JP6109628B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。より詳しくは、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とを利用した内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の燃料として、さとうきび、とうもろこし、じゃがいもなど多くの作物から製造できるアルコール燃料が注目されている。特に近年では、アルコール燃料をガソリンに添加した混合燃料が流通しており、今後さらに普及すると予測されている。なお、アルコール燃料にはエタノールやメタノールなど様々な種類があるが、以下では、アルコール燃料として最も多く普及しているエタノールを例として説明する。
このような混合燃料の普及とあわせて、外部から給油された混合燃料を、車両上で高ガソリン濃度の燃料と高エタノール濃度の燃料に再び分離する分離装置に関する研究も進められている。ガソリンとエタノールとでは、例えばオクタン価や発熱量など燃料物性において様々な異なる点があるため、外部から給油された混合燃料をそのまま利用するよりも、車両上で再び分離し、用途に応じてガソリンとエタノールとを使い分けた方が好ましい場合がある。
例えば特許文献1には、2つのインジェクタによって混合燃料から分離したエタノールを主成分とする燃料とガソリンを主成分とする燃料とを吸気ポート内に噴き分ける技術が記載されている。エタノールはガソリンと比べるとオクタン価が高く、耐ノッキング性に優れている。特許文献1の技術では、この点に着目し、低回転高負荷運転時には気筒内の燃料のオクタン価が高くなるように2つのインジェクタからの燃料の噴射割合を制御することにより、ノッキングやプレイグニッション等の異常燃焼の発生を抑制している。
特開2012−163002号公報
以上のように、ノッキング等を抑制するために比較的オクタン価の高いエタノールを噴射することは、従前から知られている。しかしながら、エタノールを吸気ポートへ噴射した場合、以下のような課題があることから、その噴射量はできるだけ抑制することが好ましい。
第1に、吸気ポートに設けられたインジェクタ(以下、「ポートインジェクタ」という)からエタノールを多く噴射すると、気筒内に導入される新気の流れが阻害(いわゆる、エアブロック)されてしまい、結果として要求される出力が十分に得られなくなってしまう。エタノールはガソリンと比べて発熱量が小さい。したがって、ポートインジェクタからエタノールを噴射した場合とガソリンを噴射した場合とでは、両者で同等の出力を得るためにはエタノールの方がより多くの量を噴射する必要がある。このため、ポートインジェクタからエタノールを噴射する場合、このようなエアブロックの発生によるトルク不足の課題はさらに顕著になる。
第2に、ノッキング等の抑制効果を得るためにエタノールを多く噴射すると、壁面に燃料が付着してしまい、内燃機関からは不必要な排出物の量が増加し、排気を浄化する排気浄化触媒にかかる負担が増加するおそれがある。この第2の課題も、ガソリンより発熱量の小さいエタノールを用いた場合にはさらに顕著になる。
第3に、最も普及している混合燃料のエタノール含有率は10%程度であることから、走行中の車両に蓄えられるエタノールの量はガソリンよりも少ない。したがって、走行中にエタノールの貯蔵量が不足しがちになる。
本発明は、混合燃料から分離して得られる高オクタン価燃料を吸気ポート内に噴射するものであって、低回転高負荷領域におけるノッキング等の抑制効果を損なうことなく高オクタン価燃料の噴射量を抑制できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の制御装置は、アルコールとガソリンの混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の高い第1燃料を内燃機関の吸気ポート(例えば、後述の吸気ポート15)内に噴射する第1燃料噴射装置(例えば、後述のポートインジェクタ62)と、前記混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の低い第2燃料を内燃機関の気筒(例えば、後述のシリンダ13)内に噴射する第2燃料噴射装置(例えば、後述の直噴インジェクタ63)と、前記第1、第2燃料噴射装置からの燃料の噴射時期及び噴射量を制御する噴射制御装置(例えば、後述のECU7)と、を備える。前記噴射制御装置は、前記機関の負荷パラメータ及び回転数によって特定される運転状態が低回転かつ高負荷の領域(例えば、後述の第1領域)内である場合には、第1燃料を噴射した後に第2燃料を吸気行程と圧縮行程とに分割噴射する。
(2)この場合、前記噴射制御装置は、前記機関の運転状態が前記低回転かつ高負荷の領域よりやや高回転側又はやや低負荷側の領域(例えば、後述の第2領域)内である場合には第2燃料は吸気行程にのみ噴射し、かつその噴射時期を前記機関の運転状態が前記低回転高負荷領域に近くなるほど遅らせることが好ましい。
