JP6374686B2 - 建築用パネル間の目地構造 - Google Patents

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Description

本発明は外壁パネル、屋根パネル、軒天パネル等の建築用パネル間の目地構造に係り、例えば2枚のパネル間の目地の防水性を高める目地構造に関する。
従来、この種の目地構造としては、壁同士の間に形成された目地へシーリング材を介して挿入され、目地における漏水を防止するシール部材があり、このシール部材は、その挿入方向前方側に二股の足部が形成され、この足部は、その外面側が前記シーリング材と接着する弾性体からなり、内面側が前記シーリング材と接着しない弾性体からなり、これら弾性体によって一体成型されてなる(例えば、特許文献1参照)。
また、目地を形成する2枚のパネル間にガスケットを挿入する目地構造があり、この種の目地構造ではガスケットを挿入する前工程として目地間にシーリング剤を充填し、シーリング剤の硬化前にガスケットを挿入することで防水性を高めるように構成したものがある。
特開平5−302367号公報
ところで、前記特許文献1に記載のシール部材やガスケットを挿入する目地構造では、シール材やガスケットの排水機能を損なう恐れがあった。具体的には、シール部材やガスケットには一般的に複数の排水用の縦溝が鉛直方向に形成されているが、この排水用の縦溝がシーリング剤で潰されることで、目地間に浸入した雨水等の排水が損なわれる恐れがあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、外壁パネル等の建築用パネル間の目地構造で、ガスケットを目地隙間に挿入する前にシーリング剤を目地隙間に充填しても、ガスケットの排水機能を損なわれないようにした建築用パネル間の目地構造を提供することにある。また、ガスケットの縦溝を潰さずに目地形成を容易に行え、雨水等の浸入を効果的に防止できる目地形成方法を提供する。
前記目的を達成すべく、本発明に係る建築用パネル間の目地構造は、建築用パネルの端面間に形成された目地隙間を閉じる建築用パネル間の目地構造であって、前記目地隙間の奥に配置され、該目地隙間の幅より広い幅の前面が前記建築用パネル裏面に対向する隙間閉塞部材と、前記目地隙間に前記隙間閉塞部材と接するように充填したシーリング剤と、前記目地隙間に挿入され、前記建築用パネルの端面に接触して前記シーリング剤を覆うカバー材と、前記目地隙間と前記カバー材との空間に挿入され、該目地隙間を閉じるガスケット材とを備えることを特徴としている。
前記のごとく構成された本発明の建築用パネル間の目地構造では、建築用パネルの端面間に形成された目地隙間の奥に配置された隙間閉塞部材として例えば中間柱と、建築用パネルの裏面との間の接合部にシーリング剤が充填され、両者間の接合部を塞ぐことができる。そして、目地隙間にカバー材を挿入して充填された軟化状態のシーリング剤を押し込んで接合部の表面を覆うため、シーリング剤が建築用パネルの裏面と隙間閉塞部材の接合部を確実に塞ぐことができ、そのあとに目地隙間の空間に挿入されるガスケットがシーリング剤に触れることがなく、ガスケットの鉛直方向に形成された縦溝を潰すことがなく、排水機能を損なうことがない。
また、本発明に係る建築用パネル間の目地構造の好ましい具体的な態様としては、前記カバー材は、その断面形状が前記隙間閉塞部材の前面に対向する平面と、該平面の両端より前記目地隙間の開口方向に延出し前記建築用パネルの端面に弾接する2つの側面を有する台形状に形成されていることを特徴としている。この構成によれば、カバー材の平面で先に充填された軟化状態のシーリング剤を押し込み、2つの側面でシーリング剤の開口方向への漏れを防止できるため、つぎに挿入するガスケットの挿入が容易となり、ガスケットとシーリング剤との接触を防止できる。
