JP6121172B2 - 目地のシール構造 - Google Patents

目地のシール構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6121172B2
JP6121172B2 JP2013008188A JP2013008188A JP6121172B2 JP 6121172 B2 JP6121172 B2 JP 6121172B2 JP 2013008188 A JP2013008188 A JP 2013008188A JP 2013008188 A JP2013008188 A JP 2013008188A JP 6121172 B2 JP6121172 B2 JP 6121172B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lip
water stop
gasket
joint
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013008188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013174123A (ja
Inventor
知範 宮田
知範 宮田
尾山 誠
誠 尾山
田中 潔
潔 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishikawa Rubber Co Ltd
Daiwa House Industry Co Ltd
Original Assignee
Nishikawa Rubber Co Ltd
Daiwa House Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nishikawa Rubber Co Ltd, Daiwa House Industry Co Ltd filed Critical Nishikawa Rubber Co Ltd
Priority to JP2013008188A priority Critical patent/JP6121172B2/ja
Publication of JP2013174123A publication Critical patent/JP2013174123A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6121172B2 publication Critical patent/JP6121172B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は、建物用の外壁パネル間の目地のシール構造に関する。なお本明細書において上下とは添付した図における上下方向をいうものとし、縦方向とは建物の上下方向をいい、これと直交する方向を横方向という。
図1は、従来のシール構造の一例を示すもので、外壁パネル1の小口面間の目地2に装填されるガスケット3よりなる一次止水材と、柱4に断熱材5を介して取付けられ、目地2の室内側に被さる二次止水材6とからなり、ガスケット3は柱部3aと、該柱部3aより両側に突設され、外壁パネル1の小口面1aに弾接する止水リップ3bより構成されている。
二次止水材6はベース6aと、該ベース6aの両側より上向きに突設され、目地2両側の外壁パネル側縁に弾接する止水リップ6bよりなっている。
図1に示す止水構造では、目地2は一次止水材と二次止水材で二重にシールされ、信頼性の高い止水性を確保することができるが、一次止水材と二次止水材を施工するのに二回の施工作業が必要である。
ガスケットを目地の室外側の段差部に当て、目地を閉塞するガスケット頭部と、該ガスケット頭部に連結され、側方に突出する止水リップで目地をシールするガスケット脚部よりなるガスケット(特許文献1)、一次止水材と二次止水材を一体化したガスケットや止水リップによる水密性を高めるため、止水リップの弾接部分をスポンジとしたガスケット(特許文献2)、止水リップと押えリップを有し、押えリップで止水リップを内側から押えて止水リップによる水密性を向上させたガスケット(特許文献3)も知られ、また止水リップが屈折部を有するガスケットも知られる(特許文献4)。
特許第4071411号 特許第3505695号 特許第3128769号 特開2009−270392号(図2及び図3のヒレ6)
目地のシール構造は、信頼性の高い止水性を確保することが必要であることはもちろんであるが、そのほか外観上の観点からガスケットの目地への装填位置が深過ぎたり浅過ぎたりしないように所定位置に装填されることが望まれる。
