しかしながら、ROTA手法におけるHAをTAとする方法(図18A)では、TAとなるHAがMN1やMN2から遠くに存在した場合、それほど準最適な経路は得られない。また、ローカルなHAやMAPをTAとする方法(図18B)においては、必ずしもMNの移動先でローカルなHAやMAPが見つかるわけではなく、また見つかったとしてもTA機能がサポートされているとは限らない。
本発明は、上記の問題点に鑑み、モバイルIPv6において、MNのロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができ、また、さらにより最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができるノード発見方法、その方法で用いられる代理ノード、その方法で用いられる移動端末、その方法で用いられる通信ノード、その方法で用いられるホームエージェントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、所定の形式のメッセージを処理することが可能で、前記移動端末から前記通信ノードへ送信されるデータパケットが通る経路上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法であって、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードが、前記処理ノードを発見するための前記所定の形式のメッセージである第1のメッセージを、前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信するステップと、前記第1のメッセージを受信した、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが、前記第1のメッセージに基づいて自身が前記処理ノードであるか否かを判断するステップと、前記判断するステップで、前記自身が前記処理ノードであると判断した場合、判断した前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが、前記自身が前記処理ノードになる旨の第2のメッセージを前記第1の代理ノードに送信するステップとを有し、前記移動端末が前記第1のネットワークから移動して前記インターネットワークに含まれる他のネットワークに接続した場合に、移動前の前記第1のネットワークに接続していた際の前記処理ノードである移動前処理ノードを発見するために送信された前記所定の形式のメッセージが通る第1の経路と、新たな接続先の前記他のネットワークにおいて前記処理ノードを発見するために送信される前記所定の形式のメッセージが通る第2の経路とが交差し、前記第1の経路と前記第2の経路とが収束した直後の前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが、前記収束した経路上において前記移動前処理ノードよりも前記移動端末側に位置する場合には、前記移動前処理ノードを継続して処理ノードとして使用するノード発見方法が提供される。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。なお、TAは上述する処理ノードに相当するものである。
また、本発明のノード発見方法において、前記第1のメッセージが、前記第1のメッセージが送信される経路上における、前記第1の代理ノードから所定のホップ先に位置する前記所定の形式のメッセージを処理することができる中継ノードを前記処理ノードとするための所定のホップ情報を含むことは、本発明の好ましい態様である。この構成により、容易に処理ノードを決定することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、所定の形式のメッセージを処理することが可能で、前記移動端末から前記通信ノードへ送信されるデータパケットが通る経路上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法であって、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードが、前記処理ノードを発見するための前記所定の形式のメッセージである第1のメッセージを、前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信するステップと、前記第1のメッセージを受信した、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが、自身のアドレス情報を前記第1のメッセージに付加して転送するステップと、前記第2の代理ノードが、前記アドレス情報が付加された前記第1のメッセージに基づいて前記処理ノードを決定するステップとを有するノード発見方法が提供される。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記第2の代理ノードが、前記第1のメッセージに付加された前記アドレス情報の数に基づいて、前記第1の代理ノードと前記第2の代理ノードの中間に位置する、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードを前記処理ノードとして決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、より確実にロケーションプライバシを守ることができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記第1のメッセージに、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードに対して、前記第1のメッセージの取得を促す情報が含まれていることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが第1のメッセージをインタセプトすることができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記移動端末が、前記中継ノードのうちから前記第1の代理ノードを抽出するために、前記所定の形式のメッセージである第3のメッセージを前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な所定のノードあてに送信し、前記第3のメッセージを受信した、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが、前記第3のメッセージに基づいて自身が前記第1の代理ノードであるか否かを判断し、前記第1の代理ノードであると判断した場合に、前記自身が前記第1の代理ノードである旨の第4のメッセージを前記移動端末に送信することによって、前記第1の代理ノードが決定されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、容易に第1の代理ノードを抽出することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記第3のメッセージに、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードに対して、前記第3のメッセージの取得を促す情報が含まれていることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージをインタセプトすることができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記第3のメッセージが、前記第3のメッセージが送信される経路上における、前記移動端末から所定のホップ先に位置する前記所定の形式のメッセージを処理することができる中継ノードを前記第1の代理ノードとするための所定のホップ情報を含むことは、本発明の好ましい態様である。この構成により、容易に第1の代理ノードを決定することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記移動端末が、前記第2の代理ノードのアドレス情報を取得させるための第5のメッセージを前記第1の代理ノードに送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、第2の代理ノードのアドレス情報を取得することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記移動端末が、前記第1の代理ノードの指定を依頼するメッセージを前記移動端末のホームエージェントに送信し、前記移動端末のホームエージェントが、前記移動端末のアドレス情報に基づいて前記第1の代理ノードを決定し、決定された前記第1の代理ノードの情報を前記移動端末へ送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、移動端末が容易に第1の代理ノードの情報を取得することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記移動端末が前記第1のネットワークから移動して前記インターネットワークに含まれる他のネットワークに接続した場合に、移動前の前記第1のネットワークに接続していた際の前記処理ノードである移動前処理ノードを発見するために送信された前記所定の形式のメッセージが通る第1の経路と、新たな接続先の前記他のネットワークにおいて前記処理ノードを発見するために送信される前記所定の形式のメッセージが通る第2の経路とが交差し、前記第1の経路と前記第2の経路とが収束した直後の前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが、前記収束した経路上において前記移動前処理ノードよりも前記移動端末側に位置する場合には、前記移動前処理ノードを継続して処理ノードとして使用することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを継続して守ることができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、所定の形式のメッセージを処理することが可能で、前記移動端末から前記通信ノードへ送信されるデータパケットが通る経路上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードであって、前記処理ノードを発見するための前記所定の形式のメッセージである第1のメッセージを生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第1のメッセージを前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信する送信手段と、送信された前記第1のメッセージを受信した、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが、前記第1のメッセージに基づいて前記処理ノードになると判断した場合に、判断した前記中継ノードが前記処理ノードになる旨の第2のメッセージを前記中継ノードから受信する受信手段とを備える代理ノードが提供される。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記第1のメッセージが、前記第1のメッセージが送信される経路上における、前記代理ノードから所定のホップ先に位置する前記所定の形式のメッセージを処理することができる中継ノードを前記処理ノードとするための所定のホップ情報を含むことは、本発明の好ましい態様である。この構成により、容易に処理ノードを決定することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、所定の形式のメッセージを処理することが可能で、前記移動端末から前記通信ノードへ送信されるデータパケットが通る経路上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードであって、前記処理ノードを発見するための前記所定の形式のメッセージである第1のメッセージを生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第1のメッセージを前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信する送信手段と、前記第2の代理ノードによって発見された前記処理ノードから、自身が前記処理ノードになる旨のメッセージを受信する受信手段とを備える代理ノードが提供される。