JP2008285989A - 壁パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】四角形状の板材2の両面の少なくとも周縁部に、縦横の框材3a,3b,3c,3d、4a,4b,4c,4dを四角枠状に組み立てた枠体3,4を取り付けてなり、板材2の一面側に取り付けられた枠体3の縦框材3a,3bのうち、一方の縦框材3aは、板材2の周縁部よりも横方向外側に突出し、他方の縦框材3bは、板材2の周縁部よりも横方向内側に引込んでいる壁パネル1。これにより、枠体によって板材を両面側から挟み込むことができる。また、使用する板材の量を2枚から1枚に減らすことができる。その上、隣接する壁パネル同士の一方の縦框材の位置と、他方の縦框材の位置とを合わせるだけで、容易に位置決めできる。
【選択図】図1
Description
この特許文献1で用いられる壁パネルは、縦芯材と横芯材とが矩形枠状に組み立てられるとともに、この矩形枠の内部に補強芯材が縦横に組まれて枠体とされ、さらに、この枠体内にグラスウール等の断熱材が充填された状態で枠体の表裏両面に合板等の面材が貼着されたものである。
しかしながら、壁パネルの強度を向上させるために、例えば、強度の高い金属を取り付けたり、制振等の特殊な機能を付属させるとコストの増加を招く場合がある。
しかしながら、従来の壁パネルの側端面は平らに形成されているため、側端面同士を付き合わせると、互いに面方向にずれてしまい、その位置決めが難しい場合がある。
前記板材2の一面側に取り付けられた枠体3の縦框材3a,3bのうち、一方の縦框材3aは、前記板材2の周縁部よりも横方向外側に突出し、他方の縦框材3bは、前記板材2の周縁部よりも横方向内側に引込んでいることを特徴とする。
また、前記板材2の両面に枠体3,4が取り付けられてなるので、従来に比して、使用する板材2の量を2枚から1枚に減らすことができ、コストを削減することができる。
その上、前記板材2の一面側に取り付けられた枠体3の縦框材3a,3bのうち、一方の縦框材3aは、前記板材2の周縁部よりも横方向外側に突出し、他方の縦框材3bは、前記板材2の周縁部よりも横方向内側に引込んでいるので、前記一方の縦框材3aと他方の縦框材3bとは、凹凸の関係性を有していることとなる。したがって、壁パネル1同士を隣接させて接合する際は、突出している一方の壁パネル1の一方の縦框材3aと、引込んでいる他方の壁パネル1の他方の縦框材3bとの位置を合わせるようにしながら、隣接する壁パネル1の側端面同士を密接させるだけで、従来に比して、容易に位置決めを行うことができる。
前記一方の縦框材3aの突出寸法は、前記他方の縦框材3bの引込み寸法と略等しい寸法となっていることを特徴とする。
前記板材2の両面側は、この板材2の両面の周縁部に枠体3,4が取り付けられることによって、一面側が開放された凹部空間5,6となっていることを特徴とする。
前記板材2の両面側の凹部空間5,6内には、前記縦框材3a,3b、4a,4bと平行する縦棧材5a,6aが、対向する横框材3c,3d、4c,4d間に配置され、前記横框材3c,3d、4c,4dと平行する横棧材5b,6bが、前記縦棧材5a,6aと直交するようにして、対向する縦框材3a,3b、4a,4b間に配置されていることを特徴とする。
前記板材2の一面側の枠体3および縦棧材5aの表面には、これら枠体3および縦棧材5a間に架け渡されるようにして、複数の外装材7が取り付け固定されており、
これら複数の外装材7は、幅方向一端に下サネ7aを他端に上サネ7bを備えることによって、これら上サネ7bおよび下サネ7aが互いに重なり合うようにして隣接配置されており、
前記板材2の一面側の枠体3のうち、一方の縦框材3aの表面には、この一方の縦框材3aの外側端部と下サネ7aの側端部とを揃えるようにして外装材7が固定され、他方の縦框材3bの表面には、この他方の縦框材3bの外側端部よりも上サネ7bの側端部を突出させるようにして外装材7が固定されていることを特徴とする。