本発明は、これらの要求を満たすことができる目地のシール構造を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、柱部と、該柱部の一ないし複数か所より両側方に向けて突設される止水リップを有するガスケットを外壁パネルの小口面間の目地に押込んで装填してなるシール構造において、外壁パネルの小口面が段cをなして前記目地は室内側が狭く形成されると共に、前記柱部の1ないし複数か所に設けられる前記止水リップのうち、一か所での止水リップ位置決め手段を備え、前記ガスケットは前記目地に止水リップの前記位置決め手段が前記小口面に形成される段cに係止して位置決めされた状態で装填され
前記位置決め手段を備えた止水リップは、中間部の屈曲ないし屈折点で屈曲ないし屈折して、前記屈曲ないし屈折点より先端側の先端側部分が横向きとなって、先端側部分又は該部分の先端部が前記段cに係止する位置決め手段となり、
前記止水リップにはまた、先端側部分の前記段cを向く部分と、前記室内側の段cと角をなす室内側の外壁パネルの小口面を向く根元側部分にそれぞれスポンジ材が取付けられ、
止水リップ先端側部分のスポンジ材が前記段cに、止水リップ根本側部分のスポンジ材が前記室内側の外壁パネルの小口面にそれぞれ弾接していることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明のシール構造において、前記止水リップは、前記屈曲ないし屈折点から先端に至るまでの範囲内の任意の箇所より側方に突出して一体形成され、外壁パネルに弾接する分岐リップを備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明のシール構造において、前記外壁パネルは、下地材の表面に面材を、裏面に断熱ボードをそれぞれ下地材より側方に突出して積層した構造をなして下地材の小口面aが面材と断熱ボードの小口面aより引込んで下地材の小口面aと、その上下に面材裏面の段bと断熱ボード表面の段cとにより樋状の凹溝を形成し、前記分岐リップは先端部が前記凹溝の前記面材裏面の段bに弾接するか、又は外壁パネルの小口面aに弾接することを特徴とする。
請求項1に係る発明によると、外壁パネル間の目地にガスケットを装填するときには、止水リップが小口面に当り、窄みながら押込められるが、止水リップの位置決め手段となる先端側部分又は先端部が段cに係止して位置決めされることにより、それ以上の押込みが規制され、段cに当たって位置決めされたときの感触でガスケットが所定位置まで押込まれたことを知得することができ、これによりガスケットを目地の所定位置に装填することができる。また止水リップの先端側部分又は先端部に取付けられるスポンジ材が段cに、止水リップ根元側部分のスポンジ材が室内側の外壁パネルの小口面に、それぞれ角を挟んだ両側面に弾接することによりシールされ、各面が粗い面であっても高い止水性を確保して下地材や断熱ボードの水漏れを防ぐことができると共に、角を挟んだ両側面を保持することにより止水リップの自立性、ひいてはガスケットの自立状態を保持することができる。
請求項2に係る発明によると、分岐リップが外壁パネルに弾接することによりシール箇所が増え、止水性をより高めることができる。
請求項3に係る発明によると、止水リップは先端側部分又は先端部と根元側部分に取付けたスポンジ材が段c及び外壁パネルの小口面に弾接する以外に分岐リップの先端部が前記凹溝を形成する面材裏面の段b又は外壁パネルの小口面aに弾接することでシール箇所が増え、止水性を向上させて、下地材や断熱ボードの水濡れを防ぐことができると共に、自立状態を維持し、地震等による外壁パネル相互の移動でガスケットを室外側に押し出そうとするのを防止することができる。また、面材裏面の段にまで水が浸入した場合でも樋状の凹溝により水を階下方向に流れ落ちて排水することができる。特に分岐リップの先端部を前記面材裏面の段bに弾接させる場合は、下地材の小口面aに当てないで、該小口面aと分岐リップとの間に隙間を形成することが可能で、該隙間が形成されれば、面材裏面の段bと分岐リップ先端部との間より万一水が潜り抜けるようなことがあっても、前記形成された隙間より階下方向に流れ落ちて排水させることができる。
従来のシール構造の断面図。 参考例に係るガスケットの断面図。 図2に示すガスケットを用いたシール構造の断面図。 別の参考例に係るガスケットの断面図。 実施形態で用いるガスケットの断面図。 図5に示すガスケットを用いた本発明に係るシール構造の断面図。 別の参考例のガスケットの断面図。 図7に示すガスケットを用いたガスケットの断面図。 図7に示すガスケットを用いた別の参考例のシール構造の断面図。
以下、参考例の目地のシール構造について図面により説明する。
