JP6113185B2 - テロメラーゼ基質およびテロメア長作用因子としてのグアニンアナログ - Google Patents

テロメラーゼ基質およびテロメア長作用因子としてのグアニンアナログ Download PDF

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Description

関連出願
本願は、2011年12月22日に出願された米国仮特許出願第61/579,575号の優先権を主張し、この米国仮特許出願第61/579,575号は、その全体が本明細書に参考として援用される。
発明の分野
本発明は、テロメア伸長を阻害するのに有用な化合物に関する。より詳細には、本発明は、テロメラーゼによってテロメアに組み込まれることにより、テロメアの伸長を阻害するヌクレオチドアナログを提供する。この化合物は、癌および他の細胞増殖性疾患の処置において有用である。
背景
テロメラーゼは、テロメアリピート配列の染色体末端への付加を触媒してテロメア伸長を引き起こすリボ核タンパク質である。Blackburn,1992,Ann.Rev.Biochem.,61:113−129を参照のこと。テロメア、テロメラーゼ、細胞老化および癌の関係を説明している文献が多数存在する(一般総論として、Oncogene,vol.21,January 2002(この雑誌の号全体がテロメラーゼに焦点を当てている)を参照のこと)。
ヒトテロメラーゼのタンパク質成分とRNA成分の両方をコードする遺伝子が、クローニングされ、配列決定されており(それぞれ米国特許第6,261,836号および同第5,583,016号を参照のこと)、テロメラーゼ阻害剤の探索に大きな労力が費やされている。現在同定されているテロメラーゼ阻害剤には、小分子化合物およびオリゴヌクレオチドが含まれる。様々な刊行物が、テロメラーゼタンパク質成分(そのヒト型は、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素またはhTERTとして公知である)またはテロメラーゼホロ酵素のRNA成分(そのヒト型は、ヒトテロメラーゼRNAまたはhTRとして公知である)をコードするmRNAに対して標的化された、テロメラーゼを阻害するためのオリゴヌクレオチドの使用を記載している。hTERTmRNAに対して標的化されたオリゴヌクレオチドは、それらがそのmRNAに結合し、その結果、そのmRNAを破壊することによって、hTERTタンパク質の産生を妨害するという点において、従来のアンチセンス薬物として作用すると一般に考えられている(例えば、米国特許第6,444,650号を参照のこと)。hTRに対して標的化されたある特定のオリゴヌクレオチドは、テロメラーゼホロ酵素内に存在するhTR分子に結合し、それにより、酵素の機能を破壊するようにデザインされている(例えば、米国特許第6,548,298号を参照のこと)。
ゆえに、テロメラーゼと、癌などの細胞増殖障害との密接な関係を考慮に入れると、増殖性細胞におけるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物および疾患を処置するためのその使用が必要である。
この明細書全体を通して、様々な特許、特許出願および他のタイプの刊行物(例えば、学術論文)が参照される。本明細書に引用されるすべての特許、特許出願および刊行物の開示は、すべての目的で、それらの全体が本明細書で参考として援用される。
Blackburn,1992,Ann.Rev.Biochem.,61:113−129 Oncogene,vol.21,January 2002
米国特許第6,261,836号明細書 米国特許第5,583,016号明細書 米国特許第6,548,298号明細書
要旨
本発明は、とりわけ、効率的な経口送達での使用に適したホスホノメトキシグアノシンアナログ(プロドラッグを含む)、ならびにテロメア鎖の伸長を阻害するためおよび細胞増殖性障害の処置を必要とする個体におけるそのような処置のためのホスホノメトキシグアノシンアナログの使用に関する。
本明細書中に記載される組成物および方法は、テロメラーゼによるテロメアの延長を阻害する。上記化合物および方法は、癌細胞の増殖も阻害する。
本発明によると、式(VIII)を有する化合物
Figure 0006113185
(式中、Gは、グアニン−9−イルまたはその1−デアザアナログもしくは3−デアザアナログから選択され、Yは、独立して、−OH、−NH(CHNH(CHNHR;または−N[(CHNH](CHNHRであり;Rは、−Hまたは−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4であるが;ただし、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHR;または−N[(CHNH](CHNHRである)ならびにその塩、水和物、互変異性体および溶媒和化合物が提供される。1つの実施形態において、Gは、グアニン−9−イルである。
1つの実施形態において、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHRであり、Rは、−Hまたは−(CHNHであり、nは、独立して、2〜4である。
1つの実施形態において、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHまたは−NH(CHNH(CHNH(CHNHである。1つの実施形態において、一方のYは、−NH(CHNH(CHNHであり、他方のYは、−OHである。1つの実施形態において、一方のYは、−NH(CHNH(CHNH(CHNHであり、他方のYは、−OHである。1つの実施形態において、両方のYが、−NH(CHNH(CHNHである。1つの実施形態において、両方のYが、−NH(CHNH(CHNH(CHNHである。
1つの実施形態において、少なくとも1つのYは、−N[(CHNH](CHNHRであり、Rは、−Hまたは−(CHNHであり、nは、独立して、2〜4である。
1つの実施形態において、式VIIIの化合物は、富化されたかまたは単離された(R)エナンチオマーである。別の実施形態において、式VIIIの化合物は、富化されたかまたは単離された(S)エナンチオマーである。
本発明によると、薬学的に許容され得る賦形剤とともに式VIIIの化合物を含む薬学的組成物が提供される。
本発明によると、本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
本発明によると、本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞または組織を接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が提供される。
本発明によると、有効量の本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物を患者に投与することによって上記患者における癌を処置するための方法が提供される。1つの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。1つの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。
本発明によると、有効量の本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物を投与することによって患者を処置するための方法が提供され、ここで、上記方法は、本発明の化合物または薬学的組成物の経口、動脈内、鼻腔内、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下または経皮的投与を含む。
本発明によると、式(IX)を有する化合物:
Figure 0006113185
(式中、Gは、グアニン−9−イルまたはその1−デアザアナログもしくは3−デアザアナログから選択され、Xは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R)OC(O)ORであり、Rは、独立して、−HまたはC−Cアルキルである)ならびにその塩、水和物、互変異性体および溶媒和化合物を、テロメア伸長が阻害される条件下で使用する方法が提供される。1つの実施形態において、式IXの化合物の少なくとも1つのXが−OCHOC(O)ORであり、RがC−Cアルキルである。1つの実施形態において、式IXの化合物の一方のXが−OHであり、他方のXが−OCHOC(O)ORであり、RがC−Cアルキルである。1つの実施形態において、式IXの化合物の一方のXが−OHであり、他方のXが−OCHOC(O)OCH(CHである。別の実施形態において、両方のXが、−OCHOC(O)OCH(CHである。別の実施形態において、一方のXは、−OHであり、他方のXは、ジホスフェートである。式IXの特定の化合物は、9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジイソプロピルオキシエステルまたはその薬学的に許容され得る塩である。式VIIIの特定の化合物は、(R)−9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジイソプロピルオキシエステルまたはその薬学的に許容され得る塩である。式IXの特定の化合物は、(S)−9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジイソプロピルオキシエステルまたはその薬学的に許容され得る塩である。式IXの特定の化合物は、9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジホスフェート;PMPGppまたはその薬学的に許容され得る塩である。式IXの特定の化合物は、(R)−9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジホスフェート;(R)−PMPGppまたはその薬学的に許容され得る塩である。式IXの特定の化合物は、(S)−9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジホスフェート;(S)−PMPGppまたはその薬学的に許容され得る塩である。
1つの実施形態において、式IXの化合物は、富化されたかまたは単離された(R)エナンチオマーである。別の実施形態において、式IXの化合物は、富化されたかまたは単離された(S)エナンチオマーである。
本発明によると、本発明の式IXの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
本発明によると、本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞または組織を接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が提供される。
本発明によると、有効量の本発明の式IXの化合物または本発明の薬学的組成物を患者に投与することによって、上記患者における癌を処置するための方法が提供される。1つの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。1つの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。
本発明によると、有効量の本発明の式IXの化合物または本発明の薬学的組成物を投与することによって患者を処置するための方法が提供され、ここで、上記方法は、本発明の化合物または薬学的組成物の経口、動脈内、鼻腔内、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下または経皮的投与を含む。
医薬における式VIIIの化合物の使用。
癌を処置するための式VIIIおよび式IXの化合物の使用。
本発明の化合物は、癌細胞を含む細胞におけるテロメラーゼによるテロメアの伸長または延長を阻害し、その結果として生じる効果は、上記細胞の増殖の阻害である。したがって、本発明の化合物の主な用途は、癌治療剤としての用途であり、本発明は、この様式で使用され得る化合物の薬学的製剤を提供する。
これらの例示的な化合物を含む本発明の化合物は、対応する未改変のヌクレオチドと比べて優れた細胞取り込み特性を有し、ゆえに、テロメア伸長のより有効な阻害剤であることが示される。これらの特性の結果として、本発明の化合物は、癌細胞増殖の非常に有効な阻害剤である。
本発明の化合物は、テロメラーゼ酵素に対する基質として作用し、テロメラーゼ酵素のヌクレオチド結合部位についてdGTPと首尾よく競合することが見出されている。本化合物は、テロメラーゼ酵素の活性を阻害しない。むしろ、本化合物は、テロメラーゼ酵素によってテロメアに組み込まれ、それによりテロメア鎖を終結させる。いったん取り込まれると、テロメラーゼ酵素は、天然に存在するdNTP(例えば、dGTPまたはdTTP)をそのテロメアにさらに付着させることができない。この様式では、テロメラーゼを発現している細胞における染色体のテロメアの伸長は、停止されるかまたは阻害される。細胞がテロメアを延ばせないと、その細胞は、危機またはアポトーシスの状態になる。
本発明の化合物は、テロメア伸長を阻害する方法において使用され得る。そのような方法は、細胞または組織を本発明の化合物と接触させる工程を含む。
本発明の化合物は、テロメラーゼを発現する細胞においてテロメアの伸長を阻害し、それにより、そのような細胞の増殖を阻害するためにも使用され得る。そのような方法は、テロメラーゼ活性を有する細胞(単数または複数)を本発明の化合物と接触させる工程を含む。この様式で処置された細胞(インビトロの細胞であってもインビボの細胞であってもエキソビボの細胞であってもよい)は、通常、テロメアの短縮を経て、増殖を中止する。癌細胞は、長期間増殖するためにテロメア伸長を必要とするので、本発明の化合物は、癌細胞の成長を阻害するために特に有用であり、癌を処置する治療的用途において使用され得る。
ゆえに、本発明の態様は、医薬において使用するため、特に、癌の処置において使用するための、本明細書中に記載されるような化合物を含む。
薬学的に許容され得る賦形剤とともに製剤化される本発明に係る化合物を含む薬学的組成物も本明細書中に提供される。
他の態様において、式(VIII)を含む化合物
Figure 0006113185
(式中、Gは、グアニン−9−イルまたはその1−デアザアナログもしくは3−デアザアナログから選択され、Yは、独立して、−OH、−NH(CHNH(CHNHR;または−N[(CHNH](CH)nNHRであり;Rは、−Hまたは−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4であるが;ただし、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHR;または−N[(CHNH](CHNHRである)ならびにその塩、水和物、互変異性体および溶媒和化合物が本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、Gは、グアニン−9−イルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHRであり、Rは、−Hまたは−(CHNHであり、nは、独立して、2〜4である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHまたは−NH(CHNH(CHNH(CHNHである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのYは、−N[(CHNH](CHNHRであり、Rは、−Hまたは−(CHNHであり、nは、独立して、2〜4である。いくつかの実施形態において、式VIIIの化合物は、富化されたかまたは単離された(R)エナンチオマーである。いくつかの実施形態において、式VIIIの化合物は、富化されたかまたは単離された(S)エナンチオマーである。
他の態様において、本明細書中に開示される化合物のいずれかを、薬学的に許容され得る賦形剤とともに含む薬学的組成物が、本明細書中に提供される。
なおも他の態様において、本明細書中に開示される化合物または薬学的組成物のいずれかと細胞とを接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
さらに他の態様において、本明細書中に記載される化合物のいずれかまたは本明細書中に記載される薬学的組成物のいずれかと細胞または組織とを接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の本明細書中に記載される化合物のいずれかまたは本明細書中に記載される薬学的組成物のいずれかを患者に投与することによって、上記患者における癌を処置するための方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。本明細書中に開示される実施形態のいずれかのうちのいくつかの実施形態において、上記方法は、経口、動脈内、鼻腔内、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下または経皮的投与を含む。
他の態様において、式(IX)の化合物
Figure 0006113185
(式中、Gは、グアニン−9−イルまたはその1−デアザアナログもしくは3−デアザアナログから選択され、Xは、独立して、−OH、モノホスフェート(monphosphate)、ジホスフェートまたは−OCH(R)OC(O)ORであり、Rは、独立して、−HまたはC−Cアルキルである)ならびにその塩、水和物、互変異性体および溶媒和化合物と細胞を、テロメア伸長が阻害される条件下で接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのXは、−OCHOC(O)ORであり、Rは、C−Cアルキルである。いくつかの実施形態において、一方のXは、−OHであり、他方のXは、−OCHOC(O)ORであり、Rは、C−Cアルキルである。いくつかの実施形態において、式IXの化合物は、9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジホスフェートまたはその薬学的に許容され得る塩である。いくつかの実施形態において、式IXの化合物は、富化されたかまたは単離された(R)エナンチオマーである。いくつかの実施形態において、式IXの化合物は、富化されたかまたは単離された(S)エナンチオマーである。本明細書中に提供される実施形態のいずれかのうちのいくつかの実施形態において、細胞は、癌細胞である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。本明細書中に提供される実施形態のいずれかのうちのいくつかの実施形態において、上記方法は、経口、動脈内、鼻腔内、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下または経皮的投与を含む。
いくつかの態様において、本明細書中に開示される化合物のいずれかと細胞または組織を接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の本明細書中に開示される化合物のいずれかの化合物を患者に投与することによって、上記患者における癌を処置するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、本明細書中に提供される化合物のいずれかの、医薬における使用が本明細書中に提供される。
他の態様において、本明細書中に提供される化合物のいずれかの、癌を処置するための使用が本明細書中に提供される。
他の態様において、式(VIII)を含む化合物
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
およびRの少なくとも1つは、−NR1a1bであり;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体が、本明細書中に提供される。
いくつかの実施形態において、Rは、Rと異なる。いくつかの実施形態において、RおよびRの一方は、正電荷を有し、他方は、負電荷を有する。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、富化されたかまたは単離された、Rを有する立体中心における(R)エナンチオマーである。
いくつかの実施形態において、Rは、−NR1a1bであり、Rは、OR1cである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。いくつかの実施形態において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。いくつかの実施形態において、Wは、Oである。いくつかの実施形態において、Rは、−OHである。いくつかの実施形態において、Rは、−NHおよびNから選択される。いくつかの実施形態において、Rは、−CH=CHである。いくつかの実施形態において、Rは、C1−2アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態において、Xは、Oである。
他の態様において、式(I)の化合物のいずれかを、薬学的に許容され得る賦形剤とともに含む薬学的組成物が、本明細書中に提供される。
他の態様において、式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞とを接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
他の態様において、式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞または組織とを接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかを投与することによって個体における細胞増殖性障害を処置する方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性障害は、癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。いくつかの実施形態において、上記化合物または薬学的組成物は、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される。
他の態様において、式(II)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
は、NHまたはOであり;
は、NHまたはOであり;
30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルであり;
は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
は、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体が、本明細書中に提供される。
いくつかの実施形態において、XおよびXは、Oである。いくつかの実施形態において、R30は、C1−20アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、正電荷または負電荷を有する。いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、富化されたかまたは単離された、Rを有する立体中心における(R)エナンチオマーである。
いくつかの実施形態において、Rは、−NR1a1bである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。いくつかの実施形態において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。いくつかの実施形態において、Wは、Oである。いくつかの実施形態において、Rは、−OHである。いくつかの実施形態において、Rは、−NHおよびNから選択される。いくつかの実施形態において、Rは、−CH=CHである。いくつかの実施形態において、Rは、C1−2アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態において、Xは、Oである。
他の態様において、式(II)の化合物のいずれかを、薬学的に許容され得る賦形剤とともに含む薬学的組成物が、本明細書中に提供される。
他の態様において、式(II)の化合物または式(II)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞とを接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
他の態様において、式(II)の化合物または式(II)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞または組織とを接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の式(II)の化合物または式(II)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかを投与することによって個体における細胞増殖性障害を処置する方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性障害は、癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。いくつかの実施形態において、上記化合物または薬学的組成物は、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される。
他の態様において、式(III)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
およびRの少なくとも1つは、−NR1a1bであり;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体が、本明細書中に提供される。
いくつかの実施形態において、Rは、Rと異なる。いくつかの実施形態において、RおよびRの一方は、正電荷を有し、他方は、負電荷を有する。
いくつかの実施形態において、Rは、−NR1a1bであり、Rは、OR1cである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。いくつかの実施形態において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。いくつかの実施形態において、Wは、Oである。いくつかの実施形態において、R4aおよびR4bは、水素である。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。いくつかの実施形態において、R6aおよびR6bは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態において、Xは、Oである。
他の態様において、式(III)の化合物のいずれかを、薬学的に許容され得る賦形剤とともに含む薬学的組成物が、本明細書中に提供される。
他の態様において、式(III)の化合物または式(III)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞とを接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
他の態様において、式(III)の化合物または式(III)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞または組織とを接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の式(III)の化合物または式(III)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかを投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性障害は、癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。いくつかの実施形態において、上記化合物または薬学的組成物は、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される。
他の態様において、式(IV)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
は、NHまたはOであり;
は、NHまたはOであり;
30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルであり;
は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
は、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体が、本明細書中に提供される。
いくつかの実施形態において、XおよびXは、Oである。いくつかの実施形態において、R30は、C1−20アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、正電荷または負電荷を有する。
いくつかの実施形態において、Rは、−NR1a1bである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。いくつかの実施形態において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。いくつかの実施形態において、Wは、Oである。いくつかの実施形態において、R4aおよびR4bは、水素である。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。いくつかの実施形態において、R6aおよびR6bは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態において、Xは、Oである。
他の態様において、式(IV)の化合物のいずれかを、薬学的に許容され得る賦形剤とともに含む薬学的組成物が、本明細書中に提供される。
他の態様において、式(IV)の化合物または式(IV)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞とを接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
他の態様において、式(IV)の化合物または式(IV)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞または組織とを接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の式(IV)の化合物または式(IV)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかを投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性障害は、癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。いくつかの実施形態において、上記化合物または薬学的組成物は、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される。
他の態様において、式(V)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体と細胞を接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が、本明細書中に提供される。
いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
他の態様において、式(V)の化合物
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体と細胞または組織を接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の式(VI)の化合物
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法が、本明細書中に提供される。
いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性障害は、癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。いくつかの実施形態において、上記化合物または薬学的組成物は、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性障害は、癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。
他の態様において、式(VII)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHであり;
は、必要に応じて置換されているポリアミンであり;
mは、0または1であり;
nは、0または1である)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体が、本明細書中に提供される。
いくつかの実施形態において、Lは、ポリアミンである。
いくつかの実施形態において、Rは、−NR1a1bであり、Rは、OR1cである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンであり;Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。いくつかの実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。いくつかの実施形態において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。いくつかの実施形態において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。いくつかの実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。いくつかの実施形態において、Wは、Oである。いくつかの実施形態において、R4aおよびR4bは、水素である。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。いくつかの実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。いくつかの実施形態において、R6aおよびR6bは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態において、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態において、Xは、Oである。
他の態様において、式(VII)の化合物のいずれかを、薬学的に許容され得る賦形剤とともに含む薬学的組成物が、本明細書中に提供される。
他の態様において、式(VII)の化合物または式(VII)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞とを接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
他の態様において、式(VII)の化合物または式(VII)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかと細胞または組織とを接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が、本明細書中に提供される。
他の態様において、有効量の式(VII)の化合物または式(VII)の化合物を含む薬学的組成物のいずれかを投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性障害は、癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。いくつかの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。いくつかの実施形態において、上記化合物または薬学的組成物は、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−NR 1a 1b およびOR 1c から選択され;ここで
1a およびR 1b は、独立して、水素、必要に応じて置換されているC 1−20 アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R 1d )−C(O)OR 1e から選択され、ここで、
1d は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1e は、水素またはC 1−6 アルキルであり;
1c は、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
ここで、R およびR の少なくとも1つは、−NR 1a 1b であり;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体。
(項目2)
が、R と異なる、項目1に記載の化合物。
(項目3)
