JP6108108B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液滴を吐出する液体噴射ヘッドの代表例としては、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。このインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、インク滴をノズル開口から吐出するヘッド本体と、ヘッド本体に固定されてインクが保持されたインクカートリッジ等の液体保持部からのインクを各ヘッド本体に供給する共通の流路部材と、を具備するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェット式記録ヘッドに用いられる流路部材には、液体保持部とフィルターとの間に、鉛直方向に向かってインクが流れる鉛直流路と、鉛直流路に連通する水平流路とを具備し、水平流路は、気泡が滞留する気泡溜まり部と、気泡溜まり部に連通して設けられた溝流路と、が設けられている。
特開2013−082185号公報
しかしながら、水平流路の上流との結合部分に段差が存在すると、段差によって形成された角部等に気泡が滞留し、滞留した気泡が成長して予期せぬタイミングで流れ出し、インクの吐出不良等の不具合が発生する虞があるという問題がある。また、溝流路の開口が小さいと、流路抵抗を生じると共に気泡がチョークし、インクの供給不良が生じる虞がある。
また、溝流路の配置によって、溝流路を形成するためのスペースが必要になり、流路部材に高さが必要になると共に部材の大型化(大面積化)が生じてしまう虞があるという問題がある。特に、気泡溜まり部の鉛直方向下側に溝流路を設けると、溝流路の分だけ流路部材30に高さが必要になり大型化してしまう。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなくインク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、比較的大きな気泡を滞留させることができると共に、液体の充填不良を抑制し、且つ小型化することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体が保持された液体保持部とフィルターとの間に、第1流路と、第1流路よりも液体が流れる方向の下流側に設けられて第1流路に接続された結合流路と、該結合流路に接続されて鉛直方向に直交する水平方向に延設された第2流路と、を備え、前記第2流路は、前記第1流路よりも水平方向の幅が広く且つ液体の流れる方向に沿って中央側に設けられた中央流路と、該中央流路の両外側に当該中央流路よりも幅狭に設けられた外側流路と、を区画する壁部が設けられており、前記結合流路は、前記第1流路から前記第2流路にかけて幅方向に傾斜部分を有することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、第2流路に中央流路と外側流路を設けることで、中央流路内に比較的大きな気泡を収容しても外側流路によって液体を下流に供給することができる。したがって、流路部材を鉛直方向に大型化することなく、大きな気泡を収容することができる。また、結合流路に壁部を設けずに、結合流路に傾斜部分を設けることで、液体の充填時の気泡の滞留を抑制して液体の充填不良を抑制することができる。
ここで、前記第2流路は、前記第1流路の深さよりも深く、前記結合流路は、前記第1流路から第2流路にかけて深さ方向に傾斜部分を有することが好ましい。これによれば、深さ方向の差による段差を傾斜部分で抑制することができ、気泡の滞留による充填不良を抑制することができる。
また、前記第1流路は、水平方向に延設されていてもよい。
また、前記第2流路の下流側に接続されて鉛直方向に液体が流れる第3流路をさらに具備し、該第3流路は、中央側に設けられた第3流路用中央流路と、該第3流路用中央流路の両外側に設けられた第3流路用外側流路と、を有することが好ましい。これによれば、第3流路用中央流路に気泡を収容して、第3流路用外側流路を介して下流に液体を供給することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、液体の充填不良を抑制して小型化が可能な液体噴射装置を実現できる。
本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係るヘッド本体の要部断面図である。 本発明の実施形態1に係る流路部材の平面図である。 本発明の実施形態1に係る流路部材の断面図である。 本発明の実施形態1に係る流路部材の要部断面図である。 本発明の実施形態1に係る流路部材の要部断面図である。 本発明の実施形態1に係る流路部材の要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、液体としてインク滴を吐出可能なヘッド本体20と、ヘッド本体20にインクを供給する流路部材30と、ヘッド本体20と流路部材30との間に保持された配線基板40と、を具備する。
ここで、ヘッド本体20についてさらに図2を参照して詳細に説明する。なお、図2は、ヘッド本体の要部を示す断面図である。
図2に示すように、本実施形態のヘッド本体20は、複数のアクチュエーターユニット210と、アクチュエーターユニット210を内部に収容可能なケース250と、ケース250の一方面に接合された流路ユニット230と、を具備する。
