JP5857987B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、コンバインに関する。
コンバインは、走行装置と、刈取装置と、脱穀装置を備えており、走行しながら刈取り、脱穀及び選別を行う。コンバインは、刈り取った後の切株による走行抵抗及び振動を低減し、刈り跡の見栄えを良くし、刈り取った穀稈の搬送、脱穀に悪影響を与えないために、穀稈の地面からの一定の高さの位置を刈り取ることが望まれている。このために、コンバインは、刈取装置の地面からの高さを測定するセンサユニット(例えば、特許文献1参照)を備えている。
特許文献1に示されたコンバインのセンサユニットは、刈取装置の分草体に前後方向と平行な軸心回りに回転自在に取り付けられたブラケットと、ブラケットの後端部に車幅方向と平行な第1の軸心回りに回転自在に設けられたユニット本体と、ユニット本体の前端部に車幅方向と平行な第2の軸心回りに回転自在に設けられた接地体と、ユニット本体に設けられかつ接地体の第2の軸心回りの角度を検出するポテンショメータなどを備えている。
前述のセンサユニットは、コンバインの前進時には、接地体が地面に接触し、地面から押されて接地体のみが第2の軸心回りに回転し、ポテンショメータが第2の軸心回りの角度を検出することで、刈取装置の地面からの高さを検出する。そして、コンバインは、センサユニットが検出した刈取装置の高さに基いて、刈取装置の地面からの高さが予め定められた一定の高さとなるように、刈取装置を昇降シリンダなどにより昇降させながら、刈取り、脱穀及び選別を行う。
特開2008−148573号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載のセンサユニットを備えたコンバインは、泥土や水滴が付着することを防止するために、ポテンショメータの全体を覆う保護カバーが設けられている。そのため、ポテンショメータのメンテナンスを行う際には、この保護カバーを取り外す必要があり、ポテンショメータのメンテナンスが容易でないという問題がある。また、センサユニットが硬い圃場面等に接触した際にセンサユニットが変形したり、柔らかい圃場面に接触して沈下する虞があり、これによって第1、第2の軸心回りの回転が妨げられて、刈取装置の地面からの高さを適正に検出することができなくなる場合がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、センサユニットの破損とこれに備えるポテンショメータの故障を防止するとともに、ポテンショメータのメンテナンス性を高めたコンバインを提供することを目的とする。
上記目的を達成して課題を解決した本発明は次記のとおりである。
請求項1に係る発明は、機体フレーム(2)の前部に昇降自在に設けられた刈取装置(5)と、前記刈取装置(5)の前部に有した分草体(51)の下方に設けられ、地面(G)に対する刈取装置(5)の高さを検出するセンサユニット(100)を備えたコンバインにおいて、前記センサユニット(100)は、前記分草体(51)に取り付けられたブラケット(101)に対して第1軸心(P1)回りに上下回転自在に軸支されたユニット本体(110)と、該ユニット本体(110)に対して第2軸心(P2)回りに上下回転自在に軸支された接地体(112)と、前記接地体(112)の下端部(123c)が後方へ向かう方向に、接地体(112)が第2軸心(P2)回りに回転することを規制する規制部材(126)と、前記ユニット本体(110)の上部側面に取り付けられ、前記第1軸心(P1)回りのユニット本体(110)の回転位置を検出する検出手段(111)と、前記ユニット本体(110)における検出手段(111)が設けられた側の面の下部から側方に張り出すリブ部(144)を備え、機体の前進時に、前記規制部材(126)により後方への回転を規制された前記接地体(112)とユニット本体(110)とが一体で前記第1軸心(P1)回りに回転することを特徴とするコンバインである。
請求項2に係る発明は、前記ユニット本体(110)には、前記検出手段(111)が取り付けられたケース(113)を備え、該ケース(113)には、このケース(113)の側面から突出する第1ボス部(115)と第2ボス部(116)を備え、前記第1ボス部(115)を介してケース(113)をブラケット(101)に軸支し、前記第2ボス部(116)を介して前記接地体(112)をケース(113)に軸支し、前記第1ボス部(115)の下部と第2ボス部(116)の下部を前記リブ部(144)によって接続した請求項1記載のコンバインである。
請求項3に係る発明は、前記リブ部(144)の下面が、第1ボス部(115)及び第2ボス部(116)の接平面を成している請求項2記載のコンバインである。
請求項4に係る発明は、前記検出手段(111)から延出されるハーネス(131)は、前記第1ボス部(115)の上側を通されている請求項2または請求項3に記載のコンバインである。
請求項5に係る発明は、前記ケース(113)における前記第1ボス部(115)の上側の部位に第3ボス部(141)を有し、前記ハーネス(131)は、第1ボス部(115)と第3ボス部(141)の間を通されている請求項4記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、ユニット本体(110)の上部側面に対地高さ検出用の検出手段(111)を取り付け、このユニット本体(110)における検出手段(111)が設けられた側の面の下部から側方に張り出すリブ部(144)を備えているので、検出手段(111)に対する水滴や泥土の付着を少なくすることができる。また、このリブ部(144)によって、ユニット本体(110)の圃場面への接触面積が増加し、ユニット本体(110)の沈下が抑制されることで、検出手段(111)への泥土等の付着を更に抑制し、検出手段(111)の耐久性を高めることができる。