およびR の一方が、正電荷を有し、他方が、負電荷を有する、項目1に記載の化合物。
(項目4)
式(I)の化合物が、富化されたかまたは単離された、R を有する立体中心における(R)エナンチオマーである、項目1に記載の化合物。
(項目5)
が、−NR 1a 1b であり、R が、OR 1c である、項目1に記載の化合物。
(項目6)
1a およびR 1b の1つが、C 1−20 アルキルであり;R が、OHである、項目5に記載の化合物。
(項目7)
1a およびR 1b の1つが、ポリアミンであり;R が、OHである、項目5に記載の化合物。
(項目8)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NH(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目5に記載の化合物。
(項目9)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目5に記載の化合物。
(項目10)
1a およびR 1b の1つが、−CH(R 1d )−C(O)OR 1e であり、R が、OHである、項目5に記載の化合物。
(項目11)
1d が、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される、項目10に記載の化合物。
(項目12)
1d が、正に帯電したアミノ酸側鎖である、項目10に記載の化合物。
(項目13)
−CH(R 1d )−C(O)OR 1e が、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である、項目10に記載の化合物。
(項目14)
3a およびR 3b が、水素である、項目1に記載の化合物。
(項目15)
3a およびR 3b の1つが、ハロである、項目1に記載の化合物。
(項目16)
Wが、Oである、項目1に記載の化合物。
(項目17)
が、−OHである、項目1に記載の化合物。
(項目18)
が、−NH およびN から選択される、項目1に記載の化合物。
(項目19)
が、−CH=CH である、項目1に記載の化合物。
(項目20)
が、C 1−2 アルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目21)
が、必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NH またはN で置換されている、項目1に記載の化合物。
(項目22)
5a およびR 5b が、水素である、項目1に記載の化合物。
(項目23)
が、水素である、項目1に記載の化合物。
(項目24)
が、フルオロである、項目1に記載の化合物。
(項目25)
Xが、Oである、項目1に記載の化合物。
(項目26)
項目1〜25のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
(項目27)
テロメア伸長を阻害するための方法であって、項目1〜25のいずれかに記載の化合物または項目26に記載の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、方法。
(項目28)
前記細胞が、癌細胞である、項目27に記載の方法。
(項目29)
細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法であって、項目1〜25のいずれかに記載の化合物または項目26に記載の薬学的組成物と該細胞または組織を接触させる工程を含む、方法。
(項目30)
有効量の項目1〜25のいずれかに記載の化合物または項目31に記載の薬学的組成物を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法。
(項目31)
前記細胞増殖性障害が、癌である、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記癌が、転移性癌である、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記癌が、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である、項目31に記載の方法。
(項目34)
前記化合物または薬学的組成物が、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される、項目30に記載の方法。
(項目35)
式(II)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
は、NHまたはOであり;
は、NHまたはOであり;
30 は、水素、必要に応じて置換されているC 1−20 アルキル、必要に応じて置換されているC 1−20 アルケニルまたは必要に応じて置換されているC 1−20 アルキニルであり;
は、−NR 1a 1b およびOR 1c から選択され;ここで、
1a およびR 1b は、独立して、水素、必要に応じて置換されているC 1−20 アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R 1d )−C(O)OR 1e から選択され、ここで、
1d は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1e は、水素またはC 1−6 アルキルであり;
1c は、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
は、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体。
(項目36)
およびX が、Oである、項目35に記載の化合物。
(項目37)
30 が、C 1−20 アルキルである、項目35に記載の化合物。
(項目38)
が、正電荷または負電荷を有する、項目35に記載の化合物。
(項目39)
式(II)の化合物が、富化されたかまたは単離された、R を有する立体中心における(R)エナンチオマーである、項目1に記載の化合物。
(項目40)
が、−NR 1a 1b である、項目35に記載の化合物。
(項目41)
1a およびR 1b の1つが、C 1−20 アルキルであり;R が、OHである、項目40に記載の化合物。
(項目42)
1a およびR 1b の1つが、ポリアミンであり;R が、OHである、項目40に記載の化合物。
(項目43)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NH(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目40に記載の化合物。
(項目44)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目40に記載の化合物。
(項目45)
1a およびR 1b の1つが、−CH(R 1d )−C(O)OR 1e であり、R が、OHである、項目40に記載の化合物。
(項目46)
1d が、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される、項目45に記載の化合物。
(項目47)
1d が、正に帯電したアミノ酸側鎖である、項目45に記載の化合物。
(項目48)
−CH(R 1d )−C(O)OR 1e が、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である、項目45に記載の化合物。
(項目49)
3a およびR 3b が、水素である、項目35に記載の化合物。
(項目50)
3a およびR 3b の1つが、ハロである、項目35に記載の化合物。
(項目51)
Wが、Oである、項目35に記載の化合物。
(項目52)
が、−OHである、項目35に記載の化合物。
(項目53)
が、−NH およびN から選択される、項目35に記載の化合物。
(項目54)
が、−CH=CH である、項目35に記載の化合物。
(項目55)
が、C 1−2 アルキルである、項目35に記載の化合物。
(項目56)
が、必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NH またはN で置換されている、項目35に記載の化合物。
(項目57)
5a およびR 5b が、水素である、項目35に記載の化合物。
(項目58)
が、水素である、項目35に記載の化合物。
(項目59)
が、フルオロである、項目35に記載の化合物。
(項目60)
Xが、Oである、項目35に記載の化合物。
(項目61)
項目35〜60のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
(項目62)
テロメア伸長を阻害するための方法であって、項目35〜60のいずれかに記載の化合物または項目61に記載の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、方法。
(項目63)
前記細胞が、癌細胞である、項目62に記載の方法。
(項目64)
細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法であって、項目35〜60のいずれかに記載の化合物または項目60に記載の薬学的組成物と該細胞または組織を接触させる工程を含む、方法。
(項目65)
有効量の項目35〜60のいずれかに記載の化合物または項目61に記載の薬学的組成物を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法。
(項目66)
前記細胞増殖性障害が、癌である、項目65に記載の方法。
(項目67)
前記癌が、転移性癌である、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記癌が、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である、項目66に記載の方法。
(項目69)
前記化合物または薬学的組成物が、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される、項目65に記載の方法。
(項目70)
式(III)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−NR 1a 1b およびOR 1c から選択され;ここで、R 1a およびR 1b は、独立して、水素、必要に応じて置換されているC 1−20 アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R 1d )−C(O)OR 1e から選択され、ここで、
1d は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1e は、水素またはC 1−6 アルキルであり;
1c は、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
ここで、R およびR の少なくとも1つは、−NR 1a 1b であり;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4a およびR 4b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
6a およびR 4b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体。
(項目71)
が、R と異なる、項目70に記載の化合物。
(項目72)
およびR の一方が、正電荷を有し、他方が、負電荷を有する、項目70に記載の化合物。
(項目73)
が、−NR 1a 1b であり、R が、OR 1c である、項目70に記載の化合物。
(項目74)
1a およびR 1b の1つが、C 1−20 アルキルであり;R が、OHである、項目73に記載の化合物。
(項目75)
1a およびR 1b の1つが、ポリアミンであり;R が、OHである、項目73に記載の化合物。
(項目76)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NH(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目73に記載の化合物。
(項目77)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目73に記載の化合物。
(項目78)
1a およびR 1b の1つが、−CH(R 1d )−C(O)OR 1e であり、R が、OHである、項目73に記載の化合物。
(項目79)
1d が、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される、項目78に記載の化合物。
(項目80)
1d が、正に帯電したアミノ酸側鎖である、項目78に記載の化合物。
(項目81)
−CH(R 1d )−C(O)OR 1e が、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である、項目78に記載の化合物。
(項目82)
3a およびR 3b が、水素である、項目70に記載の化合物。
(項目83)
3a およびR 3b の1つが、ハロである、項目70に記載の化合物。
(項目84)
Wが、Oである、項目70に記載の化合物。
(項目85)
4a およびR 4b が、水素である、項目70に記載の化合物。
(項目86)
5a およびR 5b の1つが、−OHである、項目70に記載の化合物。
(項目87)
5a およびR 5b の1つが、−NH およびN から選択される、項目70に記載の化合物。
(項目88)
5a およびR 5b の1つが、−CH=CH である、項目70に記載の化合物。
(項目89)
5a およびR 5b の1つが、C 1−2 アルキルである、項目70に記載の化合物。
(項目90)
5a およびR 5b の1つが、必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NH またはN で置換されている、項目70に記載の化合物。
(項目91)
6a およびR 6b が、水素である、項目70に記載の化合物。
(項目92)
が、水素である、項目70に記載の化合物。
(項目93)
が、フルオロである、項目70に記載の化合物。
(項目94)
Xが、Oである、項目70に記載の化合物。
(項目95)
項目70〜94のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
(項目96)
テロメア伸長を阻害するための方法であって、項目70〜94のいずれかに記載の化合物または項目95に記載の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、方法。
(項目97)
前記細胞が、癌細胞である、項目96に記載の方法。
(項目98)
細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法であって、項目70〜94のいずれかに記載の化合物または項目95に記載の薬学的組成物と該細胞または組織を接触させる工程を含む、方法。
(項目99)
有効量の項目70〜94のいずれかに記載の化合物または項目95に記載の薬学的組成物を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法。
(項目100)
前記細胞増殖性障害が、癌である、項目99に記載の方法。
(項目101)
前記癌が、転移性癌である、項目100に記載の方法。
(項目102)
前記癌が、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である、項目100に記載の方法。
(項目103)
前記化合物または薬学的組成物が、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される、項目99に記載の方法。
(項目104)
式(IV)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
は、NHまたはOであり;
は、NHまたはOであり;
30 は、水素、必要に応じて置換されているC 1−20 アルキル、必要に応じて置換されているC 1−20 アルケニルまたは必要に応じて置換されているC 1−20 アルキニルであり;
は、−NR 1a 1b およびOR 1c から選択され;ここで、
1a およびR 1b は、独立して、水素、必要に応じて置換されているC 1−20 アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R 1d )−C(O)OR 1e から選択され、ここで、
1d は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1e は、水素またはC 1−6 アルキルであり;
1c は、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4a およびR 4b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
6a およびR 4b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
は、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体。
(項目105)
およびX が、Oである、項目104に記載の化合物。
(項目106)
30 が、C 1−20 アルキルである、項目104に記載の化合物。
(項目107)
が、正電荷または負電荷を有する、項目104に記載の化合物。
(項目108)
が、−NR 1a 1b である、項目104に記載の化合物。
(項目109)
1a およびR 1b の1つが、C 1−20 アルキルであり;R が、OHである、項目108に記載の化合物。
(項目110)
1a およびR 1b の1つが、ポリアミンであり;R が、OHである、項目108に記載の化合物。
(項目111)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NH(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目108に記載の化合物。
(項目112)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目108に記載の化合物。
(項目113)
1a およびR 1b の1つが、−CH(R 1d )−C(O)OR 1e であり、R が、OHである、項目108に記載の化合物。
(項目114)
1d が、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される、項目113に記載の化合物。
(項目115)
1d が、正に帯電したアミノ酸側鎖である、項目113に記載の化合物。
(項目116)
−CH(R 1d )−C(O)OR 1e が、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である、項目113に記載の化合物。
(項目117)
3a およびR 3b が、水素である、項目104に記載の化合物。
(項目118)
3a およびR 3b の1つが、ハロである、項目104に記載の化合物。
(項目119)
Wが、Oである、項目104に記載の化合物。
(項目120)
4a およびR 4b が、水素である、項目104に記載の化合物。
(項目121)
5a およびR 5b の1つが、−OHである、項目104に記載の化合物。
(項目122)
5a およびR 5b の1つが、−NH およびN から選択される、項目104に記載の化合物。
(項目123)
5a およびR 5b の1つが、−CH=CH である、項目104に記載の化合物。
(項目124)
5a およびR 5b の1つが、C 1−2 アルキルである、項目104に記載の化合物。
(項目125)
5a およびR 5b の1つが、必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NH またはN で置換されている、項目104に記載の化合物。
(項目126)
6a およびR 6b が、水素である、項目104に記載の化合物。
(項目127)
が、水素である、項目104に記載の化合物。
(項目128)
が、フルオロである、項目104に記載の化合物。
(項目129)
Xが、Oである、項目104に記載の化合物。
(項目130)
項目104〜129のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
(項目131)
テロメア伸長を阻害するための方法であって、項目104〜129のいずれかに記載の化合物または項目130に記載の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、方法。
(項目132)
前記細胞が、癌細胞である、項目131に記載の方法。
(項目133)
細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法であって、項目104〜129のいずれかに記載の化合物または項目130に記載の薬学的組成物と該細胞または組織を接触させる工程を含む、方法。
(項目134)
有効量の項目104〜129のいずれかに記載の化合物または項目130に記載の薬学的組成物を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法。
(項目135)
前記細胞増殖性障害が、癌である、項目134に記載の方法。
(項目136)
前記癌が、転移性癌である、項目135に記載の方法。
(項目137)
前記癌が、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である、項目135に記載の方法。
(項目138)
前記化合物または薬学的組成物が、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される、項目134に記載の方法。
(項目139)
式(V)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a から選択され;ここで、R 1a およびR 1b は、独立して、水素およびC 1−5 アルキルから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体と細胞を接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法。
(項目140)
前記細胞が、癌細胞である、項目139に記載の方法。
(項目141)
式(V)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a から選択され;ここで、R 1a およびR 1b は、独立して、水素およびC 1−5 アルキルから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体と細胞または組織を接触させる工程を含む、該細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法。
(項目142)
有効量の式(V)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a から選択され;ここで、R 1a およびR 1b は、独立して、水素およびC 1−5 アルキルから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法。
(項目143)
前記細胞増殖性障害が、癌である、項目142に記載の方法。
(項目144)
前記癌が、転移性癌である、項目143に記載の方法。
(項目145)
前記癌が、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である、項目143に記載の方法。
(項目146)
前記化合物または薬学的組成物が、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される、項目142に記載の方法。
(項目147)
式(VI)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a から選択され;ここで、R 1a およびR 1b は、独立して、水素およびC 1−5 アルキルから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
6a およびR 6b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体と細胞を接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法。
(項目148)
前記細胞が、癌細胞である、項目147に記載の方法。
(項目149)
式(VI)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a から選択され;ここで、R 1a およびR 1b は、独立して、水素およびC 1−5 アルキルから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
6a およびR 6b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体と細胞または組織を接触させる工程を含む、該細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法。
(項目150)
有効量の式(VI)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
およびR は、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a から選択され;ここで、R 1a およびR 1b は、独立して、水素およびC 1−5 アルキルから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
6a およびR 6b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法。
(項目151)
前記細胞増殖性障害が、癌である、項目150に記載の方法。
(項目152)
前記癌が、転移性癌である、項目151に記載の方法。
(項目153)
前記癌が、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である、項目151に記載の方法。
(項目154)
前記化合物または薬学的組成物が、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される、項目150に記載の方法。
(項目155)
式(VII)の化合物
Figure 0006113185

ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体であって、式中、
は、−NR 1a 1b およびOR 1c から選択され;ここで、
1a およびR 1b は、独立して、水素、必要に応じて置換されているC 1−20 アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R 1d )−C(O)OR 1e から選択され、ここで、
1d は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1e は、水素またはC 1−6 アルキルであり;
1c は、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3a およびR 3b は、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4a およびR 4b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
5a およびR 5b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
6a およびR 4b は、独立して、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHであり;
は、必要に応じて置換されているポリアミンであり;
mは、0または1であり;
nは、0または1である、
化合物ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体。
(項目156)
が、ポリアミンである、項目155に記載の化合物。
(項目157)
が、−NR 1a 1b であり、R が、OR 1c である、項目155に記載の化合物。
(項目158)
1a およびR 1b の1つが、C 1−20 アルキルであり;R が、OHである、項目157に記載の化合物。
(項目159)
1a およびR 1b の1つが、ポリアミンであり;R が、OHである、項目157に記載の化合物。
(項目160)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NH(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目157に記載の化合物。
(項目161)
1a およびR 1b の1つが、−(CH NHR であり;ここで、R は、水素または−(CH NH であり;nは、独立して、2〜4の数である、項目157に記載の化合物。
(項目162)
1a およびR 1b の1つが、−CH(R 1d )−C(O)OR 1e であり、R が、OHである、項目157に記載の化合物。
(項目163)
1d が、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される、項目162に記載の化合物。
(項目164)
1d が、正に帯電したアミノ酸側鎖である、項目162に記載の化合物。
(項目165)
−CH(R 1d )−C(O)OR 1e が、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である、項目162に記載の化合物。
(項目166)
3a およびR 3b が、水素である、項目155に記載の化合物。
(項目167)
3a およびR 3b の1つが、ハロである、項目155に記載の化合物。
(項目168)
Wが、Oである、項目155に記載の化合物。
(項目169)
4a およびR 4b が、水素である、項目155に記載の化合物。
(項目170)
5a およびR 5b の1つが、−OHである、項目155に記載の化合物。
(項目171)
5a およびR 5b の1つが、−NH およびN から選択される、項目155に記載の化合物。
(項目172)
5a およびR 5b の1つが、−CH=CH である、項目155に記載の化合物。
(項目173)
5a およびR 5b の1つが、C 1−2 アルキルである、項目155に記載の化合物。
(項目174)
5a およびR 5b の1つが、必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NH またはN で置換されている、項目155に記載の化合物。
(項目175)
6a およびR 6b が、水素である、項目155に記載の化合物。
(項目176)
が、水素である、項目155に記載の化合物。
(項目177)
が、フルオロである、項目155に記載の化合物。
(項目178)
Xが、Oである、項目155に記載の化合物。
(項目179)
項目155〜178のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
(項目180)
テロメア伸長を阻害するための方法であって、項目155〜178のいずれかに記載の化合物または項目179に記載の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、方法。
(項目181)
前記細胞が、癌細胞である、項目180に記載の方法。
(項目182)
細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法であって、項目155〜178のいずれかに記載の化合物または項目179に記載の薬学的組成物と該細胞または組織を接触させる工程を含む、方法。
(項目183)
有効量の項目155〜178のいずれかに記載の化合物または項目179に記載の薬学的組成物を投与することによって、個体における細胞増殖性障害を処置する方法。
(項目184)
前記細胞増殖性障害が、癌である、項目183に記載の方法。
(項目185)
前記癌が、転移性癌である、項目184に記載の方法。
(項目186)
前記癌が、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である、項目184に記載の方法。
(項目187)
前記化合物または薬学的組成物が、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与される、項目183に記載の方法。
図1は、化合物の存在下でのプライマー伸長産物を示している、7M 尿素を含む15%ポリアクリルアミドゲルの写真である。50または100μM dGTPを含む反応物(レーン1および2)は、特徴的な6ヌクレオチドラダーを示している。レーン8〜11は、50μM dGTPに加えて、濃度を高めていったPMPGpp(ID#142692)を含む。レーン12は、50μM PMPGpp(ID#142692)だけを含む。レーン3〜7は、公知の連鎖停止剤である3’−アジド−dGTPを使用した比較を示している。
図2Aは、PMPGジイソプロピルオキシエステル(ID#142715)(レーン4)、2’デオキシ,3’C6フェニル−アミド,5’チオホスフェートグアノシン(レーン3)、2’デオキシ,3’アジド,5’チオホスフェートグアノシン(gunosine)(レーン2)で処理されたU87gb細胞または無処理の(レーン1)U87gb細胞を示している。
図2Bは、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステル(ID#142715)(レーン3および4)で5週間処理されたCaki1細胞を、無処理の細胞またはDMSOで処理された細胞(レーン1および2)と比較して示している。
図2Cは、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステル(ID#142715)(レーン3および4)を使用した7週間にわたるA549細胞の処理を、無処理の細胞またはDMSOで処理された細胞(レーン1および2)と比較して示している。
図3Aは、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステル(ID#142715)で47日間処理されたU87神経膠芽腫細胞の成長曲線を示している。
図3Bは、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステル(ID#142715)で5週間処理され、次いで、等しい細胞数(75,000/ウェル)で播種された、U87神経膠芽腫細胞を示している。播種の6日後に写真を撮影した。
図4Aは、競合様式で行われたプライマー伸長アッセイから得られたゲルの写真である。左から右に向かって、レーン1および2(「−」とマークされている)は、特徴的な6ヌクレオチドラダーを示している。レーン3〜8は、0.25μMから50μMまで高めていった濃度の(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェート(R−PMPGpp)(ID#142692)を含む。
図4Bは、(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェート(R−PMPGpp)(ID#142692)のテロメラーゼ阻害活性を示している。この活性率(%)は、図4Aにおけるゲルバンドの強度のPhosphoImager解析によって得られた値に基づいて決定された。
図5は、PMPGプロドラッグ(ID#142715)を用いたエキソビボTRAPアッセイを示している。同じ化合物に対する2つの独立したアッセイの結果が示されている。
図6は、10μMまたは20μMのPMPGプロドラッグである[R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステル](ID#142715)で処理されたCaki−1細胞についての成長曲線を示している。
図7は、10μMまたは20μMのPMPGプロドラッグである[R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステル](ID#1427150)で処理されたA549細胞についての成長曲線を、5μMまたは10μMのImetelstat(163L)と比較して示している。
図8Aは、プライマー伸長アッセイから得られたゲルの写真である。左から右に向かって、レーン1(「−」とマークされている)は、特徴的な6ヌクレオチドラダーを示している。レーン2〜5は、0.4μMから50μMまで高めていった濃度の(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェート(R−PMPGpp)(ID#142692)を含む。レーン6〜9は、0.4μMから50μMまでのPMIBeGpp(ID#142810)を含む。
