JP2010216326A - 内燃機関の燃焼方式切替制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転領域に応じて予混合圧縮自着火燃焼と火花点火燃焼とを切り替えて実施する内燃機関において、予混合圧縮着火と火花点火との切替の際におけるトルク変動の抑制及び排気エミッションの改善を図るべく制御を行う。
【解決手段】吸気弁と排気弁との開弁タイミングと閉弁タイミングとを連続的に変更する可変動弁装置を備える内燃機関において、排気上死点近傍において吸気弁と排気弁との両方が閉じる負のオーバーラップ期間に燃料を噴射する予混合圧縮自着火燃焼と少なくとも均質燃焼となる火花点火燃焼との一方を運転状態に応じて切り替えて実施する内燃機関において、予混合圧縮自着火燃焼と火花点火燃焼とを切り替える場合に、空燃比が理論空燃比近傍となるように燃料噴射量を設定し、均質燃焼となるタイミングにおいて設定した燃料噴射量の燃料を噴射し、かつ、点火時期を遅角して火花点火燃焼を実施する。
【選択図】図2
【解決手段】吸気弁と排気弁との開弁タイミングと閉弁タイミングとを連続的に変更する可変動弁装置を備える内燃機関において、排気上死点近傍において吸気弁と排気弁との両方が閉じる負のオーバーラップ期間に燃料を噴射する予混合圧縮自着火燃焼と少なくとも均質燃焼となる火花点火燃焼との一方を運転状態に応じて切り替えて実施する内燃機関において、予混合圧縮自着火燃焼と火花点火燃焼とを切り替える場合に、空燃比が理論空燃比近傍となるように燃料噴射量を設定し、均質燃焼となるタイミングにおいて設定した燃料噴射量の燃料を噴射し、かつ、点火時期を遅角して火花点火燃焼を実施する。
【選択図】図2
Description
本発明は、運転領域に応じて予混合圧縮自着火燃焼と火花点火燃焼とを切り替えて実施する内燃機関の燃焼方式切替制御方法に関する。
従来、点火プラグにより混合気に着火して燃焼させる火花点火燃焼と、点火プラグを使用することなく燃料及び空気の混合気を圧縮することにより混合気に着火して燃焼させる予混合圧縮自着火燃焼とを、運転状態に応じて実施する内燃機関が知られている。このような内燃機関における火花点火燃焼と予混合圧縮自着火燃焼との間の切替の際の制御として、例えば、火花点火燃焼から予混合圧縮自着火燃焼に切替を行う直前に、排気上死点近傍において吸気弁と排気弁との両方が閉じる負のオーバーラップ期間を設定し、空燃比が理論空燃比よりリーンとなるように燃料噴射量を設定し、設定した量の燃料を圧縮行程中に噴射して点火時期を遅角させ成層状態で火花点火燃焼を行うようにし、その後前記負のオーバーラップ期間を設定した状態で、前記負のオーバーラップ期間、吸気行程、又は圧縮行程のいずれかのタイミングで燃料を噴射して予混合圧縮自着火燃焼を行うようにする制御が知られている(例えば特許文献1を参照)。
ところで、従来、前記切替を行う際の吸排気弁の開閉タイミング及び空燃比は緩やかに変化させるようにしているが、この切替の過程において、特に低負荷で少燃料の場合、シリンダ内の温度が十分高くならず、混合気を圧縮しても混合気の温度が自着火可能な温度まで上昇しなくなる一方で、火花点火による着火も起こりにくい領域が存在する。また、エンジンの回転数が比較的高い場合、圧縮行程の開始から混合気が自着火するまでの実時間が短縮されるため、混合気の自着火を成立させることができなくなる一方で火花点火による着火も起こりにくい領域が存在する。そのため、前記切替の途中で失火し、トルク変動が大きくなる可能性が生じ、その場合には未燃ガスが大量に排出され、排気エミッションが低下する不具合が発生し得る。
本発明は、以上に述べたような不具合を解消することを目的とする。
すなわち本発明に係る内燃機関の燃焼方式切替制御方法は、吸気弁と排気弁との開弁タイミングと閉弁タイミングとを連続的に変更する可変動弁装置を備える内燃機関において、排気上死点近傍において吸気弁と排気弁との両方が閉じる負のオーバーラップ期間に燃料を噴射する予混合圧縮自着火燃焼と少なくとも均質燃焼となる火花点火燃焼との一方を運転状態に応じて切り替えて実施する内燃機関の燃焼方式切替制御方法であって、予混合圧縮自着火燃焼と火花点火燃焼とを切り替える場合に、空燃比が理論空燃比近傍となるように燃料噴射量を設定し、均質燃焼となるタイミングにおいて設定した燃料噴射量の燃料を噴射し、かつ、点火時期を遅角して火花点火燃焼を実施することを特徴とする。
