JP2007508776A - モバイルipを支援するネットワークシステムにおけるモバイルアンカーポイントの探索及び移動ノードの移動性の管理のための方法及びシステム - Google Patents
モバイルipを支援するネットワークシステムにおけるモバイルアンカーポイントの探索及び移動ノードの移動性の管理のための方法及びシステム Download PDFInfo
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Abstract
移動ノードの移動性を管理する少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)と、少なくとも1つのモバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータとを含むネットワークシステムであって、MAPは、MAPオプションを自身の上位レイヤーが含まれた少なくとも1つのルータへ送信し、上位レイヤーのルータは、MAPオプションを受信した場合、MAPオプションに含まれた所定の上昇値を増加させた後、更新されたMAPオプションを隣接ルータへ送信することによって、ネットワークシステムで分散されたMAPは、ルータの階層構造と無関係に、MAPオプションを伝達することができ、これを通して、移動ノードは、位置秘匿性を最大化することができる。また、MAPが、DOMAINオプションを用いて、MAPドメインの公知を遂行するので、MAPドメイン外のルータのサービス使用を制限することができ、MAPが変更される頻度を減少させることができる。
Description
本発明は、ネットワークシステムにおいて、移動ノードの移動性を管理するシステム及び方法に関し、特に、モバイルインターネットプロトコルバージョン6(Mobile Internet Protocol version 6;以下、“MIPv6”と称する)に基づいて、モバイルアンカーポイント(Mobile Anchor Point;以下、“MAP”と称する)のサービス領域を拡大し、MIPv6の位置秘匿性(location Privacy)を最大化することができるMAPの探索方法及びシステム、そして、これを用いた移動ノード(Mobile Node;MN)の移動性を管理する方法及びシステムに関する。
インターネットユーザーは、いつもどこでも、高品質のインターネットサービスを使用することを望んでいるし、特に、携帯用コンピュータ及びPDAのような移動ノードの性能向上及び無線通信技術の発展に沿って、ユーザーの数も幅広く増加している。
インターネットアドレスシステムでのIP(Internet Protocol)アドレスは、ネットワーク識別子フィールドとホスト識別子フィールドとから構成される。上記ネットワーク識別子フィールドは、網を区分するのに使用され、ホスト識別子フィールドは、単一のネットワーク内でホストを区分するのに使用される。移動ノードが1つの網から他の網へ移動すると、ネットワーク識別子が変更され、これに従って、移動ノードのIPアドレスが変更される。IPレイヤーでのパケットが、宛先アドレスのネットワーク識別子に従ってルーティング(routing)されるので、移動ノードは、1つのネットワークから他のネットワークへ移動する場合には、何のパケットも受信することができない。
従って、移動ノードが他の網でも通信を継続して遂行することを希望すると、移動ノードが新たなネットワーク内で新たなネットワーク識別子を有することができるように、IPアドレスを変更しなければならない。このように、IPアドレスを変更する場合に、TCP(Transmission Control Protocol)接続のような上位レイヤーの接続が保証されない。従って、モバイルIPは、既存のIPアドレスが外部ネットワークでそのまま維持されながら、通信が可能であるように、移動ノードの移動性を保証するために使用される。
一方、無線インターネットユーザーの数が増加するに従って、既存のIPv4アドレスシステムは、増加されているIPアドレスの要求量を満足させることができないので、次世代インターネットプロトコルとして認識されているIPv6プロトコルを用いて、移動性を提供するために、MIPv6に基づくモバイルインターネットに関する研究が活発に進行されている。特に、MIPv6は、移動ノードが1つのリンクから他のリンクへ移動するときごとに、自身のホームネットワーク(home network)に位置したホームエージェント(home agent;HA)と、現在通信中である相対端末(correspondent node)に、新たに形成されたIPアドレスを登録する方法をもってIPアドレスの移動性を保証する。
上記MIPv6の基本動作は、次の通りである。移動ノードが1つのホームネットワークから外部網へ移動すると、移動ノードは、現在位置したサブネット(subnet)のエージェントから気付アドレス(Care-Of Address;CoA)を獲得する。また、移動ノードが外部の1つのサブネットから他のサブネットへ移動する場合も、移動ノードは、新たなサブネットから新たな気付アドレスを獲得する。移動ノードは、ホームアドレス及び気付アドレスをバインディング(binding)して、ホームネットワークのホームエージェント及び自身と通信している相対ノード(Corresponding Node;CN)に登録する。
この後、上記相対ノードは、上記移動ノードへ送信されるパケットの宛先を上記CoAに設定し、上記パケットを上記移動ノードへ送信する。ホームネットワークのホームエージェントは、元のホームアドレスを宛先として使用して、上記移動ノードへ送信されるパケットをインターセプトして、上記パケットを上記移動ノードへトンネリングする。移動ノードがホームエージェント、又は相対ノードとの地理的な距離又はトポロジー(Topological)距離が遠い場合には、バインディングアップデート(Binding Update)に所要される時間が増加する。
上記バインディングアップデートに所要される時間の間には、上記移動ノードへ送信されなければならないパケットは、移動ノードに以前に接続されたアクセスルータ(Access Router;AR)で消失されることがある。このような問題を解決するためには、地域化された移動性管理(Localized Mobility Management;以下、“LMM”と称する)の概念が導入された。上記LMMは、移動ノードが新たなサブネットに移動しても、ホームエージェントや相対ノードに登録されたバインディングには影響を及ぼさず、パケットを上記移動ノードにルーティングすることができる方法である。このような方法では、上記ホームエージェント又は相対ノードに見られる移動ノードのIPアドレスが変更されない状態で、移動ノードが新たな位置へ移動することができる。
上記LMMを満足するできる技術には、階層的MIPv6(以下、“HMIPv6”)が挙げられる。上記HMIPv6は、ルータの階層構造を用いて地域化された移動性管理を提供する。すなわち、上記HMIPv6は、地域化された移動性エージェントである上記MAPを使用する。例えば、上記MAPは、移動ノードが訪問したドメイン内のルータに位置されることができ、階層的な構造を有するルータのうち、いずれか1つのルータにも位置されることができる。
上記MAPは、自身に登録されている移動ノードへ伝達されなければならないすべてのパケットをインターセプトし、そのパケットを移動ノードのアクセスルータ情報に基づいて形成されたリンク限定アドレス(on-line) CoA(以下、“LCoA”と称する)に直接トンネリングする機能を遂行する。移動ノードは、新たなMAPドメインへ移動する場合、上記新たなMAPから形成された地域アドレス(Regional CoA;以下、“RCoA”と称する)及び自身のホームアドレスを相対ノードやホームエージェントにバインディングを登録する。しかしながら、移動ノードがMAPドメイン内で移動する場合に、上記移動ノードは、相対ノード又はホームエージェントではない、MAPにのみRCoA及びLCoAのバインディングアップデートを遂行する。
バインディングを登録した後、移動ノードから送信されるデータが存在する場合、移動ノードは、パケットを上記MAPへ伝達する。従って、上記MAPは、移動ノードから送信されたパケットのソースIPアドレス(source IP address)をRCoAに変更し、そのパケットを外部端末(以下、“外部ノード”)へ送信する。従って、外部ノードは、上記移動ノードが上記RCoAを有していると判断するので、上記移動ノードの実際のアドレスを認識することができない。これを位置秘匿性と称する。
外部ノードは、移動ノードへデータを送信する場合に、そのパケットを宛先IPアドレスであるRCoAへ送信する。上記MAPは、送信されるパケットをインターセプトして移動ノードへ送信する。このとき、外部ノードの観点では、移動ノードがRCoAを有しているものと見なされる。
外部ノードから送信されたパケットがMAPにより受信されるので、移動ノードがMAPに登録されている状態では、MAPが変更される前に、上記移動ノードがアクセスルータへ移動するとしても、ホームエージェント及び相対ノードにバインディングアップデートを遂行せず、MAPにのみ地域的なバインディングアップデートを遂行しても、移動性が保証されることができる。
図1は、従来技術によるHMIPv6でのメッセージ送信過程を示す図である。
図1を参照すると、ステップ101で、移動ノード(MN)10が新たなアクセスルータ(AR)20bへ移動すると、移動ノード10は、自身が属したアクセスネットワークのMAP40を探索する。ステップ103で、移動ノード10は、上記選択されたMAP40に地域的なバインディングアップデートを遂行して、自身のLCoAを登録する。このとき、移動ノード10が新たなMAPを選択した場合、移動ノード10は、ステップ105及びステップ107で、ホームエージェント(HA)50又は相対ノード(CN)60にバインディングアップデート(binding update)を遂行する。
このように、HMIPv6サービスを受信するために、移動ノードは、自身が接続したアクセスルータから接近可能なMAPを探索しなければならない。また、複数のMAPが探索される場合、このうちの1つを選択しなければならない。このために、一般的に、上記MAP探索及び選択方法として、動的MAP探索方法及びルータリナンバリングを用いたMAP探索方法(MAP discovery method using router renumbering)が使用される。
