JP6573464B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置に関し、特に、入力値と制御値との関係を定めたマップを検索して制御値を求める、パワーユニットの制御装置に関する。
車両を駆動する例えばエンジン(パワーユニット)の制御では、運転状態(例えば、エンジン回転数、吸入空気量、スロットル開度等々)を各種センサで検出し、そのセンサ値(入力値)を用いて、予め設定されて記憶されているマップ(センサ値と制御値との関係を定めたマップ(ルックアップテーブル))を検索することにより、エンジンの制御値(例えば、燃料噴射量、点火時期等々)を求める手法が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−109627号公報
ところで、上述した手法では、運転状態によって、センサからの入力値(又は複数の入力値の組み合わせ)が、予め設定されているマップの設定領域外(制御対象領域外)になることが起こり得る。そのような場合、従来では、入力値(又は制御値)に上限値/下限値(リミット値)を設けて対処することが行われている。しかしながら、このような従来の手法では、制御値が上限値又は下限値に張り付く状況が生じ得る。
特に、近年、排気ガス規制(エミッション規制)や燃費向上要求等からエンジンに付加される制御デバイスが増加し、かつ、トレードオフの関係にあるエンジン性能、排気ガス、燃費、信頼性等の間の最適な制御値を求める必要から、制御がますます複雑になってきており、上述したマップも、例えば5次元、6次元といったように多次元化されてきている。そのような状況において、センサ入力値(又は複数の入力値の組み合わせ)が、予め設定されているマップの設定領域外になった場合に、より適切な制御値を求めることのできる技術が要望されていた。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、入力値がマップの設定領域外になった場合であっても、制御上より適切な制御値を求めることが可能な制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る制御装置は、パワーユニットの運転状態を示すパラメータの入力値を取得する検出手段と、パラメータの入力値と制御値との関係定められ設定領域であって、2次元平面に投影したときの外郭の形状が非線形の設定領域を有するマップを予め記憶する記憶手段と、検出手段により取得されたパラメータの入力値が、記憶手段に記憶されているマップの設定領域の外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかを判定するとともに、パラメータの入力値とマップの設定領域の外郭との距離に、該設定領域の外郭の内側を「−」、該設定領域の外郭の外側を「+」とする符号を付加した、符号付距離を求め、符号付距離の符号が「+」の場合に、パラメータの入力値とマップの設定領域の外郭との符号付距離に基づいて、パラメータの入力値に対する、マップの設定領域の外郭上の最近傍点の値を取得する取得手段と、取得手段により取得された符号付距離の符号が「−」の場合には、上記パラメータの入力値を選択し、符号付距離の符号が「+」の場合には、上記最近傍点の値を選択する選択手段と、選択手段により選択された値を用いてマップを検索し、パワーユニットの制御値を求める探索手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る制御装置によれば、パラメータの入力値がマップの設定領域の外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかが判定されるとともに、パラメータの入力値とマップの設定領域の外郭との距離に、該設定領域の外郭の内側を「−」、該設定領域の外郭の外側を「+」とする符号を付加した、符号付距離が求められ、符号付距離の符号が「+」の場合には、パラメータの入力値とマップの設定領域の外郭との符号付距離に基づいて、パラメータの入力値に対する、マップの設定領域の外郭上の最近傍点の値が取得され、符号付距離の符号が「−」の場合には、上記パラメータの入力値が選択され、符号付距離の符号が「+」の場合には、上記最近傍点の値が選択される。そして、その値を用いてマップが検索され、制御値が求められる。すなわち、入力値がマップの設定領域外になった場合には、予め記憶されているマップの設定領域に含まれ、かつ入力値に対して最も近い制御値が選択される。その結果、入力値がマップの設定領域外になった場合であっても、制御上より適切な制御値を求めることが可能となる。