本実施形態のアクチュエーターユニット210は、複数の圧電アクチュエーター211がその幅方向に並設された圧電アクチュエーター形成部材212と、圧電アクチュエーター形成部材212の先端部(一端部)側が自由端となるようにその基端部(他端部)側が固定端として接合される固定板213とを有する。
圧電アクチュエーター形成部材212は、圧電材料214と、圧電アクチュエーター211の2つの極を構成する内部電極、すなわち、隣接する圧電アクチュエーター211と電気的に独立する個別電極を構成する個別内部電極215と、隣接する圧電アクチュエーター211と電気的に共通する共通電極を構成する共通内部電極216とを交互に挟んで積層することにより形成されている。
この圧電アクチュエーター形成部材212には、例えば、ワイヤーソー等によって複数のスリット217が形成され、その先端部側が櫛歯状に切り分けられて圧電アクチュエーター211の列が形成されている。
ここで、圧電アクチュエーター211の固定板213に接合される領域は、振動に寄与しない不活性領域となっており、圧電アクチュエーター211を構成する個別内部電極215及び共通内部電極216間に電圧を印加すると、固定板213に接合されていない先端部側の領域のみが振動する。そして、圧電アクチュエーター211の先端面が、後述する振動板232の島部240に接着剤等を介して固定される。
また、アクチュエーターユニット210の各圧電アクチュエーター211には、当該圧電アクチュエーター211を駆動するための駆動IC等の駆動回路220が搭載されたCOF等の回路基板221が接続されている。
流路ユニット230は、流路形成基板231、振動板232及びノズルプレート233を具備する。
流路形成基板231は、シリコン単結晶基板からなり、その一方面側の表層部分には、複数の隔壁234によって画成された圧力発生室235がその幅方向(短手方向)に並設されている。以降、この方向を圧力発生室235の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板231には、圧力発生室235が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室235が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室235の列が複数列設された列設方向を、以降、第2の方向Yと称する。
また、各圧力発生室235の第2の方向Yの一端部側には、各圧力発生室235に液体の一例であるインクを供給するためのマニホールド236が液体供給路の一例であるインク供給路237を介して連通されている。また、流路形成基板231の圧力発生室235の開口面側は振動板232で封止され、他方面側にはノズル開口238が穿設されたノズル形成部材の一例であるノズルプレート233が接着剤や熱溶着フィルムを介して接着されている。ノズルプレート233のノズル開口238と圧力発生室235とは、流路形成基板231を貫通して設けられたノズル開口連通孔239を介して連通している。
振動板232は、例えば、樹脂フィルム等の弾性部材からなる第1の部材である弾性膜232aと、この弾性膜232aを支持する、例えば、金属材料等からなる第2の部材である支持板232bとの複合板で形成されており、弾性膜232a側が流路形成基板231に接合されている。例えば、本実施形態では、第1の部材である弾性膜232aは、厚さが数μm程度のPPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルムからなり、第2の部材である支持板232bは、厚さが数十μm程度のステンレス鋼板(SUS)からなる。
また、振動板232の各圧力発生室235に対向する領域内には、圧電アクチュエーター211の先端部が当接する島部240が設けられている。すなわち、振動板232の各圧力発生室235の周縁部に対向する領域に他の領域よりも厚さの薄い薄肉部241が形成され、この薄肉部241の内側にそれぞれ島部240が設けられている。このような島部240には、上述したアクチュエーターユニット210の圧電アクチュエーター211の先端部が例えば、接着剤等を介して固定される。
また、振動板232のマニホールド236に対向する領域には、薄肉部241と同様に、支持板232bがエッチングにより除去されて実質的に弾性膜232aのみで構成されるコンプライアンス部242が設けられている。なお、このコンプライアンス部242は、マニホールド236内に圧力変化が生じた時に、このコンプライアンス部242の弾性膜232aが変形することによって圧力変化を吸収し、マニホールド236内の圧力を常に一定に保持する役割を果たす。
なお、本実施形態では、振動板232を弾性膜232aと支持板232bとで構成し、島部240の周辺部及びコンプライアンス部242を弾性膜232aのみで構成したが、特にこれに限定されず、例えば、振動板として、1枚の板状部材を用いて、板状部材の厚さ方向の一部を除去した凹形状の薄肉部241、242等を設けることで、島部240及びコンプライアンス部242を形成するようにしてもよい。
