JP6702815B2 - 外壁目地の止水構造、及び止水処理方法 - Google Patents

外壁目地の止水構造、及び止水処理方法 Download PDF

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本発明は、外壁目地の止水構造、及び止水処理方法に関する。
住宅等の建物では、複数の外壁パネルが横並びに設けられることにより外壁が構成されている場合がある。この種の外壁パネルは、壁材と、壁材の屋内側に設けられた下地フレームとを有して構成されている。この場合、隣り合う外壁パネルの間には上下に延びる目地(縦目地)が形成される。目地には、当該目地を通じて屋内側に雨水等の水が浸入するのを阻止するために、ガスケットやシーリング材等の止水シールが設けられている。
例えば特許文献1には、建物上階における縦目地と、上下階の間の横目地とを塞ぐ外壁パネルのシール構造において、縦目地の防水シートと内外二重のガスケットとにより目地防水を実施する場合に、縦目地の防水シートが相当の長さを有することに起因する施工現場での作業性低下の問題を解消するために、縦目地と横目地との交差部に、鋼板が固着された結合シートを設ける構成が開示されている。
特開2000−104355号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術を含め既存の技術では、外壁目地における止水性能を高めるべく複雑な構成が必須となっており、コストや作業性等を考えると、技術改善の余地があると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成を用いつつも止水を適切に行わせることができる外壁目地の止水構造、及び止水処理方法を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成の符号を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
第1の発明は、
壁材(22)と下地フレーム(23)とを有する複数の外壁パネル(21)を横並びに固定して構成される建物外壁部(20)に適用され、隣り合う前記外壁パネルにおいて前記壁材及び前記下地フレームの間に形成される目地(27)の止水構造であって、
上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シート(33)と、
前記外壁パネルの間に形成される目地の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がるようにして屋外側から貼り付けられる止水シート(36)と、
前記目地において、少なくとも目地奥側の先端部が前記下地フレームの間に入り込むようにして設けられる定形シール(32)と、
を備え、
前記止水シートは、伸縮変形可能なシート材よりなり、前記壁材の下端に沿って貼り付けられており、
前記定形シールは、前記壁材より下方に延びる部位を有し、当該部位により前記止水シートを前記壁材の裏面よりも奥側に押し込んだ状態で取り付けられていることを特徴とする。
上記の止水構造では、隣り合う外壁パネルにより形成される目地に、下地フレーム間の隙間に入り込むようにして定形シールが取り付けられている。また、目地の下方において、各壁下シートに跨がるようにしてそれら各壁下シートに止水シートが貼り付けられている。また特に、定形シールは、壁材より下方に延びる部位を有し、当該部位により止水シートを壁材の裏面よりも奥側に押し込んだ状態で取り付けられている。かかる場合、壁材の下方領域において止水シートの伸縮性を利用して止水シートを定形シールに密着させることができ、ひいては壁下シート間における止水性能の向上を図ることができる。このとき、目地の下方は左右の壁下シートの分かれ目となっており、定形シールにより止水シートを押し込み変形させる上で好適である。その結果、簡易な構成を用いつつも止水を適切に行わせることができる。
第2の発明は、前記止水シートは、上部に突起部(36a)を有しており、その突起部が前記目地内に入り込む構成となっていることを特徴とする。
止水シートの上部に形成された突起部が目地内に入り込む構成としたため、目地内においても止水シートを定形シールに密着させることができる。これにより、定形シールに対して止水シートを密着させる領域(上下長さ)を大きくすることができ、止水性能の一層の向上を実現できる。
第3の発明は、前記下地フレームは、前記壁材よりも下方に延びる部位を有しており、前記止水シートは、前記壁下シートの屋外側において前記下地フレームに対して壁厚み方向に重複する範囲で貼り付けられていることを特徴とする。
