JP6121280B2 - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤは、長期間使用中に、大気中の酸素やオゾンまた繰り返し屈曲や熱などにより劣化することで、サイドウォール部やトレッド部の溝底に亀裂が生じ、これが耐久性を悪化させる原因となる。そのため、耐屈曲疲労性や耐オゾン性、耐熱劣化性などを改良するために、ゴム組成物に老化防止剤やワックスを配合することがある。しかしながら、老化防止剤やワックスは、タイヤなどの加硫ゴム表面に過剰に析出し、ワックスの結晶が生成してブルーミングが生じたり、タイヤ表面を変色させたりして、外観性を損なうという問題がある。
なお、特許文献1には、フィラーの分散性に優れ、かつ高温時の弾性率に優れたゴム組成物を提供するために、ジエン系ゴムにシリカとカーボンブラックとシランカップリング剤を配合したゴム組成物に、アルカリ処理したシルク粉末を配合することが提案されている。しかしながら、アルカリ処理したシルク粉末では、老化防止剤やワックスとの相互作用が小さいため、老化防止剤やワックスのブルームを抑制することができず、外観性の悪化を十分に抑制することはできない。
特開2008−115316号公報
本発明は、上記の点に鑑み、老化防止剤やワックスの加硫ゴム表面への過剰な析出を防止して外観性の悪化を抑えることができるゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るゴム組成物は、ジエン系ゴムに老化防止剤及び/又はワックスを配合するとともに、酸処理したシルク粉末を、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜30質量部配合してなるものである。
また、本発明の好ましい態様に係る空気入りタイヤは、該ゴム組成物を用いてなるものである。
酸処理したシルク粉末は、ジエン系ゴムとの相溶性に優れるとともに、老化防止剤やワックスとも相互作用するので、加硫後のゴム表面への老化防止剤やワックスの過剰な析出を防き、ブルーミングや変色を抑制することができる。そのため、老化防止剤やワックスの析出に起因する加硫ゴム表面の外観性の悪化を抑制することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係るゴム組成物は、ジエン系ゴムに、老化防止剤及び/又はワックスと、酸処理したシルク粉末を配合してなるものである。
該ゴム組成物において、ゴム成分となるジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。上記ゴム成分は、好ましくは、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、又はこれらの2種以上のブレンドである。
上記老化防止剤としては、一般にゴム製品の老化を遅延させる目的で配合される各種老化防止剤を使用でき、例えば、アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、硫黄系老化防止剤、リン系老化防止剤、及びキノン系老化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種の老化防止剤を用いることができる。
アミン系老化防止剤としては、例えば、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)、N−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンなどのp−フェニレンジアミン系老化防止剤;p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(CD)、オクチル化ジフェニルアミン(ODPA)、スチレン化ジフェニルアミンなどのジフェニルアミン系老化防止剤;N−フェニル−1−ナフチルアミン(PAN)、N−フェニル−2−ナフチルアミン(PBN)等のナフチルアミン系老化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン(ETMDQ)、ジフェニルアミンとアセトンの反応物(ADPAL)等のアミン−ケトン系老化防止剤などが挙げられる。これらはそれぞれ単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
フェノール系老化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(DTBMP)、スチレン化フェノール(SP)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBMBP)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBETB)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(BBMTBP)、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(TBMTBP)などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
硫黄系老化防止剤としては、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素、チオジプロピオン酸ジラウリルなどが挙げられる。リン系老化防止剤としては、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。キノン系老化防止剤としては、例えば、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン(DBHQ)、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン(DAHQ)などが挙げられる。これらについてもそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
以上の老化防止剤の中でも、耐候性に優れるという点より、アミン系老化防止剤が好ましく、より好ましくは芳香族第2級アミン、特にはp−フェニレンジアミン系老化防止剤が好ましく用いられる。
