JPH1023076A - 移動コンピュータ通信システム - Google Patents

移動コンピュータ通信システム

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JPH1023076A
JPH1023076A JP19006696A JP19006696A JPH1023076A JP H1023076 A JPH1023076 A JP H1023076A JP 19006696 A JP19006696 A JP 19006696A JP 19006696 A JP19006696 A JP 19006696A JP H1023076 A JPH1023076 A JP H1023076A
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Satohiko Kato
聰彦 加藤
Teruyuki Hasegawa
輝之 長谷川
Masaru Miyake
優 三宅
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KDDI Corp
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Kokusai Denshin Denwa KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホームのサブネットワークに接続されている
通常のIPを使用するコンピュータを、ネットワーク環
境のパラメータ等は全く変更せずに遠隔のネットワーク
に接続して、ホームのサブネットワークのコンピュータ
あるいは他のネットワークのコンピュータと通信させる
ことのできる、簡単な通信手順を用いた移動コンピュー
タ通信システムを提供することにある。 【解決手段】 他のサブネットワークに移されたコンピ
ュータを、ホームのサブネットワークに接続されていた
のと同じネットワーク環境のパラメータで使用すること
ができるようにするために、(1) 移動コンピュータの認
証とホームサブネットワークへのコネクションの確立、
(2) アドレス解決プロトコルを用いた移動コンピュータ
の収容とが行われ、次いで(3) ホームサブネットワーク
のコンピュータとの通信、あるいは(4) ホームサブネッ
トワーク以外のコンピュータとの通信が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は移動コンピュータ
通信システムに関し、特に、複数の異なるネットワーク
をルータと呼ばれるゲートウェイを介して広域網と接続
することにより形成されたインターネットにおいて、あ
るネットワークで使用されていたコンピュータを、他の
ネットワークに移動してネットワーク接続のためのパラ
メータを変更することなく使用することができるように
する移動コンピュータ通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】インターネットの普及に伴い、あるネッ
トワークで使用していたコンピュータを、他のネットワ
ークに持ち込んで使用することが望まれている。例え
ば、図9に示されているように、東京のあるネットワー
ク(LAN)aで使用していたコンピュータCを、遠隔
地、例えば沖縄あるいは海外の諸国にあるネットワーク
mに持ち運んで使用することが望まれている。従来は、
コンピュータの移動に対応するためのインターネットプ
ロトコル(Mobile IP)が、IETFで検討されている。
なお、図9のRはあるネットワークと他のネットワーク
とを接続するルータ(インターネットのプロトコルの第
3層の処理をするゲートウェイ)である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このイ
ンターネットプロトコル(Mobile IP)の普及には長い時
間が必要であり、ユーザが自分のホームのネットワーク
(ホームサブネットワーク)で使用していたコンピュー
タを、自分のホーム以外の他のネットワーク(サブネッ
トワーク)に自由に移動させて使用できるようになるま
でには年月を要するという問題があった。
【0004】この発明の目的は、前記した従来技術に鑑
み、ホームのサブネットワークに接続されている通常の
IPを使用するコンピュータを、ネットワーク環境のパ
ラメータ等は全く変更せずに遠隔のネットワークに接続
して、ホームのサブネットワークのコンピュータあるい
は他のネットワークのコンピュータと通信させることの
できる、簡単な通信手順を用いた移動コンピュータ通信
システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、複数の異なるサブネットワークをルー
タを介して接続することにより形成されたネットワーク
において、あるサブネットワーク上に接続されたコンピ
ュータを、該サブネットワークの環境のパラメータを変
更せずに他のサブネットワークに移動して使用できるよ
うにした移動コンピュータ通信システムであって、前記