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記第1のメッセージに、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードに対して、前記第1のメッセージの取得を促す情報が含まれていることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが第1のメッセージをインタセプトすることができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記受信手段によって受信された、前記中継ノードのうちから前記第1の代理ノードを抽出するために、前記移動端末から送信された前記所定の形式のメッセージである第3のメッセージに基づいて、自身が前記第1の代理ノードであるか否かを判断する判断手段を更に備え、前記メッセージ生成手段が、前記判断手段によって前記第1の代理ノードであると判断された場合に、前記自身が前記第1の代理ノードである旨の第4のメッセージを生成し、前記送信手段が、生成された前記第4のメッセージを前記移動端末に送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、容易に第1の代理ノードを抽出することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記第3のメッセージに、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードに対して、前記第3のメッセージの取得を促す情報が含まれていることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが第3のメッセージをインタセプトすることができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記第3のメッセージが、前記第3のメッセージが送信される経路上における、前記移動端末から所定のホップ先に位置する前記所定の形式のメッセージを処理することができる中継ノードを前記第1の代理ノードとするための所定のホップ情報を含むことは、本発明の好ましい態様である。この構成により、容易に第1の代理ノードを決定することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記受信手段が、前記第2の代理ノードのアドレス情報を取得させるための第5のメッセージを前記移動端末から受信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、第2の代理ノードのアドレス情報の取得処理を開始することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、所定の形式のメッセージを処理することが可能で、前記移動端末から前記通信ノードへ送信されるデータパケットが通る経路上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードであって、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードによって前記処理ノードを発見するための前記所定の形式のメッセージである第1のメッセージが送信され、前記第1のメッセージを受信した前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが自身のアドレス情報を付加した前記第1のメッセージを受信する受信手段と、受信された前記アドレス情報が付加された前記第1のメッセージに基づいて前記処理ノードを決定する決定手段とを備える代理ノードが提供される。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記決定手段が、前記第1のメッセージに付加された前記アドレス情報の数に基づいて、前記第1の代理ノードと自身の中間に位置する、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードを前記処理ノードとして決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、より確実にロケーションプライバシを守ることができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記第1のメッセージに、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードに対して、前記第1のメッセージの取得を促す情報が含まれていることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが第1のメッセージをインタセプトすることができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、所定の形式のメッセージを処理することが可能で、前記移動端末から前記通信ノードへ送信されるデータパケットが通る経路上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末であって、前記中継ノードのうちから、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードを抽出するために、前記所定の形式のメッセージである第1のメッセージを生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第1のメッセージを処理することが可能な所定のノードあてに送信する送信手段と、前記第1のメッセージを受信した、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードによって、自身が前記第1の代理ノードであると判断された場合に送信される前記自身が前記第1の代理ノードである旨の第2のメッセージを受信する受信手段とを備える移動端末が提供される。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明の移動端末において、前記第1のメッセージに、前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードに対して、前記第1のメッセージの取得を促す情報が含まれていることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードが第1のメッセージをインタセプトすることができる。
また、本発明の移動端末において、前記第1のメッセージが、前記第1のメッセージが送信される経路上における、前記移動端末から所定のホップ先に位置する前記所定の形式のメッセージを処理することが可能な中継ノードを前記第1の代理ノードとするための所定のホップ情報を含むことは、本発明の好ましい態様である。この構成により、容易に第1の代理ノードを決定することができる。
また、本発明の移動端末において、前記送信手段が、前記通信ノードの代理ノードである第2の代理ノードのアドレス情報を取得させるための第3のメッセージを前記第1の代理ノードに送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、第1の代理ノードが第2の代理ノードのアドレス情報の取得処理を開始することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、所定の形式のメッセージを処理することが可能で、前記移動端末から前記通信ノードへ送信されるデータパケットが通る経路上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末であって、前記中継ノードのうちから、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードの指定を依頼するメッセージを生成するメッセージ生成手段と、生成された前記メッセージを前記移動端末のホームエージェントに送信する送信手段と、前記移動端末の前記ホームエージェントによって送信された、前記移動端末のアドレス情報に基づき決定された前記第1の代理ノードの情報を受信する受信手段とを備える移動端末が提供される。この構成により、移動端末(MN)のロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法であって、
前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードが、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を前記通信ノードの前記ホームエージェントに送信するステップと、前記通信ノードの前記ホームエージェントが、前記第1のメッセージに基づいて、前記処理ノードの発見を開始させるための第2のメッセージ(後述するTA-Disc-Init)を、前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信するステップと、前記第2の代理ノードが、前記第2のメッセージに基づいて、前記処理ノードを発見するための第3のメッセージ(後述するTA-Disc)を前記第1の代理ノードに向けて送信するステップと、前記第3のメッセージを受信した前記中継ノードが、前記第3のメッセージに基づいて自身が前記処理ノードになり得るか否かを判断し、なり得ると判断した場合であって、前記自身と前記第1の代理ノードとの間に前記処理ノードとなり得る前記中継ノードが他にある場合には、前記自身のアドレス情報を前記第3のメッセージに付加して転送し、前記自身と前記第1の代理ノードとの間に前記処理ノードとなり得る前記中継ノードが他にない場合には、前記第3のメッセージに含まれる前記処理ノードになり得る他の中継ノードのアドレス情報と前記自身のアドレス情報とを含めた第4のメッセージ(後述するTA-Response)を前記第1の代理ノードに送信するステップとを、有するノード発見方法が提供される。この構成により、MNのロケーションプライバシを守りつつ、より最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記第1の代理ノードが、前記移動端末から前記処理ノードの発見を依頼された場合に前記第1のメッセージを前記通信ノードの前記ホームエージェントに送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、移動端末からの指示で処理ノードを発見することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記第1の代理ノードが、前記第4のメッセージを受信した後、前記第4のメッセージに含まれる前記処理ノードとなり得る前記中継ノードのアドレス情報を抽出し、抽出された前記アドレス情報を含む第5のメッセージ(後述するTA-Disc-Response)を前記移動端末に送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、移動端末が適当な処理ノードを選択することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記通信ノードの前記ホームエージェントが、あらかじめ生成された、前記第2の代理ノードを決定するための情報(後述するエントリ)と前記第1のメッセージに含まれる情報とに基づいて前記第2の代理ノードを決定し、前記第2のメッセージを決定された前記第2の代理ノードに送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、適当な代理ノードを決定することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記通信ノードの前記ホームエージェントが、前記第2のメッセージを複数の前記第2の代理ノードに送信する場合、前記第1の代理ノードが、それぞれの前記第2の代理ノードから送信される前記第3のメッセージに含まれる、複数のパスに送信されたメッセージであることを示す情報に基づいて、前記第5のメッセージを前記移動端末に送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、複数のパスにメッセージが送信されても、まとめて1つのメッセージを移動端末に送信ができ、処理負荷を低減させることができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記通信ノードが前記第2のホームネットワーク内に存在する場合、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記第2の代理ノードとなることを決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記データ通信システムにおいてローカルなモビリティスキームであるHMIPが用いられる場合、階層構成の出入口となるルータを前記第2の代理ノードと決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、代理ノードを発見する手間を省け、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明のノード発見方法において、前記第1の代理ノードと前記第2の代理ノードが同一のドメインに属している場合には、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記処理ノードになることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法であって、
