JP6118359B2 - 電解水生成装置 - Google Patents

Description

本発明は、水を電気分解することにより電解水素水を生成する電解水生成装置に関する。

水を電気分解して水素分子が溶け込んだ電解水素水を生成できる電解水生成装置が知られている。電解水素水は、活性酸素の除去に適しているとして注目されている。

近年、普段の生活の中で電解水素水を気軽に摂取できるように、家庭用の電解水生成装置が普及しつつある。例えば、特許文献１には、水道水を浄化する着脱自在な浄水カートリッジと、浄水カートリッジによって浄化された水を電気分解する電解槽とを備えた電解水生成装置が開示されている。

特開２０１２−０１６６４３号公報

浄水カートリッジは、一般に、活性炭、中空糸膜等で構成されており、その性質上、浄水カートリッジを通過する水の積算量（積算通水量）が増加するにつれて徐々に浄化機能が低下する。そこで、通常、浄水カートリッジを備えた電解水生成装置では、安定した品質の電解水を得るために、消耗した浄水カートリッジから新品の浄水カートリッジへと交換可能に構成されている。

さらに近年では、上記浄水カートリッジに替えて、装置本体の内部を洗浄するための薬品が充填された洗浄用カートリッジが装着可能とされた電解水生成装置が提案されている。洗浄用カートリッジには、装置本体の内部を洗浄するための薬品として、例えば、クエン酸が適用されている。クエン酸は、長期間にわたる電解水生成装置の使用によって、装置本体の内部に付着したスケール等を除去しうる。

クエン酸水溶液が電解槽に充填される洗浄時にあっては、極板間の短絡による給電回路の破壊を防止するため、電解槽への電解電流の供給を停止するのが望ましい。電解電流の供給停止は、例えば、電解水生成装置の運転モードを、装置本体の内部を洗浄するための「洗浄モード」に設定することにより実現されうる。従来の電解水生成装置では、装置本体から浄水カートリッジを取り外して洗浄用カートリッジを装着したユーザーは、電解水生成装置に設けられた操作ボタン等を操作して、装置の運転モードを電解水を生成するための「通常モード」から上記「洗浄モード」に切り替える必要があった。また、「洗浄モード」での操作は「通常モード」とは異なることから、ユーザーは、取扱説明書等を参照しながら慎重に操作を進める必要があった。

このような運転モードの切り替え及び「洗浄モード」での操作は、例えば、高齢者等の機械の操作に不慣れなユーザーに過度の負担を強いるものであり、電解水生成装置の使い勝手が低下する一因とされている。

本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、装置本体の内部を洗浄するためにユーザーが行なう操作を容易にすることができる電解水生成装置を提供することを主たる目的としている。

本発明は、水を電気分解する電解槽を有する装置本体と、前記装置本体に供給される水を浄化する浄水カートリッジとを備えた電解水生成装置であって、前記装置本体は、前記浄水カートリッジ及び前記装置本体の内部を洗浄するための薬品が充填された洗浄用カートリッジが択一的に取り外し可能に装着される装着部と、前記装着部に前記洗浄用カートリッジが装着されていることを検出する検出手段とを含むことを特徴とする。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記洗浄用カートリッジには、前記洗浄用カートリッジを特定するための情報が格納された記憶手段が設けられており、前記検知手段は、前記記憶手段から前記情報を読み取るための通信手段と、前記通信手段によって読み取られた情報に基づいて前記装着部への前記洗浄用カートリッジの装着を判断する判断手段とを有することが望ましい。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記電解水生成装置は、運転モードとして、前記電解槽によって電解水を生成するための通常モードと、前記装置本体の内部を洗浄するための洗浄モードとを有し、前記装置本体は、前記検出手段が、前記装着部への前記洗浄用カートリッジの装着を検出したときに、前記運転モードを、前記通常モードから前記洗浄モードに切り替える切替手段をさらに含むことが望ましい。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記装置本体は、前記運転モードが前記洗浄モードであるとき、前記電解槽への電解電流の供給を停止する停止手段をさらに含むことが望ましい。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記運転モードをユーザーに通知する通知手段をさらに有することが望ましい。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記洗浄用カートリッジは、供給された水を通過させて、前記水と共に前記薬品を前記装置本体の内部に供給し、前記洗浄用カートリッジを単位時間あたりに通過する通水量を検出する流量センサーをさらに有し、前記通水量が予め定められた値を超えたとき、前記通信手段は、前記情報の読み取りを開始することが望ましい。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記通知手段は、前記流量センサーによって検出される前記通水量に基づいて、前記洗浄モードでの前記電解水生成装置の操作手順をユーザーに通知することが望ましい。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記通信手段は、前記洗浄用カートリッジの使用履歴を前記記憶手段に書き込むことが望ましい。