また、機体の前進時に、前記規制部材(126)により後方への回転を規制された前記接地体(112)とユニット本体(110)とが一体で前記第1軸心(P1)回りに回転することで、接地体(112)だけでなくユニット本体(110)も地面(G)から離間し、切り株等がユニット本体(110)に衝突して破損することを抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加えて、第1ボス部(115)の下部と第2ボス部(116)の下部をリブ部(144)によって接続しているので、ケース(113)の剛性を高めるとともに、第1ボス部(115)及び第2ボス部(116)への藁屑や稈切れの巻付きを抑制して、ユニット本体(110)の第1軸心(P1)回りの回転と接地体(112)の第2軸心(P2)回りの回転を円滑化し、以って検出手段(111)による検出精度を高めることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2に記載の発明による効果に加えて、リブ部(144)の下面が、第1ボス部(115)及び第2ボス部(116)の接平面を成しているので、ケース(113)の下部に接触した穀稈の株元が引っ掛かったり、第1ボス部(115)と第2ボス部(116)の間に挟まることを防止し、分草体(51)による穀稈の分草を効率的に行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2または請求項3に記載の発明による効果に加えて、検出手段(111)から延出されるハーネス(131)は、前記第1ボス部(115)の上側を通されているので、ハーネス(131)と穀稈の干渉による断線等のトラブルを防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の発明による効果に加えて、ハーネス(131)は、第1ボス部(115)と第3ボス部(141)の間を通されているので、ユニット本体(110)が第1軸心(P1)回りに回転した場合に、ハーネス(131)は、第1ボス部(115)又は第3ボス部(141)に巻きつくように屈曲することとなり、ハーネス(131)の局所的な折れ曲がりが抑制されて耐久性が高まる。
実施形態に係るコンバインの概略構成を示す側面図である。 実施形態に係るコンバインの概略構成を示す平面図である。 実施形態に係るコンバインの分草体を一部切欠いて、センサユニットの構成を示す側面図である。 図3中のIV部を拡大して示すセンサユニットの構成を示す側面図である。 図3中のV−V線に沿う分草体の断面図である。 実施形態に係るコンバインの分草体を一部切欠いて、センサユニットのユニット本体が接地体毎上方に退避した状態を示す側面図である。 実施形態に係るコンバインの刈取装置の分草体などの平面図である。 図3中のVI−VI線に沿う断面図である。 実施形態に係るコンバインのセンサユニットのユニット本体の断面図である。 図9中のVIII−VIII線に沿う断面図である。 実施形態に係るコンバインのセンサユニットを一部断面で示す平面図である。 実施形態に係るコンバインの前進時のセンサユニットの動作を示す説明図である。 実施形態に係るコンバインの後進時のセンサユニットの動作を示す説明図である。 実施形態に係る接地体の変形例を示す側面図、平面図及び背面図である。 実施形態に係るブラケットの変形例を示す要部側面図である。 図11中のVII−VII線に沿う破断面を示す端面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
実施形態に係るコンバイン1を、図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係るコンバインの概略構成を示す側面図、図2は、実施形態に係るコンバインの概略構成を示す平面図である。なお、以下の説明では、前後方向とは、コンバイン1の前後方向である。
さらに言えば、前後方向とは、このコンバイン1が直進する際の進行方向であり、直進方向前方を前方、後方を後方という。また、機体左右方向とは、当該前後方向に対して水平に直交する方向であり、直進方向前方の右側を右側、直進方向前方の左側を左側という。
さらに、鉛直方向とは、前後方向と機体左右方向とに直交する方向である。これら前後方向、機体左右方向及び鉛直方向は、互いに直交する。
図1に示す実施形態のコンバイン1は、駆動力源としてのエンジン3が発生する駆動力によって、自走しながら稲、麦等の穀稈を刈り取り、脱穀可能であるコンバインである。
コンバイン1は、図1及び図2に示すように、機体フレーム2と、駆動力源としてのエンジン3と、走行装置4と、刈取装置5と、脱穀装置10と、グレンタンク8と、フィードチェーン駆動機構9とを備える。
機体フレーム2は、コンバイン1の車体の枠状の構造部材をなしている。エンジン3は、機体フレーム2上の前後方向前方に搭載されている。エンジン3は、コンバイン1で用いる駆動力の発生源である。エンジン3は、内燃機関であり、燃焼室で燃料を燃焼させることにより燃料のエネルギを機械的仕事に変換して回転力として出力する熱機関である。
また、エンジン3は、機体フレーム2上の操作席21(図2に示す)を設けたキャビン22(図1及び図2に示す)の下方に設けられている。
〈走行装置〉
走行装置4は、機体フレーム2の鉛直方向下側に設けられる。走行装置4は、エンジン3からの駆動力によって、コンバイン1全体を走行させるものである。走行装置4は、クローラ41を有する。クローラ41は、機体フレーム2の鉛直方向下方において機体左右方向に間隔をあけて一対で設けられる。走行装置4は、エンジン3から伝達される駆動力によってクローラ41が駆動することでコンバイン1全体を前後方向前方に走行させる。
〈刈取装置〉
刈取装置5は、機体フレーム2の前部に設けられる。刈取装置5は、エンジン3からの駆動力によって駆動し穀稈を刈り取り、刈り取った穀稈を脱穀装置10などに搬送するものである。刈取装置5は、エンジン3からの駆動力によって駆動し穀稈を刈り取るものであって、圃場に植生する穀稈を分草する分草体51と、倒伏している穀稈を引き起こす引起装置52と、引き起こされた穀稈を切断する刈刃53が設けられると共に、刈り取られた穀稈を搬送する搬送装置56を備えている。分草体51は、機体左右方向に間隔をあけて複数設けられ、刈取装置5の下部に設けられた円筒状(中空状)の下部フレーム57の先端に取り付けられている。また、刈取装置5は、図示しない昇降シリンダにより機体フレーム2の前部に鉛直方向に沿って昇降自在に設けられている。
〈脱穀装置〉
脱穀装置10は、刈取装置5の後方でかつグレンタンク8の側方に設けられ、下部の選別部6と上部の脱穀部7を有する。選別部6は、機体フレーム2の上方でかつ刈取装置5の搬送装置56の後方に設けられる。また、選別部6は、グレンタンク8の側方でかつ機体フレーム2の左側に設けられる。選別部6は、エンジン3からの駆動力によって、脱穀部7により脱穀された穀稈の藁等の夾雑物と穀粒とを分離する装置である。