前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードが、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージを前記移動端末の前記ホームエージェントに送信するステップと、前記移動端末の前記ホームエージェントが、前記第1のメッセージに基づいて、前記処理ノードの発見を開始させるための第2のメッセージを、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信するステップと、前記第2の代理ノードが、前記第2のメッセージに基づいて、前記処理ノードを発見するための第3のメッセージを前記第1の代理ノードに向けて送信するステップと、前記第3のメッセージを受信した前記中継ノードが、前記第3のメッセージに基づいて自身が前記処理ノードになり得るか否かを判断し、なり得ると判断した場合であって、前記自身と前記第1の代理ノードとの間に前記処理ノードとなり得る前記中継ノードが他にある場合には、前記自身のアドレス情報を前記第3のメッセージに付加して転送し、前記自身と前記第1の代理ノードとの間に前記処理ノードとなり得る前記中継ノードが他にない場合には、前記第3のメッセージに含まれる前記処理ノードになり得る他の中継ノードのアドレス情報と前記自身のアドレス情報とを含めた第4のメッセージ(後述するTA-Response)を前記第1の代理ノードに送信するステップとを、有するノード発見方法が提供される。この構成により、通信ノード側からでも処理ノードの発見を促すことができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードであって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第1のメッセージを前記通信ノードの前記ホームエージェントに送信する送信手段とを、備える代理ノードが提供される。この構成により、MNのロケーションプライバシを守りつつ、より最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記移動端末から前記処理ノードの発見の依頼をするための第2のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を受信する受信手段を更に備え、前記受信手段によって前記第2のメッセージが受信された場合に前記第1のメッセージを前記通信ノードの前記ホームエージェントに送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、移動端末からの指示で処理ノードを発見することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記受信手段が、前記処理ノードとなり得る前記中継ノードのアドレス情報を含む第3のメッセージ(後述するTA-Response)を受信し、前記メッセージ生成手段が、前記第3のメッセージに含まれる前記処理ノードとなり得る前記中継ノードのアドレス情報を抽出し、抽出された前記アドレス情報を含む第4のメッセージ(後述するTA-Disc-Response)を生成し、前記送信手段が、生成された前記第4のメッセージを前記移動端末に送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、移動端末が適当な処理ノードを選択することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記通信ノードの前記ホームエージェントが、前記処理ノードの発見を開始させるためのメッセージ(後述するTA-Disc-Init)を複数の、前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する通信代理ノードに送信する場合、前記送信手段が、それぞれの前記通信代理ノードから送信される、前記処理ノードを発見するための第5のメッセージ(後述するTA-Disc)に含まれる、複数のパスに送信されたメッセージであることを示す情報に基づいて、前記第4のメッセージを前記移動端末に送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、複数のパスにメッセージが送信されても、まとめて1つのメッセージを移動端末に送信ができ、処理負荷を低減させることができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記通信ノードが前記第2のホームネットワーク内に存在する場合、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記通信代理ノードとなることを決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記データ通信システムにおいてローカルなモビリティスキームであるHMIPが用いられる場合、階層構成の出入口となるルータを前記通信代理ノードと決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、代理ノードを発見する手間を省け、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記代理ノード自身と前記通信代理ノードが同一のドメインに属している場合には、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記処理ノードになることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードであって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)に基づく、前記処理ノードの発見を開始させるための第2のメッセージ(後述するTA-Disc-Init)を受信する受信手段と、受信した前記第2のメッセージに基づいて、前記処理ノードを発見するための第3のメッセージ(後述するTA-Disc)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第3のメッセージを前記第1の代理ノードに向けて送信する送信手段とを、備える代理ノードが提供される。この構成により、通信ノード側からでも処理ノードの発見を促すことができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードであって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)に基づく、前記処理ノードの発見を開始させるための第2のメッセージ(後述するTA-Disc-Init)を受信する受信手段と、受信した前記第2のメッセージに基づいて、前記処理ノードを発見するための第3のメッセージ(後述するTA-Disc)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第3のメッセージを前記第1の代理ノードに向けて送信する送信手段とを、備える代理ノードが提供される。この構成により、MNのロケーションプライバシを守りつつ、より最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記通信ノードが前記第2のホームネットワーク内に存在する場合、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記代理ノードとなることを決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記データ通信システムにおいてローカルなモビリティスキームであるHMIPが用いられる場合、階層構成の出入口となるルータを前記代理ノードと決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、代理ノードを発見する手間を省け、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の代理ノードにおいて、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する移動端末代理ノードと前記代理ノードが同一のドメインに属している場合には、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記処理ノードになることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードであって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第1のメッセージを前記移動端末の前記ホームエージェントに送信する送信手段とを、備える代理ノードが提供される。この構成により、通信ノード側からでも処理ノードの発見を促すことができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末であって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第1のメッセージを前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する第1の代理ノードに送信する送信手段とを、備える移動端末が提供される。この構成により、MNのロケーションプライバシを守りつつ、より最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明の移動端末において、前記処理ノードとなり得る前記中継ノードのアドレス情報を含む第2のメッセージ(後述するTA-Disc-Response)を受信する受信手段を更に備えることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、移動端末が適当な処理ノードを選択することができる。
また、本発明の移動端末において、前記通信ノードが前記第2のホームネットワーク内に存在する場合、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する第2の代理ノードとなることを決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の移動端末において、前記データ通信システムにおいてローカルなモビリティスキームであるHMIPが用いられる場合、階層構成の出入となるルータを前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する第2の代理ノードと決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、代理ノードを発見する手間を省け、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の移動端末において、前記第1の代理ノードと前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する第2の代理ノードが同一のドメインに属している場合には、前記通信ノードの前記ホームエージェントが前記処理ノードになることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明の移動端末において、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記通信ノードであって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第1のメッセージを前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードに送信する送信手段とを、備える通信ノードが提供される。この構成により、通信ノード側からでも処理ノードの発見を促すことができる。
また、本発明の通信ノードにおいて、前記処理ノードとなり得る前記中継ノードのアドレス情報を含む第2のメッセージ(後述するTA-Disc-Response)を受信する受信手段を更に備えることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、通信ノードが適当な処理ノードを選択することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記通信ノードの前記ホームエージェントあって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を、前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードから受信する受信手段と、受信した前記第1のメッセージに基づいて、前記処理ノードの発見を開始させるための第2のメッセージ(後述するTA-Disc-Init)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第2のメッセージを前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信する送信手段とを、備えるホームエージェントが提供される。この構成により、MNのロケーションプライバシを守りつつ、より最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