ケース250は、流路形成基板231の振動板232上に固定されたものであり、振動板232とは反対側に設けられた流路部材30に配線基板40を介して接続されて、図示しないインクカートリッジ等の液体貯留部からインクをマニホールド236に供給するインク導入路251が設けられている。
また、ケース250には、厚さ方向に貫通する複数の収容部252が設けられており、各収容部252にアクチュエーターユニット210が位置決めされて固定されている。本実施形態では、アクチュエーターユニット210を8個設け、アクチュエーターユニット210がそれぞれ独立して収容されるように8個の収容部252を設けるようにした。
また、ケース250には、コンプライアンス部242に対向する領域に開口する凹形状を有するコンプライアンス空間253が設けられている。このコンプライアンス空間253によってコンプライアンス部242は変形可能に保持される。
さらに、図1に示すように、ケース250の振動板232に接合された面とは反対側の面には、回路基板221の各配線が接続される導電パッドが設けられた配線基板40が固定されている。ケース250の収容部252は、この配線基板40によって実質的に塞がれている。配線基板40には、ケース250の収容部252に対抗する領域にスリット状の開口部41が形成されており、回路基板221はこの配線基板40の開口部41から収容部252の外側に引き出されて配線基板40のケース250とは反対側の面で配線基板40と電気的に接続されている。
また、配線基板40には、流路部材30の流路が内部に設けられた突起部を挿通する挿通部42が設けられており、挿通部42を挿通した流路部材30の流路とインク導入路251とが連通する。
このようなヘッド本体20では、インク滴を吐出する際に、圧電アクチュエーター211及び振動板232の変形によって各圧力発生室235の容積を変化させて所定のノズル開口238からインク滴を吐出させるようになっている。具体的には、図示しないインクカートリッジからケース250に設けられたインク導入路251を介してマニホールド236にインクが供給されると、インク供給路237を介して各圧力発生室235にインクが分配される。実際には、圧電アクチュエーター211に電圧を印加することにより圧電アクチュエーター211を収縮させる。これにより、振動板232が圧電アクチュエーター211と共に変形されて圧力発生室235の容積が広げられ、圧力発生室235内にインクが引き込まれる。そして、ノズル開口238に至るまで内部にインクを満たした後、回路基板221を介して供給される記録信号に従い、圧電アクチュエーター211の電極215、216に印加していた電圧を解除する。これにより、圧電アクチュエーター211が伸張されて元の状態に戻ると共に振動板232も変位して元の状態に戻る。結果として圧力発生室235の容積が収縮して圧力発生室235内の圧力が高まりノズル開口238からインク滴が吐出される。
一方、流路部材30は、ヘッド本体20のケース250に配線基板40を間に挟んだ状態で固定される。ここで、流路部材30についてさらに図3〜図7を参照して詳細に説明する。なお、図3は、本発明の実施形態1に係る流路部材を示す平面図であり、図4は、図3のA−A′線断面図であり、図5は、図4のB−B′線断面図及びC−C′線断面図であり、図6は流路部材の内部をインクが流れる状態を示す平面図及び断面図であり、図7は流路部材の内部をインクが流れる状態を示す断面図及びD−D′線断面図である。
図示するように流路部材30は、第1流路部材31、第2流路部材32及び第3流路部材33が積層されて構成されたものであり、内部にインクが流れる流路300が設けられている。
具体的には、流路部材30は、液体を保持した液体保持部が接続される第1流路部材31と、第1流路部材31の液体保持部が接続される面とは反対面側に設けられた第2流路部材32と、第2流路部材32の第1流路部材31とは反対側に設けられてヘッド本体20を保持する第3流路部材33と、を具備し、これら第1流路部材31、第2流路部材32及び第3流路部材33は鉛直方向Zに積層されている。
この流路部材30に設けられた流路300は、液体を保持する液体保持部に接続されてインクが供給される導入流路310と、導入流路310の下流側に接続された第1流路320と、第1流路320よりも下流側に設けられて第1流路320に接続された結合流路330と、結合流路330の下流側に接続された第2流路340と、第2流路340の下流側に接続された第3流路350と、第3流路350に連通して内部にフィルター36が設けられたフィルター室360と、フィルター室360に連通してヘッド本体20にインクを供給する第4流路370と、を具備する。
このような流路部材30では、液体保持部に保持されたインクが導入流路310から供給されて第1流路320、結合流路330、第2流路340、第3流路350、フィルター室360及び第4流路370を順番に通過してヘッド本体20に供給される。
ここで導入流路310は、本実施形態では、鉛直方向Zに向かってインク(液体)が流れるように設けられたものである。なお、鉛直方向Zに向かってインク(液体)が流れるとは、インク(液体)の流れる方向に鉛直方向Zに向かう成分(ベクトル)が存在することを言う。したがって、導入流路310は、鉛直方向Zに対して直交する水平方向を含まなければ、鉛直方向Zに対して傾斜した方向も含むものである。また、本実施形態では、導入流路310を鉛直方向Zに向かってインクが流れるように設けたが、特にこれに限定されず、導入流路310は、鉛直方向Zに直交する水平方向に向かってインクが流れるように設けられていてもよい。
