JP2017020356A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリイグニッションを確実に回避することができる、エンジンの制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン(1)の制御装置は、気筒(21)内の燃焼室(16)に直接噴射した燃料の挙動をタンブル流(T)によって制御するエンジンの制御装置であって、燃焼室に燃料を直接噴射するインジェクタ(28)と、燃焼室内にタンブル流を生成する吸気ポート(18)と、混合気が気筒の点火時期より前に自着火するプリイグニッションの発生を検出する振動センサ(74)と、振動センサによりプリイグニッションが検出された場合、気筒の吸気行程前半に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒の圧縮工程中に設定された圧縮工程噴射時期とにおいてインジェクタから燃料を噴射させるECU(44)とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの制御装置に係わり、特に、気筒内の燃焼室に直接噴射した燃料の挙動をタンブル流によって制御するエンジンの制御装置に関する。
近年、車両の動力性能を低下させることなく省燃費性能を向上させるために、エンジンの排気量を小型化して燃費を向上させつつ、過給機による過給を行うことで動力性能を維持する、いわゆるダウンサイジングコンセプトを適用した過給機付きエンジンが知られている。
この過給機付きエンジンでは、過給機により圧縮された高温・高圧の新気が燃焼室内に吸入されるので、自然吸気エンジンと比較して筒内圧や筒内温度が高くなりやすく、燃焼室内の混合気が気筒の点火時期より前に自着火するいわゆるプリイグニッション(過早着火)が発生しやすい。プリイグニッションが発生すると、筒内圧の急激な上昇に伴う騒音や振動が発生するだけでなく、プリイグニッションが継続することによってエンジンの破損を招く可能性もある。
そこで、プリイグニッションを早期に検出し、プリイグニッションの発生を抑制することが検討されている。
例えば、特許文献1に記載されたプリイグニッション検出装置では、異常振動の発生が検出された時期と点火時期との差が所定値以下となった場合にプリイグニッションが発生したと判定することにより、プリイグニッションを確実に検出可能としている。
また、特許文献2においては、ノッキングが発生し易い低回転高負荷運転領域において、吸気行程中に少量の燃料を噴射し、残りの燃料噴射(主たる燃料噴射)を圧縮工程で行うように制御することにより、圧縮工程の主たる燃料噴射から点火時期までの時間が短いので、プリイグニッションの発生を回避できる可能性が指摘されている。
また、特許文献2に記載された筒内直接噴射式内燃機関では、プリイグニッションの発生を検出又は予測していない場合は吸気行程で燃料噴射を行い、プリイグニッションの発生を検出又は予測したときのみ、燃料噴射時期を圧縮工程に遅角することでプリイグニッションを回避するようにしている。
特開平8−319931号公報 特開2002−339780号公報
ところで、上述のようにプリイグニッションが発生し易い条件においては、ノッキング(燃焼室内の混合気の火花点火後に未燃混合気が自着火する現象)も発生し得るが、プリイグニッションとノッキングとは現象が異なり、それらの抑制・回避のために必要なエンジンの制御内容も異なるので、プリイグニッションをノッキングと区別して検出することが求められる。しかしながら、特許文献1に記載されているような従来のプリイグニッション検出装置では、単に振動センサにより検出されたエンジンの振動レベルが所定の閾値を超えたときに異常振動の発生を検出し、その検出時期と点火時期との差が所定値以下となった場合にプリイグニッションが発生したと判定するに過ぎないので、エンジンの運転状態によっては、所定の閾値を超える振動レベルのノッキングが発生したり、あるいは所定の閾値を下回る振動レベルのプリイグニッションが発生したりすることがあり、これらの場合、プリイグニッションを抑制・回避するための適切なエンジン制御を行えないという問題がある。
また、上述の特許文献2に記載されているような従来技術において、燃料噴射量の多い高負荷運転時に、圧縮工程で大部分又は全量の燃料噴射を行うと、大量に噴射された燃料の一部がピストンやシリンダライナに付着する。この付着燃料(デポジット)や、デポジットが剥離して生じたスモークが燃焼室内で加熱されると、着火源となってプリイグニッションを促進してしまう。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、プリイグニッションを確実に回避することができる、エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のエンジンの制御装置は、気筒内の燃焼室に直接噴射した燃料の挙動をタンブル流によって制御するエンジンの制御装置であって、燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、燃焼室内にタンブル流を生成するタンブル流生成手段と、混合気が気筒の点火時期より前に自着火するプリイグニッションの発生を検出するプリイグニッション検出手段と、プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された場合、気筒の吸気行程前半に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒の圧縮工程中に設定された圧縮工程噴射時期とにおいて燃料噴射弁から燃料を噴射させる燃料噴射弁制御手段とを有することを特徴とする。
このように構成された本発明においては、タンブル流生成手段により燃焼室内にタンブル流が生成され、燃料噴射弁制御手段は、プリイグニッションが検出された場合、気筒の吸気行程前半に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒の圧縮工程中に設定された圧縮工程噴射時期とにおいて燃料噴射弁から燃料を噴射させるので、燃料噴射弁から燃料を一括噴射する場合と比較して各噴射時期の燃料噴射量を抑制して燃料の噴射方向の貫徹力を低減し、ピストンやシリンダライナへの燃料付着を低減することができる。また、燃料噴射時期を複数に分割するので、ピストンやシリンダライナへの燃料付着を低減可能なタイミングで燃料を噴射することができる。特に、吸気行程前半噴射時期に燃料噴射を行うことにより、タンブル流に向かって燃料を噴射することができ、これにより、燃料噴射弁から噴射された燃料の噴射方向の貫徹力をタンブル流の運動エネルギーによって低減し、シリンダライナへの燃料付着を効果的に低減することができる。また、圧縮工程で燃料噴射を行うことで、燃料の気化潜熱により燃焼室内の冷却を行うことができ、これにより、プリイグニッションをより発生しにくい状態にすることができる。これにより、プリイグニッションを促進する着火源となる燃料付着を確実に低減することができ、プリイグニッションを確実に回避することができる。