このような制御を行えば、火花点火燃焼と予混合圧縮自着火燃焼との間の切替の際には、空燃比を理論空燃比近傍に設定し、均質燃焼となるタイミングにおいて設定した燃料噴射量の燃料を噴射し、かつ、点火時期を遅角して火花点火燃焼を実施するので、既燃ガスを多く筒内に残した状態で予混合圧縮自着火燃焼の場合に比べてリッチな空燃比による非常に緩慢な燃焼が実現される。これにより、次サイクルの際に筒内に残留している既燃ガスの温度が高くなり、予混合圧縮自着火燃焼への移行が容易になる。また、このような火花点火燃焼を実施することにより、火花点火燃焼と予混合圧縮自着火燃焼との間の切替の際の内部EGR率が高い混合気であっても燃焼が安定化し、失火を抑制することも可能となる。しかも、空燃比を理論空燃比近傍に設定しているので、既燃ガス中に未燃の炭化水素がほとんど存在せず、次サイクルにおける不要な自着火を回避することが可能となる。
本発明に係る内燃機関の燃焼方式切替制御方法によれば、火花点火燃焼と予混合圧縮自着火燃焼との間の切替の際に、内部EGR率が高い混合気であっても燃焼を安定化させることができ、従って失火を抑制し、トルク変動を小さくすることができる。しかも、空燃比を理論空燃比近傍に設定して火花点火燃焼を実施するので、既燃ガス中に未燃の炭化水素がほとんど存在せず、未燃の炭化水素が排出されることによる排気エミッションの低下の抑制も図ることができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
以下に説明する実施形態の内燃機関たるガソリンエンジン100は、可変バルブタイミング機構30を装備しているエンジンで、予混合圧縮自着火燃焼を実施するために、圧縮比を通常の火花点火のみを実施するエンジンに比べて高くしてある。そしてこのような圧縮比の設定以外は、可変バルブタイミング機構30を備える通常の火花点火式のエンジンと同じである。
具体的には、図1に1気筒の構成を概略的に示したガソリンエンジン100は、自動車用の3気筒のもので、その吸気系1には図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられ、サージタンク3からの吸入空気は吸気ポート10及び吸気弁37を介してシリンダ38内に吸入される。この吸気系1には、スロットルバルブ2を迂回する迂回路であるバイパス通路1aが設けてあり、そのバイパス通路1aにはバイパス通路1aを通過する空気量を制御するための流量制御弁1bが設けてある。この流量制御弁1bは、主としてガソリンエンジン100のアイドル回転制御を実行する際に制御される。
このガソリンエンジン100は、燃料であるガソリンをシリンダ38内に直接噴射する方式のものであり、そのためにインジェクタ5を燃焼室35の天井に取り付けている。このインジェクタ5は、電子制御装置6により制御するようにしている。また、排気系20には、燃焼室35から排気弁36を介して排出された排気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2 センサ21が、図示しないマフラに至るまで管路に配設された三元触媒22の上流の位置に取り付けられている。
可変バルブタイミング機構30は、例えば作動油により作動する機械式のもので、電子制御装置6と協働して、排気弁36と吸気弁37とのそれぞれの開閉時期を独立して制御できるものである。すなわち、電子制御装置6が出力する信号により、作動油が制御されて作動するものである可変バルブタイミング機構30は、排気弁36及び吸気弁37を全開にする作動中心を進角及び遅角するとともに、排気弁36及び吸気弁37の作動角度を制御するものである。可変バルブタイミング機構30は、火花点火の際には排気弁36と吸気弁37との開成期間が重なり合うように排気弁36と吸気弁37とを制御し、予混合圧縮自着火燃焼を行う際には、排気行程から吸気行程に移行する間に、排気上死点近傍において吸気弁37と排気弁36との両方が閉じる負のオーバーラップ期間NVOを設定している。
