JP5466434B2 - サイドウォール用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
従って、本発明では、老化防止剤を増量することなく、耐熱性(特に、硬化劣化抑制効果)を改善できるため、タイヤのサイドウォール等に好適に使用でき、タイヤの長寿命化が可能となる。
また、BRの含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。80質量%を超えると、加工性が悪化する傾向があるとともに、イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量が低下し、硬化劣化抑制効果が十分に得られないおそれがある。
また、SBRの含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。80質量%を超えると、燃費性能が悪化する傾向があるとともに、イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量が低下し、硬化劣化抑制効果が十分に得られないおそれがある。
30m2/g以上がより好ましい。25m2/g未満では、ゴム組成物の補強性が低下する傾向にある。また、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は150m2/g以下が好ましく、140m2/g以下がより好ましく、100m2/g以下が更に好ましい。150m2/gを超えると、ゴム組成物が硬くなり、耐亀裂成長性が悪化するとともに、燃費性能が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどのスルフィド系が挙げられる。また、メルカプト系、ビニル系、グリシドキシ系、ニトロ系、クロロ系なども挙げられる。なかでも、シランカップリング剤の補強性効果と加工性という点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを用いることが好ましい。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上である。1質量部未満では、効果が少ないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは6質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。6質量部を超えると、硬化劣化抑制効果が十分に得られないおそれがある。
他の加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられ、例えば、ゴム成分100質量部に対して、DPGを0.1〜2.0質量部配合してもよい。
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のBR150B
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のN550(N2SA:42m2/g)
シリカ:ローディアジャパン(株)製のシリカ115Gr(N2SA:110m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華2種
ステアリン酸:日油(株)製の「椿」
老化防止剤:FLEXSYS(株)製の老化防止剤6C(SANTOFLEX、6PPD)
プロセスオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスPS32
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤2:住友化学工業(株)製のソクシノールD(ジフェニルグアニジン)
加硫促進剤3:NOCIL社製のビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド(式(III))
表1に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃以下の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、90℃以下の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で10分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。得られた加硫ゴム組成物を新品サンプルとした。
上記にて作製した新品サンプルを100℃のオーブンで7日間熱劣化させた。得られたものを劣化サンプルとした。
作製したサンプルを用いてゴムの硬度をJIS K6253に準拠し、25℃の温度で硬度計を用いて測定した(ショア−A測定)。数値が大きいほど硬いことを示す。
作製したサンプルの浸漬試験をJIS K6258に準拠して実施し、40℃のトルエンに24時間浸漬し、膨潤させた後のサンプルの体積を測定し、体積変化より算出した。数値が小さいほど架橋密度が高いことを示す。
作製したサンプルを用いて、JIS K6251に準拠し、3号ダンベルを用いて引張り試験を実施し(引張り速度500mm/min)、破断強度(TB)と破断伸び(EB)を測定した。TB×EBの数値をゴム強度とした。数値が大きいほどゴム強度に優れる。
縦15cm、横15cm、厚み4mmに成形した新品サンプルを2週間、日光に暴露し、茶変色度合いを目視で5段階評価した。数値が大きい方が、茶変色が少なく良好であることを示す。
Claims (9)
- 前記ゴム成分がブタジエンゴムおよび/またはスチレンブタジエンゴムを含む請求項1記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 前記イソプレン系ゴムがイソプレンゴム、天然ゴム及び改質天然ゴムからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して、シリカを5〜80質量部含む請求項1〜4のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して、酸化亜鉛を1〜6質量部含む請求項1〜5のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- チッ素吸着比表面積が25〜100m 2 /gのカーボンブラックを含む請求項1〜6のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを5〜80質量部含む請求項1〜7のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したサイドウォールを有する空気入りタイヤ。
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