また、本発明において、好ましくは、燃料噴射弁制御手段は、プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された場合、気筒の吸気行程後半に設定された吸気行程後半噴射時期においても燃料噴射弁から燃料を噴射させる。
このように構成された本発明においては、プリイグニッションが検出された場合、吸気行程後半噴射時期に燃料噴射弁から燃料を噴射させるので、吸気行程前半において発生したタンブル流がピストンの下降に伴って上下方向に拡大されたタイミングで燃料を噴射し、燃料をタンブル流に乗せて燃焼室内を渦状に流動させることによりシリンダライナへの燃料付着を低減することができ、これにより、プリイグニッションをより発生しにくい状態にすることができる。
また、本発明において、好ましくは、エンジンの制御装置は、更に、エンジンの吸気弁のバルブタイミングを変化させる可変バルブタイミング機構を有し、プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された場合、燃料噴射弁制御手段は、燃料噴射弁の燃料噴射量を増大させ、可変バルブタイミング機構は、吸気弁の閉時期を吸気下死点以降に遅角させる。
このように構成された本発明においては、プリイグニッションが検出された場合、燃料噴射弁の燃料噴射量を増大させることにより、増量された燃料の気化潜熱で燃焼室内の冷却を行うと共に、吸気弁の閉時期を吸気下死点以降に遅角させて有効圧縮比を低下させることにより、圧縮時の燃焼室内の温度を低下させるので、プリイグニッションを効果的に回避することができる。このとき、吸気弁の閉時期の位相を吸気下死点以降まで遅角させると共に燃料噴射量を増大させることにより、有効圧縮比の低下による発生トルクの減少を、燃料噴射量の増大による発生トルクの増大によって相殺することができ、エンジンが発生させるトルクをほぼ一定に維持することができる。
また、本発明において、好ましくは、プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された後、所定回数の点火が行われるまで、燃料噴射弁は、増大させた燃料噴射量を維持し、可変バルブタイミング機構は、遅角させた吸気弁の閉時期を維持する。
このように構成された本発明においては、プリイグニッションが検出された後、所定回数の点火が行われ、燃焼室内が十分に冷却され、且つ、プリイグニッションの原因となっている付着燃料やスモークが燃焼室内から完全に掃気されるまで十分な期間にわたって、燃料噴射弁は、増大させた燃料噴射量を維持し、可変バルブタイミング機構は、遅角させた吸気弁の閉時期を維持することにより、プリイグニッションの発生を抑制するので、吸気弁の閉時期の位相及び燃料噴射量を元に戻したときに、燃焼室内の温度が高かったり付着燃料やスモーク等の着火源が残留していたりすることによってプリイグニッションが連続的に発生してより大きなプリイグニッションを引き起こすことを確実に防止することができる。
本発明によるエンジンの制御装置によれば、プリイグニッションを確実に回避することができる。
本発明の実施形態によるエンジンの制御装置が適用されたエンジンシステムの概略構成図である。 本発明の実施形態によるエンジンのインジェクタ及び点火プラグの詳細構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態によるエンジンのピストンを示す図であり、図3(a)はピストンの平面図、図3(b)は図3(a)におけるA−A矢視図である。 プリイグニッション及びノッキングにより発生したエンジンの振動の振動レベル及び振動検出時期をプロットした散布図である。 本発明の実施形態によるエンジンの制御装置がプリイグニッションの発生を判定する際に使用する閾値を示す線図である。 本発明の第1実施形態によるエンジンの制御装置による燃料噴射タイミングを示すタイムチャートである。 本発明の第1実施形態によるエンジンの制御装置により実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施形態による制御装置によって吸気行程前半に燃料が噴射されたときの燃焼室内の状態を示す断面図である。 本発明の実施形態による制御装置によって吸気工程後半に燃料が噴射されたときの燃焼室内の状態を示す断面図である。 本発明の実施形態による制御装置によって圧縮工程に燃料が噴射された後の燃焼室内の状態を示す断面図である。 本発明の実施形態による制御装置による燃料噴射量及び吸気弁の閉時期の制御タイミングを示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態によるエンジンの制御装置により実行される制御のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの制御装置を説明する。
[装置構成]
まず、図1により、本発明の実施形態によるエンジンの制御装置が適用されたエンジンの装置構成を説明する。図1は、本発明の実施形態によるエンジンの制御装置が適用されたエンジンシステムの概略構成図である。
図1に示すように、エンジンシステム100は、主に、外部から導入された吸気(空気)が通過する吸気通路10と、この吸気通路10から供給された吸気と、後述する燃料噴射弁23から供給された燃料との混合気を燃焼させて車両の動力を発生するエンジン20(本実施形態ではガソリンエンジン)と、このエンジン20内の燃焼により発生した排気ガスを排出する排気通路30と、エンジンシステム100全体を制御するECU(Electronic Control Unit)44とを有する。
吸気通路10には、上流側から順に、外部から導入された吸気を浄化するエアクリーナー2と、通過する吸気を圧縮して吸気圧力を上昇させる、ターボ過給機4のコンプレッサ4aと、通過する吸気を冷却するインタークーラ9と、通過する吸気量を調整するスロットルバルブ11と、エンジン20に供給する吸気を一時的に蓄えるサージタンク13と、が設けられている。