上記ワックスとしては、一般にゴム組成物に配合される各種ワックス類を用いることができ、例えば、パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックスなどの炭化水素系ワックス、キャンデリラワックスやカルナバワックスなどのエステルを含む植物性または動物性ワックスなどが挙げられる。好ましくは、炭化水素系ワックスを用いることである。
本実施形態に係るゴム組成物において、老化防止剤とワックスは、当該ゴム組成物の用途に応じた耐久性等の要求性能に基づいて適宜に配合することができ、いずれか一方が配合されていればよいが、両方配合されてもよく、好ましくは両方配合されることである。それぞれの配合量は特に限定されないが、老化防止剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは、2〜8質量部である。また、ワックスの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜5質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物には、酸処理したシルク粉末が配合される。該酸処理したシルク粉末としては、精練前の絹原料を、アルカリ処理することなく酸処理し、粉砕してなるものが用いられる。より詳細には、繭や生糸、繭糸などの精練前の絹原料を、塩酸や硫酸などの酸性の水溶液(例えば、常温でのpHが2.1以下)中に浸漬し、酸性下で加熱する酸処理を行って脆化させた後、アルカリで中和(pH=6.5〜7.5)し、次いで、水洗し乾燥した後、ハンマーミルや振動ミルなどの粉砕機を用いて粉砕することにより、酸処理したシルク粉末が得られる。
一般に、絹原料は、絹となるフィブロインをセリシンで取り囲んだ構造を有しており、アルカリ処理などの精練を行うことでセリシンが除去される。そのため、アルカリ処理したシルク粉末では、タンパク質であるセリシンが表面に存在しておらず、老化防止剤やワックスとの相互作用が小さいと考えられる。これに対し、酸処理したシルク粉末では、表面にセリシンを有するとともに、該セリシンの内側にタンパク質であるフィブロインを有する。セリシンは、そのアミノ酸組成として、セリン及びアスパラギン酸を多く含むことから、これらに由来する−OH、−COOHを側鎖に持つ。その他、アルギニン、リジン、ヒスチジンなどの塩基性アミノ酸に由来する塩基性の−NHも有する。また、フィブロインは、そのアミノ酸組成として、グリシン、アラニン、セリン及びチロシンを多く含むことから、これらに由来する−CH、−CHOH、−CH−C−OHを側鎖に持つ。そのため、酸処理したシルク粉末は、ゴム中に相溶し、またワックスや老化防止剤との相互作用により、ブルームが抑制される。
また、酸処理によりシルク粉末が脆化することから、上記粉砕によって粒径の小さい粉末が得られる。そのため、ジエン系ゴム中にシルク粉末を微分散させることができ、また、ジエン系ゴム等との相互作用も高めることができるので、加硫ゴムの耐屈曲疲労性能を向上することができる。酸処理したシルク粉末の粒径は、90%体積粒径(D90)で30μm以下であることが好ましく、より好ましくは20μm以下である。該シルク粉末の粒径は、耐屈曲疲労性能の点から小さいほど好ましいので、下限は特に限定されないが、通常は0.1μm以上であり、一実施形態として1μm以上である。ここで、D90は、レーザ回折・散乱法により測定される粒度分布(体積基準)における積算値90%での粒径を意味する。
本実施形態に係るゴム組成物において、酸処理したシルク粉末は、ジエン系ゴム100質量部に対して、0.1〜30質量部にて配合することができる。0.1質量部以上配合することにより、その効果を十分に発現することができる。また、30質量部以下配合することにより、耐屈曲疲労性能の低下を抑えることができる。酸処理したシルク粉末の配合量は、より好ましくは0.5〜15質量部であり、更に好ましくは3〜10質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物には、カーボンブラック及び/又はシリカからなる補強性充填剤を配合することができる。補強性充填剤としては、カーボンブラック単独でも、シリカ単独でも、カーボンブラックとシリカの併用でもよいが、好ましくは、カーボンブラック、又はカーボンブラックとシリカからなることである。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、公知の種々の品種を用いることができ、例えば、SAF級(N100番台)、ISAF級(N200番台)、HAF級(N300番台)、FEF級(N500番台)、GPF級(N600番台)(ともにASTMグレード)のものが好ましく用いられる。
補強性充填剤の配合量は、用途に応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、ジエン系ゴム100質量部に対して10〜150質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜100質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記の各成分の他に、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、加硫剤、加硫促進剤など、ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。上記加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられ、特に限定するものではないが、その配合量はジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部であり、更に好ましくは1〜3質量部である。また、加硫促進剤の配合量としては、ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
該ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。すなわち、第一混合段階(ノンプロ混合工程)で、ジエン系ゴムに対し、補強性充填剤、老化防止剤、ワックス及びシルク粉末とともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加して混練し、次いで、得られた混合物に、最終混合段階(プロ混合工程)で加硫剤及び加硫促進剤を添加して混練することにより、ゴム組成物を調製することができる。