特に、本発明に係る制御装置では、検出手段が複数のパラメータの入力値を取得し、記憶手段が、複数のパラメータの入力値と一以上の制御値との関係が定められた設定領域であって、2次元平面に投影したときの外郭の形状が非線形の設定領域を有する2次元以上のマップを予め記憶し、取得手段が、複数のパラメータの入力値が、マップの設定領域の外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかを判定するとともに、複数のパラメータの入力値とマップの設定領域の外郭との距離に、該設定領域の外郭の内側を「−」、該設定領域の外郭の外側を「+」とする符号を付加した、符号付距離を求め、符号付距離の符号が「+」の場合に、複数のパラメータの入力値とマップの設定領域の外郭との符号付距離に基づいて、複数のパラメータの入力値に対する、マップの設定領域の外郭上の最近傍点の値を取得し、選択手段が、符号付距離の符号が「−」の場合には、上記複数のパラメータの入力値を選択し、符号付距離の符号が「+」の場合には、上記最近傍点の値を選択し、検索手段が、選択された値を用いてマップを探索し、パワーユニットの制御値を求めることが好ましい。
このようにすれば、マップが2次元以上の多次元マップであったとしても、複数のパラメータの入力値がマップの設定領域外になった場合に、制御上より適切な制御値を求めることができる。
本発明に係る制御装置では、上記マップの設定領域の外郭が統計モデルを用いて数式化されていることが好ましい。
このようにすれば、マップの外郭が非線形な形状であったとしても、該外郭を適切に画定することができる。
本発明によれば、入力値がマップの設定領域外になった場合であっても、制御上より適切な制御値を求めることが可能となる。
実施形態に係る制御装置の構成、及び該制御装置が適用されたエンジンの構成を示す図である。 実施形態に係る制御装置によりエンジン吸入空気推定量を求める場合の一例を示す図である。 エンジン回転数、スロットル開度、吸気バルブタイミング、及びEGRバルブ開度とエンジン吸入空気推定量との関係を定めたマップ(Boundary Model)の一例を示す図である。 図3に示されたマップの散布図行列とBoundary Modelを示す図である。 実施形態に係る制御装置によるマップ検索処理(マップリミット処理)の処理手順を示すフローチャートである。 入力値がマップの設定領域外になった場合における、実施形態に係る制御装置によるマップ検索結果を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1及び図2を併せて用いて、実施形態に係る制御装置1の構成について説明する。図1は、制御装置1の構成、及び制御装置1が適用されたエンジン10の構成を示す図である。図2は、制御装置1によりエンジン吸入空気推定量を求める場合の一例を示す図である。
エンジン10は、例えば水平対向型の4気筒ガソリンエンジンである。また、エンジン10は、シリンダ内(筒内)に燃料を直接噴射する筒内噴射式のエンジンである。エンジン10では、エアクリーナ16から吸入された空気が、吸気管15に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)13により絞られ、インテークマニホールド11を通り、エンジン10に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナ16から吸入された空気の量は、エアクリーナ16とスロットルバルブ13との間に配置されたエアフローメータ14により検出される。また、インテークマニホールド11を構成するコレクター部(サージタンク)の内部には、インテークマニホールド11内の圧力(吸気マニホールド圧力)を検出するバキュームセンサ30が配設されている。さらに、スロットルバルブ13には、該スロットルバルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ31が配設されている。
シリンダヘッドには、気筒毎に吸気ポート22と排気ポート23とが形成されている(図1では片バンクのみ示した)。各吸気ポート22、排気ポート23それぞれには、該吸気ポート22、排気ポート23を開閉する吸気バルブ24、排気バルブ25が設けられている。吸気バルブ24を駆動する吸気カム軸と吸気カムプーリとの間には、吸気カムプーリと吸気カム軸とを相対回動してクランク軸10aに対する吸気カム軸の回転位相(変位角)を連続的に変更して、吸気バルブ24のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構26が配設されている。この可変バルブタイミング機構26により吸気バルブ24の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。
同様に、排気カム軸と排気カムプーリとの間には、排気カムプーリと排気カム軸とを相対回動してクランク軸10aに対する排気カム軸の回転位相(変位角)を連続的に変更して、排気バルブ25のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構27が配設されている。この可変バルブタイミング機構27により排気バルブ25の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。
