以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態1〕
図面を参照して、実施形態1に係るコンバインについて説明する。図1は、実施形態1に係るコンバインの概略構成を示す側面図である。図2は、実施形態1に係るコンバインの概略構成を示す平面図である。図3は、実施形態1に係るコンバインの高さ検出装置の概略構成を示す斜視図である。図4は、実施形態1に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す側面図である。図5は、実施形態1に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す平面図である。図6は、図4に示す高さ検出装置のユニット本体が上昇限界位置に位置付けられた状態を示す側面図である。
なお、以下の説明では、前後方向とは、図1に示すコンバイン1の前後方向であり、コンバイン1が直進する際の進行方向に対して平行となる方向である。また、車幅方向とは、図2に示すコンバイン1の車幅方向であり、水平面において、前後方向に対して直交する方向である。さらに、鉛直方向とは、前後方向と車幅方向とに直交する方向であり、水平面に対して直交する方向である。これらの前後方向、車幅方向および鉛直方向は、互いに直交する方向である。なお、コンバイン1の直進方向に対して、コンバイン1が左旋回する際に内側となる車幅方向左側を左側、コンバイン1が左旋回する際に外側となる車幅方向右側を右側、直進方向前方を前方、直進方向後方を後方という。
図1に示すコンバイン1は、図2に示すエンジン30が発生する駆動力によって、自走しながら稲や麦等の穀稈を刈り取り、脱穀することが可能なコンバインである。コンバイン1は、図1および図2に示すように、機体フレーム10と、運転席20と、エンジン30と、走行装置40と、脱穀装置50と、グレンタンク60と、搬送装置70と、フィードチェーン駆動機構80と、刈取装置90と、高さ検出装置100と、を含んで構成されている。
機体フレーム10は、コンバイン1の車体の枠状の構造部材を構成する。運転席20は、作業員が着座した状態で、運転操作や刈取操作などを行うための運転座席である。運転席20は、機体フレーム10の鉛直方向の上側に設けられており、キャビン21で覆われている。エンジン30は、コンバイン1で用いる駆動力の発生源であり、燃焼室で燃料を燃焼させることにより燃料のエネルギーを機械的仕事に変換して回転力として出力する熱機関である。エンジン30は、機体フレーム10上の前後方向の前方に搭載されており、運転席20の鉛直方向の下側に搭載されている。
走行装置40は、エンジン30からの駆動力によって、コンバイン1全体を走行させるものである。走行装置40は、機体フレーム10の鉛直方向の下側に設けられている。走行装置40は、クローラ41を備えている。クローラ41は、機体フレーム10の鉛直方向の下側において、車幅方向に間隔をおいて一対設けられている。つまり、走行装置40は、エンジン30から伝達される駆動力によりクローラ41が駆動することで、コンバイン1全体を前後方向に走行させる。
脱穀装置50は、刈り取られた穀稈を脱穀し、藁等の夾雑物と穀粒とを分離するものである。脱穀装置50によって穀粒が扱ぎ取られた穀稈(排藁)は、コンバイン1の前後方向の後方に配置された排藁切断機へ搬送され、排藁切断機により切断された後、例えば圃場等に放出される。脱穀装置50は、刈取装置90の前後方向の後方で、グレンタンク60の車幅方向の左側に設けられている。脱穀装置50は、その上部に脱穀部51を備え、その下部に選別部52を備えている。脱穀部51は、エンジン30からの駆動力により搬送された穀稈を脱穀するものであり、刈取装置90が刈り取った穀稈から穀粒を切り離すものである。選別部52は、エンジン30からの駆動力により、脱穀部51で脱穀された穀稈の藁等の夾雑物と穀粒とを分離するものである。
グレンタンク60は、脱穀装置50の車幅方向の右側に設けられている。グレンタンク60は、脱穀装置50の選別部52が分離した穀粒を一時的に貯蔵するものである。グレンタンク60は、排出オーガー61を備えている。排出オーガー61は、エンジン30からの駆動力により、グレンタンク60内の穀粒を外部へ排出させるものである。
搬送装置70は、刈取装置90の前後方向の後方で、キャビン21の車幅方向の左側に設けられている。搬送装置70は、刈取装置90からフィードチェーン駆動機構80へ向けて、刈取装置90により刈り取られた穀稈を搬送する装置である。
フィードチェーン駆動機構80は、搬送装置70の前後方向の後方で、グレンタンク60の車幅方向の左側に設けられている。フィードチェーン駆動機構80は、フィードチェーン81を回転駆動して、搬送装置70から脱穀装置50へ向けて、刈取装置90により刈り取られた穀稈を搬送するものである。
刈取装置90は、機体フレーム10の前部に設けられており、図示しない昇降シリンダにより鉛直方向に昇降自在に設けられている。刈取装置90は、エンジン30からの駆動力により駆動して穀稈を刈り取る装置であって、圃場に植生する穀稈(植生穀稈)を分草し、倒伏している穀稈を引き起し、引き起した穀稈を切断する装置である。刈取装置90は、引起し装置91と、刈刃92と、分草フレーム93、94と、ステー95(図3参照)と、分草体96、97と、を備えている。
引起し装置91は、分草体96、97の前後方向の後方に設けられており、倒伏している穀稈を引き起す装置である。引起し装置91は、引起しラグ91aを備えている。引起しラグ91aは、引起しケース911の車幅方向に突出し、エンジン30からの駆動力により鉛直方向の下側から上側に向けて駆動され、穀稈を引き起す。
刈刃92は、引起しラグ91aにより引き起された穀稈を切断して刈り取るものである。刈刃92は、搬送装置70の鉛直方向の下側に設けられている。
