に示すように、上述のU字状段部41は、インシュレータ本体20Xの周縁部に沿って略枠状に形成された枠状段部42と、エンジン上方に位置して車両前後方向に延びる左右一対の前後段部43,43とに連結されている。
図3に示すように、上述の枠状段部42は、右側のU字状段部41の右側後端から車幅方向外方に延びる後辺部42aと、この後辺部42aの車幅方向外端部から前方かつ車幅方向外方に延びるスラント部42bと、このスラント部42bの前端部から前方に延びる側辺部42cと、この側辺部42cの前端部から車幅方向内方に延びる横辺部42dと、この横辺部42dの車幅方向内端部から前方に延びる縦辺部42eと、この縦辺部42eの前端部に連続するアール部42fと、このアール部42fの前端部から前方に延びる前側辺部42gと、この前側辺部42gの前端部からインシュレータ20の前辺部20Fに略沿うよう車幅方向に延びる前辺部42hとを備えている。
同図に示すように、上述の枠状段部42は、さらに、上述の前辺部42hの車幅方向外端部から後方に延びるアール部42iと、このアール部iの後端部から後方に延びる前側辺部42jと、この前側辺部42jの後端部から車幅方向内方に延びる前横辺部42kと、この前横辺部42kの車幅方向内端部から後方に延びる縦辺部42lと、この縦辺部42lの後端部から車幅方向外方に延びる後横辺部42mと、この後横辺部42mの車幅方向外端部から後方に延びる後側辺部42nと、この後側辺部42nの後端部から後方かつ車幅方向内方に延びるスラント部42pと、このスラント部42pの後端部から車幅方向内方に延びる後辺部42qとを備え、該後辺部42qの車幅方向内端部を、左側のU字状段部41の左側後端部に連結している。
上述の枠状段部42は上記各部42a〜42qをインシュレータ本体20Xの周縁部に沿って概ね枠状に連続形成したものである。また、該枠状段部42は図5,図6,図7に示すように稜線を有するものである。
一方で、上述の左右一対の前後段部43,43は、図3に示すように、その後端部がU字状段部41,41に連結されており、これら前後段部43,43の前端部相互間は車幅方向に延びる横段部44で連結されていて、上述の左右一対の前後段部43,43と上述の横段部44との両者で、底面視コの字状のコ字状段部45が形成されている。図7の(a)に示すように、上述の前後段部43は稜線を有するものである。
このように、上述のU字状段部41を枠状段部42および左右一対の前後段部43,43に連結することで、インシュレータ20の仮預け時の保持力をさらに高めて、組付け性の向上を図るよう構成している。
この際、前後段部43,43は、係止片50の幅方向中央よりもインシュレータ20の幅方向中央側に設けると良く、これにより、インシュレータ20の係止片50よりも外側の左右側部が前後段部43,43の稜線を起点に折れ曲がることを更に抑えることができる。
また、U字状段部41,41は、インシュレータ20の幅方向において係止片50,50と重なる位置から外側にかけて、中央側よりも段差を高くしても良く、これにより、インシュレータ20の係止片50よりも外側の左右側部が前後段部43,43の稜線を起点に折れ曲がることを更に抑えることができる。
また、図3に示すように、左右一対のU字状段部41における車幅方向内側後端部の相互間は、底面視でハット形状のハット状段部46で互に連結されており、これにより、インシュレータ20仮預け時の保持力をより一層高めるよう構成している。図5の(a)、(b)に示すように、このハット状段部46も稜線を有するものである。
さらに図3に示すように、上述のコ字状段部45の前後方向および車幅方向の中央部には、底面視長円形状の長円段部47を設け、この長円段部47で囲繞された壁部20Bが、図5の(a)に示すように、ボンネット10の閉時に高い位置に存在するように構成して、エンジン補機とのクリアランスを確保すべく構成している。図5の(a)に示すように、上述の長円段部47も稜線を有するものである。
図8はインシュレータ20側の係止片50と、ボンネットインナパネル12側の係止部60との分解底面図であって、図8,図6の(b)、図7の(c)に示すように、上述の係止部60は、係止片50を差込む係止孔60aと、係止孔60aの孔縁に形成され係止片50を受止める底面視略U字状の受け部60bと、係止部60周縁から受け部60bに向けて下方へ膨出する膨出部60cと、図6の(b)に示すように、この膨出部60cの下側頂点から係止片50側に傾斜したガイド部60dと、係止孔60aにおける係止片50の差込み方向手前側(係止孔60aの直前方部)に設けられ該係止片50の差込み位置を規制する規制部60eとを備えている。
つまり、車体側部材としてのボンネットインナパネル12の係止部60は、インシュレータ20の係止片50側に傾斜したガイド部60dを有する下方膨出形状に形成されており、ガイド部60dにより係止片50挿入時の位置決め容易化を図ると共に、膨出形状により係止部60それ自体の剛性確保とを図るよう構成している。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示す。
このように構成した自動車のインシュレータ取付け構造において、ボンネット10のボンネットインナパネル12下面にインシュレータ20を取付けるには、まず、エンジンルームの上方を覆うボンネット10を、ボディ側のボンネットヒンジブラケットを介して前高後低状の傾斜状に開放する。
次に、インシュレータ20の後辺部20Rにおける幅方向中間部位に一体形成した左右一対の係止片50,50を、ボンネットインナパネル12の対応位置に形成された左右一対の係止部60,60に、図8に矢印で示すように差込んで仮預けする。上述の左右一対の係止片50,50はインシュレータ20の後辺部20Rの幅方向中間部位に設けられており、図9で示した従来構造の係止片81,81相互間の車幅方向の間隔に対して、係止片50,50相互間の車幅方向の間隔が充分小さいので、2つの係止片50,50をボンネットインナパネル12側の係止部60,60に2つ同時に差込むことができる。