本発明に係る前記電解水生成装置において、前記装置本体は、前記使用履歴が前記記憶手段に書き込まれた前記洗浄用カートリッジが前記装着部に装着され、前記通信手段が、前記記憶手段から前記使用履歴を読み取ったとき、別の洗浄用カートリッジへの交換を促す通知手段を有することが望ましい。

本発明の電解水生成装置よれば、装着部に洗浄用カートリッジが装着されていることを検出手段によって検出することができる。洗浄用カートリッジが装着されていることを検出した電解水生成装置は、例えば、自らの運転モードを自動的に切り替えたり、ユーザーに運転モードの切り替えを促す通知を行なったりすることができる。さらに、装置本体の内部を洗浄するために必要な具体的な操作をユーザーに促すためのトリガーを得ることができる。これにより、装置本体の内部を洗浄するためにユーザーが行なう操作が容易となり、電解水生成装置の使い勝手が高められる。

本発明の電解水生成装置の概略構成を示す斜視図である。 浄水カートリッジが装着されている場合の電解水生成装置のブロック図である。 洗浄用カートリッジが装着されている場合の電解水生成装置のブロック図である。 図２、３の制御手段が電解水生成装置の動作モードを切り替える処理手順を示すフローチャートである。

以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図１は、本実施形態の電解水生成装置１の構成を示している。本実施形態の電解水生成装置１は、水を電気分解する電解槽４を有する装置本体２と、電解槽４に供給される水を浄化する浄水カートリッジ５と、を備えている。図１では、装置本体２の一部を構成するケースが２点鎖線にて示され、電解水生成装置１の主要な構成が透視されている。

電解槽４は、例えば、ねじ（図示せず）等を介して、装置本体２に固着されている。電解槽４の固着は、例えば、はめ込み等の手法によってなされていてもよい。電解槽４の内部には電解室４０が形成されている。

図２には、電解水生成装置１のブロック図が示されている。本実施形態では、浄水カートリッジ５は、電解槽４の上流に設けられている。浄水カートリッジ５には、原水が供給される。原水には、一般的には水道水が利用されるが、その他、例えば、井戸水、地下水等を用いることができる。浄水カートリッジ５は、原水を濾過により浄化し、得られた浄水を電解室４０に供給する。

電解室４０の内部には、陽極給電体４１及び陰極給電体４２が互いに対向して配置されている。陽極給電体４１と陰極給電体４２との間には隔膜４３が配設されている。隔膜４３は、電解室４０を陽極給電体４１側の陽極室４０ａと陰極給電体４２側の陰極室４０ｂとに区分する。

電解室４０の陽極室４０ａ及び陰極室４０ｂの両方に水が供給され、陽極給電体４１及び陰極給電体４２に直流電圧が印加されることにより、陽極給電体４１及び陰極給電体４２に電解電流Ｉが供給され、電解室４０内で水の電気分解が生ずる。

隔膜４３は、電気分解で生じたイオンを通過させる。隔膜４３を介して陽極給電体４１と、陰極給電体４２とが電気的に接続される。電解室４０内で水が電気分解されることにより、陰極室４０ｂで電解還元水が得られ、陽極室４０ａで電解酸性水が得られる。

