JP2015004343A - 筒内噴射エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 点火プラグ近傍以外の筒内領域は均質混合気にし、かつ点火プラグ近傍のみ局所的にリッチ化することができ、燃焼安定性をより向上させることが可能な筒内噴射エンジンの制御装置を提供する。【解決手段】 筒内噴射エンジンの制御装置を構成するECU50は、筒内噴射エンジン10の運転状態に基づいて、筒内に形成されるタンブル流のタンブル比を求めるタンブル比取得部51と、タンブル比に基づいて、インジェクタ12による燃料噴射の燃料噴射時間、及び燃料噴射タイミングを設定する噴射時間・時期設定部52とを備える。噴射時間・時期設定部52は、タンブル流が筒内を一回転する間継続して燃料が噴射されるように、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間を設定するとともに、タンブル比と点火プラグ17の点火時期とに基づいて、第2回目の燃料噴射の燃料噴射タイミングを設定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、筒内噴射エンジンの制御装置に関する。
近年、エンジンのシリンダ内に燃料を直接噴射することにより、例えば、充填効率や耐ノック性の向上を図ることができる筒内噴射エンジンが広く実用化されている。ここで、特許文献1には、吸気行程の中期から後期の期間に第1回目の燃料噴射を行い、圧縮行程の前期から中期の期間に第2回目の燃料噴射を行うことにより、低回転高負荷領域において燃焼変動を抑制する内燃機関(筒内噴射エンジン)の燃料噴射制御装置が開示されている。
この内燃機関の燃料噴射制御装置では、筒内のタンブル流を壊さない均質性の高い領域である吸気行程の中期から後期の期間に第1回目の燃料噴射が行われ、続いて、シリンダ容積が大きく、空気と燃料の混合体積が大きく均質性が高い領域である圧縮行程の前期から中期の期間に第2回目の燃料噴射が行われる。そのため、この内燃機関の燃料噴射制御装置によれば、均質燃焼を行うことができ、燃焼変動が抑制される。
また、特許文献2には、点火プラグと、気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁とを備え、圧縮行程燃料噴射による成層燃焼と、吸気行程燃料噴射による均質燃焼とを切り換えて実施する筒内噴射式内燃機関であって、成層燃焼時には、吸気行程で気筒内に形成されるタンブル流を均質燃焼時と比較して弱くするとともに、圧縮行程後半に燃料を噴射することにより、点火時点において、着火性の良好な可燃混合気を点火プラグ近傍だけに形成する筒内噴射式内燃機関が開示されている。
この技術(筒内噴射式内燃機関)では、成層燃焼時に吸気弁のリフト量が低減される。そのため、吸入空気量が低減されることにより、気筒内に形成されるタンブル流が弱められる。弱いタンブル流は少なくとも圧縮行程前半には消滅し、圧縮行程後半には気筒内の乱れが発生しないために、点火プラグ近傍に形成された可燃混合気が点火以前に分散させられることが防止され、良好な成層燃焼を実現することができる。
特開2011−17285号公報 特開2000−337180号公報
ところで、ストイキ燃焼においても、燃焼を安定させるには、筒内の混合気分布を、点火プラグ近傍以外の筒内領域は弱リーンの均質混合気にし、かつ点火プラグ近傍のみ局所的にリッチ化すること(筒内混合気分布を所謂弱成層化すること)が好ましい。
上述したように、特許文献1の技術(内燃機関の燃料噴射制御装置)では、均質性が高い領域を狙って分割噴射することにより、混合気を均質化することが可能である。しかしながら、この技術では、点火プラグ近傍を局所的にリッチ化することは考慮されていないため、燃焼安定性において劣るおそれがある。一方、特許文献2の技術(筒内噴射式内燃機関)では、成層燃焼時にタンブルを弱めることにより、点火プラグ近傍に濃い混合気を形成することはできるが、タンブル流を弱めると、タンブル流による燃料の十分な攪拌が行われず、点火プラグ近傍以外の均質化が不十分となるおそれがある。すなわち、分散傾向が強くても成層度が強すぎても燃焼安定性の低下を招くおそれがあるが、上述した技術では、適度な成層度と拡散の両立を十分に図ることができなかった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、点火プラグ近傍以外の筒内領域は均質混合気にし、かつ点火プラグ近傍のみ局所的にリッチ化することができ、燃焼安定性をより向上させることが可能な筒内噴射エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエンジンの制御装置は、シリンダ内に燃料を直接噴射するインジェクタ、及び、インジェクタにより噴射された燃料と吸入空気との混合気に点火する点火プラグを備える筒内噴射エンジンの制御装置であって、筒内噴射エンジンの運転状態に基づいて、筒内に形成されるタンブル流のタンブル比を求める取得手段と、インジェクタによる燃料噴射の燃料噴射時間、及び燃料噴射時期を設定する設定手段とを備え、該設定手段は、取得手段により求められたタンブル比に基づいて、一サイクル中の燃料噴射を複数回に分けて行う分割噴射における、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間、及び、第2回目の燃料噴射の燃料噴射時期を設定することを特徴とする。