また、本発明のホームエージェントにおいて、あらかじめ生成された、前記第2の代理ノードを決定するための情報(後述するエントリ)と前記第1のメッセージに含まれる情報とに基づいて前記第2の代理ノードを決定する制御手段を更に備え、前記送信手段が、前記第2のメッセージを決定された前記第2の代理ノードに送信することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、適当な代理ノードを決定することができる。
また、本発明のホームエージェントにおいて、前記制御手段によって前記通信ノードが前記第2のホームネットワーク内に存在すると判断された場合、前記制御手段が、自身が前記第2の代理ノードとなることを決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明のホームエージェントにおいて、前記データ通信システムにおいてローカルなモビリティスキームであるHMIPが用いられる場合、階層構成の出入口となるルータが前記第2の代理ノードとなることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、代理ノードを発見する手間を省け、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明のホームエージェントにおいて、前記第1の代理ノードと前記第2の代理ノードが同一のドメインに属している場合には、前記通信ノードの前記ホームエージェント自身が前記処理ノードになることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、メッセージを送信する負荷を低減でき、適切な処理ノードを発見することができる。
また、本発明によれば、第1のネットワークに接続する移動端末と、前記移動端末の通信相手であって第2のネットワークに接続する通信ノードとが、前記第1のネットワーク、前記第2のネットワーク、前記移動端末のホームエージェントを含む前記移動端末のホームネットワークである第1のホームネットワーク、及び前記通信ノードのホームエージェントを含む前記通信ノードのホームネットワークである第2のホームネットワークを含むインターネットワーク内に配置された複数の中継ノードを介して通信するデータ通信システムにおいて、前記複数の中継ノードのうち、前記移動端末と前記通信ノードとの間の直行パス上に位置する中継ノードである処理ノードを発見するノード発見方法で用いられる前記移動端末の前記ホームエージェントであって、前記処理ノードの発見を依頼するための第1のメッセージ(後述するTA-Init-Request)を、前記通信ノードの代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第1の代理ノードから受信する受信手段と、受信した前記第1のメッセージに基づいて、前記処理ノードの発見を開始させるための第2のメッセージ(後述するTA-Disc-Init)を生成するメッセージ生成手段と、生成された前記第2のメッセージを前記移動端末の代理として前記処理ノードを発見する代理ノードである第2の代理ノードに送信する送信手段とを、備えるホームエージェントが提供される。この構成により、通信ノード側からでも処理ノードの発見を促すことができる。
本発明のノード発見方法、その方法で用いられる代理ノード、その方法で用いられる移動端末、その方法で用いられる通信ノード、その方法で用いられるホームエージェントは、上記構成を有し、モバイルIPv6において、MNのロケーションプライバシを守りつつ、準最適なデータ経路を得るために準最適なデータ経路を与えられるTAを検出することができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態について図1から図8を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態におけるデータ通信システムの構成の一例を示す構成図である。図2は本発明の第1の実施の形態におけるTA NSISプロトコルの構成の一例を示す構成図である。図3は本発明の第1の実施の形態におけるpTAE2のアドレスの情報を取得するシーケンスの一例について説明するためのシーケンスチャートである。図4は本発明の第1の実施の形態における決定されたpTAEを用いてTAを決定するシーケンスの一例について説明するためのシーケンスチャートである。図5は本発明の第1の実施の形態におけるpTAE1とpTAE2の中間に位置する中間TAEをTAと決定するシーケンスの一例について説明するためのシーケンスチャートである。図6は本発明の第1の実施の形態に係る移動端末(MN)の構成の一例を示す構成図である。図7は本発明の第1の実施の形態に係るpTAE1の構成の一例を示す構成図である。図8は本発明の第1の実施の形態に係るpTAE2の構成の一例を示す構成図である。
本発明では、TA機能を持つノードをインターネットワーク内に設置し、シグナリングメッセージを用いて準最適な経路を与えるTA(上述した処理ノードに相当)を検出する。TA機能を持つノードは、TA検出のためのシグナリングメッセージを処理実行する機能、TA設定の機能を有するプロトコルを持つ。このプロトコルとは、上記非特許文献3に記載されているNSISプロトコルの拡張であり、本発明ではTA NSISプロトコルと呼ぶ。図2にTA NSISプロトコルの構成を示す。TA NSISプロトコルはNSISプロトコルと同様にトランスポート層のプロトコルであり、NTLP(NSIS Transport Layer Protocol)又はその拡張、及びNSLP(NSIS Signaling Layer Protocol)の2層から成る。TA NSISプロトコルは特にNSLP層にTA NSLPを持つ。なお、本発明ではTA機能を持つノード内のTA NSISプロトコルを実行できる機能をTAE(TA Entity)と呼ぶ。また、本発明ではTA機能を持つノードそのものをTAEと呼ぶこともある。
ここで、本発明の第1の実施の形態について図1を用いて説明する。MN101及びCN102はモバイルIPv6をサポートした移動ノードであり、それぞれHA1(103)、HA2(104)をホームエージェントとしている。今、MN101及びCN102は、お互いのCoAを知らず、MN101は自分のHoAからCN102のHoAあてにデータパケットを送信している。ここで、MN101はCN102に対し、自分のCoAを隠しつつ準最適化経路を用いてデータパケットを送信するためにTA検索を開始する。
TA検索の手順としては、まずTA検索のためのメッセージを、MN101及びCN102に代わって送受信するpTAE(proxy TAE)を検索し(MN101、CN102それぞれのpTAEをpTAE1(105)、pTAE2(106)とする)、その後pTAE1(105)とpTAE2(106)との間でTA検索のためのメッセージ(TA_Discoveryメッセージとする)を送受信することにより、TAを決定する。pTAEを設定するのは、もし自らが直接TA_Discoveryメッセージを送受信してしまうと、相手に自分のCoAを知らせることになり、ロケーションプライバシを守れないからである。なお、TA_DiscoveryメッセージとはTA NSLPのメッセージであり、他のNSISのNSLPメッセージ同様、RAO(Route Alert Option)が付加されている。よって、TA_Discoveryメッセージは、TA_Discoveryメッセージが通過する経路上に存在する各TAEによってインタセプトされる。
以下、TA検索方法の詳細を説明する。まず、MN101、CN102がそれぞれpTAE1(105)、pTAE2(106)をそれぞれ決定し、これらpTAEがお互いのアドレスを交換する方法の一例について図3を用いて説明する。まず、MN101はpTAE1(105)を検索する。pTAE1(105)の検索方法としては、例えば任意のノード(MN101のHA1(103)など)に対しpTAE検索のためのメッセージ(pTAE_Discoveryとする)を送信し、n個目のTAEをpTAEとする方法が考えられる(ステップS3001)。ここでpTAE_Discoveryとは、TA NSLPのメッセージであり、他のNSISのNSLPメッセージ同様、RAO(Route Alert Option)が付加されている。よって、pTAE_Discoveryは、pTAE_Discoveryが通過する経路上に存在する各TAEによってインタセプトされる。
n個目のTAEをpTAEとする方法としては、pTAE_Discoveryにn-hopオプションを付加した“pTAE_Discovery <n-hop>”を送信する方法が考えられる。pTAE_Discovery <n-hop>とは、pTAEDiscoveryをn個目のTAEまで送り、そのn個目のTAEをpTAEとするという意味のメッセージである。例えば、pTAE_Discovery <1-hop>ならば、送信元であるMN101から1つ目のTAEがpTAE_Discovery <1-hop>の受け取り先となり、そのTAEがpTAE1(105)となる。
ただし、任意の送信先との間にn個のTAEが存在しない場合には、送信先のTAE(送信先がTAEでない場合には送信先に最も近いTAE)が受け取り先となる。pTAE1(105)はpTAE_DiscoveryレスポンスをMN101に返すことにより、自分がpTAE1(105)であることをMN101に伝える(ステップS3003)。pTAE_Discoveryレスポンスは、例えばNSISのQoS NSLPのRESPONSEメッセージのように、pTAE_Discoveryがたどった経路を逆にたどって返されてもよいし、MN101に直接返されてもよい。また、pTAE_Discovery及びpTAE_Discoveryレスポンスにより、MN101とpTAE1(105)の間で、認証を行うなどの信頼関係が確立されてもよい。なお、pTAE1(105)の検索方法としては、他にもCARD(Candidate Access Router Discovery:非特許文献4を参照)など既存の方法を用いる方法が考えられる。
次に、MN101はpTAE1(105)をHA1(103)に登録し(ステップS3005)、pTAE1(105)とHA1(103)との間の信頼関係を確立する。つまり、HA1(103)がpTAE1(105)から送られてきたメッセージを信用して処理できるようにする。なお、HA1(103)がpTAE1(105)にメッセージを送る場合も同様である。pTAE1(105)の登録を行ったHA1(103)はMN101に登録完了を知らせるレスポンスを行う(ステップS3007)。
そして、MN101は検索したpTAE1(105)にCN102のpTAE(pTAE2(106))のアドレスを取得させる。手順としては、例えば上記の非特許文献2に記載のROTA_init_reqというメッセージ及びROTA_init_repというメッセージを応用する方法を用いる。図3を参照しながらこの手順を説明する。まず、MN101はpTAE1(105)に対し、ROTA_init_reqをHA1(103)に送信してpTAE2(106)のアドレスを取得するように指示する(ステップS3009)。pTAE1(105)はHA1(103)に対しROTA_init_reqを送る(ステップS3011)。
次に、HA1(103)はHA2(104)に対しROTA_reqを送信し(ステップS3013)、HA2(104)はCN102に対しROTA_init_reqを送る(ステップS3015)。これらのメッセージにはpTAE1(105)のアドレスが含まれる。ROTA_init_reqを受信したCN102はpTAE2(106)を検索する。検索方法はMN101がpTAE1(105)を検索した方法と同様の方法が用いられる(ステップS3017及びステップS3019)。なお、CN102はROTA_init_reqの受信を待つことなく、あらかじめpTAE2(106)を検索しておいてもよい。
次に、CN102はHA2(104)にROTA_init_repを送信し(ステップS3021)、HA2(104)はHA1(103)にROTA_rep(ステップS3023)を送信する。さらに、HA1(103)はpTAE1(105)にROTA_init_repを送信する(ステップS3025)。ROTA_init_rep及びROTA_repにはpTAE2(106)のアドレスが含まれている。なお、ROTA_init_repを受け取ったpTAE1(105)は、MN101に対しpTAE2(106)のアドレスを取得した旨を伝えるメッセージを送信してもよいが、pTAE2(106)のアドレスをMN101に送ってはならない。MN101にCN102のロケーションが知られてしまうおそれがあるためである。
次に、決定されたpTAEを用いてMN101のTAを決定する方法について図4を用いて説明する。まず、ROTA_init_repを受け取ったpTAE1(105)は、pTAE2(106)あてにTA_Discovery <n-hop>を送信する(ステップS4001)。TA_Discovery <n-hop>とは、TA_Discoveryをn個目のTAEまで送り、そのn個目のTAEをTAとするという意味のメッセージである。例えば、TA_Discovery <2-hop>ならば、送信元であるMN101から2つ目のTAEがTA_Discovery <2-hop>の受け取り先となり、そのTAEがTAとなる。ただし、任意の送信先との間にn個のTAEが存在しない場合には、送信先のpTAE2(106)の1つ手前のTAEが受け取り先となる。