なお、脱穀装置10を通過し、穀粒が扱ぎ取られた穀稈(排藁)は、コンバイン1の後方に配置されている排藁切断装置へ搬送される。排藁切断装置は、排藁搬送装置に投入された排藁を切断し、例えば、圃場に放出する。
脱穀部7は、機体フレーム2の上方でかつ刈取装置5の搬送装置56の後方に設けられる。また、脱穀部7は、グレンタンク8の側方でかつ機体フレーム2の左側に設けられる。脱穀部7は、エンジン3からの駆動力によって搬送された穀稈を脱穀するものである。
すなわち、脱穀部7は、刈取装置5が刈り取った穀稈から穀粒を切離す装置である。
〈グレンタンク〉
グレンタンク8は、脱穀装置10の側方に設けられる。グレンタンク8は、脱穀装置10の選別部6が回収した穀粒を一時的に貯蔵するものである。グレンタンク8は、排出オーガー81が接続される。排出オーガー81は、エンジン3からの駆動力によってグレンタンク8内の穀粒を搬送し、グレンタンク8の外部へ排出させるものである。
フィードチェーン駆動機構9は、フィードチェーン96を回転駆動して、刈取装置5の搬送装置56から脱穀装置10の脱穀部7に向けて、刈取装置5が刈り取った穀稈を搬送するものである。フィードチェーン駆動機構9は、脱穀装置10のグレンタンク8が配置されている側とは反対側、すなわち、左側部に配置されている。
〈センサユニット〉
また、コンバイン1は、図2に示すように、刈取装置5の分草体51の下方に設けられ、地面Gに対する刈取装置5の高さを検出するセンサユニット100を備えている。本実施形態では、コンバイン1は、複数の分草体51のうち左側から2番目の分草体51にセンサユニット100を取り付けている。本発明では、センサユニット100は、複数の分草体51のうち機体左右方向の両端と中央の分草体51以外に取り付けられれば良い。
次に、コンバイン1のセンサユニット100を、図面に基いて説明する。図3は、実施形態に係るコンバインの分草体を一部切欠いて、センサユニットの構成を示す側面図、図4は、図3中のIV部を拡大して示すセンサユニットの構成を示す側面図、図5は、図3中のV−V線に沿う分草体の断面図、図6は、実施形態に係るコンバインの分草体を一部切欠いて、センサユニットのユニット本体が接地体毎上方に退避した状態を示す側面図、図7は、実施形態に係るコンバインの刈取装置の分草体などの平面図、図8は、図3中のVI−VI線に沿う断面図、図9は、実施形態に係るコンバインのセンサユニットのユニット本体の断面図、図10は、図9中のVIII−VIII線に沿う断面図、図11は、実施形態に係るコンバインのセンサユニットを一部断面で示す平面図である。
〈分草体〉
なお、センサユニット100が取り付けられる分草体51は、図3、図5及び図6に示すように、圃場に植立する穀稈を分草する樋状の分草体カバー51aと、前記分草体カバー51aとの間に空間K(図5に示す)を有して前記分草体カバー51の下部に取り付けられる平板状のカバー支持部材51bと、カバー支持部材51bの後部と連結され、上部に空間Kと連通する開口を有する下部フレーム57(フレームに相当)とを備えている。
分草体カバー51aは、開口部が下方に相対し、かつ、長手方向が前後方向と平行に配置されている。分草体カバー51aは、側面視において、前方に向うにしたがって徐々に地面Gに近づくように鉛直方向に対して交差している。カバー支持部材51bは、側面視において、く字状に屈曲し、一端部が分草体カバー51aの下部に取り付けられているとともに、後部としての他端部が刈取装置5の円筒状の下部フレーム57(フレームに相当)に取り付けられている。
〈センサユニットの構造〉
センサユニット100は、図3及び図6に示すように、回動軸59と、ブラケット101と、ユニット本体110と、ポテンショメータ111(検出手段に相当)と、接地体112を備えている。
回動軸59は、図3、図4及び図6に示すように、下部フレーム57に取り付けられた分草体51のカバー支持部材51bに固定され、その軸心P回りにブラケット101を回転自在に分草体51に取り付けている。回動軸59は、円柱状に形成され、刈取装置5の平面視では、前後方向と沿う。また、回動軸59は、刈取装置5の側面視では、前方に向うにしたがって徐々に上方に向かうように、前後方向と鉛直方向との双方に対して交差している。すなわち、回動軸59は、上部が下部に対して前方に位置するように、鉛直方向に対して約30度傾いた姿勢で設けられている。回動軸59は、前方の一端部59aがカバー支持部材51bに取り付けられている。回動軸59には、筒状に形成されるとともに、ブラケット101に固定されたブラケット取付用のハブ59cが、図4に示すように、回転自在に嵌め合わされている。回動軸59の軸心Pは、分草体51側に前上がり傾斜で備えている。
ブラケット101は、回動軸59を介して分草体51のカバー支持部材51bに取り付けられている。ブラケット101は、このブラケット101と一体で設けられたハブ59cを覆って、回動軸59に取り付けられ、回動軸59の軸心P回りに回転自在に設けられている。即ち、ブラケット101によって、ハブ59cを覆う構成としている。なお、カバー支持部材51bとブラケット101との間には、平面視において、ブラケット101の長手方向が前後方向となる初期位置に復帰するように、ブラケット101などを付勢するトルクばね102が、回動軸59の外周に取り付けられている。また、トルクばね102の上側には、ブラケット101の回転軸59の軸心P回りの回転限界位置を規定するストッパ145を備えている。このストッパ145に、ブラケット101から上方へ突出してトルクばね102と係合するピン143が接触することにより、ブラケット101の回転範囲が規制される。
トルクばね102は、外径がブラケット101の曲率径及びストッパ145の外径よりも小さく形成されている。
ブラケット101は、図7に示すように、分草体51のカバー支持部材51bの回動軸59に取り付けられた取付部103と、ユニット取付部104と、第1規制突起105(図3及び図6などに示し、第1規制部に相当)と、第2規制突起106(図3及び図6などに示し、第2規制部に相当)と、を備えている。