分草フレーム93、94は、その前部で分草体96、97を支持するものであり、分草フレーム93には分草体96が支持され、分草フレーム94には分草体97が支持されている。分草フレーム93、94は、種々の部材を介して機体フレーム10等に連結され、固定されている。分草フレーム94は、前後方向において、機体フレーム10側から前方に向けて延在されている。分草フレーム94の前後方向の前方側には、分草体97を支持するステー95が取り付けられている。
ステー95は、図3および図4に示すように、円筒状に形成されている。ステー95は、高さ検出装置100の後述する検出手段130に接続される図示しないワイヤハーネス(電線)が内装されている。ステー95は、機体フレーム10に支持される部材であり、ステー95に固定される高さ検出装置100の後述するブラケット110と、ブラケット110が固定される分草体97と、ブラケット110に設けられた高さ検出装置100の後述するユニット本体120と、を支持する部材である。ステー95は、前後方向の前方側に向かうにつれてしだいに鉛直方向の上側へ延在される前方上がり部95aを一体に有している。前方上がり部95aは、高さ検出装置100のブラケット110を着脱可能に取り付けるための締結部材110eが装着される貫通穴を有している。
分草体96、97は、図2に示すように、植生穀稈を分草体96、97間に分離するものである。分草体96、97は、車幅方向に間隔をおいて交互に複数設けられており、刈取装置90の前部の下部に配置されている。分草体97は、図3に示すように、ステー95により支持されている。分草体97は、前後方向に延在され、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されている。分草体97は、図4に示すように、前後方向の前方側から後方側に向けてしだいに鉛直方向の上側に高くなる後方上がりに形成されており、車幅方向視で直角台形状に形成されている。分草体97は、鉛直方向の上端部が上面97a、下端部が下面97b、前後方向の後端部が取付面97cとなっている。上面97aは、前後方向の前方側から後方側に向けてしだいに鉛直方向の上側に高くなるように形成、つまり後方上がりに形成されている。上面97aは、前後方向において、後述する第1回転軸123より前方に配置されている。下面97bは、地面Gに対して対向するように平坦に形成されている。取付面97cは、前後方向の後方側から前方側に向けてしだいに鉛直方向の上側に高くなるように形成、つまり前方上がりに形成されている。取付面97cの鉛直方向の下側には、ブラケット110が取り付けられている。取付面97cの鉛直方向の上側には、上面97aの延在方向に突出する突出部97dが形成されている。突出部97dは、図4および図6に示すように、ユニット本体120に対して抑制寸法Lを確保するように形成されている。抑制寸法Lとは、分草体97により分草された穀稈や雑草などがユニット本体120に対して接触したり引っかかったりすることを抑制することができる寸法であり、上面97aに沿って延長される仮想延長線aと、後述する上昇限界位置に位置付けられたユニット本体120の上面120cに沿って延長される仮想延長線bとの間隔の寸法である。なお、抑制寸法Lは、例えばコンバイン1の実機を用いた試験に基づいて設定される。
高さ検出装置100は、図1および図2に示すように、コンバイン1の刈取装置90の前部に有する分草体97に設けられており、地面Gに対する刈取装置90の刈高さ(対地高さ)を検出する装置である。本実施形態では、高さ検出装置100は、複数の分草体96、97のうち、車幅方向の左側から二番目の分草体97、および車幅方向の右側から二番目の分草体97に取り付けられている。高さ検出装置100は、典型的には、車幅方向の両端の分草体96および中央の分草体97を除いて取り付けられていればよい。地面Gに対する刈取装置90の刈高さとは、地面Gと下面97bとの距離である。
高さ検出装置100は、図4および図6に示すように、ブラケット110と、ユニット本体120と、検出手段130と、接地体140と、を含んで構成されている。
ブラケット110は、例えば溶接により、分草体97の取付面97cに固定されている。ブラケット110は、図3および図5に示すように、鉛直方向視において、前後方向の幅が車幅方向の幅より長くなる六角形状に形成されている。ブラケット110は、車幅方向視でユニット本体120の少なくとも一部と重なり、鉛直方向視でユニット本体120を囲んでいる。また、ブラケット110は、鉛直方向視でユニット本体120と重ならない。つまり、ブラケット110は、鉛直方向において、ユニット本体120の上面120cより上側に空間があいている。ブラケット110は、前後方向の前方側から後方側に向けてしだいに鉛直方向の上側に高くなるように形成、つまり後方上がりに形成されている。つまり、ブラケット110は、前後方向において、後方上がりに形成されている。ブラケット110は、図4に示すように、固定部110aと、支持部110bと、収束部110cと、取付部110dと、を一体に有している。
固定部110aは、ブラケット110の前後方向の前端部側に相当する。固定部110aは、図4および図5に示すように、その前後方向の前端部が溶接により分草体97に固定されている。つまり、ブラケット110は、前後方向の前端部側が分草体97に固定されている。固定部110aは、前後方向において後方上がりに形成されている。固定部110aは、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成され、鉛直方向視において、前後方向の後方側から前方側に向けてしだいに車幅方向の幅が狭くなるように形成、つまりV字形状に形成されている。
