JP4491980B2 - 通信処理システム、通信処理方法、および通信端末装置、並びにプログラム - Google Patents

通信処理システム、通信処理方法、および通信端末装置、並びにプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信処理システム、通信処理方法、および通信端末装置、並びにプログラムに関する。さらに詳細には、移動する通信装置に対する改良されたアドレス設定および通信処理を実現する通信処理システム、通信処理方法、および通信端末装置、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型のパーソナルコンピュータ、携帯電話などが普及し、多くのユーザがこれら通信機能、情報処理機能を有する小型の装置を携帯し、屋外であるいは移動先においてネットワークに接続してネットワークを介する通信を行なっている。
【0003】
このようないわゆるモバイルコンピューティング環境では、ネットワークに接続してサービスを受ける装置(ex.パーソナルコンピュータ)であるノードは移動することが前提となる。このようなノードはノード位置が変化しても継続して通信可能な状態を維持することが要請される。
【0004】
インターネットでは通信プロトコルとしてIP(InternetProtocol)が用いられている。現在多く使用されているIPはIPv4であり、発信元/宛先として32ビットからなるアドレス(IPアドレス)が用いられている。インターネット通信においては、32ビットIPアドレスを各発信元/宛先にユニークに割り当てるグローバルIPアドレスを採用し、IPアドレスに応じて、個々の発信元/宛先を判別している。しかし、インターネットの世界は急速に広がりを見せており、IPv4の限られたアドレス空間、すなわちグローバルアドレスの枯渇が問題となってきている。これを解決するためにIETF(Internet Engineering Task Force)では、次世代IPアドレスとしてIPアドレス空間を32ビットから128ビットに拡張する新しいIPv6(Internet Protocol version 6)を提案している。
【0005】
さらに、モバイルコンピューティング環境におけるノードの通信方法として、IETF(Internet Engineering Task Force)で提案しているMobile IPv6や、本特許出願人の提唱するLIN6などがある。
【0006】
Mobile IPv6においては、ノードはホームアドレスおよび気付アドレス(Care of address)という2つのIPアドレスを有する。気付アドレスはノードの移動に伴って接続されているサブネットワークに対応して変化する。ホームアドレスはノードの移動に関わらず一定である。通信相手のノードは、移動するノードのホームアドレスを指定することにより移動するノードの位置、すなわち接続されているサブネットワークの位置に関わらず移動ノードとの通信が可能となる。
【0007】
この移動ノードとの通信を可能とする処理を実行するのがMobile IPv6におけるホームエージェントである。ホームエージェントは、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークに接続されるノードであり、通信ノードが移動したとき、移動したノードから新たな気付アドレスを含むバインディング(束縛)更新パケット(binding update packet)を受信してホームアドレス(不変)と気付アドレス(可変)の対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。また、ホームエージェントは移動するノードのホームアドレス宛に対応する経路情報をネットワークにアナウンスする。
【0008】
図1は気付アドレスの登録手順を説明する図である。ノードである端末装置1が移動したとき、端末装置1は移動先のサブネットワークから気付アドレスを取得する。端末装置(移動ノード)1はホームアドレス、気付アドレス、および端末装置1の認証データを含むバインディング・アップデートパケットを生成してホームエージェント2に送信する。
【0009】
図2はIPv6パケットのIPv6ヘッダのフォーマットを説明する図である。IPv6には図2に示すように4ビットのプロトコルバージョン、優先度を認識し区別するための8ビットのトラフィッククラス、通信中継装置としてのルータで特殊な操作実行を要求するパケットを識別するための20ビットのフローラベル等が配置され、パケットを送信したノードのアドレスである送信元アドレス、パケットを受信するアドレスである送信先アドレス、およびオプションである拡張ヘッダが配置される。
【0010】
図3は、IPv6アドレスのフォーマットを示す図である。IPv6アドレスの上位64ビットは経路情報であり、下位64ビットはノードが有するネットワークインタフェースをノードが接続しているサブネットワーク内で識別するためのインタフェース識別子である。インタフェース識別子はサブネットワーク内で一意であり、インタフェース識別子としてMACアドレス等が利用される。
【0011】
図4は従来のバインディング・アップデートパケット(binding update packet)、すなわち移動ノードからホームエージェントに対してノード移動情報を伝えるためのパケットを説明する図である。IPv6ヘッダの送信元アドレスには、端末装置1の気付アドレスが設定され、送信先アドレスには、ホームエージェントのアドレスが設定される。
【0012】
拡張ヘッダには送信先ヘッダとして端末装置1のホームアドレス、およびこのパケットがアップデート(更新)処理を要求することを示すデータが格納され、さらに認証ヘッダが格納される。
【0013】
図5は認証ヘッダを説明する図である。認証ヘッダにはSPI(Security parameters Index)、シーケンスナンバー、および認証データなどが含まれる。ホームエージェント2は、図6に示すように送信先のアドレスおよび認証ヘッダのSPIを基にSA(Security Association)を判別して認証用の鍵、または暗号化方式などを決定する。
【0014】
ホームエージェント2はバインディング・アップデートパケットを受信すると認証データが正しいか否かを謹呈し、認証データが正しいと判定された場合、ホームエージェント2内のバインディングキャッシュに受信したバインディング・アップデートパケットに含まれている気付アドレスを登録する。ホームエージェント2は、ホームエージェント2内のバインディングキャッシュを更新し、端末装置1に応答パケットを送信する。
【0015】
次に、従来の端末装置3が移動する端末装置1にパケットを送信する手順について図7を参照して説明する。端末装置3は端末装置1のホスト名を示してドメインネームサーバ(Domain Name Server)4に端末装置1のホームアドレスを問い合わせる。ドメインネームサーバ4は、図8に示すようにホスト名とホームアドレスの対応付けを記憶しているので、ホスト名を基に端末装置1のホームアドレスをを検索して端末装置3に返答する。端末装置3は送信先アドレスに端末装置1のホームアドレスを設定した図9に示すようなパケットを生成して送信する。
【0016】
端末装置3が送信したパケットはホームエージェント2がネットワークに対してアナウンスしている経路情報により、ホームエージェント2に到達する。ホームエージェント2は図10に示すように受信したパケットにさらに送信先のアドレスに端末装置1の気付アドレスを設定したIPv6ヘッダを追加して送信する。このパケットは通常の経路制御に従い、端末装置1に到達する。端末装置1は受信したパケットからホームエージェント2が付加したIPv6ヘッダを取り除いて元のパケットを取得する。
【0017】
端末装置1は認証ヘッダおよび端末装置1の気付アドレスを含んだバインディング・アップデートパケットを生成して端末装置3に送信し、端末装置1の気付アドレスを端末装置3に通知する。端末装置3はバインディング・アップデートパケットを受信すると認証データを検査して正しいと判定した場合、バインディングキャッシュに端末装置1の気付アドレスを登録する。端末装置3は登録後、端末装置1に確認応答パケットを送信する。
【0018】
端末装置1から端末装置3へ送信されるパケットは図11に示すように送信元アドレスとして端末装置1の気付アドレスが設定され、ホームアドレスは拡張ヘッダの宛先オプションヘッダ(destination options header)に格納される。このパケットは最適経路を経由して端末装置3に到達する。
【0019】
バインディング・アップデートパケットを受信したあと、端末装置3が端末装置1に送信するパケットは図12に示すようにルーティングヘッダ(routing header)が付加され、最適な経路で端末装置1に到達する。
【0020】
この状態で端末装置1が移動すると、端末装置1は、新しい気付アドレスを端末装置3およびホームエージェント2に送信する。新しい気付アドレスを受信した端末装置3は、ホームエージェント2と同様に端末装置1のホームアドレストと気付アドレスとの対応をバインディングキャッシュとして保持する。端末装置1は、ホームエージェント2および端末装置3に対して定期的にバインディング・アップデートパケットを送信し、端末装置3にバインディングキャッシュの更新処理を実行させる。
【0021】
端末装置1が移動したときの動作を図13を参照して説明する。端末装置1は、移動先のサブネットワークから気付アドレスを取得する。端末装置1は、図14に示す端末装置1のホームアドレスなどを含んだバインディング・アップデートパケットを生成して、端末装置3に送信する。端末装置3はバインディング・アップデートパケットを受信するとバインディング・アップデートパケットに格納されている認証データが正しいか否かを判定して、認証データが正しいと判定された場合、バインディング・アップデートパケットに格納されている端末装置1の気付アドレスをバインディングキャッシュに登録する。端末装置3は、登録処理後、端末装置1に確認応答パケットを送信する。
【0022】
端末装置1は、図15に示す端末装置1のホームアドレス等を含んだバインディング・アップデートパケットを生成し、ホームエージェント2に送信する。ホームエージェント2はバインディング・アップデートパケットを受信すると、バインディング・アップデートパケットに格納されている認証データが正しいか否かを判定し、認証データが正しいと判定された場合、バインディング・アップデートパケットに格納されている端末装置1の気付アドレスをバインディングキャッシュに登録する。ホームエージェント2は、登録処理後、端末装置1に確認応答パケットを送信する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、モバイルコンピューティング環境におけるノードの通信方法としてIETF(Internet Engineering Task Force)が提案しているMobile IPv6では、ノードが定期的に、または少なくともサブネット間を移動するたびに、そのノードの位置情報を管理しているサーバ(Mobile IPv6でのホームエージェント)および通信相手である端末装置へノード位置が変更したことを通知するバインディング・アップデートパケットを送信する必要があるため、ノードの移動が頻繁に行われた場合、多くの移動通知メッセージが発生し、その結果ネットワークに負荷を与えてしまったり、また、位置情報を管理しているサーバが移動ノードからネットワーク的に遠くに位置している場合は、ノードが移動してからサーバで位置情報が更新されるまでに多くの時間がかかってしまうといった問題があった。
【0024】
現在それらの問題を解決するための方式がいくつかIETFで提案されている。Mobile IPv6をマクロモビリティプロトコルと呼ぶのに対し、これらの改善された方式はマイクロモビリティプロトコルと呼ばれる。しかし、これらの提案方式においては、ヘッダサイズやヘッダ処理において非常に非効率であったり、IPv4で用いられていた解決策をそのままIPv6に適用しているため、IPv6アドレスのアドレス構造(ネットワークプレフィックス+インタフェースID)の特徴がうまく利用されていない。なお、ネットワークプレフィックスとは、IPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDを除く上位64ビットの経路情報を示すアドレスである。