取付部103は、平面視において、後方に向かうにしたがって機体左右方向の幅が徐々に広がるV字状に形成されている。即ち、ブラケット101は、図7に示すように、前方に向うにしたがって機体左右方向の幅が狭くなる形状に形成されている。ユニット取付部104は、センサユニット100のユニット本体110を取り付けるものであり、取付部103をV字状に形成する一対の板状部材103a,103bのうちの一方の板状部材103aから後方に向かって、前後方向に沿って直線状に延在した平板状に形成されている。こうして、ブラケット101は、図3及び図6に示すように、分草体51に取り付けられた取付部103からユニット取付部104に向かって機体フレーム2の後方に向けて延在している。
また、ユニット取付部104即ちブラケット101の後端部には、図8などに示すように、第1の回転軸107が固定されている。第1の回転軸107は、機体左右方向と平行な円柱状に形成され、ユニット取付部104即ちブラケット101に対して該第1の回転軸107の軸心P1(第1軸心に相当)回りに上下回転自在にユニット本体110を取り付けるものである。即ち、ブラケット101の後端部に第1軸心に相当する第1の回転軸107の軸心P1が設けられている。また、第1の回転軸107には、該第1の回転軸107の外周方向(径方向)に延在したセンサーアーム108が固定されている。
第1規制突起105は、ユニット取付部104の上縁の後端部から上方に凸に形成されている。第2規制突起106は、ユニット取付部104の上縁の前端部から上方に凸に形成されている。
ブラケット101は、図3及び図6に示すように、機体フレーム2の側面視において、取付部103が後方に向かうにしたがって徐々に上方に向かい、ユニット取付部104が水平方向と平行に設けられている。ブラケット101は、取付部103とユニット取付部104とが連なる中央部が屈曲して、へ字状に形成されている。ブラケット101は、前記中央部よりも機体フレーム2の後方の後端部としてのユニット取付部104が地面G即ち水平方向に平行に形成されている。また、ブラケット101のユニット取付部104に第1の回転軸107が固定されていることで、ブラケット101の後端部としてのユニット取付部104に軸心P1が設けられている。
ユニット本体110は、ブラケット101のユニット取付部104に軸心P1回りに回転自在に取り付けられている。ユニット本体110は、図8に示すように、金属製の鋳物で構成されたケース体(ケースに相当)113と、平板状の蓋体114とを備えている。ケース体113は、扁平な箱状に形成され、第1の回転軸107を回転自在に通す円筒状のボス部115(第1ボス部に相当)と、接地体112に固定された第2の回転軸125をその軸心P2(第2軸心に相当)回りに回転自在に通す円筒状のボス部116(第2ボス部に相当)とが一体に形成されている。即ち、ケース体113には、ユニット本体110を軸心P1回りに回転自在にブラケット101に取り付ける第1の回転軸107が備えられている。
また、ケース体113には、ボス部115の下部とボス部116の下部を繋ぐように、リブ部144が一体的に形成されている。リブ部144は、その下面が側面視(軸心P1及び軸心P2の軸心方向視)において、ボス部115の外周とボス部116の外周の接線(接平面)を成している。更に、リブ部144の後部は、ユニット本体110が軸心P1回りに回転した場合に、ブラケット101の後端部の下側から上側に亘って移動する。
すなわち、リブ部144は、接地体112が接地していない状態において、後下がりの傾斜姿勢となり、接地体112の後端部が分草体51の下端部と略同じ高さとなった状態において、圃場面及びブラケット101の下縁と略平行となる。
ケース体113は、ボス部115内に第1の回転軸107を軸心P1回りに回転自在に通して、センサーアーム108を収容する。ケース体113に接地体112に固定された第2の回転軸125を軸心P2回りに回転自在に通すボス部116が一体に設けられていることで、軸心P2が軸心P1よりも後方に配置される。
ケース体113のボス部115の機体左右方向の幅Ha(前端部の機体左右方向での幅及びケース体の機体左右方向の幅に相当)よりも、ケース体113のボス部116の機体左右方向の幅Hb(後端部の機体左右方向での幅に相当)が、図9に示すように、狭く形成されている。また、ケース体113のボス部115の機体左右方向の幅Haは、ブラケット101の機体左右方向の幅Hよりも狭く形成されている。
蓋体114は、ケース体113に取り付けられて、ケース体113の開口部を塞ぐ。ユニット本体110は、ケース体113のボス部115内に第1の回転軸107を軸心P1回りに回転自在に通すことで、機体左右方向と平行な軸心P1回りに回転自在にブラケット101に取り付けられる。
また、ユニット本体110は、ブラケット101に取り付けられると、その下面110aには、図10に示すように、前後方向の中央に凹み117が形成されている。凹み117は、刈取装置5の側面視において、ユニット本体110の下面110aを山形に形成している。さらに、ユニット本体110は、ケース体113のボス部115内に第1の回転軸107を通して、図8及び図11に示すように、機体左右方向の一端部がブラケット101に片持ち支持されている。
〈ポテンショメータ〉
ポテンショメータ111は、第1の回転軸107の軸心P1回りのユニット本体110の回転位置を検出するものである。ポテンショメータ111は、図11に示すように、ユニット本体110のケース体113に取り付けられているとともに、ユニット本体110の軸心P1,P2の双方よりも上側に設けられている。即ち、ケース体113には、ポテンショメータ111が備えられている。ポテンショメータ111は、センサユニット100がブラケット101に取り付けられると、図11に示すように、ブラケット101のユニット取付部104の外側面104aよりも分草体51の刈幅方向の内側に配置されている。なお、外側面104aは、ブラケット101の外側面に相当する。ポテンショメータ111は、センサユニット100がブラケット101に取り付けられると、図11に示すように、機体フレーム2の前後方向の軸心P1と軸心P2との間に設けられている。また、ポテンショメータ111は、図11に示すように、ユニット本体110のケース体113に取り付けられたカバー130により覆われている。
このカバー130は、ケース体113の外側面から突出した2箇所のボス部141(第3ボス部に相当)に、2つの取り付けボルト140によって締結されて固定される。なお、ボルト140のうちの前側(軸心P1に近い側)のボルト140は、後述の規制ボルト120に相当する。
また、カバー130は、その下部に、下側へ突出する突出部130Aが形成されている。すなわち、カバー130における、軸心P1と軸心P2を結ぶ線(図3中のVI−VI線)に近い側の部位が、この線に更に接近するように軸心P1とP2の間で突出している。