支持部110bは、車幅方向に互いに対向して形成され、前後方向において、固定部110aと同様に後方上がりに形成されている。支持部110bは、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されている。支持部110bは、ユニット本体120の前後方向の長さと同等の長さとなっている。支持部110bの車幅方向の左側には、ユニット本体120の第1回転軸123が固定されている。車幅方向に互いに対向する支持部110bの内側の間隔は、ユニット本体120の車幅方向の幅より広い間隔であり、ユニット本体120が第1回転軸123周りに回転自在となる間隔である。
収束部110cは、鉛直方向視において、前後方向の前方側から後方側に向けてしだいに車幅方向の幅が狭くなるように形成、つまりV字形状に形成されており、前後方向において、支持部110bと同様に後方上がりに形成されている。収束部110cは、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されている。
取付部110dは、ブラケット110の前後方向の後端部側に相当する。取付部110dは、車幅方向に互いに対向して形成され、前後方向に対して平行に延在されて形成されている。取付部110dは、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されている。車幅方向に互いに対向する取付部110dの内側の間隔は、ステー95の外径と同等の間隔となっている。つまり、取付部110dは、ステー95を挟んで車幅方向に互いに対向して配置されている。取付部110dには、例えばボルトおよびナットのように着脱可能に構成された締結部材110eを装着するための貫通穴が形成されている。取付部110dは、ステー95を挟んだ状態で、締結部材110eを締め付けることにより、ステー95を挟持し、ステー95に固定される。つまり、ブラケット110は、前後方向の後端部側がステー95に固定されている。
ユニット本体120は、図4および図6に示すように、ブラケット110に対して、第1回転軸123周りに回転自在に取り付けられている。ユニット本体120は、図4および図5に示すように、鉛直方向視で六角形状に形成されたブラケット110の内側に、車幅方向視においてブラケット110と重なるように配置されている。つまり、ユニット本体120は、ブラケット110と重なる水平面において、ブラケット110により囲まれている。ユニット本体120は、図4に示す下降限界位置と図6に示す上昇限界位置とにわたって、ブラケット110に対して第1回転軸123周りに回転自在である。ユニット本体120は、下降限界位置および上昇限界位置においても、分草体97の上面97aから延在される仮想延長線aより鉛直方向の下側に位置する。ユニット本体120は、下降限界位置から下側に向けて第1回転軸123周りに回転することが規制され、上昇限界位置から上側に向けて第1回転軸123周りに回転することが規制されている。ユニット本体120の下面120aには、前後方向の中央部に凹み120bが形成されている。ユニット本体120は、図4および図5に示すように、ケース体121と、蓋体122と、第1回転軸123と、第2回転軸124と、を備えている。
ケース体121は、金属製の鋳物で構成されており、車幅方向の右側に開口部を有し、前後方向の幅が車幅方向の幅より大きい扁平な箱状に形成されている。
蓋体122は、ケース体121の車幅方向の右側の開口部に対応し、ケース体121の形状に対応する平板状に形成されている。蓋体122は、ケース体121の車幅方向の右側に取り付けられることで、ケース体121の開口部を塞ぐ。
第1回転軸123は、図4および図6に示すように、下降限界位置と上昇限界位置とにわたって、ブラケット110に対してユニット本体120を回転自在に支持するものである。第1回転軸123は、その軸線方向が車幅方向に対して平行である。第1回転軸123は、車幅方向の左側の端部が支持部110bに固定され、車幅方向の右側の端部がユニット本体120内に回転自在に挿通されている。つまり、第1回転軸123は、その軸周りに回転自在にユニット本体120をブラケット110に取り付ける。第1回転軸123は、図示しない付勢手段により、第1回転軸123周りにユニット本体120を上昇限界位置側から下降限界位置側に向けて回転するように付勢している。第1回転軸123は、図示しない規制手段により、ユニット本体120が下降限界位置より鉛直方向の下側に向けて回転することを規制する。
第2回転軸124は、第1回転軸123と同様に、その軸線方向が車幅方向に対して平行である。第2回転軸124は、車幅方向の左側の端部が接地体140の後述する取付部142に固定され、車幅方向の右側の端部がユニット本体120内に回転自在に挿通されている。つまり、第2回転軸124は、その軸周りに回転自在に接地体140をユニット本体120に取り付ける。第2回転軸124は、図示しない付勢手段により、第2回転軸124周りに接地体140を前後方向の前方側から後方側に向けて回転するように付勢している。第2回転軸124は、図示しない規制手段により、ユニット本体120が下降限界位置に位置付けられても接地体140の上端部141bと下端部141cとが鉛直方向に並ぶ位置(図4に示す位置)よりも、下端部141cが前後方向の後方に向かう方向に、接地体140が回転することを規制する。このため、第2回転軸124は、図6に示す上昇限界位置において、下端部141cがステー95に当接することにより、ユニット本体120が上昇限界位置より鉛直方向の上側に向けて回転することを規制する。