(3)本発明の内燃機関の制御装置は、アルコールとガソリンの混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の高い第1燃料を内燃機関の吸気ポート内に噴射する第1燃料噴射装置と、前記混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の低い第2燃料を内燃機関の気筒内に噴射する第2燃料噴射装置と、前記第1、第2燃料噴射装置からの燃料の噴射時期及び噴射量を制御する噴射制御装置と、を備える。前記噴射制御装置は、第1燃料を噴射した後に第2燃料を噴射し、かつ、前記機関の負荷パラメータ及び回転数によって特定される運転状態が低回転側又は高負荷側へ変化するほど前記第2燃料の噴射時期を遅らせる。
(4)この場合、前記噴射制御装置は、前記機関の運転状態が低回転かつ高負荷の領域(例えば、後述の第1領域)内である場合には、前記第2燃料を吸気行程から圧縮行程にかけて噴射することが好ましい。
(1)本発明では、第1燃料噴射装置によって高オクタン価の第1燃料を吸気ポート内へ噴射した後、第2燃料噴射装置によって低オクタン価の第2燃料を気筒内へ直接噴射する。特に本発明では、内燃機関の運転状態がノッキング等の発生しやすい低回転高負荷領域内である場合には、気筒内へ直接噴射する第2燃料は吸気行程と圧縮行程とに分けて噴射することにより、気筒内へ直接噴射された第2燃料の気化潜熱による筒内冷却効果を高くできる。また、第2燃料の分割噴射によってある程度の筒内冷却効果を確保することにより、その分だけ低回転高負荷領域内でノッキング等の異常燃焼を抑制するために必要な第1燃料の噴射量を削減することができる。また、このように高オクタン価の第1燃料を利用して低回転高負荷領域でのノッキングを抑制することにより、その分だけ内燃機関の膨張比(幾何学的圧縮比)を高く設定できるので、低回転高負荷領域以外の全領域での燃費を向上できる。
ところで、気筒内へ直接燃料を噴射する燃料噴射装置を備えた一般的な内燃機関では、低回転高負荷領域内でのノッキング等を抑制するため、排気バルブの閉時期(EVC)と吸気バルブの開時期(IVO)のバルブオーバーラップ量(すなわち、排気バルブと吸気バルブの両方が開いた期間の長さ)を増加する場合がある。このようなバルブオーバーラップ量を長くすると、掃気が促され、内部EGR量が減少し、新気が多く気筒内へ取り込まれるので、筒内冷却効果が向上し充填効率も向上する。しかしながら、吸気ポートへの第1燃料の噴射を伴う本発明では、第2燃料より先に噴射した第1燃料が新気とともに排気側へ吹き抜けてしまい排気浄化触媒の負担が増加するおそれがあるため、バルブオーバーラップ量は制限されてしまう。これに対し、本発明では、第1燃料の吸気ポートへの噴射と第2燃料の分割噴射とを組み合わせることにより、バルブオーバーラップ量を大きくせずとも耐ノッキング性を向上できる。
(2)本発明では、内燃機関の運転状態が第2燃料の分割噴射を行う低回転高負荷領域の外側の領域内である場合には、この低回転高負荷領域に近くなるほど吸気行程における第2燃料の噴射時期を遅らせる。このように、分割噴射を行う領域になるまでは第2燃料の噴射時期の遅角化によって筒内冷却効果を高くすることにより、この低回転高負荷領域の外における第1燃料の噴射量を削減できる。
(3)本発明では、第1燃料噴射装置によって高オクタン価の第1燃料を吸気ポート内へ噴射した後、第2燃料噴射装置によって低オクタン価の第2燃料を気筒内へ直接噴射する。特に本発明では、内燃機関の運転状態が低回転側又は高負荷側へ変化しノッキング等が発生しやすくなるほど、第2燃料の噴射時期を遅らせることにより、気筒内へ直接噴射された第2燃料の気化潜熱による筒内冷却効果を高くできる。このように第2燃料の噴射時期の遅角化によってある程度の筒内冷却効果を確保することにより、その分だけノッキング等の異常燃焼を抑制するために必要な第1燃料の噴射量を削減することができる。また、このように高オクタン価の第1燃料を利用して低回転高負荷領域でのノッキングを抑制することにより、その分だけ内燃機関の膨張比を高く設定できるので、低回転高負荷領域以外の全領域での燃費を向上できる。
(4)本発明では、所定の低回転高負荷領域内では第2燃料を吸気行程から圧縮行程にかけて噴射する。すなわち、本発明では、低回転高負荷領域内において第2燃料の噴射時期を吸気行程の下死点近傍まで遅らせることにより、十分な筒内冷却効果を高くできる。したがって、ノッキング等の抑制効果を損なうことなく第1燃料の噴射量を削減できる。