可変バルブタイミング機構30とともにガソリンエンジン100の運転を制御する電子制御装置6は、中央演算装置7と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。その入力インターフェース9には、エンジン回転数NEを検出するための回転数センサ14から出力される回転数信号b、クランクセンサ41から出力されるクランク角度信号m、タイミングセンサ42から出力される吸気カム信号n、吸気管圧力PMを検出するための吸気圧センサ16から出力される吸気圧信号d、ガソリンエンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ17から出力される水温信号e、上記したO2 センサ21から出力される電圧信号h等が入力される。一方、出力インターフェース11からは、インジェクタ5に対して燃料噴射信号fが、また火花点火の実施に際して点火プラグ18に対して点火信号たる通電信号gが出力されるようになっている。
電子制御装置6には、吸気圧センサ16から出力される吸気圧信号dと回転数センサ14から出力される回転数信号bとを主な情報とし、ガソリンエンジン100の運転状態に応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間すなわち基本噴射量を補正してインジェクタ開成時間である最終噴射時間すなわち燃料噴射量を決定し、その決定された時間によりインジェクタ5を制御して、ガソリンエンジン100の運転状態に応じた燃料噴射量をインジェクタ5から燃焼室35内にその運転状態に対応する運転領域に対して設定される噴射時期に噴射するためのプログラムが内蔵してある。また電子制御装置6は、基本的には、エンジン回転数NE及び負荷(吸気管圧力PM)により規定される運転領域により火花点火燃焼と予混合圧縮自着火燃焼とを切り替えて、実施するものである。そして、予混合圧縮自着火燃焼を実施する運転領域から火花点火燃焼を実施する運転領域に移行する場合にあっては、電子制御装置6は、以下に述べる切替制御プログラムを実行するものである。
フローチャートである図2を交えて、この実施形態における点火方法を切り替える際の制御手順を説明する。
まず、ステップS1において、吸気管圧力PMを吸気圧センサ16から出力される吸気圧信号dに基づいて検出し、エンジン回転数NEを回転数センサ14から出力される回転数信号bに基づいて検出して、ガソリンエンジン100の運転状態つまりどの運転領域において運転しているかを検出する。なお、本実施形態では、予混合圧縮自着火燃焼は、エンジン回転数NEが中回転数で、かつ吸気管圧力PM(負荷)が中程度の運転領域に対して適用するものであり、高回転数高負荷運転領域にあっては点火プラグ18による火花点火燃焼を実施する。
次に、ステップS2において、予混合圧縮自着火燃焼を行う運転領域から火花点火燃焼を行う運転領域へ運転領域が移行したか否かを判定する。ステップS2において、予混合圧縮自着火燃焼から火花点火燃焼へ運転領域が移行したと判定した場合は、ステップS3に移行する。一方、ステップS2において、予混合圧縮自着火燃焼から火花点火燃焼へ運転領域が移行しなかったと判定した場合は、この切替制御プログラムを終了する。
ステップS3においては、可変バルブタイミング機構30を制御して、負のオーバーラップ期間NVOを短縮する。すなわち、可変バルブタイミング機構30は、排気弁36の閉じタイミングを遅くするとともに吸気バルブ37の開きタイミングを早くするものである。この負のオーバーラップ期間NVOの短縮は、一度の制御で火花点火を実施する場合の期間にするものではなく、点火時期がくる毎に所定量だけ短くするものである。このように、徐々に負のオーバーラップ期間NVOを短縮することにより、排気弁36と吸気弁37との開閉タイミングが短時間内に激変することを抑制し、シリンダ38の温度の急激な変化を抑制する。よって、内部EGRによりシリンダ38内に残留する高温ガス量(排気ガス量)の変化も漸減するものとなる。また、本実施形態では、負のオーバーラップ期間NVOを短縮すると同時に、吸気弁37及び排気弁36のリフト量を増加させる制御も行うようにしている。
ステップS4においては、空燃比が理論空燃比近傍となるように燃料噴射量を設定する。