本発明に係るエンジンの制御装置によれば、タンブル比に基づいて第1回目の燃料噴射時間が設定される。そのため、噴射された燃料がタンブル流に乗って流動して筒内の燃料(混合気)分布が均質になる間燃料を噴射することにより、筒内全体を均質な状態にできる。さらに、本発明に係るエンジンの制御装置によれば、タンブル比に基づいて第2回目の燃料噴射時期が設定される。そのため、第2回目に噴射された燃料が、タンブル流に乗って流動し、点火プラグによる点火が行われるときに、該点火プラグ近傍に到達するようにできる。その結果、点火プラグ近傍以外の筒内領域は均質混合気にし、かつ点火プラグ近傍のみ局所的にリッチ化することができ、燃焼安定性をより向上させることが可能となる。
本発明に係るエンジンの制御装置では、設定手段が、タンブル流が筒内を一回転する間継続して燃料を噴射するように、第1回目の燃料噴射時間を設定することが好ましい。
この場合、まず、第1回目の燃料噴射において、タンブル流が筒内を一周する間連続して燃料が噴射される。よって、筒内全体に均質な混合気分布を作り出すことが可能となる。
その上で、本発明に係るエンジンの制御装置では、設定手段が、タンブル比と点火プラグの点火時期とに基づいて、第2回目の燃料噴射の燃料噴射時期を設定することが好ましい。
このようにすれば、第2回目の燃料噴射により、点火プラグによる点火が行われるときに、該点火プラグ近傍を局所的にリッチ化することが可能となる。
本発明に係るエンジンの制御装置では、設定手段が、第1回目の燃料噴射を吸気行程において行うように設定し、第2回目の燃料噴射を圧縮行程において行うように設定することが好ましい。
このようにすれば、第1回目に噴射された燃料の均質化、及び、第2回目に噴射された燃料による点火プラグ近傍の局所リッチ化を促進することが可能となる。
本発明に係るエンジンの制御装置では、取得手段が、筒内噴射エンジンの回転数と負荷とに基づいてタンブル比を求めることが好ましい。このようにすれば、タンブル比を正確に求めることができる。
本発明に係るエンジンの制御装置では、筒内噴射エンジンが所定の運転領域内において運転されている場合に、設定手段が、タンブル比に基づいて、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間、及び、第2回目の燃料噴射の燃料噴射時期を設定することが好ましい。
このようにすれば、特に、燃焼が悪化しやすい運転領域(換言すると、燃焼を安定させたい運転領域)、例えば、ファーストアイドル時や、EGR限界領域、ミラーサイクル限界領域などにおいて、燃焼をより安定させることが可能となる。
本発明に係るエンジンの制御装置は、第1回目の燃料噴射により噴射される燃料噴射量と、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間とに基づいて、単位時間当たりの燃料噴射量を可変する可変手段をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、例えば、タンブル比とエンジン回転数が同じで、吸入空気量が異なる場合(燃料噴射時間が同じで目標燃料噴射量が異なる場合)、又は、タンブル比と吸入空気量が同じで、エンジン回転数が異なるとき(目標燃料噴射量が同じで燃料噴射時間が異なるとき)であっても、空燃比を目標空燃比(例えばストイキ)に適切に制御することが可能となる。
本発明によれば、点火プラグ近傍以外の筒内領域は均質混合気にし、かつ点火プラグ近傍のみ局所的にリッチ化することができ、燃焼安定性をより向上させることが可能となる。
実施形態に係る筒内噴射エンジンの制御装置を備えたエンジンの構成を示す図である。 実施形態に係る筒内噴射エンジンの制御装置による燃料噴射制御の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る筒内噴射エンジンの制御装置による燃料噴射方法を説明するための図である。 第1回目の燃料噴射と第2回目の燃料噴射それぞれの噴射期間及び噴射タイミングを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る筒内噴射エンジンの制御装置を備えたエンジン10の構成について説明する。図1は、筒内噴射エンジンの制御装置を備えたエンジン10の構成を示す図である。