図2は、参考例のシール構造に用いるガスケット11を示すものであり、図3は、図2に示すガスケット11を外壁パネル12を取り付けたときに形成される縦方向の小口面間の目地13に装填してなる目地のシール構造を示すもので、ガスケット11は一次止水材15と、二次止水材16よりなり、いずれもEPDM等のゴム又は熱可塑性エラストマー、樹脂等のゴム様弾性体で形成されている。
一次止水材15は、柱部17と、柱部上端の室外側端部に両側方に向けて突出して一体形成される表層リップ18と、柱部17の室内側端部である柱部下端の両側より斜め上向きに突出して一体形成される止水リップ19を備えた縦断面が略工字状をなしており、柱部17は室内側の下部に上方に向う溝状の凹部21が形成されると共に、凹部21の周りにU形断面の芯金22がインサートされ、凹部21の開口側には突起23が互いに向き合って突出形成されている。
前記表層リップ18は表面が調色(塗装又は着色材料による被覆)された意匠面をなす表層部18aを備えている。
二次止水材16は、柱部26と、柱部26の中間部両側より側方に突出して一体形成される押えリップ27と、該押えリップ27下の柱部26より両側方に突出して一体形成される止水リップ28と、柱部26下端の室内側端部の両側より側方に突出して一体形成される止水リップ29よりなり、各リップ27、28、29は柱部26と同質又はこれより軟質のゴム又はゴム様弾性体よりなっている。
前記柱部26は、上端の室外側端部が前記一次止水材15を受ける略逆三角形状の受部31となり、該受部31には、前記一時止水材15の柱部17に形成される凹部21に嵌合係止する断面矢印状の凸部32が上向きに突出形成されている。
柱部26の複数か所に設けられる止水リップ28、29のうち、柱部下部の止水リップ28は、山状をなして中間部の頂部の屈折点281より先端側の先端側部分283が室内側に向けて斜めに延び、先端部282または先端側部分283が位置決め手段となり、同じく山状をなす分岐リップ34が前記止水リップ28の先端部282に対し屈曲して一体形成され、やや斜め上向きに延びている。そして分岐リップ34は、前記押えリップ27及び止水リップ29より側方に長く突出しており、止水リップ28及びこれに接続される分岐リップ34は、両側を末広がり状に拡開した略M字状の形態をなしている。
図3に示す外壁パネル12は、下地材12bの裏側の室内側に断熱ボード12cを、表側の室外側に面材12aを積層した構造をなしており、下地材12bの小口面aが断熱ボード12c及び面材12aの小口面aより引込んで、室内側と室外側の中間部に樋状の凹溝12dを形成し、該凹溝12dは、溝底となる小口面aの上下に下地材12bより突出する面材12aの突出部分の裏面よりなる段bと、下地材12bより突出する断熱ボード12cの突出部分の表面よりなる室内側の段cを備えた形状を有している。図中、14はフレームである。
図3に示すように、外壁パネル12を組付けたとき、縦向きに延びる小口面間に形成される目地13は、中間部が前記凹溝12dにより幅広となり、室外側と室内側が同じ幅で狭くなっている。
目地13にガスケット11を装填する際には、一次止水材15の凹部21に二次止水材16の凸部32を押込み、凸部32が突起23に係止することで抜け止めされて連結された状態で、ガスケット11を前記目地13に当てがい、二次止水材16の止水リップ29から目地13に押込む。ガスケット11の押込みは一次止水材15を押えることにより行い、一次止水材15の押込みにより一次止水材15が二次止水材16の受部31に当たった状態となる。
ガスケット11の押込みによって先ず止水リップ29が、続いて分岐リップ34が止水リップ28と共に面材12aの小口面aにより外向き(図2では上向き)に屈曲して窄むようにして撓み、押えリップ27も止水リップ28により押え込まれて外向きに撓む。
リップ27、28、29、34の中でも、止水リップ28に接続されて側方に長く突出する分岐リップ34はとりわけ、目地13の室外側部分(面材12aの小口面a)を通る際に大きく撓むが、目地幅の広い目地中間部に入り込むにつれて拡がり、分岐リップ34先端が面材12aの小口面aを外れると、分岐リップ34が拡開し、該リップ先端部282が目地中間部(下地材12b)の小口面a、すなわち凹溝12dの溝底に弾接する。ガスケット11の押込みにより、位置決め手段としての止水リップ先端部282又は止水リップ先端側部分283が凹溝12dを形成する前記室内側側壁の段cに当たって支えると、そのときの感触で、ガスケット11が所定位置まで押込まれたことが知得される。また分岐リップ34が小口面の段b及び段c間の凹溝12dに入り込むことにより、地震等による外壁パネル12の相互の移動でガスケット11を室外側に押し出そうとするのを抑制することができる。