ステップS5においては、均質燃焼となるタイミングに燃料の噴射タイミングを設定し、ステップS4で設定した量の燃料を噴射する。具体的には、インジェクタ5に対して前記吸気弁37の開放開始時点近傍のタイミングでステップS4で設定した量の燃料を噴射すべく燃料噴射信号fを出力する。
ステップS6においては、点火プラグ18による点火時期を遅角する制御を行う。すなわち、通常の火花点火に用いられる点火タイミングよりも遅角側のタイミングで点火すべく点火プラグ18に通電信号gを出力する制御を行う。なお、点火タイミングは、圧縮上死点前10°CAから圧縮上死点後5°CAの範囲が望ましい。
そして、ステップS7において、通常の火花点火燃焼が可能なバルブタイミングになったか否かを判定する。バルブタイミングは、ステップS3において、負のオーバーラップ期間NVOを短縮することにより、予混合圧縮自着火燃焼を実施している場合に比較して、排気弁36の弁閉タイミングと吸気弁37の弁開タイミングが接近するように変化している。通常の火花点火燃焼が可能なバルブタイミングとは、負のオーバーラップ期間NVOが全くない状態か、もしくは負のオーバーラップ期間NVOが予混合圧縮着火を実施している場合の負のオーバーラップ期間NVOよりも短い期間である状態となるバルブタイミングを指すものである。したがって、内部EGRによる高温ガス量は、予混合圧縮自着火燃焼に比較して少なくして、混合気の温度の上昇を抑制するものである。
ステップS7において、通常の火花点火燃焼が可能なバルブタイミングでないと判定した場合は、ステップS3に戻り、再度負のオーバーラップ期間NVOを短縮し、その後、ステップS4〜ステップS7を実行する。これに対して、通常の火花点火燃焼が可能なバルブタイミングであると判定した場合は、ステップS8に移行する。
ステップS8においては、通常の火花点火燃焼を実施すべく点火時期を進角させる。火花点火燃焼を実施する場合、燃料は、負のオーバーラップ期間NVO以降、つまり吸気行程もしくは圧縮行程あるいはその両方において噴射する。
以上の構成において、ガソリンエンジン100は、設定された運転領域に対応する運転状態になった場合に、その運転領域の燃焼方式により運転されるものである。すなわち、例えば低中負荷、低中エンジン回転の運転領域では、予混合圧縮自着火燃焼により運転し、それ以外の運転領域では火花点火燃焼により運転するものである。
そして、予混合圧縮自着火燃焼による運転領域にて運転している状態から火花点火燃焼による運転領域に移行する際には、まず、燃焼方式を変更するために、ステップS1、ステップS2を実行し、移行の判定の後、ステップS3〜ステップS6を実行して、負のオーバーラップ期間NVOを短縮し、燃料の噴射タイミングを均質燃焼となるタイミングに設定しつつ理論空燃比近傍となるように燃料を噴射し、点火時期を遅角する制御を行う。すなわち、図3に示すように、時刻T1において前記移行の判定を行った際には、図3の(a)に示すような予混合圧縮自着火燃焼から同図の(b)に示すような火花点火燃焼に移行する。ここで、前記図3の(a)〜(d)には、排気弁36及び吸気弁37の開閉タイミング及び燃料噴射タイミングを示している。また、同図の(b)〜(d)には、点火タイミングも示している。ここで、前記図3の(a)〜(d)には、クランク角を共通の横軸に示している。また、前記図3の(a)〜(d)中のT、Bは、それぞれ上死点及び下死点である。一方、同図の(e)〜(h)には、空燃比、点火時期、EGR率、及び空気量の経時変化を示している。なお、同図の(e)〜(h)の時間軸は共通である。
この場合において、内部EGR率が高くても、空燃比を理論空燃比近傍に設定し、均質燃焼となるタイミングにおいて設定した燃料噴射量の燃料を噴射し、かつ、点火時期を遅角して火花点火燃焼を実施しているので、火花点火により混合気に着火することができる。
そして、負のオーバーラップ期間NVOの短縮により、ステップS7において通常の火花点火燃焼が可能なバルブタイミングになったことを判定した際には、ステップS8を実行する。すなわち、時刻T2において通常の火花点火燃焼が可能なバルブタイミングになったと判定した際には、前記図3の(c)に示すような点火時期を遅角させた火花点火燃焼から点火時期を進角させて同図の(d)に示すような通常の火花点火燃焼に移行する。