そして、TA_Discovery <n-hop>を受け取ったnホップ目のTAEは、pTAE1(105)にTA_Discovery <n-hop>のレスポンスを返すことにより、自分がTAになることを宣言する(ステップS4003)。そして、pTAE1(105)はMN101にTAの情報を通知する(ステップS4005)。なお、決定されたTAは、MN101のTAとしてだけではなく、CN102のTAとしても使われてもよい。この場合、TAの情報はpTAE2(106)経由でCN102に通知される。また、TAがCN102のTAとしても使われる場合などには、TAはMN101及びCN102のロケーションプライバシの観点から、MN101の所属する外部ネットワーク1及びCN102の所属する外部ネットワーク2の双方から遠くにあることが望ましい。このような場合、pTAE1(105)及びpTAE2(106)の中間あたりに位置するTAEをTAとすることが考えられる。この方法について図5を用いて説明する。
まず、ROTA_init_repを受け取ったpTAE1(105)は、pTAE2(106)あてにTA_Discoveryを送信する(ステップS5001)。TA_Discoveryをインタセプトした各TAEは、自分のアドレスをTA_Discoveryに追加する(ステップS5003)。TA_Discoveryを受け取ったpTAE2(106)は追加されているTAEのアドレスの順番を確認し、ちょうど中間に位置するTAE(中間TAE)を決定する(ステップS5005)。なお、付加されたTAEのアドレスの数が偶数の場合は、中間に近いどちらかのTAEを選び、中間TAEとする。また、中間TAEはpTAE1(105)とpTAE2(106)のちょうど中間でなくてもよく、どちらかに一方に近づいているTAEを中間TAEとすることも可能である。
pTAE2(106)は中間TAEに対し、中間TAEであることを通知する(ステップS5007)。中間TAEはpTAE1(105)にTA_Discoveryのレスポンスを返すことにより、自分がTAになることを宣言する(ステップS5009)。pTAE1(105)はMN101にTAの情報を通知する(ステップS5011)。なお、メッセージに「TAEホップ数」フィールドを持たせ、ステップS5003で、TAEが自分のアドレスをメッセージに追加する代わりに、TAEホップ数をインクリメントしてもよい。この場合、ステップS5005では中間TAEのホップ数が計算される。ステップS5007で中間TAEであることを通知する際には、“中間TAEであることの通知”<n-hop>とし、nには算出されたホップ数が入る。
次に、第1の実施の形態に係る移動端末(MN)の構成の一例について図6を用いて説明する。図6に示すように、MN101は、受信手段600、送信手段601、メッセージ生成手段602から構成されている。それぞれの主な処理は以下に示すものであるがこれらに限られるものではない。メッセージ生成手段602は、TAEのうちから、MN101の代理としてTAを発見するpTAEを抽出するために、pTAE_Discoveryを生成するものであり、例えばMN101からn個目のTAEをpTAEにするために、上述したようにpTAE_Discoveryにn-hopオプションを付加した“pTAE_Discovery <n-hop>”を生成するものである。また、メッセージ生成手段602は、pTAE_Discovery(pTAE_Discovery <n-hop>)を生成する際、上述したRAOをpTAE_Discovery(pTAE_Discovery <n-hop>)に付加する。また、メッセージ生成手段602は、CN102の代理ノードであるpTAE2(106)のアドレスの情報をpTAE1(105)に取得させるためのメッセージを生成する。
送信手段601は、メッセージ生成手段602によって生成されたpTAE_Discovery(pTAE_Discovery <n-hop>)を処理することが可能な、例えばMN101のHA1(103)あてに送信するものである。これにより、送信された経路上に存在するTAEをpTAEとすることができる。また、送信手段601は、CN102の代理ノードであるpTAE2(106)のアドレスの情報を取得させるためのメッセージをpTAE1(105)に送信するものである。受信手段600は、pTAE_Discovery(pTAE_Discovery <n-hop>)を受信したTAEによって自身がpTAEであると判断された場合に送信される、自身がpTAE1(105)である旨のメッセージを受信するものである。また、受信手段600は、他にもpTAE1(105)から決定されたTAの情報などを受信する。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る代理ノード(pTAE1)の一例について図7を用いて説明する。図7に示すように、pTAE1(105)は、受信手段700、送信手段701、メッセージ生成手段702、判断手段703から構成されている。それぞれの主な処理は以下に示すものであるがこれらに限られるものではない。メッセージ生成手段702は、TAを発見するためのTA_Discoveryを生成するものである。後述するようにTAを発見するために、送信手段701によってTA_Discoveryが送信されることにより、TA_Discoveryには送信される経路上のTAEのアドレスの情報が付加される。また、メッセージ生成手段702は、pTAE1(105)から数えてn個目に位置するTAEをTAとするために、上述したTA_Discovery <n-hop>を生成することも可能である。また、メッセージ生成手段702は、TA_Discovery(TA_Discovery <n-hop>)を生成する際、上述したRAOをTA_Discovery(TA_Discovery <n-hop>)に付加する。また、メッセージ生成手段702は、この他にもpTAE2(106)のアドレスの情報を取得するためのメッセージ(上述したROTA_init_req)を生成する。
送信手段701は、生成されたTA_Discovery(TA_Discovery <n-hop>)をCN102の代理としてTAを発見するpTAE2(106)に向けて送信するものである。また、送信手段701は、生成されたpTAE2(106)のアドレスの情報を取得するためのメッセージをHA1(103)に送信するものである。また、送信手段701は、その他にも決定されたTAの情報をMN101に送信することも行う。
受信手段700は、pTAE1(105)を抽出するためにMN101から送信されたpTAE_Discovery <n-hop>を受信するものである。また、受信手段700は、送信されたTA_Discovery <n-hop>を受信したTAEが、受信したTA_Discovery <n-hop>に基づいてTAになると判断した場合に、判断したTAEからTAになる旨のメッセージを受信するものである。また、受信手段700は、TA_Discoveryが送信された場合には、送信されたTA_Discoveryを受信したpTAE2(106)によって決定されたTA(中間TAE)からTAになった旨のメッセージを受信する。また、受信手段700は、その他にもpTAE2(106)のアドレス情報を取得させるためのメッセージをMN101から受信したり、pTAE2(106)のアドレスの情報などを受信したりする。
判断手段703は、受信手段700によって受信された、pTAE1(105)を抽出するためにMN101から送信されたpTAE_Discovery <n-hop>に基づいて、自身がpTAE1(105)であるか否かを判断するものである。そして、上述したメッセージ生成手段702は、判断手段703によってpTAE1(105)であると判断された場合に、自身がpTAE1(105)である旨のメッセージを生成し、送信手段701は、生成されたメッセージをMN101に送信する。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る代理ノード(pTAE2)の一例について図8を用いて説明する。図8に示すように、pTAE2(106)は、受信手段800、送信手段801、メッセージ生成手段802、決定手段803から構成されている。それぞれの主な処理は以下に示すものであるがこれらに限られるものではない。受信手段800は、pTAE1(105)からのpTAE2(106)のアドレスの情報取得の要望によって、CN102からpTAE2(106)を抽出するためのメッセージを受信するものである。また、受信手段800は、pTAE1(105)によって送信されたTAを発見するためのTA_Discoveryを受信したTAEが自身のアドレス情報を付加したTA_Discoveryを受信するものである。
決定手段803は、受信されたアドレス情報が付加されたTA_Discoveryに基づいてTAを決定するものである。具体的には、TA_Discoveryに付加されたアドレス情報の数に基づいて、pTAE1(105)とpTAE2(106)の中間に位置するTAE(中間TAE)をTAとして決定する。メッセージ生成手段802は、中間TAEとして決定されたTAEに対して中間TAEである旨のメッセージを生成するものである。送信手段801は、メッセージ生成手段802によって生成された中間TAEである旨のメッセージを送信するものである。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について図9及び図10を用いて説明する。図9は本発明の第2の実施の形態におけるpTAEの決定のシーケンスの一例について説明するためのシーケンスチャートである。図10は本発明の第2の実施の形態に係る移動端末(MN)の構成の一例を示す構成図である。
第1の実施の形態では、MN101及びCN102が直接pTAEの決定を行っていたが、MN又はCNのHAがpTAEを指定してもよい。この場合、HAが各外部ネットワークに存在するTAEの情報を持っていることを前提とする。この手法について図9を用いて説明する。まず、MN901はHA1(903)に対しpTAE_requestを送信し、pTAEを指定するよう要請する(ステップS9001)。HA1(903)はMN901のCoAの情報からMN901が所属する外部ネットワークを判断し、適切なpTAEを選択する(ステップS9003)。HA1(903)はMN901にpTAE_requestレスポンスを送ることによりpTAEを通知する(ステップS9005)。
そして、MN901は第1の実施の形態と同様、取得したpTAE1(905)にCN902のpTAEであるpTAE2(906)のアドレスを取得させる。すなわち、MN901は、pTAE1(905)に対し、ROTA_init_reqをHA1(903)に送信することにより、pTAE2(906)のアドレスを取得するように指示する(ステップS9007)。pTAE1(905)はHA1(903)に対しROTA_init_reqを送る(ステップS9009)。
そして、HA1(903)はHA2(904)に対しROTA_reqを送信し(ステップS9011)、HA2(904)はCN902に対しROTA_init_reqを送る(ステップS9013)。これらのメッセージにはpTAE1(905)のアドレスが含まれる。ROTA_init_reqを受信したCN902はHA2(904)よりpTAE2(906)を取得する。取得方法はMN901がpTAE1(905)を検索した方法と同様の方法が用いられる(ステップS9015〜ステップS9019)。なお、CN902はROTA_init_reqの受信を待つことなく、あらかじめpTAE2(906)を検索しておいてもよい。
次に、CN902はHA2(904)にROTA_init_repを送信し(ステップS9021)、HA2(904)はHA1(903)にROTA_repを送信する(ステップS9023)。そして、HA1(903)はpTAE1(905)にROTA_init_repを送信する(ステップS9025)。ROTA_init_rep及びROTA_repにはpTAE2(906)のアドレスが含まれている。なお、ROTA_init_repを受け取ったpTAE1(905)は、MN901に対し、pTAE2(906)のアドレスを取得した旨を伝えるメッセージを送信してもよいが、pTAE2(906)のアドレスをMN901に送ってはならない。MN901にCN902のロケーションが知られてしまうおそれがあるためである。なお、第1及び第2の実施の形態で検索されたpTAEは、上記非特許文献2に記載の「ROTA in scenarios with visited network support」におけるローカルはHAやMAPとして用いられてもよい。
次に、第2の実施の形態に係る移動端末(MN)の一例について図10を用いて説明する。図10に示すように、MN901は、受信手段1000、送信手段1001、メッセージ生成手段1002から構成されている。なお、それぞれの構成要素の主な処理は以下に示すものであるがこれらに限られるものではない。メッセージ生成手段1002は、複数のTAEのうちから、MN901の代理としてTAを発見するpTAEの指定を依頼するメッセージを生成するものである。送信手段1001は、メッセージ生成手段1002によって生成されたメッセージをMN901のHA1(903)に送信するものである。受信手段1000は、MN901のHA1(903)によって送信された、MN901のアドレスの情報に基づき決定されたpTAEの情報を受信するものである。