各サブネットワークに、前記コンピュータに代行して通
信を行う仮想サブネットワーク・ゲートウェイ手段を設
けた点に特徴がある。
【0006】この発明によれば、前記仮想サブネットワ
ーク・ゲートウェイ手段が移動コンピュータに代行して
他のサブネットワークと通信を行うので、該コンピュー
タはネットワーク環境のパラメータ等を全く変更せずに
遠隔のネットワークに接続して、ホームのサブネットワ
ークのコンピュータあるいは他のネットワークのコンピ
ュータと通信させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を詳細に説明する。インターネットは、周知のように、
世界のあちらこちらで敷設されたサブネットワークを、
ルータおよびWANで接続して構成されているが、該サ
ブネットワークは独自のIPアドレスを有している。こ
のIPアドレスは、各サブネットワーク(LAN)の管
理者が付けたものである。次に、一つのサブネットワー
クに接続されたコンピュータを互いに区別するために、
各コンピュータにMAC(Media Access Control)アドレ
スが付されている。このMACアドレスは、コンピュー
タに固有のIDであり、メーカが付与したものである。
【0008】前記IPアドレスは4バイト構成であり、
一部のバイトはネットワークアドレスを示し、他のバイ
トはホストアドレスを示している。また、前記MACア
ドレスは6バイト構成である。また、MACフレーム
は、IPパケットと発MACアドレス(送信元MACア
ドレス)と宛先MACアドレス(送信先MACアドレ
ス)とから構成されている。
【0009】次に、あるサブネットワークに接続されて
いたコンピュータCを、他のサブネットワークに移動し
て使用することができるようにした本発明の一実施形態
について説明する。図1に示されているように、あるホ
ームサブネットワークaに接続されて使用されていたコ
ンピュータCを、他のサブネットワークmに移動して使
用できるようにする通信手順を、以下に説明する。図1
において、ホームサブネットワークaには、複数個のコ
ンピュータ(図示では、代表としてコンピュータSと移
動予定のコンピュータCが記されている)と、仮想サブ
ネットワーク・ゲートウェイ(Virtual Subnetwork Gate
way )VSGと、ルータR1 が接続されている。一方、
サブネットワークmには、図示されていない複数個のコ
ンピュータと、仮想サブネットワーク・ゲートウェイV
SGと、ルータR2 が接続されている。また、ルータR
1 とR2 は、WANに接続されている。
【0010】該通信手順は、(1) 移動コンピュータの認
証とホームサブネットワークへのコネクションの確立、
(2) アドレス解決プロトコルを用いた移動コンピュータ
の収容とが行われ、次いで(3) ホームサブネットワーク
のコンピュータとの通信、あるいは(4) ホームサブネッ
トワーク以外のコンピュータとの通信が行われるように
なるので、これを順を追って説明することにする。
【0011】(1) 移動コンピュータの認証とホームサブ
ネットワークへのコネクションの確立、 (1-a) 図1に示されているように、まず、サブネットワ
ークmに接続する移動コンピュータCのIPアドレスC
ipと、MACアドレスCm と、ホームネットワークアド
レスと、ホームサブネットワークaの仮想サブネットワ
ーク・ゲートウェイVSG(以下、ホームVSGと呼
ぶ)のIPアドレスVHipとを、ネットワークmの仮想
サブネットワーク・ゲートウェイVSG(以下、リモー
トVSGと呼ぶ)に登録する。この登録は、移動コンピ
ュータCをサブネットワークmに接続する前に行う。
【0012】(1-b) 次に、リモートVSGが、指定され
たホームVSGに対して、フォワーディング用のTCP
コネクションを確立する。具体的には、図示されている
ように、リモートVSGはIP(VRip, VHip, TC
P(SYN))というIPパケットを送出する。なお、
この表記は、リモートVSGであるVRipから、ホーム
VSGであるVHipへ、TCP(SYN)を送出するこ
とを示している。換言すれば、送信元がVRipで、送信
先がVHipであり、送る内容はTCP(SYN)である
ことを意味している。以下の表記も、同様であるので、
説明は省略する。 ホームVSGは前記IPパケットを
受信すると、IP(VHip, VRip, TCP(SYN−
ACK))を返送する。これに答えて、リモートVSG
は、IP(VRip, VHip, TCP(ACK))を送信
する。これにより、前記指定されたホームVSGに対し
て、フォワーディング用のTCPコネクションが確立す
る。
【0013】(1-c) 次に、移動コンピュータの認証のた
めに、リモートVSGがホームVSGに対して、移動コ
ンピュータCのIPアドレスCipとMACアドレスCm
とリモートVSGのIPアドレスVRipを送る。すなわ
ち、リモートVSGは、IP(VRip, VHip, TCP
(DATA(Cm,CIP, VRip)))を送る。