図3に示す下降限界位置では、突出部130Aの一部がブラケット130Aと重なる。
ポテンショメータ111の軸心回りに回転自在な検出軸118と、検出軸118に固定されこの検出軸118の外周方向に延びた検出アーム119とは、ポテンショメータ111がユニット本体110に取り付けられると、図11に示すように、ユニット本体110のケース体113内に収容される。検出アーム119は、その先端がセンサーアーム108の先端部と係合部121により係合している。ポテンショメータ111は、ブラケット101に対して軸心P1回りにユニット本体110が回転されると、第1の回転軸107にセンサーアーム108が固定されているために、検出アーム119が検出軸118の軸心回りに回転する。そして、ポテンショメータ111は、検出軸118の軸心回りに回転位置を検出することで、ユニット本体110の第1の回転軸107の軸心P1回りの回転位置を検出する。
〈ハーネス〉
ポテンショメータ111の下部から延出された複数の電線などで構成されたハーネス131は、図3及び図6に示すように、ユニット本体110のケース体113とブラケット101のユニット取付部104との間を通されて、カバー支持部材51bに設けられた貫通孔132を通して、前記空間K内に通される。
また、ハーネス131は、側面視において(軸心P1方向視において)、リブ部144の上方において前方(軸心P1に近づく方向)に屈曲した後、前記ボス部141のうちの前側のボス部141と、第1の回転軸107が通されているボス部115の間の間隙部142を通されている。また、ハーネス131のポテンショメータ111から延出された部分は、カバー130の突出部130Aによって側方が覆われている。
そして、ハーネス131は、空間K内に通された後、空間Kから下部フレーム57の先端の開口を通して下部フレーム57の内部に配策されて、機体フレーム2に適宜箇所に設けられた制御装置(図示せず)に接続されて、検出した回転位置を制御装置に伝える。また、ハーネス131は、該ハーネス131を構成するフレーム側ハーネスと検出手段側ハーネスを接続するコネクタ133a,133bを備えている。コネクタ133a,133bは、図5に示すように、空間K内に配置されている。
〈上昇及び下降限界位置の規制〉
また、ポテンショメータ111には、第1規制突起105と第2規制突起106とに当接可能な規制ボルト120が取り付けられている。規制ボルト120は、第1規制突起105に当接してユニット本体110の軸心P1から離れた離間部110bが最下方に位置付けられる下降限界位置(図3に示す)と、第2規制突起106に当接してユニット本体110の離間部110bが最上方に位置付けられる上昇限界位置(図6に示す)と、の間を超えて、ユニット本体110が軸心P1回りにブラケット101に対して回転することを規制する。規制ボルト120は、第1規制突起105と協働して、離間部110bが下降限界位置よりも下方に位置することを規制し、第2規制突起106と協働して、離間部110bが上昇限界位置よりも上方に位置することを規制する。
このように、第1規制突起105は、離間部110bが下降限界位置よりも下方に位置することを規制し、第2規制突起106は、離間部110bが上昇限界位置よりも上方に位置することを規制する。
ユニット本体110が下降限界位置に位置付けられると、軸心P1よりも軸心P2が下方に配置される。また、ユニット本体110が下降限界位置に位置付けられると、図12(a)に示すように、軸心P1とポテンショメータ111の検出軸118の軸心とを結んだ仮想線L(図12(a)に一点鎖線で示す)よりも検出アーム119とセンサーアーム108とが係合する係合部121が上方に配置される。また、上昇限界位置では、図6に示すように、ユニット本体110の後部がブラケット101の下端よりも上方に位置する。このために、ユニット本体110は、下降限界位置からユニット本体110の後部がブラケット101の下端よりも上方に位置するように、軸心P1回りに回転可能である。
また、ユニット本体110内には、図9に示すように、第1のトルクばね122(第1付勢手段に相当)を設けている。第1のトルクばね122は、ユニット本体110のケース体113のボス部115の外周に取り付けられ、一端部がケース体113の内面に当接し、他端部がセンサーアーム108に取り付けられている。第1のトルクばね122は、一端部がケース体113の内面に当接し、他端部がセンサーアーム108に取り付けられていることで、上昇限界位置から下降限界位置に向ってユニット本体110を付勢する。
接地体112は、ユニット本体110に軸心P2回りに回転自在に取り付けられているとともに、地面Gに接触することが可能である。即ち、ユニット本体110は、地面Gに接触する接地体112を有している。接地体112は、図3及び図6に示すように、帯状部123と、この帯状部123の縁に連なった取付部124とを一体に備えている。
帯状部123は、下降限界位置にユニット本体110が位置付けられると、図3に示すように、中央部123aが上下両端部123b,123cよりも前方に位置するように、側面視において、く字状に形成されている。なお、中央部123aが接地体112の中央部に相当し、上下両端部123b,123cが接地体112の上下両端部に相当する。
接地体112の帯状部123の下端部123cの幅は、図8に示すように、中央部123aの幅よりも広く形成されている。接地体112の帯状部123の下端部123cの幅は、ユニット本体110の機体左右方向の幅よりも狭く形成されている。また、接地体112の帯状部123の下端部123cは、機体左右方向において、ブラケット101の中央に配置されている。
取付部124は、帯状部123の上端部123bの縁に連なっている。接地体112の取付部124には、ボス部116内に軸心P2回りに回転自在に設けられた第2の回転軸125が固定されている。第2の回転軸125がボス部116内に通されることで、接地体112は、ユニット本体110の後部に軸心P2回りに回転自在に取り付けられる。