まず、上記ルータリナンバリングを用いたMAP探索方法は、網管理者が別途のサーバ又はルータを用いてルータリナンバリングに使用されるメッセージを送信することによって、アクセスネットワークのルータにMAPオプションを伝達する方法である。上述した方法は、上記アクセスネットワークが上記MAP探索を遂行しないので、ネットワークトポロジー変化に対する柔軟性が不足し、新たなルータが追加される場合に拡張性が低下する、という問題点がある。
上記動的MAP探索方法は、アクセスネットワークのルータレイヤーを介して、MAPからアクセスルータへMAP情報を下方へ伝達し、それぞれの移動ノードは、アクセスネットワークから受信されたMAPオプションを参照して、一番遠くあるMAPを選択する方法である。このような動的MAP探索方法について、添付図を参照して説明する。
図2は、従来技術による動的MAP探索方法を用いたMAP選択過程を示す図である。
図2を参照すると、ステップ202で、MAP40として動作するルータは、自身の情報が乗せられたMAPオプションを自身の下位にあるルータへ伝達する。MAP40は、MAPオプション内の距離(Distance)値を初期値1に設定し、網管理者によって下方に設定されたインターフェースを介して、上記設定された距離値を下位のルータへ伝達する。
ステップ203で、MAP40からMAPオプションを受信したルータ30aは、上記受信されたMAPオプションの距離値を1増加させた後、自身の下位のルータであるアクセスルータ2(AR2)20bへ伝達する。すると、AR2 20bは、上記MAPオプションをルータ広告(router advertisement)を通じて自身のリンクに接続されている移動ノードへ伝達する。ステップ205で、AR2 20bに接続されている移動ノード(MN2)10bは、距離値が3であるMAPオプションを受信する。
一方、ステップ207で、上記MAPオプションは、階層構造を介して下向きの方向にのみ伝達されるので、MAP40に該当する階層にはないアクセスルータ(AR1)20aと、それに接続された移動ノード1(MN1)10aは、上記MAPオプション及びHMIPv6サービスを受信することができない。
従って、上記従来技術による動的MAP探索方法を用いる場合、上記MAPオプションが、階層構造に従って上位から下位へのみ送信されているので、網管理者は、階層的伝播経路(hierarchical forwarding path)を指定するために、手動でルータのインターフェースを設定しなければならない。さらに、上記MAPオプションがルータの階層的伝播経路を介してのみ伝播されるので、上記MAPは、自身の下位に位置したアクセスルータを介してのみHMIPサービスを提供する。従って、上位レイヤーに位置したMAPに結合されない移動ノードが同一のサブネットに存在しても、MAPサービスを受信することができない、という問題点がある。
上記背景に鑑みて、本発明の目的は、モバイルインターネットプロトコル(MIP)を支援するネットワークシステムで分散されたMAPがルータの階層構造と無関係に、MAPオプションを伝達する動的MAP探索方法及びシステムを提供することにある。
本発明の他の目的は、MIPを支援するネットワークシステムにおいて、移動ノードの位置秘匿性を向上させることができる移動性管理方法及びシステムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、MIPを支援するネットワークシステムにおいて、MAPが変更される頻度を減少させるための移動性管理方法及びシステムを提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、MIPを支援するネットワークシステムにおいて、MAPドメインを公知することができる移動性管理方法及びシステムを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の第1の特徴によれば、移動ノードの移動性を管理する少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)と、上記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータとを含むネットワークシステムにおけるMAP探索方法は、上記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントがMAPオプションを自身の上位レイヤーが含まれた少なくとも1つのルータへ送信するステップと、上記上位レイヤーのルータが上記MAPオプションを受信した場合、上記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値を変更させた後、更新されたMAPオプションを隣接ルータへ送信するステップとを含んで構成されることを特徴とする。
本発明の第2の特徴によれば、少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)と上記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータとを含むネットワークシステムにおける移動ノード(MN)の移動性を管理する方法は、上記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントがMAPオプションを自身の上位レイヤーが含まれた少なくとも1つのルータへ送信するステップと、上記ルータが下位レイヤーから上記MAPオプションを受信した場合、上記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値を変更させるステップと、上記移動ノードが、上記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントから少なくとも1つのルータを経由して送信された更新された複数のMAPオプションを受信するステップと、上記移動ノードが、上記フィールド値を使用して、各MAPオプションに対応する各モバイルアンカーポイントの階層レベルを確認するステップと、上記移動ノードが、上記階層レベルがもっとも高いモバイルアンカーポイントを選択するステップとを含んで構成されることを特徴とする。
本発明の第3の特徴によれば、モバイルインターネットプロトコル(IP)を支援するネットワークシステムにおける移動性管理システムは、自身のMAPオプションを生成し、少なくとも1つのインターフェースを介して、上記MAPオプションを上位レイヤーのルータが含まれた少なくとも1つのルータへ送信する少なくとも1つのモバイルアンカーポイントと、上記MAPオプションを自身の下位レイヤーから受信した場合、上記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値をあらかじめ定められた値だけ変更させた後、更新されたMAPオプションを隣接ルータへ送信する少なくとも1つのルータとを具備することを特徴とする。
本発明の第4の特徴によれば、モバイルインターネットプロトコル(IP)を支援するネットワークシステムにおける移動性管理システムは、自身のMAPオプションを生成し、少なくとも1つのインターフェースを介して、上記MAPオプションを上位レイヤーのルータが含まれた少なくとも1つのルータへ送信する少なくとも1つのモバイルアンカーポイントと、上記MAPオプションを自身の下位レイヤーから受信した場合、上記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値をあらかじめ定められた値だけ変更させた後、更新されたMAPオプションを隣接ルータへ送信する少なくとも1つのルータと、上記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントから、上記少なくとも1つのルータを介して送信された更新された複数のMAPオプションを受信し、上記フィールド値を用いて、階層レベルがもっとも高いモバイルアンカーポイントを選択する移動ノードとを含んで構成されることを特徴とする。
本発明の第5の特徴によれば、少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)及び上記モバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータを含むネットワークシステムの移動性管理方法は、上記MAPドメインを示す所定のレベル値を示すドメイン(DOMAIN)オプションを上記モバイルアンカーポイントの上位レイヤーが含まれた少なくとも1つの第1のルータへ送信するステップと、上記少なくとも1つの第1のルータが、下位レイヤーから上記ドメインオプションを受信した場合、上記ドメインオプションに含まれた所定のフィールド値を変更させるステップと、上記少なくとも1つの第1のルータから階層構造で接続された少なくとも1つの第2のルータへ上記フィールド値を含む更新されたドメインオプションを伝搬するステップとを具備し、上記少なくとも1つの第1のルータ及び上記少なくとも1つの第2のルータは、上記フィールド値を使用して上記レベル値で定義された上記MAPドメインの範囲を確認することを特徴とする。
本発明の第6の特徴によれば、少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)及び上記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータを含むネットワークシステムの移動性管理システムは、自身のMAPドメインを示す所定のレベル値が含まれたドメインオプションを少なくとも1つのインターフェースを介して生成する少なくとも1つのモバイルアンカーポイントと、上記ドメインオプションを自身の下位レイヤーから受信した場合、変更される所定のフィールド値を用いて、上記レベル値で定義された上記MAPドメインの範囲を確認し、上記フィールド値が含まれた更新されたドメインオプションを隣接ルータへ送信する少なくとも1つのルータとを含んで構成されることを特徴とする。
本発明は、分散されたMAPがルータの階層構造と無関係に、MAPオプションを伝達する動的MAP探索を通じて、移動ノードが、受信されたMAPオプションのうちから、もっとも高いレベルの階層に位置したMAPを選択するか、又は、MAPのトポロジー及び選好情報を考慮して適切なMAPを選択することができる。