【0014】(1-d) 次に、ホームVSGは、受け取った
IPアドレスCipとMACアドレスCm の組から、移動
コンピュータCが以前にホームサブネットワークaに接
続されていたものであったかどうかを判断する。この判
断により、正当な端末であると判断した時には、ホーム
VSGは、移動コンピュータCのIPアドレスCipと、
移動コンピュータCが接続されているサブネットワーク
のリモートVSGであるVRipを記録する。そして、I
P(VRip, VHip, TCP(DATA(OK)))を
返す。以上の手順により、ホームVSGには、移動コン
ピュータCのIPアドレスCipと、移動先のサブネット
ワークmのリモートVSGのIPアドレスVRipが登録
されたことになる。
【0015】(1-e) 次に、リモートVSGは、移動コン
ピュータCipに対応するVSG間のTCPのポートを記
録する。以上の手順により、ホームVSGには、移動コ
ンピュータCのIPアドレスCipと、移動先のサブネッ
トワークmのリモートVSGのIPアドレスVRipが登
録され、かつホームサブネットワークaとコンピュータ
Cの移動先のサブネットワークmとのコネクションが確
立したことになる。
【0016】(2) アドレス解決プロトコルを用いた移動
コンピュータの収容、 (2-a) 次に、遠隔のサブネットワークmに前記移動コン
ピュータCを接続する。本発明の実施形態では、該遠隔
のサブネットワークmにおいては、移動コンピュータC
が送信するIPパケットは、全てリモートVSGが受信
して処理する。一方、ホームのサブネットワークaにお
いては、移動コンピュータC宛ての全てのIPパケット
は、ホームVSGが全て取り込んで処理するようにす
る。これらの処理は、アドレス解決プロトコル(Address
Resolution Protocol) を使用して行う。以下に、図2
を参照して説明する。
【0017】(2-b) TCP/IPプロトコルを使用する
コンピュータは、自分と同一のサブネットワークに接続
されたコンピュータSipにIPパケットを転送するため
に、宛先のコンピュータのMACアドレスを調べるアド
レス解決プロトコルを使用する。したがって、移動コン
ピュータは遠隔のネットワークに接続されると、元のサ
ブネットワークのコンピュータまたはルータと通信する
前に、相手のMACアドレスを調べるために、ARPre
quest パケット(Cm,Cip, Sip)をブロードキャスト
する。
【0018】(2-c) リモートVSGは、ARPrequest
パケット中の発信IPアドレスCipが、先の(1-a) で登
録された移動コンピュータのアドレスである場合には、
そのIPアドレスに対応するMACアドレスとして、リ
モートVSGのMACアドレスVRm をARPreply パ
ケット(Sip, VRm )で返す。すなわち、移動コンピ
ュータCからのARPrequest に対しては、リモートV
SGが宛先のコンピュータSipのふりをする。
【0019】(2-d) その後は、移動コンピュータCが送
信するIPパケット(Cip, Sip)は、全てリモートV
SGが受信することになる。
【0020】(2-e) ホームのサブネットワークaにおい
ても、同様な手順で、移動コンピュータCipへのIPパ
ケットをホームVSGが取り込んで処理することを可能
としている。ホームサブネットワークaのコンピュー
タ、例えばコンピュータSが移動コンピュータCへ通信
を行うとすると、コンピュータSは移動コンピュータC
のMACアドレスを要求するARPrequest パケット
(Cm,Cip, Sip)をブロードキャストする。
【0021】(2-f) ホームVSGは、要求されたIPア
ドレスが移動したコンピュータCのものであると登録さ
れている場合には(前記(1-d) 参照)、対応するMAC
アドレスとして、自分自身のMACアドレスVHm を返
す。そして、その後は、ホームVSGが移動コンピュー
タのふりをすることになる。
【0022】以上の処理により、移動コンピュータCは
リモートのサブネットワークmおよびインターネットに
収容されたことになる。
【0023】(3) ホームサブネットワークのコンピュー
タとの通信、 (3-a) 移動コンピュータCとホームのサブネットワーク
aに接続されたコンピュータとの間で交換されるIPパ
ケットは、全てリモートVSGとホームVSGとの間の
フォワーディング用TCP/IPコネクションを用い
て、カプセル化されて転送される。移動コンピュータが
ホームサブネットワークのコンピュータと通信するため
の手順を、図3を参照して説明する。
【0024】(3-b) リモートVSGはIPパケット(I
P(Cip, Sip))を受け取ると、その宛先アドレスを
調べる。図示では、該IPパケットの宛先アドレス(送
信先と送信元)の記載が省略されているが、これらが存
在することは当然である。以下においても同様である。
その宛先アドレスが登録されたホームサブネットワーク
宛ての場合は、前記(1-a) で登録されたホームVSGに