また、第2の回転軸125の先端には、ユニット本体110のケース体113内に収容される規制部材126(図8に示す)が固定されている。規制部材126は、ユニット本体110が下降限界位置に位置付けられて接地体112の上下両端部123b,123cが鉛直方向に並ぶ位置(図3に示す)に位置付けられると、ユニット本体110のケース体113の内面に当接する。そして、規制部材126は、ユニット本体110のケース体113の内面に当接することで、ユニット本体110が下降限界位置に位置付けられて接地体112の上下両端部123b,123cが鉛直方向に並ぶ位置(図3に示す)よりも、下端部123cが後方に向かう方向に、接地体112が軸心P2回りに回転することを規制する。
このために、接地体112は、図3に示す上下両端部123b,123cが鉛直方向に並ぶ位置から、下端部123cが前方に向かう方向のみに軸心P2回りに回転することができる。また、接地体112は、図3に示す上下両端部123b,123cが鉛直方向に並ぶ位置から、下端部123cが前方に向かう方向に軸心P2回りに回転すると、図13(d)に示すように、中央部123aが凹み117内に侵入して、凹み117の内面に当接する。このように、接地体112は、図3に示す上下両端部123b,123cが鉛直方向に並ぶ位置と、図13(d)に示す中央部123aが凹み117内に侵入する位置とに亘って、ユニット本体110に対して軸心P2回りに回転する。
また、ユニット本体110内には、図9に示すように、第2のトルクばね127(第2付勢手段に相当)が収容されている。第2のトルクばね127は、ユニット本体110のケース体113のボス部116の外周に取り付けられ、一端部がケース体113の内面に当接し、他端部が規制部材126に取り付けられている。第2のトルクばね127は、一端部がケース体113の内面に当接し、他端部が規制部材126に取り付けられていることで、下端部123cが後方に向かうように、図3に示す上下両端部123b,123cが鉛直方向に並ぶ位置に向って、接地体112を付勢する。
また、接地体112は、ユニット本体110が上昇限界位置に位置付けられると、図6に示すように、下部フレーム57に下端部123c又は上端部123bが当接し第2のトルクばね127の付勢力に抗して押圧されて、軸心P2回りに若干回転する。そして、接地体112は、ユニット本体110が上昇限界位置に位置付けられると、下端部123cの先端即ち下端の高さが、分草体51の先端の高さ以上となる。本実施形態では、接地体112は、ユニット本体110が上昇限界位置に位置付けられると、下端部123cの先端即ち下端が、分草体51の先端よりも高い。
〈センサユニットの動作〉
次に、前述した構成のセンサユニット100の動作を、図面に基いて説明する。図12は、実施形態に係るコンバインの前進時のセンサユニットの動作を示す説明図、図13は、実施形態に係るコンバインの後進時のセンサユニットの動作を示す説明図である。
前述した構成のセンサユニット100は、接地体112にいかなるものも当接しない状態では、第1のトルクばね122及び第2のトルクばね127の付勢力により、ユニット本体110が下降限界位置に位置付けられ、図12(a)に示すように、接地体112の下端部123cが分草体51よりも下方に突出する。ここで、接地体112は、図12(a)に示す位置から軸心P2まわりに、下端部123cが前方に向う方向にのみ回転することが許容され、後方に向かう方向の回転が規制されている。
このために、コンバイン1の前進時には、接地体112の下端部123cが地面Gや切り株に当接すると、これらの地面Gや切り株から押圧されて、接地体112とセンサユニット100とが一体となって、図12(b)〜図12(g)に示すように、軸心P1回りに上昇限界位置に向って回転する。そして、センサユニット100は、ポテンショメータ111が軸心P1回りのブラケット101に対する回転位置を検出して、分草体51の地面Gからの高さを検出する。センサユニット100は、検出結果をコンバイン1全体の制御を司る制御装置(図示せず)に出力する。そして、この制御装置は、ポテンショメータ111の検出結果から算出される分草体51の地面Gからの高さを一定にするように、前述の昇降シリンダを作動させ、刈取装置5の高さを変更する。
また、コンバイン1の後進時には、接地体112の下端部123cが地面Gや切り株に当接すると、これらの地面Gや切り株から押圧されて、まず、図13(a)〜図13(c)に示すように、接地体112がユニット本体110に対して下端部123cが前方に向うように軸心P2回りに回転する。また、図13(c)に示すように、接地体112の中央部123aが凹み117に侵入して凹み117の内面に当接した状態で、接地体112が切り株などから上方に押圧されると、接地体112とセンサユニット100とが一体となって、図13(d)に示すように、軸心P1回りに上昇限界位置に向って回転する。このとき、接地体112の下端の高さが分草体51の先端の高さ以上であるので、接地体112に地面が干渉することなく、接地体112がユニット本体110と一体に回転することができる。
さらに、コンバイン1の前進及び後進時において旋回すると、地面Gから接地体112に軸心P回りにブラケット101を回動軸59に対して回転させる力が作用する。そして、旋回時には、ブラケット101が、ユニット本体110及び接地体112毎、軸心P回りに回転する。
〈作用及び効果〉
上記のように構成されるコンバイン1は、エンジン3が発生させる駆動力によって走行装置4が駆動して走行しながら刈取装置5によって穀稈を刈り取る。このとき、刈取装置5は、分草体51により分草し、引起装置52により引き起こして、穀稈を刈刃53で刈り取る。そして、コンバイン1は、刈取装置5で刈り取った穀稈を搬送装置56によって脱穀装置10の脱穀部7に搬送する。そして、コンバイン1は、フィードチェーン駆動機構9が穀稈を後方に搬送しながら、脱穀部7にてエンジン3から伝達される駆動力によって穀稈を脱穀する。脱穀された穀粒等は、選別部6に落下する。そして、コンバイン1は、選別部6にて穀粒を選別し、選別した穀粒をグレンタンク8に貯蔵する。
以上で説明した実施形態に係るコンバイン1によれば、ブラケット101を分草体51に軸心P回りに回転自在に取り付ける回動軸59が側面視において、前上がりに傾斜している。このために、ユニット本体110が初期位置から軸心P回りに回転しても、機体が前進すると初期位置に復帰するように軸心P回りにブラケット101を回転させる力が地面Gから接地体112に作用する。