受信手段1000がpTAE1(905)の情報を受信すると、メッセージ生成手段1002は、第1の実施の形態と同様、CN902の代理ノードであるpTAE2(906)のアドレスの情報をpTAE1(905)に取得させるためのメッセージを生成する。そして、送信手段1001は、生成されたメッセージをpTAE1(905)に送信する。
なお、第2の実施の形態に係るpTAE1におけるpTAE2のアドレスの情報の取得方法及び第2の実施の形態に係るpTAE1及びpTAE2におけるTAの決定方法については、第1の実施の形態と基本的に同様であるため説明を省略する。
<第3の実施の形態>
第1及び第2の実施の形態において、MNが別のネットワークに移動した場合について図11を参照しながら説明する。ここで、MN1101は外部ネットワーク1から外部ネットワーク3に移動するとする。このとき、MN1101は、第1又は第2の実施の形態に記載された方法で再びpTAEであるpTAE1(1105)を選択し、pTAE1(1105)はpTAE2(1106)に対し、TA_Discoveryメッセージ又はTA_Discovery <n-hop>メッセージ(以下、単にTA_Discoveryメッセージと言う)を送信する。このとき、外部ネットワーク1でTA_Discoveryメッセージを送信した際の経路と、外部ネットワーク3でTA_Discoveryメッセージを送信する経路が交差し、収束した経路の最初のTAE(Crossover TAE)が、MN1101が外部ネットワーク1で使用していたTA(以下、現在のTAと呼ぶ)よりも手前、すなわちMN1101側にある場合、MN1101は外部ネットワーク3においても現在のTAを使い続ける。
Crossover TAEと現在のTAとの位置関係の検出方法は、例えばMN1101の外部ネットワーク3におけるpTAEであるpTAE1´(1107)がTA_Discoveryメッセージを送信した際、もし現在のTAがこのTA_Discoveryメッセージをインタセプトした場合、pTAE1´(1107)に対しTA_Discoveryメッセージに対するレスポンスメッセージを返すことにより、自分がTAであることを宣言する。もし、現在のTAがTA_Discoveryメッセージをインタセプトしない場合、すなわち外部ネットワーク3でのTA_Discoveryメッセージの経路上に現在のTAが存在しない場合には、第1の実施の形態に記載の方法により新しいTAが選ばれる。
また、Crossover TAEと現在のTAとの位置関係の検出方法における他の例としては、TA_DiscoveryメッセージでTAが選ばれた際、pTAE1(1105)からこのTA間に存在するすべてのTAEにTAが決定したことを知らせておく。そして、外部ネットワーク3においてpTAE1´(1107)がTA_Discoveryメッセージを送信した際、Crossover TAEが、自身が現在のTAよりもpTAE1´(1107)側に居ると検出した場合は、TA_Discoveryメッセージの転送をストップし、かつpTAE1´(1107)に対し「現在のTAを使い続けろ」という内容のメッセージを送信する。
もし、Crossover TAEが現在のTAよりもpTAE1´(1107)側に存在しない場合、TA_Discoveryメッセージの転送は継続して行われ、新しいTAが決定される。なお、TAが決定されたことをpTAE1(1105)からTA間のTAEに知らせるには、例えばTAがTA_Discoveryメッセージに対するレスポンスメッセージを返す際に通知を行うことができる。レスポンスメッセージはNSISの方法に従うと、TA_Discoveryメッセージと正反対の経路を通過し、pTAE1(1105)からTAの間の経路に存在するすべてのTAEがレスポンスメッセージを受け取ることができるからである。
なお、MN1101が移動するたびに上述のようなTA発見処理を行うことは処理負荷がかかるなど問題があるため、TA発見処理をせずに移動先でも移動前に使用していたTAをそのまま用いるようにしてもよい。
ここで、第3の実施の形態のMN1101における処理の一例について説明する。上述したように、MN1101が外部ネットワーク1から移動して外部ネットワーク3に接続した場合に、MN1101の不図示の受信手段が、新たな接続先の外部ネットワーク3においてTAを発見するために不図示の送信手段によって送信されたTA_Discoveryメッセージを受信したTAEであって、移動前の外部ネットワーク1に接続していた際のTAを発見するために送信されたTA_Discoveryメッセージが通る第1の経路(図11に示す外部ネットワーク1におけるTA_Discovery経路)と、新たな接続先の外部ネットワーク3においてTAを発見するために送信されるTA_Discoveryメッセージが通る第2の経路(図11に示す外部ネットワーク3におけるTA_Discovery経路)とが交差し、第1の経路と第2の経路とが収束した直後の不図示のTAEから、移動前の外部ネットワーク1に接続した際に発見されたTAを継続して処理ノードとして使用すべきである旨のメッセージを受信した場合、MN1101の不図示の判断手段は、不図示の受信手段によって受信されたメッセージに基づいて、移動前のTAを継続して処理ノードとして使用することを決定する。
次に、第3の実施の形態のCrossover TAEにおける処理の一例について説明する。上述したように、MN1101が外部ネットワーク1から移動して外部ネットワーク3に接続した場合に、移動前の外部ネットワーク1に接続していた際のTAを発見するために送信されたTA_Discoveryメッセージが通る第1の経路(図11に示す外部ネットワーク1におけるTA_Discovery経路)と、新たな接続先の外部ネットワーク3においてTAを発見するために送信されるTA_Discoveryメッセージが通る第2の経路(図11に示す外部ネットワーク3におけるTA_Discovery経路)とが交差し、第1の経路と第2の経路とが収束した直後の不図示のTAEの判断手段が、収束した経路上において外部ネットワーク1におけるTAよりもMN1101側に位置するか否かを判断し、不図示のTAEのメッセージ生成手段は、収束した経路上において外部ネットワーク1におけるTAよりもMN1101側に位置すると不図示のTAEの判断手段によって判断された場合に、外部ネットワーク1におけるTAを継続してTAとして使用すべきである旨のメッセージを生成し、不図示のTAEの送信手段は、生成されたメッセージをMN1101に送信する。
<第4の実施の形態>
図12は本発明をサポートするネットワーク構成の一例を示す。MN1200は、アクセスルータ、例えばAR1202を介してネットワークに接続している。AR1202はホームドメインとHA、例えばHA1204への接続を実現する。同様に、MN1210は他のアクセスルータ、例えばAR1208を介してネットワークに接続しており、HA1206に接続可能となっている。なお、第4の実施の形態以降の移動端末(MN)、移動端末(MN1200)の代理ノード、通信ノード(MN1210)の代理ノードを説明する際、第1の実施の形態に係るMN、pTAE1、pTAE2と同様の構成であるため、それぞれを説明する際には図6から図8を用いて説明する。
MN1200とMN1210との間に、直行パスがリンク1201、1227、1225、1223、1221、1209を介して存在する。本発明はこの直行パス上のTA、例えばTA1216及びTA1218の発見を容易にする。
MN1200に近い、少なくとも1つのDisc−I(Discovery Initiator)1212が存在し、それは同じドメイン若しくは同じサブネットに属している。このノードは、MN1200が他の端末に自身のIDを明かす必要がないように、TA発見手続きの開始をする際に役立つ。
TA発見に関連する他のノードはDisc−P(Discovery Proxy)1214である。Disc−P1214はMN1210の近くに属し、MN1210からMN1200への直行パス上にある。これはTA発見のためにパス上におけるシグナリングアプリケーション(On-path signaling application)を開始するノードであり、第1〜第3の実施の形態のpTAEに相当する。
実際のネットワークが異なる構成、例えばリンクの多少や図12に示されるノードより多くのネットワークノードを伴うことは当業者にとって自明である。これは発明の原理に影響を与えない。
図13は、適当なTAを発見するにネットワークノードがどのような処理を実行しているかを示すシグナリングシーケンスの一例を示す図である。ステップS1301に示すように、MN1200とMN1210は新たなロケーション(位置)に移動したとき、モビリティ管理手続きを実行し、通信セッションを確立する(モビリティ管理と通信セッション確立)。その手続きは、例えばCoAの取得し、HAにCoAを登録し、セッション確立における上位レイヤシグナリング、例えばSIP(Session Initiation Protocol)シグナリングを実行することを含む。モバイルノードがホームドメインの外側にいる場合、通信セッションがHA1204とHA1206を通じて行われる点は当業者にとって自明である。
MN1200が通信ノード、例えばMN1210と最適化経路を構築しようとすると、MN1200はTA発見手続きを開始する。MN1200はDisc−I(1212)を見つける手続きを開始する(Disc−I発見)(S1303)。ロケーションプライバシが望まれるので、MN1200は実際のIDを隠すためDisc−I(1212)を利用する必要があるが、MN1200のポリシーによっては、MN1200自身はDisc−Iとなってもよい。
Disc−I(1212)のロケーションに特別な要件はない。配置するとき、Disc−I(1212)はドメインごと若しくはサブネットごとに形成される。そのような場合、MN1200におけるDisc−I(1212)の位置の発見は静的であり、その位置は、例えばルータアナウンス(ルータ通知)に埋め込まれていたり、DHCPメッセージによって得られるものであったり、若しくはあらかじめ定義されたリンクローカルアドレスであったりする。そのような場合、ステップS1303はMN1200にとって些細なことである。例えば、MN1200がホームにいるとき、MN1200はDisc−Iとしてドメイン内の1つのHAを利用する。
Disc−I(1212)はアドホック方式で配置されることも可能である。その場合、MN1200は発見手続きを実行しなければならない。例えば、MN1200はあらかじめ定義されたDisc−I(1212)の名前におけるDNS Queryを行うことができ、若しくはあらかじめ形成されたマルチキャストアドレスにQueryを送信することができる。上述の方法がMN1200で大きな変更を必要としないことは当業者によって自明である。それらはMNのほとんどで利用できるプロトコルでソフトウェアモジュールを実行することによってなされる。
MN1200がDisc−I(1212)のアドレスを取得すると、MN1200(送信手段601)はDisc−I(1212)に向けてTA-Init-Requestメッセージを送信する(S1305)。なお、TA-Init-Requestメッセージはメッセージ生成手段602によって生成される。TA-Init-Requestメッセージのフォーマットの一例を以下に示す。
TA-Init-Request:=[リクエスターアドレス]
[ターゲットアドレス]
[ポリシーデータ]
“リクエスターアドレス”はモバイルノード、例えばMN1200のCoAであるCoA1を含む。しかし、ある場合、例えばCoA1がインタフェースMACアドレスを用いて形成されている場合、このCoA1もモバイルノードのIDを明かすかもしれない。そのため、モバイルノードは“リクエスターアドレス”の項目に挿入する実際の情報を決定することができる。例えば、MN1200(メッセージ生成手段602)はその項目にサブネットのプレフィックス情報を挿入する、若しくはAR1202のアドレスを挿入する、若しくは空のままにするなどできる。
“ターゲットアドレス”はその通信の一方の端にある端末のアドレスを含む。その端末がモバイルノード、例えばMN1210の場合、これはモバイルノードのホームアドレス、例えばHoA2になる。しかし、MN1200はこれらの違いを区別する必要はない。
“ポリシーデータ”はTA発見や必要な制御に関する情報を含む。例えば、それはTA選択の基準、例えばサポートされているトンネリング方法、暗号化スキーム、要求などを含む。また、それは容易に応答をこのリクエストに一致させることができるように、例えばセッション情報を含む。
TA-Init-Requestメッセージは、通常のIPカプセル化を用いてDisc−I(1212)に直接送信される。MN1200とDisc−I(1212)との間に、事前の接続は必ずしも必要ではない。例えば、Disc−I(1212)は周知のポートを認識でき、MN1200はTA-Init-RequestメッセージをDisc−I(1212)のアドレスと特別なポート番号あてにする。なお、MN1200自身がDisc−Iとなる場合、これらのステップS1303及びS1305は必要ない。
