JP2011006512A - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ(特に、競技用タイヤ)に関する。
従来からタイヤ等に用いられるゴム組成物には、ゴム組成物の耐熱性を高めるために老化防止剤が広く使用されている。老化防止剤としては、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)やN−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(IPPD)等のアミン系老化防止剤が汎用的に用いられている。
しかしながら、近年では耐熱性向上の要求は更に高まり、更なる長寿命化が求められている。老化防止剤の増量によって長寿命化は達成できるが、サーキット走行などのシビアリティーの高い条件化での使用に耐えるには充分ではなかった。また、6PPDやIPPDのタイヤ表面への析出により表面が茶変色し、タイヤの外観不良を引き起こす等の問題がある。従って、老化防止剤を増量させることなく、耐熱性を充分に向上し、長寿命化できるゴム組成物の提供が望まれている。
特許文献1には、ジエン系ゴムに、老化防止剤としてのN−(1−メチルヘプチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、及びワックスを配合したゴム組成物が開示されている。しかし、耐熱性の改善の点では未だ改善の余地を残すものである。
本発明は、前記課題を解決し、老化防止剤を増量することなく、耐熱性を充分に高め、特にゴムの硬化劣化を抑制して、長寿命化できるタイヤ用ゴム組成物、及びそれをタイヤの各部材(特に、トレッド)に用いた空気入りタイヤ(特に、競技用タイヤ)を提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100質量部に対して、75質量部以上のシリカと、下記式(I)及び/又は(II)で表される化合物とを含有するタイヤ用ゴム組成物に関する。
また、上記ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5質量部の酸化亜鉛を含有することが好ましい。
また、上記ゴム組成物がトレッド用ゴム組成物として用いられることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤに関する。上記空気入りタイヤが競技用タイヤであることが好ましい。
本発明によれば、特定量のシリカと、上記式(I)及び/又は(II)で表される化合物を配合しているので、耐熱性を充分に改善でき、特にゴムの硬化劣化の抑制が可能となる。従って、6PPD等の老化防止剤を増量することなく、ゴム組成物を長寿命化でき、タイヤ(特に、競技用タイヤ)の各部材(特に、トレッド)に好適に適用でき、サーキット走行などのシビアリティーの高い条件下での使用に充分耐え得るタイヤを提供できる。また、老化防止剤を増量する必要が無いため、老化防止剤が表面へ析出し、タイヤの外観不良を引き起こすことを防止できる。
本発明のゴム組成物は、特定量のシリカと、上記式(I)及び/又は(II)で表される化合物を含む。特定量のシリカと、上記式(I)、(II)で表される化合物を配合することにより、耐熱性を改善でき、特にゴムの硬化劣化の抑制が可能となる。
ここで、ゴムの硬化劣化とは、劣化因子として酸素が存在する条件下で熱が加わったときに、ゴムが初期状態に比べ硬くなる劣化現象のことであり、本発明では、このような劣化を効果的に抑制できる。このような硬化劣化抑制効果は、いわゆる耐熱疲労性(ブローやチャンクの発生の防止)、耐熱ダレ性とは異質の効果である。
従って、本発明では、老化防止剤を増量することなく、耐熱性(特に、硬化劣化抑制効果)を改善できるため、タイヤのトレッド等に好適に使用でき、タイヤ(特に、競技用タイヤ)の長寿命化が可能となる。
本発明に使用されるゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、グリップ性能、耐熱性、耐摩耗性に優れるという理由からSBRが好ましい。
SBRとしては、特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等を使用できる。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。10質量%未満であると、tanδが低く、高いグリップ性能が得られないおそれがある。また、上記スチレン含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。50質量%を超えると、常温でのゴム硬度が高すぎるため、グリップ性能を発揮できないおそれがある。
本発明のゴム組成物がSBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは100質量%である。70質量%未満であると、充分なtanδを得ることができず、満足するグリップ性能が得られないおそれがある。
本発明ではシリカが使用される。これにより、耐熱性(特に硬化劣化抑制効果)を改善できる。シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(無水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。シリカは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは80m2/g以上、更に好ましくは100m2/g以上である。50m2/g未満であると、tanδの向上効果が小さく、WET性能が低下するおそれがある。また、シリカのN2SAは、好ましくは190m2/g以下、より好ましくは185m2/g以下である。190m2/gを超えると、シリカの分散が困難となるおそれがあり、工程への負荷が大きくなるおそれがある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、75質量部以上、好ましくは80質量部以上、より好ましく85質量部以上である。75質量部未満では、硬化劣化抑制効果が十分に得られないおそれがある。該シリカの含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。200質量部を超えると、分散性が悪化しやすく、耐久性の低下を招くおそれがある。
本発明のゴム組成物には、シリカとともに、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどのスルフィド系が挙げられる。また、メルカプト系、ビニル系、グリシドキシ系、ニトロ系、クロロ系なども挙げられる。なかでも、シランカップリング剤の補強性効果と加工性という点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを用いることが好ましい。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどのスルフィド系が挙げられる。また、メルカプト系、ビニル系、グリシドキシ系、ニトロ系、クロロ系なども挙げられる。なかでも、シランカップリング剤の補強性効果と加工性という点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを用いることが好ましい。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、7質量部以上がより好ましい。3質量部未満では、破壊強度が大きく低下する傾向がある。また、該シランカップリング剤の含有量は、15質量部以下が好ましく、12質量部以下がより好ましい。15質量部を超えると、シランカップリング剤を添加することによる破壊強度の増加や転がり抵抗低減などの効果が得られない傾向がある。