この導入流路310は、第1流路部材31に設けられた針状の接続部34の内部に設けられている。接続部34は、第1流路部材31に一体的に形成されており、その内部に鉛直方向に向かってインクが流れる導入流路310が設けられている。
導入流路310は、接続部34の先端において開口面積が徐々に漸減するテーパー形状に形成されており、接続部34の先端部よりも下側では、鉛直方向に略同一の開口面積で設けられている。つまり、導入流路310は、接続部34の先端部以外では、水平方向の断面積がインクの流れる方向に向かって略同一で形成されている。
本実施形態では、詳しくは後述するが、第2流路340と第3流路350とのそれぞれに気泡を収容する第2流路用中央流路341と第3流路用中央流路351とを設けるようにしたため、接続部34の内部に気泡溜まり部となる空間を鉛直方向に長く設ける必要がない。また、水平な第2流路340に第2流路用中央流路341を設けたため、第1流路320の鉛直方向Zの長さを短くすることができる。したがって、接続部34の鉛直方向Zの長さを短くして、流路部材全体の鉛直方向の高さを低くすることができる。ちなみに、流路部材30に水平方向にインクが流れる第2流路340を設けずに、流路部材30に鉛直方向Zにインクが流れる導入流路310と第3流路350とフィルター室360と第4流路370とのみを設けた場合、気泡を収容する容積が小さくなることから鉛直方向Zに長い流路300を設けなくてはならなくなり、流路部材30が鉛直方向Zに大型化してしまう。
第1流路320は、導入流路310の下流に連通して設けられたものであり、本実施形態では、鉛直方向Zに直交する水平方向に向かってインク(液体)が流れるように設けられている。以降、第1流路320のインクが流れる方向を第3の方向Mと称する。なお、水平方向に向かってインク(液体)が流れるとは、インク(液体)の流れる方向(第3の方向M)に水平方向に向かう成分(ベクトル)が存在することを言う。したがって、第1流路320は、鉛直方向Zを含まなければ、水平方向に対して傾斜した方向も含むものである。また、本実施形態では、第1流路320を水平流路としたが、特にこれに限定されず、鉛直方向Zにインクが流れるように設けられたものであってもよい。さらに、第1流路320のインクが流れる第3の方向Mは、上述したインクジェット式記録ヘッド10における第1の方向X又は第2の方向Yと同じ方向であってもよく、また第1の方向X及び第2の方向Yとは異なる方向、すなわち、第1の方向X及び第2の方向Yの両方を含む方向であってもよい。
結合流路330は、第1流路320と詳しくは後述する第2流路340とを連通させるものである。ここで、第2流路340は、本実施形態では、第1流路320よりも幅が広く、深さが深い。このため、結合流路330は、第1流路320から第2流路340にかけて幅方向に傾斜部分を有する。なお、結合流路330が傾斜部分を有するとは、結合流路330の幅方向両側の側面の少なくとも一部が傾斜面となっていることを言う。本実施形態では、結合流路330の幅方向両側の側面の略全てが第1傾斜面331となっている。つまり、結合流路330は、第1流路320と第2流路340との幅の差を第1傾斜面331で連続させている。また、第1傾斜面331は、第1流路320の幅を第2流路340に向かって徐々に広くする傾斜方向で形成されている。また、ここで言う結合流路330の幅とは、水平方向においてインクが流れる方向(第3の方向M)に直交する方向の開口幅のことである。以降、第1流路320、結合流路330及び第2流路340等の流路の幅方向を第4の方向Nと称する。
また、結合流路330は、第1流路320から第2流路340にかけて深さ方向に傾斜部分を有する。なお、結合流路330が深さ方向に傾斜部分を有するとは、深さ方向の上面又は底面の何れか一方又は両方の少なくとも一部が、傾斜面となっていることを言う。本実施形態では、第1流路320と第2流路340とは、上面(鉛直方向Zの上側の面)が略面一となっており、底面(鉛直方向Zの下側の面)が異なる高さで形成されているため、結合流路330の底面の略全てが第2傾斜面332となっている。つまり、結合流路330は、第1流路320と第2流路340との深さ(鉛直方向Z)の差を第2傾斜面332で連続させている。また、第2傾斜面332は、第1流路320の深さを第2流路340に向かって徐々に深くする傾斜方向で形成されている。
ちなみに、結合流路330の第1傾斜面331及び第2傾斜面332は、第3の方向Mの断面が直線状に形成された面であってもよく、また、断面が曲面(凸曲面、凹曲面)であってもよい。また、断面が直線、曲線による多角線となっていてもよい。つまり、結合流路330の第1傾斜面331及び第2傾斜面332は、当該結合流路330の幅(第4の方向N)や深さ(鉛直方向Z)が第1流路320から第2流路340に向かって徐々に広くなっているように設けられていれば、その断面は直線状であっても曲線状であっても、多角線状であってもよい。また、結合流路330は、第1流路320から第2流路340にかけて階段状に徐々に幅が広くなっていてもよい。