図8Bは、R−PMPGpp(ID#142692)についての用量反応テロメラーゼ阻害を、PMIBeGpp(ID#142810)と比較して示している。この活性率(%)は、図8Aにおけるゲルバンドの強度のPhosphoImager解析によって得られた値に基づいて決定された。
図9は、10または20μMのPMIBeGジイソプロピルオキシエステル(ID#142820)またはPMPG遊離酸(ID#142693)で処理されたCaki−1細胞についての成長曲線を示している。
図10は、A549細胞を使用したテロメアリピートフラグメントアッセイから得られたゲルを示している。レーン1は、21.2kbから1.9kbまでのラダーである。レーン2および3は、それぞれ10μMおよび5μMのPMPG遊離酸である(ID#142693)を有する。レーン4〜6は、それぞれ10μM、5μMおよび2.5μMのPMPGプロドラッグ(ID#142715)を有する。レーン7は、2μMのImetelstat(163L)を有する。レーン8は、2μMのミスマッチを有する。レーン9および10は、それぞれ20μMおよび10μMのPMIBeG遊離酸[(((2−((2−アミノ−6−オキソ−1H−プリン−9(6H)−イル)メチル)アリル)オキシ)メチル)ホスホン酸](ID#142811)を有する。示される量の各化合物を、A549細胞に加えた。およそ70回の集団倍化の後、それらの細胞を回収し、TRFを使用してテロメアの長さを測定した。
図11は、低継代Caki−1細胞をSCID無毛非近交系(SHO)マウスの側腹部に皮下注射し、そのマウスに30mg/kgのビヒクル(0.4%Tween20を含むPBS)、Imetelstat、PMPG遊離酸(ID#142693)またはPMPGプロドラッグ(ID#142715)を腹腔内注射によって投与したときに得られた、当てはめ成長曲線(Imetelstat Day<41)のプロットを示している。
詳細な説明
本発明は、とりわけ、テロメア伸長を阻害するのに有用な化合物に関する。より詳細には、本発明は、テロメラーゼによってテロメアに組み込まれることにより、テロメアの伸長を阻害するヌクレオチドアナログを提供する。この化合物は、癌および他の細胞増殖性疾患の処置において有用である。
I.一般的手法
本発明の実施は、別段示されない限り、核酸化学、分子生物学、微生物学、細胞生物学、生化学および免疫学における、当業者に周知の従来の手法を用いる。そのような手法は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,second edition(Sambrookら、1989)およびMolecular Cloning:A Laboratory Manual,third edition(Sambrook and Russel,2001)(共に本明細書中で「Sambrook」と称される);Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubelら、eds.,1987(2001年までの補遺を含む));PCR:The Polymerase Chain Reaction,(Mullisら、eds.,1994)などの文献に十分に説明されている。核酸は、例えば、Carruthers(1982)Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.47:411−418;Adams(1983)J.Am.Chem.Soc.105:661;Belousov(1997)Nucleic Acids Res.5 25:3440−3444;Frenkel(1995)Free Radic.Biol.Med.19:373−380;Blommers(1994)Biochemistry 33:7886−7896;Narang(1979)Meth.Enzymol.68:90;Brown(1979)Meth.Enzymol.68:109;Beaucage(1981)Tetra.Lett.22:1859;Komberg and Baker,DNA Replication,2nd Ed.(Freeman,San Francisco,1992);Scheit,Nucleotide Analogs(John Wiley,New York,1980);Uhlmann and Peyman,Chemical Reviews,90:543−584,1990に記載されているような周知の化学合成法によってインビトロで合成され得る。
別段述べられる場合を除いて、本実施形態の方法および手法は、通常、当該分野で周知の従来の方法に従って、ならびに本明細書全体を通して引用されるおよび記述される様々な全般的なおよびより具体的な参考文献に記載されているように、行われる。例えば、Loudon,Organic Chemistry,4th edition,New York:Oxford University Press,2002,pp.360−361,1084−1085;Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5th edition,Wiley−Interscience,2001を参照のこと。
II. 定義
以下の用語は、別段示されない限り、以下の意味を有する。定義されないいずれの用語も、それらの当該分野において認識されている意味を有する。
用語「飽和」は、本明細書中で使用されるとき、いかなる炭素−炭素二重結合も炭素−炭素三重結合も有しない化合物および/または基に関する。
用語「不飽和」は、本明細書中で使用されるとき、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を有する化合物および/または基に関する。
用語「環状」は、本明細書中で使用されるとき、1つの環または2つもしくは2つより多くの環(例えば、スピロ、縮合、架橋)を有する化合物および/または基に関する。
用語「環」は、本明細書中で使用されるとき、3〜10個の共有結合的に連結された原子、より好ましくは、3〜8個の共有結合的に連結された原子の閉鎖環に関する。
句「必要に応じて置換されている」は、本明細書中で使用されるとき、非置換であり得るかまたは置換され得る親基に関する。
別段特定されない限り、用語「置換」は、本明細書中で使用されるとき、1つもしくは複数の置換基を有する親基に関する。用語「置換基」は、本明細書中において従来の意味で使用され、そして、親基に共有結合しているか、付加しているか、または適切な場合、縮合している化学部分を指す。
置換基は、以下でさらに詳細に記載される。
1−7アルキル:用語「C1−7アルキル」は、本明細書中で使用されるとき、1〜7個の炭素原子を有するC1−7炭化水素化合物(それは、脂肪族もしくは脂環式またはそれらの組み合わせであり得、飽和、部分不飽和または完全不飽和であり得る)から1個の水素原子を除去することによって得られる一価の部分に関する。用語「C2−4アルキル」(および類似の用語)は、本明細書中で使用されるとき、2〜4個の炭素原子を有する類似の部分に関する。例は、−CHCH;−CHCHCH;−CH(CH;−CHCHCHCH;−CHCH(CH;−CH(CH)CHCH;−C(CH;−CHCHCHCHCH;−CHCHCH(CH;−CHCH(CH)CHCH;−CH(CH)CHCHCH;−CH(CHCH;−C(CHCHCH;−CH(CH)CH(CH;−CHC(CH;シクロプロピル;シクロブチル;シクロプロピルメチル(cyclopropymethyl);シクロブチルメチル;1−シクロプロピル−1−エチル;2−シクロプロピル−1−エチル;およびシクロペンチルである。
1−nアルキル:用語「C1−nアルキル」は、本明細書中で使用されるとき、1〜n個の炭素原子を有するC1−n炭化水素化合物(それは、脂肪族もしくは脂環式またはそれらの組み合わせであり得、飽和、部分不飽和または完全不飽和であり得る)から1個の水素原子を除去することによって得られる一価の部分に関する(ここで、nは、1より大きい数である)。同様に、C1−20アルキル:用語「C1−20アルキル」は、本明細書中で使用されるとき、1〜20個の炭素原子を有するC1−20炭化水素化合物(それは、脂肪族もしくは脂環式またはそれらの組み合わせであり得、飽和、部分不飽和または完全不飽和であり得る)から1個の水素原子を除去することによって得られる一価の部分に関する。
(非置換)飽和直鎖状C1−7アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルおよびn−ペンチル(アミル)が挙げられるが、これらに限定されない。
(非置換)飽和分枝鎖状C1−7アルキル基の例としては、iso−プロピル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルおよびneo−ペンチルが挙げられるが、これらに限定されない。
飽和脂環式(炭素環式)C1−7アルキル基(「C3−7シクロアルキル」基とも称される)の例としては、非置換の基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル)ならびに置換された基(例えば、そのような基を含む基)、例えば、メチルシクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、シクロプロピルメチルおよびシクロヘキシルメチルが挙げられるが、これらに限定されない。
1つもしくは複数の炭素−炭素二重結合を有する(非置換)不飽和C1−7アルキル基(「C2−7アルケニル」基とも称される)の例としては、エテニル(ビニル、−CH=CH)、2−プロペニル(アリル、−CH−CH=CH)、イソプロペニル(−C(CH)=CH)、ブテニル、ペンテニルおよびヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されない。
1つもしくは複数の炭素−炭素三重結合を有する(非置換)不飽和C1−7アルキル基(「C2−7アルキニル」基とも称される)の例としては、エチニル(ethynyl)(エチニル(ethinyl))および2−プロピニル(プロパルギル)が挙げられるが、これらに限定されない。
1つもしくは複数の炭素−炭素二重結合を有する不飽和脂環式(炭素環式)C1−7アルキル基(「C3−7シクロアルケニル」基とも称される)の例としては、非置換の基(例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル)ならびに置換された基(例えば、そのような基を含む基)(例えば、シクロプロペニルメチルおよびシクロヘキセニルメチル)が挙げられるが、これらに限定されない。
3−20ヘテロシクリル:用語「C3−20ヘテロシクリル」は、本明細書中で使用されるとき、C3−20複素環式化合物の環原子から1個の水素原子を除去することによって得られる一価の部分に関し、前記化合物は、1つの環または2つもしくは2つより多くの環(例えば、スピロ、縮合、架橋)を有し、3〜20個の環原子(それらの1〜10個の原子は環ヘテロ原子である)を有し、前記環の少なくとも1つは、複素環式環である。好ましくは、各環は、3〜7個の環原子を有し、それらのうちの1〜4個は、環ヘテロ原子である。「C3−20」は、炭素原子またはヘテロ原子を問わない環原子を表す。
(非芳香族)単環式ヘテロシクリル基の例としては、
:アジリジン(C)、アゼチジン(C)、ピロリジン(テトラヒドロピロール)(C)、ピロリン(例えば、3−ピロリン、2,5−ジヒドロピロール)(C)、2H−ピロールまたは3H−ピロール(イソピロール、イソアゾール)(C)、ピペリジン(C)、ジヒドロピリジン(C)、テトラヒドロピリジン(C)、アゼピン(C);
:オキシラン(C)、オキセタン(C)、オキソラン(テトラヒドロフラン)(C)、オキソール(ジヒドロフラン)(C)、オキサン(テトラヒドロピラン)(C)、ジヒドロピラン(C)、ピラン(C)、オキセピン(C);S:チイラン(C)、チエタン(C)、チオラン(テトラヒドロチオフェン)(C)、チアン(テトラヒドロチオピラン)(C)、チエパン(C);
:ジオキソラン(C)、ジオキサン(C)およびジオキセパン(C);
:トリオキサン(C);
:イミダゾリジン(C)、ピラゾリジン(ジアゾリジン)(C)、イミダゾリン(C)、ピラゾリン(ジヒドロピラゾール)(C)、ピペラジン(C);
:テトラヒドロオキサゾール(C)、ジヒドロオキサゾール(C)、テトラヒドロイソオキサゾール(C)、ジヒドロイソオキサゾール(C)、モルホリン(C)、テトラヒドロオキサジン(C)、ジヒドロオキサジン(C)、オキサジン(C);
:チアゾリン(C)、チアゾリジン(C)、チオモルホリン(C);
:オキサジアジン(C);
:オキサチオール(C)およびオキサチアン(チオキサン)(C);および
:オキサチアジン(C
から得られる基が挙げられるが、これらに限定されない。
置換(非芳香族)単環式ヘテロシクリル基の例としては、環状の形態の糖類、例えば、フラノース(C)(例えば、アラビノフラノース、リキソフラノース、リボフラノースおよびキシロフラノース(xylofuranse))およびピラノース(C)(例えば、アロピラノース、アルトロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノース、グロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノースおよびタロピラノース)が挙げられる。
ヘテロアリール基でもあるヘテロシクリル基の例は、アリール基とともに以下に記載される。
5−20アリール:用語「C5−20アリール」は、本明細書中で使用されるとき、C5−20芳香族化合物の芳香環原子から1個の水素原子を除去することによって得られる一価の部分に関し、前記化合物は、1つの環または2つもしくは2つより多くの環(例えば、縮合)を有し、そして、5〜20個の環原子を有し、前記環の少なくとも1つは、芳香環である。好ましくは、各環は、5〜7個の環原子を有する。
上記環原子は、「カルボアリール基」におけるようにすべて炭素原子であり得る(この場合、その基は、「C5−20カルボアリール」基と便利に称され得る)。
カルボアリール基の例としては、ベンゼン(すなわち、フェニル)(C)、ナフタレン(C10)、アズレン(C10)、アントラセン(C14)、フェナントレン(C14)、ナフタセン(C18)およびピレン(C16)から得られる基が挙げられるが、これらに限定されない。
縮合環(そのうちの少なくとも1つは芳香環である)を含むアリール基の例としては、インデン(C)、イソインデン(C)およびフルオレン(C13)から得られる基が挙げられるが、これらに限定されない。
あるいは、上記環原子は、「ヘテロアリール基」におけるように1つもしくは複数のヘテロ原子(それらとしては、酸素、窒素および硫黄が挙げられるがこれらに限定されない)を含み得る。この場合、上記基は、「C5−20ヘテロアリール」基と便利に称され得、ここで、「C5−20」は、炭素原子またはヘテロ原子を問わない環原子を表す。好ましくは、各環は、5〜7個の環原子を有し、それらのうち0〜4個は、環ヘテロ原子である。
単環式ヘテロアリール基の例としては、
:ピロール(アゾール)(C)、ピリジン(アジン)(C);
:フラン(オキソール)(C);
:チオフェン(チオール)(C);
:オキサゾール(C)、イソオキサゾール(C)、イソキサジン(C);
:オキサジアゾール(フラザン)(C);
:オキサトリアゾール(C);
:チアゾール(C)、イソチアゾール(C);N:イミダゾール(1,3−ジアゾール)(C)、ピラゾール(1,2−ジアゾール)(C)、ピリダジン(1,2−ジアジン)(C)、ピリミジン(1,3−ジアジン)(C)(例えば、シトシン、チミン、ウラシル)、ピラジン(1,4−ジアジン)(C);
:トリアゾール(C)、トリアジン(C);およびN:テトラゾール(C
から得られる基が挙げられるが、これらに限定されない。
上記のC1−7アルキル、C3−20ヘテロシクリルおよびC5−20アリール基は、単独であるかまたは別の置換基の一部であるかに関係なく、それら自体が、それら自体および以下に列挙されるさらなる置換基から選択される1つもしくは複数の基で必要に応じて置換されてもよい。
水素:−H。特定の位置における置換基が水素である場合、その化合物がその位置において「非置換」であると称することが好都合であり得ることに注意されたい。
ハロ:−F、−Cl、−Brおよび−I。
ヒドロキシ:−OH。
エーテル:−OR(ここで、Rは、エーテル置換基、例えば、C1−7アルキル基(以下に記述されるC1−7アルコキシ基とも称される)、C3−20ヘテロシクリル基(C3−20ヘテロシクリルオキシ基とも称される)またはC5−20アリール基(C5−20アリールオキシ基とも称される)、好ましくは、C1−7アルキル基である)。
1−7アルコキシ:−OR(ここで、Rは、C1−7アルキル基である)。C1−7アルコキシ基の例としては、−OCH(メトキシ)、−OCHCH(エトキシ)および−OC(CH(tert−ブトキシ)が挙げられるが、これらに限定されない。
オキソ(ケト、−オン):=O。
ホルミル(カルボアルデヒド、カルボキシアルデヒド):−C(=O)H。
アシル(ケト):−C(=O)R(ここで、Rは、アシル置換基、例えば、C1−7アルキル基(C1−7アルキルアシルまたはC1−7アルカノイルとも称される)、C3−20ヘテロシクリル基(C3−20ヘテロシクリルアシルとも称される)またはC5−20アリール基(C5−20アリールアシルとも称される)、好ましくは、C1−7アルキル基である)。アシル基の例としては、−C(=O)CH(アセチル)、−C(=O)CHCH(プロピオニル)、−C(=O)C(CH(ブチリル)および−C(=O)Ph(ベンゾイル、フェノン)が挙げられるが、これらに限定されない。
カルボキシ(カルボン酸):−COOH。
エステル(カルボキシレート、カルボン酸エステル、オキシカルボニル):−C(=O)OR(ここで、Rは、エステル置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基またはC5−20アリール基、好ましくは、C1−7アルキル基である)。エステル基の例としては、−C(=O)OCH、−C(=O)OCHCH、−C(=O)OC(CHおよび−C(=O)OPhが挙げられるが、これらに限定されない。
アシルオキシ(逆エステル):−OC(=O)R(ここで、Rは、アシルオキシ置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基またはC5−20アリール基、好ましくは、C1−7アルキル基である)。アシルオキシ基の例としては、−OC(=O)CH(アセトキシ)、−OC(=O)CHCH、−OC(=O)C(CH、−OC(=O)Phおよび−OC(=O)CHPhが挙げられるが、これらに限定されない。
オキシカルボニルオキシ:−OC(=O)OR(ここで、Rは、エステル置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基またはC5−20アリール基、好ましくは、C1−7アルキル基である)。エステル基の例としては、−OC(=O)OCH、−OC(=O)OCHCH、−OC(=O)OC(CHおよび−OC(=O)OPhが挙げられるが、これらに限定されない。
アミド(カルバモイル、カルバミル、アミノカルボニル、カルボキサミド):−C(=O)NR(ここで、RおよびRは、独立して、アミノ基に対して定義されるようなアミノ置換基である)。アミド基の例としては、−C(=O)NH、−C(=O)NHCH、−C(=O)N(CH、−C(=O)NHCHCHおよび−C(=O)N(CHCH、ならびに例えば、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニルおよびピペラジノカルボニルにおけるように、RおよびRが、それらが結合している窒素原子と一体となって複素環式構造を形成するアミド基が挙げられるが、これらに限定されない。
アシルアミド(アシルアミノ):−NRC(=O)R(ここで、Rは、アミド置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基またはC5−20アリール基、好ましくは、C1−7アルキル基であり、Rは、アシル置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基またはC5−20アリール基、好ましくは、C1−7アルキル基である)。アシルアミド基の例としては、−NHC(=O)CH、−NHC(=O)CHCHおよび−NHC(=O)Phが挙げられるが、これらに限定されない。RおよびRは一体となって、例えば、スクシンイミジル、マレイミジルおよびフタルイミジル、テトラゾリル:(4つの窒素原子および1つの炭素原子を有する5員芳香環)におけるように、環状の構造を形成し得る。
アミノ:−NR(ここで、RおよびRは、独立して、アミノ置換基、例えば、水素、C1−7アルキル基(C1−7アルキルアミノまたはジ−C1−7アルキルアミノとも称される)、C3−20ヘテロシクリル基もしくはC5−20アリール基、好ましくは、HもしくはC1−7アルキル基であるか、または「環状の」アミノ基の場合、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、4〜8個の環原子を有する複素環式環を形成する)。アミノ基の例としては、−NH、−NHCH、−NHC(CH、−N(CH、−N(CHCHおよび−NHPhが挙げられるが、これらに限定されない。環状のアミノ基の例としては、アジリジノ、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノおよびチオモルホリノが挙げられるが、これらに限定されない。
ポリアミンとは、ポリアルキレンイミンにおけるように骨格に組み込まれるか、またはポリビニルアミンにおけるようにペンダント基におけるものである、モノマー単位においてアミン官能性を有するポリマーを指す。
上で述べたように、C1−7アルキル基は、例えば、ヒドロキシ(C1−7ヒドロキシアルキル基とも称される)、C1−7アルコキシ(C1−7アルコキシアルキル基とも称される)、アミノ(C1−7アミノアルキル基とも称される)、ハロ(C1−7ハロアルキル基とも称される)、カルボキシ(C1−7カルボキシアルキル基とも称される)およびC5−20アリール(C5−20アリール−C1−7アルキル基とも称される)で置換され得る。
同様に、C5−20アリール基は、例えば、ヒドロキシ(C5−20ヒドロキシアリール基とも称される)、ハロ(C5−20ハロアリール基とも称される)、アミノ(例えば、アニリンにおけるような、C5−20アミノアリール基とも称される)、C1−7アルキル(例えば、トルエンにおけるような、C1−7アルキル−C5−20アリール基とも称される)およびC1−7アルコキシ(例えば、アニソールにおけるような、C1−7アルコキシ−C5−20アリール基とも称される)で置換され得る。
これらの置換基の周知のイオンの形態、塩の形態、溶媒和化合物の形態および保護された形態も、上記の中に含められる。例えば、カルボン酸(−COOH)に対する言及は、そのアニオンの(カルボキシレート)形態(−COO)、塩または溶媒和化合物、ならびに従来の保護された形態も含む。同様に、アミノ基に対する言及は、そのアミノ基のプロトン化された形態(−NHR)、塩または溶媒和化合物、例えば、塩酸塩、ならびにアミノ基の従来の保護された形態を含む。同様に、ヒドロキシル基に対する言及は、そのアニオンの形態(−O)、塩または溶媒和化合物、ならびにヒドロキシル基の従来の保護された形態も含む。
本明細書中の開示に加えて、ある特定の実施形態において、置換された基は、1、2、3もしくは4つの置換基、1、2もしくは3つの置換基、1もしくは2つの置換基、または1つの置換基を有する。
上で定義されたすべての置換された基において、それら自体へのさらなる置換基を有する置換基を定義することによって到達するポリマー(例えば、置換アリール基を置換基として有する置換アリールであって、この置換アリール基は、それ自体が置換アリール基で置換され、その置換アリール基がさらに置換アリール基で置換されるなど)は、本明細書中における包含の対象にならないことが理解される。そのような場合、そのような置換の最大回数は、3である。例えば、本明細書中で具体的に企図される置換アリール基の連続置換は、置換アリール−(置換アリール)−置換アリールに限定される。
別段示されない限り、本明細書中で明示的に定義されない置換基の命名は、官能基の末端部に続いて隣接官能基を結合点に向かって命名することによって、達成される。例えば、置換基「アリールアルキルオキシカルボニル」とは、基(アリール)−(アルキル)−O−C(O)−を指す。
1つもしくは複数の置換基を含む本明細書中に開示されるいずれの基に関しても、当然のことながら、そのような基が、立体的に非現実的でありかつ/または合成的に実行不可能である、いかなる置換または置換パターンも含まないことが理解される。さらに、主題の化合物は、これらの化合物の置換から生じるすべての立体化学異性体を含む。
本明細書中で使用されるとき、薬物、化合物または薬学的組成物の「有効な投与量」または「有効量」は、有益なまたは所望の結果をもたらすのに十分な量である。予防的な使用の場合、有益なまたは所望の結果は、疾患のリスクを排除するかもしくは低下させること、疾患の重症度を下げること、または疾患の発生を遅延させることなどの結果(上記疾患の生化学的な、組織学的なおよび/または行動上の症状、その合併症、ならびに上記疾患の発症中に現れる中間の病理学的表現型を含む)を含む。治療的な使用の場合、有益なまたは所望の結果は、臨床結果(例えば、上記疾患に起因する1つもしくは複数の症状を減少させること、上記疾患に罹患している者の生活の質を高めること、その疾患を処置するために必要な他の薬剤の用量を減少させること、別の薬剤の効果を増強すること(例えば、標的化を介して)、その疾患の進行を遅延させること、および/または生存時間を延長させること)を含む。癌または腫瘍の場合、有効量の薬物は、癌細胞の数を減少させること;腫瘍サイズを減少させること;末梢器官への癌細胞の浸潤を阻害する(すなわち、ある程度遅くする、好ましくは停止する)こと;腫瘍転移を阻害する(すなわち、ある程度遅くする、好ましくは、停止する)こと;腫瘍の成長をある程度阻害すること;および/または上記障害に関連する症状の1つもしくは複数をある程度軽減することに対して効果があり得る。有効な投与量は、1回もしくは複数回の投与で投与され得る。本開示の目的の場合、薬物、化合物または薬学的組成物の有効な投与量は、予防的または治療的な処置を直接または間接的に達成するのに十分な量である。臨床の文脈において理解されるように、薬物、化合物または薬学的組成物の有効な投与量は、別の薬物、化合物または薬学的組成物と併用して達成されてもよいし、達成されなくてもよい。したがって、「有効な投与量」は、1種もしくは複数種の治療剤を投与する文脈において考慮されてもよいし、望ましい結果が1種もしくは複数種の他の剤と併用して達成され得るかまたは達成される場合、単一の剤が、有効量で与えられると考えてよい。
本明細書中で使用されるとき、「〜と併用して」とは、別の処置様式に加えて、1つの処置様式を投与することを指す。したがって、「〜と併用して」とは、個体への他の処置様式の投与の前、その投与中、またはその投与後の1つの処置様式の投与を指す。
本明細書中で使用されるとき、「処置」または「処置する」は、有益なまたは所望の結果(臨床結果を含み、好ましくは、臨床結果である)を得るためのアプローチである。本開示の目的の場合、有益なまたは所望の臨床結果としては、以下:癌性細胞の増殖の減少(または破壊)、上記疾患に起因する症状の減少、その疾患に罹患している者の生活の質の向上、上記疾患を処置するために必要な他の薬物の用量の減少、上記疾患の進行の遅延、および/または個体の生存時間の延長のうちの1つもしくは複数が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用されるとき、「疾患の発症の遅延」は、その疾患(例えば、癌)の発症を延期し、妨げ、遅延させ、遅らせ、安定させ、そして/または先延ばしすることを意味する。この遅延は、処置されている疾患および/または個体の履歴に応じて、様々な時間の長さの遅延であり得る。当業者には明らかであるように、十分なまたは有意な遅延は、個体が上記疾患を発症しないという点において、事実上、予防を含み得る。例えば、転移の発生などの後期の癌が、遅延され得る。
「個体」または「被験体」または「患者」は、哺乳動物である。哺乳動物としては、家畜、競技用動物、ペット(例えば、ネコ、イヌ、ウマ)、霊長類、マウスおよびラットも挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、個体は、ヒトである。
本明細書中、および添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「抗体」に対する言及は、1つから多数の抗体に対する、例えば、モル量の言及であり、それは、当業者に公知のその等価物などを含む。
本明細書中の「約」ある値またはパラメータに対する言及は、その値またはパラメータ自体を対象にする実施形態を含む(および記載する)。例えば、「約X」について言及している記載は、「X」の記載を含む。
本明細書中に記載される本発明の態様およびバリエーションは、態様およびバリエーション「からなること」および/または「から本質的になること」を含むと理解される。
別段定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が通常理解している意味と同じ意味を有する。本明細書中に記載される方法および材料と類似または等価の任意の方法および材料も、本発明の実施または試験において使用することができるが、好ましい方法および材料がここに記載される。本明細書中で言及されるすべての刊行物は、方法および/または材料(これらと関連して、上記刊行物が引用される)を開示および記載するために、参考として本明細書中に援用される。
主題の化合物を命名するために本明細書中で使用される命名法は、本明細書中の実施例において例示される。この命名法は、通常、商業的に入手可能なAutoNomソフトウェアを使用して得られる。
明確にするために別個の実施形態の文脈において記載される本発明のある特定の特徴は、単一の実施形態において、組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において記載される本発明の様々な特徴は、別々にまたは任意の好適な部分組み合わせでも提供され得る。変数によって表される化学基に関する実施形態の組み合わせのすべてが、本発明によって明確に包含され、そして、そのような組み合わせが安定した化合物である化合物(すなわち、単離され得、特徴付けられ得、そして生物学的活性について試験され得る化合物)を包含するのであれば、組み合わせのどれもが、個別かつ明示的に正に開示されているかのように本明細書中に開示される。さらに、そのような変数を記載している実施形態に列挙される化学基の部分組み合わせのすべてもまた、本発明によって明確に包含され、そして、化学基のそのような部分組み合わせのどれもが、本明細書中に個別かつ明示的に正に開示されているかのように、本明細書中に開示される。
III. 化合物
A. 式I
本開示は、式(I)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
およびRの少なくとも1つは、−NR1a1bであり;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態において、Rは、Rと異なる。ある特定の実施形態において、RおよびRの一方は、正電荷を有し、他方は、負電荷を有する。ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、両性イオンである。
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、富化されたかまたは単離された、Rを有する立体中心における(R)エナンチオマーである。
式(I)において、RおよびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、RおよびRの少なくとも1つは、−NR1a1bである。ある特定の実施形態において、Rは、−NR1a1bであり、Rは、OR1cである。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルであり;Rは、OHである。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンであり;Rは、OHである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、水素である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、C5−20アルキル、C10−20アルキル、C15−20アルキル、C1−15アルキル、C1−10アルキル、C1−5アルキルまたはC5−15アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、Cアルキル、Cアルキル、C10アルキル、C11アルキルまたはC12アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHであり、ここで、nは、2〜4の数である。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択される。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。ある特定の場合において、R1dは、アルキルまたは置換アルキルである。
ある特定の場合において、R1dは、アミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるアミノ酸である。ある特定の場合において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
アミノ酸とは、当業者に公知の、天然(遺伝的にコードされている)または非天然または合成のアミノ酸およびその通常の誘導体を指す。アミノ酸に適用されるとき、「天然」とは、遺伝的にコードされている20種のアミノ酸であって、それらの天然の立体配置のアミノ酸を指す。「非天然のアミノ酸」は、タンパク質合成後に改変されており、かつ/またはそれらの側鎖に標準的なアミノ酸の化学構造とは異なる化学構造を有する。非天然のアミノ酸は、化学的に合成され得るか、または商業的に入手可能である。
ある特定の実施形態において、R1eは、水素である。ある特定の実施形態において、R1eは、C1−6アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1cは、水素である。ある特定の実施形態において、R1cは、アルキルである。ある特定の実施形態において、R1cは、アリールである。
式(I)において、R3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択される。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。
式(I)において、Wは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Wは、Oである。ある特定の実施形態において、Wは、Sである。ある特定の実施形態において、Wは、NHである。
式(I)において、Rは、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、−OHである。ある特定の実施形態において、Rは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、Rは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、Rは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換されている。
式(I)において、R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R5aは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(I)において、Rは、水素またはフルオロである。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、フルオロである。
式(I)において、Xは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。ある特定の実施形態において、Xは、Sである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。
B. 式II
本開示は、式(II)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
は、NHまたはOであり;
は、NHまたはOであり;
30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルであり;
は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
は、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態において、Rは、正電荷または負電荷を有する。ある特定の実施形態において、式(II)の化合物は、両性イオンである。