また、火花点火燃焼を実施する運転領域から予混合圧縮自着火燃焼を実施する運転領域に移行する場合にあっても、電子制御装置6は、上述した切替制御プログラムと同様のプログラムを実行するものである。このプログラムは、ステップS2において予混合圧縮自着火燃焼の運転領域から火花点火燃焼の運転領域へ移行したか否かを判定する代わりに火花点火燃焼の運転領域から予混合圧縮自着火燃焼の運転領域へ移行したか否かを判定すること、ステップS3において負のオーバーラップ期間NVOを短縮する代わりに延長すること、ステップS7において通常の火花点火燃焼が可能なバルブタイミングになったか否かを判定する代わりに予混合圧縮自着火燃焼が可能なバルブタイミングになったか否かを判定すること、及びステップS8において通常の火花点火燃焼を実施すべく点火時期を進角する代わりに予混合圧縮自着火燃焼を実施すること以外は、上述した切替制御プログラムと同様の制御を行う。
以上に述べたように、本実施形態に係るガソリンエンジン100の燃焼方式切替制御方法を採用すれば、火花点火燃焼と予混合圧縮自着火燃焼との間の切替の際には、空燃比を理論空燃比近傍に設定し、均質燃焼となるタイミングにおいて設定した燃料噴射量の燃料を噴射し、かつ、点火時期を遅角して火花点火燃焼を実施するので、既燃ガスを多く筒内に残した状態で予混合圧縮自着火燃焼の場合に比べてリッチな空燃比による非常に緩慢な燃焼が実現される。これにより、次サイクルの際に筒内に残留している既燃ガスの温度が高くなり、予混合圧縮自着火燃焼への移行が容易になる。また、このような火花点火燃焼を実施すれば、内部EGR率が高く空気量が多い状態であっても、燃焼が安定化し、従って失火を抑制し、トルク変動を小さくすることも可能となる。
しかも、空燃比を理論空燃比近傍に設定しているので、既燃ガス中に未燃の炭化水素がほとんど存在せず、次サイクルにおける不要な自着火を回避することが可能となるとともに、未燃の炭化水素が排出されることによる排気エミッションの低下の抑制を図ることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、上述した実施形態では、火花点火可能なバルブタイミングであると判定した際に通常の燃料噴射タイミングで燃料を噴射し、通常の点火タイミングで火花点火を行うようにしているが、この通常の燃料噴射タイミング及び点火タイミングによる運転に先立ち成層燃焼をさせるべく、通常より遅角させた燃料噴射タイミングで燃料を噴射し、通常の点火タイミングで火花点火を行う運転を行うようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
5…インジェクタ
6…電子制御装置
18…点火プラグ
30…可変バルブタイミング機構
36…排気弁
37…吸気弁
6…電子制御装置
18…点火プラグ
30…可変バルブタイミング機構
36…排気弁
37…吸気弁
Claims (1)
- 吸気弁と排気弁との開弁タイミングと閉弁タイミングとを連続的に変更する可変動弁装置を備える内燃機関において、排気上死点近傍において吸気弁と排気弁との両方が閉じる負のオーバーラップ期間に燃料を噴射する予混合圧縮自着火燃焼と少なくとも均質燃焼となる火花点火燃焼との一方を運転状態に応じて切り替えて実施する内燃機関の燃焼方式切替制御方法であって、
予混合圧縮自着火燃焼と火花点火燃焼とを切り替える場合に、
空燃比が理論空燃比近傍となるように燃料噴射量を設定し、
均質燃焼となるタイミングにおいて設定した燃料噴射量の燃料を噴射し、かつ、
点火時期を遅角して火花点火燃焼を実施することを特徴とする内燃機関の燃焼方式切替制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009062685A JP2010216326A (ja) | 2009-03-16 | 2009-03-16 | 内燃機関の燃焼方式切替制御方法 |
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Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
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