前記板材2は、この板材2の幅方向に沿ってスリット20を形成することによって、複数に分割されていることを特徴とする。
また、板材の両面に枠体が取り付けられてなるので、従来に比して、使用する板材の量を2枚から1枚に減らすことができ、コストを削減することができる。
その上、板材の一面側に取り付けられた一方の縦框材と他方の縦框材とは、凹凸の関係性を有していることとなるので、壁パネル同士を隣接させて接合する際は、突出している一方の壁パネルの一方の縦框材と、引込んでいる他方の壁パネルの他方の縦框材との位置を合わせるようにしながら、隣接する壁パネルの側端面同士を密接させるだけで、従来に比して、容易に位置決めを行うことができる。
また、本実施の形態のスリット20とは、互いに接触していない状態の板材20a,20b(20a,20b,20c)間に形成される細い隙間のことを指している。
そして、前記一方の縦框材3aの突出寸法は、前記他方の縦框材3bの引込み寸法と略等しい寸法となっており、壁パネル1同士を隣接させて接合する際に、突出している一方の壁パネル1の一方の縦框材3aと、引込んでいる他方の壁パネル1の他方の縦框材3bとの位置を正確に合わせることができるようになっている。
対して、前記他方の縦框材3bの幅寸法の値は、前記一方の縦框材3aの突出していない部分と同じく「10」となっており、前記板材2の周縁部よりも横方向内側に引込んだ分の引込み寸法の値は、前記一方の縦框材3aの突出している部分と同じく「5」となっている。
すなわち、前記一方の縦框材3aが突出する分だけ、他方の縦框材3bが引込んだ形態となっている。ただし、以上説明した各値はこれに限定されない。
特に、前記板材2の両面側に設けられた凹部空間5,6の双方に断熱材8,9を設置すると、従来の、断熱材を柱や枠材の内部に埋設する充填断熱方法や、柱や枠材の外部に断熱材を貼り付ける外張り断熱方法に比して、同性能の断熱材を用いた場合は、その断熱性を格段に向上させることができる。
なお、前記凹部空間5,6内に、これら縦横の棧材5a,5b、6a,6bが配置される際は、これら縦横の棧材5a,5b、6a,6bを避けて前記断熱材8,9が設置されることとなる。
また、前記板材2の他面側の横棧材6bは、図2に示すように、その奥行き寸法が、前記板材2の他面側の横框材4c,4dの奥行き寸法に比して、短く設定されており、例えば電気ケーブル等を壁パネル1の上下方向に連通させることができる。
また、前記板材2の他面側の枠体4および縦横の棧材6a,6bの表面には、防湿シート12aを介して石膏ボード12が取り付けられている。
さらに、前記板材2の両面側の凹部空間5,6のうち、一面側の凹部空間5には、パイプスペース10が形成されるとともに断熱材8が設置されており、他面側の凹部空間6には、断熱材9が設置されている。
なお、この時、前記横棧材5bには、この横棧材5bの上方の通気層11と、下方の通気層11とを連通する通気孔(図示せず)が形成されている。
これによって、壁パネル1同士を隣接させて接合する際に、突出している一方の壁パネル1の一方の縦框材3aと、引込んでいる他方の壁パネル1の他方の縦框材3bとの位置を合わせるのと同時に、前記一方の壁パネル1の一方の縦框材3aの表面に固定された外装材7の下サネ7aと、前記他方の壁パネル1の他方の縦框材3bの表面に固定された外装材7の上サネ7bとを互いに重ね合わせることができ、施工性に優れる。
この壁パネル13は、板材14の両面に枠体15,16および棧材15c,16aが取り付けられており、板材14の一面側に取り付けられた枠体15の一方の縦框材15aも、板材14の周縁部より横方向外側に突出しておらず、他方の縦框材15bも、板材14の周縁部より横方向内側に引込んでいない構成となっている。