検出手段130は、第1回転軸123周りのユニット本体120の回転位置を検出する検出装置であり、例えばロータリーポテンショメータである。検出手段130は、ケース体121に設けられたセンサーカバー131により覆われている。検出手段130には、ステー95に内装されるワイヤハーネスが接続されている。ここで、ワイヤハーネスは、ブラケット110の内側に沿って配索される。
接地体140は、図4および図6に示すように、ユニット本体120に対して第2回転軸124周りに回転自在に取り付けられており、地面Gに接触することが可能である。接地体140は、地面Gに接触する帯状部141と、この帯状部141の縁に連なる取付部142とで形成されている。
帯状部141は、図4に示すように、ユニット本体120が下降限界位置に位置付けられた状態で、中央部141aが上端部141bおよび下端部141cよりも前後方向の前方に位置するように、車幅方向において、く字形状に形成されている。中央部141aは、下端部141cが前後方向の前方に向かう方向に第2回転軸124周りに回転すると、中央部141aが凹み120bに当接(侵入)する。本実施形態では、中央部141aが接地体140の中央部に相当し、上端部141bが接地体140の上端部に相当し、下端部141cが接地体140の下端部に相当する。下端部141cは、水平方向の断面(前後方向の断面)形状が、前後方向の前方に凸となるU字形状に形成されている。
取付部142は、図4および図6に示すように、上端部141bの縁に連なっている。取付部142は、第2回転軸124に固定されている。このため、接地体140は、ユニット本体120に対して第2回転軸124周りに回転自在である。
上記のように構成されたコンバイン1は、圃場において、エンジン30が発生させる駆動力によって走行装置40が駆動して走行しながら、高さ検出装置100が検出した地面Gに対する刈高さに基づいて、予め設定された制御目標刈高さに収束するように刈取装置90の高さを制御しつつ、分草体96、97により穀稈や雑草などを分草し、引起し装置91により倒伏する穀稈を引き起して刈刃92で刈り取る。ここで、コンバイン1では、鉛直方向視で六角形状に形成されたブラケット110の内側に、車幅方向視においてブラケット110とユニット本体120の少なくとも一部とが重なるように、ユニット本体120を配置したので、穀稈や雑草などがブラケット110により車幅方向に分草され、その分草された穀稈や雑草などがブラケット110の内側に配置されたユニット本体120に接触しにくくなる。また、コンバイン1では、左旋回または右旋回する際には、穀稈に対してユニット本体120が車幅方向の左側または右側に向けて移動することになるが、ユニット本体120を内側に配置したブラケット110が穀稈と接触することにより、穀稈や雑草などがユニット本体120に接触しにくくなる。また、コンバイン1では、ブラケット110が後方上がりに形成されているので、穀稈や雑草などがブラケット110により分草されやすくなり、穀稈や雑草などがユニット本体120に接触しにくくなる。また、コンバイン1では、分草体97が後方上がりに形成され、上面97aから延在される仮想延長線aより鉛直方向の下側にユニット本体120が位置するので、穀稈や雑草などがユニット本体120に接触しにくくなる。
そして、コンバイン1は、圃場において前進と旋回(通常は左旋回)とを繰り返しつつ刈取装置90で穀稈を刈り取り、刈取装置90で刈り取った穀稈を搬送装置70およびフィードチェーン駆動機構80によって脱穀装置50へ搬送し、フィードチェーン駆動機構80によって搬送される穀稈を脱穀部51で脱穀する。また、コンバイン1は、脱穀した穀粒などを選別部52に落下させ、選別部52により穀粒を選別し、選別した穀粒をグレンタンク60に一時的に貯蔵する。
以上のように、実施形態1に係るコンバイン1によれば、ユニット本体120が下降限界位置または上昇限界位置に位置付けられても、車幅方向視でブラケット110とユニット本体120の少なくとも一部とが重なるように、鉛直方向視で六角形状に形成されたブラケット110の内側にユニット本体120を配置し、鉛直方向視でブラケット110がユニット本体120を囲んでいる。このため、コンバイン1によれば、前進時または後進時、および左旋回時または右旋回時においても、穀稈や雑草などをブラケット110に接触させることができるので、ブラケット110の内側に配置されたユニット本体120に穀稈や雑草などが接触しにくくなる。したがって、コンバイン1によれば、穀稈や雑草などがユニット本体120に引っかかったり溜まったりすることを抑制することができるという効果を奏する。
また、コンバイン1によれば、ブラケット110が車幅方向視で後方上がりに形成されているので、コンバイン1の前進時において、ブラケット110が穀稈や雑草などを分草しやすくなる。したがって、コンバイン1によれば、穀稈や雑草などがユニット本体120に引っかかったり溜まったりすることを抑制することができるという効果を奏する。
また、コンバイン1によれば、分草体97が後方上がりに形成されており、ユニット本体120が下降限界位置または上昇限界位置に位置付けられた状態であっても、分草体97の上面97aの仮想延長線aより鉛直方向の下側にユニット本体120が位置するので、コンバイン1の前進時において、穀稈や雑草などがユニット本体120に接触しにくくなる。したがって、コンバイン1によれば、穀稈や雑草などがユニット本体120に引っかかったり溜まったりすることを抑制することができるという効果を奏する。
また、コンバイン1によれば、ブラケット110がステー95を挟持する箇所の前方側に、ワイヤハーネスが挿通する挿通穴を形成し、ワイヤハーネスをステー95に内装するので、穀稈や雑草などがワイヤハーネスに接触することを抑制することができる。したがって、コンバイン1によれば、ワイヤハーネスが断線することを抑制することができ、ワイヤハーネスに穀稈や雑草が引っかかることを抑制することができるという効果を奏する。
