JP2015025396A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射量を増量補正する時に、プラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】ECU(内燃機関の制御装置)500は、燃焼室1d内に燃料を直接噴射する筒内噴射用インジェクタ2aを備え、筒内噴射用インジェクタ2aによる圧縮行程後半での燃料噴射と、それ以前の燃料噴射とに分割して燃料噴射を実行可能なエンジン1に適用される。ECU500は、燃料噴射量を増量補正する時に、増量補正値Δkrichに応じて燃焼室1d内への噴霧状態を変更するように構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射用インジェクタを備える内燃機関の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の内燃機関の制御装置では、所定の運転領域の場合に、吸気行程に1回目の燃料噴射を行い、圧縮行程後半に2回目の燃料噴射を行うことにより、弱成層燃焼が行われるようになっている。
特開2008−57436号公報
しかしながら、上記した内燃機関の制御装置のように、吸気行程と圧縮行程後半とに分割して燃料噴射が行われる場合において、燃料噴射量の増量補正が行われると、プラグ周りの空燃比が過リッチとなり、燃焼が悪化する場合がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、燃料噴射量を増量補正する時に、プラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明による内燃機関の制御装置は、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内用燃料噴射弁を備え、筒内用燃料噴射弁による圧縮行程後半での燃料噴射と、それ以前の燃料噴射とに分割して燃料噴射を実行可能な内燃機関に適用される。内燃機関の制御装置は、筒内用燃料噴射弁による圧縮行程後半での燃料噴射とそれ以前の燃料噴射とに分割して燃料噴射を行う際に、燃焼室内に供給される燃料噴射量を内燃機関の負荷に基づいて定められる基準の燃料噴射量から増量補正する時に、その増量補正の大きさに応じて圧縮行程後半での燃焼室内への噴霧状態を変更するように構成されている。
このように、燃料噴射量を増量補正する時に、増量補正の大きさに応じて燃焼室内への噴霧状態を変更することにより、増量補正に起因するプラグ周りの空燃比の変化に対応することができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
上記内燃機関の制御装置において、増量補正量に応じて、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やすことにより、燃焼室内への噴霧状態を変更するように構成されていてもよい。
このように構成すれば、圧縮行程後半での増量分をそれ以前に振り分けることができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
上記それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やす内燃機関の制御装置において、内燃機関は、過給機と、吸気ポートに燃料を噴射する吸気ポート用燃料噴射弁とをさらに備えており、スカベンジが発生する場合には、吸気ポート用燃料噴射弁による燃料噴射の噴射割合を増やし、スカベンジが発生しない場合には、筒内用燃料噴射弁による吸気行程での燃料噴射の噴射割合を増やすように構成されていてもよい。
上記内燃機関の制御装置において、増量補正量に応じて、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていてもよい。
このように構成すれば、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やすことなく、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
上記燃料噴霧状態を変更する内燃機関の制御装置において、圧縮行程後半の燃料噴射時期を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていてもよい。
上記燃料噴霧状態を変更する内燃機関の制御装置において、点火時期を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていてもよい。
上記燃料噴霧状態を変更する内燃機関の制御装置において、筒内用燃料噴射弁から噴射される燃料の燃圧を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていてもよい。
上記内燃機関の制御装置において、増量補正量に応じて、燃焼室内への吸気の充填状態を制御することにより、燃焼室内への噴霧状態を変更するように構成されていてもよい。
このように構成すれば、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やすことなく、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
上記燃焼室内への吸気の充填状態を制御する内燃機関の制御装置において、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方の開閉を制御することにより、燃焼室内への吸気の充填状態を制御するように構成されていてもよい。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、燃料噴射量を増量補正する時に、プラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