対してIPパケットを送る。この際、該IPパケットは
先に確立したフォワーディング用のTCPコネクション
を用いて運ばれる。
【0025】(3-c) ホームVSGでは、受信したIPパ
ケットにカプセル化された元のIPパケット(すなわ
ち、TCP(DATA(IP(Cip, Sip))))か
ら、送信元の移動コンピュータCが既登録のコンピュー
タであるか否かの判断をする。そして、既登録のコンピ
ュータであると判断された時には、IPパケットを、ホ
ームサブネットワークのコンピュータにフォワードす
る。この時、ホームVSGが送信先のコンピュータSip
のMACアドレスを知らない時には、ARPrequestパ
ケット(VHm,VHip, Sip)をブロードキャストす
る。一方、ホームVSGが送信先のコンピュータSipの
MACアドレスを知っている時には、該ARPrequest
パケット(VHm,VHip, Sip)を省略し、コンピュー
タSipに受信したIP(Cip, Sip)を送信する。
【0026】(3-d) 移動コンピュータCからのIPパケ
ットを処理したコンピュータSは、同じサブネットワー
ク内のアドレスをもつ、そのコンピュータCに応答を返
そうとする。その応答のIPパケット(すなわちIP
(Sip, Cip))は、ホームVSGにより取り込まれ、
リモートVSGへ転送される。
【0027】(3-e) リモートVSGは、転送されてきた
IPパケットを受け取る。そして、カプセル化されたI
Pパケットを取り出し、該IPパケットの宛先のIPア
ドレスが登録されているか否かをチェックする。登録さ
れている場合には、フォワーディングされたIPパケッ
トを、さらに宛先の移動コンピュータCへ転送する。
【0028】以上のようにして、移動コンピュータCが
ホームサブネットワークに接続されているコンピュータ
Sに、あたかも自分がホームサブネットワークに接続さ
れているのと同じ感覚でIPパケットを送ることによ
り、ホームサブネットワークのコンピュータSと通信す
ることができるようになる。換言すれば、移動コンピュ
ータCは、ネットワーク環境のパラメータ等は全く変更
せずに遠隔のネットワークmに接続して、ホームのサブ
ネットワークのコンピュータと通信することができるよ
うになる。
【0029】(4) ホームサブネットワーク以外のコンピ
ュータとの通信、 (4-a) 移動コンピュータがホームサブネットワーク以外
のコンピュータと通信する場合は、ホームサブネットワ
ークを経由せずに、リモートVSGから直接通信相手の
コンピュータとの間で、IPパケットをやり取りする。
移動コンピュータがホームサブネットワーク以外のコン
ピュータと通信するための手順を、図4を参照して説明
する。
【0030】(4-b) 移動コンピュータCが、ホームサブ
ネットワーク以外のコンピュータと通信しようとした時
には、該移動コンピュータCは、IP( Cip, Hip, T
CP/UDP( Cport, Hport))を送出する。
【0031】(4-c) リモートVSGは、該IPパケット
により、送信相手先のコンピュータが属するサブネット
ワークのリモートVSGのポート番号VRportを生成
し、該VRport、Cip、およびCportを記録する。
【0032】(4-d) 次に、リモートVSGは、移動コン
ピュータのホームサブネットワーク以外のサブネットワ
ークに接続されたコンピュータ(図示の例では、Hip)
へ直接IPパケットを送ろうとする。そのため、まず、
移動コンピュータCのIPアドレスCip、そのポート番
号Cportに対応するリモートVSGのポート番号VRpo
rtを選択する。
【0033】(4-e) リモートVSGは、そのIPパケッ
トの発信のIPアドレスCipとポート番号Cportを、そ
れぞれリモートVSGのIPアドレスVRipと、(4-d)
で選択したポート番号VRportに変換して、そのIPパ
ケットIP(VRip, Hip,TCP/UDP(VRport,
Hport)を送出する。
【0034】(4-f) そのIPパケットは、リモートVS
Gが出力したパケットとして、通信相手のコンピュータ
に受信される。通信相手のコンピュータは、その返答の
IPパケットIP(Hip, VRip, TCP/UDP(H
port, VRport)をリモートVSG宛てに出力する。
【0035】(4-g) リモートVSGは返答のIPパケッ
トを受信すると、自分のポート番号VRportから、移動
コンピュータのIPアドレスCipとポート番号Cportと
MACアドレスを求め、対応するMACアドレスに、I
Pパケット、IP( Hip, Cip, TCP/UDP( Hpo
rt, Cport))を再送出する。
【0036】以上の動作により、移動コンピュータは、
ホームサブネットワークを経由せずにリモートVSGか
ら直接、通信相手のホームサブネットワーク以外のコン
ピュータと、IPパケットをやり取りすることができ
る。換言すれば、移動コンピュータCは、ネットワーク
環境のパラメータ等は全く変更せずに遠隔のネットワー
クmに接続して、ホームのサブネットワーク以外のコン