【0025】
本発明は、上述の点を鑑みてなされたものであり、IPv6アドレスのアドレス構造(ネットワークプレフィクス+インタフェースID)の特徴をうまく利用することにより、Mobile IPv6等において必要としていたノードがサブネット間を移動するたびの位置変更通知処理を削減し、ネットワークに対する負荷を軽減し、また、位置情報を管理しているサーバが移動ノードからネットワーク的に遠くに位置している場合でも、ノード移動による通信の滞りを発生させることのない改良された通信処理システム、通信処理方法、および通信端末装置、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、
1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内において、各サブネットワークに対応付けられたネットワークプレフィックス(物理ネットワークプレフィックス)とは異なるネットワークプレフィックスとして移動型の通信端末装置である移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを設定し、該仮想ネットワークプレフィックスと前記移動ノードの識別子に基づいて設定されるアドレスに従って前記移動ノードに対する通信を実行する構成を有することを特徴とする通信処理システムにある。
【0037】
さらに、本発明の第2の側面は、
1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内において、各サブネットワークに対応付けられたネットワークプレフィックス(物理ネットワークプレフィックス)とは異なるネットワークプレフィックスとして移動型の通信端末装置である移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを設定し、該仮想ネットワークプレフィックスと前記移動ノードの識別子に基づいて設定されるアドレスに従って前記移動ノードに対する通信を実行することを特徴とする通信処理方法にある。
【0047】
さらに、本発明の第3の側面は、
ネットワークを介した通信を実行する通信端末装置において、
1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内の各サブネットワークに対応付けられた物理ネットワークプレフィックスと、移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを含む情報報告としてのルータ通知を受信し、受信した情報報告としてのルータ通知から取得する仮想ネットワークプレフィックスと通信端末装置の識別子に基づくアドレス設定処理を実行する構成を有することを特徴とする通信端末装置にある。
【0048】
さらに、本発明の通信端末装置の一実施態様において、前記ドメイン内または異なるドメインのサブネット間を移動した際にルータから受信する情報報告としてのルータ通知内に含まれる仮想ネットワークプレフィックスの値と、移動前の旧サブネットで使用していたアドレスに含まれる仮想ネットワークプレフィックスの値を比較し、異なる場合にのみ受信した情報報告としてのルータ通知内に含まれる仮想または物理ネットワークプレフィックスに基づくアドレス生成処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0049】
さらに、本発明の通信端末装置の一実施態様において、前記ドメイン内または異なるドメインのサブネット間を移動した移動ノードは、新たに接続した新サブネットのルータから受信した情報報告としてのルータ通知内に仮想ネットワークプレフィックスが含まれない場合は、物理ネットワークプレフィックスの値に基づくアドレス生成処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0050】
さらに、本発明の通信端末装置の一実施態様において、前記通信端末装置は、前記ドメイン内または異なるドメインのサブネット間を移動した際に、ルーティングアップデートメッセージをドメイン内ルータに対して送信する構成であることを特徴とする。
【0051】
さらに、本発明の通信端末装置の一実施態様において、前記通信端末装置は、異なるドメインのサブネット間を移動した際に、該通信端末装置を管轄するホームエージェントに対して、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として、仮想ネットワークプレフィックスに基づくアドレス生成処理によって生成した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する構成であることを特徴とする。
【0052】
さらに、本発明の第4の側面は、
ネットワークを介する通信処理をコンピュータ・システム上で実行せしめるプログラムであって、前記プログラムは、
1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内の各サブネットワークに対応付けられた物理ネットワークプレフィックスと、移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを含む情報報告としてのルータ通知を受信するステップと、
受信した情報報告としてのルータ通知から取得する仮想ネットワークプレフィックスと通信端末装置の識別子に基づくアドレス設定処理を実行するステップと、
を有することを特徴とするプログラムにある。
【0053】
なお、本発明のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供されるコンピュータ・プログラムである。
【0054】
このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。コンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の他の側面と同様の作用効果を得ることができるのである。
【0055】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0056】
【発明の実施の形態】
本発明の通信処理システム、および通信処理方法が適用されるネットワーク構成例を図16に示す。ネットワークを構成するノードはIPv6アドレスを基に通信を実行する。
【0057】
IPv6アドレスは図17に示すように128ビット構成であり、下位64ビットがインターネット上、もしくはサブネット上でノードを一意に識別するためのノード識別子としてのインタフェースID(Interface ID)であり、上位64ビットがノードが接続しているサブネットワークを示す位置指示子としてのネットワークプレフィックス(Network Prefix)である。従って、基本的に同一のサブネットワークに属する端末装置は、IPv6アドレスの上位64ビットの示すネットワークプレフィックス(Network Prefix)が同一なものとなる。
【0058】
図16の構成においてドメイン24は、複数のサブネットワーク52−1乃至52−10で構成されている。ここで、ドメインは複数のサブネットワークの集合である。たとえば、各サブネットワークに3ffe:501:100c:0000::/64 〜 3ffe:501:100c:ffff::/64の範囲のネットワークプレフィックスを割り当てている場合、これらのサブネットワークを含むドメインは、例えば3ffe:501:100c::/48というアドレス空間を割り当てられたドメインとして定義される。
【0059】
通常、ネットワークプレフィックスは、サブネット単位に割り当てられ、端末装置としてのノード(ホスト)例えば図中のノード31があるサブネットに接続すると、ノード(ホスト)は、そのサブネットに割り当てられているネットワークプレフィックスを用いてアドレス設定処理としてステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)を行う。すなわち、ノード(ホスト)は、ローカルに自分自身で生成可能な情報としてのインタフェース識別子と、ルータから通知される情報としてのネットワークプレフィックスによりIPv6アドレスの生成処理を実行する。前述したようにIPv6アドレスはネットワークプレフィックスとインタフェース識別子とからなり、通信を実行するノードとしてのホストは、ステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)により自分自身のアドレスを設定する。
【0060】
ルータから通知される情報は、ルータ通知(Router Advertisement, RFC2461)メッセージと呼ばれ、リンク情報としてのネットワークプレフィックス、インターネットパラメータなどが含まれる。ルータ通知は、ホストからのルータ要請(Router Solicitation)メッセージに応答して、あるいは定期的にルータから送信される。
【0061】
このようなアドレス設定処理を実行する構成では、ノード(ホスト)が移動ノードである場合、ノードがネットワークプレフィックスの異なる別のサブネット間を移動するたびにネットワークプレフィックスが変化するため、それに伴い、ノードのIPv6アドレスの変更処理を実行することが必要となる。なお、通常、各サブネットへのネットワークプレフィックスは、そのサブネットを形成している組織(ISP、企業、大学などのことで以後ドメインと呼ぶ)の管理者によって、そのドメインに割り当てられたアドレス空間の範囲の中から割り当てられる。
【0062】
本発明の構成では、上述のようなサブネット間移動時におけるノードのIPv6アドレスの変更処理を不要とした構成を持つ。すなわち、ドメイン24内に移動ノードの専用プレフィックスとして仮想ネットワークプレフィックスを適用した。仮想ネットワークプレフィックスとは、同じドメイン内の異なるサブネット間を移動しても変化しないマイクロモビリティ用の特殊なネットワークプレフィックスである。
【0063】
例えば図16のドメイン24に3ffe:501:100c::/48というアドレス空間が割り当てられているとする。ドメイン24内に存在するサブネット52−1〜52−10に、3ffe:501:100c:0000::/64 〜 3ffe:501:100c:fffe::/64の範囲の物理ネットワークプレフィックスを各々割り当てる。
【0064】
さらに、物理ネットワークプレフィックスとして割り当てられていないプレフィックス3ffe:501:100c:ffff::/64を仮想ネットワークプレフィックスとしてマイクロモビリティ用のプレフィックスとして設定する。なお、物理ネットワークプレフィックスは、ドメイン内に実在するサブネットに対応して設定されるネットワークプレフィックスであり、仮想ネットワークプレフィックスは、ドメイン内に実在するサブネットに対応して設定されるネットワークプレフィックスではなくマイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスとして定義される。
【0065】
仮想ネットワークプレフィックスの割り当て方針/運用方針は、各ドメインの管理者によって決定される。基本的にドメイン内のサブネットに割り当てられていないネットワークプレフィックスをマイクロモビリティ用に割り当てることで、ドメイン内におけるルーティング(経路制御)処理を実行するルータはマイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスであることを識別可能となる。
【0066】
仮想ネットワークプレフィックスをサポートしたドメイン内のあるサブネットに接続したノードは、その仮想ネットワークプレフィックスを用いてステートレス自動設定を行うことで、ドメイン内のサブネットワーク間の移動発生時にも、仮想ネットワークプレフィックスとインタフェースIDからなるIPv6アドレスを変更する必要がない。仮想ネットワークプレフィックスは、1ドメイン内のすべてサブネットにおいて共通に使用可能であるからである。
【0067】