以上よりなる本実施形態に係るゴム組成物は、空気入りタイヤや、防振ゴム、コンベアベルトなどのゴム部分を形成する各種ゴム組成物に用いることができる。好ましくは、タイヤに用いることであり、常法に従い、例えば140〜180℃で加硫成形することにより、各種空気入りタイヤのゴム部分(トレッドゴムやサイドウォールゴムなど)を構成することができる。特には、空気入りタイヤのサイドウォールゴムやトレッドゴムに用いることが好ましい。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、まず、ノンプロ混合工程で、硫黄と加硫促進剤を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、プロ混合工程で硫黄と加硫促進剤を添加混合して(排出温度=90℃)、タイヤサイドウォール用ゴム組成物を調製した。表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・NR:天然ゴム、STR20
・BR:ブタジエンゴム、宇部興産株式会社製「BR150B」
・カーボンブラック:N550、東海カーボン株式会社製「シーストSO」
・老化防止剤6PPD:住友化学株式会社製「アンチゲン6C」
・老化防止剤TMDQ:大内新興化学工業株式会社製「ノクラック224」
・ワックス1:日本精鑞株式会社製「OZOACE0355」
・ワックス2:パラフィンワックス、Paramelt社製「オケリン1950H」
・ワックス3:マイクロクリスタリンワックス、Paramelt社製「オケリン1887H」
・パラフィンオイル:JX日鉱日石サンエナジー株式会社製「プロセスP200」
・ステアリン酸:花王株式会社製「ルナックSー20」
・亜鉛華:三井金属鉱業株式会社製「亜鉛華1種」
・加硫促進剤:住友化学工業株式会社製「ソクシノールCZ」
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製「5%油入微粉末硫黄」
・酸処理シルク粉末1:0.5質量%塩酸水溶液中に天蚕繭を95℃×2時間煮沸し、炭酸ナトリウムで中和(pH=6.5〜7.5)した後、水洗し、100℃で1時間乾燥した。乾燥後、ハンマーミルで30μmまで粉砕し、振動ミルで20μmまで更に粉砕した。その後、20μmの篩を通すことによって、酸処理シルク粉末1を得た。得られた粉末はD90が16μmであった。なお、0.5質量%塩酸水溶液に代えて、0.5質量%硫酸水溶液で酸処理した場合にも、同様な結果が得られた。
・酸処理シルク粉末2:ハンマーミルで粉砕した後、振動ミルで5μmまで粉砕し、その後、5μmの篩を通し、その他は、酸処理シルク粉末1と同様にして、酸処理シルク粉末2を得た。得られた粉末はD90が3μmであった。
・酸処理シルク粉末3:ハンマーミルで粉砕した後、振動ミルで30μmまで粉砕し、その後、30μmの篩を通し、その他は、酸処理シルク粉末1と同様にして、酸処理シルク粉末3を得た。得られた粉末はD90が25μmであった。
・酸処理シルク粉末4:ハンマーミルで30μmまで粉砕した後、振動ミルで粉砕せずに、45μmの篩を通し、その他は、酸処理シルク粉末1と同様にして、酸処理シルク粉末4を得た。得られた粉末はD90が37μmであった。
・アルカリ処理シルク粉末:0.5質量%炭酸ナトリウム水溶液中に天蚕繭を95℃×2時間煮沸し、塩酸で中和(pH=6.5〜7.5)した後、水洗し、100℃で1時間乾燥した。乾燥後、ハンマーミルで粉砕し、更に振動ミルで粉砕した。その後、50μmの篩を通すことによって、アルカリ処理シルク粉末を得た。得られた粉末はD90が36μmであった。なお、アルカリ処理の場合、振動ミルで粉砕しても、酸処理のような更なる小粒径への粉砕は困難であった。
90%体積粒径(D90)の測定は、光源として赤色半導体レーザ(波長680nm)を用いる島津製作所製のレーザ回折式粒度分布測定装置「SALD−2200」により行い、測定により得られる粒度分布(体積基準)の積算値90%での粒径を求めた。
各ゴム組成物について、150℃で30分間加硫した所定形状の試験片を用いて外観性と耐屈曲疲労性能を評価した。各評価方法は以下の通りである。
・外観性:試験片を屋外で日光に照射させ、照射前(屋外曝露0日)、20日後(屋外曝露20日)、及び40日後(屋外曝露40日)における試験片の表面を目視により観察して、下記の基準で外観性を評価した。
◎:表面が黒く、ほとんど変色なし
○:わずかに茶色または白色に変色している
△:やや茶色または白色に変色している
×:茶褐色または白色に変色している
・耐屈曲疲労性能:JIS K6260(デマチャ屈曲亀裂試験)に準拠し、屈曲亀裂成長試験を行った。測定は温度23℃の条件下で行い、亀裂成長が2mmになるまでの回数を求めた。比較例1の値を100とした指数で示す。数値が大きいほど耐屈曲疲労性能に優れることを意味する。
Figure 0006121280
結果は、表1に示す通りであり、コントロールである比較例1に対し、アルカリ処理シルク粉末を用いた比較例4では、外観性は向上していたものの、その効果は不十分であり、屋外曝露40日で外観性の悪化が見られた。また、粒径が大きいことから、耐屈曲疲労性能に劣っていた。これに対し、酸処理シルク粉末を用いた実施例1〜8であると、ワックスや老化防止剤の過剰な析出を抑制して、屋外曝露40日でも外観性の悪化が見られなかった。また、特に実施例1〜7であると、粒径の小さな酸処理シルク粉末を用いたことにより、耐屈曲疲労性能にも優れていた。

Claims (3)

  1. ジエン系ゴムに老化防止剤及び/又はワックスを配合するとともに、酸処理したシルク粉末を、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜30質量部配合してなるゴム組成物。
  2. 前記酸処理したシルク粉末の90%体積粒径(D90)が30μm以下であることを特徴とする請求項記載のゴム組成物。
  3. 請求項1又は2記載のゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤ。
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