ある特定の実施形態において、式(II)の化合物は、富化されたかまたは単離された、Rを有する立体中心における(R)エナンチオマーである。
式(II)において、Xは、NHまたはOである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。
式(II)において、Xは、NHまたはOである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。
式(II)において、R30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、水素である。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルキル、C1−20アルケニルまたはC1−20アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルキルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−15アルキルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−10アルキルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルケニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−15アルケニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−10アルケニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−15アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−10アルキニルである。
式(II)において、Rは、−NR1a1bおよびOR1cから選択される。ある特定の実施形態において、Rは、−NR1a1bである。ある特定の実施形態において、Rは、OR1cである。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、C5−20アルキル、C10−20アルキル、C15−20アルキル、C1−15アルキル、C1−10アルキル、C1−5アルキルまたはC5−15アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、Cアルキル、Cアルキル、C10アルキル、C11アルキルまたはC12アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHであり、ここで、nは、2〜4の数である。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択される。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。ある特定の場合において、R1dは、アルキルまたは置換アルキルである。
ある特定の場合において、R1dは、アミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるアミノ酸である。ある特定の場合において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
アミノ酸とは、当業者に公知の、天然(遺伝的にコードされている)または非天然または合成のアミノ酸およびその通常の誘導体を指す。アミノ酸に適用されるとき、「天然」とは、遺伝的にコードされている20種のアミノ酸であって、それらの天然の立体配置のアミノ酸を指す。「非天然のアミノ酸」は、タンパク質合成後に改変されており、かつ/またはそれらの側鎖に標準的なアミノ酸の化学構造とは異なる化学構造を有する。非天然のアミノ酸は、化学的に合成され得るか、または商業的に入手可能である。
ある特定の実施形態において、R1eは、水素である。ある特定の実施形態において、R1eは、C1−6アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1cは、水素である。ある特定の実施形態において、R1cは、アルキルである。ある特定の実施形態において、R1cは、アリールである。
式(II)において、R3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択される。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。
式(II)において、Wは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Wは、Oである。ある特定の実施形態において、Wは、Sである。ある特定の実施形態において、Wは、NHである。
式(II)において、Rは、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、−OHである。ある特定の実施形態において、Rは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、Rは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、Rは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換されている。
式(II)において、R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R5aは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(II)において、Rは、水素またはフルオロである。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、フルオロである。
式(II)において、Xは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。ある特定の実施形態において、Xは、Sである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。
C. 式III
本開示は、式(III)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
およびRの少なくとも1つは、−NR1a1bであり;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態において、Rは、Rと異なる。ある特定の実施形態において、RおよびRの一方は、正電荷を有し、他方は、負電荷を有する。ある特定の実施形態において、式(III)の化合物は、両性イオンである。
ある特定の実施形態において、式(III)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(R)エナンチオマーであり得る。ある特定の実施形態において、式(III)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(S)エナンチオマーであり得る。
式(III)において、RおよびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、RおよびRの少なくとも1つは、−NR1a1bである。ある特定の実施形態において、Rは、−NR1a1bであり、Rは、OR1cである。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルであり;Rは、OHである。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンであり;Rは、OHである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、水素である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、C5−20アルキル、C10−20アルキル、C15−20アルキル、C1−15アルキル、C1−10アルキル、C1−5アルキルまたはC5−15アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、Cアルキル、Cアルキル、C10アルキル、C11アルキルまたはC12アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHであり、ここで、nは、2〜4の数である。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択される。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。ある特定の場合において、R1dは、アルキルまたは置換アルキルである。
ある特定の場合において、R1dは、アミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるアミノ酸である。ある特定の場合において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
アミノ酸とは、当業者に公知の、天然(遺伝的にコードされている)または非天然または合成のアミノ酸およびその通常の誘導体を指す。アミノ酸に適用されるとき、「天然」とは、遺伝的にコードされている20種のアミノ酸であって、それらの天然の立体配置のアミノ酸を指す。「非天然のアミノ酸」は、タンパク質合成後に改変されており、かつ/またはそれらの側鎖に標準的なアミノ酸の化学構造とは異なる化学構造を有する。非天然のアミノ酸は、化学的に合成され得るか、または商業的に入手可能である。
ある特定の実施形態において、R1eは、水素である。ある特定の実施形態において、R1eは、C1−6アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1cは、水素である。ある特定の実施形態において、R1cは、アルキルである。ある特定の実施形態において、R1cは、アリールである。
式(III)において、R3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択される。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。
式(III)において、Wは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Wは、Oである。ある特定の実施形態において、Wは、Sである。ある特定の実施形態において、Wは、NHである。
式(III)において、R4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R4aは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(III)において、R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R5aは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(III)において、R6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R6aは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(III)において、Rは、水素またはフルオロである。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、フルオロである。
式(III)において、Xは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。ある特定の実施形態において、Xは、Sである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。
D. 式IV
本開示は、式(IV)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
は、NHまたはOであり;
は、NHまたはOであり;
30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルであり;
は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
は、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態において、Rは、正電荷または負電荷を有する。ある特定の実施形態において、式(IV)の化合物は、両性イオンである。
ある特定の実施形態において、式(IV)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(R)エナンチオマーであり得る。ある特定の実施形態において、式(IV)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(S)エナンチオマーであり得る。
式(IV)において、Xは、NHまたはOである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。
式(IV)において、Xは、NHまたはOである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。
式(IV)において、R30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、水素である。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルキル、C1−20アルケニルまたはC1−20アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルキルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−15アルキルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−10アルキルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルケニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−15アルケニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−10アルケニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−20アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−15アルキニルである。ある特定の実施形態において、R30は、C1−10アルキニルである。
式(IV)において、Rは、−NR1a1bおよびOR1cから選択される。ある特定の実施形態において、Rは、−NR1a1bである。ある特定の実施形態において、Rは、OR1cである。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、C5−20アルキル、C10−20アルキル、C15−20アルキル、C1−15アルキル、C1−10アルキル、C1−5アルキルまたはC5−15アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、Cアルキル、Cアルキル、C10アルキル、C11アルキルまたはC12アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHであり、ここで、nは、2〜4の数である。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択される。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。ある特定の場合において、R1dは、アルキルまたは置換アルキルである。
ある特定の場合において、R1dは、アミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるアミノ酸である。ある特定の場合において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
アミノ酸とは、当業者に公知の、天然(遺伝的にコードされている)または非天然または合成のアミノ酸およびその通常の誘導体を指す。アミノ酸に適用されるとき、「天然」とは、遺伝的にコードされている20種のアミノ酸であって、それらの天然の立体配置のアミノ酸を指す。「非天然のアミノ酸」は、タンパク質合成後に改変されており、かつ/またはそれらの側鎖に標準的なアミノ酸の化学構造とは異なる化学構造を有する。非天然のアミノ酸は、化学的に合成され得るか、または商業的に入手可能である。
ある特定の実施形態において、R1eは、水素である。ある特定の実施形態において、R1eは、C1−6アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1cは、水素である。ある特定の実施形態において、R1cは、アルキルである。ある特定の実施形態において、R1cは、アリールである。
式(IV)において、R3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択される。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。
式(IV)において、Wは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Wは、Oである。ある特定の実施形態において、Wは、Sである。ある特定の実施形態において、Wは、NHである。
式(IV)において、R4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R4aは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(IV)において、R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R5aは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(IV)において、R6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R6aは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(IV)において、Rは、水素またはフルオロである。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、フルオロである。
式(IV)において、Xは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。ある特定の実施形態において、Xは、Sである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。
E. 式V
本開示は、実施形態の方法において使用するための式(V)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
は、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態において、式(V)の化合物は、富化されたかまたは単離された、Rを有する立体中心における(R)エナンチオマーである。
式(V)において、RおよびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択される。ある特定の実施形態において、RおよびRは、−OHである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、モノホスフェートである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、ジホスフェートである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、−OCH(R1b)OC(O)OR1aであり;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択される。
ある特定の実施形態において、RおよびRの一方は、モノホスフェートであり、他方は、−OHである。ある特定の実施形態において、RおよびRの一方は、ジホスフェートであり、他方は、−OHである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、−OCH(R1b)OC(O)OR1aであり;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され、他方は、−OHである。
式(V)において、R3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択される。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。
式(V)において、Wは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Wは、Oである。ある特定の実施形態において、Wは、Sである。ある特定の実施形態において、Wは、NHである。
式(V)において、Rは、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、−OHである。ある特定の実施形態において、Rは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、Rは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、Rは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。ある特定の実施形態において、Rは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換されている。
式(V)において、R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R5aは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(V)において、Rは、水素またはフルオロである。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、フルオロである。
式(V)において、Xは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。ある特定の実施形態において、Xは、Sである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。
F. 式VI
本開示は、実施形態の方法において使用するための式(VI)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHである)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態において、式(VI)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(R)エナンチオマーであり得る。ある特定の実施形態において、式(VI)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(S)エナンチオマーであり得る。
式(VI)において、RおよびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択される。ある特定の実施形態において、RおよびRは、−OHである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、モノホスフェートである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、ジホスフェートである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、−OCH(R1b)OC(O)OR1aであり;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択される。
ある特定の実施形態において、RおよびRの一方は、モノホスフェートであり、他方は、−OHである。ある特定の実施形態において、RおよびRの一方は、ジホスフェートであり、他方は、−OHである。ある特定の実施形態において、RおよびRの1つは、−OCH(R1b)OC(O)OR1aであり;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され、他方は、−OHである。
式(VI)において、R3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択される。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。
式(VI)において、Wは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Wは、Oである。ある特定の実施形態において、Wは、Sである。ある特定の実施形態において、Wは、NHである。
式(VI)において、R4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R4aは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(VI)において、R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R5aは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(VI)において、R6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R6aは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(VI)において、Rは、水素またはフルオロである。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、フルオロである。
式(VI)において、Xは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。ある特定の実施形態において、Xは、Sである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。
G. 式VII
本開示は、式(VII)の化合物:
Figure 0006113185
(式中、
は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
Wは、O、SまたはNHであり;
4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
6aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
は、水素またはフルオロであり;
Xは、O、SまたはNHであり;
は、必要に応じて置換されているポリアミンであり;
mは、0または1であり;
nは、0または1である)
ならびにその塩、水和物、溶媒和化合物および互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態において、式(VII)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(R)エナンチオマーであり得る。ある特定の実施形態において、式(VII)の化合物が、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bで立体中心を有する場合、その化合物は、富化されたかまたは単離された、R4a/R4b、R5a/R5bまたはR6a/R6bを有する立体中心における(S)エナンチオマーであり得る。
式(VII)において、Rは、−NR1a1bおよびOR1cから選択される。ある特定の実施形態において、Rは、−NR1a1bである。ある特定の実施形態において、Rは、OR1cである。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、ポリアミンである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、C1−20アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、C5−20アルキル、C10−20アルキル、C15−20アルキル、C1−15アルキル、C1−10アルキル、C1−5アルキルまたはC5−15アルキルである。ある特定の場合において、R1aおよびR1bの1つは、Cアルキル、Cアルキル、C10アルキル、C11アルキルまたはC12アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNH(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHRであり;ここで、Rは、水素または−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−(CHNHであり、ここで、nは、2〜4の数である。
ある特定の実施形態において、R1aおよびR1bの1つは、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rは、OHである。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択される。ある特定の場合において、R1dは、水素、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから選択される。ある特定の場合において、R1dは、アルキルまたは置換アルキルである。
ある特定の場合において、R1dは、アミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるアミノ酸である。ある特定の場合において、R1dは、正に帯電したアミノ酸側鎖である。ある特定の場合において、−CH(R1d)−C(O)OR1eは、リジン、アルギニンおよびヒスチジンから選択されるアミノ酸である。
アミノ酸とは、当業者に公知の、天然(遺伝的にコードされている)または非天然または合成のアミノ酸およびその通常の誘導体を指す。アミノ酸に適用されるとき、「天然」とは、遺伝的にコードされている20種のアミノ酸であって、それらの天然の立体配置のアミノ酸を指す。「非天然のアミノ酸」は、タンパク質合成後に改変されており、かつ/またはそれらの側鎖に標準的なアミノ酸の化学構造とは異なる化学構造を有する。非天然のアミノ酸は、化学的に合成され得るか、または商業的に入手可能である。
ある特定の実施形態において、R1eは、水素である。ある特定の実施形態において、R1eは、C1−6アルキルである。
ある特定の実施形態において、R1cは、水素である。ある特定の実施形態において、R1cは、アルキルである。ある特定の実施形態において、R1cは、アリールである。
式(VII)において、R3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択される。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bは、水素である。ある特定の実施形態において、R3aおよびR3bの1つは、ハロである。
式(VII)において、Wは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Wは、Oである。ある特定の実施形態において、Wは、Sである。ある特定の実施形態において、Wは、NHである。
式(VII)において、R4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R4aおよびR4bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R4aは、水素である。ある特定の実施形態において、R4aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R4bは、水素である。ある特定の実施形態において、R4bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R4bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R4bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R4bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R4bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(VII)において、R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R5aおよびR5bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R5aは、水素である。ある特定の実施形態において、R5aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R5bは、水素である。ある特定の実施形態において、R5bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R5bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R5bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R5bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R5bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
式(VII)において、R6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−NHおよびNから選択される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで置換される。ある特定の実施形態において、R6aおよびR6bの1つは、必要に応じて置換されているC1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、ハロゲンで置換される。
ある特定の実施形態において、R6aは、水素である。ある特定の実施形態において、R6aは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6aは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6aは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6aは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6aは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、R6bは、水素である。ある特定の実施形態において、R6bは、−OHである。ある特定の実施形態において、R6bは、NHまたはNである。ある特定の実施形態において、R6bは、−CH=CHである。ある特定の実施形態において、R6bは、C1−2アルキルである。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OHで置換されている。ある特定の実施形態において、R6bは、置換C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−NHまたはNで置換されている。
ある特定の実施形態において、mは、0である。ある特定の実施形態において、mは、1である。ある特定の実施形態において、nは、0である。ある特定の実施形態において、nは、1である。
式(VII)において、Rは、水素またはフルオロである。ある特定の実施形態において、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、Rは、フルオロである。
式(VII)において、Xは、O、SまたはNHである。ある特定の実施形態において、Xは、Oである。ある特定の実施形態において、Xは、Sである。ある特定の実施形態において、Xは、NHである。
式(VII)において、Lは、必要に応じて置換されているポリアミンである。ある特定の実施形態において、Lは、ポリアミンである。ある特定の実施形態において、Lは、−NH−(CH−NH−(CH−NH−(CH−NH−であり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、Lは、−NH−(CH−NH−(CH−NH−であり;nは、独立して、2〜4の数である。ある特定の実施形態において、Lは、−NH−(CH−NH−であり;nは、独立して、2〜4の数である。