さらに、本発明に係る建築用パネル間の目地構造の好ましい具体的な他の態様としては、前記隙間閉塞部材は、前記前面に発泡シートが設けられていることを特徴としている。この構成によれば、建築用パネルの裏面と隙間閉塞部材の前面との接合部を発泡シートで密着させることができ、シーリング剤を充填するときに発泡シートと建築用パネル裏面との接合部にシーリング剤が確実に入り込み、該接合部を確実に覆うことができる。
好ましい具体的な他の態様としては、前記シーリング剤は、前記目地隙間の一部領域に充填されるものであり、前記カバー材は、前記一部領域に充填されたシーリング剤を覆う長さに設定されていることを特徴としている。この構成によれば、止水性の良好でない個所が特定されたとき、その領域のガスケットを引き出してシーリング剤を充填し、一部領域に充填されたシーリング剤を覆うカバー材を目地隙間に挿入してからガスケットを戻して補修することができ、止水性を向上させることができる。この場合、カバー材の長さはシーリング剤の長さより長いと好ましい。
本発明に係る目地形成方法は、目地隙間を構成する建築用パネル間の奥に配置され、該目地隙間を塞ぐ隙間閉塞部材を備える目地形成方法であって、前記目地隙間に前記隙間閉塞部材に接するようにシーリング剤を充填し、前記目地隙間に充填された前記シーリング剤を覆うカバー材を該目地隙間に挿入して軟化状態の前記シーリング剤を押圧し、前記目地隙間にさらにガスケット材を挿入し、該目地隙間を閉じることを特徴としている。
このように構成された目地形成方法では、目地隙間にシーリング剤を充填し、軟化状態のシーリング剤をカバー材で覆って隙間閉塞部材と建築用パネルの裏面との接合部にシーリング剤を押し込み、この接合部を確実に覆い、そのあとカバー材が挿入された空間にガスケットを挿入するため、シーリング剤とガスケットが接触せず、ガスケットに形成された縦溝が潰されることがない。このため、ガスケットと建築用パネルとの間より雨水等が浸入してもガスケットの縦溝で排水することができる。
前記カバー材を、前記隙間閉塞部剤と対向する平面と、該平面の両端より前記目地隙間の開口方向に延出し前記建築用パネルの端面に弾接する2つの側面を有する断面台形状に形成し、前記平面を前記シーリング剤に接触させ、前記2つの側面の屋外側の端部を前記建築用パネルの端面に弾接させて挿入することが好ましい。この構成によれば、カバー材の平面及び2つの側面で前もって充填されたシーリング剤を奥に押し込むことができ、2つの側面が建築用パネルの端面に弾接してシーリング剤の開口方向への漏れを防止するため、シーリング剤を確実に押し込むことができ、前方への漏れも確実に防止できる。
前記ガスケット材を、前記カバー材の前記2つの側面間の中央凹部に嵌合することが好ましい。この構成によれば、つぎに目地隙間に挿入されるガスケットをカバー材の中央凹部に収めることができ、嵌合状態が安定するため目地隙間へガスケットを確実に挿入することができる。
好ましい具体的な他の態様としては、前記シーリング剤を、前記目地隙間の下方の一部領域に充填し、前記カバー材を、前記一部領域に充填されたシーリング剤を覆う長さに設定することを特徴としている。この構成によれば、止水性に問題のある個所を含む領域のガスケットを引き出し、その領域の隙間目地にシーリング剤を充填し、カバー材で押圧して覆い、ガスケットを元のように挿入することで問題個所の止水性を向上させることができる。
本発明の建築用パネル間の目地構造、及び目地形成方法は、目地隙間にガスケットを挿入する前に、目地隙間の奥にシーリング剤を充填しても、軟質のシーリング剤でガスケットの縦溝を潰すことがなく、建築用パネルの端面とガスケットとの間より雨水等が浸入しても縦溝に沿って排水することができ、建物内部への漏水を防止することができる。