本発明を適用するエンジンの一例を示した概略構成図である。 図1のエンジンの1気筒のみを示した概略構成図である。 図1のECUを示したブロック図である。 増量補正値Δkrichと、ポート噴射用インジェクタによる燃料噴射の噴射割合の指示値kpficmpとの関係の一例を示したグラフである。 増量補正値Δkrichと、筒内噴射用インジェクタによる吸気行程での燃料噴射の噴射割合の指示値ek1fcmpとの関係の一例を示したグラフである。 増量補正値Δkrichと、圧縮行程後半の燃料噴射時期の指示値ainjd2cmpとの関係の一例を示したグラフである。 増量補正値Δkrichと、点火時期の指示値esacmpとの関係の一例を示したグラフである。 増量補正値Δkrichと、燃圧の指示値eprcmpとの関係の一例を示したグラフである。 増量補正値Δkrichと、吸気バルブの開弁時期の指示値invvtcmpscaとの関係の一例を示したグラフである。 増量補正値Δkrichと、排気バルブの閉弁時期の指示値exvvtcmpscaとの関係の一例を示したグラフである。 増量補正値Δkrichと、吸気バルブの閉弁時期の指示値invvtcmpとの関係の一例を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明を適用する内燃機関(以下、エンジンともいう)について説明する。
−エンジン−
図1及び図2は本発明を適用するエンジンの概略構成を示した図である。なお、図2にはエンジンの1気筒の構成のみを示している。また、図2においてターボチャージャ及びEGR装置の図示は省略している。
この例のエンジン1は、図1に示すように、車両に搭載される4気筒ガソリンエンジンであり、4ストローク1サイクルエンジンである。そして、図2に示すように、各気筒を構成するシリンダブロック1a内には上下方向に往復動するピストン1cが設けられている。ピストン1cはコネクティングロッド16を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン1cの往復運動がコネクティングロッド16によってクランクシャフト15の回転へと変換される。
クランクシャフト15にはシグナルロータ17が取り付けられている。シグナルロータ17の外周面には複数の歯(突起)17aが等角度(この例では、例えば10°CA(クランク角度))ごとに設けられている。また、シグナルロータ17は、歯17aの2枚分が欠落した欠歯部17bを有している。
シグナルロータ17の側方近傍には、クランク角を検出するクランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)301が配置されている。クランクポジションセンサ301は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ17の歯17aに対応するパルス状の信号(電圧パルス)を発生する。このクランクポジションセンサ301の出力信号からエンジン回転数NEを算出することができる。
エンジン1のシリンダブロック1aにはエンジン冷却水の水温を検出する水温センサ303が配置されている。また、シリンダブロック1aの上端にはシリンダヘッド1bが設けられており、このシリンダヘッド1bとピストン1cとの間に燃焼室1dが形成されている。エンジン1の燃焼室1dには点火プラグ3が配置されている。点火プラグ3の点火タイミングはイグナイタ4によって調整される。イグナイタ4はECU(Electronic Control Unit)500によって制御される。
エンジン1のシリンダブロック1aの下部には、潤滑油(エンジンオイル)を貯留するオイルパン18が設けられている。オイルパン18に貯留された潤滑油は、エンジン1の運転時に、異物を除去するオイルストレーナを介してオイルポンプ(図示せず)によって汲み上げられて、ピストン1c、クランクシャフト15、コネクティングロッド16などエンジン各部に供給され、その各部の潤滑・冷却等に使用される。そして、このようにして供給された潤滑油は、エンジン各部の潤滑・冷却等のために使用された後、オイルパン18に戻され、再びオイルポンプによって汲み上げられるまでオイルパン18内に貯留される。
エンジン1の燃焼室1dには吸気通路11と排気通路12とが接続されている。吸気通路11の一部は吸気ポート11a及び吸気マニホールド11bによって形成されている。また、排気通路12の一部は排気ポート12a及び排気マニホールド12bによって形成されている。
吸気通路11には、図1に示すように、吸入空気(新気)を濾過するエアクリーナ7、エアフロメータ304、後述するターボチャージャ100のコンプレッサインペラ102、ターボチャージャ100での過給によって昇温した吸入空気を強制冷却するためのインタークーラ8、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ5などが配置されている。また、吸気通路11の吸気マニホールド11bには、吸気温センサ307及びインマニ圧センサ(過給圧センサ)308が配置されている。
エアフロメータ304は、吸入空気量(新気空気量)を検出する。吸気温センサ307は、インタークーラ8にて冷却された後であって、エンジン1の燃焼室1dに吸入される前の空気の温度(吸気温)を検出する。インマニ圧センサ308は、吸気マニホールド11b内の圧力つまり過給圧(吸気圧)を検出する。