Disc−I(1212)(受信手段700)がTA-Init-Requestメッセージを受けると、あらかじめ定義された処理を実行する。例えば、Disc−I(1212)(判断手段703)はMN1200がTA-Init-Requestメッセージを送信することが正当かどうか、例えばMN1200がDisc−I(1212)のドメインの配下であるかどうかを確かめる。なお、他のタイプの処理をする、例えば“ポリシーデータ”に挿入された情報を用いてMN1200が正当であると認めることは当業者にとって自明である。
Disc−I(1212)(判断手段703)は受信したTA-Init-Requestメッセージの“リクエスターアドレス”の項目を確認する。“リクエスターアドレス”がサブネットのプレフィックスを含む、若しくは空である場合、Disc−I(1212)(判断手段703)はそれを埋める(満たす)ように適当なアドレスを決定する。例えば、“リクエスターアドレス”がサブネットのプレフィックスを含む場合、Disc−I(1212)はローカルな情報、例えばルーティングテーブルなどを参照し、デフォルトゲートウェイ若しくはサブネットのルータアドレスを得る。また、“リクエスターアドレス”が空の場合、Disc−I(1212)は送信元アドレス、例えばMN1200のCoA1を確かめ、そのアドレスにおけるデフォルトゲートウェイを見つけようとする。なお、MN1200自身がDisc−Iとなる場合、リクエストアドレス、及びターゲットアドレスはMN1200が直接埋める。
“ポリシーデータ”は応答が送られるノードのアドレスも含む。そのようなアドレスがなければ、TA発見の応答はDisc−I(1212)あてに送信される。
Disc−I(1212)(判断手段703)が“リクエスターアドレス”を更新すると、“ターゲットアドレス”に関連するあらかじめ定義されたアドレスに向けてTA-Init-Requestメッセージを(送信手段701によって)転送する(S1307)。例えば、“ターゲットアドレス”がMN1210のホームアドレスを指示するならば、Disc−I(1212)(送信手段701)は、そのドメインに関連した特別なエニーキャストアドレスに向けてメッセージを転送する。TA-Init-Requestメッセージをサポートするネットワークノードはそのようなエニーキャストアドレスを認識でき、それを受信することができる。例えば、これは非特許文献5で定義されたホームエージェントエニーキャストアドレスである。そのため、MN1210のホームエージェント、HA1206はそのメッセージを受信する。MN1210がホームにいる、若しくはMN1210が固定ノードであるなどMIPをサポートしない場合、TA-Init-Requestメッセージはエニーキャストアドレスを認識できるノードによってインタセプトされる。そのため、本発明はモバイルエンドホストとフィックス(固定された)エンドノードの両方をサポートする。また、Disc−IはTA-Init-RequestメッセージをHA1206のアドレスあてに送ってもよい。HA1206のアドレスの取得方法としては、例えばHA1204が非特許文献2に記載のようにDHAADの拡張やDNSを用いて得たHA1206のアドレスを、Disc−Iが取得する方法がある。また、Disc−IがHA1204に、TA-Init-RequestメッセージをHA1206に転送するよう依頼してもよい。
TA-Init-Requestメッセージがサポートノード、例えばHA1206によって受信されると、受信ノードは、“リクエスターアドレス”と“ターゲットアドレス”の情報に従ってDisc−Pを決定しようとする(Disc−P発見)(S1309)。Disc−Pは“リクエスターアドレス”に向けた“ターゲットアドレス”からの直行データパス上にある。適当なDisc−Pを見つけるために、受信ノード、例えばHA1206は通信エンド、例えばMN1210についての特別なエントリを(不図示の格納手段に)維持する。ここで、HA1206の構成及びMN1210の構成の一例について図15、図16を用いて説明する。図15に示すように、HA1206は、外部からのメッセージなどを受信する受信手段1500、外部へメッセージなどを送信する送信手段1501、外部からのメッセージを処理し、外部へ送信するメッセージを生成するメッセージ生成手段1502、HA1206内部の制御を行う制御手段1503から構成されている。なお、構成要素はこれに限られるものではない。
また、図16に示すように、MN1210は、外部からのメッセージなどを受信する受信手段1600、外部へメッセージなどを送信する送信手段1601、外部からのメッセージを処理し、外部へ送信するメッセージを生成したり、MN1210内部の制御を行ったりするメッセージ生成手段1602から構成されている。なお、構成要素はこれに限られるものではない。このような構成に基づいて、例えば、MN1210がホーム以外の新たなドメインに入ったとき、MN1210(メッセージ生成手段1602)はローカルなDisc−Pの情報を取得し、そのホームドメイン内の受信ノード、例えばHA1206にその取得した情報を登録する。HA1206(制御手段1503)はそのような登録メッセージを受けると、存在するエントリを生成若しくは更新する。登録メッセージのフォーマットの一例を以下に示す。
Register-Disc-P:=[ホームアドレス]
[ローカルなDisc−Pリスト]
[ポリシーデータ]
“ホームアドレス”はMN1210のホームアドレス、HoA2を含む。
“ローカルなDisc−Pリスト”はMN1210によって知られたDisc−Pについての情報を含む。Disc−Pについての情報を得るためにMN1210にはいくつかの方法がある。例えば、AR1208がルータアナウンスの中でDisc−Pとして行動することができるものを通知することができる。そして、MN1210(メッセージ生成手段1602)は“ローカルなDisc−Pリスト”にそのアドレスを含めることができる。
また、MN1210はDHCP手続きの一部としてそのような情報を得ることができる。この場合、DHCPサーバがDisc−Pアドレスであらかじめ形成されているか、若しくはそのような情報のあるバックエンド(後端)サーバへの動的なアクセスを可能にさせるかである。
Disc−P情報が上述したメッセージであるルータアナウンスとDHCPメッセージの両方でも存在しない場合、又はHA1206のローカルポリシーや、TA-Init-Requestのポリシーデータが、Disc−Pを新たに発見するよう指示している場合、MN1210(メッセージ生成手段1602)はそのドメインの中でDisc−Pを見つけるためにローカルな発見処理を行う。例えば、MN1210は周知の名前を用いてローカルなDNS Queryをすることができる。
MN1210がローカルなドメインで複数のDisc−Pを発見することは当業者にとって自明である。そのような場合、MN1210(メッセージ生成手段1602)は“ローカルなDisc−Pリスト”の中のDisc−Pに関して、“ポリシーデータ”の中に特別な情報を含める。例えば、MN1210はあるあて先プレフィックスを含めたり、あるDics−Pが用いられるべきであることを含めたりする。この情報が一致する、すなわち複数のDisc−Pが同じあて先アドレスに仕えることがあるということは当業者にとって自明である。
“ポリシーデータ”は登録メッセージのセキュリティ保護における特別な情報も含む。このRegister-Disc-Pメッセージは、MN1210のロケーションを明らかにする情報を含むため、保護、例えば暗号化や認証などがされなければならない。そのため、“ポリシーデータ”は、例えば第三者ノードによる攻撃を防止するためにメッセージ認証コード(Message Authentication Code)を含むことができる。
MN1210(送信手段1601)によってHA1206に送信されるRegister-Disc-Pメッセージは、それらの間でセキュリティアソシエーションを用いて暗号化される。例えば、MN1210とHA1206がモバイルIPをサポートしている場合、このRegister-Disc-Pメッセージは拡張としてBUメッセージに付加されることができ、IPSecによって安全となる。
MN1210がローカルなドメインの中でDisc−Pを見つけることができない可能性もある。この場合、MN1210は空の“ローカルなDisc−Pリスト”を与え、ドメイン情報、例えばドメインプレフィックスを“ポリシーデータ”の項目に示す。
HA1206(受信手段1500)が正当なRegister-Disc-Pメッセージを受信すると、制御手段1503はホームアドレスにおけるエントリをすでに有しているかチェックする。存在しなければ新たなエントリが更新される。さもなければ、古いエントリが受信したメッセージの情報を用いて更新される。エントリの一例を以下に示す。
Disc-P-Record:=[ホームアドレス]
[Disc−Pリスト:=[[Disc−P]
[あて先プレフィックスリスト]
]
]
[ドメイン情報]
上記のように、エントリは“ホームアドレス”によって索引が付けられている。“Disc−Pリスト”は受信した“Register-Disc-Pメッセージ”のDisc−Pの情報を含む。“Disc−Pリスト”は1つ以上のサブエントリを含み、順に“Disc−P”、対応する“あて先プレフィックスリスト”を含む。“Disc−P”がMN1210におけるデフォルトのDisc−Pである場合、“あて先プレフィックスリスト”は空になる。
“ドメイン情報”はMN1210のローカルなドメインについての情報を含む。この項目は“Disc−Pリスト”が空ではないとき空のままである。
HA1206がモバイルIPをサポートする場合、この“Disc-P-Record”はBC(Binding Cache)に付加されることは当業者にとって自明である。そのため、現存するデータ構造と管理ツールは再利用される。
図13に示すように、HA1206(受信手段1500)がTA-Init-Requestメッセージを受信すると、判断手段1503によって、そのメッセージの“ターゲットアドレス”に関連する“Disc-P-Record”エントリが存在するかチェックする。
そのようなエントリがあれば、“Disc−Pリスト”は空ではなく、HA1206は、関連した“あて先プレフィックスリスト”とTA-Init-Requestメッセージの“リクエスターアドレス”に基づいて、適当なDisc−P、例えばDisc−P(1214)を見つける。HA1206(メッセージ生成手段1502)はTA-Disc-Initメッセージを生成し、送信手段1501はDisc−P(1214)に向けて送信する(S1311)。TA-Disc-Initメッセージのフォーマットの一例を以下に示す。
TA-Disc-Init:=[リクエスターアドレス]
[エンドポイントアドレス]
[TA選択要素]
[ポリシーデータ]
“リクエスターアドレス”はTA-Init-Requestメッセージからコピーされる。“エンドポイントアドレス”は、受信したTA-Init-Requestメッセージの“ポリシーデータ”に含まれるアドレスがなければDisc−I(1212)のアドレスである。“TA選択要素”はTA選択における基準を含む。パス上に複数のTA、例えばTA1216、TA1218が存在する場合、これらの基準は候補として申し出るべきか確認するために用いられる。
“ポリシーデータ”はシグナリングの中で用いられる特別な情報を含む。例えば、Disc−I(1212)が対応するリクエストと発見シグナリングを一致させる(マッチさせる)ための情報を含む。
HA1206が複数のDisc−Pを決定することは当業者にとって自明である。図14はMN1210がマルチホームネットワークに属する、例えばAR1208が外部ネットワークに向けて複数のパスを有している場合を示すものである。そのような場合、HA1206(送信手段1501)は異なるDisc−P、例えばDisc−P(1214)とDisc−P(1400)に複数のTA-Disc-Initメッセージを送信する。マルチホーム化のMN1210が似たような状況をもたらすことは当業者にとって自明である。本発明では同じ原理内でそのような状況にも対応することができる。
図14に示すように、HA1206(制御手段1503)が複数のパスにTA-Disc-Initメッセージを送信することを決定すると、信頼性を確保することができるので、共通のパス上のTA、例えばTA1218の方が他のTA、例えばTA1402やTA1216よりも好ましい。この場合、HA1206は“TA選択要素”に関連する情報を含める。例えば、以下のような情報を含める。
その情報は、複数パスが利用可能であることを示すフラグ(例えば、ヘッダにあらかじめ定義されたビット)、用いられる全体のパスのカウンター(例えば、8ビットのパスカウンター)、Disc−Pが一貫したセッションID(例えば、128ビットのセッションID)を生成するための情報、TA選択の優先度(例えば、TA候補はすべてのパスの共通するセクションにある、若しくはTA候補は少なくとも半数のパスの共通するセクションにあることなど)である。