止水シートを、壁下シートの屋外側において下地フレームに対して壁厚み方向に重複する範囲で貼り付ける構成としたため、止水シートが、外壁パネル間に挟まれた状態で奥側に伸張変形するものとなっている。この場合、止水シートは、定形シールを取り囲むように変形することとなり、定形シールに対する止水シートの密着性を高めることができる。これにより、止水性能の一層の向上を実現できる。
第4の発明は、前記目地内に、隣り合う前記壁材の間に配置される一次シール部材(31)と、隣り合う前記下地フレームの間に配置される二次シール部材(32)とが設けられる止水構造であって、前記定形シールは、前記二次シール部材により構成されていることを特徴とする。
目地内に一次シール部材と二次シール部材とが設けられる止水構造において、定形シールが二次シール部材により構成されるものとした。この場合、一次シール部材及び二次シール部材を用いた簡易な構成を用いつつも、優れた止水構造を実現できる。
第5の発明は、複数の建物ユニット(15)を連結して構築されるユニット式建物(10)において、前記各建物ユニットに固定された前記外壁パネルより構成される前記建物外壁部に適用され、前記建物ユニットどうしを連結することに伴い前記外壁パネル間に前記目地が形成され、その目地内に前記一次シール部材と前記二次シール部材とが設けられていることを特徴とする。
ユニット式建物においては、複数の建物ユニットを連結することに伴い外壁パネル間の目地が形成される。ここで、ユニット境界部の目地では他の部位の目地とは異なり、下地フレーム間の隙間が比較的大きくなることを考慮しつつ、目地内に一次シール部材と二次シール部材とを設けることで適正な止水構造を実現できる。この場合、上述の定形シールを二次シール部材として設けることとしたため、ユニット境界部の目地において一層適正な止水構造を実現できる。ユニット式建物の施工に際しては、止水処理に関する作業性を大いに向上させることができる。
第6の発明は、
壁材(22)と下地フレーム(23)とを有する複数の外壁パネル(21)を横並びに固定して構成される建物外壁部(20)に適用され、隣り合う前記外壁パネルにおいて前記壁材及び前記下地フレームの間に形成される目地(27)に対して止水処理を実施する外壁目地の止水処理方法であって、
前記外壁パネルは、上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シート(33)を備えており、
伸縮変形可能なシート材よりなる止水シート(36)を、前記外壁パネルの間に形成される目地の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がるようにして、前記壁材の下端に沿って屋外側から貼り付けるシート貼付処理と、
その後、定形シール(32)を、前記定形シールの下端部が前記壁材よりも下方となり、かつ、当該下方となる部位により前記止水シートを前記壁材の裏面よりも目地奥側に押し込んだ状態で、前記目地内に取り付けるシール取付処理と、
を備えることを特徴とする。
上記の止水処理方法では、隣り合う外壁パネルにより形成される目地に、下地フレーム間の隙間に入り込むようにして定形シールが取り付けられる。また、目地の下方において、各壁下シートに跨がるようにしてそれら各壁下シートに止水シートが貼り付けられる。また特に、定形シールの取り付けに際しては、下端部が壁材よりも下方となり、かつ、当該下方となる部位により止水シートを壁材の裏面よりも目地奥側に押し込んだ状態で、定形シールが目地内に取り付けられる。かかる場合、壁材の下方領域において止水シートの伸縮性を利用して止水シートを定形シールに密着させることができ、ひいては壁下シート間における止水性能の向上を図ることができる。このとき、目地の下方は左右の壁下シートの分かれ目となっており、定形シールにより止水シートを押し込み変形させる上で好適である。その結果、簡易な構成を用いつつも止水を適切に行わせることができる。
第7の発明は、前記下地フレームは、前記壁材よりも下方に延びる部位を有しており、前記シート貼付処理では、前記壁下シートの屋外側において前記下地フレームに対して壁厚み方向に重複する範囲で前記止水シートを貼り付けることを特徴とする。
止水シートを、壁下シートの屋外側において下地フレームに対して壁厚み方向に重複する範囲で貼り付ける構成としたため、止水シートが、外壁パネル間に挟まれた状態で奥側に伸張変形するものとなっている。この場合、止水シートは、定形シールを取り囲むように変形することとなり、定形シールに対する止水シートの密着性を高めることができる。これにより、止水性能の一層の向上を実現できる。