第2流路340は、鉛直方向Zに直交する水平方向に向かってインクが流れるように設けられている。なお、水平方向に向かってインク(液体)が流れるとは、インク(液体)の流れる方向に水平方向に向かう成分(ベクトル)が存在することを言う。したがって、第2流路340は、鉛直方向Zを含まなければ、水平方向に対して傾斜した方向も含むものである。本実施形態では、第2流路340は、第1流路320と同様に第3の方向Mにインクが流れるように配置されている。もちろん、第2流路340は、水平方向において第1流路320と異なる方向にインクが流れるように設けられていてもよい。
この第2流路340には、中央側に設けられた中央流路である第2流路用中央流路341と、第2流路用中央流路341の両側に設けられた外側流路である第2流路用外側流路342と、が壁部35によって区画されて設けられている。
第2流路用中央流路341は、円柱形状の軸方向(高さ方向)を水平方向に配置した形状を有し、一端が結合流路330に連通すると共に、他端が詳しくは後述する第3流路350に連通して設けられている。
第2流路用外側流路342は、第2流路用中央流路341の水平方向の両側に設けられている。ここで、水平方向の両側とは、水平方向においてインクが流れる方向に対して直交する方向のことであり、本実施形態では、第4の方向Nのことである。
そして、第2流路用外側流路342は、第2流路用中央流路341とインクが流れる方向(第3の方向M)に向かって略同じ長さで形成されており、一端が結合流路330に連通すると共に、他端が詳しくは後述する第3流路350に連通して設けられている。
また、第2流路用外側流路342は、第2流路用中央流路341と略同じ深さ(鉛直方向Z)で形成されている。
そして、第2流路用外側流路342は、第2流路用中央流路341と鉛直方向Zの上側で連通して設けられている。すなわち、第2流路用中央流路341と第2流路用外側流路342とは、両者が連通する領域の鉛直方向Zの下側に設けられた壁部35によって区画されている。
また、第2流路用外側流路342は、第2流路用中央流路341の幅よりも狭い幅を有する。なお、ここで言う流路の幅とは、水平方向においてインクが流れる方向に直交する方向の幅のことであり、本実施形態では、第4の方向Nのことである。
このような第2流路340では、初期状態では、インクは第2流路用中央流路341と第2流路用外側流路342との内部を流れ、図6に示されるように、インクに含まれる気泡500が成長すると、第2流路用中央流路341に気泡500が保持される。このとき、第2流路用中央流路341内に気泡500が滞留してもインクは第2流路用外側流路342を通過することができるため、第2流路340が気泡500によってチョークされることがない。すなわち、第2流路340として第2流路用中央流路341と第2流路用外側流路342とを設けることによって、第2流路用中央流路341内に比較的大きな気泡500を収容することができる。ちなみに、第2流路340として、第2流路用外側流路342を設けずに、第2流路用中央流路341のみを設けた場合、成長した気泡500によって第2流路340がチョークされないように、第2流路340内には大きな気泡500を収容することができず、第2流路340内のインクや気泡500を強制的にノズル開口238から排出させるクリーニングを行う頻度を多くする必要があり、インクの無駄な消費が増大してしまう。本実施形態では、第2流路340として第2流路用中央流路341と第2流路用外側流路342とを設け、第2流路用中央流路341内に比較的大きな気泡500を収容しても第2流路用外側流路342を介してインクを供給することができるため、気泡500が比較的大きく成長するまでの間、クリーニングを行う必要がない。したがって、クリーニングを行う頻度を減少させて、インクの無駄な消費を低減することができる。
また、第2流路用中央流路341と第2流路用外側流路342とは、両者が連通する領域の鉛直方向Zの下側に設けられた壁部35によって区画されている。このため、第2流路用外側流路342内を通過するインクに含まれる気泡501は、第2流路用中央流路341内に効率良く排出されて、インクに含まれる気泡501が下流の第3流路350側に流れ難くなっていると共に、第2流路用中央流路341に収容された気泡500が第2流路用外側流路342内に侵入するのを抑制することができる。
さらに、第2流路用外側流路342と第2流路用中央流路341とは、第2流路340のインクの流れる方向に亘って連続して連通して設けられることで、第2流路用外側流路342内を通過するインクに含まれる気泡が確実に第2流路用中央流路341に排出されるようになっている。
また、本実施形態では、第2流路用中央流路341の幅方向(水平方向におけるインクが流れる方向に直交する方向であって第3の方向M)の両側に第2流路用外側流路342を設けるようにしたため、第2流路用中央流路341の底面(鉛直方向Zの下側)に凹形状の第2流路用外側流路を設ける場合に比べて部材(第2流路部材32)の厚さを薄くすることができる。したがって、流路部材30の低背化及びインクジェット式記録ヘッド10の低背化を実現できる。ちなみに、本実施形態では、第2流路用外側流路342の深さ(鉛直方向Zの深さ)を第2流路用中央流路341と略同じ深さで形成することで、第2流路部材32を厚くすることなく、2つの第2流路用外側流路342だけで、第2流路用外側流路342全体における開口面積を確保することができ、第2流路用外側流路342全体の流路抵抗が増大するのを抑制して、所望の流量を確保することができる。