従って移動ノードはアドレス更新処理を実行することなくドメイン内の異なるサブネット間を自由に移動でき、これによってマイクロモビリティがサポートされる。なお、仮想ネットワークプレフィックスを用いて設定されたIPv6アドレスを持つノードへのドメイン内でのルーティング(経路制御)にはIPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づく経路設定処理であるホストルーティングを用いる。ルーティング処理の詳細については、後段で説明する。
【0068】
図16の、ネットワーク構成について説明する。サブネットワーク52−1乃至52−10は、有線/無線、もしくは共有メディア/ポイント・ツー・ポイントメディアなどの通信メディアを介してサブネットワークを形成しており、さらに、サブネットワーク52−1乃至52−4は複数の端末装置(移動ノード)、例えばノード31が接続できる構成を持つ。ドメイン24内にはルータ51−1乃至51−6が存在しており、ドメイン境界ルータとしてのゲートウェイ23を根として木構造(ツリー構造)を構成している。ただし、この例は論理的構成であり、実際の構成はツリー構造に限らず複数のサブネットワークが接続された構成であれば、様々な構成をとることが可能である。
【0069】
端末装置22は、バックボーンネットワークとしてのインターネット21に接続されており、インターネット21、ドメイン境界ルータとしてのゲートウェイ23を介してドメイン24内に位置する端末装置31と通信する。
【0070】
ドメイン境界ルータとしてのゲートウェイ23は、ドメイン24内のルータ51−1および51−4に接続される。さらに、ルータ51−1にはルータ51−2および51−3が接続され、さらに、ルータ51−4にはルータ51−5および51−6が接続される。ドメイン境界ルータ23およびルータ51−1乃至51−6は仮想ネットワークプレフィックスを含むIPv6アドレス宛てのデータパケットを受信した場合、IPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づいて端末装置22から供給されるデータパケットの送信経路を制御(ルーティング)する。
【0071】
ここでルーティングについて簡単に説明する。例えばインターネット21上では、移動ノード(図16の場合、端末装置31)へ送信するデータパケット61のIPv6ヘッダの終点アドレスフィールドに記述されているIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスに基づいてルーティング(プレフィックスベース・ルーティング)が実行される。また、ドメイン24内でのルーティングには移動ノード(図16の場合、端末装置31)へ送信するデータパケット61のIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスに基づくルーティングに加え、IPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づく経路設定処理であるホストルーティング(ホストベース・ルーティング)が実行される。
【0072】
ドメイン内のルータはデータパケット61のIPv6ヘッダの終点アドレスフィールドに記述されているIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスがドメイン内のサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスである場合は、通常の物理ネットワークプレフィックスベースのルーティングを実行し、データパケット61のIPv6ヘッダの終点アドレスフィールドに記述されているIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスが仮想ネットワークプレフィックスである場合は、仮想ネットワークプレフィックスを持つIPv6アドレスを設定した移動ノードへパケットを配送するためにホストルーティング、すなわちIPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づくルーティング(経路制御)を行う。
【0073】
前述したようにIPv6アドレスはネットワークプレフィックスとインタフェース識別子とからなり、通信を実行するノードとしてのホストは、ステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)により自分自身のアドレスを設定する。ホストは、ローカルに自分自身で生成可能な情報と、ルータから通知される情報を用いて自分自身のアドレスとしてIPv6アドレスを生成する。
【0074】
ルータから通知される情報は、ルータ通知(Router Advertisement, RFC2461)メッセージと呼ばれ、リンク情報、インターネットパラメータなどが含まれる。ルータ通知は、ホストからのルータ要請(Router Solicitation)メッセージに応答して、あるいは定期的にルータから送信される。
【0075】
本発明のシステムでは、ノード(ホスト)に対するルータ通知(Router Advertisement)にノードが接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスのみではなく、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスを含ませて通知する。
【0076】
仮想ネットワークプレフィックスのルータ通知(Router Advertisement)に対する格納方法としては、仮想ネットワークプレフィックス格納用として、ルータ通知に新しいオプション(Virtual Network Prefix Information Option)を新設することにより可能である。図18に仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)のフォーマットを示す。
【0077】
タイプ(Type)フィールドはこのオプションのオプション番号(1-5は既存のオプションで使われている)、レングス(Length)フィールドはこのオプションの全体の長さ、リザーブ(Reserved1およびReserved2)フィールドは将来の拡張用であり、プレフィックス(Prefix)フィールドに仮想ネットワークプレフィックスを格納する。このオプションを、物理ネットワークプレフィックスが格納されたプレフィックス情報(Prefix Information)オプションとともにルータ通知に含めて送信する。
【0078】
すなわち、サブネットに接続したノードは、接続したサブネットの物理ネットワークプレフィックスに加え、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックス情報をルータ通知として受け取ることになる。ルータ通知を受信したノードは、ローカルに自分自身で生成可能な情報としてのインタフェース識別子と、ルータから通知される情報である物理ネットワークプレフィックス、または仮想ネットワークプレフィックスのいずれかを選択してステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration)によりIPv6アドレスを生成する。
【0079】
上述したように、ドメイン内のルータは通常の物理ネットワークプレフィックスベースのルーティングに加え、仮想ネットワークプレフィックスベースのIPv6アドレスを設定した移動ノードへパケットを配送するためにホストルーティング、すなわちIPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づくルーティング(経路制御)を行う。
【0080】
ホストルーティングを行うためには、各ルータは、移動ノードごと、すなわち各ホストエントリに対応して設定される次のパケット送信先(Next Hop)をルーティングテーブルとして保持しなければならない。このホストベースのルーティングテーブルの登録/更新/削除等の仕組みについては、Cellular IPやHAWAIIなどの既存のマイクロモビリティプロトコルでも用いられている“ルーティングアップデートメッセージ”による方法を用いる。
【0081】
ルーティングアップデートメッセージは、各ルータで保持するルーティングテーブル、すなわち所定のアドレスに対してパケットを転送する場合の次のパケット送信先(Next Hop)を記録したテーブルの更新をルータに実行させるためのメッセージであり、ルーティングアップデートメッセージを受信したルータはメッセージに従って保持するルーティングテーブル内の移動ノードごとのホストエントリの生成または更新または削除処理を実行する。
【0082】
移動ノード(ホスト)は、サブネット間を移動した場合にルーティングアップデートメッセージをドメイン内のルータに対して送信する。ルーティングアップデートメッセージを受信したルータはメッセージに従った処理を実行する。すなわち、ルータが移動ノード(ホスト)に対する経路上にあり、ルータが保持するルーティングテーブルに対応するホストのエントリが無い場合にはホストエントリの生成を実行し、ルータが移動ノード(ホスト)に対する経路上にあり、すでにホストエントリがある場合には必要に応じて更新処理を実行する。
【0083】
このようにして、ドメイン内のルータがルーティングアップデートメッセージに基づくルーティングテーブルの登録/更新/削除処理を実行することにより、ドメイン内のルーティング(経路制御)は、IPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づくルーティング(経路制御)、すなわちホストベースルーティングとして実行可能となる。
【0084】
また、移動ノードが、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装している場合は、その移動ノードを管轄するホームエージェント(HA)25に、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス(仮想ネットワークプレフィックスを用いてステートレス自動設定し、生成したIPv6アドレス)を格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する。LIN6の場合は、移動ノードの管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして仮想ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。
【0085】
Mobile IPv6においては、ノードはホームアドレスおよび気付アドレス(Care-of-address)という2つのIPアドレスを有する。気付アドレスはノードの移動に伴って接続されているサブネットワークに対応して変化するアドレスであり、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスである。ホームアドレスはノードの移動に関わらず一定である。
【0086】
Mobile IPv6におけるホームエージェント(HA)25は、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークを管理するノードであり、通信ノードが移動したとしき、移動したノードから新たな気付アドレス、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)を受信してホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0087】
次に図16に示すノード(端末装置)31の構成について図19を用いて説明する。CPU(Central processing Unit)101は、各種アプリケーションプログラムや、OS(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read-Only-Memory)102は、CPU101が実行するプログラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを格納する。RAM(Random Access Memory)103は、CPU101の処理において実行されるプログラム、およびプログラム処理において適宜変化するパラメータの格納エリア、ワーク領域として使用される。