陰極室４０ｂでは、電気分解によって水素ガスが発生し、陰極室４０ｂ内の水に溶け込む。従って、陰極室４０ｂで得られた電解還元水は、「電解水素水」とも称され、活性酸素の除去に有効とされる。

陰極室４０ｂで得られた電解水素水及び陽極室４０ａで得られた電解酸性水は、流路切替弁２１を介して水栓部に供給され、吐出される。流路切替弁２１は、陰極室４０ｂで得られた電解水素水の流路と、陽極室４０ａで得られた電解酸性水の流路とを分離しながら、接続先を切り替え可能に構成されている。

図１に示されるように、装置本体２には、浄水カートリッジ５が取り外し可能に装着される装着部６が設けられている。例えば、装置本体２の蓋部材３が開放されることにより、装着部６が露出し、浄水カートリッジ５が交換可能となる。

本発明では、浄水カートリッジ５に替えて、洗浄用カートリッジ５Ａが装着部６に装着可能である。装着部６には、浄水カートリッジ５又は洗浄用カートリッジ５Ａが択一的に取り外し可能に装着される。

洗浄用カートリッジ５Ａには、装置本体２の内部に配設されている流路を洗浄するための薬品が充填されている。上記薬品として例えば、クエン酸等が挙げられる。装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されている状態で水栓が開かれると、洗浄用カートリッジ５Ａに水が供給され、クエン酸水溶液が生成される。このクエン酸水溶液は、洗浄用カートリッジ５Ａを通過して電解槽４及び流路切替弁２１等に供給され、装置本体２の内部流路を洗浄する。

装着部６の近傍には、装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されていることを検出する検出手段７が設けられている。

本発明によれば、装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されていることを検出手段７によって検出することができる。洗浄用カートリッジ５Ａが装着されていることを検出した電解水生成装置１は、例えば、自らの運転モードを自動的に切り替えたり、ユーザーに運転モードの切り替えを促す通知を行なったりすることができる。さらに、装置本体２の内部を洗浄するために必要な具体的な操作をユーザーに促すためのトリガーを得ることができる。これにより、装置本体２の内部を洗浄するためにユーザーが行なう操作が容易となり、電解水生成装置１の使い勝手が高められる。

浄水カートリッジ５には、記憶手段として、例えば、ＲＦＩＤ（Radio Frequency Identification）タグ５１が設けられている。ＲＦＩＤタグ５１とは、無線通信によって情報の読み書きが可能な記憶手段である。

ＲＦＩＤタグ５１には、例えば、浄水カートリッジ５を特定するための固有のＩＤ情報が格納されている。浄水カートリッジ５を特定するための情報は、浄水カートリッジ５が電解水生成装置１の純正品であることを確認するための情報として用いることができる。純正品以外の浄水カートリッジ５が電解水生成装置１の装着部６に装着された場合、電解水生成装置１は、上記情報を取得できないため、純正品の浄水カートリッジ５が装着されていないことを知得できる。このとき、電解水生成装置１は、電解水の生成動作を停止すると共に通知手段９を用いて、ユーザーに純正品の浄水カートリッジ５への交換を促すことができる。

一方、洗浄用カートリッジ５Ａには、記憶手段として、例えば、ＲＦＩＤタグ５１Ａが設けられている。ＲＦＩＤタグ５１Ａには、例えば、洗浄用カートリッジ５Ａを特定するための情報が格納されている。洗浄用カートリッジ５Ａが電解水生成装置１の装着部６に装着された場合、電解水生成装置１は、ＲＦＩＤタグ５１Ａに格納されている情報を読み取ることにより、洗浄用カートリッジ５Ａが装着されたと判断できる。

図３は、洗浄用カートリッジ５Ａが装着されている場合の電解水生成装置１のブロック図を示している。本実施形態では、検出手段７として通信手段７１が適用されている。通信手段７１は、ＲＦＩＤタグ５１又はＲＦＩＤタグ５１Ａと無線通信を行ない、情報の読み書きを行なう機能を有するリーダー・ライター装置である。通信手段７１は、浄水カートリッジ５及び洗浄用カートリッジ５Ａの記憶手段との間で、有線通信によって情報の読み書きを行なう形態であってもよい。