また、本発明は、MAP及びドメインオプションを用いて、MAPドメインを公知することによって、MAPドメイン外のルータがMAPサービスを受信することができないようにすることによって、MAPが変更される頻度を減少させることができ、HMIPの長所である位置秘匿性を最大にすることができる、という効果がある。
以下、本発明の好適な一実施例を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。下記の説明において、本発明の要旨のみを明瞭にする目的で、関連した公知の機能又は構成に関する具体的な説明は省略する。
本発明は、MAPのサービス領域をアクセスネットワーク(access network)の全体に拡大させることができるMAP探索方法及び移動ノードによってもっとも上位のMAPを探すことによって、HMIPv6地域化効率及び位置秘匿性(location privacy)を最大化することができるMAP選択方法について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態による移動性管理システムの構成及びMAP探索動作を示す。特に、図3に示す移動性管理システムは、移動ノード(MN1及びMN2)110a及び110bの地域化された移動性管理を担当するモバイルアンカーポイント(MAP)140と、MAPオプションを伝播する複数のルータ(Rs)130a乃至130dと、移動ノード110a及び110bに接続されたリンクのルータである複数のアクセスルータ(AR)と、HMIPv6を使用して位置を変更する移動ノード110a及び110bとを含む。しかしながら、上記複数のルータ及びアクセスルータの参照符号は、説明の便宜のために、必要な部分にのみ表示したことに留意すべきである。
アクセスルータ120a及び120bは、移動ノード110a及び110bに接続されたリンクのルータであって、その機能及び役割は、従来のルータと同一である。MAP140は、MAPサービス領域をアクセスネットワークの全体に拡大して、自身の情報、すなわち、MAPオプションを上記ルータを通して移動ノード110a及び110bへ送信する。
図4は、本発明の第1実施形態によるMAPオプションメッセージのフォーマットを示す。
図4において、MAPオプションメッセージは、下記に説明する“タイプ(Type)”、“長さ(Length)”、“選好度(Preference)”、“有効時間(Valid lifetime)”、及び“グローバルIPアドレス(Global IP Address for MAP)”を示すフィールドと、RCoAに関連した複数のフラグ“R”、“I”、“P”、及び“V”を示すフィールドと、MAP探索に用いられる“距離値(Distance)”及び“上昇値(Upward)”フィールドとを含む。
上記複数のフラグ“R”、“I”、“P”、及び“V”フィールドは、上記MAPからMAPオプションメッセージを生成する際に定義される値を示し、上記距離値フィールド及び上昇値フィールドは、MAPオプションメッセージがルータを経由しながら変化されることができる値を示す。上記フラグ“R”、“I”、“P”、及び“V”は、下記で詳細に説明する。
上記“Type”フィールドは、インターネットコントロールメッセージプロトコルバージョン6(Internet control message protocol version 6;ICMPv6)オプションのタイプを示し、上記“Length”フィールドは、8バイトの単位のオプションメッセージの長さを示す。上記“Length”フィールドに設定された値が“0”であるオプションを受信した端末は、上記オプションを廃棄する。上記“Distance”フィールドは、MAPとMAPオプションを受信したルータとの間の距離を示す。MAPオプションを受信したルータは、隣接ルータへMAPオプションを再送信する前に、上記距離値を1ずつ増加させる。上記“Distance”フィールドに設定された距離値は、移動ノードがMAPを選択する際に基準値として使用される。上記“Preference”フィールドは、MAPがサービスすることを望む選好度値を示す。上記選好度値が大きいほど、MAPとして動作する優先権が与えられる。
上記“R”フラグフィールドは、受信されたMAPオプションの“R”フラグ値を示す。ここで、“R”フラグ値が“1”に設定されると、移動ノードは、MAPオプションのプレフィックス(prefix)を用いて、MAPドメインアドレスであるRCoAを形成しなければならない。上記“I”フラグフィールドは、受信されたMAPオプションの“I”フラグ値を示す。ここで、“I”フラグ値が“1”に設定されると、移動ノードは、RCoAを自身のソースアドレスと判断してパケットを送信する。
また、上記“P”フラグフィールドは、受信されたMAPオプションの“R”フラグ値を示す。ここで、“R”フラグ値が“1”に設定されると、移動ノードは、RCoAを自身のソースアドレスとして使用してパケットを送信しなければならない。上記“V”フラグフィールドは、受信されたMAPオプションの“V”フラグ値 を示す。“V”フラグ値が“1”に設定されると、移動ノードは、RCoAを自身のソースアドレスとして使用してパケットを送信する際に、よく知られたリバーストンネル(reverse tunnel)を介して上記パケットをMAPへ送信しなければならない。
特に、上記“Upward”フィールドは、MAPオプションが階層構造で下位レイヤーから上位レイヤーへ伝達された場合、増加される上昇値(Upward Value)を示す。上記ルータが受信したMAPオプションが下位ルータから受信された場合、上記ルータは、上記MAPオプションを再送信する前に、上記“Upward”フィールドに設定された上昇値を2ずつ増加させる。本発明に従って、上記上昇値は、移動ノードがMAPを選択する場合に、上記距離値と共に基準値として使用される。
また、上記“Valid lifetime”フィールドは、MAPのサブネットプレフィックス情報(subnet prefix)の有効時間を示す。上記有効時間の間に形成されたRCoAが移動ノードで使用されることができる。上記“Global IP adress for MAP”フィールドは、MAPのIPユニキャスト(Unicast)アドレスを示す。移動ノードは、“ Global IP adress for MAP”フィールド内に設定されたIPアドレスの上位64ビットのプレフィックス情報を用いて、上記RCoAを形成する。
このような構成を有するモバイルIP移動性管理システムにおいて、HMIPv6地域化効率及び位置秘匿性を極大化するためのモバイルIP移動性管理方法について説明する。本発明の実施形態によるモバイルIP移動性管理方法は、ルータがMAPオプションを交換して、MAP情報を移動ノード(MN)に接続されたアクセスルータ(AR)へ伝達するMAP探索過程と、移動ノードがアクセスルータから受信された情報に基づいて、最適のMAPを探すMAP選択過程とに区分されることができる。
図3をさらに参照すると、MAP140は、自身のMAPオプションをすべてのインターフェースを介して移動ノード110a及び110bへ送信する。ここで、MAPオプションは、距離値のような従来の情報と共に、MAPオプションが下位レイヤーから上位レイヤーへ伝達されるごとに、上昇値を新たに含む。上記MAPオプションがルータを通過するごとに、MAPオプションを受信したルータは、距離(Distance)値及び上昇(Upward)値を更新する。
すなわち、本発明に従って、MAP探索過程は、移動ノード、あるいは、ルータが受信した複数のMAPオプションに含まれた距離値及び上昇値に基づいて、適切なMAPを探す。移動ノード及びルータは、距離(Distance)値から上昇(Upward)値を減算した値を計算して、移動ノード及びMAP140の階層構造に従う隣接度を把握する。
ステップ301で、MAP140は、自身のMAPオプションを階層構造のルータへ伝播させる。このとき、上記伝播されたMAPオプションには、従来の情報と共に本発明に従う上昇値を付加して、隣接ルータ130a及び130bなどへ伝播される。これに従って、上記MAPオプションを受信したルータ130aは、アクセスルータ(AR2)120bへMAPオプションを伝播する。ステップ303で、最下位アクセスルータ(AR2)120bに接続されている移動ノード(MN1)110aは、アクセスルータ(AR2)120bから距離値及び上昇値が含まれたMAPオプションを受信する。
MAP140は、すべてのインターフェースを介してMAPオプションを伝達する。従って、ステップ305乃至ステップ307で、MAP140は、従来とは異なって、階層構造の上向きの方向、すなわち、上位ルータ130b及び130cへもMAPオプションを伝達する。すると、ステップ309で、最上位ルータ130cは、ルータ130bから受信されたMAPオプションの上昇値を2だけ増加させた後、変更された上昇値を含んだMAPオプションを移動ノード(MN1)110aに接続されたアクセスルータ(AR1)120aが接続された階層経路のルータ130dへ伝達する。
ステップ311で、アクセスルータ(AR1)120aに接続された、従来技術に従う移動ノードとは異なり、移動ノード(MN1)110aは、異なる階層上に位置したMAP140から上記MAPオプションを受信する。従って、アクセスネットワークのすべての移動ノードが上記MAPオプションを受信することができる。
次いで、上記MAPオプションが伝達された場合、移動ノードは、少なくとも2つ以上のMAPから複数のMAPオプションを受信することができる。しかしながら、移動ノードが地域的なバインディングアップデートを遂行するMAPの数が1つであるので、複数のMAPオプションが受信された場合には、1つのMAPオプションが選択される。
図5A乃至図5Cは、本発明の第1実施形態に従ってMAP選択方法の一例を示す。
一番目の例として、図5Aを参照すると、相互に異なるレベルに位置したMAP1 140a及びMAP2 140bのMAPオプションが移動ノード(MN)に受信されると、移動ノード(MN)は、まず、さらに高い階層レベルに位置したMAP1 140a を選択する。ここで、MAPのレベルは、MAPオプションに含まれた距離値及び上昇値で決定される。
二番目の例として、図5Bを参照すると、MAP1 140a及びMAP2 140bが同一の階層レベルに位置すると、移動ノード(MN)は、自身の移動ノードにトポロジー的にさらに隣接したMAP1 140aを選択する。ここで、上記MAPの隣接度は、MAPオプションの距離値で決定される。