スロットルバルブ5のスロットル開度はECU500によって駆動制御される。具体的には、クランクポジションセンサ301(図2参照)の出力信号から算出されるエンジン回転数NE、及び、ドライバのアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)等のエンジン1の運転状態に応じた最適な吸入空気量(目標吸気量)が得られるようにスロットルバルブ5のスロットル開度を制御している。より詳細には、スロットル開度センサ305を用いてスロットルバルブ5の実際のスロットル開度を検出し、その実スロットル開度が、上記目標吸気量が得られるスロットル開度(目標スロットル開度)に一致するようにスロットルバルブ5のスロットルモータ6をフィードバック制御している。
図2に示すように、吸気通路11と燃焼室1dとの間に吸気バルブ13が設けられており、この吸気バルブ13を開閉駆動することにより、吸気通路11と燃焼室1dとが連通または遮断される。また、排気通路12と燃焼室1dとの間に排気バルブ14が設けられており、この排気バルブ14を開閉駆動することにより、排気通路12と燃焼室1dとが連通または遮断される。これら吸気バルブ13及び排気バルブ14の開閉駆動は、クランクシャフト15の回転がタイミングチェーン等を介して伝達される吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22の各回転によって行われる。なお、吸気バルブ13の動弁系には吸気側可変バルブタイミング機構21a(図3参照)が設けられるとともに、排気バルブ14の動弁系には排気側可変バルブタイミング機構22a(図3参照)が設けられており、吸気バルブ13及び排気バルブ14のバルブ開閉タイミングがクランク角に対して可変となっている。
吸気カムシャフト21の近傍には、特定の気筒(例えば第1気筒#1)のピストン1cが圧縮上死点(TDC)に達したときにパルス状の信号を発生するカムポジションセンサ302が設けられている。カムポジションセンサ302は、例えば電磁ピックアップであって、吸気カムシャフト21に一体的に設けられたロータ外周面の1個の歯(図示せず)に対向するように配置されており、その吸気カムシャフト21が回転する際にパルス状の信号(電圧パルス)を出力する。なお、吸気カムシャフト21(及び排気カムシャフト22)は、クランクシャフト15の1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフト15が2回転(720°回転)するごとにカムポジションセンサ302が1つのパルス状の信号を発生する。
一方、排気通路12には、図1に示すように、ターボチャージャ100のタービンホイール101の下流側(排気流れの下流側)に三元触媒9が配置されている。三元触媒9においては、燃焼室1dから排気通路12に排気された排気ガス中のCO、HCの酸化及びNOxの還元が行われ、それらを無害なCO2、H2O、N2とすることで排気ガスの浄化が図られている。
三元触媒9の上流側(排気流れの上流側)の排気通路12に空燃比(A/F)センサ309が配置されている。空燃比センサ309は、空燃比に対してリニアな特性を示すセンサである。また、三元触媒9の下流側の排気通路12にはO2センサ310が配置されている。O2センサ310は、排気ガス中の酸素濃度に応じて起電力を発生するものであって、理論空燃比に相当する電圧(比較電圧)よりも出力が高いときはリッチと判定し、逆に比較電圧よりも出力が低いときはリーンと判定する。
<燃料噴射系>
次に、エンジン1の燃料噴射系について説明する。
エンジン1の各気筒には、それぞれ、各燃焼室1d内に燃料を直接噴射することが可能な筒内噴射用インジェクタ(筒内用燃料噴射弁)2aが配置されている。これら筒内噴射用インジェクタ2aは、共通の高圧燃料用デリバリパイプ20aに接続されている。
また、エンジン1の吸気通路11には、各吸気ポート11a内に燃料を噴射可能なポート噴射用インジェクタ(吸気ポート用燃料噴射弁)2bが配置されている。ポート噴射用インジェクタ2bは各気筒毎に設けられている。これらポート噴射用インジェクタ2bは共通の低圧燃料用デリバリパイプ20bに接続されている。
高圧燃料用デリバリパイプ20a、及び、低圧燃料用デリバリパイプ20bへの燃料供給は、図2に示すように、低圧ポンプとしてのフィードポンプ401及び高圧ポンプ402によって行われる。フィードポンプ401は、燃料タンク400内の燃料(ガソリン等)を汲み上げて、低圧燃料用デリバリパイプ20b及び高圧ポンプ402に供給する。高圧ポンプ402は、フィードポンプ401からの低圧燃料を加圧して高圧燃料用デリバリパイプ20aに供給する。また、高圧ポンプ402は、筒内噴射用インジェクタ2aに供給される燃料の圧力(燃圧)を調整することが可能である。
筒内噴射用インジェクタ2aは、所定電圧が印加されたときに開弁して燃焼室1d内に燃料を直接噴射する電磁駆動式の開閉弁である。筒内噴射用インジェクタ2aの開閉(噴射時間・噴射タイミング)は、ECU500によってデューティ制御される。
ポート噴射用インジェクタ2bも、同様に、所定電圧が印加されたときに開弁して吸気ポート11a内に燃料を噴射する電磁駆動式の開閉弁である。ポート噴射用インジェクタ2bについても、ECU500によって開閉(噴射時間・噴射タイミング)がデューティ制御される。
そして、以上の筒内噴射用インジェクタ2a及びポート噴射用インジェクタ2bのいずれか一方または両方から燃料が供給され、点火プラグ3にて点火されて燃焼・爆発する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン1cが往復動され、クランクシャフト15が回転されてエンジン1の駆動力(出力トルク)が得られる。燃焼室1d内で燃焼した燃焼ガスは、排気バルブ14の開弁にともない排気通路12に排出される。
<ターボチャージャ>
この例のエンジン1には、図1に示すように、排気圧を利用して吸入空気を過給するターボチャージャ(過給機)100が装備されている。