ここで、本実施の形態の壁パネル1は、図1および図2に示すように、四角形状に形成された板材2の両面の少なくとも周縁部に、縦横の框材3a,3b,3c,3d、4a,4b,4c,4dを四角枠状に組み立てた枠体3,4を取り付けてなるものであり、前記板材2に対して、剪断方向や捻れ方向などに大きな変形力が加わった場合、この板材2は様々な方向に向かって変形しようとする構成となっている。
すなわち、例えば前記板材2の一面側が外側に向くように位置し、他面側が内側に向くように位置するようにして、前記板材2が側面視くの字に変形する場合、前記板材2の一面側に取り付けられた一方の縦框材3aおよび他方の縦框材3bも、前記板材2の一面側と同様の方向に変形しようとし、前記板材2の他面側に取り付けられた一方の縦框材4aおよび他方の縦框材4bも、前記板材2の他面側と同様の方向に変形しようとする力が働く。
また、例えば板材2が、捻れるように変形しようとしても、前記板材2両面の縦横の框材3a,3b,3c,3d、4a,4b,4c,4dからなる枠体3,4全体で変形を抑制することができるようになっている。
また、前記板材2の両面に枠体3,4が取り付けられてなるので、従来に比して、使用する板材2の量を2枚から1枚に減らすことができ、コストを削減することができる。
その上、前記板材2の一面側に取り付けられた枠体3の縦框材3a,3bのうち、一方の縦框材3aは、前記板材2の周縁部よりも横方向外側に突出し、他方の縦框材3bは、前記板材2の周縁部よりも横方向内側に引込んでいるので、前記一方の縦框材3aと他方の縦框材3bとは、凹凸の関係性を有していることとなる。したがって、壁パネル1同士を隣接させて接合する際は、突出している一方の壁パネル1の一方の縦框材3aと、引込んでいる他方の壁パネル1の他方の縦框材3bとの位置を合わせるようにしながら、隣接する壁パネル1の側端面同士を密接させるだけで、従来に比して、容易に位置決めを行うことができる。
2 板材
3 枠体
3a 一方の縦框材
3b 他方の縦框材
4 枠体
Claims (6)
- 四角形状に形成された板材の両面の少なくとも周縁部に、縦横の框材を四角枠状に組み立てた枠体を取り付けてなり、
前記板材の一面側に取り付けられた枠体の縦框材のうち、一方の縦框材は、前記板材の周縁部よりも横方向外側に突出し、他方の縦框材は、前記板材の周縁部よりも横方向内側に引込んでいることを特徴とする壁パネル。 - 請求項1に記載の壁パネルにおいて、
前記一方の縦框材の突出寸法は、前記他方の縦框材の引込み寸法と略等しい寸法となっていることを特徴とする壁パネル。 - 請求項1または2に記載の壁パネルにおいて、
前記板材の両面側は、この板材の両面の周縁部に枠体が取り付けられることによって、一面側が開放された凹部空間となっていることを特徴とする壁パネル。 - 請求項3に記載の壁パネルにおいて、
前記板材の両面側の凹部空間内には、前記縦框材と平行する縦棧材が、対向する横框材間に配置され、前記横框材と平行する横棧材が、前記縦棧材と直交するようにして、対向する縦框材間に配置されていることを特徴とする壁パネル。 - 請求項4に記載の壁パネルにおいて、
前記板材の一面側の枠体および縦棧材の表面には、これら枠体および縦棧材間に架け渡されるようにして、複数の外装材が取り付け固定されており、
これら複数の外装材は、幅方向一端に下サネを他端に上サネを備えることによって、これら上サネおよび下サネが互いに重なり合うようにして隣接配置されており、
前記板材の一面側の枠体のうち、一方の縦框材の表面には、この一方の縦框材の外側端部と下サネの側端部とを揃えるようにして外装材が固定され、他方の縦框材の表面には、この他方の縦框材の外側端部よりも上サネの側端部を突出させるようにして外装材が固定されていることを特徴とする壁パネル。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の壁パネルにおいて、
前記板材は、この板材の幅方向に沿ってスリットを形成することによって、複数に分割されていることを特徴とする壁パネル。
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