三番目の例として、図5Cを参照すると、MAP1 140a及びMAP2 140bが同一の階層レベルに位置し、移動ノード(MN)から同一のトポロジー的な距離を有していると、移動ノード(MN)は、さらに高い選好度(preference)を有するMAP2 140bを選択する。
図6は、本発明の第1実施形態によるMAP選択方法で移動ノードがMAPを選択する動作を示す。
図6を参照すると、ステップ601及びステップ603で、MAP1 140a及びMAP2 140bは、自身のMAPオプションを階層構造のルータにそれぞれ伝播させる。このとき、上記MAPオプションがルータを通過するごとに、上記MAPオプションの距離値及び上昇値は、増加されるか又はそのまま維持される。そして、上記MAPオプションが階層構造で上向きの方向に伝達されるごとに、上記距離値及び上昇値は、すべて増加される。上記MAPオプションが下向きの方向に伝達される場合、距離値のみ増加され、上昇値は維持される。上記MAPオプションが同一のレベルのルータの間で伝達される場合には、距離値及び上昇値は、すべて以前のまま維持される。
ステップ605で、移動ノード(MN1)110aは、MAP1 140aから距離値が4であり、上昇値が0であるMAPオプションを受信し、MAP2 140bから距離値が7であり、上昇値が4であるMAPオプションを受信する。すると、移動ノード(MN1)110aは、MAP1 140a及びMAP2 140bの距離値及び上昇値をそれぞれ確認する。
MAP1の場合、距離値から上昇値を減算した(4−0)値が4であり、MAP2の場合、距離値から上昇値を減算した(7−4)値が3であるので、移動ノード(MN1)110aは、図9に示すMAP選択手順を用いて、距離値から上昇値を減算した経路計算値(Distance-Upward)がさらに大きいMAP1 140aを選択する。結果的に、移動ノード(MN1)110aが、さらに高い階層レベルに位置したMAP1 140aを選択することを分かる。
一方、ステップ607で、移動ノード(MN2)110bは、MAP1 140aから距離値が6であり、上昇値が2であるMAPオプションを受信し、MAP2 140bから距離値が3であり、上昇値が0であるMAPオプションを受信する。すると、移動ノード(MN2)110bは、MAP1 140a及びMAP2 140bの距離値及び上昇値をそれぞれ確認する。
MAP1の場合、距離値から上昇値を減算した(6−2)値が4であり、MAP2の場合、距離値から上昇値を減算した(3−0)値が3であるので、移動ノード(MN2)110bは、図9に示すMAP選択手順を用いて、距離値から上昇値を減算した経路計算値(Distance-Upward)がさらに大きいMAP1140aを選択する。結果的に、移動ノード(MN2)110bが、さらに高い階層レベルに位置したMAP1 140aを選択することが分かる。ここで、全体の階層構造内では、MAPの位置が変わらないので、ルータや移動ノードが変更されるとしても、さらに高い階層レベルのMAPを探すことができる。
図7は、本発明の実施形態に従って、MAPとして動作するルータの動作を示すフローチャートである。さらに具体的に、図7において、MAPの基本機能は、最小の変化を有し、MAPオプションを生成し、移動ノードの地域的なバインディングアップデートを受け入れる過程について説明する。
図7を参照すると、ステップ701で、MAPは、初期化されて動作を開始する。ここで、上記MAPは、RCoA及びLCoAのバインディングを処理する特殊な機能を有するルータであり、HMIPv6では、地域的なホームエージェントとして動作する。ステップ702で、上記MAPは、図4に示したメッセージフォーマットに基づいてMAPオプションを生成する。ここで、各MAPの“Preference”フィールドの値は、設定された値であり、距離値及び上昇値は、それぞれ初期値1及び0に設定される。ここで、上昇値は、HMIPv6に基づくMAPオプションの予備領域を使用する。
ステップ703で、上記MAPは、ルータ広告(router advertisement)に含まれた生成されたMAPオプションをすべてのインターフェースを介して伝播した後、移動ノードから地域的なバインディングアップデート要求の受信を待機する。ステップ704で、上記MAPは、地域的なバインディングアップデートの要求が受信されたか否かを確認する。このとき、上記地域的なバインディングアップデートの要求が受信されないと、ステップ704は、継続して遂行される。しかしながら、地域的なバインディングアップデートの要求を受信すると、ステップ705で、上記MAPは、移動ノードのRCoA及びLCoAを地域的なバインディングキャッシュ(local binding cache)(図示せず)に登録する。このとき、上記MAPは、移動ノードが以前に提供したRCoAが、重複アドレス探索(duplicate address detection;DAD)過程を通して上記MAPのサブネットで有効であるか否かを確認する。
ステップ706で、上記MAPは、登録された移動ノードのRCoAの有効時間が終了されたか否かを確認する。確認の結果、上記有効時間が終了されないと、ステップ711で、RCoAを宛先にするパケットが受信される場合、上記受信されたパケットをRCoAとバインディングされたLCoAの移動ノードへ伝達する。ここで、上述したR、I、P、及びVフラグに基づく移動ノード及びMAP間の送信地/受信地のRCoAの割当ては、HMIPv6の定義に従う。一方、ステップ706で、上記登録されたRCoAの有効時間が終了されると、ステップ707で、上記MAPは、該当RCoAに対するバインディングを解除する。
図8は、本発明の第1実施形態に従って、ルータでMAPオプションを探索して処理する過程を示すフローチャートである。図8において、ルータがMAPオプションを処理する動作は、効率的なMAPオプションを伝播するために受信されたメッセージを処理する過程のみを説明する。
ステップ801で、上記ルータは、ルータ広告に含まれたMAPオプションを受信する。このとき、上記ルータ広告がすべてのインターフェースを介して伝播されるので、上記ルータは、少なくとも2つ以上のインターフェースを介して、同一のMAPからMAPオプションメッセージを受信することができる。ここで、上記ルータ広告は、複数のMAPから送信されたMAPオプションを含む。相互に異なるMAPから伝達された上記MAPオプションが1つのルータ広告内に含まれると、同一の経路を介して伝達される。従って、1つのルータ広告内の複数のMAPからのMAPオプションの距離値及び上昇値は、同時に変わることに留意すべきである。
一方、ステップ802、ステップ803、及びステップ804で、ルータが同一のMAPから少なくとも2つ以上のMAPオプションを受信すると、ルータは、その2つ以上のMAPオプションが同一であるかどうかを検査する。すなわち、ステップ802で、上記ルータは、現在受信されたMAPオプションが以前に受信されたMAPオプションと同一のMAPから受信されたオプションであるか否かを確認する。確認の結果、同一のMAPから受信されたMAPオプションではないと、上記ルータは、ステップ805へ進行する。一方、同一のMAPから受信されたMAPオプションである場合、ステップ803で、上記ルータは、現在受信されたMAPオプションと以前のMAPオプションとの距離値から上昇値を減算した経路計算値が同一であるか否かを比較し、上記経路計算値が同一であると、上記ルータは、ステップ805へ進行する。
一方、上記同一のMAPから受信されたMAPオプションの経路計算値が異なる値であると、上記ルータは、ステップ804で、経路計算値がさらに小さいMAPオプションを受け入れる。このような過程を遂行した後、上記ルータは、相互に異なるMAPオプションを得る。ここで、上記MAPオプションが複数の経路を介して伝播されるので、上記ルータは、同一のMAPから距離値及び上昇値が異なる複数のMAPオプションを受信することができる。このとき、上記ルータは、距離値から上昇値を減算した値がさらに小さいもの、すなわち、自身にさらに短い経路を介して伝達されたMAPオプションのみが有効であると決定する。結局、上記過程が終了されると、上記ルータは、特定のMAPから送信されたMAPオプションをそれぞれ1つずつのみ有する。
ステップ805で、上記ルータは、受信されたルータ広告を送信したルータが下位ルータであるか否かを確認する。確認の結果、ルータ広告を送信したルータが下位ルータではないと、上記ルータは、ステップ810へ進行して、上記受信されたルータ広告を送信したルータが上位ルータであるか否かを確認する。確認の結果、ルータ広告を送信したルータが上位ルータであると、上記ルータは、ステップ807へ進行する。
上記ルータ広告を送信したルータが上位ルータではないと、すなわち、同一のレベルのルータ、あるいは、判別が不能な場合、ステップ811で、上記受信されたMAPオプションの距離値及び上昇値を変更せず、そのまま維持する。すると、上記ルータは、ステップ809へ進行する。
一方、ステップ805で、確認の結果、ルータ広告を受信したルータが上位ルータである場合、ステップ806で、上記ルータは、上記受信されたMAPオプションの上昇値を2だけ増加させる。ここで、距離値は、いつも1ずつ増加するので、上記ルータは、上がる時のみ2を引いて、結果的に、距離値から上昇値を引いた値が、MAPオプションが下位ルータへ下がる時は、1だけ増加し、MAPオプションが上位ルータへ上がる時は、1だけ減少するようにするために、MAPオプションの上昇値を2だけ増加させる。また、ステップ807で、上記ルータは、上記受信されたMAPオプションの距離値を1だけ増加させる。
従って、上記受信されたルータ広告が上位ルータから伝達される場合、上記広告に含まれたすべてのMAPオプションの距離値は、1だけ増加され、上記広告に含まれたすべてのMAPオプションの上昇値は、そのまま維持される。しかしながら、上記受信されたルータ広告が自身より下位ルータから伝達される場合、上記広告に含まれたすべてのMAPオプションの上昇値は、2だけ増加され、上記広告に含まれたすべてのMAPオプションの距離値は、1だけ増加される。
ステップ808で、上記ルータは、更新された距離値及び上昇値を使用して新たなMAPオプションを生成する。ステップ809で、上記ルータは、上記更新された距離値及び上昇値を上記ルータ広告に含んで、上記ルータ広告をルータのすべてのインターフェースを介して他の隣接ルータへ送信する。