このようにしてインシュレータ20を仮預けした後に、図5の(a)、図7の(b)に示す複数のクリップ61を、インシュレータ20の取付け部21〜30からボンネットインナパネル12の取付け部21〜30に差込むと、インシュレータ20をボンネットインナパネル12下面に取付けることができ、該インシュレータ20で遮音性、断熱性を確保することができる。
このように、上記実施例の自動車のインシュレータ取付け構造は、インシュレータ20周縁部に、車体側部材(ボンネットインナパネル12参照)の係止部60に係止されて当該インシュレータ20を仮預けさせる係止片50が設けられ、該インシュレータ20には、その仮預け状態で上記車体側部材(ボンネットインナパネル12)に取付け可能な複数の取付け部31〜40が設けられた自動車のインシュレータ取付け構造であって、上記インシュレータ20の幅方向中間部位に、上記係止片50の長さの過半部がインシュレータ本体20X内に位置するよう形成され、上記インシュレータ20の上記係止片50に対する幅方向両側の側部(切欠き凹部51の幅方向両側の後端縁51b参照)が、係止時に上記車体側部材(ボンネットインナパネル12)の外面(この実施例では下面)に当接するよう形成され、上記幅方向両側の側部(後端縁51b参照)を連結するように、上記係止片50の周囲を囲うU字状段部41が設けられたものである(図1,図3,図5の(b)参照)。
この構成によれば、係止片50の長さの過半部がインシュレータ本体20X内に位置するので、係止片50のインシュレータ20からの突出量を少なくすることができ、該インシュレータ20の生産時の材料歩留りの向上を図ることができる。
また、インシュレータ20の幅方向両側の側部(後端縁51b参照)を連結するように、上記係止片50の周囲を囲うU字状段部41が設けられ、これによりインシュレータ20の剛性向上を図るので、インシュレータ仮預け時の保持力向上を図ることができる。
この発明の一実施形態においては、上記車体側部材はエンジン上方を開閉可能に覆うボンネット10(詳しくは、ボンネットインナパネル12)であり、上記U字状段部41が、上記インシュレータ本体20Xの周縁部に沿って略枠状に形成された枠状段部42と、エンジン上方に位置して車両前後方向に延びる前後段部43とに連結されたものである(図3参照)。
この構成によれば、上述のU字状段部41が枠状段部42および前後段部43に連結されているので、インシュレータ仮預け時の保持力がさらに高まり、組付け性の向上を図ることができる。
この発明の一実施形態においては、上記車体側部材(ボンネットインナパネル12)の係止部60は、上記係止片50側に傾斜したガイド部60dを有する膨出形状に形成されたものである(図6の(b)、図8参照)。
この構成によれば、車体側部材(ボンネットインナパネル12)の係止部60を上記膨出形状と成したので、係止片50挿入時の位置決め容易化と、係止部60それ自体の剛性確保との両立を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の車体側部材は、実施例のボンネットインナパネル12に対応し、
以下同様に、
係止片に対する幅方向両側の側部は、切欠き凹部51の後端縁51bに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、車体側部材としてボンネットを例示したが、該車体側部材はボンネットに代えて、トランクリッド、リフトゲートまたは車体側壁などの他の車体側部材であってもよい。
また、上記実施例においては、インシュレータ20側の係止片50およびボンネットインナパネル12側の係止部60を、それぞれ2つ設けたが、これは2つ以外の複数であってもよい。また、係止部60をボンネットインナパネル12自体で一体形成しても良い。
以上説明したように、本発明は、インシュレータ周縁部に、車体側部材の係止部に係止されて当該インシュレータを仮預けさせる係止片が設けられ、該インシュレータには、その仮預け状態で上記車体側部材に取付け可能な複数の取付け部が設けられた自動車のインシュレータ取付け構造について有用である。
10…ボンネット(車体側部材)
12…ボンネットインナパネル(車体側部材)
20…インシュレータ
20X…インシュレータ本体
31〜40…取付け部
41…U字状段部
42…枠状段部
43…前後段部
50…係止片
51…切欠き凹部
51b…後端縁(幅方向両側の側部)
60…係止部
60d…ガイド部

Claims (3)

  1. インシュレータ周縁部に、車体側部材の係止部に係止されて当該インシュレータを仮預けさせる係止片が設けられ、
    該インシュレータには、その仮預け状態で上記車体側部材に取付け可能な複数の取付け部が設けられた自動車のインシュレータ取付け構造であって、
    上記係止片は、上記インシュレータの後辺部に対して車両前方側へ切欠き形成した切欠き凹部の車幅方向中間部から車両後方へ突出するよう形成されており、
    上記インシュレータの上記係止片に対する幅方向両側の側部が、係止時に上記車体側部材の外面に当接するよう形成され、
    上記幅方向両側の側部を連結するように、上記係止片の周囲を囲うU字状段部が設けられた
    自動車のインシュレータ取付け構造。
  2. 上記車体側部材はエンジン上方を開閉可能に覆うボンネットであり、
    上記U字状段部が、上記インシュレータ本体の周縁部に沿って略枠状に形成された枠状段部と、
    エンジン上方に位置して車両前後方向に延びる前後段部とに連結された
    請求項1記載の自動車のインシュレータ取付け構造。
  3. 上記車体側部材の係止部は、上記係止片側に傾斜したガイド部を有する膨出形状に形成された
    請求項1または2記載の自動車のインシュレータ取付け構造。
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