また、コンバイン1によれば、ブラケット110が鉛直方向視でユニット本体120と重ならないので、泥土の抜けがよくなるという効果を奏する。
〔実施形態2〕
次に、図7を参照して、実施形態2に係るコンバイン1Aについて説明する。図7は、実施形態2に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す側面図である。実施形態2に係るコンバイン1Aは、分草体97Aが下側突出部97eと補強部97fとを有している点、およびステー98が車幅方向視でZ字形状に形成されている点で、実施形態1に係るコンバイン1とは異なっている。その他、上記の実施形態1と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下で説明する他の実施形態および変形例でも同様である)。
図7に示すコンバイン1Aでは、分草体97Aは、後方上がりに形成されており、上面97aと、下面97bと、取付面97cと、突出部97dと、下側突出部97eと、補強部97fと、を一体に有して形成されている。
下側突出部97eは、取付面97cの鉛直方向の下端側に設けられており、下面97bの前後方向の後方への延在方向に沿って突出している。下側突出部97eは、鉛直方向において、第1回転軸123と重なる位置まで突出して形成されている。補強部97fは、鉛直方向視で三角形状の平板状に形成されており、車幅方向視において、ブラケット110Aと同様の後方上がり、つまりブラケット110Aの前後方向の傾きに対して平行となる平板状に形成されている。補強部97fは、鉛直方向視でV字形状に形成された固定部110aの車幅方向の左側および右側に取り付けられている。補強部97fは、溶接により、分草体97Aと固定部110aとにそれぞれ固定されている。
また、コンバイン1Aでは、ステー98は、車幅方向視において、Z字形状に形成されている。ステー98は、前後方向の前端部側から後方に向かって後方上がりに形成された後方上がり部98aと、後方上がり部98aの前後方向の後端部側から後方に向かって後方下がりに形成された後方下がり部98bと、後方下がり部98bの前後方向の後端部側から後方に向かって水平に延在された水平部98cと、を一体に有している。後方上がり部98aは、前後方向の前端部が溶接により突出部97dに固定されている。後方上がり部98aは、ブラケット110Aと同様の後方上がり、つまりブラケット110Aの前後方向の傾きに対して平行となっている。後方下がり部98bは、ユニット本体120が上昇限界位置に位置付けられると、接地体140の下端部141cが当接するように配置されている。後方下がり部98bには、ブラケット110Aにより挟持される箇所の鉛直方向の前方側に、ワイヤハーネスが挿通する図示しない挿通穴が形成されている。水平部98cは、種々の部材を介して機体フレーム10(図1参照)等に連結され、固定されている。
また、本実施形態では、ブラケット110Aは、実施形態1に係るコンバイン1におけるブラケット110と同様に、鉛直方向視において、前後方向の幅が車幅方向の幅より長くなる六角形状に形成されている。また、ブラケット110Aは、取付部110dが前後方向の後方上がりに形成されている。取付部110dには、締結部材110eを装着するための貫通穴が形成されている。
上記のように構成されたコンバイン1Aでは、分草体97Aが下側突出部97eを有しているので、刈取装置90により穀稈を刈り取る際に、ユニット本体120の前後方向の前方側に穀稈や雑草、藁屑などが侵入しにくい。また、コンバイン1Aでは、分草体97Aが補強部97fを有しているので、刈取装置90により穀稈を刈り取る際に、穀稈や雑草などを分草しやすく、穀稈を押し倒しにくい。また、コンバイン1Aでは、ステー98が車幅方向視でZ字形状に形成されているので、分草体97Aがステー98とブラケット110Aとにより支持される。
以上のように、実施形態2に係るコンバイン1Aによれば、上記の実施形態1に係るコンバイン1と同様の効果に加えて、下側突出部97eによりユニット本体120の前方側に穀稈や雑草、藁屑などが侵入しにくくなるので、ユニット本体120の第1回転軸123周りの回転しやすさが低下することを抑制することができる。
また、コンバイン1Aによれば、補強部97fにより穀稈や雑草などを分草しやすく、穀稈を押し倒しにくくなるので、刈刃92で刈り取った穀稈を良好な搬送姿勢に保つことができ、刈刃92で刈り取る刈高さを揃えて良好な刈り跡を得ることができる。また、コンバイン1Aによれば、補強部97fにより分草体97Aおよびブラケット110Aを補強するので、分草体97Aやブラケット110Aの耐久性を向上させることができる。
また、コンバイン1Aによれば、Z字形状に形成されたステー98とブラケット110Aとにより分草体97Aを支持するので、分草体97Aとステー98とブラケット110Aとを含む全体の強度を向上させることができる。また、コンバイン1Aによれば、ステー98により分草体97Aを支持するので、構成を簡素化することができる。
〔実施形態3〕
次に、図8を参照して、実施形態3に係るコンバイン1Bについて説明する。図8は、実施形態3に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す側面図である。実施形態3に係るコンバイン1Bは、ステー99が鉛直方向において伸縮可能である点で、実施形態1、2とは異なっている。