また、吸気通路10には、ターボ過給機4のコンプレッサ4aを迂回して吸気を流すエアバイパス通路6が設けられている。具体的には、エアバイパス通路6は、一端がコンプレッサ4aの下流側で且つスロットルバルブ11の上流側の吸気通路10に接続され、他端がコンプレッサ4aの上流側の吸気通路10に接続されている。また、このエアバイパス通路6上には、エアバイパス通路6を流れる吸気を制御するエアバイパスバルブ7が設けられている。
エンジン20は、気筒21が設けられたシリンダブロック22(なお、図1では、1つの気筒21のみを図示するが、例えば4つの気筒21が直列に設けられる)と、このシリンダブロック22上に配設されたシリンダヘッド23と、シリンダブロック22の下側に配設され、潤滑油が貯留されたオイルパン8とを有している。各気筒21内には、コンロッド24を介してクランクシャフト12と連結されているピストン14が往復動可能に嵌挿されている。シリンダヘッド23と、気筒21と、ピストン14とは、燃焼室16を画定する。
シリンダヘッド23には、気筒21毎に、各々独立した2つの吸気ポート18及び2つの排気ポート19が形成されていると共に、これら吸気ポート18及び排気ポート19には、燃焼室16側の開口を開閉する吸気バルブ25及び排気バルブ27がそれぞれ配設されている。吸気ポート18は吸気通路10に接続され、排気ポート19は排気通路30に接続されている。吸気ポート18は、燃焼室16内に縦方向の渦流(タンブル流)を生成するタンブル流生成手段として機能する。
また、シリンダヘッド23の下面は、燃焼室16の天井26を形成している。この天井26は、中央部からシリンダヘッド23下端まで延びる2つの対向する傾斜面を有する、いわゆるペントルーフ型となっている。
シリンダヘッド23にはまた、気筒21毎に、気筒21内に燃料を直接噴射する(直噴)インジェクタ28が取り付けられている。インジェクタ28は、その噴口29が、燃焼室16の天井26の周縁部において2つの吸気ポート18の間から斜め下方に向かってその燃焼室16内に臨むように配設されている。このインジェクタ28は、エンジン20の運転状態に応じて設定された噴射タイミングでかつ、エンジン20の運転状態に応じた量の燃料を、燃焼室16内に直接噴射する。このインジェクタ28の詳細構造については、後述する。
シリンダヘッド23にはまた、気筒21毎に、燃焼室16内の混合気に強制点火する点火プラグ39が取り付けられている。点火プラグ39は、燃焼室16の天井26の中央部から下方へ延びるように、シリンダヘッド23内を貫通して配置されている。点火プラグ39には、点火プラグ39に電圧を供給する点火回路40が接続されている。
シリンダヘッド23にはまた、各気筒21の吸気バルブ25及び排気バルブ27をそれぞれ駆動するバルブ駆動機構41が設けられている。このバルブ駆動機構41は、例えば、吸気バルブ25及び排気バルブ27のリフト量を変更することが可能な図外の可変バルブリフト機構(VVL)、及び、クランクシャフト12に対するカムシャフトの回転位相を変更することが可能な図外のバルブ位相可変機構(VVT)を備えている。
図外の燃料タンクとインジェクタ28との間は、燃料供給経路によって互いに連結されている。この燃料供給経路上には、インジェクタ28に所望の燃料圧力で燃料を供給することが可能な燃料供給システム42が介設されている。インジェクタ28に供給される燃料の圧力は、エンジン20の運転状態に応じて変更される。
排気通路30には、上流側から順に、通過する排気ガスによって回転され、この回転によって上記したようにコンプレッサ4aを駆動する、ターボ過給機4のタービン4bと、例えばNOx触媒や三元触媒や酸化触媒などの、排気ガスの浄化機能を有する排気浄化触媒37、38と、が設けられている。
また、排気通路30には、排気ガスを吸気通路10に還流するEGR(Exhaust Gas Recirculation)通路32が接続されている。このEGR通路32は、一端がタービン4bの上流側の排気通路30に接続され、他端がスロットルバルブ11の下流側の吸気通路10に接続されている。加えて、EGR通路32には、還流させる排気ガスを冷却するEGRクーラ33と、EGR通路32を流れる排気ガスを制御するEGRバルブ34とが設けられている。
更に、排気通路30には、ターボ過給機4のタービン4bを迂回して排気ガスを流すタービンバイパス通路35が設けられている。このタービンバイパス通路35上には、タービンバイパス通路35を流れる排気ガスを制御するウエストゲートバルブ(W/Gバルブ)36が設けられている。
ECU44は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されている。このECU44が制御器を構成する。
また、エンジン20は、クランクシャフト12の回転角を検出するクランク角センサ70、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ72、エンジン20の振動を検出する振動センサ74、車両のアクセルペダルの操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサ(図示省略)を有する。これらの各種センサの検出信号は、ECU44に入力される。
ECU44は、これらの検出信号に基づいて種々の演算を行うことによってエンジン20や車両の状態を判定し、これに応じてインジェクタ28、点火回路40、バルブ駆動機構41、燃料供給システム42等へ制御信号を出力する。こうしてECU44は、エンジン20を運転する。詳細は後述するが、ECU44は、本発明におけるエンジン20の制御装置に相当し、燃料噴射弁制御手段、及びプリイグニッション検出手段として機能する。
[ピストン、インジェクタ及び点火プラグの詳細構造]
次に、図2及び図3を参照して、本発明の実施形態によるエンジン20のピストン14、インジェクタ28及び点火プラグ39の詳細構造を説明する。図2は、本発明の実施形態によるエンジン20のインジェクタ28及び点火プラグ39の詳細構造を示す斜視図である。また、図3は、本発明の実施形態によるエンジン20のピストン14を示す図であり、図3(a)はピストン14の平面図、図3(b)は図3(a)におけるA−A矢視図である。
図2に示すように、インジェクタ28は、複数の噴口29を有する多噴口型のインジェクタである。このインジェクタ28は、インジェクタ28の軸線方向が水平方向から傾斜角αだけ下方に傾斜するように設けられている。これにより、インジェクタ28の各噴口29から噴射された燃料噴霧は、燃焼室16の天井26の周縁部から斜め下方に向かって、所定の拡がり角βで放射状に広がる。