図２及び３に示されるように、装置本体２は、制御手段８と、通知手段９と、流量センサー２２とをさらに有している。

制御手段８は、例えば、各種の演算処理、情報処理等を実行するＣＰＵ（Central Processing Unit）及びＣＰＵの動作を司るプログラム及び各種の情報を記憶するメモリ等を有している。

制御手段８は、電解水生成装置１の各部の制御を司る。例えば、制御手段８は、流量センサー２２から入力された上記信号に基づいて、上記メモリに格納された情報を参照し、給電体４１、４２に供給する電解電流Ｉを制御する。電解電流Ｉの制御は、例えば、制御手段８が陽極給電体４１と陰極給電体４２との間に印加する電圧を制御することによって実現される。

さらに、制御手段８は、陽極給電体４１及び陰極給電体４２に印加する直流電圧の極性の切り替えと流路切替弁２１の動作とを制御する。上記極性の切り替えと流路の切り替えとは、制御手段８によって、互いに同期して制御される。

上記通信手段７１によって読み取られた情報は、制御手段８に転送される。そして、制御手段８は、例えば、装着部６への洗浄用カートリッジ５Ａの装着を判断する判断手段として機能する。制御手段８は、通信手段７１によって読み取られた情報に基づいて、洗浄用カートリッジ５Ａの装着を判断する。例えば、制御手段８のメモリには、洗浄用カートリッジ５Ａを特定するための情報が予め格納されている。制御手段８は、通信手段７１によって読み取られた情報（すなわち、ＲＦＩＤタグ５１Ａに格納されている情報）と、メモリに格納されている情報とを照合することにより、装着部６に装着されたカートリッジが洗浄用カートリッジ５Ａであるか否かを判断する。すなわち、通信手段７１によって読み取られた情報と、メモリに格納されている情報とが一致する場合、装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されたと判断できる。

また、制御手段８は、電解水生成装置１の運転モードを切り替える切替手段として機能する。制御手段８が切り替える運転モードには、電解槽４によって電解水を生成するための「通常モード」と、装置本体２の内部を洗浄するための「洗浄モード」とが含まれる。

装着部６に浄水カートリッジ５が装着されているとき、電解水生成装置１は「通常モード」で動作し、装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されているとき、電解水生成装置１は「洗浄モード」で動作する。従って、検出手段７は、装着部６への洗浄用カートリッジ５Ａの装着を検出したときに、電解水生成装置１の運転モードを、「通常モード」から「洗浄モード」に切り替える。

本実施形態では、クエン酸水溶液が電解槽４に充填される「洗浄モード」では、各給電体４１、４２間の短絡による給電回路の破壊を防止するため、電解槽４への電解電流の供給が停止される。従って、制御手段８は、電解水生成装置１の運転モードが「洗浄モード」であるとき、電解槽４への電解電流の供給を停止する停止手段として機能する。

通知手段９は、ユーザーに各種の情報を通知する。例えば、通知手段９は、電解水生成装置１の運転モードをユーザーに通知する。これにより、電解水生成装置１の使い勝手が高められる。

通知手段９は、音声や光等を用いて、ユーザーに上記情報を通知する。本実施形態では、音声を出力するスピーカー９１や文字情報等の画像を表示するＬＣＤ（Liquid Crystal Display）９２等が適用されている。スピーカー９１又はＬＣＤ９２のうち、いずれか一方のみが用いられていてもよい。

スピーカー９１及びＬＣＤ９２は、制御手段８によって制御される。すなわち、制御手段８は、スピーカー９１に音声信号を出力し、スピーカー９１は制御手段８から入力された音声信号に応じた音声を出力する。同様に制御手段８は、ＬＣＤ９２に画像信号を出力し、ＬＣＤ９２は制御手段８から入力された画像信号に応じた画像を出力する。なお、ＬＣＤ９２に替えて、各種の情報を表示するＬＥＤ（Light Emitting Diode）等が用いられていてもよい。