図8に示すコンバイン1Bでは、ステー99は、車幅方向視において、ステー98(図7参照)と同様に、Z字形状に形成されている。ステー99は、ステー本体991と、支持部992と、を備えており、ステー本体991と支持部992との二つに分割されて構成されている。ステー本体991は、支持部992を内挿可能な円筒状に形成されている。ステー本体991は、前後方向の前端部側が後方下がりに形成されている。ステー本体991には、例えばボルトおよびナットのように着脱可能に構成された締結部材993を装着するための貫通穴が形成されている。支持部992は、ステー本体991より小径で、ステー本体991に対して挿抜可能な円筒状に形成されている。支持部992は、前後方向の前端部側が後方上がりに形成され、後端部側が後方下がりに形成されている。支持部992には、締結部材110eが貫通する貫通穴が形成されている。支持部992には、ブラケット110により挟持される箇所の前後方向の前方側に、ワイヤハーネスが挿通される挿通穴が形成されている。支持部992には、締結部材993が貫通する貫通穴が形成されている。支持部992には、締結部材110eを締め付けることにより、取付部110dが固定される。支持部992に形成された貫通穴は、ステー本体991に対して分草体97の鉛直方向の高さを調整する範囲(想定される調整範囲)で調整できるように、上下方向に間隔をおいて複数形成されている。つまり、ブラケット110Aが固定された位置より鉛直方向の下側が鉛直方向に伸縮可能である。
上記のように構成されたコンバイン1Bでは、想定される調整範囲で分草体97の鉛直方向の高さを調整できるように、支持部992の上下方向に間隔をおいて複数の貫通穴が形成されているので、締結部材993の着脱によって、想定される調整範囲内の任意の高さに分草体97を調整することができる。
以上のように、実施形態3に係るコンバイン1Bによれば、締結部材993の着脱により任意の高さに分草体97を調整することができるので、分草体97の鉛直方向の高さの調整を容易化することができる。
なお、本実施形態では、ステー99は、車幅方向視においてZ字形状に形成されていたが、支持部992が後方下がりに形成され、支持部992が分草体97に固定されないものであってもよい。
〔実施形態4〕
次に、図9を参照して、実施形態4に係るコンバイン1Cについて説明する。図9は、実施形態4に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す側面図である。実施形態4に係るコンバイン1Cは、ブラケット110Bが水平方向に平行に配置される点で、実施形態1〜3とは異なっている。
図9に示すコンバイン1Cでは、分草体97Bは、後方上がりに形成されており、上面97aと、下面97bと、取付面97cと、突出部97dと、下側突出部97eと、を一体に有して形成されている。分草体97Bは、実施形態2に係るコンバイン1Aに対して、取付面97cが鉛直方向に平行に形成され、補強部97f(図7参照)を有していない。
また、コンバイン1Cでは、ブラケット110Bは、実施形態2に係るコンバイン1Aにおけるブラケット110Aと同様に、鉛直方向視において、前後方向の幅が車幅方向の幅より長くなる六角形状に形成されている。ブラケット110Bは、車幅方向視でユニット本体120の少なくとも一部と重なって配置されており、鉛直方向視でユニット本体120を囲んでいる。ブラケット110Bは、前後方向の前方側から後方側に向けて、水平方向に対して平行に形成されている。ブラケット110Bは、固定部110aと、支持部110bと、収束部110cと、取付部110dと、を一体に有している。
固定部110aは、その前後方向の前端部が溶接により分草体97Bの取付面97cに固定されている。固定部110aは、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成され、鉛直方向視において、前後方向の後方側から前方側に向けてしだいに車幅方向の幅が狭くなるように形成、つまりV字形状に形成されている。
支持部110bは、車幅方向に対して互いに対向して形成され、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されている。支持部110bは、ユニット本体120の前後方向の長さと同等の長さとなっている。支持部110bの車幅方向の左側には、第1回転軸123が固定されている。
収束部110cは、鉛直方向視において、前後方向の前方側から後方側に向けてしだいに車幅方向の幅が狭くなるように形成、つまりV字形状に形成されている。収束部110cは、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されている。
取付部110dは、車幅方向に互いに対向して形成され、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されている。取付部110dは、ステー98を挟んで車幅方向に互いに対向して配置されている。取付部110dには、締結部材110eを装着するための貫通穴が形成されている。取付部110dは、ステー98を挟んだ状態で、締結部材110eを締め付けることにより、ステー98を挟持する。
上記のように構成されたコンバイン1Cでは、ブラケット110Bが水平方向に対して平行に形成されているので、ブラケット110Bが例えば後方上がりに形成されている場合よりも、圃場の泥土などが鉛直方向の下側に抜けやすくなる。
以上のように、実施形態4に係るコンバイン1Cによれば、ブラケット110Bが水平方向に対して平行に形成され、圃場の泥土などが抜けやすくなるので、泥土によりユニット本体120の第1回転軸123周りの回転しにくくなることを抑制することができる。
〔実施形態5〕
次に、図10および図11を参照して、実施形態5に係るコンバイン1Dについて説明する。図10は、実施形態5に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す側面図である。図11は、実施形態5に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す平面図である。実施形態5に係るコンバイン1Dは、ユニット本体120が鉛直方向の軸線周りに回動可能に構成されている点で、実施形態1〜4とは異なっている。