エンジン10の各気筒には、シリンダ内に燃料を噴射するインジェクタ12が取り付けられている。インジェクタ12は、高圧燃料ポンプ(図示省略)により加圧された燃料を各気筒の燃焼室内へ直接噴射する。
また、各気筒のシリンダヘッドには、混合気に点火する点火プラグ17、及び該点火プラグ17に高電圧を印加するイグナイタ内蔵型コイル21が取り付けられている。エンジン10の各気筒では、吸入された空気とインジェクタ12によって噴射された燃料との混合気が点火プラグ17により点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは排気管18を通して排出される。
排気管18の集合部の下流かつ排気浄化触媒20の上流には、空燃比センサ19が取り付けられている。空燃比センサ19としては、排気ガス中の酸素濃度、未燃ガス濃度に応じた信号(すなわち混合気の空燃比に応じた信号)を出力でき、空燃比をリニアに検出することができるリニア空燃比センサ(LAFセンサ)が用いられる。
LAFセンサ19の下流には排気浄化触媒20が配設されている。排気浄化触媒20は三元触媒であり、排気ガス中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)の酸化と、窒素酸化物(NOx)の還元を同時に行い、排気ガス中の有害ガス成分を無害な二酸化炭素(CO)、水蒸気(HO)及び窒素(N)に清浄化するものである。
排気管18には、エンジン10から排出された排気ガスの一部を、エンジン10のインテークマニホールド11に再循環させる排気ガス再循環装置(以下「EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置」という)40が設けられている。EGR装置40は、エンジン10の排気管18とインテークマニホールド11とを連通するEGR配管41、及びEGR配管41上に介装され、排気ガス還流量(EGR流量)を調節するEGRバルブ42を有している。EGRバルブ42は、エンジン10の運転状態に応じて、後述する電子制御装置50によって開度(EGRSTP)が制御される。
上述したエアフローメータ14、LAFセンサ19、バキュームセンサ30、スロットル開度センサ31に加え、エンジン10のカムシャフト近傍には、エンジン10の気筒判別を行うためのカム角センサ32が取り付けられている。また、エンジン10のクランクシャフト10a近傍には、クランクシャフト10aの回転位置を検出するクランク角センサ33が取り付けられている。ここで、クランクシャフト10aの端部には、例えば、2歯欠歯した34歯の突起が10°間隔で形成されたタイミングロータ33aが取り付けられており、クランク角センサ33は、タイミングロータ33aの突起の有無を検出することにより、クランクシャフト10aの回転位置を検出する。カム角センサ32及びクランク角センサ33としては、例えば電磁ピックアップ式のものなどが用いられる。
これらのセンサは、電子制御装置(以下「ECU」という)50に接続されている。さらに、ECU50には、エンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサ34、潤滑油の温度を検出する油温センサ35、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセルペダル開度センサ36、及び、車両の速度を検出する車速センサ37等の各種センサも接続されている。なお、エンジン10の運転状態を示すセンサ値(パラメータ値)を取得する上記各種センサは、特許請求の範囲に記載の検出手段として機能する。
ECU50は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。また、ECU50は、インジェクタ12を駆動するインジェクタドライバ、点火信号を出力する出力回路、及び、電子制御式スロットルバルブ13を開閉する電動モータ13aを駆動するモータドライバ等を備えている。
ECU50では、カム角センサ32の出力から気筒が判別され、クランク角センサ33の出力から回転角速度およびエンジン回転数が求められる。また、ECU50では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、吸気管負圧、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、及びエンジン10の水温や油温等の各種情報が取得される。そして、ECU50は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、及び、スロットルバルブ13やEGRバルブ42等の各種デバイスを制御することによりエンジン10を総合的に制御する。