本発明に係る建築用パネル間の目地構造の一実施形態を示し、(a)は要部正面図、(b)は(a)のA−A線に沿う縦断面図。 図1のB−B線に沿う横断面図。 図2の要部拡大断面図。 (a)はカバー材の水平方向の断面図、(b)はガスケットの水平方向の断面図。 本発明に係る目地形成方法の工程を示し、シーリング剤を充填した状態の要部断面図。 図5に続く目地形成方向の工程を示し、カバー材を挿入した状態の要部断面図。 本発明に係る建築用パネル間の目地構造の他の実施形態を示す要部断面図。 (a)は本発明に係る建築用パネル間の目地形成方法の実施形態を示す要部斜視図、(b)はシーリング剤を充填する部分を説明するための要部拡大斜視図。
以下、本発明に係る建築用パネル間の目地構造の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る目地構造を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、図2は、図1(a)のB−B線断面図、図3は図2の要部拡大図、図4(a)はカバー材の水平方向の断面図、(b)はガスケットの水平方向の断面図である。
図1〜4において、本実施形態の建築用パネル間の目地構造を適用する建物1は、地中に構築された基礎2と、基礎2上に位置する土台3と、土台3から垂直方向に固定された中間柱4とを備え、建物1の外壁面を構成する外壁パネル5,5が土台3及び中間柱4の外方に固定されている。なお、建物1は柱材等の他の躯体構成部材や面材を備えているが、図示を省略している。
そして、本実施形態の目地構造では、建築用パネルとして2枚の外壁パネル5,5が並設され、2枚の外壁パネルの端面5a,5a間の目地隙間6間を閉じることで、雨水等の浸入を防止し、外部環境と建物の内部環境とを分断する構造である。外壁パネル5,5の下端と基礎2との間に水切りカバー7が設置され、水切りカバー7の上端の垂直部が土台3と外壁パネル5との間に位置している。また、水切りカバー7の傾斜面は基礎2の上部を覆い、傾斜面の下端に連続する立下り面は基礎2の前部に位置している。
この目地構造10は、2枚の外壁パネル5,5の目地隙間6の奥に、隙間閉塞部材として前記中間柱4が位置している。中間柱4は金属製で断面C字状に形成され、その水平方向の幅w1は目地隙間6の水平方向幅w2より大きく形成され、具体的には目地隙間6幅w2が20mm程度であり、中間柱4の幅w1は30〜40mm程度に設定され、目地隙間6の裏側を覆うものである。
したがって、中間柱4の前面は目地隙間6を形成する2枚の外壁パネル5,5の裏面5bに対向している。中間柱4の前面には発泡シート11が貼着され、この発泡シート11は土台3の前部まで延長し、外壁パネル5,5の裏面5bに接触している。発泡シート11は基本的には建物を構成する土台3、中間柱4、図示していない柱材と外壁パネル5との間等に設置され、両部材の直接的な接触を防止すると共に、緩衝機能を有するものである。また、発泡シート11は外壁パネル5,5の裏面5bと中間柱4の前面との接合部(接合面)を密着させる機能を有している。
2枚の外壁パネル5,5間に形成される目地隙間6にはシーリング剤12が充填され、中間柱4の前面と2枚の外壁パネル5,5の端面5a,5aとの接合部に重点的に充填される。このシーリング剤12は粘性を有する樹脂等で形成され、変性シリコーン等のシーリング剤が好ましい。シーリング剤12のゴム化により前記接合部は塞がれ、雨水や外風の浸入は防止される。シーリング剤12の外方、すなわち目地隙間6の開口方向には、このシーリング剤を覆うカバー材13が挿入されている。
カバー材13は金属板材や樹脂板材を屈曲して形成したものであり、断面形状が奥の平面13aと、この平面の両端部より目地隙間6の開口方向に広がるように傾斜して延出する傾斜面13b,13bとから構成され、断面が建物の外方に向けて広がる台形状となっている。このため、カバー材13の開口方向には中央凹部13cが形成されている。そして、カバー材13は、外壁パネル5,5の高さ寸法と同等の垂直長さを有している。また、カバー材13は平面13aに対して、傾斜面13b,13bは外側に広がるように弾性力が付与され、傾斜面13b,13bの先端の水平方向の幅は、前記目地隙間6の幅w2より僅かに大きく設定されている。このため、傾斜面13b,13bは外壁パネル5,5の端面5aに弾接するように構成されている。