図2及び図3に示すように、ピストン14の頂部を形成するピストン冠面50は、その中央に向かって隆起するように凸型に形成されている。具体的には、ピストン冠面50は、ピストン冠面50のインジェクタ28側の端部からピストン冠面50の中央に向かって斜め上方に延びるインジェクタ側斜面52と、ピストン冠面50のインジェクタ28から離間した側(以下、必要に応じて「反インジェクタ側」)の端部からピストン冠面50の中央に向かって傾斜角θで斜め上方に延びる反インジェクタ側斜面54とを備えている。これらのインジェクタ側斜面52及び反インジェクタ側斜面54は、燃焼室16の天井26に沿うように形成されている。
また、ピストン冠面50のインジェクタ28側の端部及び反インジェクタ28側の端部には、ピストン冠面50の基準面となる水平面56が形成されている。
さらに、ピストン冠面50のインジェクタ28側の端部には、ピストン14と吸気バルブ25との接触を回避するように窪んだ吸気バルブリセス58が形成され、反インジェクタ側斜面54には、ピストン14と排気バルブ27との接触を回避するように窪んだ排気バルブリセス60が形成されている。
また、ピストン冠面50の中央には、平面視でほぼ円形に窪んだキャビティ62が形成されている。このキャビティ62は、平面視でほぼ円形の水平な底面64と、その底面64の外周から上方へ拡がるように傾斜して延びる側面66とによって形成される。ピストン14が上死点に位置した場合、点火プラグ39の先端がキャビティ62内に臨んで配置され、これにより、点火プラグ39の先端を中心とした略球状の燃焼空間が構成される。
[プリイグニッションとノッキングの区別]
次に、図4及び図5を参照して、プリイグニッションとノッキングの区別について説明する。図4は、プリイグニッション及びノッキングにより発生したエンジン20の振動の振動レベル及び振動検出時期をプロットした散布図であり、図5は、本発明の実施形態によるエンジン20の制御装置がプリイグニッションの発生を判定する際に使用する閾値を示す線図である。
本発明の発明者らは、各気筒21の筒内圧を検出する筒内圧センサを備えた実験用エンジンを用いて、プリイグニッション及びノッキングが発生し易い運転条件でエンジンの運転を行い、筒内圧の変化からプリイグニッション及びノッキングの発生を特定すると共に、プリイグニッション及びノッキングが発生したときに振動センサ74によって検出された、周波数が7kHz及び13kHzの各振動の最大変位と、その最大変位が検出された時期を測定した。一例として、所定のエンジン回転数における測定結果を図4に示す。なお、振動の周波数7kHz及び13kHzは、プリイグニッション及びノッキングに起因する振動の検出において良好なS/N比が得られる周波数を選定した。
図4において、縦軸は各周波数の振動について振動センサ74が最大変位を検出したときの出力値(無次元)を示し、横軸は振動センサ74が最大変位を検出した時の圧縮上死点後のクランク角(deg ATDC)を示す。また、図4において、筒内圧の変化から明確にプリイグニッションと特定された場合の最大変位をひし形で示し、筒内圧の変化から明確にノッキングと特定された場合の最大変位を正方形で示し、プリイグニッションとノッキングとの中間の場合の最大変位を三角形で示す。
図4においてひし形で示すように、プリイグニッションが発生したときに振動センサ74によって検出された振動は、最大変位が10以上且つ検出時期が30(deg ATDC)未満の領域(図4におけるX領域)にある。これに対し、ノッキングが発生したときに振動センサ74によって検出された振動は、最大変位が10未満の領域(図4におけるZ領域)にある。また、最大変位が10以上且つ検出時期が30(deg ATDC)以上の領域(図4におけるY領域)については、プリイグニッションもノッキングもほぼ発生していない。
即ち、図4の例では、振動センサ74によって検出された振動の最大変位が10以上かつその検出時期が30(deg ATDC)未満である場合、その振動はノッキングではなくプリイグニッションにより発生したものと判定することができる。
そこで、本発明の発明者らは、様々なエンジン回転数において上述したような測定を行い、各エンジン回転数において振動センサ74によって検出された振動に基づきプリイグニッションが発生したことを判定するための閾値を振動の周波数ごとに決定した。プリイグニッションが発生したことを判定するための振動の変位の閾値(第1閾値)を図5に示す。図5における横軸はエンジン回転数(rpm)を示し、縦軸はプリイグニッションが発生したと判定するための振動の最大変位の閾値を示す。
図5に示すように、振動の周波数が7kHz及び13kHzの何れの場合においても、プリイグニッションが発生したと判定するための振動の変位の閾値は、エンジン回転数が高くなるほど上昇するように設定されている。これは、エンジン回転数が上昇し吸気行程や膨張行程の所要時間が短縮されるほど、プリイグニッションやノッキングが発生したときにより強い衝撃波が生じ、それにより、振動の変位がより大きくなることを反映している。
また、図5に示すように、振動の周波数が7kHzの場合よりも13kHzの場合の方が、プリイグニッションが発生したと判定するための振動の最大変位の閾値が小さい。即ち、エンジン20の振動の周波数が高くなるほどプリイグニッションが発生したと判定するための振動の最大変位の閾値が低く設定されている。これは、周波数が高くなるほど機械振動の変位は小さくなることを反映している。
また、プリイグニッションが発生したと判定するための振動の検出時期の基準時期は、各気筒21の点火時期から20(deg)程度遅角した時期に設定されている。この基準時期は、振動の周波数やエンジン回転数によらず一定である。
[燃料噴射タイミング]
次に、図6を参照して、本発明の実施形態によるエンジン20の制御装置による燃料噴射タイミングの制御を説明する。
図6は、本発明の実施形態によるエンジン20の制御装置による燃料噴射タイミングを示すタイムチャートであり、図6における横軸は圧縮上死点前のクランク角(deg BTDC)を示す。また、燃料噴射時期を示すバーの上の数字は、1サイクルにおける全燃料噴射量を10とした場合における各燃料噴射時期の燃料噴射量を表している。
図6に示すように、エンジン20の運転状態が相対的に高負荷側且つ低回転側の領域内であり、筒内圧や筒内温度が高くプリイグニッションが発生し易い運転状態である場合、プリイグニッションの抑制を目的として、1サイクルにおける燃料の噴射を2回又は3回に分割して実施する。