【0088】
ホストバス104はブリッジ105を介してPCI(Peripheral Component Internet/Interface)バスなどの外部バス106に接続されている。
【0089】
キーボード108はCPU101に各種の指令を入力するためにユーザにより操作され、ポインティングデバイス109はディスプレイ110の画面上の位置指定、コマンド指定などの際にユーザによって操作される。ディスプレイ110は例えばDRT、液晶ディスプレイ等であり、各種情報をテキストまたはイメージ等により表示する。HDD(Hard Disk Drive)111は、情報記憶媒体としてのハードディスクを駆動し、ハードディスクからのプログラム、データの読み取りまたはハードディスクに対するプログラム、データの書き込みを実行する。
【0090】
ドライブ112は、フロッピーディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体113の記録再生を実行するドライブであり、各リムーバブル記録媒体113からのプログラムまたはデータ再生、リムーバブル記録媒体113に対するプログラムまたはデータ格納を実行する。
【0091】
各記憶媒体に記録されたプログラムまたはデータを読み出してCPU101において実行または処理を行なう場合は、読み出したプログラム、データはインタフェース107、外部バス106、ブリッジ105、ホストバス104を介して例えば接続されているRAM103に供給する。
【0092】
キーボード108乃至ドライブ112はインタフェース107に接続されており、インタフェース107は外部バス106、ブリッジ105、およびホストバス104を介してCPU101に接続されている。
【0093】
通信部114はノードの接続されたサブネットのルータ等と通信し、CPU101、HDD111等から供給されたデータをパケット化して送信したり、ルータを介してパケットを受信する処理を実行する。通信部114は外部バス106、ブリッジ105、およびホストバス104を介してCPU101に接続されている。
【0094】
次に、ドメイン24内においてパケットの中継処理を実行するルータの構成について図20を参照して説明する。
【0095】
CPU(Central processing Unit)201は、各種アプリケーションプログラムや、OS(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read-Only-Memory)202は、CPU201が実行するプログラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを格納する。RAM(Random Access Memory)203は、CPU201の処理において実行されるプログラム、およびプログラム処理において適宜変化するパラメータの格納エリア、ワーク領域として使用される。
【0096】
ドライブ205は、フロッピーディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体206の記録再生を実行するドライブであり、各リムーバブル記録媒体206からのプログラムまたはデータ再生、リムーバブル記録媒体206に対するプログラムまたはデータ格納を実行する。各記憶媒体に記録されたプログラムまたはデータを読み出してCPU201において実行または処理を行なう場合は、読み出したプログラム、データはバス204を介して例えば接続されているRAM203、通信部207、通信部208に供給される。
【0097】
通信部207は上位ルータまたはインターネット接続通信部であり、CPU101のデータ処理によって生成したパケットを送信したり、インターネット、上位ルータを介してパケットを受信する処理を実行する。通信部208はサブネットに接続され、上位ルータから受信したパケットをサブネットを介して下位ルータあるいはノードに対して送信する処理を実行する。
【0098】
CPU201乃至通信部208はバス204によって相互接続され、データの転送が可能な構成となっている。
【0099】
本発明のシステムでは、ルータ通知に含まれるマイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックス情報を解釈して処理を実行可能な仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードと、仮想ネットワークプレフィックス情報を解釈することのできない、すなわち物理ネットワークプレフィックスによってのみIPv6アドレスを生成する仮想ネットワークプレフィックス非サポート型のノードの双方が共存できるシステムとして構成される。
【0100】
また、図16に示すドメインにおいても、ドメイン内のルータが前述の仮想ネットワークプレフィックス情報を含むルータ通知を実行する仮想ネットワークプレフィックスサポート型のドメインと、ドメイン内のルータが前述の仮想ネットワークプレフィックス情報を格納せず、物理ネットワークプレフィックス情報のみを含むルータ通知を実行する仮想ネットワークプレフィックス非サポート型のドメインとが存在する。本発明のシステムでは、これらの2つのタイプのドメイン間における仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードの移動もサポートする。
【0101】
以下、本発明の構成における仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードの処理、および仮想ネットワークプレフィックス非サポート型のノードの処理について説明する。仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードの処理フローを図21に示し、仮想ネットワークプレフィックス非サポート型のノードの処理フローを図22に示す。
【0102】
[仮想ネットワークプレフィックスサポート型ノードの処理]
まず、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードの処理について説明する。仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードの場合、ノード移動の態様は、ノードが移動先のサブネット上のルータから受信するルータ通知の内容により、以下の(1)〜(3)に説明する3つの場合に分類できる。
【0103】
(1)ルータ通知に仮想ネットワークプレフィックスが格納されており、かつ、その値が、移動前に設定されていた移動ノードのIPv6アドレスのネットワークプレフィックス部分と異なるならば、このノード移動は“別のドメインから、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしている新たなドメインへの移動”である。
【0104】
(2)ルータ通知に仮想ネットワークプレフィックスが格納されており、かつ、その値が、ノード移動前に設定されていた移動ノードのIPv6アドレスのネットワークプレフィックス部分に等しいならば、この移動は“仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメイン内でのサブネット間の移動”である。
【0105】
(3)ルータ通知に仮想ネットワークプレフィックスが格納されていない(物理ネットワークプレフィックスのみ格納)ならば、この移動は“仮想ネットワークプレフィックスをサポートしていないドメイン内のあるサブネットへの移動”である。
【0106】
上述のように、ノードが移動先において新たに接続したサブネットワークのルータから受信するルータ通知に含まれるネットワークプレフィックス情報に従って、仮想ネットワークプレフィックスサポート型ノードは、自己の移動態様を判別し、判別された処理に従って各態様に従った処理を実行する。仮想ネットワークプレフィックスサポート型ノードにおける上記3つの移動態様時の処理について、図21に示すフローに従って説明する。
【0107】
<<(1)別のドメインから、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしている新たなドメインへ移動した場合>>
仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードが、別のドメインから、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしている新たなドメインへ移動した場合の処理は、図21に示すフローにおいて、ステップS101、S102、S103、S104、S105、S109、S110の処理に対応する。
【0108】
まず、ステップS101において、移動ノードは、接続サブネット上のルータからルータ通知を受け取る。ノードの移動により新たに接続されたサブネットは仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメインであり、ルータ通知には、物理ネットワークプレフィックスおよび仮想ネットワークプレフィックスが含まれる。従ってステップS102の判定はYesとなり、ステップS103に進む。
【0109】
ステップS103においては、移動ノードは、ルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスの値が移動前に使用していたIPv6アドレスの上位64ビットに対応するネットワークプレフィックスに等しいか否かを判定する。仮想ネットワークプレフィックスは、ドメイン内でユニークなプレフィックスであり、異なるドメインにおいては、それぞれの管理エンティティが別々の管理の下に管理下ドメイン内でのみ有効なマイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスとして設定する。従って、移動ノードが異なるドメインに移動した場合は、新たに受け取るルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスの値は移動前に使用していたIPv6アドレスの上位64ビットに対応するネットワークプレフィックスとは異なるものとなる。すなわち、ステップS103の判定はNoとなり、ステップS104に進む。
【0110】
ステップS104において、移動ノードは、ルータ通知から仮想ネットワークプレフィックスを取り出し、その仮想ネットワークプレフィックスを用いてステートレス自動設定によりIPv6アドレスを生成する。
【0111】
このステートレス自動設定により生成されたIPV6アドレスを“仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス(Virtual Network Prefix based IPv6 Address, v.n.p.-based IPv6 Address)”と呼ぶ。なお、これに対し、物理ネットワークプレフィックスを用いて設定されたIPv6アドレスを"物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス(Physical Network Prefix based IPv6 Address, p.n.p.-based IPv6 Address)"と呼ぶ。
【0112】
なお、ステップS104における仮想ネットワークプレフィックを適用したステートレス自動設定によるIPv6アドレスの生成処理の際、仮想ネットワークプレフィックスサポート型ノードは、ルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスと物理ネットワークプレフィックスを判別し、仮想ネットワークプレフィックスを選択してステートレス自動設定によるIPv6アドレスの生成処理を実行し、物理ネットワークプレフィックスは単に無視する。
【0113】