さらに、本実施形態では、第2流路用外側流路342を第2流路用中央流路341の幅方向(水平方向におけるインクが流れる方向に直交する方向であって第3の方向M)の両側に設けているため、第2流路用中央流路341の底面(鉛直方向Zの下側)に凹形状の第2流路用外側流路を設ける場合に比べて、気泡の排出性を向上することができる。すなわち、第2流路用中央流路341の底面(鉛直方向Zの下側)に凹形状の第2流路用外側流路を設けた場合、流路内にインクが充填されていない状態から初めてインクが充填される初期充填時において、流れ始めの少ないインクが凹形状の第2流路用外側流路内ばかりに流れ、インクに含まれる気泡が凹形状の第2流路用外側流路内に留まり易くなってしまう。本実施形態では、第2流路用中央流路341の底面(鉛直方向Zの下側)に凹形状の第2流路用外側流路を設けていないため、初期充填時の少ないインクに含まれる気泡も下流に流され易い。
さらに、本実施形態では、第1流路320と第2流路340とを結合する結合流路330が設けられている。この結合流路330には、第2流路340の壁部35が設けられていないことから、第1流路320から第2流路340、特に第2流路用外側流路342に流入する際に、インクの流路抵抗が増大するのを抑制して、インクの供給不良が抑制される。特に流路内にインクが充填されていない状態から初めてインクが充填される初期充填時において、第1流路320から第2流路340へのインクの供給不良を抑制することができる。ちなみに、結合流路330に壁部35が設けられていると、第2流路用外側流路342の第1流路320側の開口面積が小さくなり、第1流路320から第2流路用外側流路342に流入するインクに流路抵抗が付与されて、インクの流量に制限が生じてしまう虞がある。
また、結合流路330は、上述したように幅方向の側面及び底面が第1傾斜面331及び第2傾斜面332で形成されているため、結合流路330を介して第1流路320から第2流路340にインクが流れ込む際に、気泡が結合流路330に滞留するのを抑制して、インクの充填不良を抑制することができる。ちなみに、結合流路330に第1傾斜面331及び第2傾斜面332が設けられておらず、第1流路320から第2流路340に急激に開口幅及び開口深さが広がった場合、結合流路330の角部に気泡が滞留し、滞留した気泡が成長して予期せぬタイミングでヘッド本体20側に流入し、流入した気泡によるインク滴の吐出不良等の不具合が生じる虞がある。また、結合流路330の角部等に気泡が滞留すると、気泡によって第2流路用外側流路342がチョークされてしまう虞がある。本実施形態では、結合流路330の幅方向の側面及び底面に第1傾斜面331及び第2傾斜面332を設けることで、気泡が滞留し易い領域を減少させて、気泡の滞留による不具合を抑制することができる。なお、気泡の滞留は、特に初期充填時に発生し易いが、結合流路330に第1傾斜面331及び第2傾斜面332を設けることで、初期充填時の気泡の滞留を抑制して充填不良を抑制することができる。
一方、第3流路350は、鉛直方向Zに向かってインクが流れるように設けられている。なお、鉛直方向Zに向かってインク(液体)が流れるとは、インク(液体)の流れる方向に鉛直方向Zに向かう成分(ベクトル)が存在することを言う。したがって、第3流路350は、鉛直方向Zに直交する水平方向を含まなければ、鉛直方向Zに対して傾斜した方向も含むものである。
この第3流路350には、中央側に設けられた中央流路である第3流路用中央流路351と、第3流路用中央流路351の両側に設けられた外側流路である第3流路用外側流路352と、が設けられている。
第3流路用中央流路351は、円柱形状の軸方向(高さ方向)を鉛直方向Zに配置した形状を有し、一端が第2流路340に連通すると共に、他端がフィルター室360に連通して設けられている。
第3流路用外側流路352は、第3流路用中央流路351の幅方向両側に設けられている。ここで、第3流路用中央流路351の幅方向両側とは、第3流路用中央流路351のインクが流れる方向に対して直交する方向である。本実施形態では、第3流路用中央流路351の幅方向とは、第4の方向Nとした。ちなみに、第3流路用外側流路352は、第3流路350の並設方向の両側であるのが好ましい。すなわち、第3流路用外側流路352を第3流路350の並設方向の両側に設けることで、並設方向と直交する方向に流路を形成するスペースが不要となり、第2流路部材32の面積を減少させて、第2流路部材32の小型化、つまり流路部材30の小型化を図ることができる。
そして、第3流路用外側流路352は、インクの流れる方向に直交する方向の断面が凹形状となるように鉛直方向Zに向かって形成されている。また、第3流路用外側流路352は、第3流路用中央流路351とインクが流れる方向に向かって略同じ長さで形成されている。つまり、第3流路用外側流路352は、第3流路用中央流路351の壁面に鉛直方向Zに亘って連続して開口して設けられている。