ターボチャージャ100は、排気通路12に配置されたタービンホイール101、吸気通路11に配置されたコンプレッサインペラ102、及び、これらタービンホイール101とコンプレッサインペラ102とを回転一体に連結する連結シャフト103などを備えており、排気通路12に配置のタービンホイール101が排気のエネルギによって回転し、これに伴って吸気通路11に配置のコンプレッサインペラ102が回転する。そして、コンプレッサインペラ102の回転により吸入空気が過給され、エンジン1の各気筒の燃焼室1dに過給空気が強制的に送り込まれる。
タービンホイール101はタービンハウジング110内に収容されており、コンプレッサインペラ102はコンプレッサハウジング120内に収容されている。これらタービンハウジング110とコンプレッサハウジング120とはセンターハウジング130の両側に取り付けられている。そして、上記コンプレッサインペラ102及びコンプレッサハウジング120などによってコンプレッサ100Bが構成されており、また、上記タービンホイール101及びタービンハウジング110などによってタービン100Aが構成されている。
また、この例のターボチャージャ100においては、タービンホイール101の上流側と下流側とを連通する排気バイパス通路104、及び、その排気バイパス通路104を開閉するウェイストゲートバルブ(WGV)105が設けられており、そのウェイストゲートバルブ105の開度を調整し、タービンホイール101をバイパスする排気ガス量を調整することにより過給圧を制御することができる。ウェイストゲートバルブ105の開度はECU500によって調整される。
なお、ターボチャージャ100としては、タービン100A側に可変ノズルベーン機構が設けられた可変ノズル式ターボチャージャ(VNT)を用いてもよい。
<EGR装置>
また、エンジン1にはEGR装置(Exhaust Gas Recirculation装置)200が装備されている。EGR装置200は、吸入空気に排気ガスの一部を導入することで、燃焼室1d内の燃焼温度を低下させてNOxの発生量を低減させる装置である。
EGR装置200は、ターボチャージャ100のタービンホイール101よりも上流側(排気ガス流れの上流側)の排気通路12(排気マニホールド12b)と、インタークーラ8(ターボチャージャ100のコンプレッサインペラ102)の下流側(吸入空気流れの下流側)の吸気通路11(吸気マニホールド11b)とを連通するEGR通路(排気還流通路)201、このEGR通路201に設けられたEGRクーラ202、及び、EGRバルブ203などによって構成されている。
このような構成のEGR装置200において、EGRバルブ203の開度を調整することにより、EGR率[EGR量/(EGR量+吸入空気量(新気空気量))(%)]を変更することができ、排気通路12から吸気通路11に導入されるEGR量(排気還流量)を調整することができる。
なお、EGR装置200には、EGRクーラ202をバイパスするEGRバイパス通路及びEGRバイパス切替バルブを設けておいてもよい。
−ECU−
ECU500は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、及び、バックアップRAM504などを備えている。
ROM502は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU501は、ROM502に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAM503は、CPU501での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM504は、例えばエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
以上のCPU501、ROM502、RAM503及びバックアップRAM504は、バス507を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース505及び出力インターフェース506と接続されている。
入力インターフェース505には、クランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)301、カムポジションセンサ302、水温センサ303、エアフロメータ304、スロットル開度センサ305、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号を出力するアクセル開度センサ306、吸気温センサ307、インマニ圧センサ(過給圧センサ)308、空燃比センサ309、O2センサ310、筒内噴射用インジェクタ2aに供給する高圧燃料の圧力(燃圧)を検出する高圧燃料用燃圧センサ311、及び、ポート噴射用インジェクタ2bに供給する低圧燃料の圧力(燃圧)を検出する低圧燃料用燃圧センサ312などの各種センサ類が接続されている。
出力インターフェース506には、筒内噴射用インジェクタ2a、ポート噴射用インジェクタ2b、点火プラグ3のイグナイタ4、スロットルバルブ5のスロットルモータ6、フィードポンプ401、高圧ポンプ402、吸気側可変バルブタイミング機構21a、及び、排気側可変バルブタイミング機構22aなどが接続されている。なお、出力インターフェース506には、ターボチャージャ100のウェイストゲートバルブ105(図1参照)及びEGR装置200のEGRバルブ203(図1参照)なども接続されている。
そして、ECU500は、上記した各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射制御、点火プラグ3の点火時期制御、及び、スロットルバルブ5のスロットルモータ6の駆動制御(吸入空気量制御)などを含むエンジン1の各種制御を実行する。なお、以上のECU500により実行されるプログラムによって本発明の内燃機関(エンジン)の制御装置が実現される。