なお、本方式では、IPv6アドレスの下位64ビット(bit)部分、すなわちインターフェースIDの値は、サブネット内でユニークでは不十分であり、少なくともドメイン内でユニークにならなければならない。なぜなら、仮想ネットワークプレフィックスは、ノードが接続しているサブネットだけでなく、同じドメインの他のサブネットでも使われるので、異なるサブネットに接続した2ノードが同じインターフェースIDを使ってしまうと、2ノードの仮想ネットワークプレフィックスベースアドレスがまったく同じ値となってしまうからである。そのため、インターフェースIDは各ドメインでユニークになるようにノードの接続時に割り当てるか、もしくは、ノードの接続時にそのノードが使おうとしているインターフェースIDを他のサブネットで使っているノードがいないかどうか重複アドレス検出(DAD:Duplicated Address Detection)処理を実行するか、あるいは、インターフェースID自体がインターネット全体でユニークであることが望ましい。たとえばイーサネット(Ethernet)のMACアドレスのEUI64などを使用する構成が可能である。
【0114】
次に、ステップS105において、移動ノードは、設定した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスに関するホストルーティングをドメイン内で行うために“ルーティングアップデートメッセージ”を送信する。
【0115】
ルーティングアップデートメッセージは、前述したように、各ルータで保持するルーティングテーブル、すなわち所定のアドレスに対してパケットを転送する場合の次のパケット送信先(Next Hop)を記録したテーブルの更新をルータに実行させるためのメッセージであり、ルーティングアップデートメッセージを受信したルータはメッセージに従って保持するルーティングテーブル内の移動ノードごとのホストエントリの生成または更新または削除処理を実行する。
【0116】
次に移動ノードはステップS109、S110に従った処理を実行する。すなわち、移動ノードが、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装している場合(S109でYes)は、その移動ノードのホームエージェントに、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する。LIN6の場合は、移動ノードの管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして仮想ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。
【0117】
前述したように、Mobile IPv6においては、ノードはホームアドレスおよび気付アドレス(Care-of-address)という2つのIPアドレスを有する。気付アドレスはノードの移動に伴って接続されているサブネットワークに対応して変化するアドレスであり、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスである。ホームアドレスはノードの移動に関わらず一定である。
【0118】
Mobile IPv6におけるホームエージェント(HA)は、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークを管理するノードであり、通信ノードが移動したとしき、移動したノードから新たな気付アドレス、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)を受信してホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0119】
LIN6マクロモビリティプロトコルを実装している場合は、移動ノードは、移動ノードの管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして仮想ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。マッピングエージェント(MA)は、受信したマッピングアップデートメッセージに基づいてホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0120】
また、移動ノードが、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装していない場合(S109でNo)は、ステップS110のバインディングアップデートパケット(binding update packet)送信処理を実行せず処理を終了する。
【0121】
なお、以後、移動ノードは、パケットを送信する際は、パケットのヘッダの始点アドレスとして、設定した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを使う。
【0122】
このような処理が実行される仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードとの通信を行なおうとする端末装置との通信処理は、例えば以下のように実行される。移動ノードと通信を実行しようとする端末装置は、ドメインネームサーバに対して移動ノードのホスト名に基づく問い合わせを実行し、ドメインネームサーバは移動ノードのホームアドレスを端末装置に伝える。端末装置は、移動ノードのホームアドレスを終点IPv6アドレスとしたデータパケットを送信する。
【0123】
ホームエージェントは、端末装置から受信した移動ノードのホームアドレス宛てのデータパケットにさらに終点アドレスとして仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを設定したIPv6ヘッダを追加(カプセル化)して、インターネットを介して移動ノードに対して送信(転送)する。
【0124】
インターネット内の各ルータはIPv6アドレス中の仮想ネットワークプレフィックスベースのルーティング処理が実行され、移動ノードの属するドメイン内のルータにおいては、ホストベースのルーティング処理が実行されて、移動ノードと通信を実行しようとする端末装置からのデータパケットが移動ノードに転送される。なお、具体的な通信処理例については、後段で詳細に説明する。
【0125】
<<(2)仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメイン内のサブネット間を移動した場合>>
次に、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードが、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメイン内のサブネット間を移動した場合の処理について説明する。この場合の処理は、図21に示すフローにおいて、ステップS101、S102、S103、S106、S107の処理に対応する。
【0126】
まず、ステップS101において、移動ノードは、接続サブネット上のルータからルータ通知を受け取る。ノードの移動により新たに接続されたサブネットは仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメインであり、ルータ通知には、物理ネットワークプレフィックスおよび仮想ネットワークプレフィックスが含まれる。従ってステップS102の判定はYesとなり、ステップS103に進む。
【0127】
ステップS103においては、移動ノードは、ルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスの値が移動前に使用していたIPv6アドレスの上位64ビットに対応するネットワークプレフィックスに等しいか否かを判定する。仮想ネットワークプレフィックスは、ドメイン内でユニークなプレフィックスであり、同一ドメインにおいては、接続サブネットワークが変更しても不変である。従って、この場合は、同一ドメイン内での移動であるので、受信したルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスの値は移動前に使用していたIPv6アドレスの上位64ビットに対応するネットワークプレフィックスと同一となる。すなわち、ステップS103の判定はYesとなり、ステップS106に進む。
【0128】
ステップS106において、移動ノードは、ルータ通知から仮想ネットワークプレフィックスを取り出し、ステートレス自動設定によりIPv6アドレスを生成する。移動ノードは、ルータ通知に格納されている仮想ネットワークプレフィックスの値は、移動前に設定していた移動ノードのIPv6アドレスのネットワークプレフィックス部分(つまり、移動前のサブネット上のルータから受信したルータ通知に格納されていたネットワークプレフィックス値)と等しいので、ステートレス自動設定後、そのまま同じIPv6アドレス、つまり、同じ仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを使い続けることができる。
【0129】
次に、ステップS107において、移動ノードは、設定した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスに関するホストルーティングをドメイン内で行うために“ルーティングアップデートメッセージ”を送信する。
【0130】
ルーティングアップデートメッセージは、前述したように、各ルータで保持するルーティングテーブル、すなわち所定のアドレスに対してパケットを転送する場合の次のパケット送信先(Next Hop)を記録したテーブルの更新をルータに実行させるためのメッセージであり、ルーティングアップデートメッセージを受信したルータはメッセージに従って保持するルーティングテーブル内の移動ノードごとのホストエントリの生成または更新または削除処理を実行する。
【0131】
なお、以後、移動ノードは、パケットを送信する際は、パケットのヘッダの始点アドレスとして、設定した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを使う。
【0132】
同一ドメイン内のノード移動の場合は、ステップS109、ステップS110の処理は実行されない。すなわち、同一ドメイン内のノード移動であれば異なるサブネット間を移動しても、移動ノードのIPv6アドレスは変化しないので、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティを実装している場合でも、バインディングアップデートメッセージ(LIN6の場合は、マッピングアップデートメッセージ)を送信する必要がない。
【0133】
移動ノードの移動が同一ドメイン内であれば異なるサブネット間を移動しても、IPv6アドレスは変化しないので、ホームエージェント(HA)(またはマッピングエージェント(MA))は、ホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)の更新の必要がないので、移動ノードは、仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)をホームエージェント(HA)(またはマッピングエージェント(MA))に対して送信する必要がない。
【0134】
このように、本発明の構成では、ノードが頻繁にサブネット間を移動してもバインディングアップデートメッセージ(もしくはマッピングアップデートメッセージ)が大量発生することはないため、ネットワークの負荷が軽減される。
【0135】
このように、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードが、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメイン内のサブネット間を移動した場合、移動ノードは、ドメイン内の各ルータでホストルーティングを行うために保持しているその移動ノードの仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスに関するホストエントリを更新するためのルーティングアップデートメッセージを送信する処理のみを実行する。このように、ノードのサブネット間の移動に伴う経路変更処理は、ドメイン内だけで行われるので、ノードの頻繁な移動にも非常に小さい遅延で済む。
【0136】
<<(3)別のドメインから、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしていないドメインへ移動した場合>>