図9A及び図9Bは、本発明の第1実施形態に従って、移動ノードがMAPを選択する過程を示すフローチャートである。
図9Aを参照すると、ステップ901で、移動ノードは、新たなアクセスルータのリンクへ移動し、ステップ902で、移動ノードは、アクセスルータからルータ広告を受信する。このような新たなルータ広告メッセージを受信すると、移動ノードは、自身が新たなアクセスルータへ移動したことを認識し、上記ルータ広告メッセージを通じてMAPオプションを受信する。あらかじめ定められた時間の間に、アクセスルータからルータ広告を受信しない場合、移動ノードは、ルータ誘導メッセージ(router solicitation)を送信することができる。
このように、移動ノードのリンクが変化する場合、プレフィックス情報が変わるので、移動ノードは、以前のLCoAを使用することができない。従って、移動ノードは、新たなLCoAを形成しなければならない。従って、ステップ903で、移動ノードは、新たなLCoAを形成する。ここで、上記LCoAは、上記ルータ広告に含まれているアクセスルータのプレフィックス情報を用いて、ステートレスアドレス自動設定(address stateless autoconfiguration)で形成されるか、又は、外部のサーバ(図示せず)を用いてステートフルアドレス自動設定(address stateful autoconfiguration)で形成されることができる。
ステップ904で、移動ノードは、現在受信されたMAPオプションを検査し、現在受信された上記MAPオプションが、以前に受信されたMAPオプションと同一であるか、すなわち、新たなMAPオプションが受信されたか否かを確認する。確認の結果、現在受信された上記MAPオプションが以前に受信されたMAPオプションと同一である場合、ステップ921で、移動ノードは、以前のMAPへの地域的なバインディングアップデートを遂行した後、ステップ915へ進行する。一方、新たなMAPオプションが受信された場合、ステップ905で、移動ノードは、受信された上記MAPオプションを経路計算値の大きい順に整列する。ここで、上記経路計算値が大きければ大きいほど、該当MAPは、ルータの階層構造でさらに高いレベルに位置する。従って、移動ノードは、MAPを選択する際、上記経路計算値がもっとも大きいMAPに第1の優先順位を与える。
図9Bを参照すると、ステップ906で、移動ノードは、経路計算値がもっとも大きいMAPが唯一であるか否かを確認する。このとき、上記経路計算値がもっとも大きいMAPが唯一であると、ステップ931で、移動ノードは、上記経路計算値がもっとも大きい唯一のMAPを選択した後、ステップ911へ進行する。一方、上記経路計算値がもっとも大きいMAPが複数である場合、ステップ907で、移動ノードは、経路計算値がもっとも大きいMAPオプションをその距離値の大きい順に整列する。ここで、距離値が小さければ小さいほど、該当MAPは、移動ノードとさらに隣接したMAPであるので、移動ノードは、MAPを選択する際、上記経路計算値がもっとも大きいMAPオプションのうち、もっとも小さい距離値を有するMAPに第2の優先順位を与える。
ステップ908で、移動ノードは、距離値がもっとも小さいMAPが唯一であるか否かを判断する。判断の結果、経路計算値が最大値を有しながら、距離値が最小値を有するMAPが唯一であると、ステップ941で、移動ノードは、唯一のMAPを選択する。そうでなければ、ステップ909で、移動ノードは、距離値がもっとも小さいMAPオプションを選好度(Preference)値の大きい順に整列する。
ステップ910で、経路計算値が最大値であり、距離値が最小値であるMAPが2つ以上である場合、移動ノードは、選好度値がもっとも大きいMAPが唯一であるかを否かを確認する。このような選好度値は、移動ノードが適合したMAPを選択する際に第3の優先順位を与えるのに使用される。
選好度値がもっとも大きいMAPが複数である場合、すなわち、2つ以上のMAPが最大の経路計算値、最小の距離値、及び最大の選好度値を同時に有している場合、ステップ951で、移動ノードは、検索されたMAPのうち、以前に使用されたMAPが存在するかどうかを確認する。上述したように、以前のMAPが存在すると、移動ノードは、ステップ921で、以前のMAPへの地域的なバインディングアップデートを遂行した後、ステップ915へ進行する。一方、以前のMAPが存在しないと、移動ノードは、ステップ952で、残っているMAPのうちから任意のMAPを選択する。特定のMAPオプションの選好度値が“0”に設定された場合、該当MAPは、経路計算値に無関係に考慮の対象から除外される。
一方、ステップ911で、移動ノードは、上記3種類の方法(経路計算値、距離値、及び選好度値の比較)を用いて選択されたMAPが以前に使用されたMAPであるかどうかを判断する。選択された上記MAPが以前に使用されたMAPである場合、移動ノードは、ステップ921へ進行する。しかしながら、ステップ912で、選択された上記MAPが以前に使用されたMAPではない場合、移動ノードは、選択された上記MAPオプションの“Global IP Address for MAP”フィールドの上位64ビットをサブネットプレフィックス情報として用いて、変更されたRCoAを形成する。ステップ913で、上記MAPが変更されたので、移動ノードは、自身の新たなLCoAを用いて、新たなMAPへの地域的なバインディングアップデートを遂行する。ステップ914で、上記地域的なバインディングアップデートが成功すると、移動ノードは、新たなRCoAを用いて、ホームエージェント(HA)及び相対ノード(CN)へのバインディングアップデートを遂行する。
このようなバインディングアップデートに関連したすべての作業が終わった後、移動ノードは、ソースIPアドレスとしてのLCoAを使用してデータをMAPへ送信する。MAPは、上記ソースIPアドレスをRCoAに変更し、受信されたデータをホームエージェント(HA)又は相対ノード(CN)へ送信する。ホームエージェント(HA)又は相対ノード(CN)が該当移動ノードへデータを送信することを希望する場合、ホームエージェント(HA)又は相対ノード(CN)は、RCoAを宛先IPアドレスとして送信する。すると、MAPは、そのRCoAへ送信されたデータをインターセプトし、インターセプトされた上記データを登録されたLCoAを有する該当移動ノードへ伝達する。すると、ステップ915で、移動ノードは、新たなLCoAを使用して、相対ノード(CN)との通信を遂行する。
本発明の第1実施形態では、MAPオプションのみを用いて、MIPを使用する移動ノードの移動性を管理する方法について説明した。しかしながら、本発明の第2実施形態では、MAPオプションと共に本発明で提案するDOMAINオプション(Domain Option)を用いて、移動性管理システムにおいて、MAPドメイン公知(MAP domain announcement)を遂行する移動性管理方法について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態による移動性管理システムの構成及びMAPドメイン公知を遂行する動作を示す。
図10を参照すると、各MAPは、図11に示された本発明に従うDOMAINオプションを、MAPオプションと同様に、自身のすべてのインターフェースを介して伝達する。ここで、DOMAINオプションの構成は、図4に示したMAPオプションのように、距離値及び上昇値を含む。MAPオプション及びDOMAINオプションで定義された距離値及び上昇値が類似しているので、距離値及び上昇値についての詳細な説明は省略する。
図10を参照すると、ステップ1001で、MAP240は、MAPオプションを伝達するものと同様に、自身のDOMAINオプションをすべてのインターフェースを介して隣接ルータへ伝達する。上記ルータは、受信された上記DOMAINオプションを隣接ルータへさらに伝達する。このとき、MAPから隣接ルータへ伝達されたDOMAINオプションの距離値は“1”であり、上昇値は“0”であり、DOMAINオプションのレベル値は、例えば、“1”に設定される。ここで、上記レベル値は、MAPドメインが設定されたルータの臨界レベルを定めるのに使用される。そして、図10に示す例では、MAPの選好度値が“5”に設定される。
ステップ1003で、MAPからDOMAINオプションを受信したルータ230bは、MAPオプションを処理する場合のように、図8に示した同一の方法を使用して距離値及び上昇値を変更させる。
ここで、各ルータは、DOMAINオプションを受信するごとに、“Upward−Distance+1”の値(以下、“ドメイン距離値”と称する)を計算する。上記ドメイン距離値は、上昇値から距離値を引いた値に“1”を加算した値であって、MAPドメインから除外されるルータを決定するための基準値である。上記ドメイン距離値がDOMAINオプションのレベル値と一致すると、該当ルータは、受信される同一のMAPからのMAPオプションを再送信する際、選好度値を“0”に変えて伝達する。
ステップ1003で、ルータ230bの場合、ドメイン距離値は、“0”であり、DOMAINオプションのレベル値は、“1”であるので、ルータ230bは、MAPドメイン1050内に含まれることが分かる。
図10に示すように、ルータ230aは、図8に示した計算方法に従って、“Distance”(=2)及び“Upward”(=2)の値を有する。従って、上記ドメイン距離値が“1”であり、MAP240が割り当てたレベル値が“1”であるので、ルータ230aは、MAPドメイン1050から除外される。ルータ230aは、同一のMAPから続いて受信されたMAPオプションを送信する場合、既存に“5”に設定された選好度値を“0”に再設定する。
従って、ルータ230aを介してMAPオプションを受信したルータ230c、230d、及び230eとアクセスルータ220aとは、選好度値=“0”であるMAPオプションを受信する。そして、選好度値“0”を受信したルータとその下位ルータ又は移動ノードは、MAPへのHMIPバインディングを試みないことによって、MAPは、自身が望む範囲の領域に対してのみ、地域的なバインディングを提供することができる。図10では、MAPドメイン1050を実線で示している。ここで、MAPドメイン1050は、MAPより1レベルさらに高いルータ以下のルータ及び移動ノードを含む。