例えば、ECU500は、運転状態などに応じて、マップなどから1サイクル分の燃料噴射量を算出し、ポート噴射用インジェクタ2b及び筒内噴射用インジェクタ2aの一方または両方から1サイクル分の燃料を1回または複数回に分けて噴射させる。また、ECU500は、三元触媒9(図1参照)が過熱するのを防止するために、燃料噴射量を増量するOT増量を実行する。OT増量は、燃料の気化熱により排気の温度を低下させて三元触媒9の冷却を図る技術であり、例えば推定触媒温度などに応じて実行される。また、OT増量では、最終的な増量値krichが、適合時のベース増量値αと、そのベース増量値αに対する増量補正値Δkrichとに基づいて以下の式(1)により算出される。
増量値krich=ベース増量値α+増量補正値Δkrich ・・・(1)
なお、ベース増量値αは、例えばエンジン回転数及び吸入空気量などに基づいて算出され、増量補正値Δkrichは、例えば燃費マックスまたはトルクマックスとなるように運転状態などに応じて設定される。また、増量補正値Δkrichは、本発明の「増量補正量」の一例である。
ここで、本実施形態によるECU500では、所定の運転状態(例えば、エンジン回転数が低く、かつ、エンジン負荷が高い状態)の場合に、筒内噴射用インジェクタ2aによる圧縮行程後半での燃料噴射と、それ以前の燃料噴射とに分割して1サイクル分の燃料噴射を実行することにより、弱成層燃焼を行うようになっている。この弱成層燃焼を行う運転モードを直噴圧縮行程噴射モードという。なお、それ以前の燃料噴射には、ポート噴射用インジェクタ2bによる燃料噴射と、筒内噴射用インジェクタ2aによる吸気行程での燃料噴射とが含まれる。弱成層燃焼では、それ以前の燃料噴射により、燃焼室1d内の全体に均質な希薄混合気が形成され、圧縮行程後半での燃料噴射により、プラグ周りに可燃混合気層が形成される。そして、点火プラグ3により可燃混合気層に点火され、点火後に生じる火炎を着火源として燃焼室1d内の全体の希薄混合気の燃焼が行われる。
さらに、ECU500は、直噴圧縮行程噴射モードのときに、燃料噴射量の増量補正が行われた場合に、その増量補正の大きさに応じて燃焼室1d内への噴霧状態を変更するように構成されている。具体的には、ECU500は、直噴圧縮行程噴射モード時に、以下の式(2)が成立する場合(OT増量時にベース増量値αに対して増量補正が行われる場合)に、増量補正値Δkrichに応じて燃焼室1d内への噴霧状態を変更するようになっている。
増量値krich>ベース増量値α ・・・(2)
次に、燃焼室1d内への噴霧状態の変更について説明する。本実施形態では、燃焼室1d内への噴霧状態を変更する手段として、以下の手段1〜8を挙げることができる。
[手段1]
手段1では、増量補正値Δkrichに応じてポート噴射用インジェクタ2bによる燃料噴射の噴射割合を増やすことにより、燃焼室1d内への噴霧状態を変更する。なお、この手段1における噴射割合は、例えば総噴射量に対するポート噴射用インジェクタ2bからの燃料噴射量の割合である。
具体的には、ポート噴射用インジェクタ2bによる燃料噴射の噴射割合の指示値kpficmpは、例えば以下の式(3)により算出される。
kpficmp=kpfi+Kkpfi×Δkrich ・・・(3)
なお、式(3)において、kpfiは噴射割合のベースの指示値であり、Kkpfiは補正係数である。この式(3)をグラフで示すと、図4のようになる。
図4に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、噴射割合の指示値kpficmpを増やすことにより、圧縮行程後半での増量分をそれ以前に振り分けることができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、噴射割合の指示値kpficmpがベースの指示値kpfiで一定であったが、この手段1では、増量補正値Δkrichに応じて噴射割合の指示値kpficmpを増やすことにより、従来に比べて圧縮行程後半での燃料噴射量を減少させることができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。なお、この手段1は、スカベンジ(掃気)が発生する場合に行うことが好ましい。これは、スカベンジの発生時には、ポート噴射用インジェクタ2bから噴射された燃料を吹き抜けさせることができるので、過リッチの抑制を効果的に行うことができるためである。なお、スカベンジは、ターボチャージャ100により吸気側の圧力が高くなった状態におけるバルブオーバーラップ期間に発生する。
[手段2]
手段2では、増量補正値Δkrichに応じて筒内噴射用インジェクタ2aによる吸気行程での燃料噴射の噴射割合を増やすことにより、燃焼室1d内への噴霧状態を変更する。なお、この手段2における噴射割合は、例えば筒内噴射用インジェクタ2aからの燃料噴射量に対する吸気行程での燃料噴射量の割合である。
具体的には、吸気行程での燃料噴射の噴射割合の指示値ek1fcmpは、例えば以下の式(4)により算出される。
ek1fcmp=ek1f+Kek1f×Δkrich ・・・(4)
なお、式(4)において、ek1fは噴射割合のベースの指示値であり、Kek1fは補正係数である。この式(4)をグラフで示すと、図5のようになる。