前記参考例では、面材12aの小口面間に形成される室外側の目地13の幅と、断熱ボード12cの小口面間に形成される室内側の目地13の幅は、前述するように同一とされているが、ガスケット11を押込む際には、面材12aの小口面aを分岐リップ34が通過せねばならず、したがって押込み作業性からすると、面材12aの小口面aの幅は断熱ボード12cの小口面aの幅よりも広くてもよい。しかし広すぎると、シール性を低下させる懸念を生ずる。なお、図3では面材12aの小口面aには、ガスケット11を押込み易いように、室外側に拡開したテーパ面が形成されている。
止水リップ先端部282或いは図3に示すように、止水リップ先端側部分283が段cに当たるまで押込まれた状態で、分岐リップ34は押えリップ27で内側から突張られた状態となり、分岐リップ34先端部341を下地材12bの小口面a、すなわち前記凹溝12dの溝底に押し付ける。このように止水リップ29の分岐リップ34を内側から押込み、前記小口面aに押付ける押えリップ27を有すると、押えリップ27により分岐リップ34が小口面aに押付けられることで、止水性がより一層向上する。このとき止水リップ29は断熱ボード12cの小口面aに弾接し、また一次止水材15の止水リップ19も面材12aの小口面aに弾接し、高いシール性を確保する。
以上のようにして前記参考例のシール構造はガスケット11により、面材12aの小口面aに弾接する止水リップ19、室内側の段cに弾接する止水リップ28の先端側部分283及び下地材12bの小口面a、すなわち前記凹溝12dの溝底に弾接する分岐リップ34の先端部341、そして断熱ボード12cの小口面aに弾接する止水リップ29の先端部の4か所でシールされ、更には一次止水材15も目地13に納まることでリップ状をなす表層リップ18の先端部が面材12aの小口面aに弾接することを含めれば、計5か所の多点でシールされるようになり、シールラインを多く取ることで高い止水性を確保し、また目地13は凹溝12dにより中間部が拡げられることで排水空間が広くなり、止水リップ19を潜り抜けた水の排水性を向上させている。
ガスケット11はまた、止水リップ28の先端側部分283が前記室内側の段cに当たると共に、分岐リップ先端部341が下地材12bの小口面aに弾接し、かつ押えリップ27で分岐リップ34が内側から押えられることで、地震等による外壁パネル12相互の移動によりガスケット51を室外側に押し出そうとするのを抑制することができる。
図4に示すガスケット41は、前述のガスケット11における一次止水材15と二次止水材16を一体形成した基本構成を有している。図中、図2に示すガスケット11と同一構造部分には同一符号を付してある。
前記参考例で用いるガスケット41は、ガスケット11の一次止水材に相当する室外側の上端部に芯金43をインサートした柱部42と、表面を意匠面とした表層部18aを備えた柱部上端の表層リップ18と、止水リップ19を備え、かつ二次止水材に相当する柱部42に押えリップ27と、分岐リップ34を有する止水リップ28と、柱部下端の止水リップ29を順に備えた構成を有し、止水リップ28裏側の室内側及び下地材12bの小口面aに接触する分岐リップ先端部341にはスポンジ材44が設けられ、止水リップ28が当たる前記段cや下地材12bの小口面aが粗くても高いシール性を確保できるようにしている。
前記参考例で用いるガスケット41は、一次止水材と二次止水材が一体で、一次止水材に芯金43をインサートし、かつリップ27、29及びリップ28は、分岐リップ34と共に柱部26と同質の材質で、しかも止水リップ28裏側の室内側や分岐リップ先端部341にスポンジ材44を設けた以外は、図2に示すガスケット11と基本構造を同じくしている。
前記参考例で用いるガスケット41は、リップ27、28、29、34が柱部42と同材質のゴム又はゴム様弾性体で形成されているが、前記参考例のガスケット11と同様、柱部42より軟質の材料で形成してもよい。
前記参考例のガスケット11及び41における止水リップ19には、シール性を高めるため、面材12aの小口面aに弾接する箇所にスポンジ材を設けてもよい。
図5は、本発明の実施形態に係るガスケット51を示すものであり、図6は図5に示すガスケット51を外壁パネル12の縦方向の小口面間の目地13に装填してなる目地のシール構造を示すもので、図中、図3に示す参考例のシール構造及び図4に示すガスケット41と同一構造部分には同一符号を付してある。