本開示は、表9および10に示されるような化合物、ならびに実施形態の方法におけるそれらの使用を提供する。
本開示は、以下の式の化合物および実施形態の方法におけるそれらの使用を提供する。
Figure 0006113185
本開示は、以下の式の化合物および実施形態の方法におけるそれらの使用を提供する。
Figure 0006113185
Figure 0006113185
Figure 0006113185
本開示は、以下の式の化合物および実施形態の方法におけるそれらの使用を提供する。
Figure 0006113185
本開示は、以下の式の化合物および実施形態の方法におけるそれらの使用を提供する。
Figure 0006113185
Figure 0006113185
Figure 0006113185
本開示は、以下の式の化合物および実施形態の方法におけるそれらの使用を提供する。
Figure 0006113185
式(I)〜(IX)の化合物は、薬学的に許容され得る塩として調製され得、そして/または製剤化され得る。薬学的に許容され得る塩は、遊離塩基形態の化合物の無毒性塩であり、この化合物は、前記遊離塩基の所望の薬理学的活性を有する。これらの塩は、無機酸または有機酸から得られ得る。薬学的に許容され得る塩の非限定的な例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、プロピルスルホン酸塩、ベシル酸塩、キシレンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩およびマンデル酸塩が挙げられる。他の好適な薬学的に許容され得る塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th Edition,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985に見られる。
塩基性窒素を含む式(I)〜(IX)のいずれか1つの化合物の場合、薬学的に許容され得る塩は、当該分野において利用可能な任意の好適な方法、例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、ホウ酸、およびリン酸など)または有機酸(例えば、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸、乳酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、イセチオン酸、コハク酸、吉草酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸またはガラクツロン酸)、アルファ−ヒドロキシ酸(例えば、マンデル酸、クエン酸または酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、ナフトエ酸または桂皮酸)、スルホン酸(例えば、ラウリルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはエタンスルホン酸))または本明細書中に例として与えられる酸などの酸の任意の適合性の混合物、ならびにこの技術における通常の技術レベルに照らして等価物または許容され得る代替物とみなされる他の任意の酸およびそれらの混合物による遊離塩基の処理によって調製され得る。
G. 化合物の合成
実施形態は、主題の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物もしくは立体異性体を調製するのに有用なプロセスおよび中間体にも関する。
開示される化合物の合成に有用な一般に知られている化学合成スキームおよび条件を提供している多くの一般的な参考文献が入手可能である(例えば、Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,Fifth Edition,Wiley−Interscience,2001を参照のこと)。
本明細書中に記載されるような化合物は、当該分野で公知の手段(クロマトグラフィー手段、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、分取薄層クロマトグラフィー、フラッシュカラムクロマトグラフィーおよびイオン交換クロマトグラフィーを含む)のいずれかによって精製され得る。任意の好適な固定相(順相および逆相、ならびにイオン性樹脂を含む)を使用することができる。最も代表的には、開示される化合物は、シリカゲルおよび/またはアルミナクロマトグラフィーによって精製される。例えば、Introduction to Modern Liquid Chromatography,2nd ed.,ed.L.R.Snyder and J.J.Kirkland,John Wiley and Sons,1979;およびThin Layer Chromatography,E.Stahl(ed.),Springer−Verlag,New York,1969を参照のこと。
主題の化合物を調製するためのプロセスのいずれかにおいて、関係している分子のいずれかにおける感受性基または反応基を保護することが、必要である場合および/または望ましい場合がある。これは、標準的な研究(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis,”4th ed.,Wiley,New York 2006)に記載されているような従来の保護基を用いて達成され得る。保護基は、好都合なその後の段階において、当該分野で公知の方法を使用して除去され得る。
実施形態の方法において有用な例示的な化学的実体は、本明細書中の一般的な調製のための例示的合成スキームおよび以下の特定の実施例を参照することによって説明される。当業者は、本明細書中の様々な化合物を得るために、最終的に望ましい置換基が、反応スキームを通じて、必要に応じて保護ありまたはなしで保有されることにより、所望の生成物が得られるように、出発物質が適切に選択され得ることを認識する。あるいは、最終的に望ましい置換基の代わりに、反応スキームを通じて保有され、必要に応じて所望の置換基で置き換えられ得る、好適な基を使用することが必要である場合または望ましい場合がある。さらに、当業者は、下記スキームに示される変換が、特定のペンダント基の官能基に適合する任意の順序で行われ得ることを認識するだろう。一般的なスキームに示される反応の各々は、好ましくは、約0℃から使用される有機溶媒の還流温度までの温度において行われる。別段特定されない限り、変数は、式(I)を参照して上で定義されたとおりである。
本開示の化合物の代表的な合成は、下記スキームおよび以下の特定の実施例に記載される。
スキーム1は、実施形態の化合物の代表的な合成を示している。
Figure 0006113185
スキーム1において、化合物1−Aは、商業的に入手可能であるか、または当業者によって合成され得る。化合物1−Aにおいて、Yは、脱離基である。ある特定の場合において、Yは、クロロなどのハロゲンである。化合物1−Aは、塩基の存在下でR−(+)−炭酸プロピレンと反応することにより、化合物1−Bを形成する。スキーム1において、炭酸プロピレンは、R−(+)−立体化学で示されている。しかしながら、その立体化学は、代表的な目的のために示されている。炭酸プロピレンに対する他の立体化学またはラセミ混合物もまた、この反応スキームにおいて使用することができる。
引き続きスキーム1を参照して、化合物1−Bは、ホスホニル化剤(phosphonylating agent)と反応して、化合物1−Cを形成する。そのホスホニル化反応は、リチウムtert−ブトキシドなどの強塩基の存在下で進み得る。化合物1−Cにおいて、Rは、アルキル基(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。次いで、ホスホナート基上のアルキル基が除去されることにより、化合物1−Dが生成される。アルキル基を除去する条件は、ホスホナート上のアルキル保護基を除去する標準的な反応を含む。好適な条件としては、酸加水分解、TMSBr、LiBrまたは水酸化アンモニウムを用いた反応が挙げられる。
引き続きスキーム1を参照して、化合物1−Dの脱離基Yをヘテロ原子に変換することにより、化合物1−Eが得られる。化合物1−Dを化合物1−Eに変換する好適な条件としては、加水分解(例えば、酸性溶液中での加熱)が挙げられる。
次いで、化合物1−Eのホスフェート基をアルキル化することにより、化合物1−Fを形成する。スキーム1において、代表的な目的のために、アルキル化試薬が、部分−CH−O−C(O)−ORを化合物1−E上に付加する。ある特定の実施形態において、Rは、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピル)である。化合物1−Eのアルキル化のための好適な条件としては、トリエチルアミンおよびTBAFなどの塩基を使用した塩基性条件での反応が挙げられる。
実施形態の化合物を合成する実験手順の例は、以下のとおりである。部分−O−CH−P(O)(OH)を含む1ミリモルのホスホナート化合物を、共蒸発によって乾燥し、30mLのNMPに懸濁させた。1当量の臭化テトラブチルアンモニウム、4当量のトリエチルアミンおよび5当量のクロロメチルイソプロピルカーボネート(Santa Cruz Biotechnology,Santa Cruz,CA)を加え、その反応混合物を50℃に5時間加熱した。冷却した後、塩化メチレンを加え、その溶液をブラインで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥した後、有機相を約30mlまで蒸発させた。シクロヘキサンおよびヘキサンとの摩砕によってNMPを除去した。固体残渣を、15パーセントメタノールを含む塩化メチレンでのシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。
その生成物は、HPLC C18カラム、50mM TEAアセテート、アセトニトリル、勾配が20〜90パーセントのアセトニトリルを使用しても精製することができる。
スキーム2は、実施形態の化合物の代表的な合成を示している。
Figure 0006113185
スキーム2において、化合物2−Aは、スキーム1に示したように合成され得る。化合物2−Aは、カルボニルジイミダゾールと反応することにより、イミダゾール部分を含む化合物2−Bが形成される。イミダゾール部分を脱離基として用いて、化合物2−Bは、アミノ化合物と反応することにより、化合物2−Cが形成され得る。代表的な目的のために、スキーム2は、化合物2−Cを形成するためのスペルミンまたはスペルミジンとの反応を示している。しかしながら、任意の好適なアミノ化合物をスキーム2において使用することができる。
スキーム3は、実施形態の化合物の代表的な合成を示している。
Figure 0006113185
スキーム3は、非環式ヌクレオシドホスホナート化合物の合成を示している。スキーム3において、Rは、アルキル基であり;X、XおよびXは、脱離基である。脱離基の例としては、ハロゲン化物、アリールスルホネート、アルキルスルホネートおよびペルフルオロアルキルスルホネートが挙げられる。
スキーム3に関して、化合物3−Aは、パラホルムアルデヒドと反応することにより、化合物3−Bを形成する。トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で反応が生じ得る。化合物3−Bは、2つの脱離基を有するメチルプロペン誘導体と反応する。第1の反応において、上記脱離基の1つが、化合物3−Bのヒドロキシル基によって置換されることにより、化合物3−Cが形成される。第2の反応において、化合物3−C上の脱離基は、プリン誘導体のアミノ基と反応することにより、化合物3−Dが形成される。次いで、化合物3−Dの脱離基が、ヘテロ原子に変換されることにより、化合物3−Eが得られる。化合物3−Dを化合物3−Eに変換する好適な条件としては、脱離基がハロゲンであるとき、加水分解(例えば、酸性溶液中での加熱)が挙げられる。次いで、化合物3−Eのアルキル基が除去されることにより、化合物3−Fが形成される。ホスホナートからアルキル基を除去する好適な条件としては、TMS−Brの使用が挙げられる。
スキーム4は、実施形態の化合物の代表的な合成を示している。
Figure 0006113185
スキーム4において、−X−CH−は、本明細書中の式における−W−CH(R)−C(R5a)(CR5b)−または−W−CH(R)−C(R5a)(CR5b)−C(R6a)(CR6b)−の代表である。
スキーム4に関して、方法Aは、中間体としてイミダゾリル誘導体を使用する非環式ヌクレオシドホスホナートポリアミン化合物の合成を示している。方法Aにおいて、非環式ヌクレオシドホスホナート遊離酸である化合物4−Aは、カルボニルジイミダゾールと反応することにより、化合物4−Bを形成する。カルボニルジイミダゾールとの反応に対する条件としては、外界温度における適切な溶媒中の反応が挙げられる。次いで、化合物4−Bが、ポリアミンと反応することにより、化合物4−Dが生成される。上記ポリアミンのアミノ基は、イミダゾール部分を置換し得る。ポリアミンとの反応に対する条件としては、外界温度における適切な溶媒中の反応が挙げられる。
引き続きスキーム4を参照して、方法Bは、中間体としてピリジンイミニウム誘導体を使用する非環式ヌクレオシドホスホナートポリアミン化合物の合成を示している。方法Bにおいて、非環式ヌクレオシドホスホナート遊離酸である化合物4−Aは、4−ジメチルアミノピリジン(dimethyaminopyridine)(DMAP)と反応することにより、化合物4−Cを形成する。DMAPとの反応に対する条件としては、外界温度から加熱温度における適切な溶媒中での塩基との反応が挙げられる。好適な塩基の例は、トリフェニルホスフィンである。次いで、化合物4−Cが、ポリアミンと反応することにより、化合物4−Dが生成される。上記ポリアミンのアミノ基は、ピリジンイミニウム部分と置換し得る。ポリアミンとの反応に対する条件としては、外界温度における適切な溶媒中の反応が挙げられる。
スキーム5は、実施形態の化合物の代表的な合成を示している。
Figure 0006113185
スキーム5において、−X−CH−は、本明細書中の式における−W−CH(R)−C(R5a)(CR5b)−または−W−CH(R)−C(R5a)(CR5b)−C(R6a)(CR6b)−の代表である。スキーム5において、Yは、本明細書中の化合物のホスホナート基上の置換基の一部の代表である。
スキーム5に関して、方法Cは、非環式ヌクレオシドホスホナートポリアミン化合物と非環式ビスヌクレオシドホスホナートポリアミン化合物の両方の合成を示している。方法Cにおいて、カップリング試薬を使用することで、両方の化合物が生じ得る。スキーム5において、化合物5−Aが、カップリング試薬の存在下でポリアミンと反応することにより、化合物5−Bおよび5−Cが形成される。好適なカップリング試薬としては、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロ−ホスフェート(BOP)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、無水1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド(EDC)などが挙げられる。
H. 異性体、塩、溶媒和化合物、保護された形態およびプロドラッグ
ある特定の化合物は、1つもしくは複数の特定の幾何異性体形態、光学異性体形態、鏡像異性体形態、ジアステレオ異性体形態、エピ異性体形態、立体異性体形態、互変異性体形態、立体配座形態またはアノマー形態(cisおよびtrans型;EおよびZ型;c、tおよびr型;エンドおよびエキソ型;R、Sおよびメソ型;DおよびL型;(+)および(−)型;ケト、エノールおよびエノレート型;シンおよびアンチ型;シンクリナル(synclinal)およびアンチクリナル(anticlinal)型;アルファおよびベータ型;アキシャルおよびエクアトリアル型;船、椅子、ツイスト、封筒および半椅子型;ならびにそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない)として存在し得る(これらは、本明細書中以後、集合的に「異性体(isomers)」(または「異性体形態(isomeric forms)」)と称される)。
互変異性体形態に対する下記記述を除いて、構造(structural)(または構造(constitutional))異性体(すなわち、単に空間における原子の位置ではなく、原子間の結合が異なる異性体)が、本明細書中で使用される用語「異性体」から明確に除外されることに注意されたい。例えば、メトキシ基である−OCHに対する言及は、その構造異性体であるヒドロキシメチル基−CHOHに対する言及と解釈されるべきでない。同様に、オルト−クロロフェニルに対する言及は、その構造異性体であるメタ−クロロフェニルに対する言及と解釈されるべきでない。しかしながら、あるクラスの構造に対する言及は、そのクラスに含まれる構造異性体形態を正しく含み得る(例えば、C1−7アルキルは、n−プロピルおよびiso−プロピルを含み;ブチルは、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルを含み;メトキシフェニルは、オルト−メトキシフェニル、メタ−メトキシフェニルおよびパラ−メトキシフェニルを含む)。
上記の除外は、例えば、以下の互変異性体対:ケト/エノール(下に図示される)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、N−ニトロソ/ヒドロキシアゾおよびニトロ/アシ−ニトロにおけるような、互変異性体形態、例えば、ケト形態、エノール形態およびエノレート形態には関係ない。
1つもしくは複数の同位体置換を有する化合物は、用語「異性体」に明確に含まれることに注意されたい。例えば、Hは、任意の同位体形態(H、H(D)およびH(T)を含む)であり得る;Cは、任意の同位体形態(12C、13Cおよび14Cを含む)であり得る;Oは、任意の同位体形態(16Oおよび18Oを含む)であり得る;など。
別段特定されない限り、特定の化合物に対する言及は、全てのそのような異性体形態(ラセミおよび他のそれらの混合物を含む)を含む。そのような異性体形態の調製(例えば、不斉合成)および分離(例えば、分別結晶およびクロマトグラフィー手段)のための方法は、当該分野で公知であるか、または本明細書中で教示される方法を公知の様式に適応させることによって容易に得られる。
別段特定されない限り、特定の化合物に対する言及は、例えば、下に記述されるような、そのイオン形態、塩形態、溶媒和化合物(例えば、水和物)形態、保護された形態およびプロドラッグも含む。
活性な化合物の対応する塩、例えば、薬学的に許容され得る塩を調製すること、精製すること、および/または取り扱うことが、好都合である場合または望ましい場合がある。薬学的に許容され得る塩の例は、Bergeら、1977,“Pharmaceutically Acceptable Salts,”J.Pharm.Sci.,Vol.66,pp.1 19において記述されている。
例えば、上記化合物が、アニオンであるか、またはアニオンであり得る官能基を有する(例えば、−COOHが−COOであり得る)場合、好適なカチオンを用いて塩が形成され得る。好適な無機カチオンの例としては、アルカリ金属イオン(例えば、NaおよびK)、アルカリ土類カチオン(例えば、Ca2+およびMg2+)および他のカチオン(例えば、Al+3)が挙げられるが、これらに限定されない。好適な有機カチオンの例としては、アンモニウムイオン(すなわち、NH )および置換アンモニウムイオン(例えば、NH、NH 、NHR 、NR )が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの好適な置換アンモニウムイオンの例は、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミンおよびトロメタミン、ならびにリジンおよびアルギニンなどのアミノ酸から得られる置換アンモニウムイオンである。通常の四級アンモニウムイオンの例は、N(CH である。
上記化合物が、カチオンであるか、またはカチオンであり得る官能基を有する(例えば、−NHが−NH であり得る)場合、好適なアニオンを用いて塩が形成され得る。好適な無機アニオンの例としては、以下の無機酸:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸および亜リン酸から得られる無機アニオンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な有機アニオンの例としては、以下の有機酸:酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸(gycolic)、ステアリン酸、パルミチン酸、乳酸、リンゴ酸、パモ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、安息香酸、桂皮酸、ピルビン酸、サリチル酸(salicyclic)、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸(acetyoxybenzoic)、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、吉草酸およびグルコン酸から得られる有機アニオンが挙げられるが、これらに限定されない。好適なポリマーアニオンの例としては、以下のポリマー酸:タンニン酸、カルボキシメチルセルロースから得られるポリマーアニオンが挙げられるが、これらに限定されない。
活性な化合物の対応する溶媒和化合物を調製すること、精製すること、および/または取り扱うことが、好都合である場合または望ましい場合がある。用語「溶媒和化合物」は、本明細書中で、従来の意味で使用され、溶質(例えば、活性な化合物、活性な化合物の塩)と溶媒との複合体を指す。溶媒が水である場合、その溶媒和化合物は、水和物、例えば、一水和物、二水和物、三水和物などと便利よく称され得る。
活性な化合物を化学的に保護された形態で調製すること、精製すること、および/または取り扱うことが、好都合である場合または望ましい場合がある。用語「化学的に保護された形態」は、本明細書中で使用されるとき、化合物中の1つもしくは複数の反応性官能基が、望ましくない化学反応から保護されている、すなわち、保護された基または保護基(マスク基またはマスキング基としても知られる)の形態である、化合物に関する。反応性官能基を保護することによって、他の保護されていない反応性官能基が関わる反応を、保護された基に影響を及ぼすことなく行うことができる;その保護基は、通常その後の工程において、その分子の残りの部分に実質的に影響を及ぼすことなく、除去され得る。例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(T.Green and P.Wuts,Wiley,1991)およびProtective Groups in Organic Synthesis(T.Green and P.Wuts;3rd Edition;John Wiley and Sons,1999)を参照のこと。
例えば、ヒドロキシ基は、エーテル(−OR)またはエステル(−OC(=O)R)、例えば、t−ブチルエーテル;ベンジルエーテル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)エーテルもしくはトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリルエーテルもしくはt−ブチルジメチルシリルエーテル;またはアセチルエステル(−OC(=O)CH,−OAc)として保護され得る。
例えば、アルデヒドまたはケトン基は、それぞれアセタールまたはケタールとして保護され得、ここで、カルボニル基(>C=O)は、例えば、第一級アルコールとの反応によって、ジエーテル(>C(OR))に変換される。そのアルデヒドまたはケトン基は、酸の存在下で大過剰の水を使用する加水分解によって容易に再生される。
例えば、アミン基は、例えば、アミド(−NRCO−R)またはウレタン(−NRCO−OR)、例えば、メチルアミド(−NHCO−CH);ベンジルオキシアミド(−NHCO−OCH,−NH−Cbz);t−ブトキシアミド(−NHCO−OC(CH,−NH−Boc);2−ビフェニル−2−プロポキシアミド(−NHCO−OC(CH,−NH−Bpoc)、9−フルオレニルメトキシアミド(−NH−Fmoc)、6−ニトロベラトリルオキシアミド(−NH−Nvoc)、2−トリメチルシリルエチルオキシアミド(−NH−Teoc)、2,2,2−トリクロロエチルオキシアミド(−NH−Troc)、アリルオキシアミド(−NH−Alloc)、2(−フェニルスルホニル)エチルオキシアミド(−NH−Psec);または好適な場合(例えば、環状アミン)において、ニトロキシドラジカル(>N−O・)として保護され得る。
例えば、カルボン酸基は、エステル、例えば、C1−7アルキルエステル(例えば、メチルエステル;t−ブチルエステル);C1−7ハロアルキルエステル(例えば、C1−7トリハロアルキルエステル);トリC1−7アルキルシリル−C1−7アルキルエステル;またはC5−20アリール−C1−7アルキルエステル(例えば、ベンジルエステル;ニトロベンジルエステル);またはアミド、例えば、メチルアミドとして保護され得る。
I. 薬学的組成物
本発明は、テロメア伸長を特異的かつ強力に阻害し得、それ故にテロメラーゼ陽性細胞(例えば、腫瘍細胞など)の増殖を阻害するために使用され得る化合物を提供する。皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)由来の細胞を含む非常に多種多様の癌細胞が、テロメラーゼ陽性であると示されてきた。
したがって、本明細書中に提供される化合物は、広範囲の悪性病変の処置において広く有用である。より重要なことに、本発明の化合物は、悪性細胞と正常細胞とを高度に識別する処置を提供する際に有効であり得、分裂細胞を無差別に殺滅する作用物質に依存する現在のほとんどの化学療法レジメンを用いたとき現れる有害な副作用の多くを回避する。ゆえに、本発明の1つの態様は、患者における癌を処置する方法であって、治療的に有効な用量の本発明の化合物を患者に投与する工程を含む、方法である。本発明の化合物は、他の癌処置アプローチ(原発腫瘍の外科的切除、化学療法剤および放射線処置を含む)と併用して使用され得る。
治療的用途の場合、本発明の化合物は、薬学的に許容され得るキャリアとともに治療有効量で製剤化される。1つもしくは複数の本発明の化合物は、任意の所与の製剤に含められ得る。薬学的キャリアは、固体であってもよいし、液体であってもよい。液体キャリアは、溶液、エマルジョン、懸濁液および加圧組成物の調製において使用され得る。本化合物は、薬学的に許容され得る固体、半固体または液体の賦形剤(これらは、活性成分に対するビヒクル、キャリアまたは媒体として作用する)に溶解させられるか、または懸濁させられるか、または希釈される。本化合物の非経口投与用液体キャリアの好適な例としては、水(添加物、例えば、セルロース誘導体、好ましくは、カルボキシメチルセルロースナトリウム溶液を含み得る)、リン酸緩衝食塩水溶液(PBS)、アルコール(1価アルコールおよび多価アルコール、例えば、グリコールを含む)およびその誘導体、ならびに油(例えば、分留やし油および落花生油)が挙げられる。上記液体キャリアは、他の好適な薬学的添加物を含み得、それらとしては、以下:可溶化剤、懸濁剤、乳化剤、緩衝剤、増粘剤、染料、粘度調節剤、保存剤、安定剤および容量オスモル濃度調節剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本化合物を非経口投与する場合、キャリアは、油性エステル(例えば、オレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピル)でもあり得る。滅菌されたキャリアが、非経口投与用の滅菌された液体形態組成物において有用である。
滅菌された液体薬学的組成物、溶液または懸濁液は、例えば、腹腔内注射、皮下注射によって、静脈内に、または局所的に使用され得る。本化合物はまた、血管内にまたは血管ステントを介して投与され得る。
加圧組成物用の液体キャリアは、ハロゲン化炭化水素または他の薬学的に許容され得る噴霧剤であり得る。そのような加圧組成物はまた、吸入を介した送達のために脂質で被包され得る。鼻腔内または気管支内の吸入または吸息による投与の場合、本化合物は、水性または部分的に水性の溶液に製剤化され得、次いでそれは、エアロゾルの形態で使用され得る。
本発明の組成物は、錠剤、丸剤、散剤、舐剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ剤、エアロゾル(固体として、または液体媒体中で)、例えば、最大10重量%の活性な化合物を含む軟膏、軟および硬ゼラチンカプセル、坐剤、滅菌された注射可能液剤、ならびに滅菌された包装散剤の形態でもあり得る。本化合物は、活性な化合物を含む薬学的に許容され得るビヒクルとの製剤化によって、液剤、クリームまたはローションとして局所的に投与され得る。好適な賦形剤またはキャリアのいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ剤およびメチルセルロースが挙げられる。前記製剤は、さらに、滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁剤;保存剤(例えば、ヒドロキシ安息香酸メチルおよびヒドロキシ安息香酸プロピル);甘味剤;および香味剤を含み得る。本発明の組成物は、当該分野で公知の手順を使用することによって患者に投与された後、活性成分の即時放出、持続放出または遅延放出を提供するように製剤化され得る。
製剤を調製するとき、他の構成要素と混和する前に、活性な凍結乾燥された化合物を粉砕して適切な粒径を得ることが必要であり得る。上記活性な化合物が、実質的に不溶性である場合、上記化合物は、通常、200メッシュ未満の粒径に粉砕される。上記活性な化合物が、実質的に水溶性である場合、通常、製剤中の実質的に均一な分布を提供するように粉砕することによって、粒径は調整される(例えば、約40メッシュ)。
本発明のこれらの薬学的組成物は、経口、直腸、経皮的、皮下、静脈内、筋肉内および鼻腔内を含む種々の経路によって投与され得る。これらの化合物は、注射可能な組成物と経口組成物の両方として有効である。そのような組成物は、薬学分野において周知の様式で調製され、少なくとも1つの活性な化合物を含む。いくつかの実施形態において、本発明の薬学的組成物は、任意の許容され得る剤形(dosage)(カプセル、錠剤、散剤または顆粒剤への製剤、および水または非水性媒体中の懸濁液または溶液としての製剤を含むがこれらに限定されない)で経口で投与され得る。本化合物を含む薬学的組成物および/または製剤は、キャリア、滑沢剤、希釈剤、増粘剤、香味剤、乳化剤、分散助剤または結合剤を含み得る。経口使用のための錠剤の場合、通常使用されるキャリアとしては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。概して、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も加えられる。カプセルの形態での経口投与の場合、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液が、経口使用に必要とされる場合、活性成分は、乳化剤および懸濁剤と混和される。所望であれば、ある特定の甘味剤、香味剤または着色剤も加えられ得る。
経口組成物として使用される場合、本発明の化合物(例えば、本明細書中に記載されるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物のいずれか)は、薬学的に許容され得る保護剤によって、胃における酸消化から保護され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内側の投与成分および外側の投与成分を含み得、後者は、前者を覆う外皮の形態である。それらの2つの成分は、胃における分解に耐え、内側の成分がインタクトな状態で十二指腸へと入ることまたは放出が遅延されることを可能にするように働く腸溶層によって隔離され得る。そのような腸溶層または腸溶コーティングのために種々の材料を使用することができ、そのような材料としては、いくつかのポリマー酸、ならびにシェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースのような材料とポリマー酸の混合物が挙げられる。
吸入または吸息用の組成物には、薬学的に許容され得る水性溶媒もしくは有機溶媒またはそれらの混合物での溶液および懸濁液、ならびに粉末が含まれる。その液体または固体の組成物は、前に記載されたような好適な薬学的に許容され得る賦形剤を含み得る。上記組成物は、局所的にまたは全身に作用させるために経口または経鼻呼吸経路によって投与され得る。薬学的に許容され得る溶媒中の組成物は、不活性なガスを使用することによって、霧状にされ得る。霧状にされた溶液は、噴霧デバイスから直接吸入され得るか、またはその噴霧デバイスは、フェイスマスクテントもしくは間欠的陽圧呼吸装置に取り付けられ得る。溶液、懸濁液または粉末の組成物はまた、製剤を適切な様式で送達するデバイスから、経口投与または経鼻投与され得る。
本発明の化合物は、細胞および組織への浸透に対して優れた特徴を有する一方で、それらは、さらに大きな利益をもたらすように製剤化されてもよい(例えば、リポソームキャリアで)。細胞取り込みを促進するリポソームの使用は、例えば、米国特許第4,897,355号および米国特許第4,394,448号に記載されている。数多くの刊行物が、リポソームの製剤化および調製を記載している。本化合物は、さらなる浸透促進剤(例えば、脂肪酸およびその誘導体を含む、上に記載された脂質部分の結合体化されていない形態)と混合することによっても製剤化され得る。例としては、オレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、ジカプレート、トリカプレート、レシンレエート(recinleate)、モノオレイン(1−モノオレオイル−rac−グリセロールとしても知られる)、ジラウリン、カプリル酸、アリキドン酸、グリセリル1−モノカプレート、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、アシルカルニチン、アシルコリン、モノグリセリドおよジグリセリドならびにそれらの生理学的に許容され得る塩(すなわち、オレイン酸塩、ラウリン酸塩、カプリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、リノール酸塩など)が挙げられる。
1種もしくは複数種の浸透促進剤を含む複合製剤が使用され得る。例えば、胆汁酸塩を脂肪酸とともに使用することにより、複合製剤を作製することができる。例示的な組み合わせとしては、カプリン酸ナトリウムまたはラウリン酸ナトリウム(通常、約0.5〜5%の濃度で使用される)と組み合わされるケノデオキシコール酸(CDCA)(通常、約0.5〜2%の濃度で使用される)が挙げられる。
本発明の化合物を含む薬学的組成物および/または製剤は、キレート剤、界面活性剤および非界面活性剤も含み得る。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)、クエン酸、サリチレート(例えば、サリチル酸ナトリウム、5−メトキシサリチレートおよびホモバニレート)、コラーゲンのN−アシル誘導体、ラウレス−9、ならびにベータ−ジケトン(エナミン)のN−アミノアシル誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテルおよびポリオキシエチレン−20−セチルエーテル;ならびにペルフルオロケミカル(perfluorochemical)エマルジョン(例えば、FC−43)が挙げられる。非界面活性剤としては、例えば、不飽和環状尿素、1−アルキルアザシクロ−アルカノン誘導体および1−アルケニルアザシクロ−アルカノン誘導体ならびに非ステロイド性抗炎症剤(例えば、ジクロフェナクナトリウム、インドメタシンおよびフェニルブタゾン)が挙げられる。
したがって、本発明の別の態様において、薬学的組成物を製剤化する方法が提供され、上記方法は、本明細書中に記載されるような化合物を提供する工程、および上記化合物を薬学的に許容され得る賦形剤と混和する工程を含む。好ましくは、上記化合物は、下で定義されるような薬学的純度で提供される。上記方法は、賦形剤の添加の前または後に、上記化合物に浸透促進剤を加える工程をさらに含み得る。
薬学的組成物は、代表的には、薬学的純度の基準に従う。薬学的調製物において活性成分として使用するために、本発明の化合物は、通常、混合物中に存在する他の反応性または潜在的に免疫原性の成分(これら成分は、上記混合物中で調製される)を除くように精製される。代表的には、核酸ベースの化合物が活性成分である場合に薬学的純度を達成するために、上記活性成分は、機能アッセイ、クロマトグラフィーまたはゲル電気泳動によって測定される場合、少なくとも約50%の均一性、より好ましくは、60%、70%、80%または90%の均一性で提供される。次いで、上記活性成分は、薬学的調製物を調製するために一般に認められている手順に従って医薬に配合される。したがって、本発明において、薬学的純度で化合物を提供する工程は、上記化合物が、少なくとも約50%の均一性、より好ましくは、少なくとも80%または90%の均一性で提供されることを必要とする。