図5に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、噴射割合の指示値ek1fcmpを増やすことにより、圧縮行程後半での増量分をそれ以前に振り分けることができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、噴射割合の指示値ek1fcmpがベースの指示値ek1fで一定であったが、この手段2では、増量補正値Δkrichに応じて噴射割合の指示値ek1fcmpを増やすことにより、従来に比べて圧縮行程後半での燃料噴射量を減少させることができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。なお、この手段2は、スカベンジが発生しない場合に行うことが好ましい。これは、スカベンジが発生しない場合には、吹き抜けが発生しないため、筒内噴射用インジェクタ2aによる燃料噴射の噴射割合を増やすことにより、ポート噴射用インジェクタ2bによる燃料噴射の噴射割合を増やす場合に比べて、冷却効果を得ることができるので、耐ノック性の向上を図ることができるためである。
[手段3]
手段3では、増量補正値Δkrichに応じて筒内噴射用インジェクタ2aからの圧縮行程後半の燃料噴射時期を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更する。具体的には、圧縮行程後半の燃料噴射時期の指示値ainjd2cmpは、例えば以下の式(5)により算出される。
ainjd2cmp=ainjd2+Kainjd2×Δkrich ・・・(5)
なお、式(5)において、ainjd2は燃料噴射時期のベースの指示値であり、Kainjd2は補正係数である。この式(5)をグラフで示すと、図6のようになる。
図6に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、圧縮行程後半の燃料噴射時期の指示値ainjd2cmpを進角側に制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更(好適化)することができるので、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やさない場合であっても、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、燃料噴射時期の指示値ainjd2cmpがベースの指示値ainjd2で一定であったが、この手段3では、燃料噴射時期の指示値ainjd2cmpを増量補正値Δkrichに応じて進角することにより、点火時におけるプラグ周りが局所的に過リッチになるのを回避して、点火時にプラグ周りに好適な可燃混合気層(例えば、出力空燃比の混合気層)を形成するようにしている。
[手段4]
手段4では、増量補正値Δkrichに応じて点火プラグ3の点火時期を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更する。具体的には、点火時期の指示値esacmpは、例えば以下の式(6)により算出される。
esacmp=esa+Kesa×Δkrich ・・・(6)
なお、式(6)において、esaは点火時期のベースの指示値であり、Kesaは補正係数である。この式(6)をグラフで示すと、図7のようになる。
図7に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、点火時期の指示値esacmpを進角側に制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更(好適化)することができるので、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やさない場合であっても、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、点火時期の指示値esacmpがベースの指示値esaで一定であったが、この手段4では、点火時期の指示値esacmpを増量補正値Δkrichに応じて進角することにより、点火時におけるプラグ周りが局所的に過リッチになるのを回避して、点火時にプラグ周りに好適な可燃混合気層(例えば、出力空燃比の混合気層)を形成するようにしている。
[手段5]
手段5では、増量補正値Δkrichに応じて高圧燃料用デリバリパイプ20aの燃圧を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更する。具体的には、燃圧の指示値eprcmpは、例えば以下の式(7)により算出される。
eprcmp=epr+Kepr×Δkrich ・・・(7)
なお、式(7)において、eprは燃圧のベースの指示値であり、Keprは補正係数である。この式(7)をグラフで示すと、図8のようになる。
図8に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、燃圧の指示値eprcmpを高圧側に制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更(好適化)することができるので、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やさない場合であっても、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、燃圧の指示値eprcmpがベースの指示値eprで一定であったが、この手段5では、燃圧の指示値eprcmpを増量補正値Δkrichに応じて高圧にすることにより、筒内噴射用インジェクタ2aから圧縮行程後半に噴射された燃料を高分散化させることができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
[手段6]
手段6では、バルブオーバーラップが発生する場合に、増量補正値Δkrichに応じて吸気バルブ13の開弁時期IVOを制御することにより、燃焼室1d内への吸気の充填状態を制御することによって、燃焼室1d内への噴霧状態を変更する。具体的には、開弁時期IVOの指示値invvtcmpscaは、例えば以下の式(8)により算出される。