カバー材13は、樹脂板材として、無延伸ポリプロピレンフィルムで形成したシート材が好ましい。カバー材13は目地隙間6の奥に充填されたシーリング剤12を押圧して押し込むものであり、押し込まれたシーリング剤12は外壁パネル5,5の裏面5bと中間柱4の前面に貼着された発泡シート11との接合部に充填され、この接合部を覆って建物内部への止水性を向上させるものである。カバー材13は、その平面13aが発泡シート11に接触する位置まで押し込まれ、目地隙間6はカバー材13の中央凹部13cで開口方向に広がる空隙が形成される構成となっている。
カバー材13の外方の目地隙間6にはガスケット14が押し込まれた状態で挿入されている。ガスケット14は弾性を有するゴム等の軟質材で長尺状に形成され、外壁パネル5と同等の垂直方向長さを有している。ガスケット14は全体の軸となる中心軸部14aと、この中心軸部から左右方向に延出する湾曲した被覆部14bと、被覆部と略同じ形状の2つの変形ヒレ部14c、14cとを備えている。ガスケット14はゴム等の軟質の樹脂で長尺状に形成され、ゴムの他に、例えばエチレン−プロピレン−ジエンゴム等の防火性、防水性を有する素材を用いると好ましい。ガスケット14は中心軸部14a、被覆部14b、変形ヒレ部14c、14c以外の部分は凹所となっており、目地隙間6に雨水等が浸入したとき排水溝として機能し、浸入した雨水等を下方に流して排水できるものである。
ガスケット14の被覆部14b、変形ヒレ部14cは中心軸部14aに対して左右対称に形成され、目地隙間6に挿入しやすいように突出端部が建物1の外方に向くように湾曲され、外壁パネル5の端面5aに弾接するように構成されている。このため、一度目地隙間6に挿入されたガスケット14は、外方に向けて湾曲した被覆部14b、変形ヒレ部14cが端面5a,5aに弾接するため脱出し難い構成となっている。ガスケット14の挿入方向の長さは目地隙間6とカバー材13の中央凹部13cの深さより小さく設定され、目地隙間6のカバー材13の手前の空間に挿入されたガスケット14は外壁パネル5,5の表面より被覆部14aが窪んだ状態となる。
なお、ガスケット14は被覆部14b、変形ヒレ部14c、14cの3層構造となっているが、変形ヒレ部をさらに多層として4層構造や5層構造としてもよい。また、中心軸部14aは平板状に限られるものでなく、2層の平板状等、適宜の形状とすることができる。すなわち、ガスケットは目地隙間6に押し込まれるように、目地隙間6の幅w2より大きい横幅を有し、押し込まれたときに外壁パネル5の端面5a,5aに弾接するものであれば形状は問わない。
前記の如く構成された本実施形態の建築用パネル間の目地構造の施工方法、すなわち目地形成方法について、図5,6を参照して以下に説明する。建物1を構成する部材は基礎2上に構築され、建物1の土台3は基礎2上に設置固定される。土台3と共に図示していない柱等が組み立てられ、中間柱4は土台3上に固定される。土台3が鉄骨製の場合は中間柱4は溶接等で固定される。外壁パネル5は多数が土台3や中間柱4の外側に固定され、外壁パネル5,5間に目地隙間6が形成される。目地隙間は図示の縦目地のほかに、水平方向の横目地もある。
外壁パネル5,5…を固定すると、目地隙間6の奥には中間柱4が位置して、隙間の奥は中間柱4で塞がれる。目地隙間6には、先ず、目地隙間6の奥に位置する隙間閉塞部材としての中間柱4の前面の発泡シート11と外壁パネル5,5の対向する端面5a,5aとの凹みに粘性を有するシーリング剤12が注入され、奥の直角の角部に重点的に充填される。シーリング剤12はコーキングガン等の工具を用いて注入され、必要に応じてヘラ等で均されて均一な厚さで充填される。また、シーリング剤12の充填工程では、必要に応じて外壁パネル5の表面をマスキングして養生すると好ましい。