また、回動軸59が側面視において前上がりに傾斜しているので、機体の旋回等によって軸心P回りにブラケット101が初期位置から左右方向に回転すると、接地体112が初期位置よりも下方に突出する。このために、ブラケット101が初期位置から軸心P回りに回転すると、接地体112が地面Gに接触している場合には、前進しなくても、ユニット本体110を初期位置に戻すように接地体112を上側に押圧する力が地面Gから接地体112に作用する。
このように、コンバイン1は、ユニット本体110が初期位置から軸心P回りに回転すると、初期位置に復帰させるトルクばね102の付勢力などに加えて、接地体112に軸心P回りにユニット本体110を回転させる力及びユニット本体110を上側に押圧する力が作用する、したがって、ブラケット101を初期位置に復帰させるトルクばね102の付勢力を弱くしても、ユニット本体110を確実に初期位置に復帰させることができる。よって、初期位置に復帰させるトルクばね102の付勢力を弱くすることができ、旋回時にブラケット101を軸心P回りに回転させることができ、接地体112など破損を抑制することができる。
また、コンバイン1は、ブラケット101を先細に形成しているので、コンバイン1の前進時にブラケット101が穀稈から受ける抵抗を抑制することができる。このために、ブラケット101による刈り取り前の穀稈の押し倒しを抑制することができ、刈跡を良好なものとすることができる。
また、コンバイン1は、ブラケット101がハブ59cを覆っているので、回転軸59とハブ59cとの間の隙間に圃場の泥や穀稈などが侵入することを抑制することができる。したがって、コンバイン1を圃場内においてスムーズに走行させることができる。
また、コンバイン1は、トルクばね102の外径が、ブラケット101の曲率径及びストッパ145の外径よりも小さく形成されているので、トルクばね102に穀稈が引っ掛かり、稈切れや藁屑が発生することを防止でき、これによって、トルクばね102の動作を安定させることができ、ユニット本体110が軸心P回りに円滑に回動する。
また、コンバイン1は、ユニット本体110がブラケット101に片持ち支持されているので、センサユニット100の部品点数を削減することができ、センサユニット100即ちコンバイン1の低コスト化を図ることができる。
また、コンバイン1は、ユニット本体110が鋳物で構成されたケース体113と板状の蓋体114とを備えているので、ユニット本体110を構成する部品の低コスト化を図ることができる。
また、コンバイン1は、ケース体113に第1の回転軸107やポテンショメータ111を取り付けており、蓋体114が平板状であるので、ケース体113のみに第1の回転軸107やポテンショメータ111を覆うカバー130を設けることで、走行時の穀稈から受ける抵抗を抑制することができる。
また、コンバイン1は、ケース体113のボス部115の幅Haよりもボス部116の幅Hbが狭い。さらに、コンバイン1は、ケース体113のボス部115の幅Haがブラケット101の幅Hよりも狭いので、ユニット本体110などによる刈り取り前の穀稈の押し倒しを抑制することができ、刈跡を良好なものとすることができる。
また、コンバイン1は、ユニット本体110に取り付けられたポテンショメータ111を覆うカバー130をユニット本体110に取り付けているので、ユニット本体110などによる刈り取り前の穀稈の押し倒しを抑制することができ、刈跡を良好なものとすることができる。また、ポテンショメータ111を覆うカバー130をユニット本体110に取り付けているので、ポテンショメータ111を圃場の泥や穀稈から保護することができる。
また、カバー130の突出部130Aが、ブラケット101の後端部とケース体113のボス部116の間からポテンショメータ111の近傍に藁屑や泥土が侵入することを防止するとともに、ブラケット101の外面に沿って案内された穀稈の下部を引継いで後方へ案内するので、穀稈の分草と刈取装置5の対地高さ検出を円滑化することができる。
また、コンバイン1は、ポテンショメータ111に接続したハーネス131を分草体カバー51aとカバー支持部材51bとの間の空間Kと下部フレーム57の内側に通しているので、ハーネス131に第1の軸心P回りに回転するユニット本体110や穀稈が引っ掛かることを抑制できる。
また、ハーネス131が、前側のボス部141と、ボス部115の間の間隙部142を通されているので、ユニット本体110が軸心P1まわりに回動した際に、ハーネス131がボス部115またはボス部141に巻きつくように湾曲することとなり、ハーネス131の局所的な折れ曲がりを防止して断線を防止することができる。
また、コンバイン1は、ケース体113のボス部115の下部とボス部116の下部を繋ぐようにリブ部144が一体的に形成されているので、ボス部115とボス部116の間に、下側から泥土等が侵入することを防止でき、ポテンショメータ111及びハーネス131の耐久性を高めることができる。そして、リブ部144は、ブラケット101の後端部の下側から上側に亘って移動するので、ユニット本体110が軸心P1回りに回動する際に、リブ部144によりブラケット101の後端部に引っ掛かった藁屑や稈切れが削ぎ取られ、対地高さの検出を円滑に行うことができる。
また、リブ部144は、接地体112の後端部が分草体51の下端部と略同じ高さとなった状態において、圃場面及びブラケット101の下縁と略平行な姿勢であるので、このリブ部144が穀稈分草の抵抗になることを防止できる。
また、コンバイン1は、分草体カバー51aとカバー支持部材51bとの間の空間Kにハーネス131の互いに接続したコネクタ133a,133bを設けているので、分草体カバー51aをカバー支持部材51bから取り外すと、コネクタ133a,133bを露出させることができる。したがって、センサユニット100のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、コンバイン1によれば、接地体112が後進時に地面Gから押圧されることで、下端部123cが前方に向うように軸心P2回りに回転自在にユニット本体110に取り付けられている。このために、前進時には、接地体112が地面Gから押圧されても前方に向うようにユニット本体110に対して回転することができないために、地面Gから接地体112を押圧する力がユニット本体110に伝わることとなる。したがって、前進時には、接地体112が地面Gから押圧されると、接地体112と一体にユニット本体110が軸心P1回りに回転する。よって、前進時に、接地体112だけでなくユニット本体110も地面Gから離間することとなるので、切り株などがユニット本体110に衝突して破損することを抑制することができる。