ユニット式建物の概要を示す斜視図。 ユニット式建物の概要を示す斜視図。 本体外壁部において二階部分の下端部における止水構造を示す斜視図。 止水構造を構成する各部材を分解して示す分解斜視図。 縦目地内の止水構造を示す横断面図。 縦目地内の止水構造を示す縦断面図。 図6のA−A線断面図。 止水構造の製造手順を示す説明図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、建物として、複数の建物ユニットが互いに組み合わされてなるユニット式建物を具体化している。図1は、そのユニット式建物の概要を示す斜視図である。
図1に示すように、建物10は、一階部分11及び二階部分12を有する建物本体13と、その建物本体13の上方に設けられた屋根部14とを備えている。建物本体13は、複数の建物ユニット15が互いに連結されることにより構成されている。屋根部14は、例えば切り妻式の屋根として構成されている。建物10の施工に際しては、建物ユニット15が製造工場においてあらかじめ製造され、その後施工現場にトラック等により搬送される。そして、施工現場において複数の建物ユニット15が組み付けられるとともに、その上に屋根部14が施工されることにより建物10が構築される。
建物ユニット15の構成は周知であるため、ここでは簡単に説明する。建物ユニット15は、その四隅に配設される4本の柱と、各柱の上端部及び下端部をそれぞれ連結する各4本の天井大梁及び床大梁とを備え、それら柱、天井大梁及び床大梁により直方体状に形成されている。柱は四角筒状の角形鋼よりなり、天井大梁及び床大梁は断面コ字状の溝形鋼よりなる。
建物10の外周部分は外壁部20となっている。外壁部20は、建物本体13に設けられた本体外壁部20aと、屋根部14に設けられた屋根外壁部20bとを有している。
図2に示すように、本体外壁部20aは、建物ユニット15の天井大梁及び床大梁に固定された複数の外壁パネル21により構成されている。外壁パネル21は、壁材22と下地フレーム23とにより構成されている。また、屋根外壁部20bは、例えば屋根部14の妻面に設けられ、その妻面に応じた形状を有する複数の外壁パネル24により構成されている。外壁パネル24は、壁材25と下地フレーム26とにより構成されている。壁材22,25は、窯業系サイディングボード等の外壁面材よりなり、その表面により屋外面(外壁面)が形成される。下地フレーム23,26は、例えば溝形鋼やL形鋼等により矩形に形成された矩形フレームよりなる。なお、本体外壁部20aの外壁パネル21は、基本的にユニット工場にて建物ユニット15に取り付けられ、屋根外壁部20bの外壁パネル24は現場施工される。
本体外壁部20aにおいては、複数の外壁パネル21が横並びで配置されており、隣り合う外壁パネル21の間には縦目地27が形成されている。また、屋根外壁部20bにおいては、複数の外壁パネル24が横並びで配置されており、隣り合う外壁パネル24の間には縦目地28が形成されている。
次に、本体外壁部20aの縦目地27を例にして、縦目地27の止水構造について説明する。図3は、本体外壁部20aにおいて二階部分12の下端部における止水構造を示す斜視図であり、図4は、止水構造を構成する各部材を分解して示す分解斜視図である。なお、図4に示す部分は、図2のA部に相当する。また、図5は、縦目地27内の止水構造を示す横断面図であり、図6は、縦目地27内の止水構造を示す縦断面図である。ここでは、本体外壁部20aの縦目地27のうち特に建物ユニット15の境界部となる位置の縦目地27について、その止水構造を説明する。図4には縦目地27の中央に、ユニットドッキングラインLUが示されている。縦目地27の目地幅は例えば約10mm程度である。
なお、図示は略しているが、建物10の外壁部20において、一階部分11と二階部分12との境界部分や、本体外壁部20aと屋根外壁部20bとの境界部分にはその境界見切り部を隠す化粧胴差しが取り付けられるようになっており、これらの境界部分における上下方向の各壁材22,25の間の離間部分は化粧胴差しにより隠されるようになっている。
図3〜図6に示すように、隣り合う外壁パネル21の間には、隣り合う建物ユニット間の隙間に応じて縦目地27が形成されており、その縦目地27には、一次シール部材としての第1ガスケット31と、二次シール部材としての第2ガスケット32とが内外二重に嵌め込まれている。詳しくは、縦目地27においては、壁材22の間となる隙間S1と、下地フレーム23の縦フレーム部23aの間となる隙間S2とが形成されており、第1ガスケット31は隙間S1に設けられ、第2ガスケット32は隙間S2に設けられている。なお、第2ガスケット32は、少なくとも目地奥側の先端部が縦フレーム部23aの間に入り込むようにして設けられるとよい。この場合、縦目地27では、外壁面を伝う雨水等の浸入が第1ガスケット31で防がれるとともに、第1ガスケット31の奥側に入った微量の雨水等の屋外側への浸入が第2ガスケット32で防がれるようになっている。