図11は、本発明の第2実施形態によるDOMAINオプションメッセージのフォーマットを示す。
図4及び図11を参照すると、DOMAINオプション及びMAPオプションは、すべてルータ広告メッセージのオプション領域に含まれ、ルータ広告を通して他のルータへ伝達される。上記DOMAINオプションのフォーマットがMAPオプションのそれと類似しているので、上記DOMAINオプションは、上述したMAP探索方法によって他のルータへ送信される。しかしながら、MAPオプションとは異なるDOMAINオプションは、MAPドメイン1050が変更された場合にのみ生成されて伝達される。上記DOMAINオプションを受信したルータは、図12に示した処理過程を経なければならない。そして、上記DOMAINオプションは、上記MAPオプションとは異なって、“Preference”フィールドの位置に“Level”フィールドが含まれ、フラグ(R,I,P,V)フィールドの位置に“Reserved”フィールドが構成され、“Valid lifetime”フィールドの位置に“32−bit zero value”フィールドが構成される。
上記“Level”フィールドは、MAPドメインに属している最高のルータの階層レベル値を示し、上記レベル値は、該当MAPとの相対的なレベル差を意味する。すなわち、上記レベル値が“n”である場合、該当MAPより‘n’レベルだけさらに高いルータ以下のすべてのルータ及び移動ノードがMAPドメインに含まれ、これは、MAPのHMIPサービスを受信することができる。
上記“32−bit zero value”フィールドは、既存のMAPオプションの“Valid lifetime”フィールドに該当するDOMAINオプションのフィールドを“0”に設定することによって作られる。上記“32−bit zero value”フィールドは、上記DOMAINオプションを上記MAPオプションと区分するのに使用される。従って、ルータ広告を受信したルータは、MAP/DOMAINオプションの“Valid lifetime”フィールドに該当するフィールドを検査する。検査されたフィールドの値が“0”ではないと、上記ルータは、受信されたオプションをMAPオプションと判断して、該当MAPオプションを隣接ルータへ伝達する。しかしながら、そのフィールドの値が“0”であると、受信されたオプションをDOMAINオプションと判断して、そのルータへ伝達される該当MAPのMAPオプションに対して、選好度値をもっとも小さい値である“0”に設定して、隣接ルータへ伝達する。このような過程は、新たなDOMAINオプションが受信されるまで続いて遂行される。
図12A及び図12Bは、本発明の第2実施形態に従って、MAPドメイン公知のためのルータのMAPオプション及びDOMAINオプションを探索して処理する過程を示すフローチャートである。まず、MAPオプション及びDOMAINオプションの探索及び処理中に発生するすべての減算演算の結果が“0”よりも小さい値となると、その値は、0と見なされて処理される。
図12Aを参照すると、ステップ1201で、上記ルータは、隣接ルータからMAPオプション/DOMAINオプションを受信する。上記2つのオプションは、すべて隣接ルータのルータ広告を通して受信される。ステップ1202で、上記ルータは、以前に受信されたMAP/DOMAINオプションと同一のMAPがあるか否かを判断する。判断の結果、上記MAP/DOMAINオプションが相互に異なるMAPから受信された場合、上記過程は、ステップ1205へ進行する。一方、ステップ1202で、上記MAP/DOMAINオプションが同一のMAPから受信された場合、ステップ1203で、上記ルータは、以前のMAP/DOMAINオプションと経路計算値が同一であるか否かを判断する。
判断の結果、上記経路計算値が同一である場合、上記過程は、ステップ1205へ進行する。しかしながら、上記経路計算値が同一ではない場合、ステップ1204で、上記ルータは、経路計算値がさらに小さいMAPオプションを受け入れる。すなわち、ステップ1202乃至ステップ1204で、上記ルータは、受信されたMAPオプションの重複を検査し、重複MAPオプションが受信される場合、さらに短い経路を介して伝達されたMAPオプションを選択する。ステップ1202乃至ステップ1204は、図8に示したステップ802乃至ステップ804と同一に遂行される。
ステップ1205で、上記ルータは、“Valid lifetime”フィールド/“32−bit zero value”フィールドを読み取って、受信された上記オプションがMAPオプションであるか、DOMAINオプションであるかを判断する。このとき、判断の基準は、そのフィールド値となる。上記フィールド値が“0”よりも大きいと、受信された上記オプションは、MAPオプションである。しかしながら、上記フィールド値が“0”であると、受信された上記オプションは、DOMAINオプションである。すなわち、上記ルータは、上記“Valid lifetime”フィールド/“32−bit zero value”フィールドの値が“0”よりも大きいかどうかを判断する。判断の結果、受信された上記フィールドの値が“0”と同一であるか、又は小さい場合に、受信されたオプションは、DOMAINオプションと見なされる。上記ルータは、ステップ1221で、DOMAINオプションのドメイン距離値を計算し、計算された上記ドメイン距離値をレベル値と比較する。
ステップ1221で比較した2つの値が同一であると、ステップ1223で、該当ルータは、MAPドメインから除外され、上記MAPドメインから除外されたルータは、該当MAPオプションの選好度値を“0”に設定した後、ステップ1206へ進行する(図12B)。一方、ステップ1221で、上記ドメイン距離値及び上記レベル値が相互に異なり、該当ルータが以前のDOMAINオプションに基づいて、特定のMAPオプションの選好度値を“0”に変更するように設定されると、ステップ1222で、上記ルータは、DOMAINオプションを伝達する前に、該当MAPオプションの選好度値をもとの値に設定する。すると、上記過程は、ステップ1206へ進行する。
図12Bを参照すると、ステップ1205で判断された“Valid lifetime”フィールド/“32−bit zero value”フィールドの値が“0”よりも大きい場合、上記過程は、ステップ1206へ進行する。ステップ1206及びステップ1207乃至ステップ1212は、MAPオプション/DOMAINオプションの距離値及び上昇値を調整する。ステップ1206乃至ステップ1212の基本動作は、ステップ805乃至ステップ811のそれと同一に遂行される。受信された上記オプションがMAPオプションである場合、上記ルータは、上記ドメイン距離値とレベル値との比較なしに、該当オプションの距離値及び上昇値のみを変更した後、更新された上記MAPオプションを他のルータへ伝達する。
ステップ1206で、上記ルータは、受信されたルータ広告を送信したルータが下位ルータであるか否かを判断する。受信されたルータ広告を送信したルータが下位ルータではないと、ステップ1211で、受信されたルータ広告を送信したルータが上位ルータであるか否かを判断する。このとき、判断した結果が上位ルータであると、ステップ1208で、受信されたMAPオプション又はDOMAINオプションの距離値を1だけ増加させる。
一方、ステップ1211での判断の結果、同一のレベルのルータ及び判別が不可能である場合、ステップ1212で、上記ルータは、受信されたMAPオプション又はDOMAINオプションの距離値及び上昇値を変化させず、ステップ1209へ進行する。
しかしながら、ステップ1206で、判断の結果が下位ルータである場合、ステップ1207で、上記ルータは、受信されたMAPオプション又はDOMAINオプションの上昇値を2だけ増加させ、ステップ1208で、受信されたMAPオプション又はDOMAINオプションの距離値を1だけ増加させる。
そして、ステップ1209で、上記ルータは、新たな距離値及び上昇値を使用して、更新されたMAPオプション又はDOMAINオプションを生成した後、ステップ1210で、上記ルータは、更新されたMAPオプション又はDOMAINオプションを含むルータ広告を送信する。
一方、ステップ1221で、ドメイン距離値及びレベル値が同一である場合、上記ルータは、該当MAPドメインの境界に位置する。従って、上記ルータは、該当MAPオプションの選好度値を“0”に設定した後、上記MAPオプションを他のルータへ伝達して、MAPドメイン外のルータがMAPサービスを受信することができないように処理する。この後、上記ルータは、上記DOMAINオプションを隣接ルータへ伝達するために、上記のようなステップ1206乃至ステップ1212を遂行する。
上記MAPドメインは、プロバイダーのサービスタイプ又はネットワーク状態に従って変更されることができる。図12では、説明の便宜上、1つのMAPドメインに関連した設定及び公知過程について説明したが、ネットワーク上に複数のMAPドメインが設定されることができ、相互に異なるMAPで設定された複数のMAPドメインは、別途のドメインに設定されるか、又は、安定したネットワークの運営のために、一部交差されたドメインに設定されることができることに留意すべきである。
図13は、本発明の第2実施形態に従って、MAPでDOMAINオプションを処理するための過程を示すフローチャートである。図13を参照すると、上記MAPは、図7に示したMAPオプション処理手順とは別途に、上記DOMAINオプションを処理しなければならない。上記MAPは、MAPオプションとは独立的に、上記DOMAINオプションを生成して伝播する。ここで、上記MAPオプションがルータ広告によって周期的に伝達されるのに比べて、上記DOMAINオプションは、MAPドメインが変更される場合にのみ生成されて、ルータ広告を通して伝達される。
ステップ1301で、上記MAPは、自身がサービスするドメインを変更することを希望する場合に、DOMAINオプションを生成する。このとき、生成されたDOMAINオプションの初期距離値及び初期上昇値は、MAPオプションのそれと同様に、Distance=“1”、Upward=“0”にそれぞれ設定される。そして、DOMAINオプションをMAPオプションと区分するために、“Valid lifetime”フィールドに該当する“32−bit zero value”フィールドをすべて“0”で満たす。