流量センサー２２は、単位時間あたりに浄水カートリッジ５を通過して電解槽４に供給される通水量を検出する。本実施形態では、流量センサー２２は、浄水カートリッジ５と電解槽４とを接続する流路、すなわち浄水カートリッジ５の下流に設けられている。流量センサー２２は、浄水カートリッジ５を通過する通水量を検出できればよく、浄水カートリッジ５の上流又は内部に設けられていてもよい。

流量センサー２２は、上記通水量を検出して、その信号を制御手段８に送信する。制御手段８は、流量センサー２２から送信された信号に基づいて、単位時間あたりに浄水カートリッジ５を通過する通水量を知得する。流量センサー２２によって検出された通水量は、例えば、浄水カートリッジ５の交換時期の管理に適用できる。すなわち、制御手段８は、上記通水量を積算することにより、浄水カートリッジ５の交換時期を管理できる。

図４は、制御手段８が電解水生成装置１の動作モードを、「通常モード」から「洗浄モード」に切り替える処理手順を示すフローチャートである。

電解水生成装置１に接続された水栓（図示せず）が開かれると、流量センサー２２は、浄水カートリッジ５を通過する通水量を検出し、それに対応する通水信号を制御手段８に送信する。制御手段８は、通水量に関する信号を受信すると（Ｓ１）、通水量と第１閾値とを比較する（Ｓ２）。第１閾値は、電解水生成装置１が各種動作の開始を判断する基準値として、予め定められている。通水量が第１閾値未満の場合は（Ｓ２においてＮ）、Ｓ１２に戻って通水量を引き続き監視する。

一方、通水量が第１閾値以上である場合は（Ｓ２においてＹ）、ＲＦＩＤタグ５１又はＲＦＩＤタグ５１Ａとの通信のための無線信号を通信手段７１に送信させる（Ｓ３）。これに伴い、ＲＦＩＤタグ５１又はＲＦＩＤタグ５１Ａは、それぞれが記憶している情報に関する信号を送信し、通信手段７１は、これを受信して（Ｓ４）、制御手段８に転送する。制御手段８は、通信手段７１から転送された信号から装着部６に装着されているカートリッジを特定する（Ｓ５）。

本実施形態では、Ｓ３における無線信号を通信手段７１に送信させるトリガーとして、流量センサー２２によって検出される通水量を用いている。このため、ユーザーは、通信手段７１やＲＦＩＤタグ５１Ａ等の存在を意識することなく、電解水生成装置１を操作できる。従って、電解水生成装置１の操作が容易となり、使い勝手が向上する。

制御手段８は、装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されていると判断した場合（Ｓ６においてＹ）、電解水生成装置１の運転モードを「通常モード」から「洗浄モード」に切り替える（Ｓ７）。

一方、制御手段８は、装着部６に浄水カートリッジ５が装着されていると判断した合（Ｓ６においてＮ）、電解水生成装置１の運転モードを「通常モード」のまま、運転を継続する（Ｓ８）。この「通常モード」では、電解槽４に電解電流が供給され、電気分解によって電解水素水が生成される。

「洗浄モード」では、浄水カートリッジ５への通水が継続される一方で、制御手段８は、電解水生成装置１の電解槽４への電解電流の供給を停止する。これにより、極板間の短絡から給電回路を保護することができる。本実施形態では、電解水生成装置１の運転モードが「洗浄モード」に切り替わったとき、制御手段８は、通知手段９に電解水生成装置１の運転モードが「洗浄モード」である旨の情報を通知させる。これにより、ユーザーは、電解水生成装置１の運転モードを容易に確認することが可能となり、電解水生成装置１の使い勝手が向上する。

さらに本実施形態では、制御手段８は、通知手段９を用いて、「洗浄モード」での電解水生成装置１の一連の操作手順をユーザーに通知させる。ユーザーは、通知手段９から出力される通知に従って電解水生成装置１を操作することにより、容易に装置本体２の内部流路を洗浄し、さらには電解水生成装置１の運転モードを「通常モード」に復帰させることができ、電解水生成装置１の使い勝手が向上する。