これら各ガスケット31,32は、EPDM等の弾性材料により長尺に形成されており、より具体的には、長手方向に延びる中空部を有し、その中空部が上端及び下端にて各々開口する構成となっている。
また、各外壁パネル21の下地フレーム23(詳しくは同フレームの横フレーム部23b)には、上部が壁材22の裏面側に固定されるとともに、その下部が壁材22の下方に垂れ下がる状態で壁下シート33が設けられている。本実施形態では、壁材22及び下地フレーム23の間に挟まれた状態で、壁下シート33が取り付けられている。壁下シート33は、クロロプレンゴム(CRゴム)等の耐水性を有する材料により形成された防水シートであり、壁材22の下端部に沿って延びている。なお、下地フレーム23には、壁下シート33の屋外側に例えばEPDM等のゴム材(スポンジ材)よりなる長尺状の止水部材34が貼り付けられている。
図3や図6に示すように、壁下シート33は、その下端部が二階部分12における外壁パネル21の壁材22の表側に重ねられている。この場合、壁下シート33は、二階側の壁材22の裏面側と一階側の壁材22の裏面側との間で上下に架け渡された状態となっている。これにより、それら上下の壁材22間が壁下シート33により閉塞され、上下の壁材22間を通じて雨水等の水が屋内側に浸入することが防止されている。
また、縦目地27の下方においては、各壁材22に設けられた壁下シート33の繋ぎ合わせ部分の止水処理が施されている。その概略として、隣り合う壁下シート33の繋ぎ合わせ部分には、伸縮変形可能な止水シートとしての防水テープ36が屋外側から貼り付けられている。特にこの場合、第2ガスケット32が、壁材22より下方に延びる部位を有し、当該部位により防水テープ36を壁材22の裏面よりも奥側に押し込んだ状態で縦目地27に取り付けられている。
防水テープ36は、例えば伸縮変形可能なEPDM系ゴムシートからなる基材に、ブチルゴム系粘着剤を積層して構成されている。防水テープ36において片面の側は全体が接着面となっている。また、防水テープ36は、全体として矩形状をなすとともに、上辺中央部から突き出た状態の突起部36aを有している。突起部36aの横幅寸法L1は、縦目地27の幅寸法よりも大きい寸法であるとよい。
図6には、縦目地27にガスケット31,32が取り付けられるとともに、縦目地27の下方に防水テープ36が取り付けられた状態が示されている。この場合、壁材22の奥側(屋内側)には、壁材22の下端よりも寸法L2だけ下方にはみ出すようにして下地フレーム23の縦フレーム部23aが取り付けられるとともに、壁材22の下端よりも寸法L3(>L2)だけ下方にはみ出すようにして第2ガスケット32が取り付けられている。ちなみに、第1ガスケット31は、壁材22に対して下端の位置が一致するように取り付けられている。
また、防水テープ36は、隣り合う壁下シート33の間の隙間を通じて、第2ガスケット32(詳しくは寸法L3の部分)により奥側に押し込められており、局部的に壁材22の裏面よりも奥側に入り込む状態となっている。
図7は、図6におけるA−A線断面図であり、当該図7に示すように、壁下シート33の屋外側(図の上側)には防水テープ36が貼り付けられており、第2ガスケット32が下地フレーム間の隙間S2まで押し込まれることで、防水テープ36が目地奥側まで押し伸ばされている。この場合、防水テープ36は、壁下シート33の屋外側において下地フレーム23(壁下に延びる部分)に対して壁厚み方向に重複する範囲で貼り付けられており、下地フレーム間に挟まれた状態で奥側(図の下側)に伸張変形したものとなっている。この状態では、防水テープ36は、第2ガスケット32を取り囲むように変形しており、第2ガスケット32に対する防水テープ36の密着性が高められている。
次に、縦目地27の止水構造を、製造手順と共により具体的に説明する。図8は、止水構造の製造手順を示す説明図である。
図8(a)では、建物施工現場で一階部分11及び二階部分12の建物ユニットが設置された状態において、隣り合う外壁パネル21の壁下シート33に跨がるようにして防水テープ36が屋外側から貼り付けられる(「シート貼付処理」に相当)。このとき、壁材22の下端に防水テープ36の上端を位置合わせするようにして、壁下シート33に防水テープ36が貼り付けられる。これにより、防水テープ36の突起部36aが縦目地27内に入り込む位置にセットされる。また、防水テープ36の貼り付けにより、隣り合う壁下シート33が左右方向に一体化される。
その後、図8(b)に示すように、縦目地27内に、第2ガスケット32が嵌め込まれる(「シール取付処理」に相当)。このとき、第2ガスケット32は、上下方向の位置を、第2ガスケット32の下端が壁材22よりも下方となる位置とし、かつ、壁厚み方向の位置を、壁材22よりも奥側の位置、すなわち下地フレーム23間の隙間S2の位置として、縦目地27内に嵌め込まれる。これにより、図8(c)に示すように、壁材22の下端から寸法L2だけ突出して、第2ガスケット32が装着されることとなる。