ステップ1303で、上記MAPは、所望のドメイン範囲を定義するために、レベル値を設定する。本発明の第2実施形態に従って、上記レベル値は、上記MAPドメインの最高のルータの高さを意味する。例えば、Level=“2”である場合、新たに定義されたドメインは、MAPを含み、MAPよりも2レベル高いルータ、該当ルータ以下のルータ及び移動ノードとなる。図10に示すように、上記レベル値が“1”に設定され、上記MAPドメインは、MAPよりも1レベル高いルータ以下のルータ及び移動ノードを含む。
ステップ1305で、上記MAPは、上記MAPオプションがルータ広告に含まれる場合のように、生成された上記DOMAINオプションを上記ルータ広告に添付した後、上記DOMAINオプションを隣接ルータへ伝達する。
図14は、本発明の第2実施形態に従って、移動ノードでDOMAINオプションを処理するための過程を示すフローチャートである。さらに具体的に、図14に示す過程は、DOMAINオプションを処理するために、図9に示した過程に付加されなければならない移動ノードの動作である。ここで、上記DOMAINオプションは、各ルータにのみ影響を与える。しかしながら、上記DOMAINオプション伝達方法が上記MAPオプション伝達方法と同一であるので、上記DOMAINオプションは、移動ノードにも伝達される。
ステップ1401は、図9に示したステップ902に続く動作である。ここで、移動ノードは、アクセスルータから送信されたルータ広告を受信する。上記MAPが上記DOMAINオプションを伝播した場合、上記DOMAINオプションは、ルータ放送のオプションフィールドに含まれて移動ノードへ伝達される。
ステップ1403で、移動ノードは、受信されたオプションの“Valid lifetime”フィールドに該当する値が“0”よりも大きいか否かを確認して、受信された上記オプションがMAPオプションであるか、又は、DOMAINオプションであるかを判断する。上記判断の結果、受信されたオプションの“Valid lifetime”フィールドに該当する値が“0”よりも大きいと、上記移動ノードは、受信された上記オプションがMAP位置情報を乗せているMAPオプションであると判断する。しかしながら、“Valid lifetime”フィールドに該当する値、すなわち、“32−bit zero value”フィールドの値が“0”である場合、ステップ1407で、上記移動ノードは、受信された上記オプションがDOMAINオプションであると判断した後、DOMAINオプションを廃棄する。ここで、上記判断は、“Valid lifetime”フィールドに該当する値に基づく。
ステップ1409で、上記MAPオプションが受信された場合、上記移動ノードは、受信された上記MAPオプションを用いて、LCoAを形成した後、MAP選択過程を遂行する。上記MAP選択過程は、図9に示したステップ903の後に遂行される。
上述した実施形態では、上位ルータへMAPオプションを伝達するごとに増加される所定の上昇値を用いて、移動ノードがもっとも効率的なMAPを選択するようにしたが、例えば、移動ノードは、上位ルータへMAPオプションを伝達するごとに減少される所定の減少値を用いて上記MAPを選択することができる。本発明に従って、上記MAPオプションが上位ルータへ伝播される場合、上記移動ノードは、上位ルータへ伝播された上記MAPオプションを識別する。結果的に、適切なMAPを選択する上記移動ノードの位置秘匿性を最大にし、MAPが変更される頻度を減少させることができる。上記MAPオプションが上位ルータへ伝達される場合、上記MAPオプションのフィールド値は、多様な形態で設定されることができる。そして、上記MAPオプションのフィールド値を設定する形態は、DOMAINオプションにも適用されることができる。
以上、本発明の詳細について具体的な実施形態に基づき説明してきたが、本発明の範囲を逸脱しない限り、各種の変形が可能なのは明らかである。従って、本発明の範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及び該記載と同等なものにより定められるべきである。
Claims (46)
- 移動ノードの移動性を管理する少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)と、前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータとを含むネットワークシステムにおけるMAP探索方法であって、
前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントがMAPオプションを自身の上位レイヤーが含まれた少なくとも1つのルータへ送信するステップと、
前記上位レイヤーのルータが前記MAPオプションを受信した場合、前記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値を変更させた後、更新されたMAPオプションを隣接ルータへ送信するステップと
を含んで構成されることを特徴とする方法。 - 前記フィールド値は、段階的に増加される上昇値であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記MAPオプションを受信したルータは、前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントとの相対的な距離を示す所定の距離値をあらかじめ設定された値だけ増加させ、
前記MAPオプションを受信した同位又は下位レイヤーのルータは、前記上昇値を以前の値に維持させることを特徴とする請求項2記載の方法。 - 前記ルータは、
前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントから相互に異なる経路を通して複数のMAPオプションを受信した場合、前記距離値と前記上昇値との差の値で定義される所定の経路計算値を求めることを特徴とする請求項3記載の方法。 - 前記ルータは、
前記複数のMAPオプションのうち、前記経路計算値がさらに小さいMAPオプションを受容することを特徴とする請求項4記載の方法。 - 前記ルータは、
上位レイヤーから前記MAPオプションを受信した場合、前記距離値を1増加させ、前記上昇値を維持させることによって、前記MAPオプションを更新することを特徴とする請求項3記載の方法。 - 前記ルータは、
下位レイヤーから前記MAPオプションを受信した場合、前記距離値を1増加させ、前記上昇値を2増加させることによって、前記MAPオプションを更新することを特徴とする請求項3記載の方法。 - 前記MAPオプションは、
ルータ広告メッセージを通じて送信されることを特徴とする請求項3記載の方法。 - 少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)と前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータとを含むネットワークシステムにおける移動ノード(MN)の移動性を管理する方法であって、
前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントがMAPオプションを自身の上位レイヤーが含まれた少なくとも1つのルータへ送信するステップと、
前記ルータが下位レイヤーから前記MAPオプションを受信した場合、前記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値を変更させるステップと、
前記移動ノードが、前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントから少なくとも1つのルータを経由して送信された更新された複数のMAPオプションを受信するステップと、
前記移動ノードが、前記フィールド値を使用して、各MAPオプションに対応する各モバイルアンカーポイントの階層レベルを確認するステップと、
前記移動ノードが、前記階層レベルがもっとも高いモバイルアンカーポイントを選択するステップと
を含んで構成されることを特徴とする方法。 - 前記フィールド値は、段階的に増加される上昇値であることを特徴とする請求項9記載の方法。
- 前記MAPオプションを受信するルータは、前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントとの相対的な距離を示す所定の距離値をあらかじめ定められた値だけ増加させ、
前記MAPオプションを受信した同位又は下位レイヤーのルータは、前記上昇値を以前の値に維持させることを特徴とする請求項10記載の方法。 - 前記移動ノードは、
複数のMAPオプションを受信した場合、前記距離値と前記上昇値との差の値で定義される所定の経路計算値を求め、前記経路計算値は、前記階層レベルを決定することを特徴とする請求項11記載の方法。 - 前記複数のMAPがもっとも大きい経路計算値を有する場合、前記移動ノードが、前記複数のMAPのうちからもっとも小さい距離値を有するモバイルアンカーポイントを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記複数のMAPがもっとも大きい経路計算値及びもっとも小さい距離値を有する場合、前記移動ノードが、前記複数のMAPのうちからもっとも大きい選好値を有するモバイルアンカーポイントを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記選択されたモバイルアンカーポイントが以前のモバイルアンカーポイントと同一の場合、前記移動ノードは、前記以前のモバイルアンカーポイントとバインディングアップデートを遂行するステップをさらに備えることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 前記選択されたモバイルアンカーポイントが以前のモバイルアンカーポイントと異なる場合、前記移動ノードは、前記選択されたモバイルアンカーポイントのMAPオプションを使用してバインディングアップデートを遂行するステップをさらに備えることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 前記各ステップは、前記移動ノードが新たなリンクへ移動した場合に遂行されることを特徴とする請求項10記載の方法。