本実施形態に係るガスケット51は、室外側の上端部に芯金43をインサートした柱部52と、表面を意匠面とした表層部18aを備えた柱部上端の表層リップ18と、その下側の止水リップ19と、柱部下部の山状をなす止水リップ53と、柱部下端の止水リップ29よりなり、柱部52の複数か所に側方に突出して設けられるリップ19、29、53のうち、柱部下部の止水リップ53は、中間部の頂部の屈折点531で屈折して、柱部52より室外側に向かって斜めに延出する根元側部分と、前記屈折点531より室内側に向かって斜めに延出する先端側部分532よりなり、前記屈折点531より側方に延び、止水リップ53の根元側部分の延長方向に一体形成される分岐リップ54を備えている。この分岐リップ54は止水リップ19、29、53よりも側方に長く延出し、また止水リップ53の先端部533又は前記先端側部分532は位置決め手段となっている。そして先端側部分532の中間部より先端にかけての柱部52を向く内側部分と、根元側部分の裏側である室内側及び分岐リップ先端部541にはスポンジ材44が取付けられている。
本実施形態に係るガスケット51も前記実施形態のガスケット41と同様、各リップ18、19、29及び53が柱部52と一体で共にEPDM等のゴム又は熱可塑性エラストマーや柔軟性のある樹脂等のゴム様弾性体で形成されているが、各リップ18、19、29、53は柱部52より軟質の材料で形成してもよい。
本実施形態のガスケット51を目地13に装填する際には、柱部下端の止水リップ29から目地13に押込む。この押込みにより先ず止水リップ29が、続いて止水リップ53が分岐リップ54と共に面材12aの小口面aにより押込まれ、窄むようにして撓む。ガスケット51の目地13への押込みに伴い、止水リップ29は目地13の凹溝12dに入り込んで一旦拡開したのち、断熱ボード12cの小口面aで再度窄められ、また止水リップ53は押込みに伴って先端側のスポンジ材44が凹溝12dを構成する室内側の段cに当たる。押込みがなおも続けられると、止水リップ先端側部分532が段cにより起こされて横向きとなると共に、分岐リップ先端部541のスポンジ材44が面材12aの小口面aより外れて分岐リップ54及び止水リップ53が凹溝12d内で拡開する。
止水リップ53先端側部分532が横向きとなり、スポンジ材44を介して段cに当たって支えた状態となると、そのときの感触でガスケット51が所定位置まで押込まれたことが知得される。また分岐リップ先端部541のスポンジ材44は面材12aの小口面aより外れると、そのまま室外側の段bをずれ動きながら凹溝12d内の奥側に向かって拡開する。
この拡開は、止水リップ根元側部分のスポンジ材44が断熱ボード12cの小口面aに押し付けられて、それ以上の拡がりが抑制されるまで可能となる
止水リップ29が凹溝12dを経て断熱ボード12cに達するのに伴ってまた、止水リップ19、続いて表層リップ18が目地13に押し込まれ、面材12aの小口面aに弾接する。
図6は以上のようにして目地13に装填されたガスケット51によるシール構造を示している。
本実施形態のシール構造によると、図6に示されるようにガスケット51の表層リップ18と止水リップ19が面材12aの小口面aに弾接すると共に、止水リップ29が断熱ボード12cの小口面aに弾接し、また分岐リップ先端部541のスポンジ材44及び止水リップ53先端側のスポンジ材44が上下の段b、cに、止水リップ根本側部分のスポンジ材44が断熱ボード12cの小口面aにそれぞれ弾接することにより、計6箇所でシールされるようになり、高いシール性を確保し、下地材12bや断熱ボード12cが水濡れするのを防ぐことができる。また分岐リップ54は、先端部541のスポンジ材44と止水リップ53先端側のスポンジ材44が段b、cに当たって支えた状態となり、更には止水リップ根元側のスポンジ材44が断熱ボード12cの小口面aに弾接することにより、分岐リップ先端部541のスポンジ材44が下地材12bの小口面aに当たらなくても、自立状態を維持することができるうえ、地震等による外壁パネル12相互の移動でガスケット51を室外側に押し出そうとするのを抑制することができる。
本実施形態の止水リップ53はまた、分岐リップ54が下地材の小口面aに当たらず、該小口面aと分岐リップ53の間に隙間を形成したことにより、目地13に侵入した水が万一、分岐リップ先端部541のスポンジ材44と面材裏面の段bとの間を潜り抜けるようなことがあったとしても、前記隙間から階下方向に流出し、排水することができる。
前記ガスケット11、41、51では、分岐リップ34、54は止水リップ28、53の屈折点281或いは先端部282に接続された形態をなしているが、屈折点281と先端との間の中間部、すなわち先端側部分283、532の任意の箇所より側方に突出形成してもよい。