エンジン10は、例えば水平対向型の4気筒ガソリンエンジンである。また、エンジン10は、シリンダ内(筒内)に燃料を直接噴射する筒内噴射式のエンジンである。エンジン10では、エアクリーナ16から吸入された空気が、吸気管15に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)13により絞られ、インテークマニホールド11を通り、エンジン10に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナ16から吸入された空気の量は、エアクリーナ16とスロットルバルブ13との間に配置されたエアフローメータ14により検出される。また、インテークマニホールド11を構成するコレクター部(サージタンク)の内部には、インテークマニホールド11内の圧力(吸気マニホールド圧力)を検出するバキュームセンサ30が配設されている。さらに、スロットルバルブ13には、該スロットルバルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ31が配設されている。
シリンダヘッドには、気筒毎に吸気ポート22と排気ポート23とが形成されている。なお、吸気ポート22は、タンブル流を生成させることができる形状に形成されている。各吸気ポート22、排気ポート23それぞれには、該吸気ポート22、排気ポート23を開閉する吸気バルブ24、排気バルブ25が設けられている。吸気バルブ24を駆動する吸気カム軸と吸気カムプーリとの間には、吸気カムプーリと吸気カム軸とを相対回動してクランク軸10aに対する吸気カム軸の回転位相(変位角)を連続的に変更して、吸気バルブ24のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構26が配設されている。この可変バルブタイミング機構26により吸気バルブ24の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。
同様に、排気カム軸と排気カムプーリとの間には、排気カムプーリと排気カム軸とを相対回動してクランク軸10aに対する排気カム軸の回転位相(変位角)を連続的に変更して、排気バルブ25のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構27が配設されている。この可変バルブタイミング機構27により排気バルブ25の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。
なお、可変バルブタイミング機構26,27として、本実施形態では、電磁弁で油圧を調節することにより、カム軸の回転位相を変更する方式のものを用いた。なお、このような方式のものに代えて、例えば、電磁クラッチとヘリカル歯車を用いた方式や、駆動機構にDCモータを使用した方式のものを用いてもよい。可変バルブタイミング機構26,27は、後述する電子制御装置50により、エンジン10の運転状態に応じて駆動される。
なお、エンジン10では、可変バルブタイミング機構26を駆動して、吸気バルブ24の閉弁タイミングをピストンの吸気下死点よりも遅角側に設定(すなわち遅閉じ)することにより、有効圧縮比を膨張比より小さくし、ミラーサイクル化することが可能とされている。
エンジン10の各気筒には、シリンダ内に燃料を噴射するインジェクタ12が取り付けられている。インジェクタ12は、高圧燃料ポンプ(図示省略)により加圧された燃料を各気筒の燃焼室内へ直接噴射する。
また、各気筒のシリンダヘッドには、混合気に点火する点火プラグ17、及び該点火プラグ17に高電圧を印加するイグナイタ内蔵型コイル21が取り付けられている。エンジン10の各気筒では、吸入された空気とインジェクタ12によって噴射された燃料との混合気が点火プラグ17により点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは排気管18を通して排出される。
排気管18には、排気ガス中の酸素濃度に応じた信号を出力する空燃比センサ19が取り付けられている。空燃比センサ19としては、排気空燃比をオン−オフ的に検出するOセンサが用いられる。なお、空燃比センサ19として、排気空燃比をリニアに検出することのできるリニア空燃比センサ(LAFセンサ)を用いてもよい。
また、空燃比センサ19の下流には排気浄化触媒20が配設されている。排気浄化触媒20は三元触媒であり、排気ガス中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)の酸化と、窒素酸化物(NOx)の還元を同時に行い、排気ガス中の有害ガス成分を無害な二酸化炭素(CO)、水蒸気(HO)及び窒素(N)に清浄化するものである。
排気管18には、エンジン10から排出された排気ガスの一部を、エンジン10の吸気管15に再循環させる排気ガス再循環装置(以下「EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置」という)40が設けられている。EGR装置40は、エンジン10の排気管18と吸気管15とを連通するEGR配管41、及びEGR配管41上に介装され、排気ガス還流量(EGR流量)を調節するEGRバルブ42を有している。EGRバルブ42は、エンジン10の運転状態に応じて、後述する電子制御装置50によって開度が制御される。