invvtcmpsca=invvt+Kinsca×Δkrich ・・・(8)
なお、式(8)において、invvtは開弁時期IVOのベースの指示値であり、Kinscaは補正係数である。この式(8)をグラフで示すと、図9のようになる。
図9に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、開弁時期IVOの指示値invvtcmpscaを遅角側に制御することにより、バルブオーバーラップ期間を小さくすることができるので、吹き抜けを抑制することができる。これにより、燃焼室1d内に充填される吸気量を増やすことができるので、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やさない場合であっても、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、開弁時期IVOの指示値invvtcmpscaがベースの指示値invvtで一定であったが、この手段6では、開弁時期IVOの指示値invvtcmpscaを増量補正値Δkrichに応じて遅角することにより、従来に比べて燃焼室1d内に充填される吸気量を増やすことができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
[手段7]
手段7では、バルブオーバーラップが発生する場合に、増量補正値Δkrichに応じて排気バルブ14の閉弁時期EVCを制御することにより、燃焼室1d内への吸気の充填状態を制御することによって、燃焼室1d内への噴霧状態を変更する。具体的には、閉弁時期EVCの指示値exvvtcmpscaは、例えば以下の式(9)により算出される。
exvvtcmpsca=exvvt+Kexsca×Δkrich ・・・(9)
なお、式(9)において、exvvtは閉弁時期EVCのベースの指示値であり、Kexscaは補正係数である。この式(9)をグラフで示すと、図10のようになる。
図10に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、閉弁時期EVCの指示値exvvtcmpscaを進角側に制御することにより、バルブオーバーラップ期間を小さくすることができるので、吹き抜けを抑制することができる。これにより、燃焼室1d内に充填される吸気量を増やすことができるので、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やさない場合であっても、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、閉弁時期EVCの指示値exvvtcmpscaがベースの指示値exvvtで一定であったが、この手段7では、閉弁時期EVCの指示値exvvtcmpscaを増量補正値Δkrichに応じて進角することにより、従来に比べて燃焼室1d内に充填される吸気量を増やすことができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
[手段8]
手段8では、増量補正値Δkrichに応じて吸気バルブ13の閉弁時期IVCを制御することにより、燃焼室1d内への吸気の充填状態を制御することによって、燃焼室1d内への噴霧状態を変更する。具体的には、閉弁時期IVCの指示値invvtcmpは、例えば以下の式(10)により算出される。
invvtcmp=invvt+Kin×Δkrich ・・・(10)
なお、式(10)において、invvtは閉弁時期IVCのベースの指示値であり、Kinは補正係数である。この式(10)をグラフで示すと、図11のようになる。
図11に示すように、増量補正値Δkrichに応じて、閉弁時期IVCの指示値invvtcmpを進角側に制御することにより、ピストン1cが下死点を通過した後における吸気バルブ13の閉弁時期IVCを早くすることができる。これにより、燃焼室1d内に充填される吸気量を増やし、実圧縮比を高めることができるので、それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やさない場合であっても、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。すなわち、従来では、増量補正値Δkrichにかかわらず、閉弁時期IVCの指示値invvtcmpがベースの指示値invvtで一定であったが、この手段8では、閉弁時期IVCの指示値invvtcmpを増量補正値Δkrichに応じて進角することにより、従来に比べて実圧縮比を高くすることができるので、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができる。
以上説明してきた手段1〜8は、直噴圧縮行程噴射モード時に、上記の式(2)が成立する場合に、運転状態などに応じて、いずれか1つを実行するようにしてもよいし、選択的に複数のものを同時(1サイクル中)に実行するようにしてもよい。例えば、直噴圧縮行程噴射モード時に、上記の式(2)が成立する場合において、スカベンジが発生する場合に手段1及び3〜7を同時に実行し、スカベンジが発生しない場合に手段2〜5及び8を同時に実行するようにしてもよい。なお、手段1、2または5を実行する場合には、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態が変化するため、手段3及び4を同時に実行することが好ましい。
そして、本実施形態では、直噴圧縮行程噴射モード時に、上記の式(2)が成立する場合に、上記した手段1〜8のうちの少なくともいずれか1つを実行することにより、点火時にプラグ周りの空燃比が過リッチになるのを抑制することができるので、弱成層燃焼が悪化するのを抑制することができる。これにより、燃費、排気エミッション及びドライバビリティの改善を図ることができる。