次に、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードが、別のドメインから、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしていないドメインへ移動した場合の処理について説明する。この場合の処理は、図21に示すフローにおいて、ステップS101、S102、S103、S108、S109、S110の処理に対応する。
【0137】
まず、ステップS101において、移動ノードは、接続サブネット上のルータからルータ通知を受け取る。ノードの移動により新たに接続されたサブネットは仮想ネットワークプレフィックスをサポートしていないドメインであり、ルータ通知には、仮想ネットワークプレフィックスが含まれず、物理ネットワークプレフィックスのみが含まれる。従ってステップS102の判定はNoとなり、ステップS108に進む。
【0138】
ステップS108において、移動ノードは、ルータ通知から物理ネットワークプレフィックスを取り出し、その物理ネットワークプレフィックスを用いてステートレス自動設定によりIPv6アドレスを生成する。
【0139】
次に移動ノードはステップS109、S110に従った処理を実行する。すなわち、移動ノードが、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装している場合(S109でYes)は、その移動ノードのホームエージェントに、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として移動先のサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する。LIN6の場合は、移動ノードの管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして物理ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。
【0140】
Mobile IPv6におけるホームエージェント(HA)は、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークを管理するノードであり、通信ノードが移動したとしき、移動したノードから新たな気付アドレス、この場合、移動先のサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)を受信してホームアドレスと物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0141】
LIN6マクロモビリティプロトコルを実装している場合は、移動ノードは、移動ノードの管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして物理ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。マッピングエージェント(MA)は、受信したマッピングアップデートメッセージに基づいてホームアドレスと物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0142】
また、移動ノードが、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装していない場合(S109でNo)は、ステップS110のバインディングアップデートパケット(binding update packet)送信処理を実行せず処理を終了する。
【0143】
なお、以後、移動ノードは、パケットを送信する際はパケットのヘッダの始点アドレスとして、設定した物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを使う。
【0144】
[仮想ネットワークプレフィックス非サポート型ノードの処理]
次に、仮想ネットワークプレフィックス非サポート型のノードが接続サブネットを移動した場合の処理について説明する。仮想ネットワークプレフィックス非サポート型のノードの処理は、図22に示すフローに従った処理となる。
【0145】
まず、ステップS201において、移動ノードは、接続サブネット上のルータからルータ通知を受け取る。次にステップS202において、ノードの移動により新たに接続されたサブネットが仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているか否かに関わらず、移動ノードは、ルータ通知から物理ネットワークプレフィックスを取り出し、その物理ネットワークプレフィックスを用いてステートレス自動設定によりIPv6アドレスを生成する。仮想ネットワークプレフィックスは認識できないのでルータ通知に格納されていても単に無視される。アドレス設定後は、通常のIPv6通信を行うことが可能である。
【0146】
次に移動ノードはステップS203、S204に従った処理を実行する。すなわち、移動ノードが、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装している場合(S203でYes)は、その移動ノードのホームエージェントに、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として移動先のサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する。LIN6の場合は、移動ノードの管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして物理ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。
【0147】
Mobile IPv6におけるホームエージェント(HA)は、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークを管理するノードであり、通信ノードが移動したとき、移動したノードから新たな気付アドレス、この場合、移動先のサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)を受信してホームアドレスと物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0148】
LIN6マクロモビリティプロトコルを実装している場合は、移動ノードは、移動ノードの管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして物理ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。マッピングエージェント(MA)は、受信したマッピングアップデートメッセージに基づいてホームアドレスと物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0149】
また、移動ノードが、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装していない場合(S203でNo)は、ステップS204のバインディングアップデートパケット(binding update packet)送信処理を実行せずに処理を終了する。
【0150】
[通信処理の具体例]
次に、本発明の構成を適用した端末装置の各フェーズにおける処理の詳細について説明する。
【0151】
(移動ノードのドメインへの接続)
まず、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしている移動ノードが、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメイン内のサブネットワークに接続する際の処理について説明する。
【0152】
図23は、インターネット上のあるドメインを示している。このドメインは、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメインである。サブネット(subnet)1〜7は、ドメイン内のサブネットを示している。ゲートウェイ(GW)、RT1、RT2、BS1〜BS4は、ドメイン内のルータである。ゲートウェイ(GW)は、ドメイン境界に位置するドメイン境界ルータである。
【0153】
インタフェースIF−a1〜a3、IF−b1〜b3、IF−c1〜c3、IF−d1、IF−e1、IF−f1、IF−g1は各ルータがサブネットに接続しているインターフェースに設定されたIPv6リンクローカルアドレス(IPv6
Link-Local Address)である。
【0154】
このドメインでは、3ffe:501:100c::/48というアドレス空間が割り当てられており、このドメインの管理者は、3ffe:501:100c:ffff::/64を仮想ネットワークプレフィックスとして使っている。3ffe:501:100c:0000::/64〜3ffe:501:100c:fffe::/64は物理ネットワーク用で、サブネット(subnet)1〜7にはそれぞれ 3ffe:501:100c:0001::/64〜3ffe:501:100c:0007::/64が割り当てられている。
【0155】
ルータ(BS1〜BS4)は、それぞれサブネット(subnet)4〜7へルータ通知(RA:Router Advertisement)を行っている。たとえば、図23で示されているように、ルータBS2は、サブネット(subnet)5へ、サブネット5に割り当てられた物理ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:0005::/64)だけでなく、当ドメイン内のマイクロモビリティ用に割り当てられた仮想ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:ffff::/64)も格納したルータ通知を送信している。
【0156】
このドメインのサブネット(subnet)5に、仮想ネットワークプレフィックスをサポートし、Mobile IPv6を実装した移動ノード(MN:Mobile Node)が接続されたとする。
【0157】
この移動ノード(MN)はインターフェースIDとしてf81:043:273:9730というインターネット全体でユニークな値を持っているとする。移動ノード(MN)がサブネット(subnet)5に接続すると、サブネット(subnet)5のルータBS2が送信するルータ通知を受信する。
【0158】
サブネット(subnet)5のルータBS2が送信するルータ通知には、サブネット5に割り当てられた物理ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:0005::/64)、および当ドメイン内のマイクロモビリティ用に割り当てられた仮想ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:ffff::/64)が格納されている。
【0159】
移動ノード(MN)は、受信したルータ通知に含まれる当ドメイン内のマイクロモビリティ用に割り当てられた仮想ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:ffff::/64)を上位64ビットとし、移動ノード(MN)のインターフェースIDである(f81:043:273:9730)を下位64ビットとして、ステートレス自動設定によるアドレス生成を行い、3ffe:501:100c:ffff:f81:043:273:9730という仮想ネットワークベースIPv6アドレスを設定する。
【0160】
また、図23で示されているように移動ノード(MN)のデフォルトルータとして、BS2のサブネット(subnet)5側のインターフェースに設定されているIPv6 Link-Local Address, IF-e1を指定する。その後、移動ノード(MN)はドメイン内のルータのルーティングテーブルに、3ffe:501:100c:ffff:f81:043:273:9730(仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス)に関するホストエントリを作成するために、ルーティングアップデートメッセージを送信する。