具体的には、燃料の噴射を2回に分割する場合には、気筒21の吸気行程前半、より詳細には300(deg BTDC)付近に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒21の圧縮工程中、より詳細には120(deg BTDC)付近に設定された圧縮工程噴射時期との2つの時期に分割して、インジェクタ28から燃料を噴射させる。特に、吸気工程前半噴射時期は、インジェクタ28から気筒21内のタンブル流の渦中心に向かって燃料を噴射させる時期、より具体的には、インジェクタ28により所定の拡がり角βで噴射される燃料の噴射範囲を延長した領域が、燃焼室16の中心軸線上において、ピストン冠面50の反インジェクタ側斜面54を含む平面よりも上方に位置する時期に設定されている。
各噴射時期における燃料噴射量の比率は、1サイクルにおける全燃料噴射量を10とした場合、吸気行程前半噴射時期:圧縮工程噴射時期=6:4である。
また、燃料の噴射を3回に分割する場合には、気筒21の吸気行程前半、より詳細には300(deg BTDC)付近に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒21の吸気行程後半、より詳細には260(deg BTDC)付近に設定された吸気行程後半噴射時期と、気筒21の圧縮工程中、より詳細には120(deg BTDC)付近に設定された圧縮工程噴射時期との3つの時期に分割して、インジェクタ28から燃料を噴射させる。
各噴射時期における燃料噴射量の比率は、1サイクルにおける全燃料噴射量を10とした場合、吸気行程前半噴射時期:吸気行程後半噴射時期:圧縮工程噴射時期=4:3:3である。
なお、1サイクルにおける全燃料噴射量は、例えば、混合気が全体として理論空燃比よりも薄いリーン状態となるように設定されるが、必ずしもリーン状態ではなくてもよい。
また、ECU44は、エンジン20の運転状態が、エンジン20の運転状態が相対的に高負荷側且つ低回転側の領域外であり、プリイグニッションが発生し難い通常の運転状態である場合、気筒21の吸気行程中、より詳細には280(deg BTDC)付近に設定された吸気行程噴射時期に、インジェクタ28から燃料を一括噴射させる。
即ち、エンジン20の運転状態がプリイグニッションの発生し難い運転状態である場合には、吸気行程噴射時期に燃料を一括噴射して、燃料の気化を促進すると共に燃料を燃焼室16内に均等に分布させることにより、エミッション性能の向上を図っている。
[プリイグニッションの抑制・検出・回避制御]
次に、図7乃至図11を参照して、本発明の第1実施形態によるエンジン20の制御装置により実行されるプリイグニッションの抑制・検出・回避制御を説明する。図7は、本発明の第1実施形態によるエンジン20の制御装置により実行されるプリイグニッションの抑制・検出・回避制御のフローチャートである。図7に示す処理は、ECU44によって、車両の運転時に所定の周期で繰り返し実行される。
また、図8乃至図10は、本発明の実施形態によるエンジン20の運転状態が相対的に高負荷側且つ低回転側の領域内である場合におけるサージタンク内の状態を示す断面図であり、図8は吸気行程前半に燃料が噴射されたときのサージタンク内の状態、図9は吸気行程後半に燃料が噴射されたときのサージタンク内の状態、図10は圧縮工程に燃料が噴射された後のサージタンク内の状態を、それぞれ示す。
また、図11は、本発明の実施形態による制御装置による燃料噴射量及び吸気弁の閉時期の制御タイミングを示すタイムチャートであり、(a)はプリイグニッションの検出値(「1」が検出)、(b)は吸気バルブ25の閉時期(deg BTDC)、(c)は燃料噴射量の調整率、(d)はエンジン20の発生トルク(Nm)を、それぞれ表している。
図7に示すように、プリイグニッションの抑制・検出・回避制御が開始されると、まず、ステップS1において、ECU44は、各種のセンサから入力された検出信号等に基づき、エンジン20の運転状態を取得する。例えば、ECU44は、アクセル開度センサから入力されたアクセル開度やクランク角センサ70から入力されたクランク角に基づき、エンジン20の運転状態を取得する。
次に、ステップS2において、ECU44は、ステップS1で取得したエンジン20の運転状態に基づき、プリイグニッションが発生したことを判定するための振動の変位の閾値(第1閾値)を設定する。
具体的には、ECU44は、図5に例示したようなマップを参照し、ステップS1で取得したエンジン回転数に対応する第1閾値を設定する。
また、ECU44は、ノッキングが発生したことを判定するための振動の変位の閾値(第2閾値)も設定する。この第2閾値は、第1閾値よりも小さい値に設定される。
次に、ステップS3において、ECU44は、ステップS1で取得したエンジン20の運転状態が、全運転領域の中で相対的に高負荷側且つ低回転側の領域内か否かを判定する。
その結果、エンジン20の運転状態が相対的に高負荷側且つ低回転側の領域内である場合、ステップS4に進み、ECU44は、気筒21の吸気行程前半に設定された吸気行程前半噴射時期を含む複数の燃料噴射時期を設定する。
例えば、ECU44は、ステップS1で取得したエンジン回転数やエンジン冷却水の温度等に基づき、1サイクルにおける燃料の噴射を3回に分割したとしてもインジェクタ28の動作に必要な噴射間隔を確保できると判断した場合には、図6に示したように、気筒21の吸気行程前半、より詳細には300(deg BTDC)付近に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒21の吸気行程後半、より詳細には260(deg BTDC)付近に設定された吸気行程後半噴射時期と、気筒21の圧縮工程中、より詳細には120(deg BTDC)付近に設定された圧縮工程噴射時期との3つの時期を燃料噴射時期として設定する。
一方、ECU44は、ステップS1で取得したエンジン回転数やエンジン冷却水の温度等に基づき、1サイクルにおける燃料の噴射を3回に分割するとインジェクタ28の動作に必要な噴射間隔を確保できないと判断した場合には、図6に示したように、気筒21の吸気行程前半、より詳細には300(deg BTDC)付近に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒21の圧縮工程中、より詳細には120(deg BTDC)付近に設定された圧縮工程噴射時期との2つの時期を燃料噴射時期として設定する。
ここで、図8乃至図10を参照して、本発明の実施形態によるエンジン20の制御装置が燃料噴射タイミングの制御を行ったときのサージタンク内の状態を説明する。
図8乃至図10は、本発明の実施形態によるエンジン20の運転状態が相対的に高負荷側且つ低回転側の領域内であるときのサージタンク内の状態を示す断面図であり、図8は吸気行程前半噴射時期に燃料が噴射されたときのサージタンク内の状態、図9は吸気行程後半噴射時期に燃料が噴射されたときのサージタンク内の状態、図10は圧縮工程噴射時期に燃料が噴射されたときのサージタンク内の状態を、それぞれ示す。