本発明の第1実施形態に係るエンジン及びその制御装置の構成を示す図である。 吸気量制御及び燃料噴射・点火制御の実行に係る機能ブロック図である。 第1及び第2燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値を決定する具体的な手順を示すフローチャートである。 エンジン回転数及び筒内吸気量に基づいて運転領域を判定するマップの一例である。 第1燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値、第2燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値を決定するマップの一例である。 第2燃料の噴射態様を模式的に示す図である。 エンジン回転数とエンジンのトルクとの関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る第1燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値、並びに第2燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値を決定するマップの一例である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関(以下、単に「エンジン」という)1及びその制御装置の構成を示す図である。
エンジン1には、吸気が流れる吸気管3と、排気が流れる排気管4と、吸気管3内の吸気をエンジン1へ圧送する過給機5と、エンジン1及び吸気ポート15へ燃料を供給する燃料供給システム6と、これらの電子制御ユニット(以下、「ECU(Electronic Control Unit」という)7と、が設けられている。
エンジン1は、複数のシリンダ13を備えた多気筒エンジンである。図1には、このうちの1つを代表的に示す。エンジン1は、シリンダ13が形成されたシリンダブロック11と、シリンダヘッド12とを組み合わせて構成される。シリンダ13内には、ピストン14が摺動可能に設けられている。ピストン14の頂面とシリンダヘッド12のシリンダ13側の面により、エンジン1の燃焼室1aが形成される。ピストン14は、コンロッドを介して図示しないクランクシャフトに連結されている。すなわち、シリンダ13内におけるピストン14の往復動に応じてクランクシャフト(図示せず)が回転する。
シリンダヘッド12には、燃焼室1aと吸気管3とを接続する吸気ポート15と、燃焼室1aと排気管4とを接続する排気ポート16と、が形成されている。吸気ポート15のうち燃焼室1aに臨む吸気開口は吸気バルブ17により開閉される。排気ポート16のうち燃焼室1aに臨む排気開口は排気バルブ18により開閉される。
シリンダヘッド12には、燃焼室1a内に臨む点火プラグ23と、吸気バルブ17を開閉駆動する吸気カムシャフト19と、排気バルブ18を開閉駆動する排気カムシャフト20と、が設けられている。点火プラグ23は、図示しないイグナイタ及びそのドライバを介してECU7に接続される。点火プラグ23の点火時期は、後述の燃料噴射・点火制御によって制御される。
吸気カムシャフト19には、吸気バルブ17を開閉駆動する複数の吸気カム19aが設けられている。また、排気カムシャフト20にも同様に、排気バルブ18を開閉駆動する複数の排気カム20aが設けられている。なお、図1には、複数のカム19a,20aのうち1つのみ図示する。これらカムシャフト19,20は、それぞれスプロケットやタイミングチェーン等の図示しない連結機構を介してクランクシャフトに連結されており、クランクシャフトによって回転駆動される。より具体的には、クランクシャフトが2回転すると、カムシャフト19,20は1回転するようになっている。カムシャフト19,20が回転すると、バルブ17,18は、カム19a,20aのプロファイルに応じた態様で進退する。
吸気カムシャフト19の一端部には、クランクシャフトに対する吸気カム19aのカム位相を変更するカム位相可変機構(VTC)21が設けられている。吸気側VTC21は、吸気カムシャフト19のカム位相を無段階に進角又は遅角させることにより、吸気バルブ17の開閉タイミング(すなわち開時期(IVO)及び閉時期(IVC))を早めたり遅らせたりできる。本実施形態では、このような吸気側VTC21によってエンジン1の燃焼室1aの実効圧縮比を可変的に制御可能なアトキンソンサイクル(ミラーサイクル)での運転が実現される。すなわち、吸気バルブ17の閉時期を下死点に対し進角側又は遅角側に補正し、吸気量を減少させることにより、実効圧縮比を下げることができる。
また、排気カムシャフト20の一端部にも、クランクシャフトに対する排気カム20aのカム位相を変更し、排気バルブ18の開閉タイミング(すなわち開時期(EVO)及び閉時期(EVC))を早めたり遅らせたりするVTC22が設けられている。本実施形態では、排気側VTC22によって、排気バルブ18の閉時期を早めたり遅らせたりすることにより、排気バルブ18の閉時期と吸気バルブの開時期のバルブオーバーラップ量を可変的に制御する。
過給機5は、排気管4に設けられたタービン(図示せず)と、吸気管3に設けられたコンプレッサ(図示せず)と、を備える。タービンは、排気管4を流れる排気の運動エネルギーによって駆動される。コンプレッサは、タービンによって回転駆動され、吸気管3内の吸気をエンジン1へ圧送する。