ピュータと通信することができるようになる。
【0037】次に、前記したリモートVSGの機能を、
図5〜図7のフローチャートを参照して説明する。図5
のフローチャートは、前記(1-a) 〜(1-e) の処理を表し
たものである。これらの処理は前述の説明から明らかで
あるので、説明を省略する。なお、以下のフローチャー
トにおいて、VSGh はホームVSGを示し、VSGr
はリモートVSGを示す。
【0038】図6は、リモートVSGr がパケット受信
をした時の動作を示すものである。受信したパケットが
ARPreq である場合には、該パケットがリモートVS
Gr宛てであるかまたは既登録のIPアドレスのコンピ
ュータCipからであるか否かが判断される(ステップS
1)。そして、この判断が肯定の時には、ステップS2
に進んで、リモートVSGr のMACアドレスをARP
reply で返送する。この動作は、前記(2-c) に相当す
る。
【0039】一方、受信したパケットがIPパケットで
ある場合には、ステップS3に進んで、宛先のIPアド
レスが自分自身であるか否かが判断される(ステップS
3)。この判断が肯定の場合には、ステップS4に進
み、宛先ポート番号がホームサブネットワーク宛てのT
CPコネクションであるか、ホームサブネットワーク以
外のコンピュータへの通信用ポートであるか、あるいは
その他であるかの判断がなされる。
【0040】宛先ポート番号がホームサブネットワーク
宛てのTCPコネクションである場合には、ステップS
5〜S9の処理が行われる。すなわち、前記(3-e) の処
理が行われる。宛先ポート番号がホームサブネットワー
ク以外のコンピュータへの通信用ポートである場合に
は、ステップS10、S11に進む。この動作は、前記
の(4-g) に相当する。宛先ポート番号がその他である場
合には、リモートVSGr へのIPパケットであるとし
て、通常の処理をする。
【0041】次に、前記ステップS3の判断が否定の時
には、図7のステップS13に進み、送信元IPアドレ
スが登録済みであるか否かが判断される。登録済みの場
合には、ステップS14に進んで、宛先IPアドレスが
ホームサブネットワークであるか否かの判断がなされ
る。この判断が肯定の時には、ステップS15に進ん
で、ホームVSGh 宛てのTCPコネクションを用いて
IPパケットが転送される。この処理は、前記(3-b) に
相当する。前記ステップS14の判断が否定の時には、
ステップS15、S16に進む。この処理は、前記(4-
c) 〜(4-e) に相当する。一方、前記ステップS13の
判断が否定の時には、ステップS17に進み、リモート
VSGr 内でIPルーチングの処理、すなわち通常のI
P処理が行われる。
【0042】次に、前記したホームVSGの機能を、図
8のフローチャートを参照して説明する。ホームVSG
はパケットを受信すると、このパケットが、ARPreq
であったか、リモートVSGとTCPコネクション上の
IPパケットであったか、あるいはそれ以外のパケット
であったかの判断をする。
【0043】パケットがARPreq であった場合には、
ステップS21に進み、このARPreq が自分宛てまた
は登録されたCipを要求するものであるか否かが判断さ
れる。この判断が肯定の場合にはステップS22に進ん
で、ホームVSGのMACアドレスをARPreply で返
す。この処理は、前記(2-e) 、(2-f) に相当する。受信
したパケットが、リモートVSGとTCPコネクション
上のIPパケットであった場合には、ステップS23に
進み、TCPの処理を実行し、データセグメントの場合
には、ユーザデータを取り出す。ステップS24では、
該ユーザデータの種別を判断する。認証用情報である場
合には、ステップS25〜S28の処理が行われる。こ
の処理は、前記(1-c) 、(1-d) に相当する。一方、IP
パケットである場合には、ステップS29〜S31の処
理が行われる。この処理は、前記(3-c) の処理に相当す
る。さらに、上記以外のIPパケットであると判断され
た時には、ステップS32〜S34に進み、通常のIP
処理を行う。
【0044】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、この発
明によれば、簡単な通信手順により、ホームのサブネッ
トワークに接続されている通常のIPを使用するコンピ
ュータを、ネットワーク環境のパラメータ等は全く変更
せずに遠隔のネットワークに接続して、ホームのサブネ
ットワークのコンピュータあるいは他のネットワークの
コンピュータと通信させることができるようになる。ま
た、本発明によれば、各サブネットワークに、仮想サブ
ネットワーク・ゲートウェイ手段を設けるだけで実現で
きるので、移動コンピュータ通信システムを容易かつ短
時間に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 移動コンピュータの認証とホームサブネット
ワークへのコネクションの確立の手順を説明するシーケ
ンス図である。