図7は、分岐リップを止水リップの先端側部分の中間部に設けた別の参考例のガスケットの一例を示すもので、図示するガスケット61は柱部62と、柱部上端の受部63と、柱部下部より側方に突出形成される止水リップ64と、柱部下端に側方に突出して形成される止水リップ65よりなり、柱部62の複数か所より両側方に突出して形成される止水リップ64、65のうち、柱部下部の止水リップ64は中間部で屈折して柱部62より屈折点643まで横向きに延びる根本側部分641と、屈折点643より室内側に向けて斜めに延びる先端側部分642とで構成され、先端側部分642は中間部において更に屈曲し、先端側部分642の中間部である屈折点644より分岐リップ67が室外側に向けて斜め側方に突出して一体形成されている。そして先端側部分642の先端部645が位置決め手段となっている。また屈折点643と644の間の先端側部分642の裏面である室内側には、スポンジ材44が取付けられている。
分岐リップ67には図示するように、目地13への押込み時に折れ曲がって撓み易くなるようにするため、窪み68が形成されている。図中、70は芯材である。
参考例のガスケット61も前記ガスケット41及び51と同様の材質で形成される。
図8は、図7に示すガスケット61を外壁パネル72の小口面間の目地73に装填してなるシール構造を示すもので、外壁パネル72は前記外壁パネル12と同様、面材72aと下地材72bと断熱ボード72cで構成されているが、前記実施形態の外壁パネル12と比べ、面材72aの厚みが厚くなっている以外は、前記外壁パネル12と変わりはない。
目地73にガスケット61を装填する際には、受部63を押えて目地内に押込むが、位置決め手段としての止水リップ先端部645が凹溝72dを形成する室内側の段cに当たって支えたときの感触で、ガスケット61が所定位置まで押込まれたことが知得される。
前記先端部645が室内側の段cに当たった段階においてはまた、スポンジ材44が段cに弾接してシールする。この状態においてはまた、分岐リップ67の先端側は窪み68で屈曲して先端部671が凹溝72dの室外側の段bに弾接してシールすると共に、止水リップ65は先端部が屈曲して断熱ボード72cの小口面aに弾接してシールする。
目地73にガスケット61を装填後、バックアップ材75が面材間の目地73に前記受部63に当たるまで押込んで充填され、ついでシーリング材76がバックアップ材75に当たるまで押込んで充填される。
前記参考例のシール構造においては、シーリング材76が面材72aの小口面aに当たり、またガスケット61は、分岐リップ67の先端部671が凹溝72dの室外側の段bに、止水リップ先端部645とスポンジ材44が室内側の段cにそれぞれ弾接し、かつ止水リップ65が断熱ボード72cの小口面aに当たることにより、目地73は計5か所でシールされるようになる。また止水リップ64は、分岐リップ先端部671と止水リップ先端部645及びスポンジ材44が上下の段b、cに当たって支えた状態となり、更には止水リップ64の先端側部分642のスポンジ材44が断熱ボード72cの室外側段cに弾接することにより、下地材72bの小口面aに当たらなくても、前記ガスケット51の止水リップ53と同様、自立状態を維持することができるうえ、地震等による外壁パネル72相互の移動でガスケット61を室外側に押し出そうとするのを防止することができる。
分岐リップ67はまた、下地材12bの小口面aに当たらないで、該小口面aとの間に隙間を形成したことにより、前記実施形態と同様、シーリング材76及びバックアップ材75を通り、目地73に侵入した水が万一、分岐リップ先端部と面材裏面の段bとの間を潜り抜けるようなことがあっても、前記隙間から階下方向に流出し、排水することができる。
図9は、図7に示すガスケット61を外壁パネル72の小口面aと、面材72aに代えて窓枠のサッシ76を取付けた構造をなす外壁パネル77の小口面間の目地78に装填してなるシール構造を示すもので、図8に示すシール構造と異なる点は、目地73を形成する外壁パネル12のうちの一方をサッシ76を備えた外壁パネル77とし、シーリング材76がサッシ76より突出しないようにバックアップ材75の厚みを薄くしたことである。
前記シール構造においても前述した図8に示すシール構造と同様の効果を奏する。
図7に示すガスケット61の分岐リップ67の先端部671及び止水リップ先端部645に図6に示すガスケット51と同様、スポンジ材44を取付け、凹溝72dの室外側の段bに弾接させると共に、断熱ボード72cの小口面aに弾接させるようにしてもよい。