図10に示すコンバイン1Dでは、分草体97Cは、前方側部材971と、後方側部材972と、を備えている。また、高さ検出装置100は、ブラケット110Cと、ユニット本体120と、検出手段130と、接地体140と、回動軸150と、ブラケット160と、を備えている。
分草体97Cの前方側部材971は、鉛直方向に対して平行となる平板状に形成されており、後方上がりに形成されている。
分草体97Cの後方側部材972は、前方側部材971の鉛直方向の上側で前後方向の後端部側に固定されている。後方側部材972は、後方上がりに形成されており、鉛直方向の上側に凸となる樋状に形成されている。
高さ検出装置100のブラケット110Cは、鉛直方向視でV字形状に形成された固定部110aと、車幅方向の左側の固定部110aから前後方向の後方に延在された支持部110bと、を一体に有している。固定部110aは、その内側で回動軸150を挟んだ状態となっており、回動軸150に対して回動可能に固定されている。支持部110bには、第1回転軸123が固定されている。
高さ検出装置100の回動軸150は、後方側部材972に固定されている。回動軸150は、その軸線方向が後方側部材972の延在方向に対して直交する方向となっている。回動軸150は、付勢手段151によって、ユニット本体120が回動軸150周りに、前後方向に対して平行となる位置から車幅方向の左側と右側とに移動すると、ユニット本体120が前後方向に対して平行になるように付勢する。回動軸150は、図示しない規制手段により、接地体140が車幅方向の左側と右側とに退避する範囲を規制する。つまり、回動軸150は、分草体97Cに対してユニット本体120が回動軸150周りに車幅方向の左側と右側とに回動可能に支持する。また、回動軸150は、接地体140を車幅方向の左側と右側とに退避させる。
高さ検出装置100のブラケット160は、鉛直方向に平行な一対の平板から構成されている。ブラケット160は、前後方向の前端部側が前方側部材971に取り付けられ、前後方向の後端部側がステー95に取り付けられている。ブラケット160は、その内側にブラケット110Cとユニット本体120とが配置されている。ブラケット160は、車幅方向視でユニット本体120の少なくとも一部と重なり、鉛直方向視でユニット本体120を囲うように配置されている。ブラケット160は、固定部160aと、V字形状部160bと、平行部160cと、収束部160dと、把持部160eと、を一体に有している。固定部160aは、例えば溶接により前方側部材971に固定されている。V字形状部160bは、前後方向の前端部側から後端部側に向けてしだいに車幅方向の間隔が拡がり、鉛直方向視でV字形状に形成されている。平行部160cは、前後方向および水平方向に対して平行に延在されている。平行部160cは、互いに対向する車幅方向の間隔が、接地体140が車幅方向の左側と右側とに退避する範囲より広い間隔となっている。収束部160dは、前後方向の前端部側から後端部側に向けてしだいに車幅方向の間隔が狭まって形成されている。把持部160eは、図示しない締結部材が取り付けられることによって、ステー95を把持した状態で、ステー95に固定される。
上記のように構成されたコンバイン1Dでは、分草体97Cに対してユニット本体120が回動軸150周りに車幅方向の左側と右側とに回動可能に支持されているので、左旋回時または右旋回時において、接地体140を車幅方向の左側と右側とに退避させることができる。また、コンバイン1Dでは、ブラケット160の内側にユニット本体120を配置しているので、穀稈や雑草などがユニット本体120に接触しにくい。
以上のように、実施形態5に係るコンバイン1Dによれば、旋回時に接地体140を車幅方向の左側と右側とに退避させることができるので、接地体140が破損することを抑制することができる。また、コンバイン1Dによれば、穀稈や雑草などがユニット本体120に接触しにくいので、穀稈や雑草などがユニット本体120に引っかかったり溜まったりすることを抑制することができる。
〔実施形態6〕
次に、図12を参照して、実施形態6に係るコンバイン1Eについて説明する。図12は、実施形態6に係るコンバインの高さ検出装置の構成を示す平面図である。実施形態6に係るコンバイン1Eは、第1回転軸123がユニット本体120を貫通している点、第1回転軸123の両端部がブラケット110Dに固定されている点で、実施形態1〜5とは異なっている。
図12に示すコンバイン1Eでは、ブラケット110Dは、実施形態1に係るコンバイン1におけるブラケット110と同様に、鉛直方向視で、前後方向の幅が車幅方向の幅より長くなる六角形状に形成されている。ブラケット110Dは、固定部110aと、支持部110bと、収束部110cと、取付部110dと、を一体に有している。
固定部110aは、鉛直方向視でV字形状に形成されている。支持部110bは、車幅方向に互いに対向して形成されている。支持部110bには、車幅方向に平行に第1回転軸123が貫通した状態で、第1回転軸123の両端部が固定されている。収束部110cは、鉛直方向視において、V字形状に形成されている。取付部110dは、鉛直方向に平行な平板状に形成され、収束部110cの前後方向の後端部に設けられている。取付部110dは、例えば溶接により収束部110cに固定されている。取付部110dには、締結部材110eを装着するための装着穴が形成されている。取付部110dは、締結部材110eを締め付けることにより、ステー95Aの装着部952に装着される。