薬学的組成物は、代表的には、単回用量または複数回用量の単位に等分され、包装される。本化合物による処置に対する投与所要量は、使用される特定の組成物、投与経路、表われている症状の重症度、化合物の形態および処置されている特定の被験体によって変わる。
組成物は、単位剤形で製剤化され得、各投与量は、約5mg〜約100mgまたは約100mg超、例えば、約1mg〜約5mg、1mg〜約10mg、約1mg〜約20mg、約1mg〜約30mg、約1mg〜約40mg、約1mg〜約50mg、約1mg〜約60mg、約1mg〜約70mg、約1mg〜約80mgまたは約1mg〜約90mg(始まりの値および終わりの値は範囲に含まれる)のいずれか(これらの値の間の任意の範囲を含む)の活性成分を含む。用語「単位剤形」とは、個体に対する単位投薬量として好適な物理的に分離した単位を指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤またはキャリアとともに、所望の治療効果をもたらすように計算された所定の量の活性な材料を含む。
本発明の薬学的組成物は、臨床的に望ましい結果を達成するのに有効な量で、製剤で被験体に投与され得る。癌を処置する場合、望ましい結果としては、腫瘍体積の減少(触診またはイメージング;例えば、X線撮影、放射性ヌクレオチドスキャン、CATスキャンまたはMRIによって測定されるような減少)、腫瘍の成長速度の減少、転移形成速度の減少(例えば、生検標本の組織化学的解析によって測定されるような減少)、生化学的マーカー(ESRなどの一般的なマーカーおよび血清PSAなどの腫瘍特異的マーカーを含む)の減少、および生活の質の改善(臨床的評価、例えば、Karnofskyスコアによって判断されるような改善)、進行するまでの時間の増加、無病生存期間(disease−free survival)の増加ならびに全生存期間(overall survival)の増加が挙げられる。
そのような効果を達成するために必要な、1用量あたりの化合物の量および投与回数は、疾患の徴候、処置されている患者の特徴および投与様式を含む多くの因子に応じて変わり得る。代表的には、製剤および投与経路は、本化合物の1μM〜1nMという局所濃度を疾患部位に提供する。一般に、本化合物は、いかなる有害性(harmful)副作用も有害な(deleterious)副作用も引き起こさずに有効な結果をもたらす濃度で投与される。そのような濃度は、単一の単位用量の投与、または好都合なサブ単位に分割した用量を1日を通して好適な間隔で投与することによって、達成され得る。本発明の化合物は、広い投与量範囲にわたって有効であり、通常、治療有効量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、関連する状況(処置される状態、選択される投与経路、投与される実際の化合物、個別の患者の年齢、体重および応答、ならびにその患者の症状の重症度などを含む)に照らして、医師が決定することになることが理解される。
IV. 方法
本明細書で提供されるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物のいずれか(例えば、薬学的組成物中の化合物)は、テロメアの長さの制御不全に関連する疾患状態を調節するのに有用である。いくつかの実施形態において、テロメアの長さの制御不全に関連する疾患状態は、テロメラーゼの発現増加もしくは活性上昇または細胞成長に関連する細胞増殖性障害である。他の実施形態において、細胞増殖性障害は、癌である。
A. テロメア伸長を阻害するための方法およびテロメア伸長阻害アッセイ
本発明の結合体は、テロメア伸長および/またはテロメラーゼ活性を有する細胞の増殖を阻害するためまたは減少させるために使用され得る。これらの文脈において、テロメア延長または細胞増殖の阻害または減少とは、酵素または細胞がその結合体で処理されていないコントロール実験と比べて、より低いレベルの測定された長さまたは活性を指す。特定の実施形態において、測定された長さまたは活性の阻害または減少は、少なくとも10%の減少または阻害である。当業者は、測定された長さまたは活性の少なくとも20%、50%、75%、90%または100%の減少または阻害が、特定の用途に対して好ましい場合があることを認識する。本発明の化合物がテロメア伸長を阻害する能力は、無細胞アッセイ(生化学的アッセイと称される)および細胞において測定され得る。
したがって、細胞におけるテロメア伸長を阻害するための方法が、本明細書中に提供される。1つの実施形態において、上記方法は、本明細書中に記載されるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物のいずれか(薬学的組成物のいずれかを含む)と細胞を接触させる工程を含む。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
細胞におけるテロメアの長さを短縮するための方法も本明細書中に提供される。1つの実施形態において、上記方法は、本明細書中に記載されるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物のいずれか(薬学的組成物のいずれかを含む)と細胞を接触させる工程を含む。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
テロメア伸長の阻害を測定するための方法および化合物の阻害活性を測定するためのそのような方法の使用が、本明細書中に記載される。例えば、TRAPアッセイは、細胞抽出物系においてテロメラーゼ活性を測定するための標準的なアッセイ方法であり、テロメラーゼを阻害する化合物の探索において広く使用されている(Kimら、Science 266:2011,1997;Weinrichら、Nature Genetics 17:498,1997)。そのTRAPアッセイは、テロメラーゼ基質またはプライマーへのヌクレオチド付加によって形成された伸長産物(ポリヌクレオチド)に組み込まれた放射性ヌクレオチドの量を測定する。組み込まれた放射能は、放射性産物が分離されたゲルに曝露された検出スクリーン(例えば、Phosphorimagerスクリーン)上のバンドの強度として測定され得る。TRAPアッセイは、米国特許第5,629,154号、同第5,837,453号および同第5,863,726号にも詳細に記載されており、テロメラーゼ阻害性化合物の活性の試験におけるその使用は、WO01/18015を含む様々な刊行物に記載されている。さらに、テロメラーゼ活性を測定するための研究目的の以下のキットが、商業的に入手可能である:TRAPeze(登録商標)XK Telomerase Detection Kit(Cat.s7707;Intergen Co.,Purchase NY);およびTeloTAGGG Telomerase PCR ELISA plus(Cat.2,013,89;Roche Diagnostics,Indianapolis IN)。TRAPアッセイは、テロメラーゼ活性の阻害ではなく、テロメア伸長の阻害を測定するために使用され得る。本化合物が、テロメラーゼ基質またはプライマーへのヌクレオチド付加によって形成される伸長産物に組み込まれる場合、本化合物は、その伸長産物にさらなるヌクレオチドが付加され得ないように、その伸長産物を停止するかまたは「キャップする」。この方法において、その伸長産物は、本化合物を越えて伸長されず、その伸長産物は、種々の長さの伸長産物のラダーではなく、ゲル上の単なる非常に短いバンドでしかない。
化合物が生化学的アッセイにおいてテロメア伸長を阻害する能力を測定するための別のプロトコルは、直接的な(PCRに基づかない)無細胞テロメラーゼアッセイ(「Flashplateアッセイ」と称される)であり、それは、Asaiら、Cancer Research,63:3931−3939(2003)に記載されている。
本発明の化合物が細胞におけるテロメア伸長を阻害する能力は、テロメラーゼを発現している細胞と上記化合物を規定の時間にわたってインキュベートし、次いで、上記細胞におけるテロメアの長さを測定することによって、測定され得る。そのようなアッセイに適したテロメラーゼ発現腫瘍細胞系としては、HME50−5Eヒト乳房上皮細胞(Dr.Jerry Shay,University of Texas Southwestern Medical Centerによって提供されたもの)、卵巣腫瘍細胞系OVCAR−5(MIISB,Milan)およびSK−OV−3(American Type Culture Collection,ATCC)、ヒト腎臓癌腫Caki−1細胞(Japanese Collection of Research Bioresources,JCRB)、ヒト肺癌腫1549細胞(ATCC)、ヒト類表皮癌種A431細胞(JCRB)ならびにヒト前立腺癌DU145細胞(ATCC)が挙げられる。
B. 細胞増殖アッセイ
本発明の化合物の重要な治療的用途は、テロメラーゼを発現している細胞、特に、腫瘍細胞の成長の阻害である。細胞におけるテロメア伸長を阻害する本発明の化合物は、テロメラーゼ陽性細胞系において危機を誘導し、細胞成長の休止および細胞死をもたらす。しかしながら、重要なことに、テロメラーゼを発現していない正常なヒト細胞(例えば、線維芽細胞起源のBJ細胞)では、本発明の化合物での処置によって危機も他の毒性も誘導されない。本化合物が腫瘍細胞の成長を特異的に阻害する能力は、腫瘍細胞系を使用してインビトロで、または異種移植動物モデルにおいてインビボで、アッセイされ得る。
そのような成長曲線アッセイに対する好ましいプロトコルは、Asaiら(2003)に記載されている短期細胞生死判別アッセイである。治療的用途に本発明の化合物を選択する際、上記化合物が、約10μM未満の濃度で、テロメラーゼを発現していない正常細胞において有意な細胞傷害作用をもたらさないことが好ましい。
本発明の化合物が腫瘍細胞の成長をインビボで阻害する能力は、ヒト腫瘍の確立された異種移植モデル(ここで、試験化合物が、腫瘍部位に直接、または全身に投与され、その腫瘍の成長が物理的測定によって追跡される)を使用して確認され得る。本発明の化合物で処置された動物は、最初の投薬後のある期間にわたって、平均して増大し得る腫瘍体積を有すると予想されるが、処置を続けると体積が小さくなり始める。対照的に、未処置のコントロールマウスの腫瘍体積は、増大し続けると予想される。好適なインビボ腫瘍異種移植アッセイの好ましい例は、Asaiら(2003)に記載されている。他の例は、Scorskiら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94:3966−3971(1997)およびDammら、EMBO J.,20:6958−6968(2001)に記載されている。
C. 細胞増殖性障害
「増殖性障害」は、細胞が正常な組織成長よりも速く増殖する任意の細胞障害である。したがって、「増殖性細胞」は、正常な細胞よりも速く増殖している細胞である。その増殖性障害は、新生物を含むが、これに限定されない。「新生物」は、通常、細胞増殖によって正常な組織成長よりも速く成長する独特な塊を形成する異常な組織成長である。新生物は、正常な組織との構造的構成および機能的協調の部分的または完全な喪失を示す。これらは、3つの主要なタイプに広く分類され得る。上皮の構造から生じる悪性新生物は、癌腫と呼ばれ、結合組織(例えば、筋肉、軟骨、脂肪または骨)が起源である悪性新生物は、肉腫と呼ばれ、免疫系の成分を含む造血(hematopoetic)構造(血液細胞の形成に関係する構造)に影響を及ぼす悪性腫瘍は、白血病およびリンパ腫と呼ばれる。腫瘍は、癌という疾患の新生物成長である。本明細書中で使用されるとき、「腫瘍」とも称される新生物は、造血性新生物ならびに固形新生物を包含することが意図されている。他の増殖性障害としては、神経線維腫症が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書中に提供されるテロメア伸長を阻害するのに有用なもの(例えば、薬学的組成物中のもの)は、細胞におけるテロメアの長さの制御不全に関連する疾患状態を調節するのに有用である。テロメラーゼは、複数の生物学的および生理学的機能(例えば、細胞増殖および細胞生存を含む)に関わる。いくつかの実施形態において、細胞増殖性障害は、テロメラーゼの発現増加もしくは活性上昇または細胞成長あるいはその両方に関連する。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖は、癌である。
本明細書中に記載される方法は、固形腫瘍(例えば、進行した固形腫瘍)を処置するのにも有用である。いくつかの実施形態において、肺癌(例えば、非小細胞肺癌(NSCLC、例えば、進行したNSCLC)、小細胞肺癌(SCLC、例えば、進行したSCLC)および肺における進行した固形腫瘍悪性腫瘍を含む)を処置する方法が提供される。いくつかの実施形態において、卵巣癌、頭頸部癌、胃悪性腫瘍、黒色腫(転移性黒色腫および悪性黒色腫を含む)、卵巣癌、直腸結腸癌および膵癌のいずれかを処置する方法が提供される。
いくつかの実施形態において、上記方法は、以下の、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、白血病、濾胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫および急性骨髄性白血病のうちの1つもしくは複数を処置するのに有用である。
いくつかの実施形態において、上記疾患は、以下の、基底細胞癌腫、髄芽腫、神経膠芽腫、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病、膵癌、肺癌(小細胞肺癌および非小細胞肺癌)、食道癌、胃癌、胆道(billary)癌、前立腺癌、肝臓癌、肝細胞癌、消化器癌、胃癌および卵巣癌および膀胱癌のうちのいずれか1つの癌である。いくつかの実施形態において、癌は、膵管腺癌、結腸腺癌および卵巣嚢胞腺癌からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、癌は、膵管腺癌である。いくつかの実施形態において、癌は、灌流が不十分でありかつ/または血管新生化が不十分である、腫瘍である。
いくつかの実施形態において、癌は、膵癌(例えば、膵腺癌、膵腺扁平上皮癌腫、膵扁平上皮癌腫および膵巨細胞癌腫を含む)である。いくつかの実施形態において、膵癌は、外分泌膵癌である。いくつかの実施形態において、膵癌は、内分泌膵癌(例えば、島細胞癌腫)である。いくつかの実施形態において、膵癌は、進行した転移性膵癌である。
本発明の方法によって処置され得る癌の他の例としては、副腎皮質癌腫、原因不明性骨髄様化生(agnogenic myeloid metaplasia)、AIDS関連癌(例えば、AIDS関連リンパ腫)、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫(例えば、小脳および大脳)、基底細胞癌腫、胆管癌(例えば、肝臓外)、膀胱癌、骨癌(骨肉腫および悪性線維性組織球腫)、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、脳幹神経膠腫、小脳または大脳星状細胞腫(例えば、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化(悪性)星状細胞腫)、悪性神経膠腫、上衣腫、乏突起膠腫(oligodenglioma)、髄膜腫、頭蓋咽頭腫、血管芽腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視床下部性視路神経膠腫および神経膠芽腫)、乳癌、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍(例えば、消化管カルチノイド腫瘍)、原発不明癌(cancer of unknown primary)、中枢神経系リンパ腫、子宮頸癌、結腸癌、直腸結腸癌、慢性骨髄増殖性障害、子宮体癌(例えば、子宮癌)、上衣腫、食道癌、ユーイングファミリー腫瘍、眼癌(例えば、眼球内黒色腫および網膜芽細胞腫)、胆嚢癌、胃(gastric)(胃(stomach))癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞性腫瘍(例えば、頭蓋外、性腺外、卵巣)、妊娠性絨毛性腫瘍、頭頸部癌、肝細胞(肝臓)癌(例えば、肝臓癌腫および肝細胞腫(heptoma))、下咽頭癌、島細胞癌腫(膵内分泌部)、喉頭癌、喉頭癌、白血病、口唇口腔癌、口腔癌、肝臓癌、肺癌(例えば、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌および肺扁平上皮癌腫)、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)、髄芽腫、卵巣癌、中皮腫、転移性扁平上皮頸部癌、口腔癌、多発性内分泌腫瘍症候群、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、鼻腔副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、神経内分泌癌、中咽頭癌、卵巣癌(例えば、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍)、膵癌、副甲状腺癌、陰茎癌、腹膜癌、咽頭癌、褐色細胞腫、松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、胸膜肺芽、リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫(小膠細胞腫)、肺リンパ管筋腫症、直腸癌、腎癌、腎盂尿管癌(移行上皮癌)、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌(例えば、非黒色腫(例えば、扁平上皮癌腫)、黒色腫およびメルケル細胞癌腫)、小腸癌、扁平上皮細胞癌、精巣癌、咽喉癌、胸腺腫および胸腺癌腫、甲状腺癌、結節性硬化症、尿道癌、膣癌、外陰癌、ウィルムス腫瘍および移植後リンパ球増殖障害(PTLD)、母斑症に伴う異常な血管増殖、浮腫(例えば、脳腫瘍に伴う浮腫)、ならびにメイグス症候群が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、癌は、固形腫瘍(例えば、進行した固形腫瘍)である。固形腫瘍としては、肉腫および癌腫、例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫(endotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫(lymphangioendotheliosarcoma)、カポジ肉腫、軟部組織肉腫、子宮サクロノーマシノビオーマ(uterine sacronomasynovioma)、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌腫、膵癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌腫、基底細胞癌腫、腺癌、汗腺癌腫、皮脂腺癌腫、乳頭状癌腫、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌腫、気管支原性癌腫、腎細胞癌腫(例えば、腺癌、腎明細胞癌腫、乳頭状腎細胞癌腫、色素嫌性腎細胞癌腫、集合管腎細胞癌腫、腎顆粒細胞癌腫(granular renal cell carcinoma)、混合腎顆粒細胞癌腫(mixed granular renal cell carcinoma)、腎血管筋脂肪腫または腎紡錘細胞癌腫(spindle renal cell carcinoma)を含む)、肝細胞腫、胆管癌腫、絨毛癌腫、セミノーマ、胎児性癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣腫瘍、肺癌腫、小細胞肺癌腫、膀胱癌腫、上皮癌腫、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起膠腫、髄膜腫(menangioma)、黒色腫、神経芽細胞腫および網膜芽細胞腫が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)は、B細胞新生物である。B細胞新生物の例としては、前駆B細胞新生物(例えば、前駆Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫)および末梢B細胞新生物(例えば、B細胞慢性リンパ性白血病/前リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ種(小リンパ球性(SL)NHL)、リンパ形質細胞性リンパ腫/免疫細胞腫(immunocytoma)、マントル細胞(mantel cell)リンパ腫、濾胞中心リンパ腫、濾胞性リンパ腫(例えば、細胞学的グレード:I(小細胞)、II(小細胞および大細胞混合型)、III(大細胞)および/またはサブタイプ:びまん性および主に小細胞型)、低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)、中悪性度/濾胞性NHL、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、節外性(例えば、MALT型+/−単球様B細胞)および/または結節性(例えば、+/−単球様B細胞))、脾臓周辺帯リンパ腫(例えば、+/−有毛リンパ球)、ヘアリーセル白血病、形質細胞腫/形質細胞骨髄腫(例えば、骨髄腫および多発性骨髄腫)、びまん性大細胞型リンパ腫(例えば、縦隔原発(胸腺)B細胞リンパ腫)、中悪性度びまん性NHL、バーキットリンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫、バーキット様高悪性度免疫芽球性NHL、高悪性度リンパ芽球性NHL、高悪性度非切れ込み小細胞NHL、巨大病変(bulky disease)NHL、AIDS関連リンパ腫およびワルデンシュトレームマクログロブリン血症)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)は、T細胞新生物および/または推定NK細胞新生物である。T細胞新生物および/または推定NK細胞新生物の例としては、前駆T細胞新生物(前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病)ならびに末梢T細胞およびNK細胞新生物(例えば、T細胞慢性リンパ性白血病/前リンパ球性白血病および大顆粒リンパ球白血病(LGL)(例えば、T細胞型および/またはNK細胞型)、皮膚T細胞性リンパ腫(例えば、菌状息肉腫/セザリー症候群)、原発T細胞リンパ腫(不特定)(例えば、細胞学的カテゴリー(例えば、中型細胞、中および大細胞混合型)、大細胞、リンパ類上皮(lymphoepitheloid)細胞、サブタイプ肝脾γδT細胞リンパ腫および皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫)、血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫(AILD)、血管中心性リンパ腫、腸管T細胞リンパ腫(例えば、+/−腸疾患関連)、成人T細胞リンパ腫/白血病(ATL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)(例えば、CD30+、T細胞型およびヌル細胞型)、未分化大細胞リンパ腫およびホジキンリンパ腫)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)は、ホジキン病である。例えば、ホジキン病は、リンパ球優位型、結節硬化型、混合細胞型、リンパ球減少型および/またはリンパ球豊富型であり得る。
いくつかの実施形態において、癌は、白血病である。いくつかの実施形態において、白血病は、慢性白血病である。慢性白血病の例としては、慢性骨髄性I(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病および慢性リンパ性白血病(CLL)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、白血病は、急性白血病である。急性白血病の例としては、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病および急性骨髄球性白血病(例えば、骨髄芽球性、前骨髄球性、骨髄単球性、単球性および赤白血病)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、癌は、液状腫瘍(liquid tumor)または形質細胞腫である。形質細胞腫としては、骨髄腫が挙げられるが、これに限定されない。骨髄腫としては、髄外形質細胞腫、孤立性骨髄腫および多発性骨髄腫が挙げられるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、形質細胞腫は、多発性骨髄腫である。
いくつかの実施形態において、癌は、多発性骨髄腫である。多発性骨髄腫の例としては、IgG多発性骨髄腫、IgA多発性骨髄腫、IgD多発性骨髄腫、IgE多発性骨髄腫および非分泌性多発性骨髄腫が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、多発性骨髄腫は、IgG多発性骨髄腫である。いくつかの実施形態において、多発性骨髄腫は、IgA多発性骨髄腫である。いくつかの実施形態において、多発性骨髄腫は、くすぶり型多発性骨髄腫または無痛性多発性骨髄腫である。いくつかの実施形態において、多発性骨髄腫は、進行性多発性骨髄腫である。いくつかの実施形態において、多発性骨髄腫は、薬物(例えば、ボルテゾミブ、デキサメタゾン(Dex−)、ドキソルビシン(Dox−)およびメルファラン(LR)であるがこれらに限定されない)に対して抵抗性であり得る。
D. 細胞増殖性障害を処置するための方法
本発明は、以下に詳細に記載されるような細胞増殖性障害に関連する症状または状態(障害、欠陥)を阻害するための方法に関する。したがって、上記状態の影響のすべてが、完全に妨げられるかまたは逆転されることは必要とされないが、本明細書で開示される方法の影響はおそらく、患者に対する有意な治療的利益にまで及ぶ。したがって、治療的利益は、必ずしも、細胞増殖性障害に起因する特定の状態に対する完全な予防または治癒でなく、むしろ、細胞増殖性障害に起因する症状の減少もしくは予防、そのような症状の発生の減少もしくは予防(定量的または定性的)、そのような症状もしくはその生理学的影響の重症度の低下、および/または細胞増殖性障害の症状を経験した後の個体の回復の増強を含む結果を包含し得る。
具体的には、本発明の組成物(例えば、本明細書中に開示されるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物のいずれか)は、個体に投与されたとき、細胞増殖性障害に関連する症状もしくは状態の1つもしくは複数を処置し得るかもしくは予防し得、かつ/またはこの障害の症状もしくはもしくはこの障害に関連する状態を減少させ得るかもしくは軽減し得る。したがって、細胞増殖性障害に起因する影響または症状から個体を保護することは、上記障害の影響の発生および/または重症度の予防または減少と、上記障害の影響がすでに存在しているかもしくは生じ始めている患者の処置との両方を含む。有益な効果は、当業者によっておよび/または患者を処置している経験のある臨床医によって容易に評価され得る。好ましくは、本発明の方法で処置されていない患者と比べて、本発明の方法で処置された患者における、そのような患者を評価するために使用される少なくとも1つの臨床的または生物学的なスコア、値または基準の重症度または発生率に正の差異または有益な差異が存在する。
本方法は、アジュバント設定において実施され得る。「アジュバント設定」とは、個体が、増殖性疾患、特に癌の履歴を有し、一般に治療に応答性である(が必ずしもそうではない)という臨床背景(clinical setting)を指し、前記治療としては、手術(例えば、外科的切除)、放射線治療および化学療法が挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら、これらの個体は、その増殖性疾患(例えば、癌)の履歴に起因して、上記疾患を発症するリスクがあると考えられる。「アジュバント設定」における処置または投与とは、その後の処置の様式を指す。リスクの程度(すなわち、アジュバント設定における個体が「高リスク」または「低リスク」と考えられるとき)は、いくつかの因子、最も一般的には、最初に処置されたときの疾患の程度に依存する。
本明細書中に提供される方法は、「ネオアジュバント設定」においても実施され得、すなわち、本方法は、一次/根治(definitive)療法の前に行われ得る。いくつかの実施形態において、個体は、以前に処置されたことがある。いくつかの実施形態において、個体は、以前に処置されたことがない。いくつかの実施形態において、処置は、第一選択療法である。
いくつかの態様において、有効量の本明細書中に開示される化合物(例えば、薬学的組成物中の化合物)のいずれかを投与することによって個体における細胞増殖性障害を処置するための方法が、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性疾患は、転移性癌などの癌である。他の実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)または本明細書中に開示される癌のいずれかである。本発明の化合物または組成物は、経口で、動脈内に、鼻腔内に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、皮下に、または経皮的に投与され得る。いくつかの実施形態において、個体は、ヒトである。
E. テロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の投与
いくつかの実施形態において、本明細書中に開示されるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物(例えば、薬学的組成物中の化合物)は、注射の形態で投与される。その注射は、注射可能な水性の賦形剤またはキャリアとともに上記化合物を含み得る。好適な水性の注射可能な賦形剤またはキャリアの非限定的な例は、当業者に周知であり、それらおよび製剤を製剤化する方法は、Alfonso AR:Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton Pa.,1985のような標準的な参考文献に見られ得る。好適な水性の注射可能な賦形剤またはキャリアとしては、水、食塩水溶液、およびデキストロース水溶液など(必要に応じて、溶解促進剤(例えば、10%マンニトールもしくは他の糖、10%グリシンまたは他のアミノ酸)を含む)が挙げられる。組成物は、皮下に、腹腔内に、または静脈内に注射され得る。
いくつかの実施形態において、静脈内投与が使用され、それは、数分から1時間または1時間超にわたる(例えば、およそ15分間の)連続的な静脈内注入であり得る。投与される量は、アンチセンスオリゴヌクレオチドのタイプ、単位投薬量の程度、賦形剤またはキャリアの種類、および当業者に周知の他の因子に応じて大きく変わり得る。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、約0.001%〜約10%(w/w)、約0.01%〜約1%、約0.1%〜約0.8%を、またはそれらの中の任意の範囲で構成し得、残りは、賦形剤またはキャリアを含む。
経口投与の場合、テロメア伸長を阻害するのに有用な化合物は、薬学的に許容され得る賦形剤またはキャリア(例えば、結合剤;充填剤;滑沢剤;崩壊剤;または湿潤剤)とともに従来の手段によって調製される、例えば、錠剤またはカプセルの形態をとり得る。経口投与用の液体調製物は、例えば、溶液、シロップ剤もしくは懸濁液の形態をとり得るか、または使用前に水もしくは他の好適なビヒクルで構成するための乾燥製品として与えられ得る。そのような液体調製物は、薬学的に許容され得る添加物(例えば、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ剤、セルロース誘導体または食用硬化脂肪);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油(ationd oil)、油性エステル、エチルアルコールまたは分留植物油);および保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはp−ヒドロキシ安息香酸プロピルまたはソルビン酸)とともに従来の手段によって調製され得る。上記調製物は、必要に応じて、緩衝塩、香味剤および着色剤も含み得る。
いくつかの実施形態において、テロメア伸長を阻害するのに有用な化合物(例えば、本明細書中に開示される化合物のいずれか)は、好適な噴霧剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素またはそれらの組み合わせ)を含み得るエアロゾルスプレーまたは噴霧器を通じた吸入によって投与され得る。1つの非限定的な例において、加圧エアロゾルの場合の投薬単位(dosage unit)は、計測バルブを通して送達され得る。別の実施形態において、例えば、ゼラチンのカプセルおよびカートリッジが、吸入器において使用され得、好適な粉末基剤(例えば、デンプンまたはラクトース)と本化合物との粉末化混合物を含むように製剤化され得る。
いくつかの実施形態において、組成物(例えば、薬学的組成物)中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の量は、以下の、約0.5〜約5mg、約5〜約10mg、約10〜約15mg、約15〜約20mg、約20〜約25mg、約20〜約50mg、約25〜約50mg、約50〜約75mg、約50〜約100mg、約75〜約100mg、約100〜約125mg、約125〜約150mg、約150〜約175mg、約175〜約200mg、約200〜約225mg、約225〜約250mg、約250〜約300mg、約300〜約350mg、約350〜約400mg、約400〜約450mgまたは約450〜約500mgの範囲のいずれかに含まれる。いくつかの実施形態において、有効量の薬学的組成物(例えば、単位剤形)中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の量は、約5mg〜約500mg(例えば、約1mg〜約10mg、1mg〜約15mg、1mg〜約20mg、1mg〜約25mg、1mg〜約30mg、10mg〜約20mg、10mg〜約30mg、10mg〜約40mg、20mg〜約30mg、30mg〜約40mg、30mg〜約300mgまたは約50mg〜約200mg)の範囲内である。いくつかの実施形態において、薬学的組成物中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の濃度は、希薄(約0.1mg/ml)または濃厚(約100mg/ml)である(例えば、約0.1〜約50mg/ml、約0.1〜約20mg/ml、約1〜約10mg/ml、約2mg/ml〜約8mg/ml、約4〜約6mg/ml、約5mg/mlのいずれかを含む)。いくつかの実施形態において、テロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の濃度は、少なくとも約0.5mg/ml、1.3mg/ml、1.5mg/ml、2mg/ml、3mg/ml、4mg/ml、5mg/ml、6mg/ml、7mg/ml、8mg/ml、9mg/ml、10mg/ml、15mg/ml、20mg/ml、25mg/ml、30mg/ml、40mg/mlまたは50mg/mlのいずれかである。
薬学的組成物中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の例示的な有効量としては、少なくとも約5mg/m、10mg/m、15mg/m、20mg/m、25mg/m、30mg/m、50mg/m、60mg/m、75mg/m、80mg/m、90mg/m、100mg/m、120mg/m、125mg/m、150mg/m、160mg/m、175mg/m、180mg/m、200mg/m、210mg/m、220mg/m、250mg/m、260mg/m、300mg/m、350mg/m、400mg/m、500mg/m、540mg/m、750mg/m、1000mg/mまたは1080mg/mのいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。様々な実施形態において、薬学的組成物は、約350mg/m、300mg/m、250mg/m、200mg/m、150mg/m、120mg/m、100mg/m、90mg/m、50mg/mまたは30mg/mのいずれか未満の、テロメア伸長を阻害するのに有用な化合物(例えば、本明細書中に開示される化合物のいずれか)を含む。いくつかの実施形態において、1投与あたりのテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の量は、約25mg/m、22mg/m、20mg/m、18mg/m、15mg/m、14mg/m、13mg/m、12mg/m、11mg/m、10mg/m、9mg/m、8mg/m、7mg/m、6mg/m、5mg/m、4mg/m、3mg/m、2mg/mまたは1mg/mのいずれか未満である。いくつかの実施形態において、薬学的組成中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の有効量は、以下の、約1〜約5mg/m、約5〜約10mg/m、約10〜約25mg/m、約25〜約50mg/m、約50〜約75mg/m、約75〜約100mg/m、約100〜約125mg/m、約125〜約150mg/m、約150〜約175mg/m、約175〜約200mg/m、約200〜約225mg/m、約225〜約250mg/m、約250〜約300mg/m、約300〜約350mg/mまたは約350〜約400mg/mの範囲のいずれかに含まれる。いくつかの実施形態において、薬学的組成物中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の有効量は、約5〜約300mg/m(例えば、約20〜約300mg/m、約50〜約250mg/m、約100〜約150mg/m、約120mg/m、約130mg/mまたは約140mg/mまたは約260mg/m)である。