特に、ECU50は、制御指示値(制御値)を求める際に、エンジン10の運転状態を示す一又は複数のパラメータの入力値(センサ入力値や制御指示値等)がマップの設定領域外になった場合であっても、制御上より適切な制御指示値を求める機能を有している。そのため、ECU50は、記憶部51、取得部52、選択部53、及び探索部54を機能的に備えている。ECU50では、ROM等に記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、記憶部51、取得部52、選択部53、及び探索部54の各機能が実現される。
記憶部51は、上述したROM等により構成され、入力値と制御指示値との関係を定めたマップを予め記憶する。記憶部51は、特許請求の範囲に記載の記憶手段として機能する。なお、マップとしては、格子点毎に制御指示値が設定されている従来のマップ(ルックアップテーブル)の他、統計モデルや物理モデルなどを用いることができる。また、マップが作成される際に、その外郭も画定される。
ここで、マップの一例を図3に示す。図3に示されたマップは、エンジン回転数NE(rpm)、スロットル開度THR(deg)、吸気バルブタイミングVTR(deg)、及びEGRバルブ開度EGRSTPとエンジン吸入空気推定量GN’(g/rev)との関係を定めた4次元のマップである。なお、図3では、EGRバルブ開度EGRSTPを固定したときの3次元形状(Boundary Model)を示している。
また、図3に示されたマップの散布図行列とBoundary Modelを図4に示す。図4に示される散布図行列は、EGRバルブ開度EGRSTP、エンジン回転数NE、スロットル開度THR、及び吸気バルブタイミングVTRの中から2つの入力(パラメータ)を選んで、計測点を2次元平面に投影したものである。なお、散布図行列中の黒点は計測点を示している。図3、図4に示されるように、このマップの設定領域(計測領域)の外郭(以下、単に「マップの外郭」ともいう)の形状は、矩形ではなく非線形になっている。本実施形態では、マップの設定領域(計測領域)の外郭を統計モデルを用いて数式化した。記憶部51に記憶されているマップは、取得部52、選択部53、及び探索部54において利用される。
取得部52は、入力値(入力点)が、マップの外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかを判定するとともに、該入力値のマップの外郭からの距離を求める。また、取得部52は、該入力値がマップの外郭の外側に位置している場合に、該入力値のマップの外郭からの距離に基づいて、該入力値に対する、マップの外郭上の最近傍点の値を取得する。すなわち、取得部5は、特許請求の範囲に記載の取得手段として機能する。
ここで、図2に示した例では、エンジン回転数NE、スロットル開度THR、吸気バルブタイミングVTR、及びEGRバルブ開度EGRSTPそれぞれが入力されると、入力値(入力点)がマップの外郭の内側に位置しているか、外側に位置しているかが判定されるとともに、入力値とマップ外郭との距離が求められる。そして、例えば、外側であれば「+」、内側であれば「−」の符号が付加された距離(入力点の外郭からの距離)が距離ポートから出力される。また、マップ外郭(境界)の一番近い点(最近傍点)が取得され最近傍点ポートから出力される。なお、取得部52では、入力値のマップの外郭からの距離を求める際に、入力値に対して重み付けを付与してもよい。取得部52により取得された、入力値がマップの外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかを示す情報(例えば+,−の符号)を含む外郭からの距離(符号付距離)、及び最近傍点の値は選択部53に出力される。
選択部53は、取得部52により、入力値がマップの外郭の内側に位置していると判定された場合には、該入力値を選択する。一方、選択部53は、入力値がマップの外郭の外側に位置していると判定された場合には、マップの外郭上の最近傍点の値を選択する。すなわち、選択部53は、特許請求の範囲に記載の選択手段として機能する。
ここで、図2に示した例では、選択部(スイッチ)53は、距離ポートから出力された距離の符号に応じて、符号が「+」の場合には、マップの外郭の外側に位置していると判断し、最近傍点ポートの出力値(最近傍点の値)を選択して出力する。一方、選択部(スイッチ)53は、符号が「−」のときには、内側に位置していると判断し、入力された入力値を選択して出力する。なお、選択部53により選択された入力値(各パラメータ値)は、探索部54に出力される。
探索部54は、選択部53により選択された値(すなわち、外郭の外側の場合には最近傍点、内側のときには入力値そのまま)を用いてマップを検索し、エンジン10の制御指示値を求める。すなわち、探索部54は、特許請求の範囲に記載の探索手段として機能する。