吸気管3には、上流側から下流側へ向かって順に、過給機5のコンプレッサと、インタークーラ31と、スロットル弁32とが設けられている。インタークーラ31は、過給機5によって圧縮された吸気を冷却し、エンジン1の吸気の充填効率を向上する。スロットル弁32は、エンジン1の燃焼室1aに供給される空気の流量(以下、「吸気流量」という)を制御する。スロットル弁32は、図示しないドライバを介してECU7に接続されている。すなわち、このスロットル弁32は、運転車が操作するアクセルペダル(図示せず)と機械的な接続が絶たれたいわゆるDBW(Drive By Wire)スロットルと呼称されるものである。スロットル弁32は、後述の吸気量制御によって適切な開度に制御される。
また、吸気管3には、過給機5のコンプレッサの前後を連通するバイパス通路33と、バイパス通路33を開閉するブローオフバルブ34と、が設けられている。このブローオフバルブ34が開かれると過給機5のコンプレッサの前後が連通し、コンプレッサとスロットル弁32間の圧力(以下、「過給圧」という)が解放される。ブローオフバルブ34は、図示しないドライバを介してECU7に接続されている。ブローオフバルブ34は、後述の吸気量制御によって適切な時期に開閉される。
排気管4には、上流側から下流側へ向かって順に、過給機5のタービンと、排気を浄化する排気浄化触媒41とが設けられている。排気浄化触媒41は、例えば、三元触媒であり、排気中のHC、CO、NOx等を浄化する。
また、排気管4には、過給機5のタービンの前後を連通するバイパス通路42と、バイパス通路42を開閉するウェイストゲートバルブ43とが設けられている。このウェイストゲートバルブ43が開かれると過給機5のタービンの前後が連通し、タービンの回転数が制限され、ひいては過給圧が制限される。ウェイストゲートバルブ43は、図示しないドライバを介してECU7に接続されている。ウェイストゲートバルブ43は、後述の吸気量制御によって適切な時期に開閉される。
燃料供給システム6は、燃料を蓄える燃料貯蔵装置61と、燃料貯蔵装置61によって蓄えられた燃料をエンジン1の吸気に噴射するポートインジェクタ62と、燃料貯蔵装置61によって蓄えられた燃料を燃焼室1a内に直接噴射する直噴インジェクタ63と、を備える。
燃料貯蔵装置61は、給油口Fから供給されたエタノールとガソリンの混合燃料が導入されるメインタンク611と、メインタンク611内の混合燃料を分離する分離装置612と、分離装置612によって分離された燃料を蓄えるサブタンク613と、を備える。分離装置612は、メインタンク611内に貯蔵された混合燃料から、エタノール及び芳香族を分離し、これをサブタンク613に供給する。
分離装置612は、例えば、浸透気化法(パーベーパレーション法)によって、メインタンク611内に貯蔵された混合燃料を、この混合燃料よりも高エタノール濃度の第1燃料と、混合燃料よりも低エタノール濃度の第2燃料と、に分離する。分離装置612は、混合燃料から分離した第1燃料をサブタンク613に供給し、残る第2燃料をメインタンク611に戻す。
より具体的には、分離装置612は、混合燃料中の特定成分を選択的に透過させる分離膜612aと、この分離膜612aによって区画された高圧室612bと低圧室612cと、を備える。この分離装置612では、高圧室612bにメインタンク611内に貯蔵されている燃料を循環させ、低圧室612cを図示しないポンプによって減圧すると、高圧室612bを循環する混合燃料の一部が蒸発し、低圧室612c側へ透過し、サブタンク613に供給される。これにより、サブタンク613には、主にエタノールと芳香族からなり、外部から最初に給油された混合燃料よりオクタン価の高い第1燃料が貯蔵される。メインタンク611には、主にガソリンからなり、外部から最初に給油された混合燃料よりオクタン価の低い第2燃料が貯蔵される。
直噴インジェクタ63は、図示しない燃料ポンプを介して供給されたメインタンク611内の第2燃料を、エンジン1の燃焼室1a内に直接噴射する。直噴インジェクタ63は、図示しないドライバを介してECU7に接続される。直噴インジェクタ63の開弁時期及び開弁時間、すなわち燃焼室1a内への第2燃料の噴射時期及び噴射時間は、ECU7によって制御される。
ポートインジェクタ62は、図示しない燃料ポンプを介して供給されたサブタンク613内の第1燃料を、吸気ポート15内に噴射する。ポートインジェクタ62は、図示しないドライバを介してECU7に接続される。ポートインジェクタ62の開弁時期及び開弁時間、すなわち吸気ポート15内への第1燃料の噴射時期及び噴射時間は、ECU7によって制御される。
ECU7は、エンジン1に設けられた各種装置を制御する電子制御ユニットであり、CPU、ROM、RAM、及び各種インターフェースなどの電子回路を含んで構成される。ECU7には、エンジン1の状態及びエンジン1を搭載した車両の状態等を把握するため、複数のセンサ81〜93が接続されている。
過給圧センサ81は、吸気管3のうち過給機5の下流側、より具体的には吸気管3のうちインタークーラ31とスロットル弁32との間の過給圧に略比例した検出信号をECU7に出力する。水温センサ82は、エンジン1のシリンダブロック11の冷却水路(図示せず)内を流れる冷却水の温度(以下、単に「水温」という)に略比例した検出信号をECU7に出力する。なお、ECU7では、水温センサ82によって検出された水温をエンジン1の代表温度とするが、これに限らない。