まず、吸気行程前半噴射時期においては、図8に示すように、吸気バルブ25の開弁及びピストン14の下降に応じて吸気ポート18から燃焼室16内に流入した吸気により、タンブル流T(縦方向の渦流)が発生している。ECU44がインジェクタ28及び燃料供給システム42を制御して、吸気行程前半噴射時期に燃料をインジェクタ28から噴射させると、インジェクタ28から噴射された燃料は、ピストン冠面50の反インジェクタ側斜面54に沿ってインジェクタ28側へ斜め上方に流れるタンブル流Tの下部よりも上方において、タンブル流Tの渦中心に向かって噴射されることになる。
この場合、インジェクタ28から噴射された燃料の噴射方向の貫徹力は、燃料の噴射方向に直交する方向に流れるタンブル流Tの運動エネルギーによって低減されるので、燃料はタンブル流Tを貫徹せず、燃焼室16の壁面への燃料付着が低減される。
次に、吸気行程後半噴射時期においては、図9に示すように、吸気行程前半において発生したタンブル流Tが、ピストン14の下降に伴って上下方向に拡大されている。このタイミングで、ECU44がインジェクタ28及び燃料供給システム42を制御して、燃料をインジェクタ28から噴射させると、燃料はタンブル流Tの上端付近に向かって噴射される。このタンブル流Tの上端付近では、タンブル流Tは吸気ポート18から排気ポート19へ向かう方向、即ちインジェクタ28から離れる方向へ流れている。従って、インジェクタ28から噴射された燃料は、タンブル流Tの上端付近の流れ方向と同じ方向へ噴射され、タンブル流Tに乗って燃焼室16内を渦状に流動するので、壁面への燃料付着が低減される。
さらに、圧縮工程噴射時期においては、図10に示すように、吸気行程において発生したタンブル流Tが、ピストン14の上昇に伴って上下方向につぶされながら、燃焼室16の天井26とピストン冠面50との間を渦状に流動する。
したがって、ECU44がインジェクタ28及び燃料供給システム42を制御して、圧縮工程後半噴射時期に燃料をインジェクタ28から噴射させると、インジェクタ28から噴射された燃料は、ピストン冠面50の反インジェクタ側斜面54に沿ってインジェクタ28側へ斜め上方に流れるタンブル流Tの下部よりも上方において、タンブル流Tの渦中心に向かって噴射されることになる。
この場合、インジェクタ28から噴射された燃料の噴射方向の貫徹力は、燃料の噴射方向に直交する方向に流れるタンブル流Tの運動エネルギーによって低減されるので、燃料はタンブル流Tを貫徹せず、燃焼室16の壁面への燃料付着が低減される。
上述したように、燃料の噴射を3回に分割する場合、ECU44は、燃料噴射時期を、吸気行程前半噴射時期、吸気行程後半噴射時期、及び圧縮工程噴射時期の3つの時期に分割すると共に、各噴射時期における燃料噴射量の比率が、吸気行程前半噴射時期:吸気工程後半噴射時期:圧縮工程噴射時期=4:3:3となるように、インジェクタ28から燃料を噴射させる。
即ち、燃料噴射時期を、吸気行程前半噴射時期、吸気行程後半噴射時期、及び圧縮工程噴射時期の3つの時期に分割することにより、一括噴射と比較して各噴射時期の燃料噴射量を抑制して燃料の噴射方向の貫徹力を低減し、ピストン冠面50や燃焼室16の壁面への燃料付着を低減している。また、燃料噴射時期を上記の3つの時期に分割することにより、ピストン冠面50や燃焼室16の壁面への燃料付着を低減可能なタイミングで燃料を噴射することが可能となっている。特に、吸気行程前半噴射時期の燃料噴射においては、タンブル流Tの渦中心に向かって燃料を噴射することにより、インジェクタ28から噴射された燃料の噴射方向の貫徹力をタンブル流Tの運動エネルギーによって低減し、燃焼室16の壁面への燃料付着を効果的に低減している。また、圧縮工程で燃料噴射を行うことで、燃料の気化潜熱により燃焼室16内の冷却を行い、プリイグニッションが発生しにくい状態にしている。
また、燃料の噴射を吸気行程前半噴射時期及び圧縮工程噴射時期の2回に分割する場合においても、燃料の噴射を3回に分割する場合と同様に、ピストン冠面50や燃焼室16の壁面への燃料付着を低減していると共に、圧縮工程噴射時期の燃料噴射により、燃焼室16内をプリイグニッションが発生しにくい状態にしている。
図7のフローチャートに戻り、ステップS3において、エンジン20の運転状態が相対的に高負荷側且つ低回転側の領域外である場合、ステップS5に進み、ECU44は、図6に示したように、気筒21の吸気行程中、より詳細には280(deg BTDC)付近に設定された吸気行程噴射時期を、インジェクタ28から燃料を一括噴射させる燃料噴射時期として設定する。
ステップS4又はS5の後、ステップS6に進み、ECU44は、振動センサ74から入力された検出信号と、ステップS2で設定した閾値とに基づき、プリイグニッションが発生したか否かを判定する。具体的には、ECU44は、振動センサ74から入力された検出信号に基づき、周波数7kHz又は13kHzのエンジン20の振動の変位が第1閾値以上(本実施形態では検出信号の値が100以上)であり、且つ、振動の変位が第1閾値以上となった時期が所定の基準時期(本実施形態では気筒21の点火時期から20(deg)程度遅角した時期)よりも早い場合に、プリイグニッションが発生したと判定する。
その結果、プリイグニッションが発生したと判定した場合、ステップS7に進み、ECU44は、バルブ駆動機構41により、吸気バルブ25の閉時期の位相を吸気下死点以降まで遅角させる。
次に、ステップS8において、ECU44は、各燃料噴射時期におけるインジェクタ28の燃料噴射量を20%増大させる。
次に、ステップS9において、ECU44は、ステップS6においてプリイグニッションの発生が検出された後の点火回数が12回になるまで、ステップS7において遅角させた吸気バルブ25の閉時期の位相及びステップS8において増大させた燃料噴射量を維持する。
そして、ステップS6においてプリイグニッションの発生が検出された後の点火回数が12回に達した場合、ステップS10に進み、ECU44は、ステップS7において遅角させた吸気バルブ25の閉時期の位相及びステップS8において増大させた燃料噴射量を元に戻す。その後、ECU44は、処理を終了する。
具体的には、図11に示すように、ステップS6においてプリイグニッションの発生が検出されると(図11における時刻t0)、ECU44は、ステップS7において、吸気バルブ25の閉時期の位相を吸気下死点以降(図11では170(deg BTDC))まで遅角させる指示をバルブ駆動機構41に出力する(図11(b)の実線)。バルブ駆動機構41は、ECU44の指示に応じて吸気バルブ25のVVTを動作させ、吸気バルブ25の閉時期の位相を吸気下死点以降まで遅角させる(図11(b)の破線)。これにより、有効圧縮比が低下し、圧縮時の燃焼室16内の温度が低下するので、プリイグニッションの発生が抑制される。