本発明では、下記式(I)及び/又は(II)で表される化合物が使用される。該化合物は加硫促進剤であるが、加硫ゴムの耐熱性(硬化劣化の抑制)を改善できる。
R1、R2としては、アルキル基の炭素数は1〜10、アリール基の炭素数は6〜10、アラルキル基の炭素数は7〜10が好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。R1〜R2の炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。アルキル基、アリール基、アラルキル基のなかでも、アルキル基が好ましく、該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2である。また、R1がアルキル基、R2が水素原子であることが好ましい。この場合、硬化劣化抑制効果が良好に得られる。
上記式(I)で表される化合物の具体例としては、ビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(4−エチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(5−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(5−エチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(6−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(6−エチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(4,5−ジメチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(4,5−ジエチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(4−フェニルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(5−フェニルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(6−フェニルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド等が挙げられる。上記式(II)で表される化合物の具体例としては、2−メルカプト−4−メチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−4−エチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−エチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−6−メチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−6−エチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−4,5−ジメチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−4,5−ジエチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−4−フェニルベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−フェニルベンゾチアゾール、2−メルカプト−6−フェニルベンゾチアゾール等が挙げられる。なかでも、ビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、ビス(5−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド、メルカプト−4−メチルベンゾチアゾール、メルカプト−5−メチルベンゾチアゾールが好ましい。また、式(I)、(II)では、式(I)で表される化合物の方が好適に用いられる。更に、上述した化合物のなかでも、式(III)で表される化合物(4m−MBTS)が特に好適に用いられる。以上の化合物を使用する場合、硬化劣化抑制効果が良好に得られる。
上記式(I)、(II)で表される化合物の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1.0質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上である。1.0質量部未満では、硬化劣化抑制効果が十分に得られないおそれがある。該合計含有量は、好ましくは6.0質量部以下、より好ましくは5.0質量部以下、更に好ましくは4.0質量部以下、最も好ましくは3.5質量部以下である。6.0質量部を超えると、適切な架橋密度、架橋形態を維持するのが難しくなるおそれがある。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを含有することが好ましい。使用できるカーボンブラックとしては、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、特に限定されない。カーボンブラックを配合することにより、補強性を高めることができるとともに、耐熱性(特に硬化劣化抑制効果)を改善できる。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は60m2/g以上が好ましく、70m2/g以上がより好ましい。60m2/g未満では、補強効果が低く、破壊強度が低下するおそれがある。また、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は145m2/g以下が好ましく、140m2/g以下がより好ましい。145m2/gを超えると、低温でのtanδが低下するため、WET性能の低下が生じるおそれがある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、70ml/100g以上が好ましく、90ml/100g以上がより好ましく、100ml/100g以上が更に好ましい。70ml/100g未満であると、補強効果が低く、破壊強度が低下するおそれがある。また、カーボンブラックのDBPは、200ml/100g以下が好ましく、150ml/100g以下がより好ましい。200ml/100gを超えると、ゴムの粘度が高くなりすぎることで、製造工程への負荷が大きくなるおそれがある。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4の測定方法によって求められる。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4の測定方法によって求められる。