通知手段９に通知させる操作手順として、例えば、以下の手順が挙げられる。まず、装置本体２の内部流路に洗浄用カートリッジ５Ａに充填された洗浄用の薬品が行き渡るまで、洗浄用カートリッジ５Ａへの通水が継続される。制御手段８は、流量センサー２２によって検出された通水量を積算し、その積算値を予め定められた第２閾値と比較することにより、装置本体２の内部流路に洗浄用の薬品が行き渡ったか否かを判断できる。内部流路に洗浄用の薬品が行き渡ったと判断した場合、制御手段８は、通知手段９を用いて、ユーザーに上記水栓を閉じさせる旨の通知を出力させる。ユーザーは、上記通知に従って、水栓を閉じると、装置本体２の内部流路に洗浄用の薬品が停留し、内部流路の洗浄が行なわれる。

装置本体２の内部流路を洗浄中の時間は、例えば、制御手段８によって計数される。そして、予め定められた時間が経過すると、制御手段８は、通知手段９を用いて、ユーザーに上記水栓を開かせる旨の通知を出力させる。ユーザーは、上記通知に従って、水栓を開くと、洗浄用カートリッジ５Ａへの通水が再開され、装置本体２の内部流路に洗浄用カートリッジ５Ａを経由した水が流入する。制御手段８は、流量センサー２２によって検出された通水量を積算し、その積算値を予め定められた第３閾値と比較することにより、装置本体２の内部流路から洗浄用の薬品が流出したか否かを判断できる。内部流路から洗浄用の薬品が流出したと判断した場合、制御手段８は、通知手段９を用いて、ユーザーに上記水栓を閉じさせる旨の通知を出力させる。ユーザーは、上記通知に従って、水栓を閉じると、「洗浄モード」が完了する。

制御手段８は、水栓が閉じられたと判断すると、電解水生成装置１の運転モードを「通常モード」に復帰させる。水栓が閉じられたか否かの判断は、流量センサー２２によって検出された通水量から、下すことができる。

以上のように、制御手段８は、流量センサー２２によって検出される通水量に基づいて、通知手段９を制御して、「洗浄モード」での電解水生成装置１の操作手順をユーザーに通知する。これにより、ユーザーは、「洗浄モード」での電解水生成装置１の操作を容易かつ適切に行なうことができ、電解水生成装置１の使い勝手が向上する。

既に述べたように、通信手段７１は、ＲＦＩＤタグ５１又はＲＦＩＤタグ５１Ａに情報の読み書きを行なう機能を有する。そこで、本実施形態では、通信手段７１は、上記書き込み機能を用いて、洗浄用カートリッジ５ＡのＲＦＩＤタグ５１Ａに、使用履歴に関する情報を書き込む。

使用履歴に関する情報がＲＦＩＤタグ５１Ａに書き込まれた使用済みの洗浄用カートリッジ５Ａが装着部６に装着されたとき、上記使用履歴に関する情報は、図４に示されるＳ４にて通信手段７１によって読み取られ、制御手段８に転送される。制御手段８は、通信手段７１から転送された情報から装着されたカートリッジが使用済みの洗浄用カートリッジ５Ａであると判断した場合、上記「洗浄モード」への切り替えは行なわない。このとき、通信手段７１を用いてユーザーに対して新品の洗浄用カートリッジ５Ａへの交換を促す旨の通知を行なってもよい。このように、ＲＦＩＤタグ５１Ａに洗浄用カートリッジ５Ａの使用履歴に関する情報を記録することにより、使用済みの洗浄用カートリッジ５Ａが誤って使用されることが防止され、電解水生成装置１の使い勝手が向上する。

以上のような構成を有する本実施形態の電解水生成装置１によれば、装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されていることを検出手段７によって検出することができる。洗浄用カートリッジ５Ａが装着されていることを検出した電解水生成装置１は、自らの運転モードを自動的に切り替えたり、ユーザーに運転モードの切り替えを促す通知を行なったりすることができる。さらに、装置本体２の内部を洗浄するために必要な具体的な操作をユーザーに促すためのトリガーを得ることができる。これにより、装置本体２の内部を洗浄するためにユーザーによって行なわれる操作が容易となり、電解水生成装置１の使い勝手が高められる。