このような第3流路350では、初期状態では、インクは第3流路用中央流路351と第3流路用外側流路352との内部を流れ、図7(a)、(b)に示すように、インクに含まれる気泡500が成長すると、第3流路用中央流路351に気泡500が保持される。このとき、第3流路用中央流路351内に気泡500が滞留してもインクは第3流路用外側流路352を通過することができるため、第3流路350が気泡500によってチョークされることがない。すなわち、第3流路350として第3流路用中央流路351と第3流路用外側流路352とを設けることによって、第3流路用中央流路351内に比較的大きな気泡500を収容することができる。ちなみに、第3流路350として、第3流路用外側流路352を設けずに、第3流路用中央流路351のみを設けた場合、成長した気泡500によって第3流路350がチョークされないように第3流路350内には大きな気泡500を収容することができないため、第3流路350内のインクや気泡500を強制的にノズル開口238から排出させるクリーニングを行う頻度を多くし、インクの無駄な消費が増大してしまう。本実施形態では、第3流路350として第3流路用中央流路351と第3流路用外側流路352とを設けることで、第3流路用中央流路351内に大きな気泡500を収容しても、第3流路用外側流路352を介してインクを供給することができるため、クリーニングを行う頻度を減少させて、インクの無駄な消費を低減することができる。
また、第3流路用中央流路351と第3流路用外側流路352とは、第3流路350の鉛直方向Zに亘って連続して連通して設けることで、第3流路用中央流路351に気泡500が収容された際に、第3流路用中央流路351が気泡500によって塞がれても、第3流路用外側流路352を介してインクを下流に確実に供給することができる。
さらに、本実施形態では、第3流路用外側流路352を第3流路用中央流路351の幅方向両側(第4の方向N)に設けるようにした。そして、第3流路350が第4の方向Nに並設されるようにした。このため、第3流路用外側流路352を設けるスペースを減少させて、小型化を図ることができる。つまり、第3流路用外側流路352を第3流路350の並設方向と直交する方向に設ける場合、第3流路用外側流路352を設けるためのスペースが必要になり、大型化してしまうが、本実施形態では、第3流路用外側流路352を決まった方向のみに設けることで、省スペース化を図り小型化を図ることができる。
また、流路部材30には、第3流路350に第2流路340とは反対側で連通するフィルター室360と、フィルター室360に連通してヘッド本体20のインク導入路251に連通する第4流路370と、が設けられている。
フィルター室360は、第2流路部材32と第3流路部材33との間に第4流路370及び第3流路350よりも広い開口面積(インクの流れる方向に直交する断面方向)で設けられている。
また、フィルター室360は、第3流路350に連通する領域から第2流路部材32と第3流路部材33との境界に向かって開口面積が徐々に漸大し、第3流路部材33と第2流路部材32との境界から第4流路370に連通する側で開口面積が徐々に漸小するように設けられている。
このようなフィルター室360の内部には、第2流路部材32と第3流路部材33との間にインクに含まれる異物や気泡などを除去するフィルター36が設けられている。フィルター室360は、上述のように、第2流路部材32と第3流路部材33との境界部分で最も大きな開口面積で設けられているため、第2流路部材32と第3流路部材33との境界部分にフィルター36を設けることで、フィルター36の有効面積を広げることができる。
また、フィルター室360に連通する第4流路370は、本実施形態では、鉛直方向Zに向かって開口面積が同一となるように形成されている。
このような流路部材30には、第1流路部材31の接続部34が設けられた面にインクが貯留されたインクカートリッジが装着されることで、インクカートリッジに接続部34が挿入され、インクカートリッジ内のインクは導入流路310から第1流路320、結合流路330、第2流路340、第3流路350、フィルター室360及び第4流路370を介してヘッド本体20に供給される。
もちろん、接続部34に直接インクカートリッジを接続せずに、インクタンクなどのインク貯留部に接続されたチューブ状の供給管を接続するようにしてもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、第2流路340は、第1流路320よりも鉛直方向Zの深さが深くなる構成を例示したが、特にこれに限定されず、第2流路340が第1流路320と鉛直方向Zの深さが同じであってもよく、また、第1流路320よりも浅く形成されていてもよい。第2流路340は、第1流路320よりも幅が広ければ、深さ方向は上述した実施形態1に限定されるものではない。
また、例えば、上述した実施形態1では、第3流路350が第3流路用中央流路351と第3流路用外側流路352とを有する構成を例示したが、特にこれに限定されず、第3流路350は、実質的に第3流路用中央流路351のみで構成されていてもよい。この場合には、第3流路350で収容可能な気泡の量が減少するが、第2流路340で大きな気泡を収容することができるため、従来のように接続部34内で気泡を収容する場合に比べて、鉛直方向Zの高さの小さな流路部材30で従来よりも多くの気泡を収容することができる。
また、上述した実施形態1では、流路部材30に導入流路310、第1流路320、結合流路330、第2流路340、第3流路350、フィルター室360及び第4流路370を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、液体保持部とフィルター36との間に第1流路320と結合流路330と第2流路340とが設けられていれば、その他の流路が設けられていなくても、またさらに他の流路が設けられていてもよい。