【0161】
ルーティングアップデートメッセージは、前述したように、各ルータで保持するルーティングテーブル、すなわち所定のアドレスに対してパケットを転送する場合の次のパケット送信先(Next Hop)を記録したテーブルの更新をルータに実行させるためのメッセージであり、ルーティングアップデートメッセージを受信したルータはメッセージに従って保持するルーティングテーブル内の移動ノードごとのホストエントリの生成または更新または削除処理を実行する。
【0162】
さらに、移動ノード(MN)は、ステートレス自動設定によって生成した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス3ffe:501:100c:ffff:f81:043:273:9730を接続先の気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として格納したバインディングアップデートメッセージを、移動ノード(MN)のホームエージェント(HA)に送信する。なお、ルーティングアップデートメッセージおよびバインディングアップデートメッセージはドメイン内の各ルータを中継し、各ルータにおいてルーティングテーブルの移動ノード(MN)のエントリに関する更新処理が実行され、バインディングアップデートメッセージを受信したホームエージェント(HA)は、移動ノード(MN)のホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
【0163】
(移動ノードへのパケット転送)
次に、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメイン内のサブネットワークに接続した仮想ネットワークプレフィックスサポート型の移動ノードに対するパケット転送処理について図24を参照して説明する。
【0164】
前述したように、仮想ネットワークプレフィックスを用いて設定されたIPv6アドレスを持つノードへのドメイン内でのルーティング(経路制御)にはIPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づく経路設定処理であるホストルーティングを用いる。
【0165】
23は、図23で移動ノード(MN)がルーティングアップデートメッセージを送信した結果、各ルータで移動ノード(MN)に対応するホストエントリの作成、更新、削除が実行され、さらに移動ノード(MN)宛のパケット(パケットの終点アドレスが3ffe:501:100c:ffff:f81:043:273:9730であるパケットをドメイン境界ルータであるゲートウェイ(GW)がグローバルインターネット側から受信した際の様子を示している。
【0166】
図右上部に示すテーブル(T1〜T3)はそれぞれ、各ルータ(GW,RT1,BS2)が保持しているルーティングテーブル内に格納された移動ノード(MN)の仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス:3ffe:501:100c:ffff:f81:043:273:9730)に関するホストエントリを示している。
【0167】
まず、ドメイン境界ルータであるゲートウェイ(GW)が、ドメイン外部のグローバルインターネットから移動ノード(MN)宛のパケットを受信すると、ゲートウェイ(GW)の保持しているルーティングテーブル内に格納された移動ノード(MN)のホストエントリT1を参照し、ホストエントリT1に関するパケット送信先(Next Hop)として設定されたIPv6リンクローカルアドレス(IPv6 Link-Local Address):IF-a2に対して受信パケットを転送する。ホストエントリT1に関するパケット送信先(Next Hop)として設定されたIPv6リンクローカルアドレス(IPv6 Link-Local Address):IF-a2は、ルータ(RT1)の接続インタフェースのアドレスであり、ルータ(RT1)がパケットを受信する。
【0168】
ルータ(RT1)がゲートウェイ(GW)から移動ノード(MN)宛のパケットを受信すると、ルータ(RT1)の保持しているルーティングテーブル内に格納された移動ノード(MN)のホストエントリT2を参照し、ホストエントリT2に関するパケット送信先(Next Hop)として設定されたIPv6リンクローカルアドレス(IPv6 Link-Local Address):IF-b3に対して受信パケットを転送する。ホストエントリT2に関するパケット送信先(Next Hop)として設定されたIPv6リンクローカルアドレス(IPv6 Link-Local Address):IF-b3は、ルータ(BS2)の接続インタフェースのアドレスであり、ルータ(BS2)がパケットを受信する。
【0169】
ルータ(BS2)がルータ(RT1)から移動ノード(MN)宛のパケットを受信すると、ルータ(BS2)の保持しているルーティングテーブル内に格納された移動ノード(MN)のホストエントリT3を参照し、ホストエントリT3に関するパケット送信先(Next Hop)として設定されたIPv6リンクローカルアドレス(IPv6 Link-Local Address):移動ノード(MN)IPv6リンクローカルアドレスに対して受信パケットを転送する。ホストエントリT3に関するパケット送信先(Next Hop)として設定されたIPv6リンクローカルアドレス(IPv6 Link-Local Address):移動ノード(MN)IPv6リンクローカルアドレスは、移動ノードのアドレスであり、移動ノード(MN)がパケットを受信する。
【0170】
(移動ノードのサブネット間移動)
次に、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメイン内のサブネットワークに接続した仮想ネットワークプレフィックスサポート型の移動ノードがサブネット間を移動する際の処理について図25を参照して説明する。
【0171】
図25は、図24で説明した通信状態に移動ノード(MN)が、サブネット(subnet)5からサブネット(subnet)6へ移動した際の様子を示している。移動ノード(MN)はサブネット(subnet)6へ接続すると、サブネット(subnet)6上のルータ(BS3)からルータ通知を受信する。
【0172】
サブネット(subnet)6のルータBS3が送信するルータ通知には、サブネット6に割り当てられた物理ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:0006::/64)、および当ドメイン内のマイクロモビリティ用に割り当てられた仮想ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:ffff::/64)が格納されている。
【0173】
移動ノード(MN)は、受信したルータ通知に含まれる当ドメイン内のマイクロモビリティ用に割り当てられた仮想ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100c:ffff::/64)を上位64ビットとし、移動ノード(MN)のインターフェースIDである(f81:043:273:9730)を下位64ビットとして、ステートレス自動設定によるアドレス生成を行い、3ffe:501:100c:ffff:f81:043:273:9730という仮想ネットワークベースIPv6アドレスを設定する。
【0174】
なお移動ノード(MN)は、サブネット(subnet)6のルータBS3が送信するルータ通知に格納されている仮想ネットワークプレフィックス3ffe:501:100c:ffff::/64を取り出し、この値が、移動ノード(MN)が移動前、すなわちサブネット5に接続時に設定していた仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス(3ffe:501:100c:ffff:f81:043:273:9730)のネットワークプレフィックス部分と等しいことを識別子、移動ノード(MN)が同じドメイン内の異なるサブネットに移動したと判断し、アドレスの生成処理を省略し、サブネット(subnet)6において継続して同じIPv6アドレスを利用する構成としてもよい。
【0175】
また、図25で示されているように移動ノードのデフォルトルータとして、ルータ(BS3)のサブネット(subnet)6側のインターフェースに設定されているIPv6リンクローカルアドレス(IPv6 Link-Local Address)IF−f1を指定する。
【0176】
移動ノード(MN)は、設定した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスに関するホストルーティングをドメイン内で行うためにルーティングアップデートメッセージを送信する。ルーティングアップデートメッセージを受信したルータはメッセージに従って、各ルータの保持するルーティングテーブル内の移動ノード(MN)のホストエントリの生成または更新または削除処理を実行する。
【0177】
同一ドメイン内のノード移動の場合は、異なるサブネット間を移動しても、移動ノードのIPv6アドレスは変化しないので、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティを実装している場合でも、バインディングアップデートメッセージ(LIN6の場合は、マッピングアップデートメッセージ)を送信する必要がない。
【0178】
同一ドメイン内のサブネット間の移動においては、IPv6アドレスは変化しないので、ホームエージェント(HA)(またはマッピングエージェント(MA))は、ホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)の更新の必要がないので、移動ノードは、仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)をホームエージェント(HA)(またはマッピングエージェント(MA))に対して送信する必要がない。
【0179】
[ドメインの階層化構成]
次に本発明の変形例としてドメインを階層化した構成例について説明する。ドメインの規模、たとえば、サブネット数や接続が予想される移動ノード数などが大きい場合、ドメイン内を階層化し、各サブドメインごとに仮想ネットワークプレフィックスをそれぞれ割り当てることが可能である。
【0180】
図26にドメインA内に2つの下位ドメインとしてサブドメインA1、サブドメインA2を構成した例を示す。これらのドメインはすべて、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしているドメインである。このドメイン階層化構成の場合は、サブドメイン内でのマイクロモビリティが可能となる。これにより規模拡張性を提供できる。
【0181】
たとえば、図26のように、ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100d::/48が割り当てられているあるドメインAの規模が大きくなり、ドメイン内のサブネット数や接続が予想される移動ノード数などが大きくなった場合、下位ドメインとしてサブドメインA1、サブドメインA2を構成する。
【0182】
サブドメインA1は、サブドメインA1用の仮想ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100d:0fff::/64が割り当てられる。また、サブドメインA2は、サブドメインA2用の仮想ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100c:1fff::/64が割り当てられる。
【0183】
サブドメインA1内の各ルータは、移動ノードの接続されたサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスと、仮想ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100d:0fff::/64を格納したルータ通知を移動ノードに送信する。サブドメインA1内のサブネットワークに接続した仮想ネットワークプレフィックスサポート型の移動ノードは、受信するルータ通知から仮想ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100d:0fff::/64)を選択し、自己のインタフェースIDとともにIPv6アドレスを生成する。