第2ガスケット32の装着状態では、防水テープ36が、隣り合う壁下シート33の間の隙間を通じて、第2ガスケット32により奥側に押し込められ、局部的に壁材22の裏面よりも奥側に入り込む状態とされる。
その後、図8(c)に示すように、縦目地27において、第2ガスケット32の屋外側、すなわち壁材22の間の隙間S1に第1ガスケット31が嵌め込まれる。これにより、第2ガスケット32の外側に二重に第1ガスケット31が配置される。
以上により、図3に示すように、上階側の壁材22の下端より上側の止水処理と、同じく壁材22の下端より下側の止水処理とが完了する。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
上記の止水構造では、隣り合う外壁パネル21により形成される縦目地27に、下地フレーム間の隙間に入り込むようにして第2ガスケット32が取り付けられている。また、縦目地27の下方において、各壁下シート33に跨がるようにしてそれら各壁下シート33に防水テープ36が貼り付けられている。また特に、第2ガスケット32は、壁材22より下方に延びる部位を有し、当該部位により防水テープ36を壁材22の裏面よりも奥側に押し込んだ状態で取り付けられている。かかる場合、壁材22の下方領域において防水テープ36の伸縮性を利用して防水テープ36を第2ガスケット32に密着させることができ、ひいては壁下シート間における止水性能の向上を図ることができる。このとき、縦目地27の下方は左右の壁下シート33の分かれ目となっており、第2ガスケット32により防水テープ36を押し込み変形させる上で好適である。その結果、簡易な構成を用いつつも止水を適切に行わせることができる。
防水テープ36の上部に形成された突起部36aが縦目地27内に入り込む構成としたため、縦目地27内においても防水テープ36を第2ガスケット32に密着させることができる。これにより、第2ガスケット32に対して防水テープ36を密着させる領域(上下長さ)を大きくすることができ、止水性能の一層の向上を実現できる。
防水テープ36を、壁下シート33の屋外側において下地フレーム26に対して壁厚み方向に重複する範囲で貼り付ける構成としたため、防水テープ36が、外壁パネル21間に挟まれた状態で奥側に伸張変形するものとなっている。この場合、防水テープ36は、第2ガスケット32を取り囲むように変形することとなり、第2ガスケット32に対する防水テープ36の密着性を高めることができる。これにより、止水性能の一層の向上を実現できる。
縦目地27内に一次シール部材と二次シール部材とが設けられる止水構造において、第2ガスケット32が二次シール部材により構成されるものとした。この場合、一次シール部材及び二次シール部材を用いた簡易な構成を用いつつも、優れた止水構造を実現できる。
ユニット式建物10において、ユニット境界部の縦目地27内に一次シール部材と二次シール部材とを設けることとし、さらに上述の第2ガスケット32を二次シール部材として用いる構成とした。これにより、ユニット境界部の縦目地27において適正な止水構造を実現できる。ユニット式建物10の施工に際しては、止水処理に関する作業性を大いに向上させることができる。
建物施工現場での建物製造時において、防水テープ36を貼り付けるシート貼付処理と、第2ガスケット32を取り付けるシール取付処理とを順次実施することにより、上記構成の止水構造を構築するようにした。この場合、縦目地27における適正なる止水構造の構築を実現できる。
本実施形態の上記止水構造は、乾式工法を用いたものであるため、施工作業性とメンテナンス性に優れていると言える。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、止水シートとしての防水テープ36に突起部36aを設ける構成としたが、この突起部36aを設けない構成としてもよい。かかる構成にあっても、第2ガスケット32が、壁材22より下方に延びる部位を有し、当該部位により防水テープ36を壁材22の裏面よりも奥側に押し込んだ状態で取り付けられることにより、やはり所望の効果を実現できる。
・縦目地27における一次シール部材を、定形ガスケットでなく、シーリング材等の不定形シールにより構成してもよい。
・本発明の止水処理方法は、建物の新築時だけでなく、建物のリフォーム時、すなわち建物外壁部の修繕時にも適用できる。
・本発明は、建物ユニットどうしのユニット境界部の縦目地27に適用されるだけでなく、他の箇所への適用も可能である。例えば、本体外壁部20aにおいてユニット境界部以外の縦目地27に、本発明の止水構造が適用されてもよい。又は、バルコニーを有する建物において、バルコニー床部付近の縦目地に、本発明の止水構造が適用されてもよい。また、建物入隅部における外壁目地に、本発明の止水構造が適用されてもよい。