上述したエアフローメータ14、空燃比センサ19、バキュームセンサ30、スロットル開度センサ31に加え、エンジン10のカムシャフト近傍には、エンジン10の気筒判別を行うためのカム角センサ32が取り付けられている。また、エンジン10のクランクシャフト10a近傍には、クランクシャフト10aの回転位置を検出するクランク角センサ33が取り付けられている。ここで、クランクシャフト10aの端部には、例えば、2歯欠歯した34歯の突起が10°間隔で形成されたタイミングロータ33aが取り付けられており、クランク角センサ33は、タイミングロータ33aの突起の有無を検出することにより、クランクシャフト10aの回転位置を検出する。カム角センサ32及びクランク角センサ33としては、例えば電磁ピックアップ式のものなどが用いられる。
これらのセンサは、電子制御装置(以下「ECU」という)50に接続されている。さらに、ECU50には、エンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサ34、潤滑油の温度を検出する油温センサ35、及び、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセルペダル開度センサ36等の各種センサも接続されている。
ECU50は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。また、ECU50は、インジェクタ12を駆動するインジェクタドライバ、点火信号を出力する出力回路、及び、電子制御式スロットルバルブ13を開閉する電動モータを駆動するモータドライバ等を備えている。
ECU50では、カム角センサ32の出力から気筒が判別され、クランク角センサ33の出力からエンジン回転数が求められる。また、ECU50では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、インテークマニホールド圧、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、及びエンジン10の水温や油温等の各種情報が取得される。そして、ECU50は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、及び、スロットルバルブ13等の各種デバイスを制御することによりエンジン10を総合的に制御する。
また、ECU50は、一サイクル中の燃料噴射を複数回に分けて行う分割噴射により、点火プラグ17近傍以外の筒内を均質混合気(弱リーン)にするとともに、点火プラグ17近傍のみを局所的にリッチ化し、適度な成層度と拡散の両立を図ることによって、燃焼安定性をより向上させるようにインジェクタ12の駆動を制御する。そのため、ECU50は、タンブル比取得部51、噴射時間・時期設定部52、及び単位噴射量可変部53を機能的に備えている。なお、上述したように、ECU50は、インジェクタ12を駆動するインジェクタドライバも備えている。ECU50では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、タンブル比取得部51、噴射時間・時期設定部52、及び単位噴射量可変部53の各機能が実現される。
タンブル比取得部51は、筒内噴射エンジン10の運転状態、例えば、エンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて、筒内に形成されるタンブル流のタンブル比を求める。すなわち、タンブル比取得部51は、特許請求の範囲に記載の取得手段として機能する。より具体的には、例えば、ECU50のROM等には、エンジン回転数とエンジン負荷とタンブル比との関係が定められたマップ(タンブル比マップ)が記憶されており、タンブル比取得部51は、エンジン10の回転数と負荷とに基づいてタンブル比マップを検索することにより、タンブル比を取得する。
なお、タンブル比取得部51では、インテークマニホールド圧力と、吸気バルブ24のバルブタイミング(開閉タイミング)とに基づいてタンブル比を求めてもよい。タンブル比取得部51により取得されたタンブル比は、噴射時間・噴射時期設定部52に出力される。
噴射時間・時期設定部52は、インジェクタ12による燃料噴射の燃料噴射時間(期間)及び燃料噴射タイミング(時期)を設定する。すなわち、噴射時間・時期設定部52は、特許請求の範囲に記載の設定手段として機能する。
より具体的には、噴射時間・時期設定部52は、タンブル比取得部51により求められたタンブル比に基づいて、分割噴射(本実施形態では2分割とした)における、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間(期間)・燃料噴射タイミング(時期)、及び、第2回目の燃料噴射の燃料噴射時間・燃料噴射タイミング(時期)を設定する。