上記の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、薬学的組成物中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物の有効量としては、少なくとも約1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kg、20mg/kg、21mg/kg、22mg/kg、23mg/kg、24mg/kg、25mg/kg、26mg/kg、27mg/kg、28mg/kg、29mg/kg、30mg/kg、31mg/kg、32mg/kg、33mg/kg、34mg/kg、35mg/kg、36mg/kg、37mg/kg、38mg/kg、39mg/kgもしくは40mg/kgまたは40mg/kg超のいずれかが挙げられる。様々な実施形態において、薬学的組成物中のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物(例えば、本明細書中に開示される化合物のいずれか)の有効量は、約350mg/kg、300mg/kg、250mg/kg、200mg/kg、150mg/kg、100mg/kg、50mg/kg、30mg/kg、25mg/kg、20mg/kg、10mg/kg、7.5mg/kg、6.5mg/kg、5mg/kg、3.5mg/kg、2.5mg/kgまたは1mg/kgのいずれか未満のテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物を含む。
薬学的組成物(例えば、本明細書中に開示されるテロメア伸長を阻害するのに有用な化合物のいずれかを含む薬学的組成物)に対する例示的な投与頻度としては、毎日;1日おき;1週間に2回;1週間に3回;間断なく毎週;4週のうち3週において毎週;3週間毎に1回;2週間毎に1回;3週のうち2週において毎週が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、およそ2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、6週間毎に1回または8週間毎に1回投与される。いくつかの実施形態において、組成物は、1週間に少なくとも約1×、2×、3×、4×、5×、6×もしくは7×(すなわち、毎日)のいずれか、または1日に3回、1日に2回投与される。いくつかの実施形態において、各投与間の間隔は、約6ヶ月、3ヶ月、1ヶ月、20日、15日、12日、10日、9日、8日、7日、6日、5日、4日、3日、2日または1日のいずれか未満である。いくつかの実施形態において、各投与間の間隔は、約1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、8ヶ月または12ヶ月のいずれかより長い。いくつかの実施形態において、投薬スケジュール中に中断はない。いくつかの実施形態において、各投与間の間隔は、約1週間を超えない。
薬学的組成物の投与は、例えば約1ヶ月から最長約7年までといった長期間に延長され得る。いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、18、24、30、36、48、60、72または84ヶ月のいずれかの期間にわたって投与される。
V. キット
本開示は、癌の処置または予防に有用な式(I)〜(IX)の化合物を含む1つもしくは複数の容器を備える薬学的パックまたはキットを提供する。上記キットはさらに、癌の処置における使用に対する指示を備え得る。
本開示は、本実施形態の薬学的組成物の成分の1つもしくは複数を含む1つもしくは複数の容器を備える薬学的パックまたはキットも提供する。必要に応じて、医薬品または生物学的製品の製造、使用または販売を規制している行政機関が指示する形態の警告がそのような容器に付随し得、その警告は、ヒトへの投与についての製造、使用または販売の機関による認可を反映するものである。
VI. 本発明の特定の実施形態
本明細書中に記載される組成物および方法は、テロメラーゼによるテロメアの延長を阻害する。上記化合物および方法は、癌細胞の増殖も阻害する。
本明細書中に記載される化合物は、テロメラーゼ酵素によって認識され、成長中のテロメア鎖に組み込まれると考えられている。上記化合物がテロメア鎖に組み込まれると、テロメラーゼ酵素は、付加ヌクレオチドを上記テロメア鎖に付加させることができない。このようにして、上記テロメア鎖は、停止されるかまたはキャップされ、そのテロメアのさらなる伸長が阻害される。
本明細書中に記載される化合物が、テロメラーゼ酵素によって優先的に許容され、使用されること、および、哺乳動物のDNAまたはRNAポリメラーゼによって使用されないことが好ましい。上記化合物は、DNAまたはRNAポリメラーゼによるDNAまたはRNAの伸長の阻害よりも少なくとも(as least)2倍良好に、DNAまたはRNAポリメラーゼによるDNAまたはRNAの伸長の阻害よりも少なくとも5倍良好に、少なくとも10倍良好に、テロメラーゼによるテロメアの伸長を阻害する。
本発明によると、式(VIII)を有する化合物
Figure 0006113185
(式中、Gは、グアニン−9−イルまたはその1−デアザアナログもしくは3−デアザアナログから選択され、Yは、独立して、−OH、−NH(CHNH(CHNHR;または−N[(CHNH](CHNHRであり;Rは、−Hまたは−(CHNHであり;nは、独立して、2〜4であるが;ただし、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHR;または−N[(CHNH](CHNHRである)ならびにその塩、水和物、互変異性体および溶媒和化合物が提供される。1つの実施形態において、Gは、グアニン−9−イルである。
1つの実施形態において、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHRであり、Rは、−Hまたは−(CHNHであり、nは、独立して、2〜4である。
1つの実施形態において、少なくとも1つのYは、−NH(CHNH(CHNHまたは−NH(CHNH(CHNH(CHNHである。1つの実施形態において、一方のYは、−NH(CHNH(CHNHであり、他方のYは、−OHである。1つの実施形態において、一方のYは、−NH(CHNH(CHNH(CHNHであり、他方のYは、−OHである。1つの実施形態において、両方のYが、−NH(CHNH(CHNHである。1つの実施形態において、両方のYが、−NH(CHNH(CHNH(CHNHである。
1つの実施形態において、少なくとも1つのYは、−N[(CHNH](CHNHRであり、Rは、−Hまたは−(CHNHであり、nは、独立して、2〜4である。
1つの実施形態において、式VIIIの化合物は、富化されたかまたは単離された(R)エナンチオマーである。別の実施形態において、式VIIIの化合物は、富化されたかまたは単離された(S)エナンチオマーである。
本発明によると、薬学的に許容され得る賦形剤とともに式VIIIの化合物を含む薬学的組成物が提供される。
本発明によると、本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
本発明によると、本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞または組織を接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が提供される。
本発明によると、有効量の本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物を患者に投与することによって、上記患者における癌を処置するための方法が提供される。1つの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。1つの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。
本発明によると、有効量の本発明の式VIIIの化合物または本発明の薬学的組成物を投与することによって患者を処置するための方法が提供され、ここで、上記方法は、本発明の化合物または薬学的組成物の経口、動脈内、鼻腔内、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下または経皮的投与を含む。
本発明によると、式(IX)を有する化合物:
Figure 0006113185
(式中、Gは、グアニン−9−イルまたはその1−デアザアナログもしくは3−デアザアナログから選択され、Xは、独立して、−OH、モノホスフェート(monoposphate)、ジホスフェートまたは−OCH(R)OC(O)ORであり、Rは、独立して、−HまたはC−Cアルキルである)ならびにその塩、水和物、互変異性体および溶媒和化合物を、テロメア伸長が阻害される条件下で使用する方法が提供される。1つの実施形態において、式IXの化合物の少なくとも1つのXが−OCHOC(O)ORであり、RがC−Cアルキルである。1つの実施形態において、式VIIIの化合物の一方のXが−OHであり、他方のXが−OCHOC(O)ORであり、RがC−Cアルキルである。1つの実施形態において、式IXの化合物の一方のXが−OHであり、他方のXが−OCHOC(O)OCH(CHである。別の実施形態において、両方のXが、−OCHOC(O)OCH(CHである。別の実施形態において、一方のXは、−OHであり、他方のXは、ジホスフェートである。式IXの特定の化合物は、9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジホスフェート;PMPGppまたはその薬学的に許容され得る塩である。式IXの特定の化合物は、(R)−9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジホスフェート;(R)−PMPGppまたはその薬学的に許容され得る塩である。式IXの特定の化合物は、(S)−9−[2−(ホスホノメトキシ)プロピル]−グアニンジホスフェート;(S)−PMPGppまたはその薬学的に許容され得る塩である。
1つの実施形態において、式IXの化合物は、富化されたかまたは単離された(R)エナンチオマーである。別の実施形態において、式IXの化合物は、富化されたかまたは単離された(S)エナンチオマーである。
本発明によると、本発明の式IXの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞を接触させる工程を含む、テロメア伸長を阻害するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、上記細胞は、癌細胞である。
本発明によると、本発明の式IXの化合物または本発明の薬学的組成物と細胞または組織を接触させる工程を含む、上記細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための方法が提供される。
本発明によると、有効量の本発明の式IXの化合物または本発明の薬学的組成物を患者に投与することによって、上記患者における癌を処置するための方法が提供される。1つの実施形態において、上記癌は、転移性癌である。1つの実施形態において、上記癌は、皮膚、結合組織、脂肪、乳房、肺、肝臓、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、直腸結腸、前立腺、中枢神経系(CNS)、脳、網膜の癌および血液学的腫瘍(例えば、骨髄腫、白血病およびリンパ腫)である。
本発明によると、有効量の本発明の式IXの化合物または本発明の薬学的組成物を投与することによって患者を処置するための方法が提供され、ここで、上記方法は、本発明の化合物または薬学的組成物の経口、動脈内、鼻腔内、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下または経皮的投与を含む。
医薬における式IXの化合物の使用。
癌を処置するための式VIIIおよび式IXの化合物の使用。
本発明の化合物は、癌細胞を含む細胞におけるテロメラーゼによるテロメアの伸長または延長を阻害し、その結果として生じる効果は、上記細胞の増殖の阻害である。したがって、本発明の化合物の主な用途は、癌治療剤としての用途であり、本発明は、この様式で使用され得る化合物の薬学的製剤を提供する。
本発明の例示的な化合物としては、下記式VIIIを使用する表1に表される化合物が挙げられる:
Figure 0006113185
Figure 0006113185
Figure 0006113185
下記式IXを使用する表2に表される化合物を含む化合物を使用する方法が提供される。
Figure 0006113185
Figure 0006113185
以下の実施例は、本発明の化合物の合成および活性を例証する。
実施例1.化合物の合成
A. R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェートの合成
R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェートを合成するためのスキームを、以下のスキームに示す。
Figure 0006113185
工程A:20mmolの2−アミノ−6−クロロプリン(Aldrich 34,230−0)を、三(3)回、乾燥トルエンと共蒸発させた。150mlの乾燥DMF、30mmolのR−(+)−炭酸プロピレン(Aldrich 54,001−3)、20mmolの乾燥炭酸カリウムを加え、その混合物を90℃で24時間加熱した。冷却した後、100mlのメタノールを加え、その反応混合物を0℃に冷却した。固体を濾過し、50mlのメタノールで洗浄した。濾液のpHを、酢酸でpH7に調整し;次いで、それを蒸発乾固した。生成物を、ジクロロメタン(DCM)中の5%メタノールから開始し、続いて10%メタノールを用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーを使用して精製した。平均収率は、2−アミノ−6−クロロプリンに基づいて50%だった。
工程B:2mmolの2−アミノ−6−クロロ非環式化合物を、乾燥アセトニトリルと共蒸発させ、10mlのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解した。6mmolのリチウム−tert−ブトキシドおよび3mmolのホスホニル化試薬(Santa Cruz Biotechnology sc−211323)を加え、その反応混合物を70℃で5時間加熱した。その反応の進行をHPLCによって追跡した(17.3分)。冷却した後、水を加え、その溶液のpHをpH7に調整した。生成物を、塩化メチレンで抽出し、10ml(NMP)になるまで蒸発させた。この溶液を次の工程において使用した。
工程C:上記NMP溶液を、三(3)回、アセトニトリルと共蒸発させ、次いで、7mmolの臭化ナトリウムを加え、その反応混合物を0℃に冷却した。10.6mmolの塩化トリメチルシリル(TMS−Cl)を加え、その反応混合物を75℃で5時間加熱した。その反応をHPLCによって追跡した(11.6分)。完了したら、反応混合物を冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。水相のpHをNaOHでpH3〜4に調整し、約10mlのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)になるまで蒸発させた。50mlのエタノールを加え、冷却した後、塩を濾過した。その溶液をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)まで蒸発させた。
工程D:前の工程からのNMP溶液を20mlのエタノールで希釈し、20mlの5M HClを加えた。この溶液を55℃で3時間維持し、その反応をHPLCによってモニターし(9.5分)、冷却し、20mlのエタノールを加えた。沈殿した塩を濾過し、溶液を蒸発させた。残留NMPを、アセトニトリルによるトリチュレーションによって除去し、最終産物を濾過した。
HPLC法:溶媒A:50mM酢酸トリエチルアンモニウム;溶媒B:アセトニトリル;グラジエント:25分間は0〜50%B;流速1ml/分;C18カラム4.6×250mm;工程A〜Cでは、300〜330nmにおいてモニターし、工程Dでは、260nmにおいてモニターした。
B. S−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェートの合成
S−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェートを合成するためのスキームは、R−(+)−炭酸プロピレンの代わりにS−(−)−炭酸プロピレンを用いて、上記の実施例1Aに示されたようにR−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェートに対して記載されたスキームと同じである。
C. R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステルの合成
合成方法を、以下のスキームに示す。
Figure 0006113185
上記のスキームにおいて、0.5mmolのR−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸を、乾燥アセトニトリルと共蒸発させ、次いで、5mlのNMPに溶解した。280μlのトリエチルアミン(4eq)および160mgの臭化テトラブチルアンモニウム(1eq)を加え、その混合物を50℃で加熱した。その温度において、380μl(5eq)のクロロメチルイソプロピルカーボネート(Santa Cruz Biotech sc−211074)を加え、その反応混合物を50℃において5時間(またはHPLCモニタリングに応じてそれ未満にわたって)撹拌した。生成物は、22.8分に溶出し、モノエステルは、14分に溶出する。反応が完了した後、混合物を冷却し、生成物を、シクロヘキサンを用いて沈殿させた。油性残渣に、塩化メチレンを加え、水で抽出した。有機層を乾燥し、少量のNMPを含む油状物になるまで蒸発させた。水で希釈した後、その溶液をHPLCによって精製した。回収された画分から塩化メチレンで生成物を抽出し、その溶液を蒸発させた。得られた油状物をDMSOに溶解し、濃度をUV分光測定法によって測定した。
HPLC法:溶媒A:50mM酢酸トリエチルアンモニウム;溶媒B:アセトニトリル;グラジエント:25分間の0〜50%B;流速1ml/分;C18カラム4.6×250mm;工程A〜Cでは、300〜330nmにおいてモニターし;工程Dでは、260nmにおいてモニターした。
S−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジソプロキシルの合成を、S−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸から始めて同じ手順に従って行った。
D. R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸スペルミンまたはスペルミジンアミデートの合成
合成方法を、以下のスキームに示す。
Figure 0006113185
上記のスキームにおいて、0.1mmolのR−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸を、乾燥DMFと共蒸発させ、次いで、5mlのDMFに溶解した。80mgのカルボニルジイミダゾール(5eq)を加え、その混合物を室温において24時間撹拌し、次いで、30μlのメタノールを加え、その反応混合物を10分間撹拌した。5eqのスペルミンまたはスペルミジンを加え、その反応混合物を24時間撹拌した。5mlの50mM酢酸トリエチルアンモニウムバッファーを加えた後、その反応混合物を蒸発させ、HPLC精製のために水に溶解した。その生成物は、遅れて溶出し、次いで、出発物質が溶出し、それらを一連のピークとして回収した(第一級または第二級アミンが反応)。それらの生成物は、イオン交換カラム上に保持されず、31PリンNMRスペクトルは、19.946および19.873ppmにピークを示した。出発物質は、16.258ppmに単一のピークを有する。
HPLC法:溶媒A:50mM酢酸トリエチルアンモニウム;溶媒B:アセトニトリル;グラジエント:25分間の0〜50%B;流速1ml/分;C18カラム4.6×250mm;工程A〜Cでは、300〜330nmにおいてモニターし;工程Dでは、260nmにおいてモニターした。
S−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸スペルミンまたはスペルミジンアミデートの合成を、S−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸から開始する上記の手順に従うことによって行う。
E. (((2−((2−アミノ−6−オキソ−1H−プリン−9(6H)−イル)メチル)アリル)オキシ)メチル)ホスホン酸の合成
合成方法を、以下のスキームに示す。
Figure 0006113185
工程1:化合物2の調製:ジイソプロピルホスホナート(20g,120mmol)中のパラホルムアルデヒド(3.65g,120mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(1.66ml)を加えた。それらの反応物を、4時間にわたって激しく撹拌しながら、130℃の油浴内で加熱した。揮発性物質を真空下で除去し、残渣を、酢酸エチルを使用するシリカゲルにおいてクロマトグラフィー精製することにより、化合物2を得た(20g,収率:85%)。
工程2:化合物3の調製:DMF(10mL)中の化合物2(2.62g,13mmol)の溶液を−78℃に冷却し、NaH(1.08g)を少しずつ加えた。その混合物をゆっくり−20℃に温め、2−クロロメチル−3−クロロプロペン(5g,40mmol)を加えた。その反応混合物を室温において6時間撹拌し、酢酸エチルと水とに分割し、有機層を蒸発させた。残渣を、酢酸エチル:石油エーテル1:1を使用するシリカゲルにおいてクロマトグラフィー精製することにより、3を得た(0.65g,収率:18%)。
工程3:化合物4の調製:化合物3(28.4mg,0.1mmol)をDMF(1mL)に溶解し、その溶液に2−アミノ−6−クロロプリン(17mg,0.1mmol)および新鮮CsCO(32.5mg,1mmol)を、室温において一晩、激しく撹拌しながら加えた。その混合物を、酢酸エチルで希釈し、濾過することにより、固体を除去した。水層を、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール9:1)によって精製することにより、化合物4を得た(10mg,収率:30%)。
工程4:化合物6の調製:化合物4(500mg,1.2mmol)をトリフルオロ酢酸(TFA)(5mL)に溶解した。得られた混合物を、すべての出発物質が消費されるまで、アルゴン下、室温において24時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮することにより、化合物6を茶色油状物として得た(480mg,100%収率,LCMSで確認)。化合物6を、さらなる精製なしに次の工程に使用した。
工程5:化合物7の調製:アセトニトリル(MeCN)(5ml)中の化合物6(480mg,粗製)の溶液に、ブロモトリメチルシラン(TMSBr)(2mL)を、アルゴン下、室温において滴下した。得られた混合物を室温において36時間撹拌した。LCMSは、85%の生成物が形成され、13%の出発物質が依然存在することを示した。ゆえに、出発物質が消費されるまで、その反応混合物を室温において撹拌した。
F. 非環式ヌクレオシドホスホナートポリアミン結合体の合成
合成方法を、以下のスキームに示す。
Figure 0006113185
方法A:非環式ヌクレオシドホスホナート遊離酸(0.1mmol)を、乾燥DMFとの共蒸発によって、またはデシケーター内で、五酸化リン上で乾燥した。上記化合物を5mLの乾燥DMFに溶解し、0.5mmolのカルボニルジイミダゾールを加え、次いで、その反応混合物を室温において一晩撹拌した。30μLの乾燥メタノールを加えた後、0.5mmolのポリアミンを加え、その反応混合物を外界温度で一晩撹拌した。溶媒を、真空中での蒸発によって除去し、残渣を、ジエチルエーテルを用いてトリチュレートし(triturated)、次いで、水に溶解した。生成物を、30分間での40%までのアセトニトリルの線形勾配を用いたC18逆相カラムを使用し、溶離剤Aとして50mM酢酸トリエチルアンモニウムを使用する、HPLCによって単離した。
方法B:乾燥非環式ヌクレオシドホスホナート遊離酸(0.1mmol)を4mLのDMFおよび1mLのピリジンに溶解し、60mgのジメチルアミノピリジン(DMAP)を加えた。1mmolのトリフェニルホスフィンを1.5mLのDMFに溶解し、1mmolのピリジニウムジスルフィドも1.5mLのDMFに溶解した。それらの2つの溶液を、上記ホスホナート溶液に同時に加えた。その反応混合物を、10分間、最高50℃に温めることにより溶解し、次いで、室温において4時間撹拌した。その反応混合物を、2mLの飽和過塩素酸リチウムを含む100mLのアセトンに注ぎ込み、遠心した。次いで、ペレットを、3mLの水中で10mmolのポリアミンで1時間処理した。生成物を、上記のように単離/精製した。
PMPGスペルミン結合体:31P NMR 19.786ppm,MS m/z MH488.5
PMPGスペルミジン結合体:31P NMR 20.091ppm,MS m/z MH431.2
PMIBeGスペルミジン結合体:31P NMR 19.476ppm,MS m/z MH443.3
PMPGデシルアミン結合体:31P NMR 18.572ppm,MS m/z MH443.4
G. 非環式ヌクレオシドホスホナートポリアミン結合体の合成
合成方法を、以下のスキームに示す。
Figure 0006113185
方法C:乾燥非環式ヌクレオシド遊離酸(0.1mmol)を6mLのDMF/ピリジン1:1に溶解し、0.5mmolのポリアミンおよび10mmolのジシクロヘキシルカルボジイミドを加えた。その混合物を85℃で4時間撹拌した。冷却した後、その反応混合物を真空中で蒸発させ、エーテルを用いてトリチュレートし、次いで、アセトンに懸濁し、遠心した。ペレットを水に溶かし、70%アセトニトリルまでのより急勾配のグラジエントを使用して上記のようにHPLCによって精製した。この反応において、ビス置換化合物が、同様に形成し、モノ置換化合物よりも後に溶出する。
ビスPMPGスペルミン:31P NMR 20.014ppm,MS m/z MH773.4
実施例2.生化学的アッセイおよび細胞ベースアッセイにおける化合物の活性
材料および方法
A. プライマー伸長アッセイ
(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェート(PMPGpp)は、連鎖停止剤として作用し、dGTPと競合する。
精製されたヒトテロメラーゼを、d(TTAGGG)およびデオキシ−ヌクレオシド三リン酸とともに37℃において90分間インキュベートした。すべての反応を、200μM dTTPおよび10μM dATP(50,000cpm/pmol a−33P−dATP)の存在下で行った。アフィニティー精製されたテロメラーゼ抽出物を、40μlの最終反応体積において、50mM(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−3プロパンスルホン酸)−NaOH(pH8.5)、1mM MgCl、1mM DTT、5%グリセロール、0.5mM EGTAおよび100mM KOAcを含むバッファー中で、1μMプライマー[d(TTAGGG)]、200μM dTTP、50μM dGTP、10μM dATP、10μCi[α−33P]dATP(2000〜4000Ci/mmol)とともにインキュベートすることによって、活性を測定した。プライマー伸長産物を、7M尿素を含む15%ポリアクリルアミドゲルにおいて解析した。特徴的なテロメラーゼラダーは、複数のバンドを有する(22nt+6n[(TTAGGG)TTAG])。化合物が、基質でない場合、(TTAGGG)TTA(21nt)。化合物が、連鎖停止剤である場合、(TTAGGG)TTAG(22nt)。
図1は、化合物の存在下におけるプライマー伸長産物を示している、7M尿素を含む15%ポリアクリルアミドゲルの写真である。50または100μM dGTPを含む反応物(レーン1および2)は、特徴的な6ヌクレオチドラダーを示している。レーン8〜11は、50μM dGTPに加えて、濃度を高めていったPMPGpp(ID#142692)を含む。レーン12は、50μM PMPGpp(ID#142692)だけを含む。レーン3〜7は、公知の連鎖停止剤である3’−アジド−dGTPを使用した比較を示している。
(R)−PMPGppおよび(S)−PMPGppに対するIC50を表3に示す。(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェートは、ヒトテロメラーゼによって効率的に認識され、テロメアプライマーの3’末端に付加されて、鎖終結をもたらす。その分子は、dGTPと競合し、精製されたテロメラーゼおよび50μMのdGTP濃度を使用して無細胞アッセイにおいて測定されるとき、約1.0μMのIC50を示す。
B. フラッシュプレートアッセイ
PMPGpp、(R)−PMPGppおよび(S)−PMPGppに対するIC50の測定。0.05μM〜50μMの範囲のPMPGppの濃度を用いる「フラッシュプレート」アッセイを使用して、テロメラーゼ活性を測定した。結果を表3に示す。
化合物を、30μlの最終反応体積において、50mM Tris−アセテート(pH8.2)、1mM MgCl、1mM DTT、0.5mM EGTAおよび150mM KOAc、5.4nM 33P−標識[d(CCCTAACCCTAACCCTAACCC)](6×10cpm/nmol)を含むバッファー中で、アフィニティー精製されたテロメラーゼ抽出物、100nMプライマー[5’ビオチン−d(AATCCGTCGAGCAGAGTT)]、120μM dTTP、20μM dGTP、10μM dATPとともにプレインキュベートした。インキュベーションを、37℃において90分間行った。EDTA(10mM)を用いて反応を停止させた後、ストレプトアビジンでコーティングされた96ウェルFlashPlateにおいて反応産物を捕捉した。プライマーに対する2時間の捕捉時間の後、プレートを5回洗浄し(2×SSC、0.1%SDS、10mM EDTA)、カウントした。
Figure 0006113185
C. エキソビボアッセイ
プロドラッグである(R)−PMPG−ジイソプロピルオキシエステルまたは(S)−PMPG−ジイソプロピルオキシエステルを加えた後の細胞において、テロメラーゼ阻害が観察される。HT3細胞を、0.2μM〜20μMの範囲で高めていった濃度のPMPG−ジイソプロピルオキシエステルで3日間処理した。細胞(HT3 RPMI+10%FBS)を、化合物とともに24時間インキュベートした後、PSTSプライマー(ホスホロチオエート−d(5’Cy−5標識を含むAATCCGTCGAGCAGAGTT)(7.5μM)および新鮮化合物を、さらに24時間加える。細胞を溶解し、加熱すること(15分、75℃)によって内因性テロメラーゼを不活性化した。生成物を、上に示されたTRAP条件下の30サイクルのPCRによって増幅し、定量した。2つの独立した実験の結果を表4に示す。
Figure 0006113185
プロドラッグである(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステルは、細胞ベースのテロメラーゼアッセイにおいてテロメラーゼを阻害し、1.0〜3.0μMのIC50値を有した。そのプロドラッグ自体は、無細胞テロメラーゼアッセイにおいて不活性だったことから、それが細胞において、活性な分子に変換されることが示唆される。
D. テロメアリピートフラグメントアッセイ
PMPGジイソプロピルオキシエステルプロドラッグを細胞に加えることにより、テロメアが短縮する。3つの異なる癌細胞系を、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステルで数週間処理した。示される時点において、DNAを抽出し、平均テロメア長をTRF法によって測定した。
図2Aは、PMPGジイソプロピルオキシエステル(ID#142715)(レーン4)、2’デオキシ,3’C6フェニル−アミド,5’チオホスフェートグアノシン(レーン3)、2’デオキシ,3’アジド,5’チオホスフェートグアノシン(レーン2)で処理されたまたは無処理の(レーン1)U87gb細胞を示している。
図2Bは、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステル(ID#142715)(レーン3および4)で5週間処理されたCaki1細胞を、無処理のまたはDMSOで処理された細胞(レーン1および2)と比較して示している。
図2Cは、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステル(レーン3および4)を使用した7週間にわたるA549細胞の処理を、無処理のまたはDMSOで処理された細胞(レーン1および2)と比較して示している。細胞を、化合物の存在下で維持し、コンフルエントになったら継代した(1週間あたり1〜2回)。細胞をプレートに接着させた(18〜24時間)後、新鮮化合物を加えた。細胞からゲノムDNAを単離し、3〜6μgをHinfIおよびRsaIで消化した。サンプルを0.8%アガロースゲルにおいて分離した(1×TAEバッファー)。そのゲルを正に帯電したナイロンメンブレンに転写し、TAGGG Telomere Length Assay Kit(Roche,Cat#12209136001)を使用してプロービングした。
いくつかの癌細胞を長期間(4〜6週間)にわたってプロドラッグ(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステルでインビトロにおいて処理することにより、それらの細胞においてテロメアが短縮し、(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステルが、トリホスフェートに効率的に変換されるだけでなく、より重要なことに、その活性な分子が、細胞内のその天然の基質(染色体末端)に付加されることも証明される。
E. 長期間処理アッセイ
PMPGジイソプロピルオキシエステルによるU87神経膠芽腫細胞の長期間処理は、細胞増殖を減少させる。
U87神経膠芽腫細胞を、10μMまたは20μM PMPGジイソプロピルオキシエステルで47日間処理した。より高い濃度の薬物では、それらの細胞は、分裂を止めたことから、実験を終了した。成長曲線を示す(図3A)。図3Bでは、薬物による5週間の処理の後、等しい細胞数(75,000/ウェル)を播種した。6日後に、写真を撮影した。インビトロにおいても癌細胞における細胞増殖の減少が観察されたことから、この成長の減少が、テロメア短縮の結果であることが示唆される。
F. 動物モデルにおけるヒト腫瘍成長の阻害
動物においてヒト腫瘍の成長を阻害する化合物の能力が試験される。無胸腺(nu/nu)マウスの両側腹部に、DU−145腫瘍細胞を接種する。腫瘍(2つの腫瘍/マウス)が、50〜100mmのサイズに達したら、そのマウスにPMPGジイソプロピルオキシエステルを毎日経口投与する。少なくとも1週間後にマウスを屠殺し、腫瘍のサイズを評価する。PMPGジイソプロピルオキシエステルで処置されたマウスは、コントロールマウスよりも小さい腫瘍を有すると予想される。
実施例3. 生化学的アッセイおよび細胞ベースアッセイにおける化合物のスクリーニング
複数の化合物のスクリーニングを、(1)各化合物をdNTPとして評価し、テロメラーゼ活性に対するプライマー伸長アッセイを使用することによって、それがテロメラーゼ基質および連鎖停止剤として機能する能力を測定することによって遂行し;(2)化合物が連鎖停止剤だった場合、この化合物のプロドラッグバージョンを、(a)そのプロドラッグがトリホスフェートに変換され得るか;(b)内因性dGTPプールを使用した細胞のIC50;および(c)細胞取り込みを評価することによって、それがテロメラーゼの阻害剤としてスコア付けされるかを判定するエキソビボTRAPアッセイを使用して調べた。さらに、長期間の細胞アッセイを使用し、(a)増殖に対する遅延効果、および(b)(テロメラーゼ陰性)初代細胞または陽性の指標として使用されるaltが形質転換された細胞における細胞傷害性の喪失を用いて、化合物がテロメアを短縮する能力および細胞増殖をもたらす能力を評価した。