また、後進時には、接地体112が地面Gや切り株に接触すると、ユニット本体110が軸心P1回りに回転する前に、最初に、接地体112が軸心P2回りに回転する。このために、後進時に、接地体112を回転させるのに必要とされる力を抑制することができる。よって、後進時に、接地体112を地面Gから確実に離間させることができ、接地体112などが破損してしまうことを抑制することができる。
〈変形例〉
なお、前述した実施形態では、接地体112の帯状部123は、平板状に形成されているが、この帯状部123の延伸方向に垂直な断面の形状は、図14に示すようなV字型、又はU字型などに形成することもできる。この場合、コンバイン1が旋回した場合など、接地体112に対して機体左右方向の外力が作用した場合に、その外力が左右方向と鉛直方向とに分散することで、接地体112の破損を防止することができる。
また、カバー130の突出部130Aは、側面視において、ポテンショメータ111、ボス部115、ボス部116及びリブ部144で囲まれた領域の全体を覆うような形状に形成することもでき、この場合、ポテンショメータ111及びそのハーネス131に水滴や泥土、藁屑等が付着することを抑制できる。
また、前述した実施形態では、ポテンショメータ111に接続したハーネス131を分草体カバー51aとカバー支持部材51bとの間の空間Kと下部フレーム57の内側に通している。しかしながら、本発明では、ハーネス131は、前記空間K内を通すことなく、ポテンショメータ111から下部フレーム57に設けられた孔を通して下部フレーム57の内側に通しても良い。この場合、ハーネス131が配索しやすく、ハーネス131を構成する電線などが断線しにくい。
また、前述した実施形態では、ブラケット101の上縁に第1規制突起105及び第1規制突起105が形成されているが、これらの突起を有する部材をブラケット101に取付けることもできる。すなわち、図15に示すとおり、ブラケット101の内面に取付けられる規制部材150の上縁に第1規制突起105及び第1規制突起105を形成し、この規制部材150のブラケット101に対する取付け位置を変更可能にすることもできる。規制部材150は、ボス部115とブラケット101の間において、第1の回転軸107に回転自在に嵌め合わせる。
そして、規制部材150が第1の回転軸107回りに回転しないようにブラケット101に固定する固定部材151を設ける。具体的には、固定部材151は、ブラケット101と規制部材150に形成されたねじ孔152に通されて両者を締結するねじである。
ブラケット101または規制部材150のいずれかには、複数のねじ孔152を形成し、固定部材151を通すねじ孔152を変更することで、規制部材150のブラケット101に対する取付け位置を変更する。なお、固定部材151として用いるねじは、ブラケット101の外面から突出しない止めねじや皿ねじ等を用いることが望ましい。
なお、上述した本発明の実施形態に係るコンバインは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
2 機体フレーム
5 刈取装置
51 分草体
100 センサユニット
101 ブラケット
110 ユニット本体
111 ポテンショメータ(検出手段)
112 接地体
113 ケース体(ケース)
115 ボス部(第1ボス部)
116 ボス部(第2ボス部)
123c 下端部
126 規制部材
131 ハーネス
141 ボス部(第3ボス部)
144 リブ部
G 地面
P1 軸心(第1軸心)
P2 軸心(第2軸心)

Claims (5)

  1. 機体フレーム(2)の前部に昇降自在に設けられた刈取装置(5)と、
    前記刈取装置(5)の前部に有した分草体(51)の下方に設けられ、地面(G)に対する刈取装置(5)の高さを検出するセンサユニット(100)を備えたコンバインにおいて、
    前記センサユニット(100)は、
    前記分草体(51)に取り付けられたブラケット(101)に対して第1軸心(P1)回りに上下回転自在に軸支されたユニット本体(110)と、
    該ユニット本体(110)に対して第2軸心(P2)回りに上下回転自在に軸支された接地体(112)と、
    前記接地体(112)の下端部(123c)が後方へ向かう方向に、接地体(112)が第2軸心(P2)回りに回転することを規制する規制部材(126)と、
    前記ユニット本体(110)の上部側面に取り付けられ、前記第1軸心(P1)回りのユニット本体(110)の回転位置を検出する検出手段(111)と、
    前記ユニット本体(110)における検出手段(111)が設けられた側の面の下部から側方に張り出すリブ部(144)を備え
    機体の前進時に、前記規制部材(126)により後方への回転を規制された前記接地体(112)とユニット本体(110)とが一体で前記第1軸心(P1)回りに回転することを特徴とするコンバイン。
  2. 前記ユニット本体(110)には、前記検出手段(111)が取り付けられたケース(113)を備え、
    該ケース(113)には、
    このケース(113)の側面から突出する第1ボス部(115)と第2ボス部(116)を備え、
    前記第1ボス部(115)を介してケース(113)をブラケット(101)に軸支し、
    前記第2ボス部(116)を介して前記接地体(112)をケース(113)に軸支し、
    前記第1ボス部(115)の下部と第2ボス部(116)の下部を前記リブ部(144)によって接続した
    請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記リブ部(144)の下面が、第1ボス部(115)及び第2ボス部(116)の接平面を成している
    請求項2記載のコンバイン。
  4. 前記検出手段(111)から延出されるハーネス(131)は、前記第1ボス部(115)の上側を通されている
    請求項2または請求項3に記載のコンバイン。
  5. 前記ケース(113)における前記第1ボス部(115)の上側の部位に第3ボス部(141)を有し、
    前記ハーネス(131)は、第1ボス部(115)と第3ボス部(141)の間を通されている
    請求項4記載のコンバイン。
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