なお、ここで、噴射時間・時期設定部52は、エンジン10が所定の運転領域、例えば、ファーストアイドル時や、EGR限界領域、ミラーサイクル限界領域などにおいて運転されている場合に、タンブル比に基づく燃料噴射制御を実行することが好ましい。
噴射時間・時期設定部52は、タンブル流が筒内を一回転する間継続して燃料を噴射するように、第1回目の燃料噴射時間(期間)を設定する。例えば、タンブル比が3の場合(すなわち、吸気行程〜圧縮行程でタンブル流が筒内を3回転する場合)には、燃料噴射期間が120°CA(燃料噴射時間ではピストンが120°CA回転する時間)に設定される。これにより、タンブル流が一回転する間、連続して燃料が噴射されることとなり、筒内における混合気分布の均質化が実現される。また、第1回目の燃料噴射量を総燃料噴射量(目標燃料噴射量)の例えば80〜90%とすることで均質な弱リーンの混合気となる。なお、その際に、噴射時間・時期設定部52は、第1回目の燃料噴射を、吸気行程中に行うように設定する。
また、噴射時間・時期設定部52は、第1回目の燃料噴射で噴射されなかった燃料(上述した例の場合には総燃料噴射量(目標燃料噴射量)の10〜20%)の量に応じて、第2回目の燃料噴射時間を設定する。さらに、噴射時間・時期設定部52は、タンブル比と点火プラグ17の点火時期とに基づいて、第2回目の燃料噴射の噴射タイミング(時期)を設定する。
より具体的には、噴射時間・時期設定部52は、第2回目の燃料噴射により、点火プラグ17による点火が行われるときに、当該点火プラグ17近傍を局所的にリッチ化するように、第2回目の燃料噴射の噴射タイミングを設定する。なお、その際に、噴射時間・時期設定部52は、第2回目の燃料噴射を、圧縮行程の後半において行うように設定する。
例えば、タンブル比とエンジン回転数が同じで、吸入空気量が異なる場合(燃料噴射時間が同じで総燃料噴射量が異なる場合)、又は、タンブル比と吸入空気量が同じで、エンジン回転数が異なるとき(総燃料噴射量が同じで燃料噴射時間が異なるとき)であっても、空燃比を目標空燃比(例えばストイキ)に制御するため、単位噴射量可変部53は、第1回目の燃料噴射により噴射される燃料噴射量と、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間(期間)に基づいて、単位時間当たりの燃料噴射量(単位燃料噴射量)を可変する。すなわち、単位噴射量可変部53は、特許請求の範囲に記載の可変手段として機能する。
より具体的には、単位噴射量可変部53は、燃料噴射期間(例えば120°)とエンジン回転数とから、燃料噴射時間を算出するとともに、第1回目の燃料噴射で噴射される燃料量を燃料噴射時間で除算することにより、単位燃料噴射量を求める。そして、取得された単位燃料噴射量に応じて、高圧燃料ポンプの吐出圧(燃料圧力)の調節、及び/又は、インジェクタ12(可変流量インジェクタ)の流量の調節が行われる。また、上記噴射時間・時期設定部52により設定された、第1回目、及び第2回目の燃料噴射時間、燃料噴射タイミングに基づいて、インジェクタドライバが駆動され、インジェクタ12が制御される。
次に、図2を参照しつつ、筒内噴射エンジンの制御装置の動作について説明する。図2は、筒内噴射エンジンの制御装置による燃料噴射制御の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、ECU50において、所定のタイミングで繰り返して実行される。
ステップS100では、エンジン回転数、エンジン負荷、吸入空気量、及び、吸排気バルブ24,25のバルブタイミング(開閉タイミング)が読み込まれる。続いて、ステップS102では、ステップS100において読み込まれたエンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて、タンブル比が求められる。続くステップS104では、ステップS100において読み込まれた吸入空気量等に基づいて、総燃料噴射量(例えばλ=1となる燃料量)が求められる。
次に、ステップS106では、ステップS102において取得されたタンブル比に基づき、タンブル流が筒内を一回転する間、連続的に燃料が噴射されるように、第1回目の燃料噴射時間(期間)が設定される。ここで、第1回目の燃料噴射量は、ステップS104において求められた総燃料噴射量の例えば80%に設定される。
続くステップS108では、第1回目の燃料噴射により噴射される燃料噴射量と、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間に基づいて、単位時間当たりの燃料噴射量が算出される。そして、算出結果に応じて、例えば、高圧燃料ポンプの燃圧が調節される。