また、ECU44は、ステップS8において、各燃料噴射時期におけるインジェクタ28の燃料噴射量を20%増大させ(図11(c))、燃料の気化潜熱で燃焼室16内の冷却を行うことにより、プリイグニッションの発生を抑制している。
また、ステップS7において吸気バルブ25の閉時期の位相を吸気下死点以降まで遅角させることにより有効圧縮比が低下するが、ステップS8において燃料噴射量を増大させることにより、図11(d)に示すように、エンジン20が発生させるトルクはほぼ一定に維持される。
また、ECU44は、時刻t0においてプリイグニッションの発生が検出された後の点火回数が、時刻t1において12回に到達するまで、ステップS7において遅角させた吸気バルブ25の閉時期の位相及びステップS8において増大させた燃料噴射量を維持することで、燃焼室16内が十分に冷却され、且つ、プリイグニッションの原因となっている付着燃料やスモークが完全に掃気されるまで、十分な期間プリイグニッションの発生を抑制することにより、吸気バルブ25の閉時期の位相及び燃料噴射量を元に戻したときに、燃焼室16内の温度が高かったり付着燃料やスモーク等の着火源が残留していたりすることによってプリイグニッションが再び発生することを抑制できる。
一方、ステップS6において、プリイグニッションが発生していないと判定した場合、ステップS11に進み、ECU44は、振動センサ74から入力された検出信号と、ステップS2で設定した閾値とに基づき、プリイグニッションが発生したか否かを判定する。具体的には、ECU44は、振動センサ74から入力された検出信号に基づき、周波数7kHz又は13kHzのエンジン20の振動の変位が第2閾値以上第1閾値未満である場合、又は、周波数7kHz又は13kHzのエンジン20の振動の変位が第1閾値以上であり且つ振動の変位が第1閾値以上となった時期が所定の基準時期以降の場合に、ノッキングが発生したと判定する。
その結果、ノッキングが発生したと判定した場合、ステップS12に進み、ECU44は、点火時期を所定量遅角させ、ノッキングの発生を抑制する。
ステップS11においてノッキングが発生していないと判定した場合、又は、ステップS12の後、ECU44は処理を終了する。
次に、図12を参照して、本発明の第2実施形態によるエンジン20の制御装置により実行されるプリイグニッションの検出・回避制御を説明する。図12は、本発明の第2実施形態によるエンジン20の制御装置により実行されるプリイグニッションの抑制・検出・回避制御のフローチャートである。図12に示す処理は、ECU44によって、車両の運転時に所定の周期で繰り返し実行される。
なお、この図12の制御におけるステップS21、S22、S25乃至S30の各処理は、図7を参照して説明した制御におけるステップS1、S2、S7乃至S12の各処理と同様であるので、説明を省略する。
図12に示した本発明の第2実施形態によるプリイグニッションの検出・回避制御では、プリイグニッションが発生していない状態においては燃料の分割噴射を行わず、プリイグニッションの発生が検出された場合に、燃料の分割噴射を行うようにしている。
即ち、ステップS22において、プリイグニッションが発生したことを判定するための振動の変位の閾値(第1閾値)及びノッキングが発生したことを判定するための振動の変位の閾値(第2閾値)を設定した後、ステップS23において、ECU44は、振動センサ74から入力された検出信号と、ステップS22で設定した閾値とに基づき、プリイグニッションが発生したか否かを判定する。具体的には、ECU44は、振動センサ74から入力された検出信号に基づき、周波数7kHz又は13kHzのエンジン20の振動の変位が第1閾値以上(本実施形態では検出信号の値が100以上)であり、且つ、振動の変位が第1閾値以上となった時期が所定の基準時期(本実施形態では気筒21の点火時期から20(deg)程度遅角した時期)よりも早い場合に、プリイグニッションが発生したと判定する。
その結果、プリイグニッションが発生したと判定した場合、ステップS24に進み、ECU44は、気筒21の吸気行程前半に設定された吸気行程前半噴射時期を含む複数の燃料噴射時期を設定する。
例えば、ECU44は、ステップS21で取得したエンジン回転数やエンジン冷却水の温度等に基づき、1サイクルにおける燃料の噴射を3回に分割したとしてもインジェクタ28の動作に必要な噴射間隔を確保できると判断した場合には、図6に示したように、気筒21の吸気行程前半、より詳細には300(deg BTDC)付近に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒21の吸気行程後半、より詳細には260(deg BTDC)付近に設定された吸気行程後半噴射時期と、気筒21の圧縮工程中、より詳細には120(deg BTDC)付近に設定された圧縮工程噴射時期との3つの時期を燃料噴射時期として設定する。
一方、ECU44は、ステップS21で取得したエンジン回転数やエンジン冷却水の温度等に基づき、1サイクルにおける燃料の噴射を3回に分割するとインジェクタ28の動作に必要な噴射間隔を確保できないと判断した場合には、図6に示したように、気筒21の吸気行程前半、より詳細には300(deg BTDC)付近に設定された吸気行程前半噴射時期と、気筒21の圧縮工程中、より詳細には120(deg BTDC)付近に設定された圧縮工程噴射時期との2つの時期を燃料噴射時期として設定する。
次に、本発明の実施形態のさらなる変形例を説明する。
まず、上述した実施形態では、シリンダヘッド23には、気筒21毎に、各々独立した2つの吸気ポート18及び2つの排気ポート19が形成されていると説明したが、これとは異なる数の吸気ポート18及び排気ポート19が形成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、ECU44は、触媒温度センサ46、アクセル開度センサから入力されたアクセル開度やクランク角センサ70から入力されたクランク角に基づきエンジン20の運転状態を特定すると説明したが、これら以外のセンサから入力された検出信号を用いてエンジン20の運転状態を特定してもよい。
また、上述した実施形態では、1サイクルにおける全燃料噴射量は、混合気が全体として理論空燃比よりも薄いリーン状態となるように設定されると説明したが、混合気が全体として理論空燃比に等しい状態となるように全燃料噴射量を設定してもよい。