このあと、シーリング剤12がゴム化する前の軟質の状態のうちに、目地隙間6内にカバー材13を挿入する。カバー材13は先端の平面13aが軟質状態のシーリング剤12を押圧して押し込み、傾斜面13b,13bが外壁パネル5,5の端面5a,5aに接触した状態で押し込まれるため、シーリング剤12は表面側、すなわち外側に漏れることなく押し込まれ、中間柱4の発泡シート11と外壁パネル5,5の裏面5bとの接合部内に押し込まれ接合部は完全に閉じられ、建物内部への漏水を防止することができる。そして、シーリング剤12を覆うカバー材13の表面側にはシーリング剤12は漏れでない。
このあと、シーリング剤12を押し込んだカバー材13の中央凹部13cと、外壁パネル5,5の端面との間の目地隙間6にガスケット14を挿入する。ガスケット14は目地隙間6内に挿入されると、可撓性を有する変形ヒレ部14c、14cと被覆部14bは内側に湾曲して押し込まれ、変形ヒレ部14c、14c、及び被覆部14bは外壁パネル5,5の端面5a,5aに弾接する。そして、ガスケット14がカバー材13の中央凹部13cまで押し込まれると被覆部14bは外壁パネル5,5の表面から僅かに凹んだ状態となり、挿入工程は完了する。ガスケット14は中央凹部13c内に嵌合し、確実に挿入保持される。
ガスケット14は目地隙間6に挿入され、カバー材13に突き当たっても、ガスケット14の複数の突出部である変形ヒレ部14c、14c、及び被覆部14b間の縦溝にシーリング剤12が進入しないため、ガスケット14と外壁パネル5の端面5aとの隙間から雨水等が浸入しても、ガスケット14の縦溝を通して下方に落下し、水切りカバー7との間より排水される。
このように、ガスケット14を挿入する前工程として、目地隙間6の奥にシーリング剤12を充填しても、シーリング剤12とガスケット14の間にカバー材13が介在してシーリング剤12を覆う構成であるため、軟質のシーリング剤12がガスケット14の縦溝内に入り込んで溝を潰すことが防止され、排水機能を損なうことがない。また、シーリング剤12がゴム化する前にガスケット14が挿入されると、シーリング剤がガスケットで押されて変形し、止水性が損なわれる恐れがあるが、本発明ではカバー材13で覆われているため、シーリング剤12の止水性が損なわれることはない。
本発明の他の実施形態を図7に基づき詳細に説明する。図7は本発明に係る建築用パネル間の目地構造の他の実施形態の要部断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、目地隙間の奥に配置される隙間閉塞部材が中間柱とは異なる裏打ち材であることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図7において、この実施形態の建築用パネル間の目地構造は、目地隙間6の奥に配置される隙間閉塞部材として、前記のような中間柱ではなく、目地隙間の裏側に固定された裏打ち部材としての当て板15を使用している。当て板15は木材等の板材で形成され、前記の実施形態と同様に目地隙間6の幅w2より広い幅w1で形成され、目地隙間6を構成する外壁パネル5,5の裏面5b、5bを覆っている。この実施形態では、当て板15は外壁パネル5,5の裏面5b、5bと対向し、接触している。
当て板15は外壁パネル5,5の裏側に配置され、例えばねじ16により外壁パネルに固定されている。当て板15の前面には発泡シート等を貼着してもよいが当て板を直接外壁パネルの裏面5bに接触させて固定してもよい。また、ねじ16は当て板15の裏側からねじ込んで固定してもよい。