- モバイルインターネットプロトコル(IP)を支援するネットワークシステムにおける移動性管理システムであって、
自身のMAPオプションを生成し、少なくとも1つのインターフェースを介して、前記MAPオプションを上位レイヤーのルータが含まれた少なくとも1つのルータへ送信する少なくとも1つのモバイルアンカーポイントと、
前記MAPオプションを自身の下位レイヤーから受信した場合、前記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値をあらかじめ定められた値だけ変更させた後、更新されたMAPオプションを隣接ルータへ送信する少なくとも1つのルータと
を具備することを特徴とするシステム。 - 前記フィールド値は、段階的に増加される上昇値であることを特徴とする請求項18記載のシステム。
- 前記MAPオプションを受信したルータは、前記モバイルアンカーポイントとの相対的な距離を示す所定の距離値をあらかじめ定められた値だけ増加させ、
前記MAPオプションを受信した同位又は下位レイヤーのルータは、前記上昇値を以前の値に維持させることを特徴とする請求項19記載のシステム。 - 前記ルータは、
同一のモバイルアンカーポイントから相互に異なる経路を通して、複数のMAPオプションを受信した場合、前記距離値と前記上昇値との差の値で定義される所定の経路計算値を求め、前記経路計算値がもっとも小さいMAPオプションを該当モバイルアンカーポイントに対するMAPオプションとして設定することを特徴とする請求項20記載のシステム。 - 前記MAPオプションは、
ルータ広告メッセージを通して送信されることを特徴とする請求項19記載のシステム。 - モバイルインターネットプロトコル(IP)を支援するネットワークシステムにおける移動性管理システムであって、
自身のMAPオプションを生成し、少なくとも1つのインターフェースを介して、前記MAPオプションを上位レイヤーのルータが含まれた少なくとも1つのルータへ送信する少なくとも1つのモバイルアンカーポイントと、
前記MAPオプションを自身の下位レイヤーから受信した場合、前記MAPオプションに含まれた所定のフィールド値をあらかじめ定められた値だけ変更させた後、更新されたMAPオプションを隣接ルータへ送信する少なくとも1つのルータと、
前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントから、前記少なくとも1つのルータを介して送信された更新された複数のMAPオプションを受信し、前記フィールド値を用いて、階層レベルがもっとも高いモバイルアンカーポイントを選択する移動ノードと
を含んで構成されることを特徴とするシステム。 - 前記フィールド値は、段階的に増加される上昇値であることを特徴とする請求項23記載のシステム。
- 前記MAPオプションを受信したルータは、前記モバイルアンカーポイントとの相対的な距離を示す所定の距離値をあらかじめ定められた値だけ増加させ、
前記MAPオプションを受信した同位又は下位レイヤーのルータは、前記上昇値を以前の値に維持させることを特徴とする請求項24記載のシステム。 - 前記移動ノードは、
複数のMAPオプションを受信した場合、前記距離値と前記上昇値との差の値で定義される所定の経路計算値を求め、前記経路計算値は、前記階層レベルを決定することを特徴とする請求項25記載のシステム。 - 前記複数のMAPがもっとも大きい経路計算値を有する場合、前記移動ノードが、前記複数のMAPのうちからもっとも小さい距離値を有するモバイルアンカーポイントを選択することを特徴とする請求項26記載のシステム。
- 前記複数のMAPがもっとも大きい経路計算値及びもっとも小さい距離値を有する場合、前記移動ノードが、前記複数のMAPのうちから、前記MAPオプションに含まれたもっとも大きい選好値を有するモバイルアンカーポイントを選択することを特徴とする請求項27記載のシステム。
- 前記選択されたモバイルアンカーポイントが以前のモバイルアンカーポイントと同一の場合、前記移動ノードは、前記以前のモバイルアンカーポイントとバインディングアップデートを遂行することを特徴とする請求項24記載のシステム。
- 前記選択されたモバイルアンカーポイントが以前のモバイルアンカーポイントと異なる場合、前記移動ノードは、前記選択されたモバイルアンカーポイントのMAPオプションを使用してバインディングアップデートを遂行することを特徴とする請求項24記載のシステム。
- 前記移動ノードが新たなリンクへ移動した場合、前記モバイルアンカーポイントの選択を遂行することを特徴とする請求項24記載のシステム。
- 少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)及び前記モバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータを含むネットワークシステムの移動性管理方法であって、
前記MAPドメインを示す所定のレベル値を示すドメイン(DOMAIN)オプションを前記モバイルアンカーポイントの上位レイヤーが含まれた少なくとも1つの第1のルータへ送信するステップと、
前記少なくとも1つの第1のルータが、下位レイヤーから前記ドメインオプションを受信した場合、前記ドメインオプションに含まれた所定のフィールド値を変更させるステップと、
前記少なくとも1つの第1のルータから階層構造で接続された少なくとも1つの第2のルータへ前記フィールド値を含む更新されたドメインオプションを伝播するステップとを具備し、
前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、前記フィールド値を使用して前記レベル値で定義された前記MAPドメインの範囲を確認することを特徴とする方法。 - 前記フィールド値は、段階的に増加される上昇値であることを特徴とする請求項32記載の方法。
- 前記ドメインオプションを受信した前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、前記モバイルアンカーポイントとの相対的な距離を示す所定の距離値をあらかじめ定められた値だけ増加させ、
前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータのうち、同位又は下位レイヤーから前記ドメインオプションを受信したルータは、前記上昇値を以前の値に維持させることを特徴とする請求項33記載の方法。 - 前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、
同一のモバイルアンカーポイントから相互に異なる経路を通して複数のMAPオプションを受信した場合、前記距離値と前記上昇値との差の値で定義される所定の経路計算値を求め、前記経路計算値がもっとも小さいMAPオプションを該当モバイルアンカーポイントに対するMAPオプションとして設定することを特徴とする請求項33記載の方法。 - 前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、
前記ドメインオプションが送信されるメッセージ内の有効時間が設定されたフィールドの値を確認して、受信されたメッセージが前記ドメインオプションを構成するかどうかを確認することを特徴とする請求項33記載の方法。 - 前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、
前記ドメインオプションを受信した場合、前記上昇値と前記距離値との差の値に1を加算した値で定義された所定のドメイン距離値を求めることを特徴とする請求項33記載の方法。 - 前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、
前記ドメイン距離値が前記レベル値と同一の場合、前記モバイルアンカーポイントドメインから除外されることを確認することを特徴とする請求項37記載の方法。 - 前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、
前記ドメイン距離値が前記レベル値と同一の場合、移動ノードへ伝達される前記MAPオプションの選好値をもっとも小さい値に設定した後、更新されたMAPオプションを少なくとも1つの隣接ルータへ送信することを特徴とする請求項38記載の方法。 - 前記少なくとも1つの第1のルータ及び前記少なくとも1つの第2のルータは、
前記ドメイン距離値が前記レベル値とは異なる場合、移動ノードへ伝達される前記MAPオプションの選好値をもとの値に復元した後、更新されたMAPオプションを少なくとも1つの隣接ルータへ送信することを特徴とする請求項39記載の方法。 - 前記ドメインオプションは、ルータ広告メッセージを通じて送信されることを特徴とする請求項39記載の方法。
- 少なくとも1つのモバイルアンカーポイント(MAP)及び前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントに階層構造で接続された複数のルータを含むネットワークシステムの移動性管理システムであって、
自身のMAPドメインを示す所定のレベル値が含まれたドメインオプションを少なくとも1つのインターフェースを介して生成する少なくとも1つのモバイルアンカーポイントと、
前記ドメインオプションを自身の下位レイヤーから受信した場合、変更された所定のフィールド値を用いて、前記レベル値で定義された前記MAPドメインの範囲を確認し、前記フィールド値が含まれた更新されたドメインオプションを隣接ルータへ送信する少なくとも1つのルータと
を含んで構成されることを特徴とするシステム。 - 前記フィールド値は、段階的に増加される上昇値であることを特徴とする請求項42記載のシステム。
- 前記少なくとも1つのルータは、
前記上昇値と前記距離値との差の値に1を加算した値で定義された所定のドメイン距離値を求めることを特徴とする請求項43記載のシステム。 - 前記少なくとも1つのルータは、
前記ドメイン距離値が前記レベル値と同一の場合、前記モバイルアンカーポイントドメインから除外されることを確認することを特徴とする請求項44記載のシステム。 - 前記少なくとも1つのモバイルアンカーポイントが複数のモバイルアンカーポイントを含む場合、前記MAPドメインは、重複した領域で設定されることができることを特徴とする請求項43記載のシステム。
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090407 |