続いて、ステップS110では、第2回目の燃料噴射時間が設定される。ここで、第2回目の燃料噴射量は、総燃料噴射量の例えば20%(総燃料噴射量−第1回目の燃料噴射量)に設定される。
次に、ステップS112では、エンジン10の運転状態に基づいて、第1回目の燃料噴射の噴射タイミングが設定される。ここで、第1回目の燃料噴射タイミングは、吸気行程中に設定される。
続くステップS114では、タンブル比及び点火時期に基づいて、点火プラグ17による点火が行われるときに、第2回目に噴射された燃料が点火プラグ17近傍に到達するように、第2回目の燃料噴射の噴射タイミングが設定される。ここで、第2回目の燃焼噴射タイミングは、圧縮行程後期内に設定される。
そして、ステップS116では、設定された燃料噴射時間に応じて、インジェクタ12を駆動する噴射パルスのパルス幅(すなわちインジェクタ12の開弁期間)が演算される。そして、設定された噴射タイミングにおいて、インジェクタ12が駆動され、第1回目の燃料噴射、及び、第2回目の燃料噴射が実行される。
その結果、図3(1)及び図4に示されるように、吸気行程中において、第1回目の燃料噴射が開始される。その際に、燃料は、吸気行程中に発生するタンブル流に向けて噴射される。なお、ここで、図3は、筒内噴射エンジンの制御装置による燃料噴射方法を説明するための図であり、図4は、第1回目の燃料噴射と第2回目の燃料噴射それぞれの噴射期間及び噴射タイミングを示す図である。
第1回目の燃料噴射は、図3(2)及び図4に示されるように、筒内のタンブル流が一回転する間(例えばタンブル比が3の場合には120°の間)継続的に行われる(例えば総燃料噴射量の80〜90%)。これにより、筒内の混合気が均質なリーンとなる。
次に、図3(3)及び図4に示されるように、圧縮行程後半内の設定された燃料噴射タイミングにおいて、第2回目の燃料噴射(例えば総燃料噴射量の残り10〜20%)が実行される。
そして、図3(4)に示されるように、第2回目に噴射された燃料がタンブル流によって点火プラグ17近傍に流動され、点火プラグ17近傍が局所的にリッチになったときに、点火が行われる。以上のようにして、第1回目の燃料噴射により均質な弱リーンの混合気が形成され、第2回目の燃料噴射により点火プラグ17近傍のみが局所的にリッチになったときに、点火が行われ、弱成層化された混合気が燃焼される。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、タンブル比に基づいて第1回目の燃料噴射時間(期間)が設定される。そのため、噴射された燃料がタンブル流に乗って流動して筒内の燃料(混合気)分布が均質になる間燃料が噴射されることにより、筒内全域を弱リーンの均質な混合気にできる。その上さらに、本実施形態によれば、タンブル比に基づいて第2回目の燃料噴射タイミングが設定される。そのため、第2回目に噴射された燃料が、タンブル流に乗って流動し、点火プラグ17による点火が行われるときに、該点火プラグ17近傍に到達するようにできる。その結果、点火プラグ17近傍以外の筒内領域は均質混合気にし、かつ点火プラグ17近傍のみ局所的にリッチ化することができ(すなわち、成層度と拡散の両立を図ることができ)、燃焼安定性をより向上させることが可能となる。
特に、本実施形態によれば、第1回目の燃料噴射において、タンブル流が筒内を一回転する間連続して燃料が噴射される。よって、筒内全体に均質な混合気分布を作り出すことが可能となる。
また、本実施形態によれば、タンブル比と点火プラグ17の点火時期とに基づいて、第2回目の燃料噴射の噴射タイミングが設定されるため、第2回目の燃料噴射により、点火が行われるときに点火プラグ17近傍を局所的にリッチ化することが可能となる。
本実施形態によれば、第1回目の燃料噴射が、吸気行程において行うように設定され、第2回目の燃料噴射が、圧縮行程において行うように設定される。そのため、第1回目に噴射された燃料の均質化、及び、第2回目に噴射された燃料による点火プラグ近傍の局所リッチ化を促進することが可能となる。
本実施形態によれば、筒内噴射エンジン10が所定の運転領域において運転されている場合に、タンブル比に基づく燃料噴射制御が実行される。そのため、特に、燃焼が悪化しやすい運転領域(換言すると、燃焼を安定させたい運転領域)、例えば、ファーストアイドル時や、EGR限界領域、ミラーサイクル限界領域などにおいて、燃焼をより安定させることが可能となる。さらに、その場合、燃焼安定性の向上により、ファーストアイドル運転時点火時期をさらにリタードさせて排気ガス温度を上げることがきるため、触媒20の早期暖機が可能となる。よって、ファーストアイドル時間の短縮による排ガス性能の向上を図ることが可能となる。また、EGR限界向上による熱効率の向上、及び/又は、ミラー限界領域における熱効率の向上、すなわち、燃焼耐性の向上により燃費をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態によれば、第1回目の燃料噴射により噴射される燃料噴射量と、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間に基づいて、単位時間当たりの燃料噴射量が可変される。