さらに、上述した実施形態1では、圧力発生室235に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、圧電材料214と電極215、216とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーター211を用いて説明したが、圧力発生手段としては、特にこれに限定されず、例えば、電極及び圧電材料を成膜及びリソグラフィー法により積層形成した薄膜型、グリーンシートを添付する等の方法により形成される圧膜型などの撓み振動型の圧電アクチュエーターを用いることができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図8は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図8に示すインクジェット式記録装置Iにおいて、複数のインクジェット式記録ヘッド10を有するインクジェット式記録ヘッドユニット1(以下、ヘッドユニット1とも言う)は、インク供給手段を構成するカートリッジ1A及び1Bが着脱可能に設けられ、このヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。この記録ヘッドユニット1は、例えば、ブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
また、上述したインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッド10(ヘッドユニット1)がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッド10が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
さらに、上述した例では、流路部材30を具備するインクジェット式記録ヘッド10について説明したが、インクジェット式記録ヘッド10以外の部分に流路部材30が設けられたインクジェット式記録装置にも本発明は適用することができる。具体的には、インクが貯留された貯留手段が、キャリッジ3に搭載されずに、装置本体4に固定されて、貯留手段とヘッド本体20とをチューブ状の供給管で接続するインクジェット式記録装置の場合、例えば、貯留手段を設置する場所に上述した流路部材30が設けられていてもよい。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド及び液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドや液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置にも適用できる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 20 ヘッド本体、 30 流路部材、 31 第1流路部材、 32 第2流路部材、 33 第3流路部材、 34 接続部、 35 壁部、 40 配線基板、 300 流路、 310 導入流路、 320 第1流路、 330 結合流路、 331 第1傾斜面、 332 第2傾斜面、 340 第2流路、 341 第2流路用中央流路、 342 第2流路用外側流路、 350 第3流路、 351 第3流路用中央流路、 352 第3流路用外側流路、 360 フィルター室、 370 第4流路、 500、501 気泡

Claims (5)

  1. 液体が保持された液体保持部とフィルターとの間に、第1流路と、第1流路よりも液体が流れる方向の下流側に設けられて第1流路に接続された結合流路と、該結合流路に接続されて鉛直方向に直交する水平方向に延設された第2流路と、を備え、
    前記第2流路は、前記第1流路よりも水平方向の幅が広く且つ液体の流れる方向に沿って中央側に設けられた中央流路と、該中央流路の両外側に当該中央流路よりも幅狭に設けられた外側流路と、を区画する壁部が設けられており、
    前記結合流路は、前記第1流路から前記第2流路にかけて幅方向に傾斜部分を有することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記第2流路は、前記第1流路の深さよりも深く、前記結合流路は、前記第1流路から第2流路にかけて深さ方向に傾斜部分を有することを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記第1流路は、水平方向に延設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記第2流路の下流側に接続されて鉛直方向に液体が流れる第3流路をさらに具備し、該第3流路は、中央側に設けられた第3流路用中央流路と、該第3流路用中央流路の両外側に設けられた第3流路用外側流路と、を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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