【図2】 アドレス解決プロトコルを用いて移動コンピ
ュータを収容する手順を説明するシーケンス図である。
【図3】 移動コンピュータがホームサブネットワーク
のコンピュータと通信を行う場合のシーケンス図であ
る。
【図4】 移動コンピュータがホームサブネットワーク
のコンピュータ以外のコンピュータと通信を行う場合の
シーケンス図である。
【図5】 リモートVSGの一つの機能を説明するフロ
ーチャートである。
【図6】 リモートVSGの他の機能を説明するフロー
チャートである。
【図7】 図6の続きを示すフローチャートである。
【図8】 ホームVSGの一つの機能を説明するフロー
チャートである。
【図9】 移動コンピュータの概念図である。
【符号の説明】
a…ホームサブネットワーク、m…リモートサブネット
ワーク、C…移動コンピュータ、VSG…仮想サブネッ
トワーク・ゲートウェイ、R…ルータ、WAN…広域
網。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なるサブネットワークをルータ
    を介して接続することにより形成されたネットワークに
    おいて、あるサブネットワーク(以下、ホームサブネッ
    トワーク)上に接続されたコンピュータを、該ホームサ
    ブネットワークの環境のパラメータを変更せずに他のサ
    ブネットワークに移動して使用できるようにした移動コ
    ンピュータ通信システムであって、 前記各サブネットワークに、前記コンピュータに代行し
    て通信を行う仮想サブネットワーク・ゲートウェイ手段
    を設け、 前記移動されたコンピュータは、該仮想サブネットワー
    ク・ゲートウェイ手段を介して、前記ホームサブネット
    ワークまたは他のサブネッワークに接続されているコン
    ピュータと、IPパケットを授受するようにしたことを
    特徴とする移動コンピュータ通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動コンピュータ通信シ
    ステムにおいて、 前記コンピュータの移動先のサブネットワーク(以下、
    移動サブネットワーク)における仮想サブネットワーク
    ・ゲートウェイ手段は、移動コンピュータのIPアドレ
    スおよびMACアドレスと、該移動コンピュータのホー
    ムサブネットワークの仮想サブネットワーク・ゲートウ
    ェイ手段のIPアドレスを登録し、両サブネットワーク
    の仮想サブネットワーク・ゲートウェイ手段の間でコネ
    クションを確立し、該移動コンピュータのIPアドレス
    とMACアドレスを転送してホームサブネットワークの
    仮想サブネットワーク・ゲートウェイ手段により該移動
    コンピュータを認証するようにしたことを特徴とする移
    動コンピュータ通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の移動コンピュータ通信シ
    ステムにおいて、 前記移動サブネットワークにおける仮想サブネットワー
    ク・ゲートウェイ手段は、該移動サブネットワークに接
    続された移動コンピュータが送信するフレームを全て取
    り込むようにし、ホームサブネットワークにおける仮想
    サブネットワーク・ゲートウェイ手段は、ホームサブネ
    ットワークに接続されたコンピュータが移動コンピュー
    タ宛てに送信するフレームを全て取り込むようにしたこ
    とを特徴とする移動コンピュータ通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の移動コンピュータ通信シ
    ステムにおいて、 前記移動コンピュータがホームサブネットワークのコン
    ピュータと通信をする場合には、該移動コンピュータが
    接続された移動サブネットワークの仮想サブネットワー
    ク・ゲートウェイ手段とホームサブネットワークの仮想
    サブネットワーク・ゲートウェイ手段との間で、IPパ
    ケットをカプセル化して転送して行うようにしたことを
    特徴とする移動コンピュータ通信システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の移動コンピュータ通信シ
    ステムにおいて、 前記移動コンピュータがホームサブネットワークのコン
    ピュータ以外のコンピュータと通信をする場合には、該
    移動コンピュータが接続された移動サブネットワークの
    仮想サブネットワーク・ゲートウェイ手段が前記コンピ
    ュータと直接通信を行うようにしたことを特徴とする移
    動コンピュータ通信システム。
JP19006696A 1996-07-01 1996-07-01 移動コンピュータ通信システム Expired - Fee Related JP3669459B2 (ja)

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