吸気センサ83は、吸気管3のうちスロットル弁32の下流側の吸気の状態を検出するセンサである。より具体的には、この吸気センサ83は、対象箇所の吸気の温度(以下、「吸気温度」という)に略比例した検出信号をECU7に出力する吸気温度センサ、及び対象箇所の吸気の圧力(以下、「吸気圧」という)に略比例した検出信号をECU7に出力する吸気圧センサ等で構成される。
吸気側カムセンサ84は、吸気カムシャフト19の回転に伴い、所定のカム角ごとにパルス信号をECU7に出力する。排気側カムセンサ85は、排気カムシャフト20の回転に伴い、所定のカム角ごとにパルス信号をECU7に出力する。ECU7では、これらカムセンサ84,85から送信されるパルス信号に基づいてカムシャフト19,20の実際のカム位相を把握する。
スロットル開度センサ86は、スロットル弁32の位置(以下、「スロットル開度」という)に略比例した検出信号をECU7に出力する。
ノッキングセンサ87は、ノッキングによって生じたエンジン1の振動に応じた検出信号をECU7に出力する。ECU7は、ノッキングセンサ87からの出力に基づいてノッキングの発生を判定する。
エアフローメータ88は、吸気管3のうち過給機5のコンプレッサより上流側の吸気の流量に略比例した検出信号をECU7に出力する。
アクセルペダルセンサ89は、運転者が操作するアクセルペダルの踏み込み量を検出し、これに応じた検出信号をECU7に出力する。
車速センサ90は、車両のドライブシャフト(図示せず)に設けられ、当該ドライブシャフトが所定の角度を回転する度にパルス信号をECU7に出力する。車速は、ECU7において、車速センサ90からのパルス信号に基づいて、図示しない処理によって算出される。
クランク角センサ91は、クランクシャフトに固定されたパルサ92の回転に応じて、所定のクランク角ごとにパルス信号をECU7へ出力する。ECU7では、クランク角センサ91の出力に基づいて実際のエンジンの回転数が把握される。
LAFセンサ93は、排気管4のうち排気浄化触媒41より上流側に設けられ、排気の酸素濃度(空燃比)に略比例した検出信号をECU7へ出力する。このLAFセンサ93は、検出箇所の空燃比に略比例したリニアな出力特性を有する。
図2は、ECU7を主体として実行される吸気量制御及び燃料噴射・点火制御の機能ブロック図である。
吸気量制御は、以下の手順で行う。始めに、要求出力算出部71は、エンジン回転数、アクセルペダルの踏み込み量、及び車速等に基づいて、予め定められたマップを検索することによって、エンジンへの要求出力を算出する。
目標吸気量算出部72は、エンジン回転数、要求出力、吸気流量、吸気圧力、吸気温度、及び燃料噴射・点火制御において決定された燃料噴射量等に基づいて、予め定められたマップを検索することによってエンジンへの吸気量の目標となる目標吸気量を算出する。
目標スロットル開度算出部73は、目標吸気量、及びエンジン回転数等に基づいて、予め定められたマップを検索することによって、スロットル弁の開度の目標となる目標スロットル開度を算出する。
目標過給圧算出部74は、目標吸気量、及びエンジン回転数等に基づいて、予め定められたマップを検索することによって、過給圧の目標となる目標過給圧を算出する。
目標吸気側VTC角度算出部75は、目標吸気量、及びエンジン回転数等に基づいて、予め定められたマップを検索することによって実効圧縮比の目標となる目標実効圧縮比を算出し、この目標実効圧縮比を実現するための吸気カムシャフトのカム位相の目標となる目標吸気側カム位相を算出する。なお、この目標実効圧縮比は、高負荷側から低負荷側へ変化するほど小さくなるように設定される。これにより、高負荷側ではオットーサイクルを利用した運転とし低負荷側ではアトキンソンサイクルを利用した運転とすることができる。
目標排気側VTC角度算出部76は、目標吸気量、及びエンジン回転数等に基づいて予め定められたマップを検索することによってバルブオーバーラップ量の目標となる目標オーバーラップ量を算出し、この目標オーバーラップ量を実現するための排気カムシャフトのカム位相の目標となる目標排気側カム位相を算出する。なお、本実施形態では、直噴インジェクタによってシリンダ内へ直接第2燃料を噴射するだけでなく、ポートインジェクタによって吸気ポート内へ排気行程中に第1燃料を噴射する。このため、バルブオーバーラップ量を大きくし過ぎるとポートインジェクタから噴射した第1燃料の一部が燃焼に供されることなくそのまま吹き抜けてしまう場合がある。したがって、本実施形態における最適な目標オーバーラップ量は、直噴インジェクタのみを備えた従来の内燃機関における最適な目標オーバーラップ量よりも少なめに制限される。したがって、この目標バルブオーバーラップ量を決定するためのマップは、ポートインジェクタからの第1燃料の噴射量を考慮して、エンジンから排出される未燃HCの量が所定の基準値を上回らないように実験的に設定される。