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、本実施形態では、筒内噴射用インジェクタ2a及びポート噴射用インジェクタ2bを備えるエンジン1を制御するECU500に本発明を適用する例を示したが、これに限らず、ポート噴射用インジェクタが設けられておらず、インジェクタとして筒内噴射用インジェクタのみを備えるエンジンを制御するECUに本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、ターボチャージャ100が設けられる例を示したが、これに限らず、ターボチャージャが設けられていなくてもよい。また、本実施形態では、吸気側可変バルブタイミング機構21a及び排気側可変バルブタイミング機構22aが設けられる例を示したが、これに限らず、吸気側可変バルブタイミング機構及び排気側可変バルブタイミング機構の一方または両方が設けられていなくてもよい。
また、本実施形態の手段1〜8では、各指示値が増量補正値に対して直線的に変化する例を示したが、これに限らず、各指示値が増量補正値に対して曲線的に変化するようにしてもよい。
また、本実施形態において、手段1〜8のうち選択的に複数のものを同時に実行する場合に、その実行する組合せなどに応じて、各指示値を算出する際の補正係数を適宜調整するようにしてもよい。
また、本実施形態において、手段1〜8の全てを同時に実行するようにしてもよい。なお、手段6と手段8とでは、吸気側可変バルブタイミング機構21aの作動方向が逆であるが、吸気バルブ13の動弁系に可変バルブリフト機構(図示省略)が設けられていれば、手段6と手段8とを同時に実行し得る。
また、本実施形態では、増量補正値Δkrichに応じて燃焼室1d内への噴霧状態を変更する例を示したが、これに限らず、増量値krichに応じて燃焼室1d内への噴霧状態を変更するようにしてもよい。
また、本実施形態において、吸気行程における噴射回数は、1回であってもよいし、複数回であってもよい。
本発明は、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内用燃料噴射弁を備える内燃機関の制御装置に利用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
1d 燃焼室
2a 筒内噴射用インジェクタ(筒内用燃料噴射弁)
2b ポート噴射用インジェクタ(吸気ポート用燃料噴射弁)
11a 吸気ポート
13 吸気バルブ
14 排気バルブ
100 ターボチャージャ(過給機)
500 ECU(内燃機関の制御装置)

Claims (9)

  1. 燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内用燃料噴射弁を備え、前記筒内用燃料噴射弁による圧縮行程後半での燃料噴射と、それ以前の燃料噴射とに分割して燃料噴射を実行可能な内燃機関の制御装置であって、
    前記筒内用燃料噴射弁による圧縮行程後半での燃料噴射とそれ以前の燃料噴射とに分割して燃料噴射を行う際に、前記燃焼室内に供給される燃料噴射量を内燃機関の負荷に基づいて定められる基準の燃料噴射量から増量補正する時に、その増量補正の大きさに応じて圧縮行程後半での前記燃焼室内への噴霧状態を変更するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    増量補正量に応じて、前記それ以前の燃料噴射の噴射割合を増やすことにより、前記燃焼室内への噴霧状態を変更するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    内燃機関は、過給機と、吸気ポートに燃料を噴射する吸気ポート用燃料噴射弁とをさらに備えており、
    スカベンジが発生する場合には、前記吸気ポート用燃料噴射弁による燃料噴射の噴射割合を増やし、
    スカベンジが発生しない場合には、前記筒内用燃料噴射弁による吸気行程での燃料噴射の噴射割合を増やすように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
    増量補正量に応じて、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、
    圧縮行程後半の燃料噴射時期を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項4または5に記載の内燃機関の制御装置において、
    点火時期を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
    前記筒内用燃料噴射弁から噴射される燃料の燃圧を制御することにより、点火時におけるプラグ周りの燃料噴霧状態を変更するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
    増量補正量に応じて、前記燃焼室内への吸気の充填状態を制御することにより、前記燃焼室内への噴霧状態を変更するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項8に記載の内燃機関の制御装置において、
    吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方の開閉を制御することにより、前記燃焼室内への吸気の充填状態を制御するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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