ステップS1307で、HA1206(制御手段1503)が“ターゲットアドレス”に関連する“Disc-P-Record”の“Disc−Pリスト”のエントリが空であるとわかると、“ドメイン情報”をチェックする。例えば、BC(Binding Cache)と“Disc-P-Record”のエントリを結合した場合、この“ドメイン情報”はMN1210のCoAであるCoA2を含む。HA1206(制御手段1503)は適当なDisc−P情報の取得のため、バックエンドのデータベースを調べる。例えば、HA1206は“ドメイン情報”によって明らかにされたドメインのDisc−Pコントローラーを見つけることができる。TA-Disc-Initメッセージは、関連する情報、例えばCoA2を含む“ポリシーデータ”を有して、Disc−Pコントローラーに向けて送信される。Disc−Pコントローラーは“リクエスターアドレス”と“ポリシーデータ”に基づいて適当なDisc−Pを選択し、相当するDisc−PにTA-Disc-Initメッセージを送信する。例えば、Disc−PコントローラーはCoA2に対してDisc−Pとして行動できるデフォルトゲートウェイを決定することができ、ゲートウェイにTA-Disc-Initメッセージを転送する。
ステップS1309に示すように、HA1206が適当なDisc−Pを見つける他の方法は、TA-Disc-Initメッセージをユニキャストプレフィックスベースのマルチキャストアドレスに送信することである。例えば、TA-Disc-Initメッセージは、CoA2と同じプレフィックスを共有するマルチキャストアドレスに向けて送信される。そのため、MN1210のドメインのDisc−Pはそのようなマルチキャストアドレスを認識でき、TA-Disc-Initメッセージをインタセプトする。Disc−P、例えばDisc−P(1214)は“リクエスターアドレス”と“ポリシーデータ”に格納されたCoAとの間のパス上にあるかを確認する。Disc−P(1214)が異なる確認方法、例えばAR1208のルーティングテーブルをチェックする、若しくはDHCPサーバを通じてMN1210の形成情報にアクセスする方法を有することは当業者にとって自明である。これは本発明の原理に影響を与えない。
また、HA1206が適当なDisc−Pを見つける他の方法は、HA1206がDisc−P発見のためのメッセージをAR1208経由でTA-Disc-Requestメッセージに含まれるリクエスターアドレスに向けて送信する。Disc−P発見のためのメッセージのIPヘッダには、Disc−Pとなり得るノードがインタセプトできるRAOが付加されており、このメッセージをインタセプトした最初のDisc−P対応ノードがDisc−Pとなる。Disc−P発見のためのメッセージをAR1208経由でリクエスターアドレスに向けて送信する方法には、例えばDisc−P発見のためのメッセージをAR1210あてのIPヘッダでカプセル化し、AR1210にてカプセル化を解いてもよいし、Strict Routeなどの方法を用いて強制的にDisc−P発見のためのメッセージをAR1208経由にしてもよい。ただし、カプセル化を用いない場合、Disc−P発見のためのメッセージがHA1206からAR1208の間の経路上にあるDisc−P対応ノードにインタセプトされても、AR1208を通過するまではメッセージが送信され続けるような手段が必要である。この方法で発見されたDisc−Pは、レスポンスをHA1206に返し、自分がDisc−PであることをHA1206に通知してもよい。またTA-Disc-InitメッセージをDisc−P発見のためのメッセージと兼用して用い、Disc−Pが発見された後、Disc−PはHA1206にレスポンスを返すことなく次のプロセス、すなわちS1313に進んでもよい。
図13に示すように、Disc−P(1214)(受信手段800)がTA-Disc-Initメッセージを受信する(S1311)と、メッセージ生成手段802はTA-Discシグナリングアプリケーションメッセージ(TA-Discメッセージ)を生成する。TA-DiscメッセージはMN1210からMN1200に向けてデータパスに沿って(送信手段801によって)送信される(S1313)。これを実現するために、非特許文献3に記載のNSISのようなスキームがTA発見のために用いられる。
例えば、それぞれのTAはTA-Discシグナリングアプリケーションをサポートし、それはNSLPレイヤアプリケーションである。TA、例えばTA1216がTA-Discシグナリングアプリケーションにおけるあらかじめ定義されたNSLP IDを有するNSISメッセージを受けると、TA1216はそれに従い処理し、次のTA1218を発見し、TA1218に必要なメッセージを転送する。TA-Discメッセージのフォーマットの一例を以下に示す。
TA-Disc:=[セッションID]
[フローID]
[エンドポイントアドレス]
[TA選択要素]
[ポリシーデータ]
メッセージの中で、“セッションID”は受信したTA-Disc-Initメッセージの“ポリシーデータ”から得られる。“フローID”は“リクエスターアドレス”と“Disc−Pのアドレスに基づいて生成される。“エンドポイントアドレス”はDisc−I(1212)のアドレスである。“TA選択要素”は受信したTA-Disc-Initメッセージから得られる。“ポリシーデータ”はシグナリング制御、例えば許可情報などの特別な情報を含む。
TA-DiscメッセージはDisc−P(1214)のNTLPレイヤに通され、MN1210からMN1200へのデータパスに沿っていくことを保証するためにNSIS操作手続きにより送信される。パス上のTA、例えばTA1216がTA-Discメッセージを受信すると、TA1216がTA-Discシグナリングアプリケーション、例えばNSLPのIDをサポートしているかどうかの確認がNTLPレイヤによって開始される。TAは“TA選択要素”をチェックし、すべての基準を満たすことが可能かわかる。TAが基準をサポートしている場合、TA-Discメッセージに自身のアドレスと関連する情報を付加する。さもなければ、可能であれば、TA1216は次の端末にTA-Discメッセージを転送する(S1315)。関連するTA情報の一例を以下に示す。
TA-Info-Element:=[TAアドレス]
[TA特性]
“TAアドレス”はすべての基準を満たす現在のTAのアドレス情報である。“TA特性”は、例えばサポートされたトンネリングスキーム、暗号化、サポートされたQoSスキーム、TAの使用コストなどについての情報を含む。
TA1216はMN1200に向けて次の端末(となりの端末)の存在を確認する。これは標準のNSIS手続きによるNTLPレイヤによってなされる。
パス上にさらにTA、例えばTA1218が存在し、受信したTA-Discメッセージが“TA-Info-Element”を含まない場合、TA1216は、自身のアドレスと“リクエスターアドレス”から得られる値に“フローID”を更新する。そのメッセージはNTLPレイヤに通され、次のホップの端末、例えばTA1218に送信される(S1315)。
TA、例えばTA1218において、NTLPレイヤがパス上で更なる端末を見つけることができない場合、それは現在のTAがパス上における最後のシグナリング認識ノードであることを意味する。この場合、TA、例えばTA1218はTA-Responseメッセージを生成し、TA-Discメッセージの“エンドポイントアドレス”に向けて送信する。この例では、TA-ResponseメッセージはDisc−I(1212)に送信される(S1317)。TA-ResponseメッセージはTA-Discメッセージと同じフォーマットである。
Disc−I(1212)(受信手段700)がTA-Responseメッセージを受信すると、メッセージ生成手段702はメッセージからすべての“TA-Info-Element”を回収し、TA-Disc-Responseメッセージに入れてMN1200に送信する(S1319)。TA-Disc-Responseメッセージのフォーマットの一例を以下に示す。
TA-Disc-Response:=[TA-Info-Element]
[ポリシーデータ]
1又は複数の“TA-Info-Element”は受信したTA-Responseメッセージから得られる。“ポリシーデータ”は、MN1200がTA-Disc-Responseメッセージの正当性を確認するための情報と、対応するTA-Init-RequestメッセージとTA-Disc-Responseメッセージが一致(マッチ)するかを確認するための情報を含む。例えば、MN1200は、最初のTA-Init-Requestメッセージの情報、例えば“ターゲットアドレス”を見つけるために“ポリシーデータ”の中のセッション情報を用いる。
TA-Disc-Responseメッセージの中に1つ以上の“TA-Info-Element”がある場合、MN1200は、適当なTA、例えば最も低いコストのTAを決定する際にローカルなポリシーを実行する。
図14に示すようなシナリオにおいて、複数のTA-Discメッセージが異なるパスを介して送信され、異なる時間にDisc−I(1212)に到達することは当業者にとって自明である。この場合、Disc−I(1212)(受信手段700)が、複数のパスを示すフラグを含む“ポリシーデータ”を有するTA-Responseメッセージを受けると、到達した、同じ“セッションID"を有するTA-Responseメッセージの数が“パスカウンター”の値に達するまで、TA-Disc-Responseメッセージの送信を待つ。
すべてのTA-Responseメッセージを受けた後、Disc−I(1212)(判断手段703)は“TA-Info-Element”を分析し、“ポリシーデータ”の中の“TA選択の優先度”に合うTAのみを含むリストを生成する。例えば、Disc−I(1212)はすべてのTA-Responseメッセージに共通するTAのみを含む、若しくは少なくともTA-Responseメッセージの半数に表れるTAのみを含むようリストを生成する。
また、Disc−I(1212)はすべての受けたTA-Responseメッセージから“TA-Info-Element”を積み上げ、MN1200に送信するようにしてもよい。MN1200は送信された情報に基づいて適当なTAを選択する。なお、TAの決定方法に関しては、第1〜第3の実施の形態に記載の、pTAEから送信されるTA_Discoveryメッセージを用いた方法と同一であってもよい。
<第5の実施の形態>
図13に示すように、ステップS1309でHA1206(制御手段1503)が“Disc-P-Record”のエントリが利用可能でないとわかると、それは、MN1210がホームにいるか、若しくは“ターゲットアドレス”が無効であるかを意味する。
そのため、HA1206(制御手段1503)は“ターゲットアドレス”の到達性を確認する、例えばICMPメッセージを用いてアドレスを診断する。そのアドレスが到達可能であれば、MN1210がホームいることを意味し、HA1206はDisc−P(1214)として行動する。この場合、HA1206(メッセージ生成手段1502)はTA-Discメッセージを生成し、“リクエスターアドレス”に向けて(送信手段1501によって)送信する。
アドレスが到達可能でなければ、HA1206(送信手段1501)は“リクエスターアドレス”にその理由を示したエラーメッセージを送る。
<第6の実施の形態>
ネットワークで用いられるローカルなモビリティスキーム、例えばHMIP(Hierarchical MIP:非特許文献6を参照)がある場合、最適化は可能である。例えば、MAP(Mobility Anchor Point)がDisc−I(1212)として直接MN1200によって選択されることができる。この場合、MN1200はTA選択に参加する必要はない。その代わりとして、MAPがモバイルノードのために発見処理を行うことができる。データパスがMAPを通らなければならないため、モバイルノードのMAPとCN、若しくはモバイルノードのMAPとCNのMAPとの間にあるTAが用いられる。
図13に示すように、HMIPが用いられる場合、MN1210のためにDisc−P(1214)としてMAPが行動する。この場合、特別なシグナリングは必要ない。MN1210はBUを用いてHA1206に局所的なCoAであるRCoA(Regional CoA)を登録する。そのため、HA1206はRCoAに直接TA-Disc-Initメッセージを送信し、そのメッセージはMAP(Disc−P(1214))によってインタセプトされる。
<第7の実施の形態>
ステップS1307で、HA1206(制御手段1503)が、受信したTA-Init-Requestメッセージの“リクエスターアドレス”が対応する“Disc-P-Record”の中のDisc−Pと同じドメインに属するとわかると、ステップS1311をスキップし、自身(HA1206)がDisc−Pとして行動する。HA1206(送信手段1501)は“リクエスターアドレス”に向けて直接TA-Discメッセージを送信する。
<第8の実施の形態>
ネットワーク構築が対照的である、例えばMN1200とMN1210の双方がモバイルノードでルート最適化をリクエストすることは当業者にとって自明である。そのため、MN1200とMN1210の双方はそれぞれが上述した機能を実行する、例えばMN1200もHA、例えばHA1204にローカルなDisc−Pを登録する。
データ送信ノード、例えばMN1210がルート最適化を開始しようとする場合、上位レイヤのシグナリングを介して受信ノード、例えばMN1200にトリガを投げる。受信ノード、例えばMN1200は、上記実施の形態で述べたように処理を実行することができる。
なお、上記の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。