フィードバック制御部77は、実スロットル開度、実過給圧、実吸気側カム位相、及び実排気側カム位相と、それぞれに対して設定された目標値との偏差がなくなるように既知のフィードバックアルゴリズムに基づいて、スロットル弁、ウェイストゲートバルブ、吸気側VTC、及び排気側VTCに対する制御入力を決定し、ドライバへ入力する。
燃料噴射・点火制御は、以下の手順で行う。始めに、燃料噴射・点火制御部78は、ポートインジェクタからの第1燃料の噴射時間及び噴射時期、直噴インジェクタからの第2燃料の噴射時間及び噴射時期、並びに点火プラグの点火時期に対する基本値を算出する。これら噴射態様及び点火態様を規定するパラメータ(噴射時間、噴射時期、及び点火時期)の基本値は、エンジン回転数、吸気流量、吸気圧力、吸気温度、水温、スロットル開度、吸気側カム位相、及び排気側カム位相等に基づいて予め定められたマップを検索することによって算出される。なお、これらパラメータの基本値のうち、第1燃料の噴射時間及び噴射時期、並びに第2燃料の噴射時間及び噴射時期を決定する具体的な手順については、後に図3〜図6を参照して説明する。
燃料噴射・点火制御部78は、上述のように算出した噴射態様及び点火態様を規定するパラメータの基本値に、ノックセンサ及びLAFセンサの出力に基づいて算出された補正係数を加算又は乗算することによって噴射態様及び点火態様を決定する。燃料噴射・点火制御部78は、決定した噴射態様及び点火態様が実現するように、ポートインジェクタ、直噴インジェクタ、及び点火プラグに対する制御入力を決定し、それぞれのドライバへ入力する。
次に、図3〜図6を参照して、第1燃料及び第2燃料の具体的な噴射態様(噴射時間及び噴射時期の基本値、並びに分割噴射の有無等)を決定する手順について説明する。
図3は、第1及び第2燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値を決定する具体的な手順を示すフローチャートである。この処理は、ECUにおいて所定の周期ごとに実行される。
S1では、ECUは、シリンダ内に導入される吸気の量に相当する負荷パラメータとしての筒内吸気量を算出し、S2に移る。この筒内吸気量は、例えば、エンジン回転数、スロットル開度の変化率(単位時間当たりのスロットル開度の変化量)、吸気流量、及び吸気温度等に基づいて予め定められたマップを検索することで算出される。
S2では、ECUは、エンジン回転数及び筒内吸気量に基づいて特定されるエンジンの運転状態がどの運転領域に属するかを判定する。
図4は、エンジン回転数及び筒内吸気量に基づいて運転領域を判定するマップの一例である。図4において、横軸はエンジン回転数であり縦軸は筒内吸気量である。図4に示すように、運転領域は、大きく3つの状態に分けられる。本実施形態では、エンジン回転数及び筒内吸気量の取り得る範囲内において、最も低回転かつ高負荷の領域を第1領域と定義する。エンジン回転数及び筒内吸気量の取り得る範囲内において、第1領域よりやや高回転側又はやや低負荷側の領域を第2領域と定義する。また、エンジン回転数及び筒内吸気量の取り得る範囲内において、上記第1及び第2領域を除いた高回転又は低負荷の領域を第3領域と定義する。
また、エンジンの運転状態が第1領域と第2領域との境界付近で変化した場合、これに応じて噴射態様が頻繁に変わるのを防止するため、第2領域内のうち第1領域と隣接する所定幅の領域(図4の第2領域のうち破線で囲まれた領域)をマージナル領域と定義する。すなわち、前回のS2の判定時から今回のS2の判定時にかけて、エンジンの運転状態が第2領域から第1領域へ変化した場合、これ以降は、マージナル領域を超えて第2領域へ変化しない限り、エンジンの運転状態は第1領域に属すると判定する。
図2に戻って、S3では、ECUは、予め定められたマップを検索することにより、判定した運転領域に応じた噴射時間及び噴射時期の基本値を決定し、この処理を終了する。
図5は、第1燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値、並びに第2燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値を決定するマップの一例である。図5には、エンジン回転数が1500rpmの場合における例を示す。他のエンジン回転数においても定性的には変わらないため、その図示及び説明を省略する。
エンジンの運転状態が第3領域に属する場合、第1燃料の噴射を停止するとともに、第2燃料を吸気行程中の所定の時期に、所定の時間にわたって噴射する。
エンジンの運転状態が第2領域に属する場合、第1燃料を排気行程中の所定の時期に所定の時間にわたって噴射し、その後、第2燃料を吸気行程中の所定の時期に所定の時間にわたって噴射する。ここで、第2領域では、第1領域へ近くなるほど、第1燃料の噴射開始時期を早くするとともに噴射時間を長くする。また、第1領域へ近くなるほど、第2燃料の噴射開始時期を遅くするとともに噴射時間を長くする。
エンジンの運転状態が第1領域に属する場合、第1燃料を排気行程中の所定の時期に所定の時間にわたって噴射し、その後、第2燃料を吸気行程と圧縮行程とに分割噴射する。ここで、第1領域では、エンジンの運転状態がより高負荷側又は低回転側へ変化するほど第1燃料の噴射開始時期を早くするとともに噴射時間を長くする。また、第2燃料については、エンジンの運転状態がより高負荷側又は低回転側へ変化するほど、吸気行程中における噴射開始時期を遅らせ、圧縮行程中における噴射開始時期はほぼ一定とする。