ここで、ステー95Aは、円筒状に形成されたステー本体951と、ステー本体951の前後方向の前端部に設けられ、平板状に形成された装着部952と、を一体に有している。
上記のように構成された実施形態6に係るコンバイン1Eによれば、第1回転軸123の両端部がブラケット110Dに固定されているので、第1回転軸123のがたつきを抑制することができる。
以上のように、実施形態6に係るコンバイン1Eによれば、第1回転軸123のがたつきを抑制することができるので、第1回転軸123の耐久性、つまりユニット本体120の耐久性を向上させることができる。
〔変形例1〕
次に、図13を参照して、変形例1に係る分草体97Dについて説明する。図13は、変形例1に係る分草体の構成を示す斜視図である。
図13に示す分草体97Dは、前方側部材971と、後方側部材972と、を備えている。前方側部材971は、鉛直方向に平行な平板状に形成され、後方上がりに形成されている。後方側部材972は、例えば溶接により前方側部材971に固定されている。後方側部材972は、鉛直方向視で十字形状に形成されている。後方側部材972は、延長部972aと、補強部972bと、を一体に有している。延長部972aは、前後方向の後方に向けて延長され、その後端部が自由端となっている。延長部972aは、前後方向において、ユニット本体120の前後方向の後端部まで延長されている。より好ましくは、延長部972aは、第1回転軸123周りに回転するユニット本体120の前後方向の後端部の円周上まで延長されている。延長部972aは、前後方向の中央付近で、補強部972bが形成されている付近の鉛直方向の厚みが大きくなっている。補強部972bは、車幅方向の左側と右側とにそれぞれ延在され、その左端部と右端部とがそれぞれブラケット110に取り付けられている。補強部972bは、例えば溶接によりブラケット110に固定されている。補強部972bは、前後方向視で三角柱形状に形成されている。
上記のように構成された変形例1に係る分草体97Dでは、後方側部材972がユニット本体120の後端部まで延長されているので、穀稈や雑草などがユニット本体120に接触しにくい。また、補強部972bがブラケット110に固定されているので、後方側部材972およびブラケット110の強度を向上させることができる。
〔変形例2〕
次に、図14を参照して、変形例2に係る分草体97Eについて説明する。図14は、変形例2に係る分草体の構成を示す斜視図である。
図14に示す分草体97Eは、前方側部材971と、後方側部材972と、を備えている。前方側部材971は、鉛直方向に平行な平板状に形成され、後方上がりに形成されている。後方側部材972は、前方側部材971の鉛直方向の上端部側で、前後方向の前端部側に設けられている。後方側部材972は、前後方向に延在して形成され、円柱状または円筒状の棒状に形成されている。後方側部材972は、前後方向の後端部側がブラケット110の収束部110cの後端部側に取り付けられている。後方側部材972は、例えば溶接により、前後方向の前端部側が前方側部材971に固定され、後端部側が収束部110cに固定されている。
上記のように構成された変形例2に係る分草体97Eでは、後方側部材972が棒状に形成されているので、後方側部材972が板状に形成されている場合に比べて車幅方向の幅が狭くなり、穀稈や雑草などが引っかかりにくい。また、分草体97Eでは、後方側部材972が前方側部材971と収束部110cとにそれぞれ固定されているので、ブラケット110の強度を向上させることができる。つまり、分草体97Eでは、ユニット本体120が収まる空間の強度を向上させることができる。
〔変形例3〕
次に、図15を参照して、変形例3に係る分草体97Fについて説明する。図15は、変形例3に係る分草体の構成を示す斜視図である。
図15に示す分草体97Fは、前方側部材971と、後方側部材972と、を備えており、後方側部材972に対して前方側部材971が着脱可能に構成されている。
前方側部材971は、鉛直方向に平行な平板状に形成されており、後方上がりに形成されている。前方側部材971は、引っかけ部971aと、装着部971bと、を一体に有している。引っかけ部971aは、前方側部材971の前後方向の後端部で、鉛直方向の下端部側に設けられている。引っかけ部971aは、後方上がりに形成されている。引っかけ部971aは、鉛直方向視でV字形状に形成された固定部110aの内側に差し込まれることにより、固定部110aに引っかけられる。装着部971bは、前方側部材971の前後方向の後端部で、鉛直方向の上端部側に設けられている。装着部971bには、例えばボルトおよびナットのように着脱可能に構成された図示しない締結部材を装着するための装着穴971cが形成されている。
後方側部材972は、鉛直方向に平行な平板状に形成されており、後方上がりに形成されている。後方側部材972は、前後方向の前端部の鉛直方向の下端部が、例えば溶接により固定部110aの前端部の上端部に固定されている。後方側部材972には、装着穴971cと連通し、締結部材を装着するための装着穴972cが形成されている。
上記のように構成された変形例3に係る分草体97Fでは、前方側部材971が着脱可能なので、畦や土中などに分草体97Fが突っ込んで前方側部材971が破損した場合、破損した前方側部材971を取り外して、破損していない前方側部材971に取り換えることができる。このため、分草体97Fでは、前方側部材971が破損した場合、交換部品を最小限とすることができる。
なお、上述した本発明の実施形態1〜6に係るコンバイン、変形例1〜3に係る分草体は、上述した実施形態1〜6および変形例1〜3に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。