以上、本発明の電解水生成装置１が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。すなわち、電解水生成装置１は、少なくとも、水を電気分解する電解槽４を有する装置本体２と、装置本体２に供給される水を浄化する浄水カートリッジ５とを備え、装置本体２は、浄水カートリッジ５及び装置本体２の内部を洗浄するための薬品が充填された洗浄用カートリッジ５Ａが択一的に取り外し可能に装着される装着部６と、装着部６に洗浄用カートリッジ５Ａが装着されていることを検出する検出手段７とを含んでいればよい。

１ 電解水生成装置
２ 装置本体
４ 電解槽
５ 浄水カートリッジ
６ ＲＦＩＤタグ
７ 検出手段
８ 制御手段
９ 通知手段
７１ 通信手段
９１ スピーカー（通知手段）
９２ ＬＣＤ（通知手段）

Claims (8)

1. 水を電気分解する電解槽を有する装置本体と、前記装置本体に供給される水を浄化する浄水カートリッジとを備えた電解水生成装置であって、
   運転モードとして、前記電解槽によって電解水を生成するための通常モードと、前記装置本体の内部を洗浄するための洗浄モードとを有し、
   前記装置本体は、前記浄水カートリッジ及び前記装置本体の内部を洗浄するための薬品が充填された洗浄用カートリッジが択一的に取り外し可能に装着される装着部と、
   前記装着部に前記洗浄用カートリッジが装着されていることを検出する検出手段と、前記検出手段が前記装着部への前記洗浄用カートリッジの装着を検出したときに、前記運転モードを前記通常モードから前記洗浄モードに切り替える切替手段とを含むことを特徴とする電解水生成装置。
2. 前記洗浄用カートリッジには、前記洗浄用カートリッジを特定するための情報が格納された記憶手段が設けられており、
   前記検出手段は、前記記憶手段から前記情報を読み取るための通信手段を有し、
   前記装置本体は、前記通信手段によって読み取られた前記情報に基づいて前記装着部への前記洗浄用カートリッジの装着を判断する判断手段をさらに含む請求項１記載の電解水生成装置。
3. 前記装置本体は、前記運転モードが前記洗浄モードであるとき、前記電解槽への電解電流の供給を停止する停止手段をさらに含む請求項１又は２記載の電解水生成装置。
4. 前記運転モードをユーザーに通知する通知手段をさらに有する請求項１乃至３のいずれかに記載の電解水生成装置。
5. 前記洗浄用カートリッジは、供給された前記水を通過させて、前記水と共に前記薬品を前記装置本体の内部に供給し、
   前記洗浄用カートリッジを単位時間あたりに通過する通水量を検出する流量センサーをさらに有し、
   前記通水量が予め定められた値を超えたとき、前記通信手段は、前記情報の読み取りを開始する請求項２記載の電解水生成装置。
6. 前記洗浄用カートリッジは、供給された前記水を通過させて、前記水と共に前記薬品を前記装置本体の内部に供給し、
   前記洗浄用カートリッジを単位時間あたりに通過する通水量を検出する流量センサーをさらに有し、
   前記通知手段は、前記流量センサーによって検出される前記通水量に基づいて、前記洗浄モードでの前記電解水生成装置の操作手順をユーザーに通知する請求項４記載の電解水生成装置。
7. 前記通信手段は、前記洗浄用カートリッジの使用履歴を前記記憶手段に書き込む請求項２又は５に記載の電解水生成装置。
8. 前記装置本体は、前記使用履歴が前記記憶手段に書き込まれた前記洗浄用カートリッジが前記装着部に装着され、前記通信手段が、前記記憶手段から前記使用履歴を読み取ったとき、別の洗浄用カートリッジへの交換を促す通知手段を有する請求項７記載の電解水生成装置。

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