ここで、図2に示した例では、選択されたエンジン回転数NE、スロットル開度THR、吸気バルブタイミングVTR、及びEGRバルブ開度EGRSTP(すなわち、外郭の外側の場合には最近傍点、内側のときには入力値)を用いて、図3に示されたマップが検索され、エンジン吸入空気推定量GN’が求められる。なお、求められたエンジン吸入空気推定量GN’に基づいて、例えば、スロットルバルブ13の開度を調節することや、エンジン吸入空気推定量GN’の変化を予測して、スロットルバルブ13や、可変バルブタイミング機構26、EGRバルブ42等の最適制御を行うこともできる。また、エアフローメータ14で計測したエンジン吸入空気量GNと、エンジン吸入空気推定量GN’を比較する事で、空気漏れなどの異常検知を行う事もできる。
次に、図5を参照しつつ、制御装置1の動作について説明する。図5は、制御装置1によるマップ検索処理(マップリミット処理)の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、ECU50において、所定のタイミングで繰り返して実行される。なお、ここでは、図3に示されたマップ(吸入空気推定量マップ)を用いて、図2に示されたようにエンジン吸入空気推定量GN’(吸入空気量最適制御の制御指示値として利用する)を求める場合を例にして説明する。
まず、ステップS100では、エンジン10の運転状態を示すパラメータの値、図2の例では、エンジン回転数NE(rpm)、スロットル開度THR(deg)、吸気バルブタイミングVTR(deg)、及びEGRバルブ開度EGRSTPそれぞれが入力される。
次に、ステップS102では、ステップS100において入力されたエンジン回転数NE、スロットル開度THR、吸気バルブタイミングVTR、及びEGRバルブ開度EGRSTPの入力値(入力点)が、例えば、図3に示されたマップの設定領域(計測領域)の外郭の内側に位置しているか、外側に位置しているかが判定されるとともに、入力値とマップの外郭との距離(外側であれば「+」、内側であれば「−」の符号が付加された符号付距離)が求められる。また、ステップS102では、入力値がマップの外郭の外側に位置している場合に、該入力値に対する、マップの外郭上の最近傍点の値が取得される。
続いて、ステップS104では、ステップS102で求められた距離(距離ポートから出力された距離)の符号に応じて、入力値がマップの外郭の内側に位置しているか否か(符号が「−」であるか否か)についての判断が行われる。ここで、入力値がマップの外郭の内側に位置している場合(符号が「−」の場合)には、ステップS106に処理が移行する。一方、入力値がマップの外郭の内側に位置していないとき、すなわち外側に位置しているとき(符号が「+」のとき)には、ステップS108に処理が移行する。
入力値がマップの外郭の内側に位置していると判定された場合に、ステップS106では、ステップS100において入力された入力値が選択される。その後、ステップS110に処理が移行する。
一方、入力値がマップの外郭の外側に位置していると判定されたときに、ステップS108では、ステップS102において取得されたマップの外郭上の最近傍点の値(最近傍点ポートから出力された値)が選択される。その後、ステップS110に処理が移行する。
ステップS110では、ステップS106又はS108において選択された値(すなわち、外郭の外側の場合には最近傍点の値、内側のときには入力値)を用いてマップが検索され、エンジン10の制御指示値(エンジン吸入空気推定量GN’)が求められる。そして、続くステップS112において、求められた制御指示値(エンジン吸入空気推定量GN’)が出力される。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、入力値がマップの設定領域の外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかが判定され、外側に位置していると判定された場合には、外郭からの距離に基づいて、入力値に対する、マップの外郭上の最近傍点の値が求められる。そして、その値を用いてマップが検索され、制御指示値が求められる。すなわち、入力値がマップの設定領域外になった場合には、図6に実線で模式的に示されるように、予め記憶されているマップの設定領域(制御対象領域)に含まれ、かつセンサ入力値に対して最も近い制御指示値が選択される。その結果、入力値がマップの設定領域外になった場合であっても、制御上より適切な制御指示値を求めることが可能となる。なお、従来の技術では、上下限値で境界を設定するため、境界の定義が矩形(軸と平行)になり、図6に破線で示したように、設定領域(制御対象領域)から外れるおそれがある。
特に、本実施形態によれば、2次元以上の多次元マップであっても、複数のパラメータの入力値がマップの設定領域外になった場合に、制御上より適切な制御指示値を求めることができる。