この実施形態においても、目地隙間6内に当て板15に接するようにシーリング剤12を充填し、カバー材13を目地隙間6に挿入して軟化状態のシーリング剤12を押圧し、外壁パネル5,5と当て板15との接合部にシーリング剤12を充填して接合部を覆う。このあと、カバー材13の中央凹部13cと目地隙間6との間にガスケット14Aを挿入して目地隙間6を閉じる。この実施形態では、外壁パネル5,5の裏面5b,5bと当て板15の前面との接合部にカバー材13でシーリング剤12を押し込んで接合部を覆うことができ、発泡シートがなくても接合部を確実に塞ぐことができる。なお、当て板15を外壁パネル5,5に固定するねじ16の代わりに、リベットやタッカー等を用いて固定してもよい。
つぎに、図8を参照して、本発明に係る建築用パネル間の目地形成方法の他の実施形態について詳細に説明する。この実施形態の目地形成方法では、既に完成されている目地構造の一部補修についての実施形態である。図8は本発明に係る目地形成方法の他の実施形態を示す要部斜視図と、シーリング剤の充填部分を示す要部拡大斜視図である。図8において、外壁パネル5,5間の目地隙間6には奥に中間柱4が位置しており、目地隙間6の奥を塞いでいる。そして、目地隙間6にはガスケット14が挿入され、目地隙間6は閉じられている。
この例では、挿入されたガスケット14の下端部を引き上げて目地隙間6の一部領域を露出状態としている。そして、目地隙間6の下端部にシーリング剤12を充填し、外壁パネル5の端面5aと中間柱4の前面との接合部を埋めている。このあと、シーリング剤12が軟化状態のときに短尺のカバー材13Aを目地隙間6に挿入し、シーリング剤12を押し込んで前記の接合部付近に充填し、接合部を確実に覆っている。カバー材13Aの長さはシーリング剤12の充填長さより十分に長いことが好ましく、カバー材を押し込んだ時にシーリング剤がはみ出ずに、シーリング剤を覆う長さに設定することが好ましい。
シーリング剤12の充填場所は、図8(b)に示すように、中間柱4と水切りカバー7との接合部分Y1、外壁パネル5の端面5aと水切りカバー7との接合部分Y2,外壁パネルの裏面と中間柱4の前面との接合部分Y3に充填する。そして、カバー材13Aを目地隙間6に挿入した後、目地隙間6にガスケット14を元の状態に挿入して施工を完了する。この施工により、目地隙間6の下端部の止水を強化し、ガスケット14の状態を良好として、漏水等を確実に防止することができる。
この実施形態では、目地構造で例えば止水性に問題がある個所を特定できた場合、その個所を重点的に補修することができる。一部領域としては目地隙間6の下端領域に限らず、中間領域や、上部領域等、適宜の個所の補修が可能となる。特定された個所のガスケット14を引き出し、その部分にシーリング剤12を充填し、軟化状態のままカバー材13Aを挿入してシーリング剤12を押し込むことで止水に問題のある個所の接合部を覆い、その後ガスケット14を再挿入して漏水性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、建物の躯体を構成する土台(下梁)として、C形鋼を用いた鉄骨梁の例を示したが、木造の下梁でもよいことは勿論であり、目地の奥に配置される隙間閉塞部材として、金属製の中間柱(スタッド)の例を示したが、木製の中間柱や他の裏打ち部材を使用することもできる。
また、本発明に係る建築用パネル間の目地構造は、建物として鉄骨造の建物の例を示したが、複数の建物ユニットを組み合わせて構成したユニット建物の目地構造にも適用できることは勿論である。さらに、本発明に係る目地構造は、目地隙間に充填されるシーリング剤と、このシーリング剤を覆うカバー材と、このカバー材の屋外側に挿入されるガスケットとを備え、ガスケットとカバー材との間にシーリング剤で潰されない排水溝が確実に形成されることから、縦目地に好適である。
本発明の活用例として、建築用パネル間の目地構造を用いて外壁パネル以外の構造用のパネルや外装用のパネル等の目地隙間を閉じることができ、鉛直方向の目地や水平方向の目地隙間を閉じる用途にも適用できる。