なお前記各参考例および実施形態の止水リップ19、押えリップ27及び止水リップ29、65はある方が望ましいが、必須ではなく、いずれか1つ以上を省くこともできる。また、図5のガスケット51及び図7のガスケット61では、表層リップ18又は受部63のある柱部上端の部位と、これよりも下側にある柱部下部が一体形成されている例のみを示したが、図2のガスケット11のように柱部上端の部位と、これよりも下側の柱部下部が別体に形成され、目地へ装填する際に連結する構造となっていてもよい。
11、41、51、61・・ガスケット
12、72、77・・外壁パネル
13、73、78・・目地
15・・頭部
16・・脚部
17、26、42、52、62・・柱部
18・・表層リップ
19、28、29、53、64、65・・止水リップ
21・・凹部
22、43、70・・芯材
24、44・・スポンジ材
27・・押えリップ
31、63・・受部
32・・凸部
34、54、67・・分岐リップ
54・・突部
66・・屈折部
75・・バックアップ材
76・・シーリング材

Claims (3)

  1. 柱部52と、該柱部52の一ないし複数か所より両側方に向けて突設される止水リップ19、29、53を有するガスケット51を外壁パネル12の小口面間の目地13に押込んで装填してなるシール構造において、外壁パネル12の小口面aが段cをなして前記目地13は室内側が狭く形成されると共に、前記柱部52の1ないし複数か所に設けられる前記止水リップ19、29、53のうち、一か所での止水リップ53位置決め手段を備え、前記ガスケット51は前記目地13に止水リップ53の前記位置決め手段が前記小口面aに形成される段cに係止して位置決めされた状態で装填され
    前記位置決め手段を備えた止水リップ53は、中間部の屈曲ないし屈折点531で屈曲ないし屈折して、前記屈曲ないし屈折点531より先端側の先端側部分532が横向きとなって、先端側部分532又は該部分532の先端部533が前記段cに係止する位置決め手段となり、
    前記止水リップ53にはまた、先端側部分532の前記段cを向く部分と、前記室内側の段cと角をなす室内側の外壁パネル12の小口面aを向く根元側部分にそれぞれスポンジ材44が取付けられ、
    止水リップ先端側部分532のスポンジ材44が前記段cに、止水リップ根本側部分のスポンジ材44が前記室内側の外壁パネル12の小口面aにそれぞれ弾接していることを特徴とする目地のシール構造。
  2. 前記止水リップ53は、前記屈曲ないし屈折点531から先端に至るまでの範囲内の任意の箇所より室外側に突出して一体形成され、外壁パネル12に弾接する分岐リップ54を備えることを特徴とする請求項1記載の目地のシール構造。
  3. 前記外壁パネル12は、下地材12bの表面に面材12aを、裏面に断熱ボード12cをそれぞれ下地材12bより側方に突出して積層した構造を有して下地材12bの小口面aが面材12aと断熱ボード12cの小口面aより引込んで下地材12bの小口面aと、その上下面材裏面の段bと断熱ボード表面の段cとにより凹溝12dを形成し、前記分岐リップ54は先端部541が前記凹溝12dの前記面材裏面の段bに弾接するか、又は外壁パネル12の小口面aに弾接することを特徴とする請求項2記載の目地のシール構造。
JP2013008188A 2012-01-24 2013-01-21 目地のシール構造 Active JP6121172B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013008188A JP6121172B2 (ja) 2012-01-24 2013-01-21 目地のシール構造

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012011609 2012-01-24
JP2012011609 2012-01-24
JP2013008188A JP6121172B2 (ja) 2012-01-24 2013-01-21 目地のシール構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013174123A JP2013174123A (ja) 2013-09-05
JP6121172B2 true JP6121172B2 (ja) 2017-04-26

Family

ID=49267244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013008188A Active JP6121172B2 (ja) 2012-01-24 2013-01-21 目地のシール構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6121172B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11431352B2 (en) 2018-07-06 2022-08-30 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Arithmetic encoders, arithmetic decoders, video encoder, video decoder, methods for encoding, methods for decoding and computer program