なお、図4のマップの定量的な構成、すなわち第1及び第2燃料の噴射時期や噴射時間の具体的な値については、ノッキング等の抑制効果、エンジンから排出されるHCの量、燃焼安定性、及び吸気効率が最適になるように、実験的に定められる。
図6は、本実施形態の第2燃料の噴射態様を模式的に示す図である。より具体的には、図6では、第2燃料の噴射時期を濃淡で示す。
図6に示すように、本実施形態では、第1領域及び第2領域において、高負荷側又は低回転側へ変化するほど第2燃料の噴射時期を遅くする。そして、第1領域では、第2燃料の噴射時期の遅角化に加えて、吸気行程と圧縮行程の分割噴射を実行する。
次に、以上のように第1領域及び第2領域において第2燃料の噴射態様を最適化することによる効果を説明する。
図7は、エンジン回転数とエンジンのトルク(正味平均有効圧(BMEP[kPa]))との関係を示す図である。より具体的には、図7の左側は、第2燃料の噴射時期の遅角化及び第2燃料の分割噴射の両方を行わなかった場合を示す。図7の右側は、上述のように第2燃料の噴射態様を最適化した場合を示す。
図7に示すように、第2燃料の噴射態様を最適化することにより、オクタン価の高い第1燃料によらずに筒内冷却効果を高くできるため、それだけ第1燃料を噴射する必要のない領域が拡大し、少ない第1燃料でより大きな出力を得ることができる。また、吸気ポートへの第1燃料の噴射量を少なくすることにより、その分だけより多くの新気を取り込むことができる。したがって、過給機のインターセプトポイントをより低回転化できるので、特に低回転域におけるトルクを向上できる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態は、第1実施形態と第2燃料の噴射態様が異なる。
図8は、第1燃料の噴射時間及び噴射時期の基本値、並びに第2燃料の噴射時間及び噴射時期を決定するマップの一例である。図8には、エンジン回転数が1500rpmの場合における例を示す。他のエンジン回転数においても定性的には変わらないため、その図示及び説明を省略する。
エンジンの運転状態が第3領域に属する場合、第1燃料の噴射を停止するとともに、第2燃料を吸気行程中の所定の時期に、所定の時間にわたって噴射する。
エンジンの運転状態が第2領域に属する場合、第1燃料を排気行程中の所定の時期に所定の時間にわたって噴射し、その後、第2燃料を吸気行程中の所定の時期に所定の時間にわたって噴射する。ここで、第2領域では、第1領域へ近くなるほど、第1燃料の噴射開始時期を早くするとともに噴射時間を長くする。また、第1領域へ近くなるほど、第2燃料の噴射開始時期を遅くするとともに噴射時間を長くする。
エンジンの運転状態が第1領域に属する場合、第1燃料を排気行程中の所定の時期に所定の時間にわたって噴射し、その後、第2燃料を吸気行程から圧縮行程にかけて噴射する。ここで、第1領域では、エンジンの運転状態がより高負荷側又は低回転側へ変化するほど第1燃料の噴射開始時期を早くするとともに噴射時間を長くする。また、第2燃料については、エンジンの運転状態がより高負荷側又は低回転側へ変化するほど、吸気行程中における噴射開始時期を遅らせる。
本実施形態では、以上のように第2燃料の噴射時期を遅角化することにより、第1燃料によらずに筒内冷却効果を確保できるので、第1実施形態と同様に第1燃料の噴射量を抑制できる。
ここで、第1領域及び第2領域における第2燃料の噴射時期の遅角化の度合いについて、本実施形態と第1実施形態とで比較する。第1実施形態では、第1領域において吸気行程と圧縮行程との分割噴射を実行する。このため、第2燃料の吸気行程中の噴射時期の遅角化の度合いは第1領域と第2領域とでほぼ一定である(図5参照)。これに対し本実施形態では、第1領域では、第2燃料を吸気行程から圧縮行程にかけて噴射する。このため、第2領域のうち第1領域の近傍では、図8に示すように遅角化の度合いを強くすることが好ましい。
なお、第1実施形態では、第1領域でのみ第2燃料の分割噴射を行う。このため、エンジンの運転状態が第1領域と第2領域の境界近傍で変動する場合を考慮して、第2領域内にマージナル領域を設定し、第2燃料の噴射回数が頻繁に切り替わるハンチングの発生を防止した。これに対し第2実施形態では、第2領域から第1領域へかけて第2燃料の噴射時期を連続的に遅角化する。このため、エンジンの運転状態が第1領域と第2領域の境界近傍で変動したとしても上述のようなハンチングが発生することはない。このため、第2実施形態では、第2領域内にマージナル領域を設定する必要がない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限るものではない。