上記ゴム組成物がカーボンブラックを含有する場合、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上である。10質量部未満では、必要な破壊強度を得ることができないおそれがある。また、該カーボンブラックの含有量は、好ましくは70質量部以下、より好ましくは50質量部以下である。70質量部を超えると、WET性能の低下が生じるおそれがある。
上記ゴム組成物がカーボンブラック及びシリカを含有する場合、カーボンブラック及びシリカの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは90質量部以上、より好ましくは100質量部以上、更に好ましくは120質量部以上である。90質量部未満では、硬化劣化抑制効果が良好に得られないおそれがある。また、該合計含有量は、好ましくは180質量部以下、より好ましくは160質量部以下である。180質量部を超えると、フィラーの分散性が悪化するおそれがある。
上記ゴム組成物がシリカ及びカーボンブラックを含有する場合、シリカとカーボンブラックの配合比率(シリカ(質量部)/カーボンブラック(質量部))は、好ましくは1以上、より好ましくは3以上である。1未満では、WET性能が充分に発揮できないおそれがある。
上記配合比率は、好ましくは10以下、より好ましくは7以下である。10を超えると、補強性が充分ではなく、破壊強度が低下するおそれがある。
上記配合比率は、好ましくは10以下、より好ましくは7以下である。10を超えると、補強性が充分ではなく、破壊強度が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、酸化亜鉛を含有することが好ましい。上記ゴム組成物が酸化亜鉛を含有する場合、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。0.1質量部未満では、加硫へ悪影響を与え、充分に加硫することができないおそれがある。また、酸化亜鉛の含有量は、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。5質量部を超えると、分散不良を生じて、破壊核となるおそれがある。
本発明のゴム組成物には、軟化剤を配合することが好ましい。軟化剤を配合することにより、加工性を改善するとともに、ゴムを軟らかくでき、WET性能の向上にも貢献する。軟化剤としては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、その混合物、又はレジンを用いることができる。
プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル(アロマ系プロセスオイル)等が挙げられる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生湯、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。なかでも、グリップ性能の向上の点から、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルが好適に用いられる。
上記ゴム組成物がオイルを含有する場合、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは40質量部以上、より好ましくは70質量部以上である。40質量部未満では、ゴムが充分に軟らかくないため、グリップ性能が低下するおそれがある。また、オイルの含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。150質量部を超えると、ゴムの補強性が不足し、充分な破壊強度が得られないおそれがある。なお、オイルの含有量には、ゴム(油展ゴム)に含まれるオイルの量も含まれる。
レジンとしては、クマロンレジン、石油系レジン、フェノール系レジン、テルペンレジン、キシレンレジン等が挙げられる。なかでも、グリップ性能の向上という点から、石油系レジン(特に、芳香族系石油樹脂)、クマロンレジンが好適に用いられる。
レジンの軟化点は、50℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。レジンの軟化点が50℃未満では、高温条件下でのグリップ性能が低下する傾向がある。また、レジンの軟化点は、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。レジンの軟化点が150℃をこえると、混練時の分散性が低下する傾向がある。
なお、レジンの軟化点は、環球法(JIS K2207)により測定した値である。
なお、レジンの軟化点は、環球法(JIS K2207)により測定した値である。
レジンを配合する場合、レジンの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。レジンの含有量が1質量部未満では、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。また、レジンの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましい。レジンの含有量が30質量部をこえると、過度の粘着性を示すため、加工が困難となる傾向がある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、クレー等の無機・有機充填剤、ステアリン酸等の加硫促進助剤、各種老化防止剤、オゾン劣化防止剤、ワックス、硫黄又は硫黄化合物等の加硫剤、加硫促進剤などを必要に応じて適宜配合することができる。
本発明では、老化防止剤として、例えば、アミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤等が使用でき、その使用量を増加することなく、耐熱性(特に硬化劣化抑制効果)の改善が可能である。これら老化防止剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐熱性、耐疲労性を効果的に発揮するという理由から、アミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好適に使用でき、アミン系老化防止剤とキノリン系老化防止剤を併用することがより好ましい。
アミン系老化防止剤としては、例えば、ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系などのアミン誘導体が挙げられる。ジフェニルアミン系誘導体としては、例えば、p−(p−トルエンスルホニルアミド)−ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミンなどが挙げられる。p−フェニレンジアミン系誘導体としては、例えば、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
キノリン系老化防止剤としては、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどがあげられる。