材料および方法
A. テロメラーゼ活性に対するプライマー伸長アッセイ
精製されたヒトテロメラーゼを、d(TTAGGG)およびデオキシ−ヌクレオシド三リン酸とともに37℃において90分間インキュベートした。すべての反応を、200μM dTTPおよび10μM dATP(50,000cpm/pmol a−33P−dATP)の存在下で行った。アフィニティー精製されたテロメラーゼ抽出物を、40μlの最終反応体積において、50mM(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−3プロパンスルホン酸)−NaOH(pH8.5)、1mM MgCl、1mM DTT、5%グリセロール、0.5mM EGTAおよび100mM KOAcを含むバッファー中で、1μMプライマー[d(TTAGGG)]、200μM dTTP、50μM dGTP、10μM dATP、10μCi[α−33P]dATP(2000〜4000Ci/mmol)とともにインキュベートすることによって、活性を測定した。プライマー伸長産物を、7M尿素を含む15%ポリアクリルアミドゲルにおいて解析した。特徴的なテロメラーゼラダーは、複数のバンドを有する(22nt+6n[(TTAGGG)TTAG])。化合物が、基質でない場合、(TTAGGG)TTA(21nt)。化合物が、連鎖停止剤である場合、(TTAGGG)TTAG(22nt)。
B. フラッシュプレートアッセイ
化合物を、30μlの最終反応体積において、50mM Tris−アセテート(pH8.2)、1mM MgCl、1mM DTT、0.5mM EGTAおよび150mM KOAc、5.4nM 33P−標識[d(CCCTAACCCTAACCCTAACCC)](6×10cpm/nmol)を含むバッファー中で、アフィニティー精製されたテロメラーゼ抽出物、100nMプライマー[5’ビオチン−d(AATCCGTCGAGCAGAGTT)]、120μM dTTP、20μM dGTP、10μM dATPとともにプレインキュベートした。インキュベーションを、37℃において90分間行った。EDTA(10mM)を用いて反応を停止させた後、ストレプトアビジンでコーティングされた96ウェルFlashPlateにおいて反応産物を捕捉した。プライマーに対する2時間の捕捉時間の後、プレートを5回洗浄し(2×SSC、0.1%SDS、10mM EDTA)、カウントした。
C. テロメアリピートフラグメント(TRF)アッセイ
各細胞系または組織由来のおよそ1〜2μgのゲノムDNAを、37℃において2時間、Hinf/RsaIによって消化した。DNA消化の後、そのゲノムDNAフラグメントを0.8%アガロースゲルにおいて分離し、ブロッティングによってナイロンメンブレンに転写した。すべてのメンブレンハイブリダイゼーション試薬および検出試薬が、TeloTAGGG Telomere Length Assayキット(Roche Diagnostics,Mannheim Germany)に提供されていた。製造者の指示書に従って、ブロッティングされたメンブレンを、テロメアリピートに特異的なジゴキシゲニン(DIG)標識PNAプローブとハイブリダイズさせた後、抗DIG抗体−アルカリホスファターゼとともにインキュベートした。化学発光基質を使用して、アルカリホスファターゼを定量した。製造者の指示書に従って、テロメアの長さを計算した。
E. エキソビボTRAPアッセイ
HT3細胞を、0.2μM〜20μMの範囲で高めていった濃度の、示される化合物の1つもしくは複数で3日間処理した。細胞(HT3 RPMI+10%FBS)を、化合物とともに24時間インキュベートした後、PSTSプライマー(ホスホロチオエート−d(5’Cy−5標識を含むAATCCGTCGAGCAGAGTT)(7.5μM)および新鮮化合物を、さらに24時間加えた。細胞を溶解し、加熱すること(15分、75℃)によって内因性テロメラーゼを不活性化した。生成物を、Kimら、Science 266:2011,1997(この参考文献は、その全体が本明細書に援用される)に示されているTRAP条件下の30サイクルのPCRによって増幅し、定量した。
F. 長期間処理アッセイ
示される細胞系を、10μMまたは20μM PMPGプロドラッグ[(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステル](ID#142715)で47日間処理した。それらの細胞を5〜7日毎に分割した。より高い濃度の薬物では、それらの細胞は、分裂を止めたことから、実験を終了した。
結果
図4Aは、競合様式で行われたプライマー伸長アッセイから得られたゲルの写真である。左から右に向かって、レーン1および2(「−」とマークされている)は、特徴的な6ヌクレオチドラダーを示している。レーン3〜8は、0.25μMから50μMまで高めていった濃度の(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェート(R−PMPGpp)(ID#142692)を含む。その分子は、dGTPと競合し、精製されたテロメラーゼおよび50μMのdGTP濃度を使用して無細胞アッセイにおいて測定されるとき、約1.0μMのIC50を示す。
図4Bは、(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェート(R−PMPGpp)(ID#142692)の活性を示している。この活性率(%)は、図4Aにおけるゲルバンドの強度のPhosphoImager解析によって得られた値に基づいて決定された。
まとめると、図4Aおよび4Bは、R−PMPGpp(ID#142692)が、ヒトテロメラーゼによって効率的に認識され、テロメアプライマーの3’末端に付加され、鎖終結をもたらすことを示している。
図5は、PMPGプロドラッグ(ID#142715)を用いたエキソビボTRAPアッセイを示している。同じ化合物に対する2つの独立したアッセイの結果が示されており、エキソビボTRAPアッセイの結果を示している。PMPGプロドラッグ[R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステル](ID#142715)を加えた後の細胞において、テロメラーゼの阻害が観察される。この化合物は、細胞によって効率的に取り込まれ、上記細胞内で活性な薬物に変換され、内因性dGTPプールと競合する。
図6は、10μMまたは20μM PMPGプロドラッグ[R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステル](ID#142715)で処理されたCaki−1細胞に対する成長曲線を示している。PMPGプロドラッグ(ID#142715)を使用した同様の持続時間の後に、Caki−1細胞の成長の減少が表われる。
PMPG遊離酸(ID#142693)は、200μMの濃度ではひどく細胞傷害性だったが、治療用量(10μMおよび20μM)では最小の細胞傷害性を示した。
図7は、10μMまたは20μM PMPGプロドラッグ[R−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジイソプロピルオキシエステル](ID#1427150)で処理されたA549細胞に対する成長曲線を、5μMまたは10μM Imetelstat(163L)と比較して示している。有意なずれがあるが、A549細胞において成長阻害が観察される。これらの結果は、細胞成長が、細胞傷害性ではなく、テロメアに関連する縮小によって影響されたことを示唆する。
図8Aは、プライマー伸長アッセイから得られたゲルの写真である。左から右に向かって、レーン1(「−」とマークされている)は、特徴的な6ヌクレオチドラダーを示している。レーン2〜5は、0.4μMから50μMまで高めていった濃度の(R)−(((グアニン−9−イル)プロパン−2−オキシ)メチル)ホスホン酸ジホスフェート(R−PMPGpp)(ID#142692)を含む。レーン6〜9は、0.4μMから50μMまでのPMIBeGpp(ID#142810)を含む。
図8Bは、R−PMPGpp(ID#142692)に対する用量反応テロメラーゼ阻害を、PMIBeGpp(ID#142810)と比較して示している。この活性率(%)は、図8Aにおけるゲルバンドの強度のPhosphoImager解析によって得られた値に基づいて決定された。PMIBeGは、R−PMPGppよりもおよそ2倍効力が弱かった。
PMIBeG遊離酸[(((2−((2−アミノ−6−オキソ−1H−プリン−9(6H)−イル)メチル)アリル)オキシ)メチル)ホスホン酸](ID#142811)は、PMPGよりも細胞傷害性が低く、RPE−64−tv細胞において試験したとき、200μMの濃度において組織培養に対して何の影響も示さなかった。
図9は、10または20μM PMIBeGジイソプロピルオキシエステル(ID#142820)またはPMPG遊離酸(ID#142693)で処理されたCaki−1細胞に対する成長曲線を示している。PMIBeGジイソプロピルオキシエステルは、PMPG遊離酸と同様に、癌細胞の成長を減少させる。
図10は、A549細胞を使用したテロメアリピートフラグメントアッセイから得られたゲルを示している。レーン1は、21.2kbから1.9kbまでのラダーである。レーン2および3は、それぞれ10μMおよび5μMのPMPG遊離酸(ID#142693)を有する。レーン4〜6は、それぞれ10μM、5μMおよび2.5μMのPMPGプロドラッグ(ID#142715)を有する。レーン7は、2μMのImetelstat(163L)を有する。レーン8は、2μMのミスマッチを有する。レーン9および10は、それぞれ20μMおよび10μMのPMIBeG遊離酸[(((2−((2−アミノ−6−オキソ−1H−プリン−9(6H)−イル)メチル)アリル)オキシ)メチル)ホスホン酸](ID#142811)を有する。示される量の各化合物を、A549細胞に加えた。およそ70回の集団倍化の後、それらの細胞を回収し、TRFを使用してテロメアの長さを測定した。推定平均テロメア長は:(1)MM/ミスマッチコントロール:7kb;(2)Imetelstat/163L:4.3kb;(3)PMPGプロドラッグ(10μMおよび5μM):4kb;(4)PMPG遊離酸(5μMおよび10μM):4kb;(5)PMIBeGプロドラッグ(50μM):4.3kb;(6)PMIBeG遊離酸(20μM):5kbだった。
不死U87細胞を使用するテロメアリピートフラグメントアッセイを行った。10μMまたは20μM PMIBeGプロドラッグ(ID#142820)またはPMPGプロドラッグ(ID#142715)を、上記細胞に加えた。Imetelstat(163L)を、参照として使用し、ミスマッチをネガティブコントロールとして使用した。およそ20回の集団倍化の後、それらの細胞を回収し、TRFを使用してテロメアの長さを測定した。推定平均長は:(1)ミスマッチコントロール:5kb;(2)Imetelstat(163L):3.5kb;(3)20μMのPMIBeGプロドラッグ(prdrug)(ID#142820):4kb;(4)10μMのPMIBeGプロドラッグ(ID#142820):4.1kb;(5)PMPGプロドラッグ(ID#142715):3.5kbだった。
10μMもしくは20μM PMIBeGプロドラッグ(ID#142820)、10μMもしくは20μM PMPGプロドラッグ(ID#142715)、または2μM Imetelstat(163L)で処理された不死U87細胞を使用して、成長曲線を作成した。TRFアッセイのためのU87細胞を、およそ20回の累積集団倍化の後に回収した。PMPGプロドラッグは、20μMと10μMの両方の濃度において不死U87細胞の成長を減少させた。
実施例4:動物モデルにおけるヒト腫瘍成長の阻害
材料および方法
低継代Caki−1細胞をSCID無毛非近交系(SHO)マウスの側腹部に皮下注射し、そのマウスに30mg/kgの以下:ビヒクル(0.4%Tween20を含むPBS)、Imetelstat(163L)、PMPG遊離酸(ID#142693)またはPMPGプロドラッグ(ID#142715)のうちの1つを腹腔内注射によって投与した。カリパスを使用して、腫瘍の長さおよび幅を週2回(bi−weekly)測定し、腫瘍の体積を計算した。腫瘍が、>50mmに成長したら、その動物を、コントロールまたは処置の研究群にランダムに入れた。研究の期間中、動物に30mg/kgの化合物を腹腔内注射によって投与した。コントロールビヒクルは、0.4%Tween20を含むPBSだった。腫瘍の体積を週2回測定し、腫瘍サイズが>2000mmになるかまたは規定の研究完了日になったら、動物を屠殺した。
この研究の結論において、腫瘍成長曲線の線形変換を行った。各処置群に対する成長曲線の傾きを、線形の混合効果モデルを使用することによって得た。Y切片を使用して、動物がこの研究に参加した時点のランダムな腫瘍開始サイズを確かめた。
結果
図11は、低継代Caki−1細胞をSCID無毛非近交系(SHO)マウスの側腹部に皮下注射し、そのマウスに30mg/kgのビヒクル(0.4%Tween20を含むPBS)、Imetelstat、PMPG遊離酸(ID#142693)またはPMPGプロドラッグ(ID#142715)を腹腔内注射によって投与したときに得られた、当てはめ成長曲線(Imetelstat Day<41)のプロットを示している。PMPG遊離酸(ID#142693)および参照として使用されたImetelstat(163L)は両方とも、ビヒクルコントロールと比べて腫瘍成長の減少を示した。見られた減少のレベルは、ソラフェニブ(sorafenib)およびスニチニブ(sunitinib)(この両方が現在使用されている、腎臓癌を標的にした治療剤である)(Miyakeら、Oncology Letters,Vol.3:1195−1202(2012)(この全体が援用される)を参照のこと)の効果と一致する。PMPGプロドラッグ(ID#142715)およびビヒクルは、腫瘍成長において区別できなかった。
腫瘍体積のデータ(単位はmm)を、下記表5に示す。
Figure 0006113185
コントロールビヒクルを注射されたマウスに対する腫瘍体積のパーセンテージとして表現された腫瘍体積データを、下記表6に列挙する。
Figure 0006113185
下記表7は、図11に示されるようなImetelstat(163L)およびPMPG遊離(ID#142693)に対する線形変換された成長曲線が、統計学的に有意な傾きの変化を示したことを示している。ベースラインの傾き/切片は、0.0000だった。開始時の腫瘍のばらつきは、有意ではなかった。
Figure 0006113185
下記表8は、PMPG遊離酸(ID#142693)とPMPGプロドラッグ(ID#142715)の両方に対するEC50値を列挙している。
Figure 0006113185
表9は、名称、プライマー伸長アッセイによって測定されたEC50(μM)値、識別番号、化学構造、およびスクリーニングされた化合物に適用可能な注釈を列挙している。
Figure 0006113185
Figure 0006113185
Figure 0006113185
Figure 0006113185
表10は、化合物識別(ID)番号、エキソビボTRAPアッセイによって測定されたEC50、化学構造、およびスクリーニングされた化合物に適用可能な注釈を列挙している。
Figure 0006113185
Figure 0006113185
Figure 0006113185
Figure 0006113185
純粋に本発明の例示を意図しているがゆえに決して本発明を限定するとみなされるべきでない実施例は、上に記述された本発明の態様および実施形態も説明し、詳述する。前述の実施例および詳細な説明は、例証という目的で提供されるものであって、限定を目的としていない。本明細書において引用された刊行物、特許出願および特許のすべてが、各個別の刊行物、特許出願または特許が、参照により援用されると明確にかつ個別に示されたかのように、参照により本明細書中に援用される。特に、本明細書に引用された刊行物のすべてが、本発明に関連して使用され得る組成物および方法を説明するおよび開示する目的のために、明白に参照により本明細書中に援用される。前述の発明は、理解を明確にするために例証および実施例によっていくらか詳細に説明されてきたが、本発明の教示に照らして、添付の請求項の精神または範囲から逸脱することなく、それに対してある特定の変更および改変が行われ得ることが当業者には容易に明らかになるだろう。

Claims (44)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    およびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで
    1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
    1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
    1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
    1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
    ここで、RおよびRの少なくとも1つは、−NR1a1bであり;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    −NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで必要に応じて置換されており;R5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで必要に応じて置換されているか
    あるいは
    は、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで置換されており;R 5a は、水素、−OH、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで必要に応じて置換されており;そしてR 5b は、−NH 、N 、−CH=CH および必要に応じて置換されているC 1−2 アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH 、N またはハロゲンで必要に応じて置換されている;
    は、水素またはフルオロであり;
    Xは、O、SまたはNHである、
    化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、ここで、該化合物は、
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体ではない、
    化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体
  2. が、Rと異なる、請求項1に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  3. およびRの一方が、正電荷を有し、他方が、負電荷を有する、請求項1に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  4. 式(I)の化合物が、富化されたかまたは単離された、Rを有する立体中心における(R)エナンチオマーである、請求項1に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  5. 1aおよびR1bの1つが、−CH(R1d)−C(O)OR1eであり、Rが、OHである、請求項4に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  6. が、C1−2アルキルであり、ここで、アルキルは、−OH、−NHまたはNで必要に応じて置換されている、請求項1に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
  8. テロメア伸長を阻害するための組成物であって、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項7に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  9. 細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための組成物であって、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項7に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  10. 有効量の請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項7に記載の薬学的組成物を含む、個体における細胞増殖性障害を処置するための組成物。
  11. 式(II)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    は、NHまたはOであり;
    は、NHまたはOであり;
    30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルであり;
    は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
    1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
    1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
    1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
    1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    は、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    は、水素またはフルオロであり;
    Xは、O、SまたはNHである、
    化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  12. およびXが、Oである、請求項11に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  13. が、正電荷または負電荷を有する、請求項11に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  14. 式(II)の化合物が、富化されたかまたは単離された、Rを有する立体中心における(R)エナンチオマーである、請求項11に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  15. が、−NR1a1bである、請求項11に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  16. 請求項11〜15のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
  17. テロメア伸長を阻害するための組成物であって、請求項11〜15のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項16に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  18. 細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための組成物であって、請求項11〜15のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項16に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  19. 有効量の請求項11〜15のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項16に記載の薬学的組成物を含む、個体における細胞増殖性障害を処置するための組成物。
  20. 式(III)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    およびRは、独立して、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
    1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
    1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
    1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
    1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
    ここで、RおよびRの少なくとも1つは、−NR1a1bであり;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    4aおよびR4bは、独立して、水素−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    5aおよびR5bは、独立して、水素−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    6aおよびR6bは、独立して、水素−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    ここで、該化合物は、少なくとも1つの立体中心を、R 4a /R 4b 、R 5a /R 5b またはR 6a /R 6b を有する炭素に有し;
    は、水素またはフルオロであり;
    Xは、O、SまたはNHである、
    化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  21. が、Rと異なる、請求項20に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  22. およびRの一方が、正電荷を有し、他方が、負電荷を有する、請求項20に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  23. が、−NR1a1bであり、Rが、OR1cである、請求項20に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  24. 請求項20〜23のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
  25. テロメア伸長を阻害するための組成物であって、請求項20〜23のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項24に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  26. 細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための組成物であって、請求項20〜23のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項24に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  27. 有効量の請求項20〜23のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項24に記載の薬学的組成物を含む、個体における細胞増殖性障害を処置するための組成物。
  28. 式(IV)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    は、NHまたはOであり;
    は、NHまたはOであり;
    30は、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているC1−20アルケニルまたは必要に応じて置換されているC1−20アルキニルであり;
    は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
    1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
    1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
    1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
    1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    6aおよびR は、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    は、水素またはフルオロであり;
    は、O、SまたはNHである、化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  29. およびXが、Oである、請求項28に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  30. が、正電荷または負電荷を有する、請求項28に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  31. が、−NR1a1bである、請求項28に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  32. 請求項28〜31のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
  33. テロメア伸長を阻害するための組成物であって、請求項28〜31のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項32に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  34. 細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための組成物であって、請求項28〜31のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項32に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  35. 有効量の請求項28〜31のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項32に記載の薬学的組成物を含む、個体における細胞増殖性障害を処置するための組成物。
  36. 式(V)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    は、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    は、水素またはフルオロであり;
    Xは、O、SまたはNHであり;
    ここで、R およびR の少なくとも1方は、−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a である、
    化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体を含む、テロメア伸長を阻害するための組成物、あるいは細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための組成物、あるいは
    有効量の式(V)の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体を含む、個体における細胞増殖性障害を処置するための組成物。
  37. 式(VI)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    は、水素またはフルオロであり;
    Xは、O、SまたはNHであり;
    ここで、R およびR の少なくとも1方は、−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a である、
    化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体を含む、テロメア伸長を阻害するための組成物、あるいは細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための組成物。
  38. 有効量の式(VI)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    およびRは、独立して、−OH、モノホスフェート、ジホスフェートまたは−OCH(R1b)OC(O)OR1aから選択され;ここで、R1aおよびR1bは、独立して、水素およびC1−5アルキルから選択され;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    6aおよびR6bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    は、水素またはフルオロであり;
    Xは、O、SまたはNHであり;
    ここで、R およびR の少なくとも1方は、−OCH(R 1b )OC(O)OR 1a である、
    化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体を含む、個体における細胞増殖性障害を処置するための組成物。
  39. 式(VII)の化合物
    Figure 0006113185

    またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体であって、式中、
    は、−NR1a1bおよびOR1cから選択され;ここで、
    1aおよびR1bは、独立して、水素、必要に応じて置換されているC1−20アルキル、必要に応じて置換されているポリアミンおよび−CH(R1d)−C(O)OR1eから選択され、ここで、
    1dは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよび置換ヘテロアリールアルキルから選択され;
    1eは、水素またはC1−6アルキルであり;
    1cは、水素、アルキルおよびアリールから選択され;
    3aおよびR3bは、独立して、水素およびハロから選択され;
    Wは、O、SまたはNHであり;
    4aおよびR4bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    5aおよびR5bは、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    6aおよびR は、独立して、水素、−OH、−NH、N、−CH=CHおよび必要に応じて置換されているC1−2アルキルから選択され、ここで、アルキルは、−OH、−NH、Nまたはハロゲンで置換され;
    は、水素またはフルオロであり;
    Xは、O、SまたはNHであり;
    は、必要に応じて置換されているポリアミンであり;
    mは、0または1であり;
    nは、0または1である、化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  40. が、ポリアミンである、請求項39に記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体。
  41. 請求項39および40のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
  42. テロメア伸長を阻害するための組成物であって、請求項39および40のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項41に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  43. 細胞または組織におけるテロメアの長さを短縮するための組成物であって、請求項39および40のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項41に記載の薬学的組成物を含む、組成物。
  44. 有効量の請求項39および40のいずれかに記載の化合物またはその塩、水和物、溶媒和化合物もしくは互変異性体、または請求項41に記載の薬学的組成物を含む、個体における細胞増殖性障害を処置するための組成物。
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