例えば、上記実施形態では、吸気側VTC及び排気側VTCによって吸気カム位相及び排気カム位相を変更することによって実効圧縮比とバルブオーバーラップ量を可変制御したが、実効圧縮比とバルブオーバーラップ量の両方を制御する手段は、これらに限るものではない。例えば、吸気バルブや排気バルブのリフト量と開弁期間の角度幅とを変化させるバルブリフト可変機構(VTEC(登録商標))を利用して実効圧縮比やバルブオーバーラップ量を可変制御してもよい。
また、上記第1実施形態では、第2領域にマージナル領域を定義することによってハンチングの発生を防止したが、ハンチングを防止するための手段はこれに限らない。例えば、第2領域から第1領域へ変化した後、所定時間が経過するまでは、エンジンの運転状態が第2領域へ変化しても第1領域に属すると判定し続けても同様の効果を奏する。
なお、上記実施形態では、負荷を示すパラメータとして、エンジン回転数や、スロットル開度の変化率等に基づいて推定した筒内吸気量を利用した場合について説明したが、本発明はこれに限らない。エンジンの負荷に概ね比例したパラメータであれば、どのようなものでもよい。
また、上記実施形態では、エタノールとガソリンの混合燃料の使用を想定したが、本発明はこれに限らない。ガソリンに混合するアルコール成分は、エタノールに限らずメタノールやブタノール等でもよい。
1…エンジン(内燃機関)
13…シリンダ(気筒)
15…吸気ポート
62…ポートインジェクタ(第1燃料噴射装置)
63…直噴インジェクタ(第2燃料噴射装置)
7…ECU(噴射制御装置)

Claims (6)

  1. アルコールとガソリンの混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の高い第1燃料を内燃機関の吸気ポート内に噴射する第1燃料噴射装置と、
    前記混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の低い第2燃料を内燃機関の気筒内に噴射する第2燃料噴射装置と、
    前記第1、第2燃料噴射装置からの燃料の噴射時期及び噴射量を制御する噴射制御装置と、を備えた内燃機関の制御装置であって、
    前記機関の運転状態は、低回転かつ高負荷の第1領域と、当該第1領域よりもやや高回転側又はやや低負荷側の第2領域と、前記第1及び第2領域を除いた第3領域と、に分けられ、
    前記噴射制御装置は、前記運転状態が前記第1領域内である場合には、第1燃料を排気行程中に噴射した後に第2燃料を吸気行程と圧縮行程とに分割噴射し、
    前記運転状態が前記第3領域内である場合には、第1燃料の噴射を停止するとともに第2燃料を吸気行程中に噴射することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記噴射制御装置は、前記機関の運転状態が前記第2領域内である場合には第2燃料は吸気行程にのみ噴射し、かつその噴射時期を前記機関の運転状態が前記低回転高負荷領域に近くなるほど遅らせることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記噴射制御装置は、前記運転状態が前記第1又は第2領域内である場合には、負荷が高くなるほど第1燃料の噴射開始時期を早くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. アルコールとガソリンの混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の高い第1燃料を内燃機関の吸気ポート内に噴射する第1燃料噴射装置と、
    前記混合燃料から分離された当該混合燃料よりオクタン価の低い第2燃料を内燃機関の気筒内に噴射する第2燃料噴射装置と、
    前記第1、第2燃料噴射装置からの燃料の噴射時期及び噴射量を制御する噴射制御装置と、を備えた内燃機関の制御装置であって、
    前記機関の運転状態は、低回転かつ高負荷の第1領域と、当該第1領域よりもやや高回転側又はやや低負荷側の第2領域と、前記第1及び第2領域を除いた第3領域と、に分けられ、
    前記噴射制御装置は、前記運転状態が前記第1又は第2領域内である場合には、第1燃料を排気行程中に噴射した後に第2燃料を噴射し、かつ、前記運転状態が低回転側又は高負荷側へ変化するほど前記第2燃料の噴射時期を遅らせ
    前記運転状態が前記第3領域内である場合には、第1燃料の噴射を停止するとともに第2燃料を吸気行程中に噴射することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 前記噴射制御装置は、前記機関の運転状態が前記第1領域内である場合には、前記第2燃料を吸気行程から圧縮行程にかけて噴射することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記噴射制御装置は、前記運転状態が前記第1又は第2領域内である場合には、負荷が高くなるほど第1燃料の噴射開始時期を早くすることを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関の制御装置。
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