そのため、例えば、タンブル比とエンジン回転数が同じで、吸入空気量が異なる場合(燃料噴射時間が同じで目標燃料噴射量が異なる場合)、又は、タンブル比と吸入空気量が同じで、エンジン回転数が異なるとき(目標燃料噴射量が同じで燃料噴射時間が異なるとき)であっても、空燃比を目標空燃比(例えばストイキ)に適切に制御することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、第1回目の燃料噴射量を総燃料噴射量の80〜90%に設定するとともに、第2回目の燃料噴射量を残り10〜20%に設定したが、第1回目の燃料噴射量と第2回目の燃料噴射量との分割比は運転条件に応じて適宜設定することができる。
上記実施形態では、一サイクル中の燃料噴射を2分割したが、2分割に限られることなく、3分割以上にしてもよい。
また、上記実施形態では、ファーストアイドル時や、EGR限界領域、ミラーサイクル限界領域などにおいて、タンブル比に基づく燃料噴射制御を実行したが、当該燃料噴射制御が実行される運転領域は、これらの運転領域には限られない。
10 エンジン
11 インテークマニホールド
12 インジェクタ
13 電子制御式スロットルバルブ
14 エアフローメータ
17 点火プラグ
22 吸気ポート
23 排気ポート
24 吸気バルブ
25 排気バルブ
26,27 可変バルブタイミング機構
30 バキュームセンサ
31 スロットル開度センサ
32 カム角センサ
33 クランク角センサ
50 ECU
51 タンブル比取得部
52 噴射時間・時期設定部
53 単位噴射量可変部

Claims (7)

  1. シリンダ内に燃料を直接噴射するインジェクタ、及び、前記インジェクタにより噴射された燃料と吸入空気との混合気に点火する点火プラグを備える筒内噴射エンジンの制御装置であって、
    筒内噴射エンジンの運転状態に基づいて、筒内に形成されるタンブル流のタンブル比を求める取得手段と、
    前記インジェクタによる燃料噴射の燃料噴射時間、及び燃料噴射時期を設定する設定手段と、を備え、
    前記設定手段は、前記取得手段により求められたタンブル比に基づいて、一サイクル中の燃料噴射を複数回に分けて行う分割噴射における、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間、及び、第2回目の燃料噴射の燃料噴射時期を設定することを特徴とする筒内噴射エンジンの制御装置。
  2. 前記設定手段は、タンブル流が筒内を一回転する間継続して燃料を噴射するように、前記第1回目の燃料噴射時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射エンジンの制御装置。
  3. 前記設定手段は、タンブル比と前記点火プラグの点火時期とに基づいて、前記第2回目の燃料噴射の燃料噴射時期を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射エンジンの制御装置。
  4. 前記設定手段は、前記第1回目の燃料噴射を吸気行程において行うように設定し、前記第2回目の燃料噴射を圧縮行程において行うように設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の筒内噴射エンジンの制御装置。
  5. 前記取得手段は、タンブル比を、筒内噴射エンジンの回転数と負荷とに基づいて求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の筒内噴射エンジンの制御装置。
  6. 前記設定手段は、筒内噴射エンジンが所定の運転領域内において運転されている場合に、タンブル比に基づいて、前記第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間、及び、第2回目の燃料噴射の燃料噴射時期を設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の筒内噴射エンジンの制御装置。
  7. 前記第1回目の燃料噴射により噴射される燃料噴射量と、第1回目の燃料噴射の燃料噴射時間とに基づいて、単位時間当たりの燃料噴射量を可変する可変手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の筒内噴射エンジンの制御装置。
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JP2017020355A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 マツダ株式会社 エンジンの制御装置

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