・本発明は、ユニット式建物にも適用可能であり、例えば鉄骨軸組工法の建物や、在来木造工法の建物等にも適用可能である。
10…建物、20…外壁部、21…外壁パネル、22…壁材、23…下地フレーム、27…縦目地、31…第1ガスケット(一次シール部材)、32…第2ガスケット(二次シール部材)、33…壁下シート、36…防水テープ(止水シート)、36a…突起部。

Claims (7)

  1. 壁材(22)と下地フレーム(23)とを有する複数の外壁パネル(21)を横並びに固定して構成される建物外壁部(20)に適用され、隣り合う前記外壁パネルにおいて前記壁材及び前記下地フレームの間に形成される目地(27)の止水構造であって、
    上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シート(33)と、
    前記外壁パネルの間に形成される目地の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がるようにして屋外側から貼り付けられる止水シート(36)と、
    前記目地において、少なくとも目地奥側の先端部が前記下地フレームの間に入り込むようにして設けられる定形シール(32)と、
    を備え、
    前記止水シートは、伸縮変形可能なシート材よりなり、前記壁材の下端に沿って貼り付けられており、
    前記定形シールは、前記壁材より下方に延びる部位を有し、当該部位により前記止水シートを前記壁材の裏面よりも奥側に押し込んだ状態で取り付けられていることを特徴とする外壁目地の止水構造。
  2. 前記止水シートは、上部に突起部(36a)を有しており、その突起部が前記目地内に入り込む構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の外壁目地の止水構造。
  3. 前記下地フレームは、前記壁材よりも下方に延びる部位を有しており、
    前記止水シートは、前記壁下シートの屋外側において前記下地フレームに対して壁厚み方向に重複する範囲で貼り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外壁目地の止水構造。
  4. 前記目地内に、隣り合う前記壁材の間に配置される一次シール部材(31)と、隣り合う前記下地フレームの間に配置される二次シール部材(32)とが設けられる止水構造であって、
    前記定形シールは、前記二次シール部材により構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の外壁目地の止水構造。
  5. 複数の建物ユニット(15)を連結して構築されるユニット式建物(10)において、前記各建物ユニットに固定された前記外壁パネルより構成される前記建物外壁部に適用され、
    前記建物ユニットどうしを連結することに伴い前記外壁パネル間に前記目地が形成され、その目地内に前記一次シール部材と前記二次シール部材とが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の外壁目地の止水構造。
  6. 壁材(22)と下地フレーム(23)とを有する複数の外壁パネル(21)を横並びに固定して構成される建物外壁部(20)に適用され、隣り合う前記外壁パネルにおいて前記壁材及び前記下地フレームの間に形成される目地(27)に対して止水処理を実施する外壁目地の止水処理方法であって、
    前記外壁パネルは、上部が前記壁材と前記下地フレームとの間に固定されるとともに、下部が前記壁材の下方に垂れ下がって設けられる壁下シート(33)を備えており、
    伸縮変形可能なシート材よりなる止水シート(36)を、前記外壁パネルの間に形成される目地の下方において隣り合う前記壁材の前記各壁下シートに跨がるようにして、前記壁材の下端に沿って屋外側から貼り付けるシート貼付処理と、
    その後、定形シール(32)を、前記定形シールの下端部が前記壁材よりも下方となり、かつ、当該下方となる部位により前記止水シートを前記壁材の裏面よりも目地奥側に押し込んだ状態で、前記目地内に取り付けるシール取付処理と、
    を備えることを特徴とする外壁目地の止水処理方法。
  7. 前記下地フレームは、前記壁材よりも下方に延びる部位を有しており、
    前記シート貼付処理では、前記壁下シートの屋外側において前記下地フレームに対して壁厚み方向に重複する範囲で前記止水シートを貼り付けることを特徴とする請求項6に記載の外壁目地の止水処理方法。
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