モノフェノール系老化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、ブチルヒドロキシアニソール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネート、スチレン化フェノールなどがあげられる。
老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。1質量部未満であると、破壊特性を向上できないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。15質量部を超えると、ブルームが表面に発生するおそれがある。
上記ゴム組成物がアミン系老化防止剤とキノリン系老化防止剤を併用する場合、アミン系老化防止剤とキノリン系老化防止剤の配合比率(アミン系老化防止剤(質量部)/キノリン系老化防止剤(質量部))は、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは5以上である。1未満では、耐疲労性が充分に得られないおそれがある。
上記配合比率は、好ましくは10以下、より好ましくは7以下である。10を超えると、耐熱性の効果が充分に発揮されないおそれがある。
上記配合比率は、好ましくは10以下、より好ましくは7以下である。10を超えると、耐熱性の効果が充分に発揮されないおそれがある。
本発明では、加硫剤として硫黄を好適に使用できる。硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などが挙げられる。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。0.3質量部未満では、充分に加硫できず、破壊強度が充分に得られないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。5質量部を超えると、硬化劣化抑制効果が十分に得られないおそれがある。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。0.3質量部未満では、充分に加硫できず、破壊強度が充分に得られないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。5質量部を超えると、硬化劣化抑制効果が十分に得られないおそれがある。
本発明では、上記式(I)、(II)で表される化合物とともに、他の加硫促進剤を配合してもよく、この場合でも、硬化劣化抑制効果を好適に得ることができる。
他の加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられ、例えば、ゴム成分100質量部に対して、DPGを0.1〜2.0質量部配合してもよい。
他の加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられ、例えば、ゴム成分100質量部に対して、DPGを0.1〜2.0質量部配合してもよい。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤ(特に、競技用タイヤ)のトレッド等に好適に使用できる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、ゴム組成物を未加硫の段階でトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、競技用タイヤ等として好適に用いられ、特に競技用タイヤとして好適に用いられる。本発明における競技用タイヤとは、カートなどの競技に用いられるタイヤである。本発明により得られる空気入りタイヤは、タイヤの硬化劣化を抑制できるため、WET路面における後半グリップ性能および剛性感が非常に優れており、サーキット(特に、WET路面)走行時の周回に伴うタイムの低下を抑制することができるため、WET路面走行用の競技用タイヤとしてより好適に用いることができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:旭化成(株)製のタフデン4350(スチレン含有量:39質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックA(N110、N2SA:130m2/g、DBP:113ml/100g)
シリカ:日本シリカ工業(株)製のニプシルVN3(N2SA175m2/g)
老化防止剤6C:フレキシス(株)製のサントフレックス13(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD))
老化防止剤224:フレキシス(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属工業(株)製の酸化亜鉛2種
アロマオイル:ジャパンエナジー社製のプロセスX−260
シランカップリング剤:デグッサ(株)製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
レジン:新日本石油(株)製の日石ネオポリマー140(石油系レジン(芳香族系石油樹脂)、軟化点140℃、重量平均分子量:2100)
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジベンゾチアゾリルジスルフィド)
加硫促進剤2:NOCIL社製のビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド(式(III))
SBR:旭化成(株)製のタフデン4350(スチレン含有量:39質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックA(N110、N2SA:130m2/g、DBP:113ml/100g)
シリカ:日本シリカ工業(株)製のニプシルVN3(N2SA175m2/g)
老化防止剤6C:フレキシス(株)製のサントフレックス13(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD))
老化防止剤224:フレキシス(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属工業(株)製の酸化亜鉛2種
アロマオイル:ジャパンエナジー社製のプロセスX−260
シランカップリング剤:デグッサ(株)製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
レジン:新日本石油(株)製の日石ネオポリマー140(石油系レジン(芳香族系石油樹脂)、軟化点140℃、重量平均分子量:2100)
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジベンゾチアゾリルジスルフィド)
加硫促進剤2:NOCIL社製のビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジスルフィド(式(III))
実施例1〜3及び比較例1〜2
表1に示す配合内容に従い、BP型バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、50℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