また、上述した実施形態では、振動センサ74から入力された検出信号に基づきプリイグニッションが発生したか否かを判定する場合について説明したが、イオンセンサによって燃焼室16内のイオン電流を測定して燃焼状態を判断することにより、プリイグニッションが発生したか否かを判定するようにしてもよい。
次に、上述した本発明の実施形態及び本発明の実施形態の変形例によるエンジン20の制御装置の作用効果を説明する。
まず、吸気ポート18により燃焼室16内にタンブル流Tが生成され、ECU44は、プリイグニッションが検出された場合、気筒21の吸気行程前半噴射時期と、圧縮工程噴射時期とにおいてインジェクタ28から燃料を噴射させるので、インジェクタ28から燃料を一括噴射する場合と比較して各噴射時期の燃料噴射量を抑制して燃料の噴射方向の貫徹力を低減し、ピストン14や燃焼室16の壁面への燃料付着を低減することができる。また、燃料噴射時期を複数に分割するので、ピストン14や燃焼室16の壁面への燃料付着を低減可能なタイミングで燃料を噴射することができる。特に、吸気行程前半噴射時期に燃料噴射を行うことにより、タンブル流Tに向かって燃料を噴射することができ、これにより、インジェクタ28から噴射された燃料の噴射方向の貫徹力をタンブル流Tの運動エネルギーによって低減し、燃焼室16の壁面への燃料付着を効果的に低減することができる。また、圧縮工程で燃料噴射を行うことで、燃料の気化潜熱により燃焼室16内の冷却を行うことができ、これにより、プリイグニッションをより発生しにくい状態にすることができる。これにより、プリイグニッションを促進する着火源となる燃料付着を確実に低減することができ、プリイグニッションを確実に回避することができる。
また、ECU44は、プリイグニッションが検出された場合、吸気行程後半噴射時期を含む複数の噴射時期にインジェクタ28から燃料を噴射させるので、吸気行程前半において発生したタンブル流Tがピストン14の下降に伴って上下方向に拡大されたタイミングで燃料を噴射し、燃料をタンブル流Tに乗せて燃焼室16内を渦状に流動させることにより燃焼室16の壁面への燃料付着を低減することができ、これにより、プリイグニッションをより発生しにくい状態にすることができる。
また、プリイグニッションが検出された場合、ECU44は、インジェクタ28の燃料噴射量を増大させることにより、増量された燃料の気化潜熱で燃焼室16内の冷却を行うと共に、吸気バルブ25の閉時期を吸気下死点以降に遅角させて有効圧縮比を低下させることにより、圧縮時の燃焼室16内の温度を低下させるので、プリイグニッションを効果的に回避することができる。このとき、吸気バルブ25の閉時期の位相を吸気下死点以降まで遅角させると共に燃料噴射量を増大させることにより、有効圧縮比の低下による発生トルクの減少を、燃料噴射量の増大による発生トルクの増大によって相殺することができ、エンジン20が発生させるトルクをほぼ一定に維持することができる。
また、プリイグニッションが検出された後、所定回数の点火が行われ、燃焼室16内が十分に冷却され、且つ、プリイグニッションの原因となっている付着燃料やスモークが燃焼室16内から完全に掃気されるまで十分な期間にわたって、インジェクタ28は、増大させた燃料噴射量を維持し、バルブ駆動機構41は、遅角させた吸気バルブ25の閉時期を維持することにより、プリイグニッションの発生を抑制するので、吸気バルブ25の閉時期の位相及び燃料噴射量を元に戻したときに、燃焼室16内の温度が高かったり付着燃料やスモーク等の着火源が残留していたりすることによってプリイグニッションが連続的に発生してより大きなプリイグニッションを引き起こすことを確実に防止することができる。
4 ターボ過給機
10 吸気通路
11 スロットルバルブ
12 クランクシャフト
14 ピストン
16 燃焼室
18 吸気ポート
19 排気ポート
20 エンジン
21 気筒
22 シリンダブロック
23 シリンダヘッド
24 コンロッド
25 吸気バルブ
26 天井
27 排気バルブ
28 インジェクタ
30 排気通路
39 点火プラグ
40 点火回路
41 バルブ駆動機構
42 燃料供給システム
44 ECU
50 ピストン冠面
52 インジェクタ側斜面
54 反インジェクタ側斜面
70 クランク角センサ
72 水温センサ
74 振動センサ
100 エンジンシステム
T タンブル流

Claims (4)

  1. 気筒内の燃焼室に直接噴射した燃料の挙動をタンブル流によって制御するエンジンの制御装置であって、
    上記燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    上記燃焼室内にタンブル流を生成するタンブル流生成手段と、
    混合気が上記気筒の点火時期より前に自着火するプリイグニッションの発生を検出するプリイグニッション検出手段と、
    上記プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された場合、上記気筒の吸気行程前半に設定された吸気行程前半噴射時期と、上記気筒の圧縮工程中に設定された圧縮工程噴射時期とにおいて上記燃料噴射弁から燃料を噴射させる燃料噴射弁制御手段とを有することを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 上記燃料噴射弁制御手段は、上記プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された場合、上記気筒の吸気行程後半に設定された吸気行程後半噴射時期においても上記燃料噴射弁から燃料を噴射させる請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 更に、上記エンジンの吸気弁のバルブタイミングを変化させる可変バルブタイミング機構を有し、
    上記プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された場合、上記燃料噴射弁制御手段は、上記燃料噴射弁の燃料噴射量を増大させ、上記可変バルブタイミング機構は、上記吸気弁の閉時期を吸気下死点以降に遅角させる、請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 上記プリイグニッション検出手段によりプリイグニッションが検出された後、所定回数の点火が行われるまで、上記燃料噴射弁は、上記増大させた燃料噴射量を維持し、上記可変バルブタイミング機構は、上記遅角させた上記吸気弁の閉時期を維持する、請求項3に記載のエンジンの制御装置。
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