【0184】
一方、サブドメインA2内の各ルータは、移動ノードの接続されたサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスと、仮想ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100d:1fff::/64を格納したルータ通知を移動ノードに送信する。サブドメインA2内のサブネットワークに接続した仮想ネットワークプレフィックスサポート型の移動ノードは、受信するルータ通知から仮想ネットワークプレフィックス(3ffe:501:100d:1fff::/64)を選択し、自己のインタフェースIDとともにIPv6アドレスを生成する。
【0185】
移動ノードがサブドメインA1とサブドメインA2間を移動した場合は、移動先のサブドメインで受信するルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスと、移動前に使用していたIPv6アドレスの上位64ビットに対応する値との比較を行ない、値が異なるので、新たな受信ルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスと自己のインタフェースIDとともに新たなIPv6アドレスを生成する。ただし、同一サブドメイン内のサブネット間移動の場合は、移動前と移動後において仮想ネットワークプレフィックスが同一であるので、継続して同一のIPv6アドレスを使用することが可能となる。
【0186】
なお、図26では、ドメインA内に2つのサブドメインA1,A2のみを構成した例を示しているが、さらにA3,A4等、3以上のサブドメインを構成してもよく、またサブドメインA1の下位にさらにサブドメインA1a、A1bを生成し、サブドメインA2の下位にさらにサブドメインA2a、A2bを生成した多層構成としてもよい。
【0187】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0188】
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0189】
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフロッピーディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0190】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0191】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【0192】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の構成によれば、移動ノードの専用プレフィックスとして仮想ネットワークプレフィックスを用いることにより、マイクロモビリティをサポートすることができる。
【0193】
さらに、本発明の構成によれば、仮想ネットワークプレフィックスを認識できない仮想ネットワークプレフィックス非サポート型の移動ノードが、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしたドメインに接続しても、その移動ノードは通常どおり物理ネットワークプレフィックスを利用してIPv6に従った通信を行うことができる。つまり、仮想ネットワークプレフィックスを認識できるノードとできないノードが、ドメイン内で共存することが可能となる。
【0194】
さらに、本発明の構成によれば、マイクロモビリティをサポートする際に、データパケットに対して、途中でヘッダの書き換えを行なう必要がない。そのため、例えばエンド・ツー・エンド通信におけるセキュリティが高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気付アドレスの登録の手順を説明する図である。
【図2】IPv6ヘッダのフォーマットを説明する図である。
【図3】IPv6アドレスのフォーマットを説明する図である。
【図4】従来のバインディングアップデートパケットを説明する図である。
【図5】認証ヘッダを説明する図である。
【図6】認証の処理の概要を説明する図である。
【図7】従来の端末装置から移動端末に対するパケット送信手順を説明する図である。
【図8】ドメインネームサーバが記憶するホスト名とホームアドレスの対応付けを説明する図である。
【図9】端末装置の送信するパケット構成を説明する図である。
【図10】ホームエージェントが送信するパケットを説明する図である。
【図11】端末装置の送信するパケット構成を説明する図である。
【図12】端末装置の送信するパケットに付加されるルーティングヘッダを説明する図である。
【図13】端末装置が移動したときの動作を説明する図である。
【図14】バインディングアップデートパケット構成を説明する図である。
【図15】バインディングアップデートパケット構成を説明する図である。
【図16】本発明の構成が適用されるネットワーク構成例を示す図である。
【図17】本発明の構成において適用されるIPv6アドレス構成を示す図である。
【図18】本発明の構成において適用されるルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックスのオプションフォーマットネットワーク構成例を示す図である。
【図19】本発明の構成中のノード構成を示す図である。
【図20】本発明の構成中のルータ構成を示す図である。
【図21】本発明の構成において、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノード移動に伴う処理を説明するフロー図である。
【図22】本発明の構成において、仮想ネットワークプレフィックス非サポート型のノード移動に伴う処理を説明するフロー図である。
【図23】本発明の構成において、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードのドメイン接続処理を説明する図である。
【図24】本発明の構成において、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードへのパケット転送処理を説明する図である。
【図25】本発明の構成において、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のノードのサブネット間移動処理を説明する図である。
【図26】本発明の構成において、仮想ネットワークプレフィックスサポート型のドメインの階層化構成を説明する図である。
【符号の説明】
1 端末装置
2 ホームエージェント
3 端末装置
4 ドメインネームサーバ
21 インターネット
22 ノード
23 ゲートウェイ
24 ドメイン
25 ホームエージェント
31 ノード
51 ルータ
52 サブネット
61 データパケット
101 CPU
102 ROM
103 RAM
105 ブリッジ
108 キーボード
109 ポインティングデバイス
110 ディスプレイ
111 HDD
112 ドライブ
113 リムーバブル記憶媒体
114 通信部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
205 ドライブ
206 リムーバブル記憶媒体
207 通信部
208 通信部

Claims (8)

  1. 1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内において、各サブネットワークに対応付けられたネットワークプレフィックス(物理ネットワークプレフィックス)とは異なるネットワークプレフィックスとして移動型の通信端末装置である移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを設定し、該仮想ネットワークプレフィックスと前記移動ノードの識別子に基づいて設定されるアドレスに従って前記移動ノードに対する通信を実行する構成を有することを特徴とする通信処理システム。
  2. 1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内において、各サブネットワークに対応付けられたネットワークプレフィックス(物理ネットワークプレフィックス)とは異なるネットワークプレフィックスとして移動型の通信端末装置である移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを設定し、該仮想ネットワークプレフィックスと前記移動ノードの識別子に基づいて設定されるアドレスに従って前記移動ノードに対する通信を実行することを特徴とする通信処理方法。
  3. ネットワークを介した通信を実行する通信端末装置において、
    1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内の各サブネットワークに対応付けられた物理ネットワークプレフィックスと、移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを含む情報報告としてのルータ通知を受信し、受信した情報報告としてのルータ通知から取得する仮想ネットワークプレフィックスと通信端末装置の識別子に基づくアドレス設定処理を実行する構成を有することを特徴とする通信端末装置。
  4. 前記通信端末装置は、
    前記ドメイン内または異なるドメインのサブネット間を移動した際にルータから受信する情報報告としてのルータ通知内に含まれる仮想ネットワークプレフィックスの値と、移動前の旧サブネットで使用していたアドレスに含まれる仮想ネットワークプレフィックスの値を比較し、異なる場合にのみ受信した情報報告としてのルータ通知内に含まれる仮想または物理ネットワークプレフィックスに基づくアドレス生成処理を実行する構成であることを特徴とする請求項に記載の通信端末装置。
  5. 前記通信端末装置は、
    前記ドメイン内または異なるドメインのサブネット間を移動した移動ノードは、新たに接続した新サブネットのルータから受信した情報報告としてのルータ通知内に仮想ネットワークプレフィックスが含まれない場合は、物理ネットワークプレフィックスの値に基づくアドレス生成処理を実行する構成であることを特徴とする請求項に記載の通信端末装置。
  6. 前記通信端末装置は、
    前記ドメイン内または異なるドメインのサブネット間を移動した際に、ルーティングアップデートメッセージをドメイン内ルータに対して送信する構成であることを特徴とする請求項に記載の通信端末装置。
  7. 前記通信端末装置は、
    異なるドメインのサブネット間を移動した際に、該通信端末装置を管轄するホームエージェントに対して、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として、仮想ネットワークプレフィックスに基づくアドレス生成処理によって生成した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する構成であることを特徴とする請求項に記載の通信端末装置。
  8. ネットワークを介する通信処理をコンピュータ・システム上で実行せしめるプログラムであって、前記プログラムは、
    1以上のサブネットワークによって構成されるドメイン内の各サブネットワークに対応付けられた物理ネットワークプレフィックスと、移動ノード用の仮想ネットワークプレフィックスを含む情報報告としてのルータ通知を受信するステップと、
    受信した情報報告としてのルータ通知から取得する仮想ネットワークプレフィックスと通信端末装置の識別子に基づくアドレス設定処理を実行するステップと、
    を有することを特徴とするプログラム。
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