表1に示す配合内容に従い、BP型バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、50℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせてタイヤに成形し、170℃で12分間加硫することで試験用カートタイヤ(タイヤサイズ:11×7.10−5)を製造した。
得られた加硫ゴム組成物、試験用カートタイヤを使用して、下記の評価を行った。それぞれの試験結果を表1に示す。
(架橋度(SWELL))
得られた加硫ゴム組成物をトルエンで抽出し、抽出前後の体積変化率(SWELL)を測定した。なお、SWELLが小さいほど、架橋のばらつきを抑制でき、好ましいことを示す。
得られた加硫ゴム組成物をトルエンで抽出し、抽出前後の体積変化率(SWELL)を測定した。なお、SWELLが小さいほど、架橋のばらつきを抑制でき、好ましいことを示す。
(粘弾性試験)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて、初期歪10%、動歪2%、振動周波数10Hzの条件下で、40℃における加硫ゴム組成物の粘弾性(複素弾性率E’および損失正接tanδを測定した。
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて、初期歪10%、動歪0.5%、振動周波数10Hzの条件下で、0℃における加硫ゴム組成物の粘弾性(複素弾性率E’および損失正接tanδ)を測定した。
なお、40℃における粘弾性試験および0℃における粘弾性試験ともに、E’が大きいほど、剛性が高く、良好であることを示し、tanδが大きいほど、グリップ力が高く、グリップ性能が優れていることを示す。
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて、初期歪10%、動歪2%、振動周波数10Hzの条件下で、40℃における加硫ゴム組成物の粘弾性(複素弾性率E’および損失正接tanδを測定した。
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて、初期歪10%、動歪0.5%、振動周波数10Hzの条件下で、0℃における加硫ゴム組成物の粘弾性(複素弾性率E’および損失正接tanδ)を測定した。
なお、40℃における粘弾性試験および0℃における粘弾性試験ともに、E’が大きいほど、剛性が高く、良好であることを示し、tanδが大きいほど、グリップ力が高く、グリップ性能が優れていることを示す。
(引張試験)
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、前記加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて引張試験を行い、300%伸張時応力(M300)を測定した。そして、比較例1の引張強度指数を100とし、下記計算式により、各配合のM300を指数表示した。なお、引張強度指数が大きいほど、耐アブレージョン摩耗性能に優れることを示す。
(引張強度指数)=(各配合のM300)/(比較例1のM300)×100
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、前記加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて引張試験を行い、300%伸張時応力(M300)を測定した。そして、比較例1の引張強度指数を100とし、下記計算式により、各配合のM300を指数表示した。なお、引張強度指数が大きいほど、耐アブレージョン摩耗性能に優れることを示す。
(引張強度指数)=(各配合のM300)/(比較例1のM300)×100
(実車評価)
試験用カートに試験用カートタイヤを装着させ、1周2kmのテストコース(WET路面)を8週走行し、比較例1のタイヤの初期グリップ性能を3点とし、5点満点でテストドライバーが官能評価した。なお、初期グリップ性能は1〜4周目のグリップ性能、後半グリップ性能は5〜8周目のグリップ性能を示す。
また、5〜8周目の安定性(ステアリング操作に対するタイヤの剛性感)を5点満点でテストドライバーが官能評価した。数値が大きいほど良好である。
試験用カートに試験用カートタイヤを装着させ、1周2kmのテストコース(WET路面)を8週走行し、比較例1のタイヤの初期グリップ性能を3点とし、5点満点でテストドライバーが官能評価した。なお、初期グリップ性能は1〜4周目のグリップ性能、後半グリップ性能は5〜8周目のグリップ性能を示す。
また、5〜8周目の安定性(ステアリング操作に対するタイヤの剛性感)を5点満点でテストドライバーが官能評価した。数値が大きいほど良好である。
表1より、実施例1、2は、比較例1に比べて、0℃及び40℃における剛性(E’)およびグリップ力(tanδ)が優れており、さらに、WET路面における後半グリップ性能および剛性感が非常に優れていた。また、実施例3は、比較例2に比べて、WET路面における後半グリップ性能および剛性感が非常に優れていた。このように、本発明により得られる空気入りタイヤは、WET路面における後半グリップ性能および剛性感が非常に優れているため、サーキット(WET路面)走行時の周回に伴うタイムの低下を抑制することができる。
Claims (6)
- 前記ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5質量部の酸化亜鉛を含有する請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
- トレッド用ゴム組成物として用いられる請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤ。
- 前記空気入りタイヤが競技用タイヤである請求項5記載の空気入りタイヤ。
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Cited By (2)
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JP2012219124A (ja) * | 2011-04-05 | 2012-11-12 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | キャップトレッド用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ |
JP2014024891A (ja) * | 2012-07-24 | 2014-02-06 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 高性能ドライタイヤのトレッド用ゴム組成物及び高性能ドライタイヤ |
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2009
- 2009-06-23 JP JP2009148926A patent/JP2011006512A/ja active Pending
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