また、本実施形態によれば、設定領域の外郭の形状が矩形でない(すなわち非線形の)マップであっても、入力値がマップの設定領域外になった場合に、制御上より好ましい制御指示値を求めることができる。その際に、本実施形態では、マップの設定領域(計測領域)の外郭を統計モデルを用いて数式化しているため、マップの外郭が非線形な形状であったとしても、該外郭を適切に画定することができる。
なお、本実施形態によれば、入力値のマップの外郭からの距離を取得する際に、入力値に対して重み付けを付与することもできる。この場合、入力値に対して重み付けを付与することにより、入力値がマップの設定領域外になった場合であっても、制御上より好ましい制御指示値を設定することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明をガソリンエンジンの制御装置に適用した場合を例にして説明したが、本発明は、例えば、ディーゼルエンジン、自動変速機、電動モータ、燃料電池等のパワーユニットの制御装置にも適用することができる。
また、上記実施形態では、出力される制御指示値が1つ(エンジン吸入空気推定量GN’)であったが、2つ以上の制御指示値を出力する構成としてもよい。
1 制御装置
10 エンジン
12 インジェクタ
13 電子制御式スロットルバルブ
14 エアフローメータ
17 点火プラグ
26,27 可変バルブタイミング機構
31 スロットル開度センサ
32 カム角センサ
33 クランク角センサ
40 排気ガス再循環装置
42 EGRバルブ
50 ECU
51 記憶部
52 取得部
53 選択部
54 探索部

Claims (3)

  1. パワーユニットの運転状態を示すパラメータの入力値を取得する検出手段と、
    前記パラメータの入力値と制御値との関係が定められた設定領域であって、2次元平面に投影したときの外郭の形状が非線形の設定領域を有するマップを予め記憶する記憶手段と、
    前記検出手段により取得された前記パラメータの入力値が、前記記憶手段に記憶されている前記マップの設定領域の外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかを判定するとともに、前記パラメータの入力値と前記マップの設定領域の外郭との距離に、該設定領域の外郭の内側を「−」、該設定領域の外郭の外側を「+」とする符号を付加した、符号付距離を求め、符号付距離の符号が「+」の場合に、前記パラメータの入力値と前記マップの設定領域の外郭との符号付距離に基づいて、前記パラメータの入力値に対する、前記マップの設定領域の外郭上の最近傍点の値を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された符号付距離の符号が「−」の場合には、前記パラメータの入力値を選択し、前記符号付距離の符号が「+」の場合には、前記最近傍点の値を選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された値を用いて前記マップを検索し、前記パワーユニットの制御値を求める探索手段と、を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記検出手段は、複数のパラメータの入力値を取得し、
    前記記憶手段は、前記複数のパラメータの入力値と一以上の制御値との関係が定められた設定領域であって、2次元平面に投影したときの外郭の形状が非線形の設定領域を有する2次元以上のマップを予め記憶し、
    前記取得手段は、前記複数のパラメータの入力値が、前記マップの設定領域の外郭の内側に位置しているか外側に位置しているかを判定するとともに、前記複数のパラメータの入力値と前記マップの設定領域の外郭との距離に、該設定領域の外郭の内側を「−」、該設定領域の外郭の外側を「+」とする符号を付加した、符号付距離を求め、符号付距離の符号が「+」の場合に、前記複数のパラメータの入力値と前記マップの設定領域の外郭との符号付距離に基づいて、前記複数のパラメータの入力値に対する、前記マップの設定領域の外郭上の最近傍点の値を取得し、
    前記選択手段は、符号付距離の符号が「−」の場合には、前記複数のパラメータの入力値を選択し、前記符号付距離の符号が「+」の場合には、前記最近傍点の値を選択し、
    前記検索手段は、選択された値を用いて前記マップを探索し、前記パワーユニットの制御値を求めることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記マップは、前記設定領域の外郭が統計モデルを用いて数式化されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
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