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6440987B2 (ja) * 2014-08-01 2018-12-19 大和ハウス工業株式会社 目地用バッカーおよび目地止水構造
JP6532684B2 (ja) * 2015-01-21 2019-06-19 大和ハウス工業株式会社 ガスケットおよび目地止水構造
JP6952451B2 (ja) * 2016-09-26 2021-10-20 大和ハウス工業株式会社 外壁の乾式目地構造
JP7235440B2 (ja) * 2018-04-03 2023-03-08 日鉄鋼板株式会社 目地部材及び目地構造
KR102117892B1 (ko) * 2019-08-05 2020-06-02 롯데건설 주식회사 비정형 외장 간격재

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2566553Y2 (ja) * 1992-02-28 1998-03-30 西川ゴム工業株式会社 目地用定型ガスケット
JP4968853B2 (ja) * 2008-10-16 2012-07-04 積水ハウス株式会社 外壁目地ガスケット及び外壁目地のシール構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11431352B2 (en) 2018-07-06 2022-08-30 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Arithmetic encoders, arithmetic decoders, video encoder, video decoder, methods for encoding, methods for decoding and computer program

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013174123A (ja) 2013-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6121172B2 (ja) 目地のシール構造
JP6208020B2 (ja) 目地の防水構造
JP6842238B2 (ja) 目地構造
JP2017002461A (ja) 外壁材の連結構造と外壁材用留め金具
JP2016166490A (ja) 外壁目地の防水構造
JP6374686B2 (ja) 建築用パネル間の目地構造
JP6247507B2 (ja) 建物の壁構造
JP4341843B2 (ja) カーテンウォール
JP2017008627A (ja) 外壁目地の止水構造
JP2023179054A (ja) 建材パネルおよびその接合構造
TWM565724U (zh) Structural board module
TWI672419B (zh) 結構板模組
JPS6344487Y2 (ja)
JP6702815B2 (ja) 外壁目地の止水構造、及び止水処理方法
JP2020045667A (ja) 腕木用防水金物、階間部防水構造及び連続庇を有する建物
JP2016156228A (ja) 外壁構造
JP4287317B2 (ja) 目地施工方法
JP2020033800A (ja) 縁切部材および目地防水構造
JP2002061377A (ja) パネルの接合構造
JP5073987B2 (ja) 外壁目地の止水構造
JP2015121036A (ja) 壁構造の縦目地部分の止水構造
JPH09209549A (ja) 床パネルの接合構造
JP2019007294A (ja) キャップジョイント、及びそれを用いた屋根構造
JP2019070234A (ja) 目地ジョイナー及びこれを用いた外壁構造
JP2019163656A (ja) 建築板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6121172

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250