1:建物、2:基礎、3:土台、4:中間柱(隙間閉塞部材)、5:外壁パネル(建築用パネル)、5a:外壁パネルの端面、5b:外壁パネルの裏面、6:目地隙間、7:水切りカバー、10:目地構造、11:発泡シート、12:シーリング剤、13,13A:カバー材、13a:平面、13b:側面、13c:中央凹部、14,14A:ガスケット、15:当て板(隙間閉塞部材)

Claims (9)

  1. 建築用パネルの端面間に形成された目地隙間を閉じる建築用パネル間の目地構造であって、
    前記目地隙間の奥に配置され、該目地隙間の幅より広い幅の前面が前記建築用パネル裏面に対向する隙間閉塞部材と、
    前記目地隙間に前記隙間閉塞部材と前記建築用パネルの端面に接するように充填したシーリング剤と、
    前記目地隙間に挿入され、前記建築用パネルの端面に接触して前記シーリング剤を前記建築用パネルの端面と前記隙間閉塞部材との間に押し込んで覆うカバー材と、
    前記目地隙間と前記カバー材との空間に挿入され、前記建築用パネルの端面に弾接して保持されて、該目地隙間を閉じるガスケット材とを備えることを特徴とする建築用パネル間の目地構造。
  2. 前記ガスケット材は、前記目地隙間を形成する建築用パネルの端面と前記カバー材に跨って挿入されることを特徴とする請求項1に記載の建築用パネル間の目地構造。
  3. 前記カバー材は、その断面形状が前記隙間閉塞部材の前面に対向する平面と、該平面の両端より前記目地隙間の開口方向に延出し前記建築用パネルの端面に弾接する2つの側面を有する台形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築用パネル間の目地構造。
  4. 前記隙間閉塞部材は、前記前面に発泡シートが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の建築用パネル間の目地構造。
  5. 前記シーリング剤は、前記目地隙間の一部領域に充填されるものであり、前記カバー材は、前記一部領域に充填されたシーリング剤を覆う長さに設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の建築用パネル間の目地構造。
  6. 目地隙間を構成する建築用パネル間の奥に配置され、該目地隙間を塞ぐ隙間閉塞部材を備える目地形成方法であって、
    前記目地隙間に前記隙間閉塞部材と前記建築用パネルの端面に接するようにシーリング剤を充填し、
    前記目地隙間に充填された前記シーリング剤を覆うカバー材を該目地隙間に挿入して軟化状態の前記シーリング剤を押圧し、前記建築用パネルの端面と前記隙間閉塞部材との間に押し込み
    前記目地隙間にさらにガスケット材を挿入し、前記ガスケット材を前記建築用パネルの端面に弾接して保持させて該目地隙間を閉じることを特徴とする目地形成方法。
  7. 前記カバー材を、前記隙間閉塞部剤と対向する平面と、該平面の両端より前記目地隙間の開口方向に延出し前記建築用パネルの端面に弾接する2つの側面を有する断面台形状に形成し、前記平面を前記シーリング剤に接触させ、前記2つの側面の屋外側の端部を前記建築用パネルの端面に弾接させて挿入することを特徴とする請求項6に記載の目地形成方法。
  8. 前記ガスケット材を、前記カバー材の前記2つの側面間の中央凹部に嵌合することを特徴とする請求項7に記載の目地形成方法。
  9. 前記シーリング剤を、前記目地隙間の下方の一部領域に充填し、前記カバー材を、前記一部領域に充填されたシーリング剤を覆う長さに設定することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の目地形成方法。
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